JP6824437B1 - 乗客コンベアのステップリンク結合用ダミー軸及びステップリンク連結体のステップリンクを分離する方法 - Google Patents

乗客コンベアのステップリンク結合用ダミー軸及びステップリンク連結体のステップリンクを分離する方法 Download PDF

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Abstract

第1ダミー軸(50)は、軸方向の一端に内側ネジ部を有し、2つのステップリンクの軸孔を貫通する内側軸要素(51)と、軸方向の一端に外側ネジ部を有し、ローラ(32)を回転可能に支持し、ローラ(32)の回転支持部よりさらに外側の外周面には回転支持部の外側面に対向する外側ストッパが結合される外側軸要素(71)とを含む。外側、内側ネジ部が結合されることにより、内側、外側軸要素(51),(71)が分離可能に一体化される。内側軸要素(51)のステップリンクより内側と外側には、ステップリンクの内側面と外側面に対向する内側ストッパ(56)及びストッパピン(61)が結合される。ローラ(32)の回転支持部の内側面には外側軸要素の外周面に形成された段差面が対向する。

Description

本発明は、エスカレーター、動く歩道等の乗客を移動させる乗客コンベアのステップリンクの分離作業を行う際に、ステップ軸の代わりに2つのステップリンクを回動可能に支持するために用いられるステップリンク結合用ダミー軸と、ステップリンク連結体のステップリンクを分離する方法に関する。
従来から、上記の乗客コンベアにおいて、複数の踏み面部材であるステップのそれぞれにステップ軸が連結され、複数のステップ軸の両端部のそれぞれは、無端ループ状のステップリンク連結体で連結される構造が考えられる。この構造では、ステップ軸においてステップリンク連結体のそれぞれより軸方向両端寄りには、ステップリンク連結体の移動を案内するために案内レールに案内されるローラが回転可能に支持されている。
特許文献1には、エスカレーターにおいて、ステップリンクの交換方法が記載されている。この交換方法では、機械室でステップリンク連結体の1つの連結部を外して、無限軌道を壊して両端があるステップリンクの一本の連鎖を形成する。この連鎖の両端部には、ステップ軸と同様の長さのダミー軸が取り付けられる。その後、エスカレーターを運転して、その連鎖の一端を、引き出しレール装置を利用して機械室から乗り場に引き出し、引き出したステップリンクの一端を、新ステップリンクに交換した後、エスカレーターを運転して、一端を元の位置に戻し、無端ループを形成するように連鎖の他端と連結する。
特開平11−165973号公報
上記の乗客コンベアにおいて、案内レールでローラの軸方向外側が覆われて保護される位置の2つのステップリンクを分離するために、2つのステップリンクを回動可能に支持するステップ軸の代わりに、予め、ステップ軸より短いダミー軸を2つのステップリンクに貫通させて、2つのステップリンクを連結する場合がある。ダミー軸の一端部にはローラが回転可能に支持される。ステップ軸からダミー軸への交換作業は、ローラが案内レールの側板部がない位置に対向した状態で行う。ダミー軸においてローラの外側には、後でダミー軸をローラから軸方向内側(ステップ配置側)に抜き取れるようにローラの外れ防止用の止め輪(外側ストッパ)を結合しない。その後、案内レールの長手方向中間部でローラの軸方向外側が案内レールの側板部で覆われて保護される位置に移動するように、ステップリンク連結体を循環移動させる。この場合、止め輪がない状態でもローラがダミー軸に対し軸方向外側にずれ動かないように、人力により低速度で慎重に状況を確認しながらステップリンク連結体を循環移動させる。その後、ローラ及び2つのステップリンクからダミー軸を軸方向内側に抜き取ることで2つのステップリンクを分離する。この作業では、ステップリンク連結体を人力で循環移動させる、かなり労力を必要とする作業があるため、作業者の負担の軽減が望まれる。特許文献1には、上記の不都合を解消できる手段は開示されていない。
本発明は、案内レールでローラの軸方向外側が覆われて保護される位置のステップリンクの分離作業を行う場合における作業者の負担を軽減できる、乗客コンベアのステップリンク結合用ダミー軸及びそのダミー軸を用いてステップ連結体のステップリンクを分離する方法を提供することを目的とする。
本発明に係る乗客コンベアのステップリンク結合用ダミー軸は、複数の踏み面部材であるステップのそれぞれにステップ軸が連結され、複数の前記ステップ軸の両端部のそれぞれは無端ループ状のステップリンク連結体で連結され、前記ステップ軸の前記ステップリンク連結体のそれぞれより軸方向両端寄りには、前記ステップリンク連結体の移動を案内するために案内レールに案内されるローラが回転可能に支持される乗客コンベアにおいて、移動方向に連結する2つのステップリンクを回動可能に支持する前記ステップ軸の少なくとも一方側端部の代わりに使用されるステップリンク結合用ダミー軸であって、軸方向の一端にネジ軸またはネジ孔である内側ネジ部を有し、前記2つのステップリンクの軸孔を貫通する内側軸要素と、軸方向の一端にネジ孔またはネジ軸である外側ネジ部を有し、前記ローラを回転可能に支持し、前記ローラの回転支持部よりさらに外側の外周面には前記回転支持部の外側面に対向する外側ストッパが結合される外側軸要素と、を備え、前記外側ネジ部と前記内側ネジ部とが結合されることにより、前記内側軸要素と前記外側軸要素とが分離可能に一体化されており、前記内側軸要素の前記ステップリンクより内側には、前記ステップリンクの内側面に対向する内側ストッパが結合され、前記内側軸要素の前記ステップリンクより外側には、前記ステップリンクの外側面に対向するストッパピンが、前記内側軸要素に対し直径方向に貫通するように取り外し可能に結合され、前記ローラの前記回転支持部の内側面には前記外側軸要素の外周面に形成された段差面が対向している。
