JP6824432B2 - 六酸化四砒素の結晶多形を含む乳癌予防または治療用薬学組成物及びその製造方法 - Google Patents

六酸化四砒素の結晶多形を含む乳癌予防または治療用薬学組成物及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、六酸化四砒素の結晶多形を含む乳癌予防または治療用薬学組成物に関するものである。
癌は制御されない細胞成長と特徴付けられ、このような異常な細胞成長により腫瘍(tumor)と呼ばれる細胞塊りが形成されて周囲の組織に侵入し、甚だしい場合には身体の他の器官に転移されることもある。学問的には新生物(neoplasia)とも呼ばれる。癌は多様な程度の有病率で身体の全ての組織及び臓器に影響を及ぼす。
乳癌(breast cancer)は経済的成長に従う生活水準の向上、食生活の変化と西欧化、出産、及び授乳方法の変化などにより発生率が徐々に増加して女性腫瘍のうちの1位を占める(非特許文献1)。乳癌は乳房の中に留まる陽性腫瘍とは異なり、他の器官に広がって生命を威嚇することがある悪性腫瘍で、転移性乳癌から固形腫瘍まで非常に多様な生物学的特性を有しているので、多様な治療的選択と予後を有する。
最近、根治的切除術、坑癌化学療法、及びホルモン療法などの発展により乳癌の治療結果が相当に向上したことにもかかわらず、今までも腋窩リンパ節転移のない患者の約25〜30%で、腋窩リンパ節転移がある患者の約75〜80%で10年内に再発しており、これらのうちの大部分は転移性乳癌により死亡している。たゆまぬ乳癌患者の増加によって転移性乳癌患者もやはり増加しているので、早期乳癌患者と共にこれら患者の治療方法、予後、これに影響を及ぼす因子に対する研究が持続しているが、まだ微小な実状である。
したがって、乳癌の治療と関連して乳癌の転移有無に関わらず、優れる坑癌効果を有する治療剤の開発が持続的に要求されている実状である。
一方、本発明者らは既に砒素が含まれた自然産信石から分離精製技術を通じて精製された六酸化四砒素が動物実験で癌転移抑制効果を示しており、併せて、子宮癌、膀胱癌、肺癌、上顎洞癌、腎臓癌などの末期癌患者に投与した時、優れる坑癌治療効果があるという技術的特徴として特許登録(特許文献1)を受けたことがある。
本発明者らが砒素に対する持続的な研究結果、前記特許登録に開示された方法と異なる新規な製造方法により、六酸化四砒素の結晶多形aが99%以上である六酸化四砒素を製造することができ、このような六酸化四砒素を含む組成物が特に乳癌予防または治療に顕著な効果があることを明らかにして、本発明を完成するようになった。
Kamangar F., et al. 、2006
韓国特許登録第272835号
本発明の目的は、有効成分として六酸化四砒素(As)の結晶多形を含む乳癌予防または治療用薬学組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、有効成分として六酸化四砒素(As)の結晶多形を含む乳癌予防または治療用薬学組成物の製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は有効成分として六酸化四砒素(As)の結晶多形を含む乳癌転移抑制用薬学組成物を提供することにある。
本発明は有効成分に六酸化四砒素を含む乳癌予防または治療用薬学組成物であって、前記六酸化四砒素は六酸化四砒素結晶多形a(As−a)が99%以上である乳癌予防または治療用組成物に関するものである。
前記組成物の六酸化四砒素は塩化ナトリウムを100〜800℃に加熱した後、冷却する第1工程;塩化ナトリウムの上に三酸化二砒素(As)を上げた後、密閉状態で100℃から1000℃まで加熱した後、冷却する第2工程;昇華された砒素を捕集する濾過紙で結晶化された結晶を分離する第3工程;及び前記第3工程で得た結晶を第2工程の三酸化二砒素の代わりに使用して第2工程及び第3工程を4〜10回繰り返して六酸化四砒素結晶を得る第4工程;を通じて製造できる。
前記組成物の六酸化四砒素は、六酸化四砒素の結晶多形b(As−b)が1%未満に含まれることができる。
前記六酸化四砒素は、純度が99.9%以上でありうる。
前記As−a及びAs−bは以下の(i)乃至(iii)の特性を有するものでありうる:
Figure 0006824432
