JP7089464B2 - 両面塗工装置および塗膜形成システム - Google Patents

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Description

本発明は、長尺帯状の基材の両面に化学電池材料などの塗工液を同時に塗工する両面塗工装置、および、その両面塗工装置を組み込んだ塗膜形成システムに関する。
従来より、リチウムイオン二次電池などの化学電池の製造においては、金属箔等の基材をロールトゥロール方式にて搬送しつつ、その基材の表面に電極材料の塗工液を吐出して塗膜を形成する。また、電極を多層構造とするために、基材の表裏両面に塗膜を形成することが多く、基材の両面に電極材料の塗工液を吐出して塗膜を形成する両面塗工装置が知られている。このような両面塗工装置としては、まず基材の一方面に塗工液を塗工してから乾燥処理を行い、次に基材の他方面に塗工液を塗工して再度乾燥処理を行うものがある。このような手法によっても、基材の両面に塗工処理を行うことは可能であるが、1つのラインに乾燥炉が2台必要となり、装置の全長が長くなってコストが増大する。
このため、乾燥処理を行う前に基材の両面に塗工液を同時に塗工し、基材の両面に対して一括して乾燥処理を行う装置が開発されている。例えば、特許文献1には、基材を挟んで表面側と裏面側とに相対向するように塗工ノズルを配置し、双方の塗工ノズルから基材の表裏両面に塗工液を同時に吐出して両面同時塗工を行う両面塗工装置が開示されている。特許文献1に開示されるような両面塗工装置では、基材の表裏両面に塗工液を塗工してから一括して乾燥処理を行うため、乾燥炉が1台で足りるとともに、電極の生産性が高まる。
特開2015-62865号公報
特許文献1に開示される装置では、基材を略水平方向に沿って搬送するとともに、基材の上下に塗工ノズルを配置していたが、基材を略鉛直方向に沿って搬送するとともに、基材の左右に一対の塗工ノズルを配置するようにしても良い。このような装置では、基材を鉛直方向上向きに搬送しつつ、左右の塗工ノズルから基材の表面および裏面に塗工液を吐出して塗工処理を行う。
基材を鉛直方向上向きに搬送しつつ塗工処理を行うときに、塗工膜厚が薄い場合には塗工ノズルと基材とのギャップが狭いため、基材の搬送速度が比較的遅くても塗工ノズルよりも下方に塗工液が流れ出ることはない。ところが、塗工膜厚が厚い場合には塗工ノズルと基材とのギャップが必然的に広くなるため、塗工液が自重によって塗工ノズルよりも下方に流れ出る現象が発生する。このような液垂れが発生すると、塗工ムラ等の塗工不良の原因となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、塗工液の液垂れを防止することができる両面塗工装置および塗膜形成システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、長尺帯状の基材の両面に同時に塗工液を塗工する両面塗工装置において、第1ローラから送り出された前記基材を第2ローラで巻き取ることによって前記基材を長手方向に沿って連続して搬送するとともに、少なくとも一部区間では前記基材を鉛直方向上向きに搬送する基材搬送部と、前記一部区間にて前記基材を挟んで水平方向に沿って対向配置され、水平方向に延びるスリット状の吐出口を有する一対のノズルと、を備え、前記一対のノズルのそれぞれは、前記基材の主面と平行に設けられて前記吐出口の上端を規定する上側リップ部および前記吐出口の下端を規定する下側リップ部を有し、前記上側リップ部と前記基材との間の間隔よりも前記下側リップ部と前記基材との間の間隔の方が狭く、前記吐出口のスリット間隔よりも前記上側リップ部と前記基材との間の間隔の方が狭く、前記上側リップ部と前記基材との間に形成される空間の圧力損失よりも前記下側リップ部と前記基材との間に形成される空間の圧力損失の方が大きいことを特徴とする。
また、請求項の発明は、請求項1の発明に係る両面塗工装置において、前記上側リップ部と前記基材との間の間隔は前記基材に塗工する塗工液のウェット膜厚と等しいことを特徴とする。
