JP6839004B2 - イソブチレン系重合体の製造方法 - Google Patents

イソブチレン系重合体の製造方法 Download PDF

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本発明は、分子量分布Mw/Mnが小さく、かつ、ポリマー末端の副反応を抑制したイソブチレン系重合体を得るための方法を提供する。
イソブチレンの重合はカチオン重合で進行することが知られている。このようなカチオン重合の一例としては、ルイス酸触媒の存在下で、ジクミルクロリドのような三級炭素に結合したハロゲン基を有する化合物を重合開始剤として用いる、所謂イニファー法が知られている。この方法によれば、イソブチレンのリビングカチオン重合が可能になり、得られるイソブチレン系重合体の分子量が、重合開始剤とモノマーのモル比によって決まる為、用途に応じた分子設計が可能となる。
リビングカチオン重合により得られるイソブチレン系重合体は、分子鎖末端に反応性基を導入したり、スチレン系重合体ブロックを結合させることができる。従って、これらの方法で得られるイソブチレン系重合体は、反応硬化性液状樹脂として各種シール剤や、粘着剤、接着剤等の用途に用いられたり、熱可塑性エラストマーとして、各種ゴム材料用途に好適に使用されてきている。
この際、得られるイソブチレン系重合体の物性が産業上優れたものであるかどうかは、分子鎖末端に導入された反応性基や、ブロック共重合体セグメントの導入率に異存しており、一般的にはこれらが分子鎖末端に定量的に導入されていることが好ましい。
しかしながら、カチオン重合においては、成長ポリマー末端は熱的に不安定なカルボカチオン構造を有しているため、種々の副反応により失活することが知られている。失活したポリマー末端には上記のような反応性基やブロック共重合体セグメントを導入できなくなるため、通常は、ポリマー末端の失活を避け、反応性を維持する工夫がなされる。
そのようなポリマー末端の反応性を維持するための技術としては、例えば、特許文献1〜9に記載されているように、種々の電子供与剤成分を用いる方法が知られている。
特開平1−318014号公報 特開平2−245004号公報 特開平3−174403号公報 特開2002−348317号公報 特開2009−126889号公報 特表2016−501306号公報 特表2015−531424号公報 特表2015−507069号公報 特表2004−525197号公報
イソブチレンのリビングカチオン重合法として、ルイス触媒と種々の電子供与体成分の組合せからなる重合開始剤系が開発されてきた。例えば、四塩化チタン触媒とエステル、アミド、アミンの組合せが挙げられるが、必ずしも満足のいく重合制御が可能ではなかった。
特許文献1〜3に記載されているように、ピリジン類やトリアルキルアミン類等のアミン系添加剤を用いることは、イソブチレンのリビングカチオン重合法の定法であるが、系中のプロトンをトラップした後に生成するアミン・塩化水素塩は、通常用いられる重合溶媒に不溶であることが多く、沈殿物として重合機内に残存する。このことは、特に、連続重合法においては配管の閉塞の原因となり、生産の不安定化につながるため、回避しなければならない問題であった。
また、特許文献4に記載されているように、エーテル系化合物を重合系に共存させるイソブチレンのリビングカチオン重合が知られている。しかしながら、本発明者が検討した結果、エーテル系化合物の中でも鎖状エーテル系化合物は重合を安定化させる効果よりも、むしろ連鎖移動反応やポリマー鎖同士のカップリング反応を誘発させる効果が大きく、リビングカチオン重合の安定剤としては作用しないことが分かった。
一方、テトラヒドロフランのような環状エーテル系化合物を用いる実施例が開示されている。この場合、テトラヒドロフランを添加しない方が分子量分布の値が小さいことから、重合反応を制御する効果としては不十分であることが分かる。また、イソブチレン系重合体末端に導入されたビニル基の数(Fn(ビニル))が2.0を超えていることから、この重合系は系中の水分やプロトン源に由来する副反応を完全に制御できているわけではないことも明らかである。
特許文献5に開示されているように、n−ブチルエーテル等の鎖状エーテル系化合物およびテトラヒドロフランなどの環状エーテル系化合物共に、リビングカチオン重合によって得られたイソブチレン系重合体のポリマー末端を失活させ、イソプロペニル基に誘導させる性質があることが報告されている。これは、重合系のリビング性を維持する観点とは逆の性質を利用したものである。更には、1,3−ジオキソランのような環内に二つの酸素原子を有する環状エーテルは、イソプロペニル基への誘導率が高いことが報告されている。このことから、リビングカチオン重合において、エーテル系化合物によって副反応が抑制される効果についての知見は不十分であり、特に、環状エーテル系化合物の性質については更なる検討の余地があった。
