JP6808338B2 - 基材処理装置および基材処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主面に塗布液が供給された基材を処理する技術に関する。
例えば、リチウム二次電池の製造においては、アルミニウム箔等の基材の一方の主面に電極液等の塗布液を供給した後に、該基材を搬送しながら、該基材上の塗布液を乾燥させる技術が知られている。
特許文献1には、ロールツーロール形式で基材を搬送しつつ、乾燥部で該基材の主面に供給された塗布液を乾燥する技術が開示されている。ここで、乾燥部は、搬送経路の上流側で基材に対して熱風を吹き付ける第1部分と、搬送経路の下流側で基材に対してドライエアを吹き付ける第2部分と、を有している。このため、搬送される基材が第1部分を通過する際には、基材に熱風が吹き付けられて、基材の主面上で塗布液中の溶媒の蒸発が促進される。その後、搬送される基材が第2部分を通過する際には、基材にドライエアが吹き付けられて、基材の温度が低下する。そして、乾燥部を通過した基材は、周囲の雰囲気との接触によって冷却され、巻き取りローラによって回収される。
特開2012−202600号公報
一般に、乾燥部を通過した後の基材の温度は常温よりも高い。このため、乾燥部よりも搬送経路の下流側に位置する常温のローラとそれよりも高温の基材とが接触する際に、温度差に起因して基材が収縮し、当該基材に皺が発生する場合がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、乾燥後の基材における皺の発生を抑制し、良好な状態で基材を処理する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様にかかる基材処理装置は、主面に塗布液が供給された基材を搬送経路に沿って搬送する搬送部と、前記搬送部によって搬送される前記基材に対して加熱処理を含む処理を施すことで、前記主面に供給された前記塗布液を乾燥させる乾燥部と、を備え、前記搬送部は、前記搬送経路に沿って前記乾燥部よりも上流側に設けられており且つ前記基材を搬送する第1搬送要素と、前記搬送経路に沿って前記乾燥部よりも下流側に設けられており且つ気体層を介して前記基材を搬送する第2搬送要素と、を有し、前記搬送部による、前記乾燥部における前記基材の搬送方向と前記乾燥部よりも下流側における前記基材の搬送方向とが異なり、前記第2搬送要素は、前記基材に対する抱き角を有しつつ前記基材を搬送し、前記第2搬送要素は、前記主面に平行であり且つ前記基材の搬送方向に交差する交差方向に伸びる軸を中心として回転可能なローラを含み、前記ローラの周速が前記搬送部によって搬送される前記基材の搬送速度よりも速くなるように、前記ローラを回転させる駆動部をさらに備える。
第2の態様にかかる基材処理装置は、第1の態様にかかる基材処理装置であって、前記搬送部は、前記搬送経路に沿って前記乾燥部よりも下流側に設けられており且つ前記基材との接触面積が前記第2搬送要素の場合よりも大きい第3搬送要素、をさらに有し、前記第3搬送要素は、前記第2搬送要素よりも前記搬送経路に沿って下流側に位置する。
の態様にかかる基材処理装置は、第1またはの態様にかかる基材処理装置であって、前記搬送部が、前記乾燥部よりも下流側において、前記主面に平行であり且つ前記基材の搬送方向に交差する交差方向に伸びる軸を中心として回転することで前記基材をそれぞれ搬送可能であり且つ前記搬送経路の一区間内で並んで設けられた複数のローラを含み、前記一区間の前後における前記搬送経路の延在方向の角度の差は、前記複数のローラの前記基材に対する抱き角の合計値である。
の態様にかかる基材処理装置は、第1から第のいずれか1つの態様にかかる基材処理装置であって、前記第2搬送要素は、前記主面に平行であり且つ前記基材の搬送方向に交差する交差方向に伸びる軸を中心として回転可能であり、給気口が配された外周部および該給気口に接続された給気経路を有する給気ローラを含み、前記給気経路に気体を供給する気体供給部、をさらに備える。
の態様にかかる基材処理装置は、第の態様にかかる基材処理装置であって、前記気体の温度は、前記基材のうち前記給気ローラによって搬送される部分の温度よりも低い。
の態様にかかる基材処理装置は、第1から第のいずれか1つの態様にかかる基材処理装置であって、前記乾燥部は、前記搬送部によって搬送される前記基材に対して前記加熱処理を施した後に、前記加熱処理によって加熱された前記基材を冷却する冷却処理を施して、前記主面に供給された塗布液を乾燥する。