また、請求項の発明は、塗膜形成システムであって、請求項1または請求項2に記載の両面塗工装置と、前記両面塗工装置によって基材の両面に形成された塗工液の塗膜を乾燥させる乾燥部と、を備えることを特徴とする。
請求項1から請求項の発明によれば、吐出口の上端を規定する上側リップ部と基材との間に形成される空間の圧力損失よりも吐出口の下端を規定する下側リップ部と基材との間に形成される空間の圧力損失の方が大きいため、下側リップ部と基材との間からの塗工液の液垂れを確実に防止することができる。
本発明に係る両面塗工装置を組み込んだ塗膜形成システムの全体構成を示す図である。 一対の塗工ノズルの先端近傍を拡大した図である。 一対の塗工ノズルによって基材の表裏面に塗工液が塗工される様子を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る両面塗工装置を組み込んだ塗膜形成システム1の全体構成を示す図である。なお、図1および以降の各図においては、理解容易のため、必要に応じて各部の寸法や数を誇張または簡略化して描いている。
この塗膜形成システム1は、基材としての長尺帯状の金属箔をロールトゥロール方式にて搬送しつつ、その基材の両面に電極材料である活物質を含む塗工液を塗工し、その塗工液の乾燥処理を行ってリチウムイオン二次電池の電極製造を行う装置である。塗膜形成システム1は、両面塗工装置10に乾燥部80を備えて構成される。また、塗膜形成システム1は、システム全体を管理する制御部90を備える。
本発明に係る両面塗工装置10は、一対の塗工ノズル20,20および搬送機構60を備える。制御部90は、両面塗工装置10の各機構部も制御しており、両面塗工装置10の制御部としても機能する。
搬送機構60は、巻き出しローラ(第1ローラ)61、巻き取りローラ(第2ローラ)62および複数のガイドローラ63を備える。巻き出しローラ61および巻き取りローラ62は図示省略の駆動モータによって回転駆動される。複数のガイドローラ63のそれぞれは回転自在に設けられている。長尺帯状の基材5は、巻き出しローラ61から送り出されて複数のガイドローラ63に案内されつつ巻き取りローラ62によって巻き取られることにより、長手方向に沿って連続して搬送される。すなわち、搬送機構60は、両面塗工装置10、乾燥部80の順にロールトゥロール方式にて基材5を連続搬送する。なお、ガイドローラ63の個数および配置位置については、図1の例に限定されるものではなく、必要に応じて適宜に増減することができる。
また、搬送機構60は、巻き出しローラ61から巻き取りローラ62に至る基材5の搬送経路のうち、乾燥部80の手前の一部区間においては、基材5を鉛直方向上向きに搬送する。具体的には、当該一部区間の両端のガイドローラ63を鉛直方向に沿って上下に配置することにより、当該一部区間では基材5が鉛直方向に沿って搬送される。
一対の塗工ノズル20,20は、基材5が鉛直方向上向きに搬送される上記一部区間において、搬送される基材5を挟んで水平方向に沿って対向配置されている。一対の塗工ノズル20,20は、概ね左右対称となる同様の構成を有する。
図2は、一対の塗工ノズル20,20の先端近傍を拡大した図である。一対の塗工ノズル20,20のそれぞれは、例えばステンレススチールにて形成されている。各塗工ノズル20は、水平方向(長尺の基材5の幅方向)に沿って延びるスリット状の吐出口21を備えたスリットノズルである。
一対の塗工ノズル20,20には、図示を省略する送液機構から塗工液が送給される。当該送液機構は、塗工液を貯留するタンク、ポンプおよび圧力センサ等を備えており、所定の流量にて連続的にまたは間欠的に塗工液を塗工ノズル20に送給する。塗工ノズル20に送給された塗工液はスリット状の吐出口21から基材5に向けて吐出される。基材5を挟んで相対向するように配置された一対の塗工ノズル20,20は、基材5の表面および裏面に同時に塗工液を吐出して塗膜を形成する。なお、基材5の「表面」とは、基材5の2つの主面のうちの一方面であり、「裏面」とはその反対側の他方面である。すなわち、基材5の表面および裏面は、基材5の両面を単に識別するための表記であり、いずれか特定の面が表面または裏面に限定されるものではない。