更には、特許文献6〜9に記載されているように、イソブチレンのカチオン重合においては、テトラヒドロフランの使用が公知であった。
一般に、テトラヒドロフランは水と任意の割合で混和することから、イソブチレン系重合体の製造工程において、回収を困難にさせ、工場排水の水質悪化および環境負荷の増大といった課題があった。
このように、イソブチレンのリビングカチオン重合に好適に用いることができる電子供与体成分の選択には更なる改善の余地があった。特に、系中に存在する塩化水素と沈殿物を形成しないという点で、エーテル系化合物は重合安定化剤として好ましいが、その選択には更なる検討の余地があった。
従って、本発明の課題は、分子量分布が小さく、ポリマー末端に残存するハロゲン原子の含有量が高く、官能化イソブチレン系重合体やイソブチレン系ブロック共重合体を得るために適したイソブチレン系重合体の製造方法を提供することである。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、特定の環状エーテルの存在下にイソブチレンの重合を行うことで、上記の目的を達成できることを見出した。すなわち、本発明は、
(1)重合開始剤、重合触媒、および飽和環状エーテル系化合物の共存下に、イソブチレン系重合体をリビングカチオン重合により製造する方法であって、前記飽和環状エーテル系化合物が環内に酸素原子をただ一つ有する6員環以上の化合物であることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
(2)前記イソブチレン系重合体の分子量分布(Mw/Mn)が、1.00〜1.37であることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
(3)前記イソブチレン系重合体が、前記重合開始剤に由来する脱離基を96.0mol%以上含むことを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
(4)前記飽和環状エーテル系化合物を、1.00×10-4〜1.00mol/Lの濃度で共存させることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
(5)前記飽和環状エーテル系化合物が、テトラヒドロピラン、2−メチルテトラヒドロピラン、4−メチルテトラヒドロピラン、2,2−ジメチルテトラヒドロピラン、ヘキサメチレンオキシドからなる群から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
本発明の製造方法によれば、重合中の副反応を抑制し、分子量分布Mw/Mnが小さく、かつ、ポリマー末端に残存する脱離基の含有量が高いイソブチレン系重合体を得ることができる。そのようなイソブチレン系重合体は、更に末端官能化反応などを行う場合、1分子当たりの官能基導入数を高めることができ、良好な物性を発現しうるため好ましい。一方、スチレン等の芳香族ビニル系化合物とのブロック共重合体とすることで、熱可塑性エラストマーとすることもできるが、得られた熱可塑性エラストマーのゴム物性に優れた重合体が得られるという点で好ましい。
本発明は、重合開始剤、重合触媒、および飽和環状エーテル系化合物の共存下に、イソブチレン系重合体をリビングカチオン重合により製造する方法であって、該飽和環状エーテル系化合物が環内に酸素原子をただ一つ有する6員環以上の化合物であることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明において、イソブチレン系重合体を構成するモノマーとしてはイソブチレンを主として用いる他には、本発明の効果を損なわない範囲であれば他のカチオン重合性モノマーを共重合してもよい。
そのようなモノマーとしては例えば炭素数4〜12のオレフィン、ビニルエーテル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン類、アリルシラン類などがあげられる。具体的には、イソプレン、アミレン、1,3−ブタジエン、1ーブテン、2ーブテン、2ーメチルー1ーブテン、3ーメチルー1ーブテン、ペンテン、4ーメチルー1ーペンテン、ヘキセン、ビニルシクロヘキセン、α―ピネン、β―ピネン、リモネン、スチレン、インデン、α―メチルスチレン、メトキシスチレン、メチルスチレン、トリメチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジメチルシラン、1,3−ジビニルー1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、トリビニルメチルシラン、テトラビニルシラン、アリルトリクロロシラン、アリルメチルジクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルジメチルメトキシシラン、アリルトリメチルシラン、ジアリルジクロロシラン、ジアリルジメトキシシラン、ジアリルジメチルシラン等を挙げることができる。
