JP6825831B2 - 電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、過熱保護機能を有する電源装置に関する。
従来より、温度状態を監視して過熱保護を行う機能を有する電源装置を含めた種々の装置が知られている。例えば、特許文献1には、過熱保護機能を有した回路制御装置の一例が開示されている。
また、出力電流を監視して過電流保護を行う機能を有する電源装置も知られている。このような過電流保護機能を有した電源装置の一例は特許文献2に開示されている。
ここで、過熱保護機能および過電流保護機能を有した従来のリニア電源装置の構成例を図14に示す。図14に示す従来のリニア電源装置100は、基準電圧生成部101と、エラーアンプ102と、トランジスタ103と、過熱保護回路(TSD;Thermal Shut Down)104と、過電流保護回路(OCP;Over Current Protection)105と、抵抗R101と、抵抗R102と、入力端T1と、出力端T2と、を備えており、1チップの半導体装置として構成される。
入力端T1に印加される入力電圧Vccは、例えば車載バッテリから供給される(例えばVcc=13.5V)。基準電圧生成部101は、入力電圧Vccに基づいて基準電圧Vrefを生成する。
pチャネルMOSFETから構成されるトランジスタ103のソースには、入力電圧Vccが印加される。トランジスタ103のドレインと接地端との間には抵抗R101と抵抗R102が直列接続される。トランジスタ103のドレインには、出力端T2も接続される。出力端T2に出力電圧Voが発生する。
出力電圧Voは、抵抗R101と抵抗R102によって分圧され、抵抗R102と抵抗R102との接続点に帰還電圧Vfbが発生する。エラーアンプ102には、基準電圧Vrefと帰還電圧Vfbが入力される。エラーアンプ102は、帰還電圧Vfbと基準電圧Vrefとの誤差としてゲート信号G1を生成し、ゲート信号G1をトランジスタ103のゲートに印加する。このような構成により、出力電圧Voの帰還制御によって出力電圧Voは一定に制御される。出力電圧Voは、不図示の負荷に供給される。
また、基準電圧Vrefが印加される過熱保護回路104は、チップの温度状態を監視し、トランジスタ103を制御する過熱保護信号Stを生成する。具体的には、過熱保護回路104は、過熱状態を検出すると、トランジスタ103のゲートとソースをショートしてトランジスタ103をオフさせるための過熱保護信号Stを出力する。
過電流保護回路105は、出力電流Ioを検出し、出力電流Ioが所定の過電流保護設定値に達すると、出力電流Ioを過電流保護設定値以下に制限すべく、トランジスタ103を制御する過電流保護信号Socを生成する。過電流保護信号Socは、トランジスタ103のゲートに印加される。出力電圧Voと出力電流Ioの特性としては、例えば所謂、垂下型特性またはフの字型特性を過電流保護回路105は有することができる。
次に、このような構成である従来のリニア電源装置100の過熱保護動作について図15および図16のタイミングチャートを参照して説明する。
図15および図16ともに、上段から順に入力電圧Vcc、出力電圧Vo、および出力電流Ioの波形を示す。なお、これらの図に示す具体的な電圧値および電流値は一例である(以降のタイミングチャートについても同様)。
図15は、負荷が一定であり、出力電圧Voが正常に目標電圧(ここでは5V)に制御される状態の例を示すタイミングチャートである。図13について説明すると、まず入力電圧Vccが0Vから立上って或る電圧に達するタイミングt1にて、トランジスタ103がオンとなって出力電圧Vo(=ほぼ入力電圧Vcc)および出力電流Ioが出力開始される。入力電圧Vccの上昇に応じて出力電圧Voおよび出力電流Ioも上昇する。入力電圧Vccが目標電圧である5Vに達するタイミングt2にて、出力電圧Voも5Vに達する。以降、入力電圧Vccが更に上昇して13.5Vに達しても、出力電圧Voは帰還制御によって目標電圧である5Vで一定となるよう制御される。このとき、出力電流Ioは、タイミングt2にて300mAに達し、以降、負荷が一定のため300mAで維持される。
そして、300mAの出力電流Ioが流れ続けることで発熱が生じ、チップ温度が第1閾値温度(例えば175℃)を上回ると、過熱保護回路104は過熱状態を検出し、トランジスタ103をオフさせるべく過熱保護信号Stを出力する(タイミングt3)。トランジスタ103のオフにより、出力電圧Voおよび出力電流Ioともにゼロとなる。
これにより、温度が低下してゆきヒステリシスを設けた第2閾値温度(<第1閾値温度、例えば第1閾値温度より20℃低い)に達すると、過熱保護回路104は、トランジスタ103を有効(ゲート・ソース間をオープン)にすべく過熱保護信号Stを出力する。これにより、出力電圧Voの帰還制御によって出力電圧Voは5Vに立ち上がり、出力電流Ioは300mAに立ち上がる(タイミングt4)。即ち、自動復帰が行われる。
