JP6821205B2 - 味噌又は醤油の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、味噌又は醤油の製造方法に関するものである。
従来から、味噌や醤油の製造方法は様々な工夫がなされているが(例えば特許文献1を参照)、基本的には「大豆、麹、酵母及び塩」を原料とし、その添加量や温度、時間を細かに調整するものが多い。
特開2019−30285号公報
しかしながら、従来の方法では、そもそも麹(麹菌)が必要である。それ故、麹を作る手間も必要であるし、麹が入手できないと味噌や醤油を作ることができない。
また、一般的に味噌や醤油は「大豆」が原料となっているが、大豆にアレルギー反応を起こす者は摂取することができないという問題もあった。
そこで本発明は、こういった問題点を解決するべくなされたものであって、麹(麹菌)に頼ることなく味噌や醤油を作ることができ、更に、大豆アレルギーを持つ者でも摂取できる味噌や醤油を提供する事をその課題としている。
上記課題を解決するべく、本願発明は、原料となる穀物に対して、麹に代えて(又は麹と共に)青パパイヤを添加して発酵を促し味噌や醤油を製造する。
味噌や醤油の発酵には、タンパク質を分解するプロテアーゼ、糖を分解するアミラーゼ、脂質を分解するリパーゼが必要となるが、麹にはこれらの必要な酵素が含まれているのである。
出願人は、青パパイヤにも、これらプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼが含まれているという事実を知得し、この青パパイヤを利用して味噌や醤油を製造するという方法に思い至ったのである。
また、青パパイヤそのものではなく、青パパイヤから抽出される液体乃至は青パパイヤから抽出される液体を乾燥させた粉末を添加してもよい。
更にこの時、発酵対象となる穀物として糖分含有率の高いエンドウ豆を利用することにより、青パパイヤに備わる酵素群でも風味のよい味噌や醤油を作ることができ、更に、大豆アレルギーの者であっても摂取可能な味噌や醤油を作ることができる。
なお、本明細書及び特許請求の範囲における「味噌」及び「醤油」は、必ずしも大豆を原料とするものに限らず、その他豆類、穀物等を発酵させて作られる調味料(味噌風味調味料、醤油風味調味料)を含む概念であることを念のため付記しておく。
本発明を適用することで、麹(麹菌)に頼ることなく味噌や醤油を作ることが可能となる。更に、エンドウ豆を利用すれば、大豆アレルギーを持つ者でも摂取できる味噌や醤油を提供することができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態の一例ついて説明を加える。
〈青パパイヤによる味噌の造り方:実験1〉
当初、出願人は、大豆3:青パパイヤ3:塩1の割合で試験的に味噌作りを行った。
茄でて潰した大豆、細かく刻んだ青パパイヤ及び塩をよく混ぜ合わせ収納容器に入れて蓋をする。
約3ヶ月経過後、蓋を開けると、味噌の芳香あり。しかし味噌汁にしても、塩味が強く、もう少しなじませる必要があると判断し、再度蓋をする。
更に1ヵ月経過しても、味に大きな変化はなく、塩味が強い。塩分過多若しくは青パパイヤでは十分な糖化が行われないものと予想された。
当然投入した青パパイヤは時間の経過と共に熟すことにはならないため、果実自体は糖化が進んでいないと判断。処置として、熟したパパイヤ(糖度10brix)を投入。
1ヵ月経過後に確認すると、味も香りも普通の味噌と変わらないレベルとなり、味噌汁も普通に作ることが可能。麹を使った味噌と比べても柔らかい味となる。
〈青パパイヤによる味噌の造り方:実験2〉
実験1を踏まえ、糖分不足(炭水化物不足)が原因であることが予想されたため、成分を確認すると、米麹には、100gあたり59.2gもの炭水化物が含まれているのに対し、青パパイヤには100gあたり10.82gしか含まれていないことが判明。よって、通常の(麹を使った)味噌の様に仕込んでも、炭水化物が足りないことが原因で(味噌はできるものの)、風味の良い味噌を作ることは難しいと判断した。