これらの中でも、イソプレン、アミレン、1,3−ブタジエン、1−ブテン、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、スチレン、インデン、α−メチルスチレン、メチルスチレン(オルト体、メタ体、パラ体を含む)、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルが共重合性の観点から特に好ましい。
イソブチレンと共重合が可能な他のモノマーを使用する場合は、本発明の効果を維持する観点から、イソブチレン系重合体中の好ましくは50重量%以下、より好ましくは30重量%以下、更に好ましくは10重量%以下の範囲で含有してもよい。
本発明において、重合開始剤は下記一般式(I)で表される化合物が好適に用いられる。
1(X)n (I)
(式中、R1は、1価または多価の芳香族炭化水素基、または脂肪族炭化水素基を表す。Xは塩素、臭素、ヨウ素、メトキシ基、アセトキシ基をからなる群から選ばれる脱離基を表す。nは自然数を表す。)
上記一般式(I)の化合物のとしては特に制限されないが、具体的には、クミルクロリド、2−クロロエチルベンゼン、4−tert−ブチル−クミルクロリド、CH3(CH32CCH2(CH32C−Cl、m−ジクミルクロリド、p−ジクミルクロリド、5−tert−ブチル−1,3−ジクミルクロリド、5−メチル−1,3−ジクミルクロリド、Cl−(CH32CCH2(CH32C−Cl、Cl−(CH32CCH2(CH32CCH2(CH32C−Cl、1,3,5−トリクミルクロリド等が挙げられる。
これらの中でも特に、クミルクロリド、m−ジクミルクロリド、p−ジクミルクロリド、1,3,5−トリクミルクロリドが反応性および入手性の点で特に好ましい。
また、本発明において脱離基とは、一般式(I)中のX基で表される基のことを意味する。
本発明において、イソブチレンのカチオン重合系には、重合触媒を共存させる。このような重合触媒としては、カチオン重合に一般的に使用されるルイス酸触媒であれば特に限定されず、例えば、TiCl4、TiBr4 、BCl3、BF3、BF3 ・OEt2、SnCl4 、AlCl3 、AlBr3等の金属ハロゲン化物;または、TiCl3(OiPr)、TiCl2(OiPr)2、TiCl(OiPr)3等の金属上にハロゲン原子とアルコキシド基の両方を有する金属化合物;Et2AlCl、EtAlCl2、Me2AlCl、MeAlCl2、Et1.5AlCl1.5、Me1.5AlCl1.5等の有機金属ハロゲン化物等が挙げられる。
なかでも、触媒能や入手の容易さを考慮に入れると、TiCl4、EtAlCl2、BCl3 、SnCl4が特に好ましい。
上記重合触媒の使用量としては特に限定されず、使用する単量体の重合特性、重合濃度、所望する重合時間や系中の発熱挙動等を鑑みて任意に設定することができる。好ましくは、上記(I)式で表される化合物に対して、0.1〜200倍モルの範囲で用いられ、より好ましくは0.2〜100倍モルの範囲である。
本発明における重合反応は有機溶媒中で行うことが好ましい。そのような重合溶媒としては、カチオン重合で一般的に使用される溶媒であれば特に限定されず、ハロゲン化炭化水素、脂肪族炭化水素や芳香族炭化水素等が使用可能である。
上記ハロゲン化炭化水素の具体例としては、塩化メチル、塩化メチレン、塩化プロピル、塩化ブチル、塩化ペンチル、塩化ヘキシル等が挙げられる。
上記脂肪族及び/又は芳香族系炭化水素の具体例としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン(オルト体、メタ体、パラ体を含む)等が挙げられる。
これらの中でも特に、溶解性、経済性の点から、塩化メチル、塩化ブチル、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、トルエンが好ましい。
これらは1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。2種以上を混合して用いる場合は、溶解性、反応性の観点を鑑みて、任意の割合で混合することができる。
上記重合溶媒は、溶液の粘度や除熱の容易さを考慮して、得られる重合体の溶液濃度が1〜50重量%となるように設定するのが好ましく、より好ましくは、3〜35重量%である。
