JP2010247039A - 塗布方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布量コントロールを効率よく制御でき、固形分濃度1質量%以下程度の低粘度の塗液であってもウェブ上に塗布できる塗液の塗布方法を提供すること。
【解決手段】本発明の第1の塗布方法は、ウェブの表面に塗液を塗布する方法であって、バックアップロールに支持させたウェブを連続走行させて塗液を引き伸ばし、ウェブの進行速度により塗液の塗布膜厚みを調節して塗液を塗布することを特徴とする。また、本発明の第2の塗布方法は、バックアップロールに支持されて連続走行するウェブの表面に、2つのダイブロックを有するダイコータを用いて塗液を塗布する方法であって、ダイコータのウェブの進行方向に対して上流側のダイブロックの刃先を下流側のダイブロックの刃先よりもウェブの表面に近接させて塗液を塗布することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ウェブの表面に塗液を塗布する方法に関し、特には、バックアップロールに支持されて連続走行するウェブの表面に塗液を塗布する方法、さらには2つのダイブロックを有するダイコータを用いてウェブの表面に塗液を塗布する方法に関する。
現在、ダイコータでの塗工方式は、バックアップロールに対して、上方、下方、側方、又は、斜め上方、下方若しくは側方からスロットダイの先端を垂直に配置して塗工を行うのが主流である。この中で、ダイコータをバックアップロールの側方に配置して塗工する方式では、ウェブスピードが遅い場合、ダイコータとウェブ間の距離が離れすぎている場合、塗液の粘度が低い場合に、塗液が下方に垂れてしまい、所定の厚みで塗液を塗布することが困難であった。側方以外に配置する場合についても、スペース上の問題や塗液供給の制御が困難であること、塗工精度の悪化などの問題がある。他方、コンマコータ、グラビアコータ等の開放系のコータを用いる他の塗工方式でも、塗工精度の悪化や設置スペース、塗液の製膜性などの問題を有していた。
塗布膜厚のムラを低減する試みは従来よりなされている。例えば、下記特許文献1では、スロットダイを用いる塗布方法において、スロットダイの先端部である先端リップのうちのウェブの進行方向側(下流側)の先端リップを上流側の先端リップよりもウェブ側に近接させることが提案されている。また、下記特許文献2では、スロットダイの下流側ブロックが上流側ブロックより前にでるようにブロック同士を締結することにより、スロットの塗布液の吐出口をなす2つの先端リップに段差を設け、下流側ブロックの先端リップの方をウェブ表面に近接させて塗工する方法が提案されている。
特開2003−211052公報 特開2003−275652公報
しかしながら、本発明者らが上記先行技術文献に記載のダイコータを用いてバックアップロールの側方からの塗工を検討したところ、固形分濃度1質量%以下といった低粘度の塗液を塗布しようとすると塗液がウェブに乗り切らず、下方へ塗液が垂れてしまうという問題が発生した。また、ダイコータをバックアップロールの下方に配置する方法では、塗工外観が不良になってしまうという問題が発生した。
一方、コンマコータ、グラビアコータ等の開放系のコータを用いた場合には、塗布量のコントロールが不安定であるため、所定の塗布膜厚を精度よく保つことが困難であった。
そこで、本発明の目的は、塗布量コントロールを効率よく制御でき、固形分濃度1質量%以下程度の低粘度の塗液であってもウェブ上に塗布できる塗液の塗布方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明者らは鋭意検討した結果、(1)ウェブの進行速度を調整することによって塗液を引き伸ばし所望の塗布膜厚みで塗液を塗布すること、(2)ダイコータの上流側ダイブロックの刃先を下流側ダイブロックの刃先よりウェブに近接させて塗液を塗布すること、又は(3)ダイコータの2つのダイブロックのウェブの進行方向に対して上流側先端と下流側先端とを結んだ線と、塗布面であるウェブ表面とが特定の角度をなすように2つのダイブロックを配置して塗液を塗布すること、のいずれかによって、上記本発明の目的を達成できることを見出し、これらに基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の塗布方法は、ウェブの表面に塗液を塗布する方法であって、バックアップロールに支持させたウェブを連続走行させて塗液を引き伸ばし、ウェブの進行速度により塗液の塗布膜厚みを調節して塗液を塗布することを特徴とする。