その後、温度が上昇して再び第1温度閾値を上回ると、過熱保護回路104によってトランジスタ103がオフとされる(タイミングt5)。以降も同様に、過熱保護と自動復帰が繰り返される。従って、出力電圧Voおよび出力電流Ioにパルス波形が生じる。
一方、図16は、出力電圧Voの生じる出力端T2が接地電位とショートした場合、即ち、地絡が生じた場合のタイミングチャートを示す。この場合、図16に示すように出力電圧Voは0Vに維持される。入力電圧Vccが立ち上がって或る電圧に達したタイミングt11にて、出力電流Ioは過電流まで立ち上がろうとするが、過電流保護回路105によって制限される。ここでは、一例として垂下型特性の過電流保護特性を有する過電流保護回路105によって、過電流保護設定値である300mAに出力電流Ioは制限されている。以降、入力電圧Vccが13.5Vまで上昇して一定となっても、出力電流Ioは300mAに制限されて維持される。
そして、300mAの出力電流Ioが流れ続けることで発熱が生じ、温度が第1閾値温度を上回ると、過熱保護回路104によってトランジスタ103がオフとされる(タイミングt12)。その後、温度が低下して第2閾値温度に達すると、過熱保護回路104によってトランジスタ103が有効となり、自動復帰が行われる(タイミングt13)。その後、温度が上昇して再び第1閾値温度を上回ると、過熱保護回路104によってトランジスタ103がオフとされる(タイミングt14)。以降も同様に、過熱保護と自動復帰が繰り返される。従って、出力電流Ioにパルス波形が生じる。
特開2014−197940号公報 特開2013−46490号公報
上述したように、従来のリニア電源装置100では、過熱保護回路104によって過熱状態が検出されると、いきなりトランジスタ103をオフとして、電源装置の出力を停止させる動作を行っていた。しかしながら、特に昨今の車載製品業界においては、自動車の電気/電子に関する機能安全についての国際規格であるISO26262が策定される等、機能安全思考の拡張により、電源装置の出力をいきなりオフさせることを避ける思考が生まれ始めている。
上記状況に鑑み、本発明は、過熱状態となった場合に出力をいきなりオフとすることを避けつつ安全性を高めることのできる電源装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る電源装置は、出力電流を過電流保護設定値以下となるよう制限する過電流保護回路と、
過熱状態を検出したときに前記過電流保護設定値を低くなるよう変更する過熱保護回路と、を備える構成としている(第1の構成)。
また、上記第1の構成において、前記過熱保護回路は、前記過電流保護設定値を変更したにも関わらず過熱状態が継続していることを検出すると、前記出力電流をオフとさせることとしてもよい(第2の構成)。
また、上記第2の構成において、出力電圧のパルス波形を検出する検出部を更に備え、
前記過熱保護回路は、前記出力電流をオフさせることにより過熱状態が解消されたことを検出すると前記出力電流をオンとさせ、その後、過熱状態を検出すると再び前記出力電流をオフさせ、
前記検出部は、前記パルス波形の検出結果に基づいて前記出力電流のオフを保持させることとしてもよい(第3の構成)。
また、上記第2の構成において、前記出力電流のパルス波形を検出する検出部を更に備え、
前記過熱保護回路は、前記出力電流をオフさせることにより過熱状態が解消されたことを検出すると前記出力電流をオンとさせ、その後、過熱状態を検出すると再び前記出力電流をオフさせ、
前記検出部は、前記パルス波形の検出結果に基づいて前記出力電流のオフを保持させることとしてもよい(第4の構成)。
また、上記第3または第4の構成において、前記検出部は、前記パルス波形をカウントするカウンタであることとしてもよい(第5の構成)。
また、上記第2の構成において、前記過電流保護回路は、トランジスタを制御するアンプを有し、
前記過熱保護回路は、前記出力電流をオフさせることにより過熱状態が解消されたことを検出すると前記過電流保護回路に前記出力電流をオンとさせ、その後、過熱状態を検出すると再び前記過電流保護回路に前記出力電流をオフさせ、
前記アンプの出力をカウントし、カウント結果に基づき前記過電流保護回路に前記出力電流のオフを保持させるカウンタを備えることとしてもよい(第6の構成)。
また、上記第1〜第6のいずれかの構成において、前記過熱保護回路は、第1過熱保護信号を出力することで前記過電流保護設定値を変更し、前記過熱状態よりも温度の高い過熱状態を検出したときは、第2過熱保護信号を出力することで前記出力電流をオフさせることとしてもよい(第7の構成)。
また、上記第1〜第7のいずれかの構成において、前記過熱保護回路は、垂下型特性またはフの字型特性における過電流保護設定値を変更することとしてもよい(第8の構成)。
また、上記第1〜第8のいずれかの構成において、前記過熱保護回路は、前記過電流保護設定値を変更したことにより過熱状態が解消されたことを検出すると、前記過電流保護設定値の変更量よりも小さい変更量で前記過電流保護設定値を高くすることとしてもよい(第9の構成)。