の態様にかかる基材処理方法は、主面に塗布液が供給された基材に対して加熱処理を含む処理を施すことで、前記主面に供給された前記塗布液を乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥工程における処理が施された前記基材を、搬送要素によって気体層を介して搬送する搬送工程と、を有し、前記乾燥工程における前記基材の搬送方向と、前記乾燥工程よりも後の工程における前記基材の搬送方向とが異なり、前記搬送要素は、前記基材に対する抱き角を有しつつ前記基材を搬送し、前記搬送要素は、前記主面に平行であり且つ前記基材の搬送方向に交差する交差方向に伸びる軸を中心として回転可能なローラを含み、前記ローラの周速が搬送される前記基材の搬送速度よりも速くなるように、前記ローラを回転させる
第1から第の態様にかかる基材処理装置および第の態様にかかる基材処理方法のいずれによっても、乾燥後の基材の搬送を担う要素と基材との接触面積が小さくなり、皺の発生を抑制することができる。
基材処理装置1の全体構成を示す図である。 加熱部42の概略的な内部構成を示す図である。 第2ローラ82および第3ローラ83の周辺部を示す図である。 第2ローラ82が基材5を搬送する際の様子を示す図である。 比較例におけるローラ821が基材5を搬送する際の様子を示す図である。 変形例に係るローラ822を示す図である。 変形例におけるローラ822が基材5を搬送する際の様子を示す図である。
以下、実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図面では同様な構成および機能を有する部分に同じ符号が付され、重複説明が省略される。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。また、図面においては、各部の寸法や数が誇張または簡略化して図示されている場合がある。また、図面には、方向を説明するためにXYZ直交座標軸が付される場合がある。座標軸における+Z方向は鉛直上方向であり、XY平面は水平面である。
<1 実施形態>
<1.1 基材処理装置1の構成>
図1は、本実施形態に係る基材処理装置1の全体構成を示す図である。
基材処理装置1は、金属箔である基材5の一方主面に塗布液を供給した後に、該塗布液の乾燥処理を行って基材5上に塗布膜を形成する。これにより、例えば、リチウムイオン二次電池の電極が製造される。
基材5は、例えば、リチウムイオン二次電池の集電体として機能する材料で構成される。基材処理装置1がリチウムイオン二次電池の正極を製造する場合には、基材5としてアルミニウム箔(Al)が用いられうる。また、基材処理装置1がリチウムイオン二次電池の負極を製造する場合には、基材5として銅箔(Cu)が用いられうる。
基材5は、長尺のシート状(長尺帯状)の金属箔であり、その幅および厚さについては特に限定されない。例えば、幅が600mm〜700mm程度で厚さが10μm〜20μm程度の基材が用いられうる。本明細書では、基材5の両主面のうち、塗布液が供給される側の主面を特に主面S1という場合がある。
基材処理装置1は、主として、基材5を搬送経路に沿って搬送する搬送部80と、塗工ノズル11を含む塗工部と、搬送される基材5上の塗布液を乾燥する乾燥部40と、装置各部を制御する制御部90と、を備える。
搬送部80は、基材5を巻き出す巻き出しローラ88と、基材5を巻き取る巻き取りローラ89と、を有し、巻き出しローラ88から巻き取りローラ89に向けて基材5を搬送する。また、搬送部80は、巻き出しローラ88と巻き取りローラ89との間に、3つの第1ローラ81と、第2ローラ82と、第3ローラ83と、バックアップローラ87と、を有する。
本明細書において、搬送経路とは、搬送部80によって搬送される基材5の通過経路を意味する。搬送経路のうち巻き出しローラ88側を搬送上流側といい、搬送経路のうち巻き取りローラ89側を搬送下流側という場合がある。また、搬送方向とは、搬送経路のある区間において基材5が移動する方向を意味する。例えば、巻き出しローラ88と搬送上流側に位置する第1ローラ81との区間において、搬送方向は図1に示される矢印の方向である。
搬送部80が有する各ローラは、基材5の主面S1に平行であり且つ基材5の搬送方向に交差する交差方向に伸びる軸を中心として、回転可能に構成される。本実施形態では、交差方向がY方向と一致するが、交差方向がY方向に対して多少傾いていても構わない。
搬送部80が有する各ローラのうち少なくとも一部(例えば、第2ローラ82、巻き出しローラ88、および巻き取りローラ89)には、これらのローラを駆動させる駆動部が設けられている。他方、搬送部80が有する他のローラ(例えば、第1ローラ81および第3ローラ83)には、駆動部が設けられていない。このため、駆動部の駆動力により上記一部のローラが主動的に回転することで、基材5が搬送経路に沿って搬送される。そして、該基材5との摩擦力によって上記他のローラも従動的に回転する。搬送部80が有する各ローラが回転することにより、基材5が搬送経路に沿ってX方向およびZ方向に搬送される。
また、本明細書では、搬送部80が有する各搬送要素(本実施形態では、各ローラ)を概念的に区別する場合がある。
