JP6834179B2 - エステル化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
項1.下記一般式(1)
RACOORB (1)
(式中、RA及びRBはアルキル基、ハロゲン化アルキル基、エーテル性酸素原子含有アルキル基、又は、一以上のハロゲン原子で置換されたエーテル性酸素原子含有アルキル基であり、RA及びRBはそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよい)
で表されるエステル化合物の製造方法であって、
下記一般式(2)
RACF2ORB (2)
(式中、RA及びRBは式(1)と同義であり、RA及びRBはそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよい)
で表される化合物を、SiO2を含む材料及びRBOH(RBは式(1)と同義である)の存在下において、酸触媒に接触させることで前記エステル化合物及びフッ化水素を含む粗生成物を得る工程Aを具備し、
さらに、前記粗生成物にアルカリを加えて該粗生成物を精製する工程Bを具備し、前記アルカリがNaOR及びKOR(但し、前記Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す)からなる群から選択される少なくとも一種の金属アルコキシドである、
エステル化合物の製造方法。
項2.前記工程Bにおいてアルカリを加えた後に、蒸留、ろ過及び分液の群から選ばれる少なくとも1種の処理を行う工程Cを具備する、項1に記載のエステル化合物の製造方法。
項3.前記工程Bの前に、前記工程Aで得られた前記粗生成物に有機溶媒を加えて抽出処理をした後、前記粗生成物を含む前記有機溶媒の層を取り出す分液工程を具備する、項1又は2に記載のエステル化合物の製造方法。
項4.一般式(1)において、RAがHCF2であり、RBが炭素数1〜4のアルキル基である、項1〜3のいずれか1項に記載のエステル化合物の製造方法。
項5.前記SiO2を含む材料が珪石粉末及びシリカゲルの群から選ばれる少なくとも1種である、項1〜4のいずれか1項に記載のエステル化合物の製造方法。
項6.前記アルカリが、前記NaORで示されるナトリウムアルコキシドである、項1〜5のいずれか1項に記載のエステル化合物の製造方法。
項7.前記有機溶媒が炭素数8〜16の直鎖又は分岐状のアルカン及び炭素数8〜16の直鎖又は分岐状のアルケンの群から選ばれる少なくとも1種である、項3に記載のエステル化合物の製造方法。
RACOORB (1)
(式中、RA及びRBはアルキル基、ハロゲン化アルキル基、エーテル性酸素原子含有アルキル基、又は、一以上のハロゲン原子で置換されたエーテル性酸素原子含有アルキル基であり、RA及びRBはそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよい)
で表されるエステル化合物の製造において、特に、下記一般式(2)
RACF2ORB (2)
(式中、RA及びRBは式(1)と同義であり、RA及びRBはそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよい)
で表される化合物を、SiO2を含む材料及びRBOH(RBは式(1)と同義である)の存在下において、酸触媒に接触させることで前記エステル化合物及びフッ化水素を含む粗生成物を得る工程Aを具備し、さらに、前記粗生成物にアルカリを加える工程Bを具備する。
RONa + HF → NaF +ROH
(Rは式(1)と同義であり、特に、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい)により、HFを除去することができる。しかも、この反応では水の生成が抑制され、ROH(アルコール)が生成する。このROHは蒸留等の操作によって、水に比べて容易に分離することができるので、アルカリがナトリウムアルコキシドである場合は、HFをより簡便な方法で除去することが可能となる。
−20℃に冷却したコンデンサーを取り付けたハステロイ製500mLオートクレーブに、クロマトグラフ用シリカゲル60g、1−エトキシ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン300g、エタノール19.0gを仕込み、内温を50℃に加熱した。その後、98%硫酸100.8gを滴下した。反応中、発生するSiF4ガスはコンデンサーを通じてHF水溶液を仕込んだ洗浄塔に放出し、ケイフッ酸として回収した。オートクレーブを50℃で18時間加熱撹拌した後、さらにエタノール28.4gを加え50℃で5時間加熱撹拌した。得られた反応混合物(粗生成物)を室温まで冷却し、オートクレーブを窒素で0.5MPaに加圧し、脱圧して酸性ガスをパージする作業を3回繰り返した。