本発明に係るステップリンク連結体のステップリンクを分離する方法は、本発明に係る乗客コンベアのステップリンク結合用ダミー軸を用いてステップリンク連結体のステップリンクを分離する方法であって、一部の前記ステップ軸から前記ステップを取り外した状態で、ステップ軸方向両側の前記ステップリンク連結体のそれぞれにおいて、前記ローラが前記案内レールの側板部がない位置に対向した状態で、前記2つのステップリンクの軸孔から前記ステップ軸を抜き取るステップと、前記ステップ軸を抜き取った前記2つのステップリンクの軸孔に、第1ダミー軸を貫通させ、前記2つのステップリンクを回動可能に支持すると共に、前記ステップ軸を抜き取った前記2つのステップリンクの軸孔に、第2ダミー軸を貫通させ、前記2つのステップリンクを回動可能に支持するステップと、前記ステップリンク連結体をモータで循環移動させて、前記第1ダミー軸を、前記案内レールの長手方向中間部で前記ローラの軸方向外側が前記案内レールの側板部で覆われて保護される位置に移動させるステップと、前記内側軸要素と前記外側軸要素とを相対回転させることにより、前記外側軸要素から前記内側軸要素を軸方向内側に分離して、前記内側軸要素を前記2つのステップリンクの軸孔から抜き取り、前記2つのステップリンクを分離するステップと、を含む。
本発明に係る乗客コンベアのステップリンク結合用ダミー軸及びステップリンクを分離する方法によれば、案内レールでローラの軸方向外側が覆われて保護される位置でステップリンクを分離する作業を行う場合における作業者の負担を軽減できる。具体的には、ステップリンクの分離作業を次のように行える。まず、一部のステップ軸からステップを取り外した状態で、ステップ軸方向両側のステップリンク連結体のそれぞれにおいて、ローラが案内レールの側板部がない位置に対向した状態で、2つのステップリンクの軸孔からステップ軸を抜き取る。次いで、ステップ軸を抜き取った2つのステップリンクの軸孔に、ステップリンク結合用ダミー軸としての第1ダミー軸を貫通させ、2つのステップリンクを回動可能に支持する。これと共に、ステップ軸を抜き取った2つのステップリンクの軸孔に第2ダミー軸を貫通させ、2つのステップリンクを回動可能に支持する。次いで、ステップリンク連結体をモータで循環移動させて、ダミー軸を、案内レールの長手方向中間部でローラの軸方向外側が案内レールの側板部で覆われて保護される位置に移動させる。このとき、ダミー軸に結合した外側ストッパとダミー軸の段差面とによりダミー軸に対しローラが軸方向にずれ動くことが規制される。このため、案内レールでローラの軸方向外側が覆われて保護される位置に第1ダミー軸を移動させるために、ステップリンク連結体を人力により低速度で循環移動させる必要がない。案内レールでローラの軸方向外側が覆われて保護される位置に第1ダミー軸を移動させた後には、外側軸要素から内側軸要素を相対回転させながら軸方向内側に分離して、内側軸要素を2つのステップリンクの軸孔から抜き取ることにより2つのステップリンクを分離できる。したがって、案内レールでローラの軸方向外側が覆われて保護される位置でステップリンクを分離する作業を行う場合に、ステップリンク連結体を人力により低速度で循環移動させる必要がないので、作業者の負担を軽減できる。
本発明に係る乗客コンベアのステップリンク結合用ダミー軸において、好ましくは、前記外側軸要素の外周面と、前記内側軸要素の外周面との少なくとも一方には、工具により外側から挟みながら、前記内側軸要素と前記外側軸要素とを相対回転させるための平行な2つの平面部が形成される。
上記構成によれば、内側軸要素側と外側軸要素側との少なくとも一方に形成された2つの平行な平面部を、例えばスパナ等の工具で外側から挟みながら、内側軸要素と外側軸要素とを相対回転させることができる。これによって、内側軸要素と外側軸要素とを分離する作業の容易化を図れる。
本発明に係る乗客コンベアのステップリンク結合用ダミー軸及びステップリンクを分離する方法によれば、案内レールでローラの軸方向外側が覆われて保護される位置でステップリンクを分離する作業を行う場合における作業者の負担を軽減できる。
本発明の実施形態のステップリンク結合用ダミー軸を適用する乗客コンベアであるエスカレーターの1例において、一部のステップを取り外して示す斜視図である。 エスカレーターの概略断面図である。 図1のA部において、一部を取り外した状態での拡大斜視図である。 ステップ及びステップ軸の結合構造を示す斜視図である。 図3のB部において、ステップ軸及びステップリンクの結合構造と、ローラ配置部分を示す斜視図である。 ステップ軸及びステップリンクの結合構造において、一部のステップリンク及びローラを取り外して示す斜視図である。 実施形態のステップリンク結合用ダミー軸(第1ダミー軸)の斜視図である。 図6Aの矢印C方向に見た図である。 図6Aの第1ダミー軸を、内側軸要素と外側軸要素とに分離して、ストッパピンを省略して示す断面図である。 図6Aにおいて、内側軸要素側の部品を取り出して軸方向外側から見た図である。 図6Aにおいて、外側軸要素のみを取り出して軸方向外側から見た図である。 図6Aにおいて、外側軸要素のみを取り出して軸方向内側から見た図である。 本発明の実施形態のステップリンクを分離する方法を示すフローチャートである。 図1の状態からステップリンク連結体を移動して、ステップが取り外された部分を機械室に移動させた状態を、一部の乗り場部品を取り外して上側から見た斜視図である。 ステップ軸を抜き取った一方側の2つのステップリンクの軸孔に第1ダミー軸を貫通させ、2つのステップリンクを回動可能に支持するように、第1ダミー軸を組み付ける作業の状態を示す図8に対応する図である。 図9のD部において2つのステップリンクに第1ダミー軸の、内側ストッパ結合前の部分を貫通させた状態を示す断面図である。 