また、上記第1〜第9のいずれかの構成において、トランジスタと、出力電圧に基づく帰還電圧と、基準電圧との誤差を制御信号として前記トランジスタに出力するエラーアンプと、を更に備えるリニア電源装置であって、前記過電流保護回路は、前記トランジスタを制御することにより前記出力電流を制限することとしてもよい(第10の構成)。
また、上記目的を達成するために本発明の別態様に係る電源装置は、トランジスタと、出力電圧に基づく帰還電圧と、基準電圧との誤差を制御信号として前記トランジスタに出力するエラーアンプと、をそれぞれ複数備えると共に、
過熱状態を検出したときに前記複数のトランジスタのうち一部をオフとさせる過熱保護回路を備える構成としている(第11の構成)。
また、本発明の別態様に係る車載用電子機器は、上記いずれかの構成である電源装置を備えることとしている。
本発明によると、過熱状態となった場合に出力をいきなりオフとすることを避けつつ安全性を高めることができる。
本発明の第1実施形態に係るリニア電源装置の構成図である。 本発明の第1実施形態に係る過熱保護動作の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の第1実施形態に係る過熱保護動作の別の一例を示すタイミングチャートである。 過電流保護の垂下型特性の一例を示す図である。 過電流保護のフの字型特性の一例を示す図である。 第1実施形態の変形例に係るリニア電源装置の構成図である。 本発明の第2実施形態に係るリニア電源装置の構成図である。 本発明の第2実施形態における変形例に係るリニア電源装置の構成図である。 本発明の第2実施形態に係る過熱保護動作の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態に係る過熱保護動作の別の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態における変形例に係るリニア電源装置の構成図である。 本発明の第3実施形態に係るリニア電源装置の構成図である。 電子機器を搭載する車両の一例を示す外観図である。 従来例に係るリニア電源装置の構成図である。 従来例に係る過熱保護動作の一例を示すタイミングチャートである。 従来例に係る過熱保護動作の別の一例を示すタイミングチャートである。
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るリニア電源装置1の構成を示す図である。リニア電源装置1は、基準電圧生成部11と、エラーアンプ12と、トランジスタ13と、過熱保護回路14と、過電流保護回路15と、抵抗R11と、抵抗R12と、入力端T1と、出力端T2と、を備えており、1チップの半導体装置として構成される。
基準電圧生成部11、エラーアンプ12、トランジスタ13、抵抗R11、および抵抗R12についての構成は、先述した従来のリニア電源装置(図14)と同様であるので、ここでは詳述を省く。リニア電源装置1においても、出力電圧Voの帰還制御によって出力電圧Voは一定に制御される。
過熱保護回路14は、チップの温度を監視し、検出した過熱状態に応じて第1過熱保護信号St11および第2過熱保護信号St12を生成する。第2過熱保護信号St12は、トランジスタ13のゲート・ソース間のショート・オープンを切替え可能である。即ち、トランジスタ13のオフと有効を切替え可能である。第1過熱保護信号St11は、後述する検出抵抗Rsに出力される。
過電流保護回路15は、検出抵抗Rsと、センスアンプ15Aと、基準電圧源15Bと、を有している。このような構成により、過電流保護回路15は、垂下型特性の過電流保護特性を有する。検出抵抗Rsによって出力電流Ioを検出し、検出抵抗Rsの両端間の電圧が基準電圧源15Bによる基準電圧Vsに達したときに、センスアンプ15Aによるトランジスタ13のゲート電圧制御(過電流保護信号Socによる)によって出力電流Ioは過電流保護設定値Ilim(=Vs/Rs)に制限される。出力電圧Voと出力電流Ioの関係は、例えば図4に示すように、出力電圧Voに依らず出力電流Ioが過電流保護設定値Ilim(Ilim1)に制御される垂下型となる。
また、過電流保護回路15が例えばフの字型特性の過電流保護特性を有する場合は、次の構成および動作となる。この場合、過電流保護回路15は、検出抵抗Rsに加えて、検出抵抗Rsの一端に生じる電圧を分圧する分圧抵抗(いずれも不図示)を有する。検出抵抗Rsによって出力電流Ioを検出し、出力電流Ioが過電流保護設定値Ilimに達すると、検出抵抗Rsの一端に生じる電圧を上記分圧抵抗によって分圧した電圧と基準電圧Vsとをセンスアンプ15Aによって比較することで、例えば図5に示すように、センスアンプ15Aは出力電圧Voが低下するほど出力電流Ioが減少するようにトランジスタ13を制御する。
上述した検出抵抗Rsまたは分圧抵抗の抵抗値は、第1過熱保護信号St11に応じて可変となっている。これにより、過電流保護設定値Ilimは第1過熱保護信号St11に応じて可変である。