搬送経路に沿って乾燥部40よりも上流側に設けられており且つ基材5を搬送する要素を、第1搬送要素という場合がある。本実施形態では、3つの第1ローラ81、バックアップローラ87、および巻き出しローラ88が、第1搬送要素に含まれる。
また、搬送経路に沿って乾燥部40よりも下流側に設けられており且つ気体層を介して基材5を搬送する要素を、第2搬送要素という場合がある。本実施形態では、第2ローラ82が、第2搬送要素に含まれる。
また、搬送経路に沿って乾燥部40よりも下流側に設けられており且つ基材5との接触面積が第2搬送要素の場合よりも大きい要素を。第3搬送要素という場合がある。本実施形態では、第3ローラ83および巻き取りローラ89が、第3搬送要素に含まれる。
塗工ノズル11は、基材5の幅方向(図1におけるY軸方向)に沿うスリット開口を有するスリットノズルである。塗工ノズル11は、ポンプユニット15から送給される塗布液を、スリット開口から吐出して基材5の主面S1に供給する。
搬送経路を挟んで塗工ノズル11の反対側にはバックアップローラ87が設けられる。このように、基材5のうちバックアップローラ87によって支持される箇所に塗布液が供給されるので、塗布液供給時の液圧に起因する基材5の波打ちが防止される。塗工ノズル11が主面S1に塗布液を供給する動作と並行して、基材5が搬送経路に沿って搬送される。これにより、主面S1上に塗布液の液膜(塗布膜)が塗工される。
塗布液としては、電極材料である活物質を含む液(電極ペースト)が用いられる。基材処理装置1にて正極を製造する場合には、塗布液として、例えば、正極活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO2)、導電助剤であるカーボン(C)、結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVDF)、有機溶剤であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)の混合液が用いられうる。なお、塗布液の具体的な種類は、これに限定されるものではない。例えば、コバルト酸リチウムに代えて、正極活物質としてニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn24)、燐酸鉄リチウム(LiFePO4)が用いられてもよい。
他方、基材処理装置1にて負極を製造する場合には、塗布液として、例えば、負極活物質である黒鉛(グラファイト)、結着剤であるPVDF、有機溶剤であるNMPの混合液が用いられうる。なお、塗布液の具体的な種類は、これに限定されるものではない。例えば、黒鉛に代えて、負極活物質としてハードカーボン、チタン酸リチウム(Li4Ti512)、シリコン合金、スズ合金などが用いられてもよい。なお、正極材料および負極材料の双方の塗布液において、結着剤としてPVDFに代えてスチレン−ブタジエンゴム(SBR)などが用いられてもよい。
乾燥部40は、予熱部41、加熱部42、および冷却部43を、搬送経路に沿って直列に有する。基材5は、搬送経路に沿って搬送される過程で、予熱部41、加熱部42および冷却部43の内部を順に通過する。乾燥部40は、搬送部80によって搬送される基材5に対して加熱処理を含む処理を施すことで、主面S1に供給された塗布液を乾燥させる部分である。
予熱部41、加熱部42、および冷却部43は、チャンバー内で給気および排気を行って基材5上の塗布液を乾燥させる点で共通する。以下では、まず加熱部42について詳細に説明する。その後、予熱部41および冷却部43について、加熱部42との共通部分を省略しつつ説明する。
図2は、加熱部42の概略的な内部構成を示すXZ側面図である。図2では、チャンバー410内の気流が矢印によって模式的に表されている。
加熱部42は、チャンバー410の内側に、主として、気体供給部45、気体供給部55、吸気部46および吸気部56を備える。
チャンバー410は、搬送上流側に搬入口411が形成され搬送下流側に搬出口412が形成された筐体であり、図2では一点鎖線で示されている。搬送経路は、搬入口411および搬出口412を介してチャンバー410内を通過する経路である。チャンバー410の長さは特に限定されるものではないが、本実施形態では約3000mmとしている。また、搬入口411および搬出口412の大きさも特に限定されるものではないが、本実施形態では搬送経路の上方および下方のそれぞれに約5mmの間隔を確保できる程度(つまり、鉛直方向の大きさが約10mm)としている。