図10Aの状態から第1ダミー軸に内側ストッパを結合して、第1ダミー軸で2つのステップリンクを支持した状態を示す断面図である。 図9の状態の後に、ステップ軸を抜き取った他方側の2つのステップリンクの軸孔に第2ダミー軸を貫通させ、2つのステップリンクを回動可能に支持した状態を示す図8に対応する図である。 図11の状態の後に、ステップリンク連結体をモータで循環移動して、第1ダミー軸を案内レールの側板部がある長手方向中間部に移動させた状態を示す図5Aに対応する図である。 図12AのE−E断面図である。 図12Bにおいて、第1ダミー軸の外側軸要素から内側軸要素を取り外す状態を示す図である。 実施形態の別例のステップリンク結合用ダミー軸(第1ダミー軸)を示す斜視図である。 図13の第1ダミー軸で2つのステップリンクを回動可能に支持した状態を示している図12Bに対応する図である。
以下において、図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。以下で説明する形状、材料、個数などは説明のための例示であって、ダミー軸または乗客コンベアの仕様により変更が可能である。以下では同様の構成には同一の符号を付して説明する。また、以下では乗客コンベアがエスカレーターである場合を説明するが、乗客コンベアが、乗客の足下で複数のステップの踏み面が段差なく連続して移動する動く歩道である場合にも本発明は適用可能である。
図1は、実施形態のステップリンク結合用ダミー軸を適用するエスカレーター10の1例において、一部のステップ30を取り外して示す斜視図である。図2は、エスカレーター10の概略断面図である。図3は、図1のA部において、一部を取り外した状態での拡大斜視図である。図4は、ステップ30及びステップ軸31の結合構造を示す斜視図である。図5Aは、図3のB部において、ステップ軸31及びステップリンク41a、41bの結合構造と、ローラ32配置部分を示す斜視図である。図5Bは、ステップ軸31及びステップリンク41a、41bの結合構造において、一部のステップリンク41b及びローラ32を取り外して示す斜視図である。
エスカレーター10は、トラス12(図2)と、移送手段20と、複数のステップ30とを含んで構成される。ステップ30は、踏み面部材に相当する。トラス12は、他の部材を支持する構造部分であり、エスカレーター10の基礎部分を構成する。移送手段20はトラス12の内部に設けられ、複数のステップ30を一方向に循環移動させる。複数のステップ30の左右方向(図1の左右方向、図2の紙面の表裏方向)両側には、スカートガード17を含む欄干14が配置される。ここで、「左右方向」は、エスカレーター10を下側の乗り場から進行方向に見た場合における左右方向を意味し、後述のステップ軸方向に相当する。
移送手段20は、モータ25と、動力伝達機構21(図3)とを含んで構成される。モータ25の駆動は、制御装置(図示せず)により制御される。図3に示すように、動力伝達機構21は、モータ25の回転軸の動力を伝動するベルト26及びプーリ27や、プーリ27に伝達された動力を減速して出力する減速機構28、減速機構28の出力側に連結された左右方向(図3の上下方向)両側の回転軸29等により形成される。モータ25の動力は、動力伝達機構21を介して、回転軸29の出力側に連結されたスプロケット(図示せず)に伝達される。スプロケットには長円形の無端ループ状のチェーン24がかけられており、スプロケットの回転によりチェーン24が一方向(図3の矢印α方向)に循環移動する。図3では、スカートガード17の一部を取り外して示している。チェーン24の上側には、チェーン24よりかなり大きい無端ループ状のステップリンク連結体40が噛み合っている。ステップリンク連結体40は、複数のステップリンク41a、41bを無端ループ状に連結して形成される。ステップリンク41a、41bは、ステップ30の左右方向両側で、ステップ軸31の両端部によって貫通されて回動可能に支持される。
図4に示すように、ステップ30は、乗客が乗る踏み面を有する踏板33の進行方向一端(図4の紙面の前側端)にライザー34が連結され、踏板33及びライザー34の左右方向(図4の左右方向)両端に略三角形の側板35が連結される。
各ステップ30には、左右方向に延びるステップ軸31が、左右方向両端の側板35を貫通して連結されている。各ステップ30について、ステップ軸31の両端部のそれぞれがステップリンク連結体40に支持される。このとき、ステップ軸31の両端部のそれぞれは、2つのステップリンク41a、41bの長手方向端部の重ね合わせ部を左右方向に貫通する。
図5A、図5Bに示すように、各ステップリンク41a、41bは、複数の鋼板の積層体により形成される長尺な剛体である。2つのステップリンク41a、41bが、対向する両端部でステップ軸31に回動可能に支持される。
図3に示すように、チェーン24は、エスカレーター10の中間部で、ステップリンク連結体40の上側部分のループ内周側端と噛み合っている。具体的には、各ステップリンク41a、41bのループ内周側端には、長手方向に並んで断面が略半円形の複数の凹部43が形成される。そして、チェーン24の循環方向複数位置の厚み方向中間部に配置される複数の円筒部24aに、ステップリンク41a、41bの複数の凹部43が係合する。これにより、チェーン24は、エスカレーター10の中間部で、ステップリンク連結体40の上側部分のループ内周側端と移動方向の一部で噛み合う。図3では、左側(図3の上側)のチェーン24のみを示しているが、右側(図3の下側)にも同様にチェーンが配置される。これにより、左右方向の両側のチェーン24が、動力伝達機構21を介して、モータ25によって駆動されることにより、チェーン24からステップリンク連結体40に動力が伝達され、ステップリンク連結体40が一方向(図3の矢印β方向)に循環移動する。