次に、このような構成である本実施形態に係るリニア電源装置1の過熱保護動作について図2および図3のタイミングチャートを参照して説明する。なお、ここでは、一例として過電流保護回路15は、図4に示す垂下型特性を有し、過電流保護設定値Ilim1=300mAであるとする。
図2は、先述した図13に対応する負荷が一定の状況でのタイミングチャートであり、入力電圧Vccが13.5Vまで立ち上がるのに応じて出力電圧Voは立ち上がって目標電圧である5Vで一定となるよう制御される。このとき負荷が一定のため、出力電流Ioが立ち上がって300mAで一定に維持される。
そして、300mAの出力電流Ioが流れ続けるために発熱が生じて、チップ温度が第1閾値温度(例えば175℃)を上回ったことを過熱保護回路14が検出すると、過熱保護回路14は、第1過熱保護信号St11の出力によって検出抵抗Rsの抵抗値を大きくなるよう変化させる。これにより、図4に示すように、垂下型特性において、過電流保護設定値がIlim1から、それよりも小さい値であるIlim2(例えば200mA)に変更される。従って、図2のタイミングt13に示すように、出力電流IoはIlim2に減少して制限される。
出力電流Ioが減少することで発熱が減少するが、それによっても温度が第2閾値温度(<第1閾値温度)に達しなければ、過熱保護回路14は、第1過熱保護信号St11の出力により、検出抵抗Rsの抵抗値を大きくなるよう変化させることで過電流保護設定値を小さくなるよう変更し、トランジスタ13をオフさせる。これにより、図2のタイミングt14に示すように、出力電圧Voおよび出力電流Ioともにゼロとなる。
一方、出力電流Ioを過電流保護設定値Ilim2によって制限することで発熱が減少し、温度が第2閾値温度に達した場合は、過熱保護回路14は、第1過熱保護信号St11の出力によって検出抵抗Rsの抵抗値を維持させる。従って、出力電流Ioは過電流保護設定値Ilim2に制限されて維持される(出力電圧Voも5Vに維持される)。なお、この場合は、過電流保護設定値をIlim1とIlim2との間の値(例えば250mA)へ上昇させてもよい。即ち、過電流保護設定値を下げた変更量よりも小さい変更量で値を戻してもよい。
また、上記ではトランジスタ13をオフさせるまでに過電流保護設定値を下げる段階数は1段階としたが、複数段階であってもよい。この場合は、各段階において、過熱保護回路14は温度が第2閾値温度に達したか否かを判定する。
図3は、先述した図14に対応する地絡発生時の状況でのタイミングチャートである。この場合、入力電圧Voは0Vに維持される。入力電圧Vccが立ち上がると出力電流Ioが立ち上がるが(タイミングt21)、過電流保護回路15の垂下型特性(図4)によって出力電流Ioは過電流保護設定値Ilim1=300mAに制限されて維持される。
そして、図2の場合と同様に、発熱によって温度が第1閾値温度を上回ると、過熱保護回路14によって過電流保護設定値がIlim2に変更され、出力電流IoはIlim2に制限される(タイミングt23)。その後、温度が第2閾値温度に達しなければ、過熱保護回路14によってトランジスタ13はオフとなる(タイミングt24)。
このように本実施形態によれば、過熱状態となった場合でも、いきなり出力をオフとするのではなく、過電流保護設定値を低い値に変更することで発熱の抑制を図り、安全側への動作を可能とする。
なお、上述した例では垂下型特性における過電流保護設定値の変更を示したが、フの字型特性における過電流保護設定値の変更も可能である。例えば図5に示すフの字型特性であれば、過電流保護設定値をIlim1からIlim2へ下げる変更が可能である。このような変更は、過熱保護回路14からの第1過熱保護信号St11に応じて検出抵抗Rsと分圧抵抗(不図示)の抵抗値を変更することで可能となる。
また、過熱保護回路14は、温度が第1閾値温度よりも高い第3閾値温度(例えば200℃)を上回った場合に、トランジスタ13のゲート・ソース間をショートさせるべく第2過熱保護信号St12を出力し、トランジスタ13をオフとする。このように第2過熱保護信号St12を第1過熱保護信号St11と分けて設けることにより、温度が異常に高い過熱状態になった場合に、安全性の高い過熱保護を行うことができ、リニア電源装置1の破壊を抑止できる。
図6は、上記第1実施形態の変形例に係るリニア電源装置1’の構成を示す図である。図6に示すリニア電源装置1’は、過電流保護回路151を有していることが相違点となる。過電流保護回路151は、センスアンプ151A、基準電圧源151B、トランジスタ151C、および検出抵抗Rsを有している。
pチャネルMOSFETから構成されるトランジスタ151Cのソースには入力電圧Vccが印加され、ドレインは検出抵抗Rsの一端に接続される。検出抵抗Rsの他端は、接地端に接続される。トランジスタ151Cのドレインと検出抵抗Rsの一端との接続点は、センスアンプ151Aの一方の入力端に接続される。センスアンプ151Aの他方の入力端には、基準電圧源151Bによる基準電圧Vsが印加される。センスアンプ151Aは、過電流保護信号Socを出力することで、トランジスタ151Cおよびトランジスタ13のゲートを駆動する。