本発明のリビングカチオン重合を行う温度は、特に制限は無いが、例えば、−100℃以上50℃未満の温度で各成分を混合し、重合させることが好ましい。更には、エネルギーコストと重合反応の安定性から、−85℃〜0℃がより好ましい。−100℃より低い温度ではポリマーが析出する場合があるため好ましくない。逆に、50℃以上では、副反応の割合が増大し、目的とするイソブチレン系重合体が得られにくくなる場合があるため好ましくない。
本発明で用いる、飽和環状エーテル系化合物は、環内に酸素原子をただ一つ有する6員環以上の化合物である(以下、単に、本発明の環状エーテル系化合物と略す場合がある)。該飽和環状エーテル系化合物をリビングカチオン重合系中に添加することで、イソブチレン系重合体の成長末端を安定化させ、また、重合触媒の触媒活性を適度なものに調整することで、得られるイソブチレン系重合体中に残存する脱離基の含有量を高める効果が得られる。
エーテル系化合物に含まれる酸素原子などのヘテロ原子は、カチオン重合系において、ルイス酸触媒や成長ポリマー末端近傍に位置し、上記の作用を及ぼす。これは本質的には、重合活性を低下させることにつながるため、本発明の環状エーテル系化合物としては、環内に酸素原子を1つもつものである。
2つ以上の酸素原子を有するエーテル系化合物を用いた場合、重合速度および生産性が著しく低下する場合があるため好ましくない。加えて、水への溶解性が高まる場合があり、工業的な生産に適さない場合があるため好ましくない。
先に述べたように、工業的な製造の観点から、本発明の環状エーテル系化合物は、親油性が高いものが好適に使用でき、具体的には、炭素数が5〜20の環状エーテル系化合物であることが好ましい。
本発明の環状エーテル系化合物は、単環式であっても縮合環式であってもよく、渡環基やスピロ構造を有していてもよく、更には、環を構成する炭素原子の任意の位置に飽和アルキル置換基を有していてもよい。
これは、一般にカチオン重合系においては、飽和脂肪族炭化水素系置換基は反応性を有しないため、本発明において環状エーテル系化合物に期待する重合安定化効果に影響しないか、その影響が無視できる程度に小さいからである。
本発明の環状エーテル系化合物は、水への溶解度が低くなり、環境負荷が低減できるために、工業生産において好適に使用できる。水への溶解度を測る方法としては種々の方法が知られているが、一例として、後述する水への溶解度試験の方法で調査することができる。この方法により求めた水への溶解度が10%以下のものが好ましく、9%以下のものが更に好ましい。
本発明の環状エーテル系化合物としては特に制限は無いが、具体例としては、テトラヒドロピラン、2−メチルテトラヒドロピラン、2−エチルテトラヒドロピラン、3−メチルテトラヒドロピラン、3−エチルテトラヒドロピラン、4−メチルテトラヒドロピラン、4−エチルテトラヒドロピラン、2,2−ジメチルテトラヒドロピラン、2,3−ジメチルテトラヒドロピラン、2,4−ジメチルテトラヒドロピラン、3,3−ジメチルテトラヒドロピラン、3,4−ジメチルテトラヒドロピラン、4,4−ジメチルテトラヒドロピラン、ヘキサメチレンオキシド(オキセパン)、2−メチルヘキサメチレンオキシド、3−メチルヘキサメチレンオキシド、4−エチルヘキサメチレンオキシド、ヘプタメチレンオキシド(オキソカン)、2−メチルヘプタメチレンオキシド、3−メチルヘプタメチレンオキシド、4−エチルヘプタメチレンオキシド、オクタメチレンオキシド(オキソナン)、ノナメチレンオキシド(オキセカン)、デカメチレンオキシド、オクタヒドロベンゾフラン、オクタヒドロイソベンゾフラン、ドデカヒドロジベンゾフラン等が挙げられる。
これらの中でも、テトラヒドロピラン、2−メチルテトラヒドロピラン、4−メチルテトラヒドロピラン、2,2−ジメチルテトラヒドロピラン、ヘキサメチレンオキシドが入手性の観点から特に好ましい。これらは単独で用いても良いが、2つ以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
本発明の環状エーテル系化合物は、生産性および経済性の観点から、1.0×10-4〜1.0mol/Lの濃度で使用することが好ましく、副反応を抑制する効果の観点から、1.0×10-3〜1.0mol/Lが更に好ましい。
環状エーテル系化合物の濃度が1.0×10-4mol/L未満であると、副反応を抑制する効果が得られにくい場合があるため好ましくない。逆に、1.0mol/L超では、生産性が著しく低下する場合がある他、経済的に利点が無い場合があるため好ましくない。
本発明の環状エーテル系化合物は、重合を開始する前から系中に加えていてもよく、また重合の途中で加えてもよい。重合途中で加える場合は、イソブチレンモノマーの転化率が70%以下、好ましくは50%以下、より好ましくは30%以下の時点で加えることが、本発明の効果を得る観点から好ましい。
