JP6814031B2 - 同軸コネクタおよびコネクタ組立体 - Google Patents
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Description
また、この発明は、同軸コネクタが基板に実装されたコネクタ組立体にも関している。
このため、ハンダ接続の際に用いられるハンダが、導電性のメッキにより吸い上げられてスルーホール8の内部に入り込む現象が生じやすく、その結果、コンタクト5と基板2の間に付着するハンダの総量がばらつくおそれがある。このようにして、ハンダの総量がばらつくと、コネクタ1の特性インピーダンスがばらつき、電気信号を良好に高速伝送することが困難になるという問題を生じてしまう。
また、この発明は、このような同軸コネクタが基板に実装されたコネクタ組立体を提供することも目的としている。
この場合、シェル本体部の、相手側コネクタ収容部とは反対側が開放されていることが好ましい。
好ましくは、中心コンタクトの基板接続部は、尖端部の先端から保持部に向かう所定の表面領域が他の領域よりもハンダに対する濡れ性の優れた材料で被覆されている。
なお、所定の表面領域は、金、錫、銅およびハンダのいずれかにより被覆され、他の領域は、ニッケルにより被覆されるように構成することができる。
この場合、尖端部の先端は、中心コンタクト接続用スルーホールの内部に位置していることが好ましい。
また、基板は、互いに平行な表面および裏面を有し、同軸コネクタの金属シェルは、基板の裏面を実装面として、基板の裏面上に固定され、尖端部は、基板の裏面側から中心コンタクト接続用スルーホールに挿入され、信号用パターンは、基板の表面上に配置されるように構成することもできる。
この場合、尖端部の先端は、中心コンタクト接続用スルーホールから基板の表面側に突出していることが好ましい。
また、基板の裏面上に、第2の接地パターンが配置され、中心コンタクト接続用スルーホールは、第2の接地パターンから間隔を隔てた位置に配置されるように構成することもできる。
実施の形態1
図1は実施の形態1に係る同軸コネクタ11の分解図である。同軸コネクタ11は、嵌合軸C1に沿って、図示しない相手側コネクタと嵌合するもので、中心コンタクト21と、中心コンタクト21を保持するためのインシュレータ31と、インシュレータ31の周囲を囲んでインシュレータ31を保持する金属シェル41を備えている。
ここで、便宜上、嵌合軸C1に沿って金属シェル41の相手側コネクタ収容部42からシェル本体部43に向かう方向を+Y方向、金属シェル41のシェル脚部43Cが突出する方向を−Z方向、YZ面に垂直な方向をX方向と呼ぶものとする。
図2〜図4に示されるように、中心コンタクト21は、金属板から作製されており、図示しない相手側コネクタのコンタクトに接触するための接触部22と、接触部22に連結され且つインシュレータ31により保持される保持部23と、保持部23に連結され且つ同軸コネクタ11を図示しない基板に実装する際に基板の信号用パターンに接続される基板接続部24を有している。
伸張部23Aには、Z方向の幅が局所的に狭まった狭窄部23Dが形成され、伸張部23Aと垂直部23Cには、それぞれ、位置合わせ用貫通孔23Eが形成されている。
なお、傾斜部23Bを介さずに伸張部23Aに垂直部23Cを直接連結する構成とすることもできるが、特に、高周波の電気信号を円滑に流すために、伸張部23Aと垂直部23Cとの間をY方向およびZ方向の双方に対して傾斜する方向に延びて連結する傾斜部23Bを配置することが好ましい。
また、平坦面32の−Y方向端部および平坦面33には、それぞれ、互いにZ方向に間隔を隔てて対向すると共に+X方向に突出する一対の突出部の間に中心コンタクト位置規制部36および37が形成されている。
さらに、平坦面32および33には、それぞれ、+X方向に突出する突起38が形成されている。
同軸コネクタ11は、基板51の表面51Aを実装面として、シェル本体部43が基板51の表面51A上に固定されることで、嵌合軸C1が基板51の表面51Aに対して平行に延びるように、基板51の表面51A上に実装されている。
図10に示されるように、金属シェル41のシェル本体部43の+Y方向端部が開放されているので、この開放部を通して、シェル本体部43内に配置されている中心コンタクト21の基板接続部24のハンダ付け作業を行うことができるように構成されている。