前記As−aはX−線粉末回折分光図で、光源波長が1.5406Åの時、回折角2θ 10°〜50°範囲で、1°/minの速度(scan step 0.02°)で表示されたピークが13.84、27.88、32.32、35.3、39.84、42.38、46.34、48.6、及び49.34と示されることを特徴とする結晶形である(図1参照)。また、2θ値13.8と27.9で示される主ピークの割合が1:1.3であることを特徴とする。
前記As−bはX−線粉末回折分光図で、光源波長が1.5406Åの時、回折角2θ 10°〜50°範囲で1°/minの速度(scan step 0.02°)で表示されたピークが13.86、27.92、32.36、35.34、39.9、42.44、46.4、48.66、及び49.4と示されることを特徴とする結晶形である(図1参照)。また、2θ値13.8と27.9で示される主ピークの割合が1:2.5であることを特徴とする。
本発明の他の態様によれば、有効成分に六酸化四砒素を含む乳癌転移抑制用薬学組成物であって、前記六酸化四砒素は六酸化四砒素結晶多形a(As−a)が99%以上である乳癌転移抑制用薬学組成物に関するものである。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明は有効成分として六酸化四砒素(As)を含む乳癌予防または治療用薬学組成物であって、前記六酸化四砒素は六酸化四砒素の結晶多形a(As−a)が99%以上である薬学組成物に関するものである。
本発明の他の態様によれば、有効成分として六酸化四砒素(As)の結晶多形を含む乳癌予防または治療用薬学組成物の製造方法であって、塩化ナトリウムを100〜800℃に加熱した後、冷却する第1工程;塩化ナトリウムの上に三酸化二砒素(As)を上げた後、密閉状態で100℃から1000℃まで加熱した後、冷却する第2工程;昇華された砒素を捕集する濾過紙で結晶化された結晶を分離する第3工程;及び前記第3工程で得た結晶を第2工程の三酸化二砒素の代わりに使用して第2工程及び第3工程を4〜10回繰り返して六酸化四砒素結晶を得る第4工程;を含む方法により製造され、前記第4工程で得た六酸化四砒素結晶が六酸化四砒素の結晶多形a(As−a)を99%以上含むことを特徴とする乳癌予防または治療用薬学組成物の製造方法に関するものである。
高嶺土材質の合成反応器、及び合成反応器の上部にフィルターが装着できるクランプを準備し、合成反応器内に塩化ナトリウムをあげて加熱及び冷却を進行する。本発明の製造方法で塩化ナトリウムを使用する理由は、第2工程で三酸化二砒素を塩化ナトリウムの上にあげて加熱することによって、砒素化合物に熱が均等に伝達されながら砒素化合物が昇華することに助けになるためであり、第1工程を通じてこのような塩化ナトリウムの不純物及び水分を除去するために100〜800℃に2〜6時間の間加熱する。第1工程において、塩化ナトリウムを加熱した後、室温で3〜10時間の間冷却する。
次に、塩化ナトリウムの上に三酸化二砒素(As)を上げた後、密閉状態で100℃から1000℃まで加熱し、以後、冷却する第2工程を進行する。ここで、三酸化二砒素を上げた後、クランプに昇華される砒素が捕集できるフィルター(濾過紙)を各フィルターとフィルターとの間の間隔が2mm〜6mmになるように3〜6個装着する。この時に使われるフィルターは、平量(basic weight)70〜100g/m、厚さ(thickness)0.17〜0.25mm、濾過速度(filtration speed)22〜30s/100ml、及び保留粒子径(retention rate)5〜10μmのものを使用することが好ましい。
フィルターを装着してから密閉させた後、合成反応器の下部に100℃から1000℃まで段階的に上げながら3時間〜10時間の間加熱して濾過紙の最上部の中心部の温度は150℃±100℃維持されるようにし、濾過紙を通過しながら六酸化四砒素が結晶化されるようにする。そして、常温で5時間以上、好ましくは5時間〜10時間の間冷却する。
次に、離隔して積層に設置された3〜6個の濾過紙に捕集された白色結晶を分離する第3工程を遂行する。