チャンバー410の内側において、搬送経路の上側には、複数(本実施形態では5個)の気体供給部45と複数(本実施形態では6個)の吸気部46とが搬送経路に沿って交互に配置されている。5個の気体供給部45の下方には、それぞれ整流板47が配設されている。整流板47は、搬送経路と平行になるように設けられた板状部材である。整流板47には、基材5の幅方向(Y方向)に沿って延びるスリット状の給気口が設けられており、該給気口は搬送される基材5の主面S1に向けて開口している。
気体供給部45は、導風管35に連結されており、導風管35を通じて送給された熱風を整流板47の給気口から搬送経路の基材5に向けて噴出する。導風管35の基端側は気体供給源34に接続されるとともに、先端側は5つに分岐されてそれぞれが気体供給部45に連通接続されている。5つに分岐された導風管35のそれぞれには流量調整弁36が介挿される。気体供給源34は、ヒータおよび送風機を備えており、加熱した空気を熱風として気体供給部45に送給する。各気体供給部45に送給される熱風の流量は対応する各流量調整弁36によって個別に調整される。そして、導風管35を通じて気体供給部45に送給された熱風は、整流板47の給気口から主面S1上の塗布液の液膜P(塗布膜)に向けて噴出される。
また、5個の気体供給部45に対して6個の吸気部46が設けられ、X方向について、隣り合って配置された吸気部46の間に気体供給部45が設けられている。各吸気部46の下面には、基材5の幅方向に沿って延びる吸気口が設けられている。各吸気部46は、排気管57を介して排気部58と連通接続されている。すなわち、排気管57の基端側が排気部58に接続されるとともに、先端側は6本に分岐されてそれぞれが吸気部46に接続される。6本に分岐された排気管57のそれぞれには流量調整弁91が介挿される。排気部58は、吸引用のブロワーを備えており、排気管57を介して吸気部46に負圧を付与する。これにより、吸気部46は、吸気口周辺の雰囲気を吸引して排気管57へと排出する。各吸気部46が吸気する流量は対応する各流量調整弁91によって個別に調整される。
一方、チャンバー410の内側において、搬送経路の下側には複数(本実施形態では5個)の気体供給部55と複数(本実施形態では2個)の吸気部56とが配置されている。
5個の気体供給部55のそれぞれは、図示を省略する複数の噴出孔を上側に向けて備えている。気体供給部55は、導風管52を介して気体供給源53と連通接続されている。すなわち、導風管52の基端側が気体供給源53に接続されるとともに、先端側は5つに分岐されてそれぞれが気体供給部55に接続される。5つに分岐された導風管52のそれぞれには流量調整弁54が介挿されている。気体供給源53は、ヒータおよび送風機を備えており、加熱した空気を熱風として気体供給部55に送給する。各気体供給部55に送給される熱風の流量は対応する各流量調整弁54によって個別に調整される。そして、導風管52を通じて気体供給部55に送給された熱風は、噴出孔から搬送される基材5の下側主面に向けて噴出される。
また、5個の気体供給部55に対して2個の吸気部56が設けられている。各吸気部56の上面には、基材5の幅方向に沿って延びる吸気口が設けられている。各吸気部56は、排気管92を介して排気部93と連通接続されている。すなわち、排気管92の基端側が排気部93に接続されるとともに、先端側は2つに分岐されてそれぞれが吸気部56に接続される。2つに分岐された排気管92のそれぞれには流量調整弁94が介挿されている。排気部93は、吸引用のブロワーを備えており、排気管92を介して吸気部56に負圧を付与する。これにより、吸気部56は、上端の吸気口周辺の雰囲気を吸引して排気管92へと排出する。各吸気部56が吸気する流量は対応する各流量調整弁94によって個別に調整される。
気体供給部45が基材5の上方より熱風を吹き付けることによって、基材5の主面S1に塗工された液膜Pが直接的に加熱される。図2に示すように、気体供給部45から基材5の上面に吹き付けられた熱風は、搬送経路と平行に設けられた整流板47と基材5との間をX方向に沿って流れ、気体供給部45の両隣に設けられた吸気部46に回収される。整流板47と基材5との間を熱風が流れるため、基材5上の液膜Pは湿度の少ない熱風と接触し続けることとなり、効率良く液膜Pが乾燥される。また、気体供給部55が基材5の下方より熱風を吹き付けることによって、直接的には基材5が加熱され、その基材5からの熱伝導によって液膜Pが加熱される。気体供給部55から基材5の下面に吹き付けられた熱風は、吸気部56によって回収される。
また、5個の気体供給部55が基材5の下方より上方に向けて熱風を吹き付けることは、液膜Pを間接的に加熱する働きの他に、熱風の風圧によって基材5を上向きに浮上させる働きがある。このため、チャンバー410内に固有のローラを設けなくとも、基材5が大きく撓むことが抑制される。