さらに、第1の接地パターン53に、それぞれ基板51を貫通する複数の接地パターン接続用スルーホール56が形成されている。この接地パターン接続用スルーホール56も、シェル脚部固定用スルーホール55と同様に、内壁面の全面に導電性のメッキが施されたものである。
なお、基板51の裏面51B側の第2の接地パターン57は、複数の接地パターン接続用スルーホール56を介して基板51の表面51A側の第1の接地パターン53に電気的に接続されている。
また、同軸コネクタ11の中心コンタクト21の尖端部24Bが、基板51の中心コンタクト接続用スルーホール54に挿入され、図14に示されるように、ハンダHにより基板51の表面51Aの信号用パターン52に電気的に接続される。なお、尖端部24Bの先端は、中心コンタクト接続用スルーホール54から基板51の裏面51B側に突出することなく、中心コンタクト接続用スルーホール54の内部に位置している。
例えば、中心コンタクト21の全体をニッケルにより被覆した後、表面領域R1にのみニッケル被覆層の上に、さらに、ニッケルよりもハンダHに対する濡れ性の優れた、金、錫、銅およびハンダ等の他の材料で被覆することができる。
図15において、中心コンタクト21の尖端部24Bの先端が、基板51の表面51Aから基板51の厚さの半分程度の深さまで中心コンタクト接続用スルーホール54の内部に挿入され、境界線Lが、基板接続部24の基部24Aの−Z方向端部付近の基部24Aあるいは尖端部24Bに規定され、これら尖端部24Bの先端と境界線Lとの間に、ハンダHに対する濡れ性の優れた材料で被覆される表面領域R1を設定することが好ましい。基板51の表面51Aから境界線Lまでの距離は、基板51の厚さの半分程度にすることもできる。
図16〜図18に、実施の形態2に係る同軸コネクタ71を基板51に実装したコネクタ組立体91を示す。
実施の形態2に係る同軸コネクタ71は、中心コンタクト21の代わりに中心コンタクト81を用いる他は、実施の形態1の同軸コネクタ11と同様の構成を有している。すなわち、中心コンタクト81がインシュレータ31に保持された状態で、金属シェル41の内部に配置されている。ただし、実施の形態1の同軸コネクタ11が、基板51の表面51Aを実装面として、基板51の表面51A上に実装されているのに対して、実施の形態2に係る同軸コネクタ71は、基板51の裏面51Bを実装面として、嵌合軸C1が基板51の裏面51Bに対して平行に延びるように、基板51の裏面51B上に実装される。
尖端部84Bが、基板51の厚さよりも長い長さを有しているため、尖端部84Bを基板51の裏面51B側から中心コンタクト接続用スルーホール54に挿入すると、図20に示されるように、尖端部84Bの先端は、基板51の表面51A側に突出する状態となる。
そして、基板51の表面51A側に突出している中心コンタクト81の尖端部84Bが、ハンダHにより基板51の表面51Aの信号用パターン52に電気的に接続されている。
例えば、中心コンタクト81の全体をニッケルにより被覆した後、表面領域R1にのみニッケル被覆層の上に、ニッケルよりもハンダHに対する濡れ性の優れた、金、錫、銅およびハンダ等の他の材料で被覆することができる。
なお、図21において、境界線Lを、基板51の表面51Aから基板51の厚さの半分程度だけ中心コンタクト接続用スルーホール54の内部に入った位置に規定し、尖端部24Bの先端と境界線Lとの間に、ハンダHに対する濡れ性の優れた材料で被覆される表面領域R1を設定することが好ましい。
Claims (14)
- 基板に実装され且つ前記基板の実装面に平行な嵌合軸に沿って相手側コネクタと嵌合する同軸コネクタであって、
中心コンタクトと、
前記中心コンタクトを保持するインシュレータと、
前記嵌合軸を中心とする円筒形状の相手側コネクタ収容部を有すると共に前記インシュレータの周囲を囲み且つ前記インシュレータを保持する金属シェルと
を備え、
前記中心コンタクトは、一端に形成され且つ前記金属シェルの前記円筒形状部内に突出する接触部と、他端に形成され且つ前記嵌合軸に直交する方向に延びて前記基板の信号用パターンに接続される基板接続部と、前記接触部と前記基板接続部の間に配置され且つ前記インシュレータに保持される保持部とを含み、
前記金属シェルは、前記嵌合軸に直交する方向に延びて前記基板に固定されるシェル脚部を有し、
