JP6825339B2 - 口腔用組成物 - Google Patents

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本発明は、チモールによる殺菌効果を奏すると共に良好な使用感を有し、保存安定性にも優れる口腔用組成物に関する。
う蝕や歯周病などの口腔疾患において、原因となる細菌を殺菌することは重要な予防法のひとつである。口腔用組成物において、殺菌力を持つ成分としてチモールが知られているが、この成分を配合すると、その独特な臭いや香味により爽快感等の使用感が悪化することがあり刺激性もあることから、殺菌剤としてのチモールの使用は限定的であった。
口腔用組成物には香料としてメントールが一般的に配合され、メントールには爽快感付与効果や臭い、味のマスキング効果があるが、配合成分によってはこれら効果が十分に発揮されず、また、多く配合し過ぎたりするとその刺激性が強くなって痛みを伴う刺激が生じ、使用に耐えられないものとなることがあった。
一方、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム(APM)等のアスコルビン酸リン酸エステル又はその塩は、歯肉炎等の歯周疾患の予防又は抑制用の有効成分などとして口腔用組成物に用いられているが、安定化配合が難しく製剤変色なども生じ易いという問題があった。
なお、本発明に関連する先行技術文献としては下記特許文献1〜4が挙げられる。
特許文献1(国際公開第2013/133096号公報)には、アスコルビン酸リン酸エステル又はその塩に、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の特定の非イオン性界面活性剤と、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン及びチモールから選ばれる芳香族化合物とを組み合わせることにより、pH8.0以下の中性領域におけるアスコルビン酸リン酸エステル又はその塩の溶解性が向上し、低温保存時のオリ・にごりが抑制され、澄明外観が維持された口腔用組成物が開示されている。
特許文献2(特開2012−131751号公報)には、安定化するpH領域が異なるアスコルビン酸リン酸エステル又はその塩と、アルカリ不安定歯周疾患予防成分とを組み合わせた歯磨剤組成物において、シリカ系研磨剤を組み合わせることによって、pH8.0以下の領域でこれら両成分の経時での安定性を向上させる手法が提案され、添加し得る香料の例示にチモールが記載されている。
また、特許文献3(特許第3582537号公報)には、アスコルビン酸リン酸エステルと特定のモノテルペノイドあるいは特定のフェニルプロパノイドとメントールを併用することにより、アスコルビン酸リン酸エステルの粘膜への吸収性を高めると共に、生体防御反応により過剰に産出される活性酸素を効果的に消去し、歯周疾患における歯肉組織の破壊を予防・治療し得る口腔用組成物が開示されている。
特許文献4(特開2013−129600号公報)には、(A)アスコルビン酸リン酸エステル又はその塩、(B)シリカ系研磨剤、(C)アルカリ金属無機塩を含有し、25℃におけるpHが6.0〜8.0である歯磨剤組成物に、(D)メンソフラン及び/又はメントンを配合することにより、前記歯磨剤組成物の使用時の独特の金属味、保存後のえぐみ・渋味が改善し、使用感を向上できることが記載されている。
国際公開第2013/133096号 特開2012−131751号公報 特許第3582537号 特開2013−129600号公報
しかしながら、従来の技術では、口腔用組成物にチモールを殺菌剤として配合した場合、その特異臭や刺激により爽快さに欠け、嗜好性や使用感の面で改善が望まれていた。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、チモールによる殺菌効果を奏すると共に爽快で嗜好性の良好な使用感を有し、保存安定性にも優れる口腔用組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、(A)チモールを0.005質量%以上配合した口腔用組成物に、(B)メントール、(C)アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム及び(D)シリカ系研磨剤を組み合わせて配合すると、(A)チモールによる殺菌効果が発揮されると共にその特異臭がマスキングされ、(A)、(B)成分由来の刺激も抑制され、爽快感が優れる嗜好性のよい使用感を与え、また、経時でも製剤変色が抑えられ、香味も安定化して良好な保存安定性を付与できることを知見し、本発明をなすに至った。
本発明では、殺菌剤である(A)チモールに(B)成分と(C)成分を併用して配合すると、(B)、(C)成分の併用系が、特異臭のマスキング剤及び刺激の抑制剤として作用し、(A)成分の独特かつ特異な臭いが適度にマスキングされ、かつ(A)、(B)成分由来の刺激が緩和され、これにより、一般的な口腔用香料の単なる添加では達成し得ない、爽快感が優れる嗜好性の良い使用感を与えることができる。更にこの場合、(A)、(B)、(C)成分を組み合わせると、経時において製剤が褐変するなどして変色したり、香味が変化して悪くなるなど、保存安定性の低下が発生するが、更に、(D)成分を併用して配合することで、前記の保存安定性に関する問題を発生させることなく使用感を向上し、(A)、(B)、(C)、(D)成分の組合せによって格別顕著な作用効果を付与できる。