予熱部41は、加熱部42よりも搬送上流側に設けられる。予熱部41も、加熱部42と同様に、チャンバー内に気体を供給することで基材5上の液膜Pの乾燥を促す。予熱部41では、例えば、基材5に対して供給される気体の温度が、常温よりも高く加熱部42で供給される熱風の温度よりも低く設定される。また別の例として、予熱部41では、特許文献1に記載されるように、基材5が赤外線照射により加熱されてもよい。いずれの場合も、加熱部42で基材5を加熱することに先立って予熱部41で基材5を予熱しておくことにより、基材5上の塗布液を表層だけでなく内部まで乾燥させることが可能となる。
冷却部43は、加熱部42よりも搬送下流側に設けられる。冷却部43も、加熱部42と同様に、チャンバー内に気体を供給することで基材5上の液膜Pの乾燥を促す。冷却部43では、例えば、基材5に対して常温のドライエアが供給される。
ドライエアの供給により基材5が冷却されるが、冷却部43の内部で基材5が常温まで冷却される必要はない。最終的に巻き取りローラ89で回収されるタイミングまでに基材5が常温に到達していれば足り、冷却部43はこの目的を達成するために基材5を特定温度(加熱部42で加熱された直後より低い温度で且つ常温より高い温度)まで冷却する役割を担う。
そして、乾燥部40を通過して乾燥工程を施された基材5は、搬送経路に沿って乾燥部40よりも下流側に設けられた第2搬送要素および第3搬送要素によって搬送される(搬送工程)。
具体的には、乾燥部40を通過した基材5は、第2ローラ82および第3ローラ83を介して搬送された後、巻き取りローラ89によって回収される。回収された基材5は、基材処理装置1の外部の加工処理部(図示せず)に搬送され、当該加工処理部で所望の大きさに切断された後、電極板として加工される。
制御部90は、基材処理装置1に設けられた各部の機構を制御しており、そのハードウェア構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部90は、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスクを備えて構成される。制御部90のCPUが所定の処理プログラムを実行することによって基材処理装置1における処理が進行する。
<1.2 装置サイズと基材5における皺発生との関係>
ここで、装置サイズと基材5における皺発生との関係を整理する。
上述したように、冷却部43は、基材5を上記特定温度まで冷却する役割を担うが、基材5を常温まで冷却する役割を担うわけではない。冷却部43が基材5を常温まで冷却する役割を担うことにすると、搬送方向における冷却部43のサイズが大型化して、ひいては基材処理装置1のサイズが大型化してしまうからである。
しかし、冷却部43が基材5を特定温度までしか冷却しない態様では、冷却部43が基材5を常温まで冷却する他の態様に比べて、基材5に皺が発生しやすくなる。
これは、次のような原理であると考えられる。高温の基材5が冷却される場合、その温度変化に起因して基材5に収縮力が働く。このとき、基材5の延在方向には搬送部80による張力が付与されているため、基材5は特に幅方向に収縮する。例えば、冷却部43内のように基材5がフロー搬送されている状況では、基材5に働く収縮力により基材5が撓む。この場合、後の工程で基材5を幅方向に伸ばす力が付与されると、基材5は撓む前の状態に戻りうる。他方、別の例として、常温のローラに基材5が接触して搬送されている状況では、基材5に働く収縮力に対してローラと基材5との間に働く摩擦力が抗い、基材5に皺が生じうる。この場合、後の工程で基材5を幅方向に伸ばす力が付与されたとしても、基材5は撓む前の状態に戻らず、基材5上に折り目が残りうる。
このように、本明細書において、皺とは、その発生後に幅方向に張力を付与しても除去し難い折り目を意味する。皺が発生した基材5は製品段階で不良品となる場合が多く、歩留まりの観点から皺の発生を抑制することが求められる。
また、基材5の冷却による皺の発生は、乾燥部40より搬送下流側の区間(すなわち、基材5が加熱された後の区間)のうち、特に上流側の箇所(すなわち、基材5が加熱直後で高温状態の箇所)で生じやすい。
以下では、基材搬送処理によって皺の発生を抑制する技術について、詳細に説明する。
<1.3 基材搬送処理の詳細>
図3は、第2ローラ82および第3ローラ83の周辺部を模式的に示すXZ側面図である。図4は、第2ローラ82が基材5を搬送する際の様子を模式的に示すYZ側面図である。図5は、比較例におけるローラ821が基材5を搬送する際の様子を模式的に示すYZ側面図である。
なお、図3では、基材5の搬送方向と第2ローラ82および第3ローラ83の回転方向とが矢印で示されている。また、図3では、基材5に対する第2ローラ82および第3ローラ83の抱き角を表現する扇形領域がそれぞれ細線で示されている。