このような構成により、トランジスタ151Cを流れる電流は、Vs/Rsで表される制限値に制限される。そして、トランジスタ13に流れる電流である出力電流Ioは、トランジスタ151Cに流れる電流に対する所定比率での電流値となる。従って、第1過熱保護信号St11に応じて検出抵抗Rsの抵抗値を可変とすることで、出力電流Ioの制限値(過電流保護設定値Ilim)を可変にできる。よって、上記第1実施形態と同様に、第1過熱保護信号St11によって、過電流保護設定値Ilimを段階的に減少させることができる。
なお、上記第1実施形態および変形例において、検出抵抗Rsではなく、基準電圧Vsを可変としたり、センスアンプ15A、151Aの倍率を可変とすることで過電流保護設定値Ilimを可変としてもよい。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図7は、本実施形態に係るリニア電源装置21の構成を示す図である。
リニア電源装置21の第1実施形態(図1)との構成上の差異は、カウンタ211を設けていることである。カウンタ211は、出力電圧Voをモニタ可能としている。
このような構成であるリニア電源装置21の過熱保護動作を図9に示すタイミングチャートを参照して説明する。図9は、先述した図2と対応する負荷が一定の状況でのタイミングチャートである。なお、以下の説明では、一例として過電流保護回路15は、図4に示す垂下型特性を有するものとし、過電流保護設定値Ilim1は300mAであるとする。
図9に示すように、入力電圧Vccが13.5Vまで立ち上がるとともに、出力電圧Voおよび出力電流Ioも立ち上がり(タイミングt31)、出力電圧Voは目標電圧である5Vに制御され、出力電流Ioは300mAに維持される。
300mAの出力電流Ioが流れ続けることにより発熱してチップ温度が第1閾値温度を上回ると、過熱保護回路14は、過熱保護信号St11の出力によって検出抵抗Rsの抵抗値を大きくなるよう変更することで、過電流保護回路15の過電流保護設定値をIlim1からIlim2へ下げる(図4)。これにより、図9のタイミングt33で示すように、出力電流Ioは300mAからIlim2に低下して制限される。なお、このタイミングで、過熱保護信号St11の出力をトリガとしてカウンタ211は、出力電圧Voのパルス波形のカウントを開始する。
そして、出力電流IoがIlim2に制限されて発熱が抑制されたにも関わらず、温度が第2閾値温度(<第1閾値温度)まで低下しなければ、過熱保護回路14は、第1過熱保護信号St11の出力によって検出抵抗Rsの抵抗値を大きくなるよう変更することで、過電流保護設定値を小さくなるよう設定することでトランジスタ13をオフさせる。これにより、図9のタイミングt34で出力電圧Voおよび出力電流Ioともにゼロとなる。
これにより発熱が抑制されて温度が第2閾値温度に達すると、過熱保護回路14は、第1過熱保護信号St11の出力によって過電流保護設定値を再びIlim2に戻して自動復帰を行う。これにより、図9のタイミングt35で出力電圧Voが5Vに立ち上がり、出力電流IoがIlim2に立ち上がって維持される。
その後、温度が上昇して第1閾値温度を上回ると、タイミングt36で過熱保護回路14によりトランジスタ13がオフにされる。以降、過熱保護と自動復帰が繰り返され、出力電圧Voおよび出力電流Ioにはパルス波形が生じる。
ここで、タイミングt33にてカウンタ211は、出力電圧Voのパルス波形のカウントを開始している。カウンタ211は、図9に示すように出力電圧Voのパルス波形を2つカウント(タイミングt35〜t38)すると、過熱状態が継続しているとして、検出抵抗Rsの抵抗値を固定することでトランジスタ13をオフに保持させる。これにより、出力電圧Voおよび出力電流Ioはゼロに保持される。なお、カウント値の閾値は上記のように2つに限ることは無く、例えば3つでもよい。
このように、リニア電源装置21であれば、過電流保護設定値を下げたにも関わらず過熱状態が継続していることを検出すると、トランジスタ13をオフに保持して、出力を停止させて安全を確保することができる。
但し、リニア電源装置21では、カウンタ211により出力電圧Voのパルス波形をカウントするため、出力端T2が接地電位とショートする地絡が生じた場合は出力電圧Voが0Vに維持されてしまうため、パルス波形が生じずにカウンタ211はカウントすることができない。
そこで、図8に示すようなリニア電源装置22の構成を採ってもよい。リニア電源装置22は、上記図7に示すリニア電源装置21と比べて、過電流保護回路151を有することが相違点となる。過電流保護回路151は、上述した第1実施形態の変形例に係るリニア電源装置1’(図6)が備えるものと同様である。そして、カウンタ211は、トランジスタ151Cを流れる電流を検出抵抗Rsにより電圧信号に変換した電流検出信号DETのパルス波形をカウントする。
リニア電源装置22の過熱保護動作について図10のタイミングチャートを参照して説明する。図10は、先述した図3に対応する地絡が生じている状況でのタイミングチャートである。