さらに、図4、図5Bに示すように、各ステップ軸31の、ステップリンク連結体40のそれぞれより軸方向両端寄りには、ローラ32が回転可能に支持される。ローラ32は、トラス12(図2)において、複数のステップ30の左右両側で上下に離れて配置された案内レール13a、13b(図2)に沿って移動する。これによって、ローラ32は、ステップリンク連結体40の移動を案内するために、案内レール13a、13bに案内される。ステップ軸31において、ローラ32の回転支持部72より軸方向外側には止め輪76(図6A参照)が係止され、その止め輪76によってステップ軸31に対しローラ32が軸方向外側にずれ動くことが防止される。さらに、図5Aに示すように、上側の案内レール13aでは、長手方向中間部にローラ32の外側への移動を規制するための側板部13cがローラ32の軸方向外側に対向するように形成される。一方、案内レール13aのうち、下部及び上部の機械室18,19に配置される長手方向両端部の少なくとも一部では、側板部が省略されている。これにより、機械室18,19内では側板部に邪魔されずに、ステップ軸31の交換が可能である。
運転スイッチ(図示せず)がオンされると、モータ25が駆動され、それによってステップリンク連結体40が循環移動する。これによって、エスカレーター10が運転される。また、ローラ32が案内レール13a、13bによって案内されることで、ステップ30の移動が案内される。以下では、エスカレーター10が下の階から上の階に、進行方向として図2の矢印γ方向に乗客を上昇させる場合を説明する。この場合、上側の案内レール13a側でステップ30は上昇し、下側の案内レール13b側でステップ30は下降する。
上記のエスカレーター10において、図5Aに示すように案内レール13aの長手方向中間部でローラ32の軸方向外側が側板部13cで覆われて保護される位置の2つのステップリンク41a、41bを分離する作業を行う場合がある。この場合に、実施形態では、2つのステップリンク41a、41bを回動可能に支持するステップ軸31の代わりに、予め、ステップ軸31より短いダミー軸を2つのステップリンク41a、41bに貫通させて、2つのステップリンク41a、41bを連結する。例えば、上記のように案内レール13aの長手方向中間部の近くで、ステップリンク連結体40のループ内周側端にはチェーン24(図3)が噛み合っているので、チェーン24やチェーン24を駆動する駆動機構を修理、交換する際には、チェーン24の上側で邪魔となる2つ以上のステップリンク41a、41bを分離する必要がある。このように案内レール13aでローラ32の軸方向外側が覆われるステップ軸31に対応する位置のステップリンク41a、41bの分離作業における作業者の負担を軽減するために、実施形態では、ステップ軸31の代わりに、軸方向に分離可能な2つの軸要素が結合されて形成される第1ダミー軸50及び第2ダミー軸81を使用する。
図6Aは、第1ダミー軸50の斜視図である。図6Bは、図6Aの矢印C方向に見た図である。図6Cは、図6Aの第1ダミー軸50を、内側軸要素51と外側軸要素71とに分離して、ストッパピンを省略して示す断面図である。図6Dは、図6Aにおいて、内側軸要素51側の部品を取り出して軸方向外側から見た図である。図6Eは、図6Aにおいて、外側軸要素71のみを取り出して軸方向外側から見た図である。図6Fは、図6Aにおいて、外側軸要素71のみを取り出して軸方向内側から見た図である。
第1ダミー軸50は、図10A、図10Bに示すように、連結される2つのステップリンク41a、41bの端部における重ね合わせ部を貫通して2つのステップリンク41a、41bを回動可能に支持する。
図6A、図6B、図6Cに示すように、第1ダミー軸50には、軸方向外端部にローラ32が回転支持部72により回転可能に支持されており、軸方向内側の円柱部53にはステップリンク41a、41b(図5B)が貫通されて支持される。さらに、第1ダミー軸50は、軸方向内側の内側軸要素51と、軸方向外側の外側軸要素71とに分離可能となっている。ローラ32は外側軸要素71に取り付けられ、ステップリンク41a、41bは内側軸要素51に支持される。
図6A、図6Cに示すように、内側軸要素51は、略円柱状の軸本体52と、軸本体52に結合された内側ストッパ56とを含む。軸本体52は軸方向の一端(図6Cの左端)に、軸方向のネジ軸である内側ネジ部52aを有し、中間部の円柱部53が2つのステップリンク41a、41bの長手方向一端部または他端部に形成された軸孔44a、44b(図10A)を貫通する。図6Cに示すように、軸本体52の軸方向他端面(図6Cの右端面)の中心には矩形等の非円形の断面の突部54が形成される。突部54に対し突部54と合致する形状の孔55で嵌合するように、内側ストッパ56が軸本体52の軸方向の他端部にボルト60により結合される。内側ストッパ56は、図6A、図6Cに示すように、略円板状であり、軸方向の一端面(図6Cの右端面)には、平面部58を含む2つの段差部57が形成される。2つの段差部57の平面部58は互いに平行である。軸本体52に内側ストッパ56が結合された状態で、内側ストッパの軸方向他端部(図6Cの左端部)の円板部59が軸本体52の軸方向他端面に突き当てられる。これにより、軸本体52の軸方向の他端部であってステップリンク41a、41bより内側に配置される部分に内側ストッパ56が結合され、内側ストッパ56の円板部59は、後述の図10Bに示すように、ステップリンク41aの内側面(図10Bの右側面)に対向する。
内側ストッパ56の2つの平面部58は、工具により外側から挟みながら、後述のように内側軸要素51と外側軸要素71とを相対回転させるために使用される。