そこで、着眼点を変え、被発酵対象物となる穀物側を、炭水化物の含有量が高いものに変更することで対応できないかと考えた。
大豆は100gあたり約30gの炭水化物を含むが、エンドウ豆には100gあたり約60gと「2倍前後」の炭水化物を含むため、青パパイヤを利用した味噌造りに好適と思われ試してみた。
表1は、通常の味噌造りの材料(大豆+米麹)と、エンドウ豆の成分を比較したものである。「大豆+米麹」は、1:1の割合で混合する前提としている。また、数値は100gあたりの含有量を示している。
なお、表1に記載されている「大豆+米麹」側の脂肪の数値は丸大豆を前提としたものであるが、一般的に市場に出回るほとんどの味噌や醤油を製造する際には脱脂大豆(ヘキサン等の溶剤によって脂肪を抜いた大豆)が使用されるケースが多い。よって、実際には脂肪Og前後で味噌等が製造されていると思われる。それ故、エンドウ豆の脂肪含有量は2.3gと少ないが、エンドウ豆の成分をパパイン酵素が効率良く分解することが出来れば、一般に流通している商品並みの風味を持った味噌や醤油を作ることが出来るはずである。
そこで、茹でたエンドウ豆と青パパイヤを一緒に漬け込んでみた。具体的には、エンドウ豆150gを6時間程茄で、煮汁込みで350g程となったエンドウ豆に対して、カットした青パパイヤ果実を漬け込み放置。なお、茹でた直後のエンドウ豆の糖度は2brixであった。
翌日、糖度を計測すると5brixまで上昇していたので、青パパイヤの成分(各種酵素を含む成分)が煮汁に溶け出しているものと考え、この時点で青パパイヤ果実は取り出した。
3日後、塩を約35g投入。エンドウ豆の外周が溶けている様子から、タンパク質の分解も始まっていると思われた。
よって、その後、取り出したエンドウ豆を所定の大きさに潰して容器に入れ、通常の味噌仕込みと同じように、表面にラップ等をかけた上で、重石を載せて発酵させる。
発酵させる期間は、外気温などによって異なるため、容器を保存する環境に応じて調整する。
このような手順を経て、適切な期間発酵させると、一般的に市販されているような味噌と変わらない風味の味噌が完成した。大豆ではなくエンドウ豆を利用していることから、大豆アレルギーを持つ者でも摂取が可能である。
なお、発酵が進むと、重石の影響もあり液体が表面に上澄みとして滲み出てくるが、これがたまり醤油である。
また、青パパイヤから抽出される成分は、カビヘの抵抗性が強く、抗菌効果もあり、腐敗を防ぐ効果もあるため、味噌の保存性向上にも大きく寄与し、当初予想し得なかった有利な効果も発揮されていることが強く推察される。
なお上記では、青パパイヤ果実をカットして用いているが、これに限らない。例えば、「青パパイヤから抽出される液体(絞り汁など)」乃至は「青パパイヤから抽出される液体を乾燥させた粉末」を利用しても同様の効果を得ることができる。
また、上記では、麹の代わりに青パパイヤを利用しているが、麹と共に青パパイヤを利用して味噌や醤油を製造することを除外するものではなく、本発明の範囲に含み得るものとして考える。

Claims (4)

  1. 原料となる穀物に対して、麹に代えて青パパイヤを添加する工程を含む味噌又は醤油の製造方法。
  2. 原料となる穀物に対して、麹に代えて青パパイヤから抽出される液体を添加する工程を含む味噌又は醤油の製造方法。
  3. 原料となる穀物に対して、麹に代えて青パパイヤから抽出される液体を乾燥させた粉末を添加する工程を含む味噌又は醤油の製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれかにおいて、
    前記穀物がエンドウ豆である
    ことを特徴とする味噌又は醤油の製造方法。
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