合成反応器の塩化ナトリウムの上に残留する微量の三酸化二砒素を除去した後、前記捕集された白色結晶を上げた後、第2工程及び第3工程を同一条件で4〜10回繰り返して最終的に六酸化四砒素結晶を収得する。本発明の製造方法により得られた結晶構造を確認した結果、大部分As−aであり、As−aが99%以上であると確認された。
本発明の六酸化四砒素の結晶多形を含む薬学組成物は、乳癌予防または治療及び乳癌転移抑制に有用に使用できる。
本発明の薬学組成物は各々通常の方法によって、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、懸濁液、エマルジョン、シロップ、エアゾールなどの経口型剤形、外用剤、坐剤、及び滅菌注射溶液の形態に剤形化して使用できる。前記薬学組成物に含まれることができる担体、賦形剤、及び希釈剤には、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、澱粉、アカシアゴム、アルジネート、ゼラチン、カルシウムホスフェート、カルシウムシリケート、セルロース、メチルセルロース、非晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシ安息香酸、プロピルヒドロキシ安息香酸、タルク、マグネシウムステアレート、及び鉱物油を挙げることができる。製剤化する場合には、普通使用する充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩解剤、界面活性剤などの希釈剤、または賦形剤を使用して調剤される。経口投与のための固形製剤には、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などが含まれて、このような固形製剤は本発明の六酸化四砒素に少なくとも1つ以上の賦形剤、例えば、澱粉、炭酸カルシウム、スクロースまたはラクトース、ゼラチンなどを混ぜて調剤される。また、単純な賦形剤の以外にマグネシウムステアレート、タルクのような潤滑剤も使われる。経口のための液状製剤には、懸濁剤、内用液剤、油剤、シロップ剤などが該当されるが、よく使われる単純希釈剤である水、リキッドパラフィンの以外にさまざまな賦形剤、例えば、湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などが含まれることができる。非経口投与のための製剤には滅菌された水溶液、非水性溶剤、懸濁剤、油剤、凍結乾燥製剤、坐剤が含まれる。非水性溶剤、懸濁剤には、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブオイルのような植物性油、エチルオレートのような注射可能なエステルなどが使用できる。坐剤の基剤には、ウィテップゾール(witepsol)、マクロゴール、ツイーン(tween)61、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロゼラチンなどが使用できる。
前記薬学組成物の投与量は治療を受ける対象の年齢、性別、体重と、治療する特定疾患または病理状態、疾患または病理状態の深刻度、投与経路及び処方者の判断によって変わる。このような因子に基づいた投与量の決定は当業者の水準内にあり、一般的に投与量は0.01mg/kg/日乃至略500mg/kg/日の範囲である。より好ましい投与量は0.1mg/kg/日乃至100mg/kg/日である。投与は1日に1回投与することもでき、数回に分けて投与することもできる。前記投与量はどんな面でも本発明の範囲を限定するものではない。
前記薬学組成物は、ネズミ、家畜、ヒトなどの哺乳動物に多様な経路に投与できる。投与の全ての方式は予想できるが、例えば、経口、直腸または静脈、筋肉、皮下、子宮内粘膜、または脳血管内注射により投与できる。
本発明の乳癌予防または治療用薬学組成物は、六酸化四砒素の結晶多形aが99%以上である六酸化四砒素を含むことによって、優れる坑癌効果を有する。
また、本発明の薬学組成物は、乳癌転移を抑制する効果に優れることが確認された。