図10に示すように、入力電圧Vccが13.5Vまで立ち上がる際に、出力電圧Voは0Vに維持され、出力電流Ioはタイミングt41で立ち上がってから過電流保護回路151によって過電流保護設定値Ilim1(図4)である300mAに制限されて維持される。
300mAの出力電流Ioが流れ続けることで発熱が生じ、チップ温度が第1閾値温度を上回るとタイミングt43にて過熱保護回路14によって過電流保護設定値がIlim2に変更される。以降のタイミングt48までの動作は、先述した図9のタイミングt33以降の動作と同様である。
ここで、カウンタ211は、タイミングt43にて、過熱保護信号St11の出力をトリガとしてカウントを開始する。トランジスタ13とトランジスタ151Cのオンオフは連動するので、図10のタイミングt43以降の出力電流Ioと同様の波形が電流検出信号DETにも生じる。従って、カウンタ211は、電流検出信号DETのパルス波形を2つカウント(タイミングt45〜t48)することで、検出抵抗Rsの抵抗値を固定してトランジスタ13をオフに保持させる。
このように、リニア電源装置22であれば、地絡が生じた場合でも出力電流Ioのパルス波形をカウントすることで過熱状態が継続していることを検出し、トランジスタ13をオフに保持させて安全を確保することができる。なお、リニア電源装置22であれば、図9のような地絡が生じていない場合にも対応可能である。
なお、上記実施形態ではカウンタを用いることとしたが、その代わりに、出力電圧Voまたは出力電流Ioの立上りエッジまたは立下りエッジを検出するエッジ検出部を設けて、エッジ検出に基づき過熱状態が継続しているとしてトランジスタ13をオフに保持させることとしてもよい。
図11は、上述した図8に示す構成のリニア電源装置22の変形例に係るリニア電源装置23の構成を示す図である。リニア電源装置23では、センスアンプ151Aから出力される過電流保護信号Socがカウンタ211に入力される。過熱保護回路14により過電流保護設定値Ilimが低く変更された後、トランジスタ13のオフと自動復帰が繰り返されるとき、カウンタ211により過電流保護信号Socをカウントする。これにより、カウンタ211は、検出抵抗Rsの抵抗値を固定してトランジスタ13をオフに保持させる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図12は、本実施形態に係るリニア電源装置31の構成を示す図である。
リニア電源装置31は、基準電圧生成部311と、第1エラーアンプ312と、第2エラーアンプ313と、第1トランジスタ314と、第2トランジスタ315と、過熱保護回路316と、抵抗R31〜R34と、入力端T1と、出力端T2と、を備えている。
入力端T1に印加される入力電圧Vccは、例えば車載バッテリから供給される(例えばVcc=13.5V)。基準電圧生成部311は、入力電圧Vccに基づいて基準電圧Vrefを生成する。
pチャネルMOSFETから構成される第1トランジスタ314のソースには、入力電圧Vccが印加される。第1トランジスタ314のドレインと接地端との間には抵抗R31と抵抗R32が直列接続される。第1トランジスタ314のドレインには、出力端T2も接続される。出力端T2に出力電圧Voが発生する。
出力電圧Voは、抵抗R31と抵抗R32によって分圧され、抵抗R31と抵抗R32との接続点に第1帰還電圧Vfb1が発生する。第1エラーアンプ312には、基準電圧Vrefと第1帰還電圧Vfb1が入力される。第1エラーアンプ312は、第1帰還電圧Vfb1と基準電圧Vrefとの誤差として第1ゲート信号G11を生成し、第1ゲート信号G11を第1トランジスタ314のゲートに印加する。
また、pチャネルMOSFETから構成される第2トランジスタ315のソースには、入力電圧Vccが印加される。第2トランジスタ315のドレインと接地端との間には抵抗R33と抵抗R34が直列接続される。第2トランジスタ315のドレインには、出力端T2も接続される。
出力電圧Voは、抵抗R33と抵抗R34によって分圧され、抵抗R33と抵抗R34との接続点に第2帰還電圧Vfb2が発生する。第2エラーアンプ313には、基準電圧Vrefと第2帰還電圧Vfb2が入力される。第2エラーアンプ313は、第2帰還電圧Vfb2と基準電圧Vrefとの誤差として第2ゲート信号G12を生成し、第2ゲート信号G12を第2トランジスタ315のゲートに印加する。
このような構成により、出力電圧Voを帰還する帰還制御によって出力電圧Voは一定となるよう制御される。出力電圧Voは、不図示の負荷に供給される。
また、基準電圧Vrefが供給される過熱保護回路316は、チップ温度状態を監視し、第1トランジスタ314を制御する第1過熱保護信号St21、および第2トランジスタ315を制御する第2過熱保護信号St22を生成する。具体的には、例えば、第1過熱保護信号St21に応じて第1トランジスタ314のゲート・ソース間のショート・オープンを切替えることで、第1トランジスタ314のオフ・有効を切替える。または、第1過熱保護信号St21に応じて第1エラーアンプ312のオンオフを切替えることで、トランジスタ314の有効・オフを切替えてもよい。第2過熱保護信号St22、第2トランジスタ315、および第2エラーアンプ313についても同様である。