内側軸要素51の軸本体52の円柱部53のステップリンク配置部分より外側となる軸方向一方側(図6Cの左側)には、直径方向に貫通する孔53aが形成される。この孔53aには棒状のストッパピン61が貫通し、円柱部53の外周面の180度位相が異なる2つの位置からストッパピン61の両端部が突出する。ストッパピン61の両端部には、金属線により略U字形に形成された抜け止め部材62の一方の脚部62aが貫通し、他方の脚部62bの中間部に形成された半円部62cがストッパピン61の外周面の一方側半部に嵌合することによりストッパピン61からの抜け止め部材62の抜け防止を図っている。これによって、ストッパピン61が円柱部53の孔53aから抜け出ることも防止される。ストッパピン61から抜け止め部材62を引き抜いた後では、円柱部53の孔53aからストッパピン61を直径方向に取り外すことが可能である。このため、ストッパピン61は、内側軸要素51に対し直径方向に貫通するように取り外し可能に結合される。後述の図10Aに示すように、円柱部53がステップリンク41a、41bに貫通されて、円柱部53の直径方向外側にステップリンク41a、41bが配置される場合に、ストッパピン61の両端部はステップリンク41aの外側面(図10Aの左側面)に対向する。
さらに、図6A、図6C、図6Dに示すように、内側軸要素51の孔53aより軸方向一端側の外周面には、2つの平行な平面部53bが形成される。2つの平面部53bは、内側ストッパ56の平面部58と同様に、工具により外側から挟みながら、後述のように内側軸要素51と外側軸要素71とを相対回転させるために使用される。2つの平面部53bによって、内側軸要素51の軸方向一端部には、断面長円形の柱部53cが形成される。
一方、図6A、図6C、図6E、図6Fに示すように、外側軸要素71は、軸方向の一端部(図6Cの右端)に、内側軸要素51の柱部53cと同様の断面形状の柱部73が形成され、軸方向の他端部(図6Cの左端部)に外側円柱部74が突出し、軸方向の中間部に中間の直径の中間円柱部75が形成される略円柱状である。柱部73の軸方向一端面にはネジ孔である外側ネジ部73aが形成される。外側円柱部74には、ローラ32が、回転支持部72により回転可能に支持されている。回転支持部72は、玉軸受等の軸受により形成される。図6Cでは、回転支持部72を斜格子部で簡略化して示している。上記の柱部53cは、外周面に2つの平行な平面部73bを有する。2つの平面部73bは、内側ストッパ56及び内側軸要素51の平面部58,53bと同様に、工具により外側から挟みながら、後述のように内側軸要素51と外側軸要素71とを相対回転させるために使用される。
さらに、図6B、図6Cに示すように、外側軸要素71において、外側円柱部74のうち回転支持部72よりさらに外側の外周面には回転支持部72の外側面に対向する止め輪76が結合される。止め輪76は、外側ストッパに相当する。止め輪76は、略C字形の金属板製であり、両端部が接近してそれぞれの端部に直径方向外側に延びる突部76aが形成される。各突部76aには止め輪76の取り付け時に工具を差し込んで止め輪76の直径を弾性に逆らって大きくするための係止孔76bが形成される。
止め輪76は、外側円柱部74において回転支持部72よりさらに外側の外周面に形成された環状溝に係止される。この止め輪76が回転支持部72の外側面(図6Cの左側面)に対向するので、外側軸要素71に対しローラ32が軸方向外側に移動することが防止される。外側軸要素71に支持するローラ32は、ステップ軸31に支持するローラ32と同様である。
さらに、図6Cに示すように、外側軸要素71において、中間円柱部75と外側円柱部74との段差面77は、回転支持部72の内側面(図6Cの右側面)に対向している。これにより、外側軸要素71に対しローラ32が軸方向内側に移動することが防止されている。
第1ダミー軸50では、外側軸要素71の外側ネジ部73aと内側軸要素51の内側ネジ部52aとがネジ締めで結合されることにより、内側軸要素51と外側軸要素71とが分離可能に一体化されている。このように内側軸要素51と外側軸要素71とが分離可能に一体化されるので、後述するように、第1ダミー軸50を、案内レール13aの長手方向中間部でローラ32の軸方向外側が案内レール13aの側板部13c(図12B)で覆われて保護される位置に移動させた後に、外側軸要素71から内側軸要素51を相対回転させながら軸方向内側に分離して、内側軸要素51を2つのステップリンク41a、41bの軸孔44a、44bから抜き取ることにより2つのステップリンク41a、41bを分離できる。
本例では、外側ネジ部73aがネジ孔であり、内側ネジ部52aがネジ軸である場合を説明しているが、外側ネジ部をネジ軸とし、内側ネジ部をネジ孔とし、外側ネジ部と内側ネジ部とが結合されることにより、内側軸要素と外側軸要素とが分離可能に一体化されてもよい。
次に、上記の第1ダミー軸50を用いて、ステップリンク連結体40のステップリンク41a、41bを分離する方法を説明する。図7は、実施形態のステップリンク41a、41bを分離する方法を示すフローチャートである。
ステップリンク41a、41bの分離を行う場合、まず、図7のステップS10において、図1に示すように、エスカレーター10の中間部で一部のステップ軸31からステップ30を取り外す。この作業では、エスカレーター10を停止させ作業者が取り外し対象のステップに隣接するステップ30に乗った状態で、取り外し対象のステップの上側から工具を使って取り外す。
次に、モータ25を駆動してステップ軸方向両側のステップリンク連結体40を循環移動して、図8に示すように、ステップ軸31からステップ30が取り外された部分を下部の機械室18に移動させる。図8は、図1の状態からステップリンク連結体40を移動して、ステップ30が取り外された部分を機械室18に移動させた状態を、一部の乗り場部品を取り外して上側から見た斜視図である。機械室18では、ステップ軸方向両側のステップリンク連結体40のそれぞれにおいて、案内レール13aの長手方向一端部の側板部がない位置に、ステップ軸31に結合されたローラ32が対向する。