As−a及びAs−bのX−線粉末回折分光図 MCF−7細胞に実施例1、及び比較例1乃至3を処理し、48時間(図2A)及び72時間(図2B)培養した後、MTTアッセイにより細胞増殖抑制効果を評価した結果グラフ SK−BR−3細胞に実施例1、及び比較例1乃至3を処理し、48時間(図3A)及び72時間(図3B)培養した後、MTTアッセイにより細胞増殖抑制効果を評価した結果グラフ MCF−7細胞に実施例1を濃度別に処理して実施例1の濃度に従う細胞死滅効果を流細胞分析器で細胞に標識されたannexin V及びPIを検出した結果(4A)及びPI対比annexin Vの量の分析して細胞死滅率(4B)を確認した結果の説明図 MCF−7細胞に実施例1を濃度別に処理して実施例1の濃度に従う細胞周期及び細胞死滅に関連した遺伝子の発現変化を確認した結果の説明図 臨床試験の転移性乳癌患者に対する実施例1の投与前及び投与後の肺CT写真であって、実施例1の投与によって転移された腫瘍のサイズが小さくなることを確認した結果の説明図
以下、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。しかしながら、本発明はここで説明される実施例に限定されず、他の形態に具体化されることもできる。むしろ、ここで紹介される内容が徹底し完全になり、当業者に本発明の思想を十分に伝達するために提供するものである。
実施例1:本発明の六酸化四砒素の製造
高嶺土で特殊製作された合成反応器(高さ100mm、直径190mm)と、3〜6個のフィルターを装着することができるクランプを準備する。クランプは合成反応器から50mm離れて1次クランプを設置し、前記1次クランプから2〜6mm間隔でその上部に2次〜6次クランプを設置し、この際、各クランプの規格は直径210mm及び厚さ10mmである。
称量した太い塩(水分含有量10%以下)400g〜600gを合成反応器に投入して20mm内外に厚さを均等に押し固めて100℃〜800℃で3時間の間熱を徐々に加熱しながら反応器の内部の塩表面温度が290±30℃になるように連続加熱して水分及び不純物を除去し、室温で5時間の間冷却させる。
原料物質であるAs(純度98%以上、製造社YUNNAN WENSHAN JINCHI ARSENIC CO., LTD.)100gを合成反応器内の太い塩の上に入れて、合成機の上部に位置した昇華される砒素が捕集できるフィルター(濾過紙)を各フィルターとフィルターとの間の間隔が2〜6mmになるように3〜6個のクランプを装着する。この時に使われるフィルターは、平量(basic weight)70〜100g/m、厚さ(thickness)0.17〜0.25mm、濾過速度(filtration speed)22〜30s/100ml、及び保留粒子径(retention rate)5〜10μmのものを使用することが好ましい。
クランプを用いてフィルターを固定させ、合成反応器の下部に熱を加えて100℃から1,000℃まで段階的に温度を上げる。まず合成反応器下部の外部温度を350℃±100℃位になるように1時間の間加熱し、以後に合成反応器の下部の外部温度を600〜650℃、及び700〜1,000℃位になるように加熱して、総5時間〜10時間の間加熱してフィルターの最上部の濾過紙の中心部の温度が150℃±100℃を維持するようにした後、常温で5〜7時間位冷却する。この過程で、合成反応器の塩の上に上がっている粉末Asは合成反応器の内部で気体に変わって上昇してから、合成反応器の外部の上部温度が相対的に低いので、液体に変わり、以後、固体に結晶化されてフィルター上に白色結晶体が生成される。
採取した白色結晶体を合成反応器の太い塩の上に入れて、また加熱及び冷却し、結晶を採取する工程をまた4回繰り返して最終的に結晶12.0gを得た。得られた砒素化合物の結晶の構造を確認した結果、大部分As−aであり、As−aが99重量%以上であり、As−bが1重量%未満であると確認された。
DSC(示差走査熱分析)値が昇温速度が10℃/minの時、As−aは282.67℃である点で吸熱ピーク(融点)が示されることが確認されており、As−bは286.77℃である点で吸熱ピーク(融点)が示されることが確認された。
As−a及びAs−bの粉末X線回折分光図を図1に図示し、As−a及びAs−bの回折データは次の表2の通りである。
Figure 0006824432
図1及び表2から確認できるように、As−aは2θ値13.8と27.9で示される主ピークの割合が1:1.3であり、As−bは2θ値13.8と27.9で示される主ピークの割合が1:2.5であることを特徴とする。製造された化合物のDSC分析、構造結晶、及びX線回折分析は、次のような方法により遂行した。