しかしながら、本発明の環状エーテル系化合物は、カチオン重合における副反応の抑制を目的に使用するものであることから、重合開始前に添加しておくことが最も好ましい。
本発明の製造方法においては、上記の環状エーテル系化合物の他に、更に必要に応じて、ピリジン類、アミン類、アミド類、スルホキシド類、エステル類、金属原子に結合した酸素原子を有する金属化合物等の、各種電子供与体成分を共存させてもよい。
上記電子供与体成分としては、種々の化合物の電子供与体(エレクトロンドナー)としての強さを表すパラメーターとして定義されるドナー数が15〜60であるものが好適に使用でき、例えば、ピリジン、2−メチルピリジン、2,6−ジメチルピリジン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチアセトアミド、酢酸エチル、酢酸ブチル、チタン(IV)テトラメトキシド、チタン(IV)テトライソプロポキシド、チタン(IV)ブトキシド等が好適に使用できる。
この内、2−メチルピリジン、2,6−ジメチルピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、チタン(IV)テトライソプロポキシドが、添加効果、入手性の面で特に好ましい。
上記電子供与体成分は、通常、上記重合開始剤に対して0.01〜100倍モル用いるのが好ましく、重合後の精製工程における除去や廃棄物削減の観点から、0.1〜50倍モルの範囲で用いられるのが更に好ましい。
本発明の製造方法においては、重合反応が終了した時点で、純水やアルコールなどにより重合触媒を失活させ、必要に応じて重合溶液を純水などで精製することにより、末端にハロゲン基などの官能基を有するイソブチレン系重合体を得ることが出来る。
本発明の製造方法により得られるイソブチレン系重合体は、副反応が非常に抑制されたものである。従って、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって測定される分子量分布((重量平均分子量Mw)/(数平均分子量Mn)で表される値)が、1.00〜1.37のものが好ましい。更には、1.00〜1.35のもの更に好ましい。分子量分布の値が1.37超の場合、イソブチレン系重合体の取り扱い安さが劣る場合があるため好ましくない。
本発明の製造方法により得られるイソブチレン系重合体は、副反応が非常に抑制されたものである。従って、重合開始剤に由来する脱離基を96.0mol%以上含むイソブチレン系重合体が好ましい。重合後の更なる反応について考慮に入れると、ポリマー鎖中には97.0mol%以上の脱離基を有することが更に好ましい。96.0mol%未満の脱離基しか有しないイソブチレン系重合体は、上記のような諸物性に劣る場合があるため好ましくない。
該脱離基は、適切な反応条件下において依然として反応活性を有するため、イソブチレン系重合体の主鎖末端を更に反応させることで、種々の反応性官能基を導入したり、他の単量体成分を主として含むポリマーブロックを結合させたりすることで、新たなイソブチレン系重合体に誘導することもできる。
このような反応は、イソブチレンの重合が終了した時点でポリマーを単離することなく、引き続き所望の反応を行うことでも実施可能であるし、一旦得られたイソブチレン系重合体を単離した後で改めて反応に付しても良い。
導入される反応性官能基のとしては特に制限は無いが、具体例としては、アリル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、フェノール基、(メタ)アクリロイル基、メルカプト基、エポキシ基等が挙げられる。
また、ブロック共重合体の具体例としては、スチレン−イソブチレン系ブロック共重合体などが挙げられる。
本発明で得られるイソブチレン系重合体は、副反応が抑制されたものであるため、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって測定される数平均分子量Mnが1,000〜1,000,000のものが好ましい。更には、2,000〜500,000の数平均分子量のイソブチレン系重合体が各種のシール剤や粘着剤用途で好適に用いることができるため好ましい。
本発明の製造方法は、バッチ式重合反応において好適に実施可能であるのに加え、連続式重合反応においても好適に実施可能である。特に、アミン系電子供与体を用いるイソブチレンのカチオン重合においては、連鎖移動反応により副生する塩化水素と反応して、溶媒に不溶な沈殿物を形成することが知られている。一方、本発明の環状エーテル系化合物を用いる場合、塩化水素と不溶性沈殿物を形成しないため、このような沈殿物の生成量を減らすことができるか、または実質的にゼロにすることができる。このことは、連続式重合反応において、管内閉塞の課題を解決するために特に好適に実施できる。