次いで、図7のステップS11において、図8の状態で、作業者90(図9)が2つのステップリンク41a、41bの軸孔44a、44b(図10A)からステップ軸31を抜き取る。具体的には、機械室18内で、作業者90が、ステップが取り外されたステップ軸31の両端からローラ32を取り外した後、ステップ軸31からステップ取付位置にあるブッシュ(図示せず)と各ステップリンク連結体40の両端に対向する分割止め輪(図示せず)とを取り外す。そして、ステップ軸31を左から右へ移動させ、一方側のステップリンク連結体40の2つのステップリンク41a、41bの軸孔44a、44bからステップ軸31を抜き取る。その後、ステップ軸31の軸方向の延長線上から、ステップ軸31が抜き取られた2つのステップリンク41a、41bを移動させた後、ステップ軸31を右から左へ移動させ、他方側のステップリンク連結体40の2つのステップリンク41a、41bの軸孔からステップ軸31を抜き取る。このとき、両側のステップリンク連結体40で2つのステップリンク41a、41bの軸孔44a、44bには共通の円筒状のスリーブ80(図10A)が貫通されている。このため、軸孔44a、44bからステップ軸31を抜き取っただけの状態で、2つのステップリンク41a、41bはスリーブ80により連結が維持される。
次に、図7のステップS12において、作業者90が、機械室18内で、ステップ軸31を抜き取った一方側(図4の左側)のステップリンク連結体40における2つのステップリンク41a、41bの軸孔44a、44bに第1ダミー軸50を貫通させる。そして、第1ダミー軸50で2つのステップリンク41a、41bを回動可能に支持する。
図10Aは、図9のD部において2つのステップリンク41a、41bに第1ダミー軸50の、内側ストッパ56(図10B)結合前の部分を貫通させた状態を示す断面図である。図10Bは、図10Aの状態から第1ダミー軸50に内側ストッパ56を結合して、第1ダミー軸50で2つのステップリンク41a、41bを支持した状態を示す断面図である。第1ダミー軸50で2つのステップリンク41a、41bを支持する場合、図10Aに示すように、2つのステップリンク41a、41bの軸孔44a、44bに、軸方向外側から、内側ストッパ56が結合される前の第1ダミー軸50を矢印α方向に貫通させる。そして、図10Bに示すように、内側ストッパ56の結合前の第1ダミー軸50の軸方向内端部に内側ストッパ56をボルト60で結合して、第1ダミー軸50を形成し、これによって2つのステップリンク41a、41bを回動可能に支持する。
次に、図7のステップS13において、図11に示すように、他方側(図11の右側)のステップリンク連結体40において、2つのステップリンク41a、41bの軸孔44a、44bに第2ダミー軸81を貫通させ、第2ダミー軸81で2つのステップリンク41a、41bを回動可能に支持する。このとき、第2ダミー軸81は、第1ダミー軸50と同様の構造である。なお、第1ダミー軸50において内側軸要素51の軸本体52と外側軸要素71とが一体形成され、軸方向に分離不能な構造としてもよい。第2ダミー軸81を軸方向に分離不能な構造とした場合には、案内レール13aの側板部13cによってローラ32の外側面が覆われて保護される位置で第2ダミー軸81の軸方向内側部分をステップリンク41a、41bの軸孔から抜き取ることはできない。このため、その第2ダミー軸81は、左右両側のステップリンク連結体40のうち、ステップリンク41a、41bを分離しない側でのみ使用する。一方、第2ダミー軸81を第1ダミー軸50と同様の構造とした場合には、後述のように一方側のステップリンク連結体40で2つのステップリンク41a、41bを分離する場合と同様に、他方側のステップリンク連結体40でも2つのステップリンクを分離することが可能となる。なお、図7のステップS12と、ステップS13とは順序を逆にしてもよい。
その後、図7のステップS14において、ステップ軸方向両側のステップリンク連結体40をモータ25の駆動によって循環移動させる。この循環移動によって、図12A、図12Bに示すように、第1ダミー軸50を、エスカレーター10の中間部の、ローラ32の外側面が案内レール13aの長手方向中間部の側板部13cに対向する位置に移動させ、第2ダミー軸81も、ステップ軸方向反対側で第1ダミー軸50と同様の位置に移動させる。この移動後の状態で、第1ダミー軸50で支持されたステップリンク41a、41bは、チェーン24(図3)の上側に対向する位置にある。図12Aは、図11の状態の後に、ステップリンク連結体40をモータ25で循環移動して、第1ダミー軸50を案内レール13aの側板部13cがある長手方向中間部に移動させた状態を示す図5Aに対応する図である。図12Bは、図12AのE−E断面図である。
この状態では、ローラ32の軸方向外側が側板部13cで覆われて保護される。そして、図7のステップS15において、作業者90が、第1ダミー軸50において、内側軸要素51を2つのステップリンク41a、41bの軸孔44a、44bから抜き取り、2つのステップリンク41a、41bを分離する。具体的には、作業者90が、図12Bの状態からストッパピン61を第1ダミー軸50の直径方向に取り外す。その後で、図12Cに示すように、外側軸要素71に対し内側軸要素51を相対回転させながら、矢印βで示すように、内側軸要素51を軸方向内側に取り外す。このとき、外側軸要素71の2つの平面部73bと、内側軸要素51または内側ストッパ56の2つの平面部53b(または58)とのそれぞれを、2つのスパナ等の工具により外側から挟みながら、内側軸要素51と外側軸要素71とを相対回転させることができる。内側軸要素51の平面部53bと内側ストッパ56の平面部58とは、作業者90が作業しやすい方を状況に応じて使い分けることができる。これにより、円筒面部分を工具で挟む場合と異なり、工具と挟み対象物との接触面積が大きくなりやすいので、摩擦力を大きくできることにより、工具が挟み対象物から外れ難くなる。このため、内側軸要素51と外側軸要素71とを分離する作業の容易化を図れる。このような作業によって、内側軸要素51が2つのステップリンク41a、41bの軸孔44a、44bから抜き取られるので、その後に、軸孔44a、44bからスリーブ80を抜き取ることにより、2つのステップリンク41a、41bを分離できる。