(1)DSC分析
DSC装備(SDT Q600 V20.9 Build 20)で、N 100mL/minを流しながら10℃/min昇温速度で310℃まで上昇させながら試料20.0mgを分析した。
(2)X線結晶学
六酸化四砒素(As、MW=395.6)の単結晶をglass fiberの上に上げた後、X-ray beamを照射して回折されて出る写真紋と回折データの体系性の有無を観察して空間群(space group)を決定し、単位格子定数(cell parameter)を決定する。回折強さは10゜<2θ<50゜範囲で収集する。このデータを構造結晶プログラム(SHELXTLプログラム)を使用して重原子方法(Patterson方法)によりAsの結晶構造を確認する。
(3)X線回折分析法
収得した結晶を粉砕して10μm〜30μm(−325メッシュ)の粒子に作り、X−線回折分析用ガラスホルダー(20mm×16mm×1mm)に充填させた後、ガラススライドなどで圧着させ、検体面とホルダー面が平行になるように滑らかにして試料を準備した。XRDのCu Kα(1.54060Å)を用いて2θ 10°〜50°範囲で1°/minの速度(scan step 0.02°)で結晶のX−線回折分光図を描く。
比較例1:六酸化四砒素の製造
高嶺土で特殊製作された合成反応器(高さ100mm、直径190mm)と、3〜6個のフィルターが装着できるクランプを準備する。クランプは合成反応器から50mm離れて1次クランプを設置し、前記1次クランプから2〜6mm間隔でその上部に2次〜6次クランプを設置し、この時の各クランプの規格は直径210mm及び厚さ10mmである。
称量した太い塩(水分含有量10%以下)400g〜600gを合成反応器に投入して20mm内外に厚さを均等に押し固めて100℃〜800℃3時間の間熱を徐々に加熱しながら反応器の内部の塩表面温度が290±30℃になるように連続加熱して水分及び不純物を除去し、室温で5時間の間冷却させる。
原料物質であるAs(純度98%以上、製造社YUNNAN WENSHAN JINCHI ARSENIC CO., LTD.)100gを合成反応器内の太い塩の上に入れて、合成機の上部に位置した昇華される砒素が捕集できるフィルター(濾過紙)を各フィルターとフィルターとの間の間隔が2〜6mmになるように3〜6個のクランプを装着する。この時に使われるフィルターは、平量(basic weight)70〜100g/m、厚さ(thickness)0.17〜0.25mm、濾過速度(filtration speed)22〜30s/100ml、及び保留粒子径(retention rate)5〜10μmのものを使用することが好ましい。
クランプを用いてフィルターを固定させ、合成反応器の下部に熱を加えて100℃から1,000℃まで段階的に温度を上げる。まず、合成反応器の下部の外部温度を350℃±100℃位になるように1時間の間加熱し、以後に合成反応器の下部の外部温度を600〜650℃、及び700〜1,000℃位になるように加熱して、総5時間〜10時間の間加熱してフィルターの最上部の濾過紙の中心部の温度が150℃±100℃を維持するようにした後、常温で5〜7時間位冷却する。この過程で、合成反応器の塩の上に上げている粉末Asは合成反応器の内部で気体に変わって上昇してから、合成反応器の外部の上部温度が相対的に低いので液体に変わり、以後、固体に結晶化されてフィルター上に白色結晶体が生成される。フィルターから48.5gの結晶を採取した。採取した砒素化合物の結晶構造を確認した結果、99%以上が大部分As−bであると確認された。
比較例2乃至4:六酸化四砒素の製造
実施例1(結晶多形As−aが99%以上である組成物)と比較例1(結晶多形As−bが99%以上である組成物)を各々4:1、及び1:1に混合して、各々比較例2及び比較例3にした。
実験例1:ヒト乳癌(human breast cancer)細胞増殖抑制効果実験
(1)実験材料及び細胞培養
牛胎兒血清(FBS)と細胞培養培地を準備し(Hyclone社)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、3−(4,5−ジメチル−チアゾール−2イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド(3−(4,5−dimetyl-thiazol-2yl)−2,5−diphenyltetrazolium bromide、MTT)を準備した(Amresco LLC、USC)。