基材処理装置1は、第2ローラ82を回転させる駆動部820(例えば、モータ)を備える。また、制御部90は、第2ローラ82の周速V2が基材5の搬送速度Vよりも速くなるように、駆動部820を制御する。ここで、搬送速度Vと周速V2との関係は、例えば、V<V2≦1.03Vに設定される。したがって、具体例として、搬送速度Vが10(m/分)である場合には、10<V2≦10.3(m/分)となる。なお、第2ローラ82以外の各搬送要素の搬送速度(具体的には、各ローラの周速)は、基材5の搬送速度Vと略同一とされる。例えば、第3ローラ83の周速は、搬送速度Vと略同一である。以下では、このように第2ローラ82を相対的に速く回転させる制御をドロー制御という場合がある。
これにより、相対的に速く移動する第2ローラ82の外周面と相対的に遅く移動する基材5の裏面(主面S1とは反対側の面)との間に、滑りが生じる。このように滑りが生じるのは、第2ローラ82の外周面付近に第2ローラ82の回転に伴う空気の境界層が生じ、該境界層が基材5に対して浮力を付与することに起因する、と考えられる。その結果、図4に示されるように、第2ローラ82は、気体層100を介して基材5を搬送することになる。
他方、図5に示す比較例では、本実施形態における第2ローラ82に代えて、搬送速度Vと同じ周速で回転するローラ821が設けられる場合を想定する。この場合、等速で移動する第2ローラ82の外周面と基材5の裏面との間に、滑りは生じ難い。また、ローラ821の周速が第2ローラ82の周速V2に比べて小さいことにより、境界層による基材5への浮力も小さい値になる、と考えられる。その結果、図5に示される比較例では、図4に示される本実施形態の場合に比べてローラ821の外周面と基材5の裏面との接触面積が大きい状態で、ローラ821が基材5を搬送することになる。
本実施形態では、気体層100を介して基材5を搬送する第2搬送要素(具体的には、第2ローラ82)が、乾燥部40よりも下流側に設けられている。このため、乾燥部40による加熱後の基材5と常温の第2ローラ82との接触面積が小さくなり、上記摩擦力も小さくなる。その結果、基材5における皺の発生が抑制される。
ドロー制御を行う場合(図4)では、ドロー制御を行わない場合(図5)に比べて、基材5と第2ローラ82との接触面積が小さくなる。本明細書ではこのような接触面積の減少により生じる気体の層を気体層100という。したがって、気体層100とは、基材5の裏面側全体に形成される層(後述する図7)だけでなく、基材5の裏面側の一部に形成される層(図4)も含む概念である。図4に示される例では、気体層100が、−Y側における幅の広い部分と+Y側における幅の狭い部分とを含んで構成される。
また、本実施形態では、第3搬送要素が第2搬送要素よりも搬送経路に沿って下流側に位置する。これにより、皺の発生が特に生じやすい箇所(基材5が加熱された後の区間のうち基材5が加熱された直後の部分)で気体層100を介して基材5を搬送することができ、皺の発生が効果的に抑制される。
また、本実施形態では、搬送部80が、交差方向に伸びる軸を中心として回転することで基材5をそれぞれ搬送可能であり且つ搬送経路の一区間内で並んで設けられた複数のローラ(具体的には、第2ローラ82および第3ローラ83)を含む。そして、基材5に対する第2ローラ82の抱き角θ2および基材5に対する第3ローラ83の抱き角θ3それぞれの抱き角は、閾値(例えば、30度)以下とされる。さらに、当該一区間の前後における搬送経路の延在方向の角度の差は、第2ローラ82および第3ローラ83のそれぞれにおける抱き角の合計値(θ2+θ3)である。
上述したように、高温の基材5が冷却される場合、その温度変化に起因して基材5に収縮力が働き、基材5に皺が発生しやすい。本実施形態では、乾燥部40よりも下流側に並設された複数のローラで抱き角を分担することにより、高温の基材5に対する各ローラでの抱き角を小さくすることができ(ひいては、高温の基材5と各ローラとの接触面積を小さくすることができ)、皺の発生が抑制される。
また、本実施形態では、抱き角を分担する搬送要素の集合のうち上流側の搬送要素(すなわち、最も高温の基材5を搬送する要素)が、第2搬送要素である。このため、基材5と搬送要素との温度差に起因して皺の発生が生じやすい箇所で気体層100を介して基材5を搬送することができ、皺の発生が効果的に抑制される。また、本実施形態では、抱き角を分担する搬送要素の集合のうち下流側の搬送要素(すなわち、相対的に低温の基材5を搬送する要素)が、第3搬送要素である。このため、基材5と搬送要素との温度差が小さい箇所で第3搬送要素が基材5を搬送することになり、第3搬送要素が気体層100を介さずに基材5を搬送したとしても皺は生じにくい。
また、本実施形態では、第2搬送要素が基材5に対して搬送方向に力を付与する部分である。したがって、本実施形態の態様では、第2ローラ82に代えて基材5の裏面側に給気して該基材5を支持する浮上支持部を有する比較例の態様(図示せず)に比べて、装置サイズの小型化を実現することができる。この比較例のように冷却部43の下流側に浮上支持部を設けることは、冷却部43の搬送方向におけるサイズを拡張していることと同義であり、装置サイズの大型化を招くからである。