上記ではステップリンク連結体40の2つのステップリンク41a、41bを分離する場合を説明した。一方、ステップリンク連結体40の移動方向に並ぶ3つのステップリンクを連結する2つのステップ軸31の少なくとも一方側端部を2つの第1ダミー軸50に交換することもできる。その交換後、モータ25でステップリンク連結体40を循環移動させることにより、移動方向に並んだ2つの第1ダミー軸50を、エスカレーターの中間部の、ローラ32の外側面が案内レール13aに対向する位置に移動させる。そして、2つの第1ダミー軸50のそれぞれで、上記と同様に内側軸要素51を2つのステップリンクの軸孔から抜き取った後、軸孔からスリーブを抜き取ることにより、3つのステップリンクを分離することができる。この際、3つのステップリンクのうち、両端2つのステップリンクにおけるそれぞれの長手方向一端は、ステップリンク連結体40の残りの部分に連結されるが、中間の1つのステップリンクは、両端が両端2つのステップリンクから分離される。これにより、中間のステップリンクをステップリンク連結体40から取り外すことができる。このため、チェーン等の部品の上側に、ステップリンクを取り外した後の比較的大きい空間を形成できることにより、部品を取り外しやすくなる。
上記の第1ダミー軸50及び第1ダミー軸50を用いたステップリンク41a、41bの分離方法によれば、ステップ軸31の一方側端部を第1ダミー軸50に交換した後、ステップリンク連結体40をモータ25で循環移動させて、第1ダミー軸50を、案内レール13aの長手方向中間部でローラ32の軸方向外側が側板部13cで覆われて保護される位置に移動させる。このとき、第1ダミー軸50に結合した止め輪76と第1ダミー軸50の段差面77とにより第1ダミー軸50に対しローラ32が軸方向にずれ動くことが規制される。そして、案内レール13aでローラ32の軸方向外側が覆われて保護される位置に第1ダミー軸50を移動させた後には、外側軸要素71から内側軸要素51を相対回転させながら軸方向内側に分離して、内側軸要素51を2つのステップリンク41a、41bの軸孔44a、44bから抜き取ることにより2つのステップリンク41a、41bを分離できる。したがって、案内レール13aでローラ32の軸方向外側が覆われて保護される位置でステップリンク41a、41bを分離する作業を行う場合に、ステップリンク連結体40を人力により低速度で循環移動させる必要がないので、作業者の負担を軽減できる。
一方、比較例として、従来から行われているステップリンクの分離作業では、ステップ軸方向両側でステップ軸31の両端部の代わりに、軸が軸方向に分離できない構造のダミー軸を使用している。この場合には、ローラ32が側板部13cに対向する位置で、ローラ外側の止め輪を取り外すことができないので、ダミー軸のうち、ローラ32及びその回転支持部以外の部分を、ローラ32の内側からステップ軸方向内側(ステップ配置側)に抜き取れるようにする必要がある。このために、ダミー軸のローラ32より外側には止め輪を結合しない。そして、機械室18で、ステップ軸31を左右両側2つのダミー軸に交換して、左右両側それぞれで2つのステップリンクを支持する。そして、ローラ32が側板部13cに対向する位置に移動するように、かつ止め輪がない状態でもローラ32がダミー軸に対し軸方向外側にずれ動かないようにするために、作業者が、ステップリンク連結体40を、手動駆動機構を用いて、人力により低速度で慎重に状況を確認しながら動かす。この作業では、ステップリンク連結体40を人力で動かす、かなり労力を必要とする作業があるため、作業者の負担がかなり大きい。上記の実施形態によれば、案内レール13aでローラ32の軸方向外側が覆われて保護される位置で、第1ダミー軸50をローラ32側の外側軸要素71と、ステップリンク側の内側軸要素51とに容易に分離できる。これにより、機械室18で第1ダミー軸50のローラ32の回転支持部より外側に止め輪76を結合した状態から、ステップリンク連結体40をモータ25で循環移動して、ステップリンクの分離予定位置に容易に移動できるので、上記の不都合を防止できる。
図13は、実施形態の別例の第1ダミー軸50aを示す斜視図である。図14は、第1ダミー軸50aで2つのステップリンク41a、41bを回動可能に支持した状態を示している図12Bに対応する図である。本例の第1ダミー軸50aの場合には、図6A、図10B、図12B等に示した第1ダミー軸50と異なり、内側ストッパ82が、鋼板を曲げ形成する等により断面がハット状に形成される。具体的には、内側ストッパ82は、平行な2つの板部の一端(図13、図14の右端)に中間板部が連結されることで全体が略U字形に形成された本体部83と、本体部83の平行な2つの板部の先端から直角に互いに反対側に曲げられて延びる2つの外側板部84とを有する。内側ストッパ82の本体部83が、内側軸要素51の軸方向他端の突部54に嵌合され、2つの外側板部84が内側軸要素51における突部54に隣接する軸方向の他方側面に突き当てられる。この状態で、本体部83の中間板部を貫通したボルト60が内側軸要素51のネジ孔54aにねじ込まれることにより、内側ストッパ82が内側軸要素51に結合される。