図2に示すように、塗工ノズル20は、吐出口21よりも上側の先端に上側リップ部22を有する。上側リップ部22は、搬送される基材5の主面と平行に設けられるとともに、吐出口21の上端を規定する。また、塗工ノズル20は、吐出口21よりも下側の先端に下側リップ部23を有する。下側リップ部23は、搬送される基材5の主面と平行に設けられるとともに、吐出口21の下端を規定する。
吐出口21の鉛直方向(基材5の長手方向)の間隔であるスリット間隔D1は、例えば500μmである。また、上側リップ部22と基材5の主面との間隔である上部間隔D3は、例えば250μmである。さらに、下側リップ部23と基材5の主面との間隔である下部間隔D2は、例えば150μmである。すなわち、下側リップ部23の方が上側リップ部22よりも基材5の主面に近接しており、上部間隔D3よりも下部間隔D2の方が狭い。また、スリット間隔D1よりも上部間隔D3の方が狭い。よって、当然に下部間隔D2はスリット間隔D1よりも狭い。
図1に戻り、乾燥部80は、一対の塗工ノズル20,20によって基材5の両面に形成された塗工液の塗膜の乾燥処理を行う。乾燥部80は、搬送機構60によって搬送される基材5を加熱することによって、塗工液の塗膜から溶剤を蒸発させて乾燥処理を行う。乾燥部80は、例えば、塗工液の塗膜を緩やかに昇温させる予熱部、塗膜を所定温度にまで昇温して主たる加熱を行うメイン乾燥部、塗膜をより高温に加熱して膜中の歪みや残留応力を除去するアニール部、加熱された塗膜を冷却する冷却部などを備えていても良い。
制御部90は、両面塗工装置10を含む塗膜形成システム1に設けられた各動作機構を制御して基材5に対する塗工処理を進行させる。制御部90のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部90は、各種演算処理を行う回路であるCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスクを備えて構成される。制御部90のCPUが所定の処理プログラムを実行することによって、制御部90が塗膜形成システム1の各種機構を制御して塗膜形成システム1における塗工処理が進行する。
上述のような構成を備える塗膜形成システム1にて電極製造を行うときには、搬送機構60によって基材5を長手方向に沿ってロールトゥロールで連続搬送しつつ、一対の塗工ノズル20,20によって基材5の表裏面に塗工液の同時塗工を行う。塗工の対象となる基材5は、リチウムイオン二次電池の集電体として機能する金属箔である。塗膜形成システム1にてリチウムイオン二次電池の正極を製造する場合には、基材5として例えばアルミニウム箔(Al)を用いることができる。また、塗膜形成システム1にて負極を製造する場合には、基材5として例えば銅箔(Cu)を用いることができる。基材5は長尺のシート状の金属箔であり、その幅および厚さについては特に限定されるものではないが、例えば幅600mm~700mm、厚さ10μm~20μmとすることができる。
両面塗工装置10においては、搬送機構60によって搬送される基材5を挟んで水平方向に沿って相対向するように一対の塗工ノズル20,20が配置されている。一対の塗工ノズル20,20は、搬送機構60によって鉛直方向上向きに搬送される基材5の表面および裏面に吐出口21から塗工液を同時に吐出して基材5の両面に塗工液の塗膜を形成する。
塗膜形成システム1にて正極を製造する場合には、正極材料の塗工液として、例えば正極活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO)、導電助剤であるカーボン(C)、結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVDF)、溶剤であるN-メチル-2-ピロリドン(NMP)の混合液を用いる。コバルト酸リチウムに代えて、正極活物質としてニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn)、燐酸鉄リチウム(LiFePO)などを用いることもできる。