工程Bにおいて、5%NaHCO3水溶液200gの代わりにNaHCO3を15gに変更したこと以外は実施例1と同様の方法でジフルオロ酢酸エチルを得た(192g、収率75%)。ジフルオロ酢酸エチル中、Fイオン濃度は13ppmであった。
工程Bにおいて、NaHCO315gの代わりにナトリウムエトキシド5gに変更したこと以外は実施例2−1と同様の方法でジフルオロ酢酸エチルを得た(198g、収率78%)。ジフルオロ酢酸エチル中、Fイオン濃度は11ppmであった。
−20℃に冷却したコンデンサーを取り付けたハステロイ製500mLオートクレーブに、クロマトグラフ用シリカゲル60g、1−エトキシ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン300g、エタノール19.0gを仕込み、内温を50℃に加熱した。その後、98%硫酸100.8gを1時間かけて滴下した。反応中、発生するSiF4ガスはコンデンサーを通じてHF水溶液を仕込んだ洗浄塔に放出し、ケイフッ酸として回収した。オートクレーブを50℃で18時間加熱撹拌した後、さらにエタノール28.4gを加え50℃で5時間加熱撹拌した。得られた反応混合物(粗生成物)を室温まで冷却し、オートクレーブを窒素で0.5MPaに加圧し、脱圧して酸性ガスをパージする作業を3回繰り返した。
−20℃に冷却したコンデンサーを取り付けたハステロイ製500mLオートクレーブに、クロマトグラフ用シリカゲル60g、1−エトキシ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン300g、エタノール19.0gを仕込み、内温を50℃に加熱した。その後、98%硫酸100.8gを滴下した。反応中、発生するSiF4ガスはコンデンサーを通じてHF水溶液を仕込んだ洗浄塔に放出し、ケイフッ酸として回収した。オートクレーブを50℃で18時間加熱撹拌した後、さらにエタノール28.4gを加え50℃で5時間加熱撹拌した。得られた反応混合物(粗生成物)を室温まで冷却し、オートクレーブを窒素で0.5MPaに加圧し、脱圧して酸性ガスをパージする作業を3回繰り返した。
Claims (7)
- 下記一般式(1)
RACOORB (1)
(式中、RA及びRBはアルキル基、ハロゲン化アルキル基、エーテル性酸素原子含有アルキル基、又は、一以上のハロゲン原子で置換されたエーテル性酸素原子含有アルキル基であり、RA及びRBはそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよい)
で表されるエステル化合物の製造方法であって、
下記一般式(2)
RACF2ORB (2)
(式中、RA及びRBは式(1)と同義であり、RA及びRBはそれぞれ互いに同一又は異なっていてもよい)
で表される化合物を、SiO2を含む材料及びRBOH(RBは式(1)と同義である)の存在下において、酸触媒に接触させることで前記エステル化合物及びフッ化水素を含む粗生成物を得る工程Aを具備し、
さらに、前記粗生成物にアルカリを加えて該粗生成物を精製する工程Bを具備し、前記アルカリがNaOR及びKOR(但し、前記Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す)からなる群から選択される少なくとも一種の金属アルコキシドである、
エステル化合物の製造方法。 - 前記工程Bにおいてアルカリを加えた後に、蒸留、ろ過及び分液の群から選ばれる少なくとも1種の処理を行う工程Cを具備する、請求項1に記載のエステル化合物の製造方法。
- 前記工程Bの前に、前記工程Aで得られた前記粗生成物に有機溶媒を加えて抽出処理をした後、前記粗生成物を含む前記有機溶媒の層を取り出す分液工程を具備する、請求項1又は2に記載のエステル化合物の製造方法。
- 一般式(1)において、RAがHCF2であり、RBが炭素数1〜4のアルキル基である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のエステル化合物の製造方法。
- 前記SiO2を含む材料が珪石粉末及びシリカゲルの群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエステル化合物の製造方法。
- 前記アルカリが、前記NaORで示されるナトリウムアルコキシドである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のエステル化合物の製造方法。
- 前記有機溶媒が炭素数8〜16の直鎖又は分岐状のアルカン及び炭素数8〜16の直鎖又は分岐状のアルケンの群から選ばれる少なくとも1種である、請求項3に記載のエステル化合物の製造方法。
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