前記中心コンタクトの前記基板接続部は、前記基板に形成され且つ内壁面の全面にわたって前記基板を構成する絶縁体が露出している中心コンタクト接続用スルーホール内に挿入するための前記嵌合軸に直交する方向に延びる尖端部と、前記嵌合軸に沿った方向において前記尖端部よりも大きな幅を有する基部を有し、前記尖端部は、前記嵌合軸に沿って前記接触部とは反対側の前記基部の端部から前記嵌合軸に直交する方向に突出し、
前記中心コンタクトの前記基板接続部は、前記中心コンタクト接続用スルーホールの周辺で且つ前記基板に形成された前記信号用パターンにハンダ接続されることを特徴とする同軸コネクタ。 - 前記金属シェルは、前記相手側コネクタ収容部に連結され且つ前記基板の前記実装面に固定されるシェル本体部を有し、
前記シェル本体部は、前記嵌合軸と平行に延びる天板部と、前記天板部の両端からそれぞれ前記天板部に対して垂直に延び且つ前記嵌合軸を挟んで互いに対向する一対の側板部とを有し、
前記一対の側板部にそれぞれ前記シェル脚部が形成されている請求項1に記載の同軸コネクタ。 - 前記シェル本体部の、前記相手側コネクタ収容部とは反対側が開放されている請求項2に記載の同軸コネクタ。
- 前記基部の前記嵌合軸に直交する方向の先端部は、前記金属シェルの前記シェル脚部の根本部により規定される金属シェル固定面との間に所定の隙間を有する位置に配置されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の同軸コネクタ。
- 前記中心コンタクトの前記保持部は、前記接触部に連結され且つ前記嵌合軸に沿って延びる伸張部と、前記伸張部と前記基板接続部を連結し且つ前記嵌合軸に対して傾斜する方向に延びる傾斜部とを有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の同軸コネクタ。
- 前記中心コンタクトの前記基板接続部は、前記尖端部の先端から前記保持部に向かう所定の表面領域が他の領域よりもハンダに対する濡れ性の優れた材料で被覆されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の同軸コネクタ。
- 前記所定の表面領域は、金、錫、銅およびハンダのいずれかにより被覆され、前記他の領域は、ニッケルにより被覆されている請求項6に記載の同軸コネクタ。
- 前記基板と、
前記基板に実装された請求項1〜7のいずれか一項に記載の同軸コネクタと
を備え、前記中心コンタクトの前記尖端部が前記基板の前記中心コンタクト接続用スルーホールに挿入された状態で前記中心コンタクトの前記基板接続部が前記信号用パターンにハンダ接続されているコネクタ組立体。 - 前記基板は、互いに平行な表面および裏面を有し、
前記同軸コネクタの前記金属シェルは、前記基板の前記表面を前記実装面として、前記基板の前記表面上に固定され、
前記尖端部は、前記基板の前記表面側から前記中心コンタクト接続用スルーホールに挿入され、
前記信号用パターンは、前記基板の前記表面上に配置されている請求項8に記載のコネクタ組立体。 - 前記尖端部の先端は、前記中心コンタクト接続用スルーホールの内部に位置している請求項9に記載のコネクタ組立体。
- 前記基板は、互いに平行な表面および裏面を有し、
前記同軸コネクタの前記金属シェルは、前記基板の前記裏面を前記実装面として、前記基板の前記裏面上に固定され、
前記尖端部は、前記基板の前記裏面側から前記中心コンタクト接続用スルーホールに挿入され、
前記信号用パターンは、前記基板の前記表面上に配置されている請求項8に記載のコネクタ組立体。 - 前記尖端部の先端は、前記中心コンタクト接続用スルーホールから前記基板の前記表面側に突出している請求項11に記載のコネクタ組立体。
- 前記基板の前記表面上に、前記信号用パターンの周辺を囲み且つ前記信号用パターンから間隔を隔てて第1の接地パターンが配置されている請求項9〜12のいずれか一項に記載のコネクタ組立体。
- 前記基板の前記裏面上に、第2の接地パターンが配置され、前記中心コンタクト接続用スルーホールは、前記第2の接地パターンから間隔を隔てた位置に配置されている請求項9〜13のいずれか一項に記載のコネクタ組立体。
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