一方、塗膜形成システム1にて負極を製造する場合には、負極材料の塗工液として、例えば負極活物質である黒鉛(グラファイト)、結着剤であるPVDF、溶剤であるNMPの混合液を用いる。黒鉛に代えて、負極活物質としてハードカーボン、チタン酸リチウム(LiTi12)、シリコン合金、スズ合金などを用いることもできる。また、正極材料および負極材料の双方において、結着剤としてPVDFに代えてスチレン-ブタジエンゴム(SBR)などを使用することができ、溶剤としてNMPに代えて水(HO)などを使用することができる。さらに、結着剤としてSBR、溶剤として水を用いる場合には、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を併用することもできる。これら正極材料および負極材料の塗工液は固体(微粒子)が分散されたスラリーであってその粘度はいずれも1Pa・s(パスカル秒)以上であり、一般的にチクソトロピー性を有する。
基材5の表面および裏面には同種の塗工液が塗工される。例えば、基材5の表面に正極材料の塗工液を塗工するのであれば、基材5の裏面にも正極材料の塗工液を塗工する。また、基材5の表面に負極材料の塗工液を塗工するのであれば、基材5の裏面にも負極材料の塗工液を塗工する。すなわち、一対の塗工ノズル20,20は同種の塗工液を吐出するのである。また、一対の塗工ノズル20,20は、塗工液を連続的に吐出して基材5に連続塗工を行うようにしても良いし、塗工液を断続的に吐出して基材5に間欠塗工を行うようにしても良い。
図3は、一対の塗工ノズル20,20によって基材5の表裏面に塗工液が塗工される様子を示す図である。矢印AR3に示すように、長尺帯状の基材5は搬送機構60によって鉛直方向上向きに搬送される。一対の塗工ノズル20,20は、鉛直方向上向きに走行する基材5の表裏面に吐出口21から同時に塗工液を吐出する。吐出された塗工液は基材5の表裏面に着液して塗工液の塗膜を形成する。形成される塗膜のウェット膜厚は、上側リップ部22と基材5の主面との間の上部間隔D3と概ね等しい。
ここで、仮に、上側リップ部22と下側リップ部23とが面一、すなわち上部間隔D3と下部間隔D2とが等しかった場合、塗膜のウェット膜厚が厚いと下側リップ部23と基材5との間から塗工液の液垂れが発生するおそれがある。そのような液垂れが発生すると、漏れ出た塗工液が基材5の主面に沿って流れ、塗工不良の原因となることは既述した通りである。
本実施形態においては、下側リップ部23の方が上側リップ部22よりも基材5の主面に近接しており、上部間隔D3よりも下部間隔D2の方が狭く形成されている。このため、上側リップ部22と基材5との間に形成される空間の圧力損失よりも下側リップ部23と基材5との間に形成される空間の圧力損失の方が大きくなる。その結果、比較的厚いウェット膜厚の塗膜を形成する場合であっても、下側リップ部23と基材5との間に形成される空間に塗工液は保持されることとなり、その空間からの塗工液の液垂れを防止することができる。これにより、液垂れに起因した塗工不良を防止することができる。
また、吐出口21のスリット間隔D1よりも上部間隔D3の方が狭い。このため、上側リップ部22と基材5との間に形成される空間には十分な液量の塗工液が供給されることとなり、塗工液の不足に起因した塗工ムラを防止することができる。もっとも、上部間隔D3が過度に狭くなると、ダイラタンシー現象に起因した塗工不良が発生するおそれがあるため、そのようなダイラタンシー現象が生じない程度の大きさの上部間隔D3を確保する必要はある。
一対の塗工ノズル20,20によって表裏両面に塗工液が塗工されて塗膜が形成された基材5は乾燥部80に搬送され、基材5が加熱されて塗工液から溶剤が蒸発し、塗工液の塗膜の乾燥処理が行われる。基材5が乾燥部80から搬出される時点では塗工液の塗膜が十分に乾燥されている。塗膜が乾燥されたときの乾燥膜厚は上記のウェット膜厚よりも小さい。そして、乾燥部80から搬出された基材5は巻き取りローラ62によって巻き取られる。