本発明の第2の塗布方法は、バックアップロールに支持されて連続走行するウェブの表面に、2つのダイブロックを有するダイコータを用いて塗液を塗布する方法であって、ダイコータのウェブの進行方向に対して上流側のダイブロックの刃先を下流側のダイブロックの刃先よりもウェブの表面に近接させて塗液を塗布することを特徴とする。
本発明の第2の塗布方法において、ウェブの表面に対して、上流側のダイブロックの刃先が下流側のダイブロックの刃先よりも350〜500μm近接していることが好ましい。
また、上流側のダイブロックの刃先とウェブの表面との間隔が10〜500μmであることが好ましい。
本発明の第3の塗布方法は、バックアップロールに支持されて連続走行するウェブの表面に、2つのダイブロックを有するダイコータを用いて塗液を塗布する方法であって、2つのダイブロックをバックアップロールの回転軸に直交する面で切断したときに、ウェブの進行方向に対して上流側のダイブロックの刃先と下流側のダイブロックの刃先とを結んだ線と、バックアップロールの回転軸中心と上流側のダイブロックの刃先とを結ぶ線に直交し、上流側のダイブロックの刃先を通る線と、のなす角度が、1°〜5°となるように2つのダイブロックを配置して塗液を塗布することを特徴とする。
本発明の第2及び第3の塗布方法においては、バックアップロールの側方からウェブの表面に塗液を塗布することができる。
本発明の第3の塗布方法においては、バックアップロールの下方からウェブの表面に塗液を塗布することができる。
本発明の第2及び第3の塗布方法において、ダイコータは、2つのダイブロック同士がボルトにより固定されている構造を有することが好ましい。
本発明の第1、第2及び第3の塗布方法において、塗液は、表面張力が15〜40mN/mであり、粘度が1〜20mPa・sであるものを用いることができる。
本発明の塗布方法によれば、塗液の液垂れがなく、スジ混入などの外観悪化が防止でき、塗液の吐出量を効率よく制御でき、所望の塗布量の塗液をウェブに塗布することが可能となる。また、本発明の塗布法方によれば、ダイコータを使用して低粘度の塗液を塗布することが可能であり、この場合においても塗布面の幅方向及び流れ方向の塗布膜厚の精度を向上させることができる。
本発明の塗布方法の一実施形態を説明するための図であり、ダイコータを用いてバックアップロールに対して側面側から塗液を塗布する場合を示す模式断面図である。 本発明の塗布方法の一実施形態を説明するための図であり、ダイコータを用いてバックアップロールに対して側面側から塗液を塗布する場合を上方から見た上面図である。 本発明の塗布方法の他の実施形態を説明するための図であり、ダイコータを用いてバックアップロールに対して下方から塗液を塗布する場合を示す模式断面図である。
本発明について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の塗布方法の一実施形態を説明するための図であり、ダイコータを用いてバックアップロールに対して側面側から塗液を塗布する場合を示す模式断面図である。図1に示す方法では、バックアップロール1に支持されて連続走行するウェブ2に対して、ダイコータ12のスロットダイ5から塗液を吐出させて塗布することにより、ウェブ2の表面S上に塗布膜3を形成する。
本実施形態においては、塗液の吐出量に対してウェブの進行速度を調節することで所望の塗布膜厚を得ることができる。つまり、ウェブの進行速度を上げると、塗液がウェブの流れ方向(進行方向)に伸びた状態(引き伸ばされた状態)となり、塗布膜厚を薄くすることができる。
ウェブの進行速度は速くすれば速くするほど、理論上薄塗りが可能である。しかし、速度が速すぎると、ウェブに塗液が乗り切らず一部が弾いたような外観不良などが起こることがある。そのため、薄塗りと外観の両方を達成できる観点から、ウェブの進行速度は2〜15m/minとすることが好ましい。
図1に示すダイコータ12は、スロットダイ5を構成する2つのダイブロックである下流側ダイブロック7及び上流側ダイブロック8と、これらの間に挟み込まれた50〜500μm程度の厚みの任意のシム9とを備えている。本明細書において上流側及び下流側とは、ウェブの進行方向に対する上流側及び下流側を意味する。