従って、本発明は、下記の口腔用組成物を提供する。
[1](A)チモールを0.005質量%以上、
(B)メントール、
(C)アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、及び
(D)シリカ系研磨剤
を含有することを特徴とする口腔用組成物。
[2]殺菌剤として(A)成分を0.005〜1質量%含有し、かつ(B)成分を0.05〜2質量%、(C)成分を0.02〜1質量%、(D)成分を5〜30質量%含有する[1]記載の口腔用組成物。
[3]更に、(D)シリカ系研磨剤以外の研磨剤の含有量が0〜10質量%である[1]又は[2]記載の口腔用組成物。
[4](B)/(A)で表される配合質量比が0.4〜80である[1]〜[3]のいずれかに記載の口腔用組成物。
[5]組成物の25℃におけるpHが7.5〜9.5である[1]〜[4]のいずれかに記載の口腔用組成物。
[6]練歯磨剤である[1]〜[5]のいずれかに記載の口腔用組成物。
本発明によれば、チモールによる殺菌効果を奏すると共に爽快で嗜好性の良好な使用感を有し、保存安定性にも優れるチモール含有の口腔用組成物を提供できる。
本発明の口腔用組成物は、(A)チモールを特定量以上含有し、かつ(B)メントール、(C)アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム(APM)及び(D)シリカ系研磨剤を含有するものである。以下、各成分について詳細に説明する。
(A)チモールは、殺菌剤として配合される成分である。チモールは、チモール単品として使用してよく、あるいはタイム油等のチモールを含有する精油としての使用でもよい。
(A)チモールの配合量は、組成物全体の0.005質量%以上であり、好ましくは0.01〜2質量%、より好ましくは0.01〜1質量%、更に好ましくは0.02〜0.5質量%である。(A)成分の配合量が多いほど殺菌効果は高まり、(A)成分の配合量を0.005質量%未満とすると、殺菌効果が十分に得られない。一方、配合量の上限については、特に制限はないが、自身の特異臭や刺激性、製剤の変色抑制の点から、2質量%以下とすることが好適である。なお、チモールを含む精油を使用する場合は、チモールの含有量が上記範囲内となるように用いればよい。
(B)メントールは、使用時の爽快感を高めると共に(A)成分由来の特異臭のマスキング剤として作用するものであり、L−メントールを使用し得る。(B)成分は、メントールを含む精油から単離したものや合成したものを使用してもよいし、精油をそのまま使用してもよい。
(B)メントールの配合量は、組成物全体の0.05〜2質量%が好ましく、0.1〜1.2質量%がより好ましい。(B)成分の配合量が0.05質量%以上であると、十分なマスキング効果、爽快感が得られる。また、(B)成分の配合量が2質量%以下であることが刺激の抑制には好適である。(B)成分の配合量が多すぎると、(B)成分自体の刺激が(A)成分と併用することで強く発現し、(C)成分を配合しても刺激が抑制されない場合がある。なお、メントールを含む精油を使用する場合は、メントールの含有量が上記範囲内となるように用いればよい。
本発明において、(B)/(A)で表される配合質量比は0.4〜80が好ましく、0.8〜80がより好ましい。この比率を上記範囲内とすることで、特異臭を抑制し爽快感が得られながらも刺激が強すぎない良好な使用感を得ることができる。
(C)アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム(APM)は、(B)成分と併用することで、特異臭のマスキング剤及び刺激の抑制剤として作用する成分である。
(C)アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウムとしては、アスコルビン酸の2、3、5、6位のいずれかの位置にリン酸基を有する誘導体のマグネシウム塩を挙げることができる。例えば、アスコルビン酸−2−リン酸エステル、アスコルビン酸−3−リン酸エステル、アスコルビン酸−5−リン酸エステル、アスコルビン酸−6−リン酸エステル、アスコルビン酸−2−ポリリン酸エステル、アスコルビン酸−3−ポリリン酸エステル、アスコルビン酸−5−ポリリン酸エステル、及びアスコルビン酸−6−ポリリン酸エステル等のアスコルビン酸リン酸エステル誘導体のマグネシウム塩を挙げることができる。上記(C)成分は、これらから選ばれる1種を単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができるが、特にアスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウムが、組成物の安定性の点で好ましく用いられる。
(C)成分の配合量は、特に制限されないが、組成物全体の0.02〜1質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜0.6質量%である。(C)成分の配合量が0.02質量%以上であると、十分なマスキング能及び刺激抑制効果が得られ、1質量%以下であると、十分な製剤変色の抑制効果及び香味安定性が得られる。