このような構成であるリニア電源装置31の過熱保護動作について説明する。チップ温度が第4閾値温度(例えば175℃)以下である正常状態では、過熱保護回路316は、第1過熱保護信号St21および第2過熱保護信号St22によって第1トランジスタ314および第2トランジスタ315ともに有効とする。
そして、温度が上昇して第4閾値温度を上回った過熱状態を検出すると、過熱保護回路336は、第1過熱保護信号St21または第2過熱保護信号St22のいずれかによって、第1トランジスタ314または第2トランジスタ315をオフとさせる。この場合、精度の良好である第1トランジスタ314と第2トランジスタ315のそれぞれのオン抵抗値はほぼ等しく設定されており、いずれか一方のトランジスタをオフすることで、オン抵抗値はほぼ2倍となり、出力電流Ioは低減される。
このように出力電流Ioが低減されたにも関わらず、温度が第5閾値温度(<第4閾値温度)まで低下しない場合は、過熱保護回路316は、第1過熱保護信号St21または第2過熱保護信号St22のいずれかによって、第1トランジスタ314または第2トランジスタ315のうち未だオフしていない方のトランジスタをオフさせる。これにより、両方のトランジスタがオフされるので、出力電圧Voおよび出力電流Ioともにゼロとなる。
このように本実施形態によれば、過熱状態が生じた場合に、いきなり出力をオフさせるのではなく、一方のトランジスタをオフさせることで出力電流Ioを低減させて発熱の抑制を図り、それでもなお過熱状態が継続している場合は出力を完全にオフさせることができる。
なお、第1トランジスタ314と第2トランジスタ315のオン抵抗値の設定にオフセットを設け、オン抵抗値の大きい方のトランジスタのみを過熱状態検出時にまずオフさせるようにしてもよい。
また、トランジスタの数は2個に限らず3個以上として、過熱状態を検出するたびに順次トランジスタをオフさせることとしてもよい。
<車両への適用>
図13は、各種の電子機器を搭載した車両の一構成例を示す外観図である。本構成例の車両Xは、バッテリX10と、バッテリX10から入力電圧Vccの供給を受けて動作する種々の電子機器X11〜X18と、を搭載している。なお、図13におけるバッテリX10および電子機器X11〜X18の搭載位置については、図示の便宜上、実際とは異なる場合がある。
電子機器X11は、エンジンに関連する制御(インジェクション制御、電子スロットル制御、アイドリング制御、酸素センサヒータ制御、および、オートクルーズ制御など)を行うエンジンコントロールユニットである。
電子機器X12は、HID[high intensity discharged lamp]やDRL[daytime running lamp]などの点消灯制御を行うランプコントロールユニットである。
電子機器X13は、トランスミッションに関連する制御を行うトランスミッションコントロールユニットである。
電子機器X14は、車両Xの運動に関連する制御(ABS[anti-lock brake system]制御、EPS[electric power steering]制御、電子サスペンション制御など)を行うボディコントロールユニットである。
電子機器X15は、ドアロックや防犯アラームなどの駆動制御を行うセキュリティコントロールユニットである。
電子機器X16は、ワイパー、電動ドアミラー、パワーウィンドウ、ダンパー(ショックアブソーバー)、電動サンルーフ、および、電動シートなど、標準装備品やメーカーオプション品として、工場出荷段階で車両Xに組み込まれている電子機器である。
電子機器X17は、車載A/V[audio/visual]機器、カーナビゲーションシステム、および、ETC[electronic toll collection system]など、ユーザオプション品として任意で車両Xに装着される電子機器である。
電子機器X18は、車載ブロア、オイルポンプ、ウォーターポンプ、バッテリ冷却ファンなど、高耐圧系モータを備えた電子機器である。
なお、先に説明した実施形態に係る各リニア電源装置は、電子機器X11〜X18のいずれにも適宜組み込むことが可能である。先述した過熱状態時にいきなり出力をオフにすることを回避しつつ安全側に動作させる機能は、特に車載用として好適となる。
<その他>
なお、本発明の構成は、上記実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本発明は、例えば車載用のリニア電源装置に利用することができる。
1、1’ リニア電源装置
11 基準電圧生成部
12 エラーアンプ
13 トランジスタ
14 過熱保護回路
15、151 過電流保護回路
15A、151A センスアンプ
15B、151B 基準電圧源
Rs 検出抵抗
151C トランジスタ
