JP6808591B2 - 開閉装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明者らは、上記目的を達成することができる樹脂モールド型開閉装置の構成について、鋭意検討を行った。その結果、真空容器と絶縁樹脂層との間に、絶縁樹脂層とは別個の層であり、絶縁樹脂層と密着性の高い接着層を設ける構成を見出した。
図1は本発明の開閉装置の一例を示す断面模式図である。図1では、開閉装置の一例として、樹脂モールド型真空遮断器(真空バルブ)を挙げている。図1に示すように、本発明の開閉装置10は、内部が真空に保持された真空容器8と、真空容器8の表面を覆う絶縁樹脂層(モールド樹脂層)1と、真空容器8と絶縁樹脂層1との間に設けられた接着層2を有する。
次に、本発明の開閉装置10の製造方法について説明する。本発明の開閉装置10の製造方法では、真空容器8の表面に絶縁樹脂層1を設ける前に接着層2を設ける。接着層2は、接着層2の原料となる塗布液(コーティング液)を作製し、真空容器8に塗布し、乾燥することで作製することができる。
真空容器としてアルミナ円筒を準備した。接着層を構成する粒径0.1μmのコアシェルゴムを33質量%含むkane−aceMX−153(株式会社カネカ製)3gと、溶剤として、トルエンと酢酸エチルを含むシンナー2gを秤量して混合し、接着層の原料となる塗布液を調製した。塗布液の粘度は、粘度測定装置(東機産業株式会社製、E型粘度計、製品名:TVE−25H)室温で0.2Pa・sであった。実施例1の接着層の構成を後述する表1に記載する。なお、表1の「コアシェルゴム粒子含有量」において、「%」と記載しているものは「質量%」を意味するものとする。
サンプル瓶にトルエンと酢酸エチルを含むシンナーで10倍希釈した日東シンコー株式会社製のN600にコアシェル粒子(粒径0.2μm、ロームアンドハースカンパニー製、EXL‐2655)を30質量%添加し、ジルコニアボールを加えてミックスローターで1昼夜撹拌して塗布液を作製した。塗布液の粘度は、室温で0.7Pa・sであった。塗布液の組成以外は実施例1と同様にして実施例2の評価用サンプルを作製し、評価を行った。実施例2の接着層の構成及び評価結果を後述する表1に記載する。
サンプル瓶にメチルセロソルブとキシレンを含むシンナーで10倍希釈した日東シンコー株式会社製のN600にコアシェル粒子(平均粒径0.1〜0.5μm、ガンツ化成株式会社製、スタフィロイドAC3355)を30質量%添加し、ジルコニアボールを加えてミックスローターで1昼夜撹拌してコーティング液を作製した。コーティング液の粘度は、室温で2Pa・sであった。
サンプル瓶にメチルセロソルブとキシレンを含むシンナーで10倍希釈した日東シンコー株式会社製のN600にコアシェル粒子(粒径0.3μm、ガンツ化成株式会社製、ゼフィアックF351)を30質量%添加し、ジルコニアボールを加えてミックスローターで一昼夜撹拌して塗布液を作製した。塗布液の粘度は、室温で1Pa・sであった。
サンプル瓶にメチルセロソルブとキシレンを含むシンナーで10倍希釈した日東シンコー株式会社製のN600にコアシェル粒子(粒径0.7μm、Rohm&Haas株式会社製、BTA731)を30質量%添加し、ジルコニアボールを加えてミックスローターで一昼夜撹拌してコーティング液を作製した。コーティング液の粘度は、室温で4Pa・sであった。
温度サイクル前後の接着強度を評価した結果、温度サイクル前の接着強度は40MPa、1000サイクル後の接着強度は36MPaであり、接着強度保持率は90%であった。また、モールド後のアルミナ円筒の断面観察より、接着層の膜厚は7μmであった。また、サイクル後のモールド樹脂にクラックの発生は認められなかった。
サンプル瓶にメチルセロソルブとキシレンを含むシンナーで2倍希釈した日東シンコー株式会社製のN600にコアシェル粒子(粒径0.7μm、Rohm&Haas株式会社製、BTA731)を40質量%添加し、ジルコニアボールを加えてミックスローターで一昼夜撹拌してコーティング液を作製した。コーティング液の粘度は、室温で8Pa・sであった。
サンプル瓶にメチルセロソルブとキシレンを含むシンナーで10倍希釈した日東シンコー株式会社製のN600にコアシェル粒子(粒径0.7μm、Rohm&Haas株式会社製、BTA731)を5質量%添加し、ジルコニアボールを加えてミックスローターで一昼夜撹拌してコーティング液を作製した。コーティング液の粘度は、室温で2Pa・sであった。