ヒトの癌細胞株であって、ヒト乳癌細胞株(human breast cancer cells)であるMCF−7細胞及びSK−BR−3細胞を中国科学アカデミーの上海細胞銀行から分譲を受けて、MCF−7細胞は10% FBS、100U/mLペニシリン、及び100μg/mLストレプトマイシンが含まれたMEM(Minimum Essential Media)培地を、SK−BR−3細胞は10%FBS、100U/mLペニシリン、及び100μg/mLストレプトマイシンが含まれたDMEM(Dulbecco’s modified Eagle’s medium)培地を用いて5%CO及び95%空気と湿気がある状態の培養器で細胞を培養した。培地は3日毎に交替した。
(2)細胞増殖アッセイ(MTTアッセイ)
実施例1、及び比較例1乃至3の細胞増殖に対する効果をMTTアッセイを用いて評価した。MTTアッセイはMTTに対して生きている細胞が不溶性暗青色ホルマザン反応物を生成する能力に基盤する。トリプシンを処理して細胞を培地に浮遊させて集めた後、4×10細胞/ウェル(cells/well)の密度で96−ウェル培養ディッシュ(Costar、Cambridge、MA、USA)に分株される。24時間後に、実施例1、及び比較例1乃至3の各々を0、0.625、1.25、2.5、5、10、20、40、または80μMになるように10%のFBSを含む培地が入っている細胞に処理して培養した。この際、実施例1、及び比較例1乃至3は、1M水酸化ナトリウムに5×10−2M濃度で溶解させた貯蔵溶液を用いた。細胞増殖に対するMTTアッセイを遂行するために、試料処理後、48時間及び72時間の間培養した細胞から上澄液を除去し、ウェル(well)当たり5mg/mLのMTT溶液を20μLずつ添加してから、ホルマザン結晶を形成するために37℃で4時間の間インキュベーションした。インキュベーション後に、上澄液をまた除去し、DMSOを全てのウェル当たり100μLずつ添加し、暗青色結晶を完全に溶解するように混合した。室温で15分間放置して全ての結晶が完全に溶解されるようにし、570nm(A570nm)波長でマイクロ−プレート機で吸光度を測定した。
(3)統計分析
試料を処理しない対照群の吸光度値を100として計算し、前記対照群対比試料を処理した処理群の吸光度値を較正(calibration)し、細胞増殖抑制率を以下の式によって計算した。
細胞増殖抑制率(%)=((対照群細胞の平均吸光度−処理群細胞の
平均吸光度)/対照群細胞の平均吸光度)×100
全てのデータは平均±標準誤差(means±SEM)で表現される。1元配置分散分析(one-way analysis of variance、ANOVA)後、ダネットの事後検証(Dunnett’s post-test)により多重比較を遂行した。留意水準はp<0.05であり、各実験は3回ずつ反復された。
(4)MCF−7細胞利用結果
実施例1、及び比較例1乃至3をヒト乳癌細胞株であるMCF−7細胞に処理してから、48時間及び72時間培養し、MTTアッセイを遂行した結果を図2に示した。実施例1を処理した後、48時間(図2A)及び72時間(図2B)培養した実験結果全てで、比較例1を処理した場合に比べて乳癌細胞株であるMCF−7細胞の増殖抑制率の高いことが確認された。また、実施例1と比較例1が4:1に混合された比較例2や、1:1に混合された比較例3に比べて、MCF−7細胞の増殖抑制率の高いことが確認された。
(5)SK−BR−3細胞利用結果
実施例1、及び比較例1乃至3をヒト乳癌細胞株であるSK−BR−3細胞に処理してから、48時間及び72時間培養し、MTTアッセイを遂行した結果を図3に示した。実施例1を処理した後、48時間(3A)及び72時間(図3B)培養した実験結果全てで、比較例1に比べて乳癌細胞株であるSK−BR−3細胞の増殖抑制率の高いことが確認された。また、実施例1と比較例1が4:1に混合された比較例2や、1:1に混合された比較例3に比べて、SK−BR−3細胞の増殖抑制率の高いことが確認された。
実験例2:ヒト乳癌(human breast cancer)細胞死滅誘導効果実験