ダイコータ12は、上流側ダイブロック8がシム9を介して下流側ダイブロック7にダイブロック固定用ボルト13で固定された構造を有している。ダイブロック固定用ボルト13は、六角レンチのような工具を用いて増し締め可能な構造のものを採用することが好ましい。ボルトは、20N・m程度で固定することが好ましい。なお、ダイコータ12は、固定用専用治具(図示せず)に固定されている。固定用専用治具への固定もボルトを用いることができる。
ダイコータ12では、上流側ダイブロック8の刃先4aが、下流側ダイブロック7の刃先4bよりもウェブ2の表面Sに近接するように配されている。本実施形態においては、上流側ダイブロックの刃先が下流側のダイブロックの刃先よりも好ましくは350〜500μmウェブ2の表面Sに近接するように、より好ましくは400〜500μm近接するように上流側ダイブロックの刃先を突出させた形での段差が設けられる。
下流側ダイブロックの刃先に対する上流側ダイブロックの刃先のウェブへの近接距離を350μm以上とすることで塗液が下方へ垂れることを有効に防止でき、500μm以下とすることで塗工幅の制御が容易となる。
また、本実施形態においては、上記のようにセッティングしたダイコータを、バックアップロール1に対して側面方向から設置して、バックアップロール1及びウェブ2との接線方向に対して上流側ダイブロック8の刃先4aの平坦部分を平行に設置し、上流側ダイブロック8の刃先4aの平坦部分の延長上の直線L1と、上流側ダイブロック8の刃先4aの下流側先端部と下流側ダイブロック7の刃先4bの下流側先端部とを結んだ直線L2とが、好ましくは1〜5°、より好ましくは2〜4°、さらに好ましくは3°となるよう設置する。この角度を1°以上とすることで塗工外観を良好にすることができ、5°以下とすることで塗工幅の制御が容易となる。
図1の断面図を参照して更に説明をすると、スロットダイを構成する2つのダイブロックをバックアップロール1の回転軸に直交する面で切断したときに、ウェブ2の進行方向(図中の矢印)に対して上流側ダイブロック8の刃先4aと下流側ダイブロック7の刃先4bとを結んだ線L2と、バックアップロール1の回転軸中心と上流側ダイブロック8の刃先4aとを結ぶ線に直交し、上流側ダイブロック8の刃先4aを通る線L1と、のなす角度αが、好ましくは1〜5°、より好ましく2〜4°、さらにより好ましくは3°となるように2つのダイブロック(上流側ダイブロック8及び下流側ダイブロック7)を配置して塗液の塗布が行われる。ここで、上流側ダイブロック8の刃先4a及び下流側ダイブロック7の刃先4bが平坦部分を有する場合、線L2は、上流側ダイブロック8の刃先4aの下流側先端部40aと下流側ダイブロック7の刃先4bの下流側先端部40bとを結んだ線であり、線L1は、バックアップロール1の回転軸中心と上流側ダイブロック8の刃先4aの下流側先端部40aとを結ぶ線に直交し、上流側ダイブロック8の刃先4aの下流側先端部40aを通る線である。
上流側ダイブロック8の刃先4aの平坦部分の幅は、塗工面に気泡が発生することを防止する目的及び塗液の保持性の点で、0.5〜3.5mmが好ましい。下流側ダイブロック7の刃先4bの幅は、塗工面に気泡が発生することを防止する目的及び塗液の保持性の点で、0.5〜3.5mmが好ましい。
本実施形態において、上流側ダイブロック8の刃先4aとウェブ2の表面Sとの距離は、10〜500μmとすることが好ましく、50〜150μmとすることがより好ましい。係る距離を10μm以上とすることで刃先とウェブ間に異物が挟まることを防止でき、500μm以下とすることで塗工外観を維持することができる。
本発明で用いられるスロットダイ5としては、下流側ダイブロック7は内側にはマニホールドと呼ばれる溝がないものを採用し、上流側ダイブロック8にのみマニホールド6が存在するものを採用することが好ましい。塗液は、スロットダイの塗液が吐出する側とは反対側からマニホールド6に供給される。塗布幅に均等に行き渡るよう、直線、楕円、ハンガー型などのマニホールド6を設けることが好ましい。
図2は、本実施形態に係るダイコータを用いてバックアップロールに対して側面側から塗液を塗布する場合を上方から見た上面図である。図2に示されるように、ダイコータ12はバックアップロール1に対して幅方向で平行に配置し、上流側及び下流側ダイブロックの両方の刃先、マニホールド6の塗液吐出側の全てについても平行となるように配置することが好ましい。