本発明において、(C)/(B)で表される配合質量比は、0.01〜10が好ましく、0.05〜6がより好ましく、0.2〜3がより一層好ましく、0.2〜2が特に好ましい。配合質量比が上記範囲内であると、爽快感、特異臭マスキング能、刺激抑制効果がより優れたものとなり、また、製剤変色の抑制効果及び香味安定性がより向上する。
また、(C)成分の配合量に対する(A)及び(B)成分の合計配合量の割合を示す[(A)+(B)]/(C)は、質量比で0.1〜25が好ましく、0.3〜23がより好ましく、0.5〜5が特に好ましい。この比率を上記範囲内とすることで、爽快感、特異臭マスキング能、刺激抑制効果が得られ、かつ変色もしにくい製剤とすることができる。
(D)シリカ系研磨剤としては、沈降シリカ、シリカゲル、アルミノシリケート等を挙げることができる。(D)成分の配合量は、組成物全体の5〜30質量%が好ましく、8〜22質量%がより好ましい。(D)成分の配合量が5質量%以上であると、十分に製剤変色を抑制し、香味を安定化できる。(D)成分の配合量が30質量%以下であると、適度な研磨力及び製剤の固さを確保できる。
本発明では、(D)シリカ系研磨剤以外の研磨剤、具体的には、第二リン酸カルシウム等のリン酸カルシウム系研磨剤、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム等は、本発明の効果を妨げない範囲であれば配合してもよいが、配合しないほうが好ましい。(D)成分以外の研磨剤を配合する場合、その配合量は、経時に伴う香味の劣化や剤の変色を考慮して、7質量%以下、特に5質量%以下が好ましく、0質量%がより好ましい。
本発明の口腔用組成物には、(A)チモール、(B)メントールに加えてその他の香料として、一般的な口腔用香料として添加される天然香料、及び天然香料を加工処理した香料、及び単体香料、更には調合香料等、口腔用組成物に用いられる公知の香料素材を1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。(A)、(B)成分以外の香料の配合量は、香味安定性の点から、組成物全体の0.01〜2質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜1質量%である。この範囲内であると、十分な香味安定性が得られる。
なお、香料として、(A)チモール、(B)メントールを含む香料素材は、上記した(A)、(B)成分量に含めて計算し、各々の配合量の範囲内で使用し得る。
本発明の口腔用組成物は、液状、ペースト状等の形態として、練歯磨、液状歯磨、潤製歯磨等の歯磨剤等として通常の方法で調製され、上記成分に加えて、必要によりその剤型に応じたその他の任意成分を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。例えば、粘結剤、粘稠剤、界面活性剤、甘味剤、防腐剤、着色剤、(A)チモール及び(B)アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム以外の有効成分等を配合し得る。
粘稠剤としては、ソルビトール等の糖アルコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールが挙げられる。粘稠剤の配合量は、通常、5〜50質量%である。
粘結剤としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体、キサンタンガム等のガム類、カラギーナンなどが挙げられる。粘結剤の配合量は、通常、0〜5質量%、特に0.1〜5質量%である。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤を配合できる。
アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩などが挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル等の多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミドなどが挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、アルキルアンモニウム型等が挙げられ、両性界面活性剤としては、ベタイン型、イミダゾリン型等が挙げられる。これら界面活性剤の配合量は、組成物全体の0.1〜10質量%、特に0.5〜5質量%が好ましい。
甘味剤としては、サッカリンナトリウム等、防腐剤としてはパラオキシ安息香酸エステル、安息香酸又はその塩などが挙げられる。着色剤としては、口腔用組成物用として公知の色素を使用できる。
有効成分(薬用成分)としては、口腔用組成物に配合される公知の薬効成分を使用できる。例えば、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム等のフッ素含有化合物、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、アラントイン等の抗炎症剤、デキストラナーゼ等の酵素などが挙げられる。なお、上記有効成分は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量を配合できる。