<2 変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
図6は、変形例に係るローラ822を模式的に示す斜視図である。図7は、変形例におけるローラ822が基材5を搬送する際の様子を模式的に示すYZ側面図である。
ローラ822は、円筒状の本体部823と、基材5に給気するための給気口が配された外周部824と、外周部824の給気口と接続された開口を有する内周部825と、を有する。なお、図6および図7では、外周部824における多数の給気口および内周部825における多数の開口がドット模様で表されている。
したがって、図示しない気体供給部からローラ822の筒内空間に気体が供給されると、該気体は、内周部825における多数の開口から外周部824における多数の給気口に向けて流動し、該多数の給気口から基材5の裏面に向けて気体が供給される。このように、ローラ822は、給気口が配された外周部824および該給気口に接続された給気経路を有する給気ローラとして機能する。
本変形例では、上記実施形態の第2ローラ82に代えてローラ822が基材処理装置1に設けられる。より具体的には、ローラ822は、主面S1に平行であり且つ基材5の搬送方向に交差する交差方向に伸びる軸を中心として回転可能に基材処理装置1に設けられる。そして、ローラ822は、図示しない駆動部によって基材5を搬送する向きに回転される。その結果、図7に示されるように、ローラ822は、給気により気体層101を介して基材5を搬送することになる。この気体層101は、上記実施形態の気体層100とは異なり、基材5の裏面側全体に形成される層である。
本変形例では、ローラ822が第2搬送要素として機能することで、乾燥部40による加熱後の基材5とローラ822との接触面積が小さくなり、基材5における皺の発生が抑制される。このように、上記実施形態に係るドロー制御の他にも、種々の機構が第2搬送要素として用いられうる。また、気体層を介して基材5を搬送する原理が異なる複数種類の第2搬送要素(例えば、第2ローラ82およびローラ822)を組み合わせて、基材処理装置1に設けてもよい。
また、本変形例では、給気される気体の温度が、基材5のうちローラ822によって搬送される部分の温度よりも低く設定される。この場合、基材5の搬送処理と合わせて基材5の冷却処理も実行でき、装置を小型化することができる。
また、上記実施形態では、第3搬送要素が第2搬送要素よりも搬送下流側に位置する態様について説明したが、第2搬送要素が第3搬送要素よりも搬送下流側に位置する態様でも構わない。
また、上記実施形態では、搬送部80が搬送経路の一区間内で第2ローラ82よりも下流側に設けられた第3ローラ83を含み、第2ローラ82および第3ローラ83で基材5に対する抱き角を分担する態様について説明したが、これに限られるものではない。乾燥部40よりも下流側の一区間内に並設された複数のローラで抱き角を分担する態様として、3つ以上のローラ(例えば、1つの第2ローラ82および2つ以上の第3ローラ83)が用いられてもよい。また、ローラ以外の複数の搬送要素を乾燥部40よりも下流側の一区間内に並設し、これらの搬送要素によって基材5の抱き角を分担してもよい。また、このような分担技術を用いなくても構わない。
また、上記実施形態では、加熱部42で基材5に加熱処理を施した後に冷却部43で加熱処理によって加熱された基材5を冷却する冷却処理を施す態様について説明したが、これに限られるものではない。例えば、乾燥部40が冷却部43を有さず、冷却処理を施さない態様でも構わない。
また、上記実施形態では、基材5の一方の主面S1に塗布液が塗工される態様について説明したが、基材5の両主面に塗布液が塗工される態様でも構わない。
また、乾燥処理の対象となる液膜Pは上記実施形態の例(リチウムイオン二次電池の電極材料膜)に限定されるものではい。乾燥対象の液膜は、例えば、太陽電池材料の薄膜、電子材料の保護膜、または顔料や接着剤の液膜等であってもよい。
また、基材5の主面S1への塗布液の供給態様は特に限定されるものではない。上記実施形態のようにスリットノズルを用いて主面S1に塗布液を供給する態様の他に、例えば、スプレーノズルを用いて基材5の主面S1に塗布液を供給する態様(いわゆる、スプレー塗布)でもよい。また、上記実施形態のように1つのスリット開口から主面S1の1つの領域に塗布液を供給する態様の他に、例えば、基材5の幅方向に間隔をあけて設けられた複数のスリット開口から主面S1上の複数の領域に塗布液を供給する態様(いわゆる、ストライプ塗布)でもよい。
また、搬送部80が有する搬送要素の種類、搬送要素の個数および配置については、上記各実施形態の例に限定されるものではなく、必要に応じて適宜に変更することができる。