エポキシ樹脂、酸無水物硬化剤及びシリカフィラーを含む液状樹脂組成物を25kg準備した。この液状樹脂組成物を90℃に加熱して、1Torrで約20分間脱気した。80℃におけるワニス粘度は、1.0Pa・sであった。別途、真空容器の表面に実施例1〜7で作製した塗布液を塗布し、120℃、2hで加熱した。この真空容器を開閉装置(真空遮断器)の金型にセットし、90℃に加熱し、脱気後の液状樹脂組成物25kgを流し込み、再度1Torrで20分間、真空脱気した。その後、大気中で80℃で20時間、140℃で10時間の条件で硬化した。次いで、4時間かけて50℃に冷却し、型を外して図1に示す真空遮断器を各4個作製した。
サンプル瓶にメチルセロソルブとキシレンを含むシンナーで10倍希釈した日東シンコー株式会社製のN600にコアシェルゴム粒子(平均粒径0.1〜0.5μm、ガンツ化成株式会社製、スタフィロイドAC3355)を1質量%添加し、ジルコニアボールを加えてミックスローターで1昼夜撹拌してコーティング液を作製した。コーティング液の粘度は、室温で0.05Pa・sであった。
サンプル瓶にメチルセロソルブとキシレンを含むシンナーで2倍希釈した日東シンコー株式会社製のN600にコアシェル粒子(平均粒径0.1〜0.5μm、ガンツ化成株式会社製、スタフィロイドAC3355)を50質量%添加し、ジルコニアボールを加えてミックスローターで1昼夜撹拌してコーティング液を作製した。コーティング液の粘度は、室温で20Pa・sであった。
真空容器へ接着層を設けない以外は、実施例1と同様の方法で比較例3の評価用サンプルを作製し、評価を行った。温度サイクル前後の接着強度を評価した結果、温度サイクル前の接着強度は20MPaであり、10サイクル後の接着強度は19MPaであった。
真空容器にRTVゴム(信越化学工業株式会社製、KE−3423)を10μm塗布した真空容器を用いて、実施例1〜7と同様の方法で真空バルブを作製した。真空遮断器の外観、断面観察の結果、エポキシ樹脂硬化物内部にクラックやボイドは認められなかった。
Claims (9)
- 内部が真空に保持された真空容器と、
前記真空容器の表面を覆う絶縁樹脂層と、
前記真空容器と前記絶縁樹脂層との間に設けられた接着層とを有し、
前記接着層は、エポキシ樹脂と、前記エポキシ樹脂に分散されたゴム粒子とを含み、
前記ゴム粒子の平均粒径が0.1〜1μmであり、弾性率が1〜100MPaであり、前記ゴム粒子の添加量が前記エポキシ樹脂の5〜40質量%であることを特徴とする開閉装置。 - 前記ゴム粒子が、コアシェルゴム粒子であることを特徴とする請求項1に記載の開閉装置。
- 前記コアシェルゴム粒子を構成するコアとシェルの質量比が40/60〜95/5であることを特徴とする請求項2に記載の開閉装置。
- 前記接着層の厚さが0.5〜20μmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の開閉装置。
- 内部が真空に保持された真空容器の表面に接着層を設ける工程と、前記接着層の表面に絶縁樹脂層を設ける工程と、を有し、
前記接着層を設ける工程は、エポキシ樹脂及びゴム粒子を含む塗布液を前記真空容器の表面に塗布し、乾燥する工程であり、
前記塗布液に含まれる前記ゴム粒子の平均粒径が0.1〜1μmであり、弾性率が1〜100MPaであり、前記ゴム粒子の添加量が前記エポキシ樹脂の5〜40質量%であることを特徴とする開閉装置の製造方法。 - 前記ゴム粒子が、コアシェルゴム粒子であることを特徴とする請求項5に記載の開閉装置の製造方法。
- 前記コアシェルゴム粒子を構成するコアとシェルの質量比が40/60〜95/5であることを特徴とする請求項6に記載の開閉装置の製造方法。
- 前記接着層の厚さが0.5〜20μmであることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の開閉装置の製造方法。
- 前記塗布液の粘度が0.1〜10Pa・sであることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の開閉装置の製造方法。
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