組成物のpHはなりゆきでよいが、25℃におけるpHが7.5〜9.5が好ましく、8.0〜9.1がより好ましい。組成物のpHを上記の範囲とすることで、(C)成分の安定性をより向上させることができる。なお、組成物のpHは、公知のpH調整剤を用いて調整してもよい。pH調整剤としては、クエン酸、リンゴ酸やこれらのアルカリ金属塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、塩酸等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例、処方例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%は特に断らない限りいずれも質量%を示す。
[実施例1〜17、比較例1〜5]
表1に示す組成で、表2〜4に示す成分を使用して口腔用組成物(練歯磨剤)を常法によって調製した。得られた口腔用組成物を試験製剤として用い、下記方法で使用感及び保存安定性を評価した。結果を表2〜4に併記した。
また、実施例の口腔用組成物は、いずれも殺菌力が高いことを確認した。
(1)使用感の評価
被験者3名が、各組成物を歯ブラシに約1g採取し、3分間歯みがきを行い、使用時の爽快感、特異臭マスキング能及び刺激感を下記の評価基準で判定し、最も多い評価点を採用した。
〈爽快感〉
◎:強く感じる
○:感じる
△:やや感じる
×:感じない
〈特異臭マスキング能〉
◎:チモールの特異臭がマスキングされ、嗜好性が良好である
○:チモールの特異臭は若干感じられるが、不快ではない
△:チモールの特異臭を感じるが、使用に耐える
×:チモールの特異臭で嗜好性が悪い
〈刺激感〉
◎:刺激感が認められず、使用感に優れる
○:やや刺激感が認められるが使用感としては問題ない
△:刺激がかなりあり、使用感がやや悪い
×:刺激が強く使用感が悪い
(2)保存安定性の評価
チューブに充填した各組成物を50℃で1ヵ月保存した後、組成物をチューブから紙の上に出し、目視により変色を下記の評価基準で評価した。
また、被験者3名が、上記と同様にして保存後の各組成物1g程度を用いて歯みがきを行い、香味安定性について下記の評価基準で評価を行い、最も多い評価点を採用した。なお、−5℃で保管したものを製造直後相当の対照品として使用し、比較評価した。
〈変色〉
◎:対照品との隣接比較において同等の色である
○:対照品との隣接比較において若干の色の差が認められたが、離間比較においては差 が認識できないレベルである
△:対照品との離間比較において若干の色の相違が認識できたが、問題ないレベルであ る
×:対照品と明らかに色が相違する
〈香味安定性〉
◎:対照品と比較して同等レベルの香味である
○:対照品と比較すると若干の香味変化が認められたが、使用上問題はないレベルであ る
×:対照品と比較して香味変化が明らかであり、劣化臭、異味等を伴い使用上問題が
ある
使用原料の詳細は以下の通りである。
(A)チモール:高砂香料工業(株)製
(B)メントール:l−メントール、高砂香料工業(株)製
(C)APM:アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム、和光純薬工業(株)製
(D)研磨性シリカ:多木化学(株)製
リン酸水素カルシウム(比較品):太平化学産業(株)製
炭酸カルシウム(比較品):(株)カルファイン製
なお、使用した香料の組成は、表5に示す通りである。
Figure 0006825339
Figure 0006825339
Figure 0006825339
Figure 0006825339
比較例1及び2は、(D)シリカ系研磨剤以外の研磨剤を配合したものであるが、50℃で1ヶ月保存後に変色を生じ、香味安定性にも劣るものとなった。
比較例3は、(B)成分が配合されていないので、爽快感がなく、チモールの特異臭もマスキングされていないことが確認された。
比較例4は、(C)成分が配合されていないので、(A)成分及び(B)成分の組み合わせによって生じた刺激感が抑制されていないことが確認された。
比較例5は、(B)成分及び(C)成分が配合されていないので、爽快感がなく、チモールの特異臭がマスキングされていないことが確認された。
以下、香料の組成を示す。
Figure 0006825339
以下、処方例を示す。
Figure 0006825339

Claims (6)

  1. (A)チモールを0.005質量%以上、
    (B)メントール、
    (C)アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、及び
    (D)シリカ系研磨剤
    を含有することを特徴とする口腔用組成物。
  2. 殺菌剤として(A)成分を0.005〜1質量%含有し、かつ(B)成分を0.05〜2質量%、(C)成分を0.02〜1質量%、(D)成分を5〜30質量%含有する請求項1記載の口腔用組成物。
  3. 更に、(D)シリカ系研磨剤以外の研磨剤の含有量が0〜10質量%である請求項1又は2記載の口腔用組成物。
  4. (B)/(A)で表される配合質量比が0.4〜80である請求項1〜3のいずれか1項記載の口腔用組成物。
  5. 組成物の25℃におけるpHが7.5〜9.5である請求項1〜4のいずれか1項記載の口腔用組成物。
  6. 練歯磨剤である請求項1〜5のいずれか1項記載の口腔用組成物。
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