以上、実施形態およびその変形例に係る基材処理装置および基材処理方法について説明したが、これらは本発明に好ましい実施形態の例であって、本発明の実施の範囲を限定するものではない。本発明は、その発明の範囲内において、各実施形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施形態において任意の構成要素の増減が可能である。
1 基材処理装置
5 基材
11 塗工ノズル
40 乾燥部
41 予熱部
42 加熱部
43 冷却部
80 搬送部
81 第1ローラ
82 第2ローラ
83 第3ローラ
90 制御部
100、101 気体層
820 駆動部
821、822 ローラ
S1 主面
V 搬送速度
V2 周速

Claims (7)

  1. 主面に塗布液が供給された基材を搬送経路に沿って搬送する搬送部と、
    前記搬送部によって搬送される前記基材に対して加熱処理を含む処理を施すことで、前記主面に供給された前記塗布液を乾燥させる乾燥部と、
    を備え、
    前記搬送部は、
    前記搬送経路に沿って前記乾燥部よりも上流側に設けられており且つ前記基材を搬送する第1搬送要素と、
    前記搬送経路に沿って前記乾燥部よりも下流側に設けられており且つ気体層を介して前記基材を搬送する第2搬送要素と、
    を有し、
    前記搬送部による、前記乾燥部における前記基材の搬送方向と前記乾燥部よりも下流側における前記基材の搬送方向とが異なり、
    前記第2搬送要素は、前記基材に対する抱き角を有しつつ前記基材を搬送し、
    前記第2搬送要素は、前記主面に平行であり且つ前記基材の搬送方向に交差する交差方向に伸びる軸を中心として回転可能なローラを含み、
    前記ローラの周速が前記搬送部によって搬送される前記基材の搬送速度よりも速くなるように、前記ローラを回転させる駆動部、
    をさらに備える、基材処理装置。
  2. 請求項1に記載の基材処理装置であって、
    前記搬送部は、
    前記搬送経路に沿って前記乾燥部よりも下流側に設けられており且つ前記基材との接触面積が前記第2搬送要素の場合よりも大きい第3搬送要素、
    をさらに有し、
    前記第3搬送要素は、前記第2搬送要素よりも前記搬送経路に沿って下流側に位置する、基材処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の基材処理装置であって、
    前記搬送部が、前記乾燥部よりも下流側において、前記主面に平行であり且つ前記基材の搬送方向に交差する交差方向に伸びる軸を中心として回転することで前記基材をそれぞれ搬送可能であり且つ前記搬送経路の一区間内で並んで設けられた複数のローラを含み、
    前記一区間の前後における前記搬送経路の延在方向の角度の差は、前記複数のローラの前記基材に対する抱き角の合計値である、基材処理装置。
  4. 請求項1から請求項のいずれか1つの請求項に記載の基材処理装置であって、
    前記第2搬送要素は、前記主面に平行であり且つ前記基材の搬送方向に交差する交差方向に伸びる軸を中心として回転可能であり、給気口が配された外周部および該給気口に接続された給気経路を有する給気ローラを含み、
    前記給気経路に気体を供給する気体供給部、
    をさらに備える、基材処理装置。
  5. 請求項に記載の基材処理装置であって、
    前記気体の温度は、前記基材のうち前記給気ローラによって搬送される部分の温度よりも低い、基材処理装置。
  6. 請求項1から請求項のいずれか1つの請求項に記載の基材処理装置であって、
    前記乾燥部は、前記搬送部によって搬送される前記基材に対して前記加熱処理を施した後に、前記加熱処理によって加熱された前記基材を冷却する冷却処理を施して、前記主面に供給された塗布液を乾燥する、基材処理装置。
  7. 主面に塗布液が供給された基材に対して加熱処理を含む処理を施すことで、前記主面に供給された前記塗布液を乾燥させる乾燥工程と、
    前記乾燥工程における処理が施された前記基材を、搬送要素によって気体層を介して搬送する搬送工程と、
    を有し、
    前記乾燥工程における前記基材の搬送方向と、前記乾燥工程よりも後の工程における前記基材の搬送方向とが異なり、
    前記搬送要素は、前記基材に対する抱き角を有しつつ前記基材を搬送し、
    記搬送要素は、前記主面に平行であり且つ前記基材の搬送方向に交差する交差方向に伸びる軸を中心として回転可能なローラを含み、
    前記ローラの周速が搬送される前記基材の搬送速度よりも速くなるように、前記ローラを回転させる、
    基材処理方法
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