21、22、23 リニア電源装置
211 カウンタ
31 リニア電源装置
311 基準電圧生成部
312 第1エラーアンプ
313 第2エラーアンプ
314 第1トランジスタ
315 第2トランジスタ
316 過熱保護回路
R11、R12 抵抗
R31〜R34 抵抗
T1 入力端
T2 出力端

Claims (10)

  1. 出力電流を過電流保護設定値以下となるよう制限する過電流保護回路と、
    過熱状態を検出したときに前記過電流保護設定値を低くなるよう変更する過熱保護回路と、を備え、
    前記過熱保護回路は、前記過電流保護設定値を変更したにも関わらず過熱状態が継続していることを検出すると、前記出力電流をオフとさせ、
    出力電圧のパルス波形を検出する検出部を更に備え、
    前記過熱保護回路は、前記出力電流をオフさせることにより過熱状態が解消されたことを検出すると前記出力電流をオンとさせ、その後、過熱状態を検出すると再び前記出力電流をオフさせ、
    前記検出部は、前記パルス波形の検出結果に基づいて前記出力電流のオフを保持させることを特徴とする電源装置。
  2. 出力電流を過電流保護設定値以下となるよう制限する過電流保護回路と、
    過熱状態を検出したときに前記過電流保護設定値を低くなるよう変更する過熱保護回路と、を備え、
    前記過熱保護回路は、前記過電流保護設定値を変更したにも関わらず過熱状態が継続していることを検出すると、前記出力電流をオフとさせ、
    前記出力電流のパルス波形を検出する検出部を更に備え、
    前記過熱保護回路は、前記出力電流をオフさせることにより過熱状態が解消されたことを検出すると前記出力電流をオンとさせ、その後、過熱状態を検出すると再び前記出力電流をオフさせ、
    前記検出部は、前記パルス波形の検出結果に基づいて前記出力電流のオフを保持させることを特徴とする電源装置。
  3. 前記検出部は、前記パルス波形をカウントするカウンタであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記過熱保護回路は、第1過熱保護信号を出力することで前記過電流保護設定値を変更し、前記過熱状態よりも温度の高い過熱状態を検出したときは、第2過熱保護信号を出力することで前記出力電流をオフさせることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電源装置。
  5. 前記過熱保護回路は、垂下型特性またはフの字型特性における過電流保護設定値を変更することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電源装置。
  6. 前記過熱保護回路は、前記過電流保護設定値を変更したことにより過熱状態が解消されたことを検出すると、前記過電流保護設定値の変更量よりも小さい変更量で前記過電流保護設定値を高くすることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電源装置。
  7. トランジスタと、
    出力電圧に基づく帰還電圧と、基準電圧との誤差を制御信号として前記トランジスタに出力するエラーアンプと、を更に備えるリニア電源装置であって、
    前記過電流保護回路は、前記トランジスタを制御することにより前記出力電流を制限することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の電源装置。
  8. 出力電流を過電流保護設定値以下となるよう制限する過電流保護回路と、
    過熱状態を検出したときに前記過電流保護設定値を低くなるよう変更する過熱保護回路と、を備え
    前記過熱保護回路は、前記過電流保護設定値を変更したにも関わらず過熱状態が継続していることを検出すると、前記出力電流をオフとさせるとともに、前記出力電流をオフさせることにより過熱状態が解消されたことを検出すると前記出力電流をオンとさせ、その後、前記過電流保護設定値が低く変更されている状態で過熱状態を検出すると再び前記出力電流をオフさせることで前記出力電流のオンオフを繰り返させ、
    前記出力電流のオンオフの繰り返しをカウントし、カウント結果が所定値を超えると前記出力電流のオフを保持させるカウンタを備えることを特徴とする電源装置。
  9. 出力電流を過電流保護設定値以下となるよう制限する過電流保護回路と、
    過熱状態を検出したときに前記過電流保護設定値を低くなるよう変更する過熱保護回路と、を備え、
    前記過熱保護回路は、前記過電流保護設定値を変更したことにより過熱状態が解消されたことを検出すると、前記過電流保護設定値の変更量よりも小さい変更量で前記過電流保護設定値を高くすることを特徴とする電源装置。
  10. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の電源装置を備えることを特徴とする車載用電子機器。
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