本発明により得られるイソブチレン系重合体は、ゴム弾性、柔軟性、粘弾性、耐候性、気体透過遮断性などの優れた特性を活用して、コーティング材、シーリング材、封止材、チューブ、ダンパー、ガスケットなどの用途に好適に使用できる。
以下、実施例にて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
(分子量測定)
下記実施例中、「数平均分子量」、「重量平均分子量」および「分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量の比)」は、サイズ浸透クロマトグラフィー(SEC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。ただし、SECシステムとしてWaters社製LCModule1を、GPCカラム(固定相)としてポリスチレン架橋ゲルを充填したもの(ShodexGPCK−804;昭和電工(株)製)、移動層としてクロロホルムを用いた。
(ポリマー末端構造の解析)
得られたイソブチレン系重合体の1H NMR測定を行い、開始剤残基に由来するプロトンと、各末端構造に由来するプロトンの面積比を求めることによって、ポリマー末端構造を解析した。ここで、各ピークの帰属は下記のように行った。
・開始剤残基に由来するプロトン:7.21ppm付近のピーク
・インダン環末端に由来するプロトン:6.98ppm付近のピーク
・エキソオレフィン末端に由来するプロトン:4.64ppm付近のピークおよび4.85ppm付近のピーク
・エンドオレフィン末端に由来するプロトン:5.15ppm付近のピーク
・カップリングした末端に由来するプロトン:4.82ppm付近のピーク
・塩素末端に由来するプロトン:1.66ppm付近のピークおよび1.94ppm付近のピーク
本発明においては、得られたポリマーの末端基構造は上記のインダン環末端、エキソオレフィン末端、エンドオレフィン末端、カップリングした末端、塩素末端(脱離基末端)の5つのいずれかであるとし、各末端基構造の割合(mol%)を表1に示した。
(水への溶解度)
各エーテル系化合物の水への溶解度を次の方法で調査した。サンプル管に塩化ブチル6.0g、各エーテル0.50gを計り取り、よく混合させてエーテル系化合物の塩化ブチル溶液を作成した。ガスクロマトグラフィー法により、この溶液を分析し、各エーテル系化合物の含有量(W1%)を求めた。次に、純水6.0gを先のサンプル管に加え、良く混合させたあと、室温で静置させた。有機相と水相が分離した後、有機相を同様にガスクロマトグラフィー法により分析し、水による抽出後の塩化ブチル溶液中の各エーテル系化合物の含有量(W2%)を求めた。次式より、各エーテル系化合物の水への溶解度を算出した。
水への溶解度(%)=(W1−W2)/W1x100
この試験により求められる水への溶解度が大きい場合、工業生産においても工場排水への混入がしやすいものと考えられるため、好ましくない。逆にこの値が小さいものは、有機相中に留まり易く、水相へ抽出されにくいことを示している。従って、工場排水への混入が抑制でき、環境に与える負荷が小さくなることから好ましい。
(実施例1)
500mLのセパラブルフラスコの容器内を窒素置換した後、n−ヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)24mL及び塩化ブチル(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)214mLを加え、窒素雰囲気下で攪拌しながら−70℃まで冷却した。次いで、イソブチレン87mL(0.922mol))、p−ジクミルクロライド1.02g(0.00441mol)及び2,6−ルチジン0.18ml(0.0015mol)、ヘキサメチレンオキシド0.42ml(0.0038mol、1.16x10-2mol/L)を加えた。反応混合物が−73度まで冷却された後で、四塩化チタン0.97mL(0.00883mol)を加えて重合を開始した。重合開始後、ガスクロマトグラフィーで残存イソブチレン濃度を測定して、投入したイソブチレンの99.9%以上が消費された段階で、イソブチレンの重合を終了した。反応混合物を60℃に熱した大量の純水に注ぎ、同じ温度で60分間攪拌することで重合触媒を失活させた。攪拌を止めて、30分静置させ、水層を払いだした。次に、純水500mLを加え、60℃で30分攪拌し、その後30分静置させ、水層を払いだした。同じ操作を2回繰り返し、廃水のpHが7であることを確認して、精製を終了した。得られた有機相を取り出し、溶媒を減圧下に留去することで、イソブチレン系重合体を得た。分子量、分子量分布、ポリマー末端基の構造分析の結果は表1に示した通りであった。
(実施例2)