図14に示すように内側軸要素51の円柱部53が2つのステップリンク41a、41bの軸孔44a、44bを貫通した状態で、内側ストッパ82の外側板部84は、ステップリンク41aの内側面に対向する。また、内側ストッパ82の平行な2つの板部の外側面は、工具により外側から挟みながら、内側軸要素51と外側軸要素71とを相対回転させるための平行な平面部85である。
上記の第1ダミー軸50aを用いる場合、図6Aの内側ストッパ56より内側ストッパ82の形状が単純であるので、加工コストが低減される。本例において、その他の構成及び作用は、図1〜図12の構成と同様である。
なお、上記の各例では、工具により外側から挟みながら、内側軸要素51と外側軸要素71とを相対回転させるための平行な2つの平面部を、内側軸要素51の軸本体52、内側ストッパ56,82、外側軸要素71のそれぞれに形成している。一方、平行な2つの平面部を、内側軸要素の軸本体及び内側ストッパの一方のみに形成したり、内側軸要素側と外側軸要素側との一方のみに形成してもよい。
また、上記の各例では、第1ダミー軸50,50aに設けられる外側ストッパが止め輪76である場合を説明したが、外側ストッパは、外側軸要素71に結合されてローラ32の回転支持部の外側面に対向するものであればよく、例えば外側軸要素71の外端部にネジ結合したボルトの頭部またはナット等としてもよい。
10 エスカレーター、12 トラス、13a,13b 案内レール、13c 側板部、14 欄干、17 スカートガード、18,19 機械室、20 移送手段、21 動力伝達機構、24 チェーン、25 モータ、26 ベルト、27 プーリ、28 減速機構、29 回転軸、30 ステップ、31 ステップ軸、32 ローラ、33 踏板、34 ライザー、40 ステップリンク連結体、41a,41b ステップリンク、43 凹部、44a,44b 軸孔、50,50a 第1ダミー軸、51 内側軸要素、52 軸本体、52a 内側ネジ部、53 円柱部、53a 孔、53b 平面部、53c 柱部、54 突部、54a ネジ孔、55 孔、56 内側ストッパ、58 平面部、60 ボルト、61 ストッパピン、62 抜け止め部材、71 外側軸要素、72 回転支持部、73 柱部、73a 外側ネジ部、73b 平面部、74 外側円柱部、75 中間円柱部、76 止め輪、77 段差面、80 スリーブ、81 第2ダミー軸、82 内側ストッパ、83 本体部、84 外側板部、85 平面部、90 作業者。

Claims (3)

  1. 複数の踏み面部材であるステップのそれぞれにステップ軸が連結され、複数の前記ステップ軸の両端部のそれぞれは無端ループ状のステップリンク連結体で連結され、前記ステップ軸の前記ステップリンク連結体のそれぞれより軸方向両端寄りには、前記ステップリンク連結体の移動を案内するために案内レールに案内されるローラが回転可能に支持される乗客コンベアにおいて、移動方向に連結する2つのステップリンクを回動可能に支持する前記ステップ軸の少なくとも一方側端部の代わりに使用されるステップリンク結合用ダミー軸であって、
    軸方向の一端にネジ軸またはネジ孔である内側ネジ部を有し、前記2つのステップリンクの軸孔を貫通する内側軸要素と、
    軸方向の一端にネジ孔またはネジ軸である外側ネジ部を有し、前記ローラを回転可能に支持し、前記ローラの回転支持部よりさらに外側の外周面には前記回転支持部の外側面に対向する外側ストッパが結合される外側軸要素と、を備え、
    前記外側ネジ部と前記内側ネジ部とが結合されることにより、前記内側軸要素と前記外側軸要素とが分離可能に一体化されており、
    前記内側軸要素の前記ステップリンクより内側には、前記ステップリンクの内側面に対向する内側ストッパが結合され、
    前記内側軸要素の前記ステップリンクより外側には、前記ステップリンクの外側面に対向するストッパピンが、前記内側軸要素に対し直径方向に貫通するように取り外し可能に結合され、
    前記ローラの前記回転支持部の内側面には前記外側軸要素の外周面に形成された段差面が対向している、
    乗客コンベアのステップリンク結合用ダミー軸。
  2. 請求項1に記載の乗客コンベアのステップリンク結合用ダミー軸において、
    前記外側軸要素の外周面と、前記内側軸要素の外周面との少なくとも一方には、工具により外側から挟みながら、前記内側軸要素と前記外側軸要素とを相対回転させるための平行な2つの平面部が形成される、
    乗客コンベアのステップリンク結合用ダミー軸。
  3. 請求項1に記載の乗客コンベアのステップリンク結合用ダミー軸を用いてステップリンク連結体のステップリンクを分離する方法であって、
    一部の前記ステップ軸から前記ステップを取り外した状態で、ステップ軸方向両側の前記ステップリンク連結体のそれぞれにおいて、前記ローラが前記案内レールの側板部がない位置に対向した状態で、前記2つのステップリンクの軸孔から前記ステップ軸を抜き取るステップと、
    前記ステップ軸を抜き取った前記2つのステップリンクの軸孔に、第1ダミー軸を貫通させ、前記2つのステップリンクを回動可能に支持すると共に、前記ステップ軸を抜き取った前記2つのステップリンクの軸孔に、第2ダミー軸を貫通させ、前記2つのステップリンクを回動可能に支持するステップと、
    前記ステップリンク連結体をモータで循環移動させて、前記第1ダミー軸を、前記案内レールの長手方向中間部で前記ローラの軸方向外側が前記案内レールの側板部で覆われて保護される位置に移動させるステップと、
    前記内側軸要素と前記外側軸要素とを相対回転させることにより、前記外側軸要素から前記内側軸要素を軸方向内側に分離して、前記内側軸要素を前記2つのステップリンクの軸孔から抜き取り、前記2つのステップリンクを分離するステップと、
    を含む、
    ステップリンク連結体のステップリンクを分離する方法。
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