本実施形態においては、塗工液を吐出する塗工ノズル20の下側リップ部23を上側リップ部22よりも基材5に近づけて上部間隔D3よりも下部間隔D2を小さくしている。これにより、上側リップ部22と基材5との間に形成される空間の圧力損失よりも下側リップ部23と基材5との間に形成される空間の圧力損失の方が大きくなる。換言すれば、塗工ノズル20に指向性を持たせて下側リップ部23と基材5との間よりも上側リップ部22と基材5との間から塗工液が抜けやすくしているのである。その結果、下側リップ部23と基材5との間からの塗工液の液垂れを確実に防止することができ、塗工液の液垂れに起因した塗工不良を防止することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態においては、下側リップ部23が基材5の主面と平行な平面であったが、これに限定されるものではなく、下側リップ部23は多段であっても良いし曲面であっても良い。下側リップ部23が多段または曲面の場合は、吐出口21から離れるほど(下側に向かうほど)下側リップ部23と基材5の主面との間隔が狭くなる形状が好ましい。また、下側リップ部23に突起を設けて基材5との間隔が狭い領域を設けるようにしても良い。要するに、下側リップ部23の形態は、上側リップ部22と基材5との間に形成される空間の圧力損失よりも下側リップ部23と基材5との間に形成される空間の圧力損失の方が大きくなるようなものであれば良い。
また、基材5の搬送経路上における乾燥部80と巻き取りローラ62との間に検査部を設け、乾燥処理後の基材5を巻き取る前に塗膜の検査を行うようにしても良い。検査内容としては、例えば塗膜の膜厚や塗工位置を非接触にて検査すれば良い。
また、上記実施形態においては、塗工時には基材5を鉛直方向上向きに搬送していたが、基材5を鉛直方向から少し傾けて搬送しつつ、その基材5を挟んで対向配置された一対の塗工ノズル20,20から両面同時塗工を行うようにしても良い。
また、本発明に係る技術を用いて塗工処理を行う対象となる塗工液はリチウムイオン二次電池の電極材料に限定されるものではなく、例えばリチウムイオンキャパシタや太陽電池材料(電極材、封止材)の塗工液または電子材料の絶縁膜や保護膜の塗工液であっても良い。或いは、ガラス基板に静電防止塗料の塗工液を塗布するのに、本発明に係る技術を用いるようにしても良い。さらには、顔料や接着剤の塗工液を塗布するのに、本発明に係る技術を用いるようにしても良い。
1 塗膜形成システム
5 基材
10 両面塗工装置
20 塗工ノズル
21 吐出口
22 上側リップ部
23 下側リップ部
60 搬送機構
61 巻き出しローラ
62 巻き取りローラ
80 乾燥部
90 制御部

Claims (3)

  1. 長尺帯状の基材の両面に同時に塗工液を塗工する両面塗工装置であって、
    第1ローラから送り出された前記基材を第2ローラで巻き取ることによって前記基材を長手方向に沿って連続して搬送するとともに、少なくとも一部区間では前記基材を鉛直方向上向きに搬送する基材搬送部と、
    前記一部区間にて前記基材を挟んで水平方向に沿って対向配置され、水平方向に延びるスリット状の吐出口を有する一対のノズルと、
    を備え、
    前記一対のノズルのそれぞれは、前記基材の主面と平行に設けられて前記吐出口の上端を規定する上側リップ部および前記吐出口の下端を規定する下側リップ部を有し、
    前記上側リップ部と前記基材との間の間隔よりも前記下側リップ部と前記基材との間の間隔の方が狭く、
    前記吐出口のスリット間隔よりも前記上側リップ部と前記基材との間の間隔の方が狭く、
    前記上側リップ部と前記基材との間に形成される空間の圧力損失よりも前記下側リップ部と前記基材との間に形成される空間の圧力損失の方が大きいことを特徴とする両面塗工装置。
  2. 請求項1記載の両面塗工装置において、
    前記上側リップ部と前記基材との間の間隔は前記基材に塗工する塗工液のウェット膜厚と等しいことを特徴とする両面塗工装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の両面塗工装置と、
    前記両面塗工装置によって基材の両面に形成された塗工液の塗膜を乾燥させる乾燥部と、
    を備えることを特徴とする塗膜形成システム。
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