(1)実験材料及び細胞培養
牛胎兒血清(FBS)と細胞培養培地を準備(Hyclone社)した。RT-PCR Kit及びTrizolはTakara Biotechnology CO., LTD.から、Annexin V-FITCはShanghai Biyuntian Biological Technology CO., LTD.,から入手した。プライマーはBeijing Aodingkangsheng Biological Technology CO., LTD.社に依頼してデザイン及び合成した。
ヒトの癌細胞株であって、ヒト乳癌細胞株(human breast cancer cells)であるMCF−7細胞を中国科学アカデミーの上海細胞銀行から分譲を受けて、MCF−7細胞は10%FBS、100U/mLペニシリン、及び100μg/mLストレプトマイシンが含まれたMEM(Minimum Essential Media)培地を用いて5%CO及び95%空気と湿気がある状態の培養器で細胞を培養した。培地は3日毎に交替した。
(2)流細胞分析器(flow cytometry)利用
実施例1の細胞死滅(apoptosis)誘導に対する効果を流細胞分析器を用いて評価した。6−ウェル培養ディッシュに1×10細胞/ウェル(cells/well)を分株し、24時間の間培養した。24時間後に、実施例1を0、1、3、6、9、12、または15μMになるように10%FBSを含むMEM培地が入っている細胞に処理して24時間の間培養した。24時間後に細胞死滅を確認するためにAnnexin V-FITC kitを用いて細胞に処理し、自然的な細胞死との区別のためにPI(propidium iodide)も共に処理した。この際、PIとAnnexin V-FITC kitの利用方法に従って実験を進行した。Annexin V-FITC kitで処理した細胞をBD FACS calibur流細胞分析器を通じて細胞死滅程度を分析し、その結果を図4に示した。実施例1を処理した後、annexin VとPIとして標識された細胞を流細胞分析器で分析した結果(4A)及びPI対比annexin Vの量を分析して細胞死滅率(4B)を確認した結果、実施例1の処理濃度が増加することによって細胞死滅が増加することが確認された。
(3)逆転写重合酵素連鎖反応(reverse transcription polymerase chain reaction、RT−PCR)利用
実施例1の細胞死滅誘導に対する影響を確認するためにRT−PCRを用いて細胞周期及び細胞死滅と関連した遺伝子であるcaspase-3、p21、cyclin E1、及びcyclin A2のmRNA発現程度を確認した。6−ウェル培養ディッシュに1×10細胞/ウェル(cells/well)を分株し、24時間の間培養した。24時間後に、実施例1を0、1、3、6、9、12、または15μMになるように10%FBSを含むMEM培地が入っている細胞に処理して24時間の間培養した。24時間後に細胞を収集した後、Trizol試薬を用いてRNAを抽出した。抽出したRNAを鋳型にし、以下の表3のプライマー及びRT-PCR kitを用いて遺伝子増幅を遂行し、アガロースゲルに電気泳動してcaspase 3、p21、cyclin E1、cyclin A2のmRNA発現量の変化を確認し、その結果を図5に示した。この際、ローディング対照群にβ-actinの発現量も共に確認した。実施例1を処理した結果、細胞死滅と関連した細胞周期を調節する遺伝子であるp21とCyclin E1及び細胞死滅と関連したcaspase-3のmRNA発現が実施例1の濃度増加によって増加する一方、細胞増殖に関連した細胞周期調節因子であるCyclin A2のmRNA発現は減少することが確認された。
これを通じて、実施例1の六酸化四砒素が乳癌細胞の死滅を誘導することによって乳癌が治療できることが分かった。
Figure 0006824432
実験例3:乳癌転移抑制効果確認試験
実験動物は特定病原菌及び呼吸器疾患から安全で、5週齢の体重が18〜20g位であるbabl/c-nu雄ヌードマウス(nude mouse)を用いた。ヌードマウスは飲食と水を自由に摂取するようにし、12時間の夜と12時間の昼を周期にして7日間飼育した。