ヘキサメチレンオキシドの代わりに、テトラヒドロピラン(同濃度)を用いた以外は実施例1と同様にしてイソブチレン系重合体を合成し、分析した。結果を表1に示す。
(比較例1)
本発明の環状エーテルを用いなかったこと以外は実施例1と同様にしてイソブチレン系重合体を合成し、分析した。結果を表1に示す。
(比較例2)
ヘキサメチレンオキシドの代わりに、テトラヒドロフラン(同濃度)を用いた以外は実施例1と同様にしてイソブチレン系重合体を合成し、分析した。結果を表1に示す。
(比較例3)
ヘキサメチレンオキシドの代わりに、ジプロピルエーテル(同濃度)を用いた以外は実施例1と同様にしてイソブチレン系重合体を合成し、分析した。結果を表1に示す。
(比較例4)
ヘキサメチレンオキシドの代わりに、ジブチルエーテル(同濃度)を用いた以外は実施例1と同様にしてイソブチレン系重合体を合成し、分析した。結果を表1に示す。
Figure 0006839004
実施例1および2で、本発明の環状エーテル系化合物を用いた場合は、分子量分布が小さく、また末端塩素基残存率の高いイソブチレン系重合体が得られていることから、本発明の製造方法において、副反応を抑制し、高いリビング重合性が得られていることが分かる。
比較例2のテトラヒドロフランに比べ副反応を抑制する効果が高い理由は必ずしも明らかではないが、ヘキサメチレンオキシドおよびテトラヒドロピランはテトラヒドロフランに比べ、環を構成する炭素数が多いことから、酸素原子の電子供与性が高まり、チタン触媒やポリマーのカチオン末端への配位しやすくなることで、高い重合制御が実現できたものと推察される。
また、比較例1で、本発明の環状エーテル系化合物を用いない場合、分子量分布が大きく、重合制御が不十分であることがわかる。特に、得られたイソブチレン系重合体の重量平均分子量Mwが実施例1および2に比べて大きいことがわかる。これは、系中に存在する水から開始した制御されない重合が起こっているためと推察される。従って、本発明の環状エーテル系化合物を用いない場合、副反応の抑制が不十分になることが明らかである。
比較例2で、テトラヒドロフランを用いた場合、末端塩素基の残存率は十分であるが、比較例1と同様に重量平均分子量の高いイソブチレン系重合体が得られた。従って、テトラヒドロフランでは副反応の抑制が不十分であることがわかる。
比較例3及び4で、鎖状エーテル系化合物を用いた場合、通常起こりうる連鎖移動反応によりエキソオレフィン末端およびエンドオレフィン末端が生成するのみならず、更に反応して生成するポリマー同士のカップリング構造も認められた。このことはまた、得られたイソブチレン系重合体の重量平均分子量がそれぞれ非常に大きいことからも明らかである。従って、鎖状エーテル系化合物では、副反応を制御する効果が得られない。
以上のことより、本発明は、特定の環状エーテル系化合物を共存させることにより、副反応を効率的に抑制し、脱離基の含有率の高いイソブチレン系重合体が得られる製造方法であることが明らかである。
Figure 0006839004
また、表2より、実施例1および2で用いた本発明の環状エーテル系化合物は、比較例2で用いたテトラヒドロフランよりも水への溶解性が極めて低いことがわかる。従って、本発明の環状エーテル系化合物は環境負荷の低減を実現できる点で、工業生産に適した原料であることがわかる。

Claims (4)

  1. 重合開始剤、重合触媒、および飽和環状エーテル系化合物の共存下に、イソブチレン系重合体をリビングカチオン重合により製造する方法であって、
    前記飽和環状エーテル系化合物が環内に酸素原子をただ一つ有する6員環以上の化合物であり、
    前記飽和環状エーテル系化合物を、1.00×10 −4 〜1.00mol/Lの濃度で共存させることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法。
  2. 前記イソブチレン系重合体の分子量分布(Mw/Mn)が、1.00〜1.37であることを特徴とする請求項1に記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
  3. 前記イソブチレン系重合体が、前記重合開始剤に由来する脱離基を96.0mol%以上含むことを特徴とする請求項1または2に記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
  4. 前記飽和環状エーテル系化合物がテトラヒドロピラン、2−メチルテトラヒドロピラン、4−メチルテトラヒドロピラン、2,2−ジメチルテトラヒドロピラン、ヘキサメチレンオキシドからなる群から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
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