マウスにヒト乳癌細胞株であるMDA−MB−231細胞を皮下注射して移植し、7日間飼育した。7日後にマウスをランダムに分けた後、各々のマウスに実施例1及び比較例1の組成物を4.5mg/kgになるように7日間経口投与した。この際、乳癌細胞移植後、なんにも処理しないマウスを対照群に用いた。組成物投与7日後にマウスから肺組織を取って肺に転移された癌細胞を数えて乳癌転移抑制程度を比較した。
その結果、乳癌細胞を移植し、なんにも処理しない対照群の場合には移植された乳癌細胞が大部分肺に転移された一方、比較例1を処理した群と実施例1を処理した群の場合、肺への転移が抑制されたことを確認し、特に実施例1の場合、癌転移抑制率が90%以上で、50%癌転移抑制率を示す比較例1に比べて癌転移抑制効果が顕著に優れることを確認した。
実験例4:臨床試験
実施例1の組成物を用いて次のように臨床試験を施行した。
2006年に乳癌が発見されて病院治療と民間療法などを施行したが、肺、胸膜、骨、及び肝に転移されて、2014年5月に胸水と腹膜に腹水が溜まって数回に亘って胸水を抜いた。しかしながら、悪性胸水による深刻な呼吸困難により応急室及びホスピス病棟で酸素呼吸器を通じて呼吸したが、酸素不足によって蒼白症が表れ始めて、生存期間1週間位を残した状態で実施例1を毎日5mgずつ3回(15mg/日)経口服用した。
この患者の実施例1の投与前及び投与後8ケ月、13ケ月、17ケ月、22ケ月のCT写真は図6に示した。実施例1の投与前には右側肺と左側肺への転移によって気道が閉鎖されていたが、投与8ケ月、13ケ月、17ケ月、及び22ケ月後には投与期間が増えることによって両側肺にいた癌のサイズが減ることを確認した。
臨床試験結果を通じて本発明の組成物は転移性乳癌の治療効果があると確認された。

Claims (5)

  1. 有効成分として六酸化四砒素(As)を含む乳癌予防または治療用薬学組成物であって、
    前記六酸化四砒素は、以下の(i)乃至(iii)の特性
    (i)格子定数
    a=b=c=11.0734Å
    α=β=γ=90°
    V=1357.82Å
    (ii)As−O結合長さ:1.786Å
    (iii)O−As−O結合角:98.36゜
    を有する六酸化四砒素の結晶多形aが99重量%以上である
    ことを特徴とする乳癌予防または治療用薬学組成物。
  2. 請求項1に記載の乳癌予防または治療用薬学組成物の製造方法であって、
    塩化ナトリウムを100〜800℃に加熱した後、冷却する第1工程;
    塩化ナトリウムの上に三酸化二砒素(As)を上げた後、密閉状態で100℃から1000℃まで加熱した後、冷却する第2工程;
    昇華された砒素を捕集する濾過紙で結晶化された結晶を分離する第3工程;及び
    前記第3工程で得た結晶を第2工程の三酸化二砒素の代わりに使用して第2工程及び第3工程を4〜10回繰り返して六酸化四砒素結晶を得る第4工程;
    を通じて製造され
    前記第4工程で得られる六酸化四砒素は、前記結晶多形aが99重量%以上である
    ことを特徴とする乳癌予防または治療用薬学組成物の製造方法
  3. 前記六酸化四砒素は純度が99.9%以上である
    請求項1に記載の乳癌予防または治療用薬学組成物。
  4. 前記結晶多形aはX−線粉末回折分光図で、光源波長が1.5406Åの時、回折角2θ=10〜50°で1°/minの速度(scan step 0.02°)で表示されたピークが13.84、27.88、32.32、35.3、39.84、42.38、46.34、48.6、及び49.34と示される
    請求項1に記載の乳癌予防または治療用薬学組成物。
  5. 有効成分として六酸化四砒素(As)を含む乳癌転移抑制用薬学組成物であって、
    前記六酸化四砒素は、以下の(i)乃至(iii)の特性
    (i)格子定数
    a=b=c=11.0734Å
    α=β=γ=90°
    V=1357.82Å
    (ii)As−O結合長さ:1.786Å
    (iii)O−As−O結合角:98.36゜
    を有する六酸化四砒素の結晶多形aが99重量%以上である
    ことを特徴とする乳癌転移抑制用薬学組成物。
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