ウェブ2に塗布する塗液は、幅方向でマニホールド6の中心に位置する塗液供給口11から供給し、空気の混入により塗工外観が悪化するのを防止するために左右またはそのどちらかに液抜きを取付けることが好ましい。その場合の液抜きとしては、上流側ダイブロックの下側もしくは塗液供給口11と同じ方向から抜けるようにすることが好ましい。
図1及び図2で示すようにダイコータ12を設置する際、ダイコータの水平については、刃先の左右でバックアップロールに近接する高さが異ならないよう専用の架台を用いてバックアップロールの左右の円心を結んだ直線と、スロットダイが平行となるように配置することが好ましい。
本実施形態では、ダイコート12をバックアップロール1の側面側に配置し、バックアップロール1に対して側方から塗液を塗布している。本実施形態においては、重力が作用する方向と、ダイブロック7及び8のあわせ面の法線とがなす角の小さいほうの角度が0〜10°の範囲となるようにスロットダイ5を配置することができる。
図3は、本発明の塗布方法の他の実施形態を説明するための図であり、ダイコータを用いてバックアップロールに対して下方から塗液を塗布する場合を示す模式断面図である。図3に示す方法でも、図1で示したダイコータ12と同様の形態のダイコータが使用される。ただし、本実施形態においては、スロットダイの組付けが上述した図1の場合と異なる。図3に示すダイコート12が有するスロットダイ5は、50〜500μm程度の厚みの任意のシム9を、下流側ダイブロック7と上流側ダイブロック8の2つのブロックの間に挟みこみ、下流側ダイブロック7の刃先4bと上流側ダイブロック8の刃先4aに段差を付けずにセッティングされる。
このようにセッティングしたダイコータを、バックアップロールに対して下面方向に設置して、ウェブの進行方向に対して上流側ダイブロック8の刃先4aの下流側先端部と下流側ダイブロック7の刃先4bの下流側先端部とを結んだ線と、塗布面である前記ウェブの表面とがなす角度が、好ましくは1〜5°となるように、より好ましくは1〜5°、さらに好ましくは3°となるように、ウェブの進行方向に対してダイ刃先(刃先4a及び4b)の平面部の角度が好ましくは1〜5°、より好ましくは2〜4°、さらに好ましくは3°傾くようにダイコータを設置する。この角度を1°以上とすることで塗工外観を良好にすることができ、5°以下とすることで塗工幅を容易に制御できる。
図3の断面図を参照して更に説明をすると、2つのダイブロックをバックアップロールの回転軸に直交する面で切断したときに、ウェブ2の進行方向(図中の矢印)に対して上流側ダイブロック8の刃先4aと下流側ダイブロック7の刃先4bとを結んだ線L4と、バックアップロール1の回転軸中心と上流側ダイブロック8の刃先4aとを結ぶ線に直交し、上流側ダイブロック8の刃先4aを通る線L3と、のなす角度が、好ましくは1°〜5°、より好ましく2〜4°、さらにより好ましくは3°となるように2つのダイブロック(上流側ダイブロック8及び下流側ダイブロック7)を配置して塗液の塗布が行われる。ここで、上流側ダイブロック8の刃先4a及び下流側ダイブロック7の刃先4bが平坦部分を有する場合、線L4は、上流側ダイブロック8の刃先4aの下流側先端部40aと下流側ダイブロック7の刃先4bの下流側先端部40bとを結んだ線であり、線L3は、バックアップロール1の回転軸中心と上流側ダイブロック8の刃先4aの下流側先端部40aとを結ぶ線に直交し、上流側ダイブロック8の刃先4aの下流側先端部40aを通る線である。
上流側ダイブロック8の刃先4aの平坦部分の幅は、塗工面に気泡が発生することを防止する目的及び塗液の保持性の点で、0.5〜3.5mmが好ましい。下流側ダイブロック7の刃先4bの幅は、塗工面に気泡が発生することを防止する目的及び塗液の保持性の点で、0.5〜3.5mmが好ましい。
本実施形態では、ダイコート12をバックアップロール1の下方に配置し、バックアップロール1に対して下方から塗液を塗布している。本実施形態においては、重力が作用する方向と、ダイブロック7及び8のあわせ面の法線とがなす角の小さいほうの角度が85〜90°の範囲となるようにスロットダイ5を配置することができる。
本発明の塗液の塗布方法によれば、低粘度の塗液でも液垂れや外観悪化なく所望の塗布量の塗液を塗布することができる。この場合に用いられる塗液としては、表面張力が15〜40mN/m、粘度が1〜20mPa・sである塗液が適している。本発明の塗布方法によれば、このような塗液を、ダイコータを使用して液垂れや外観悪化などの課題をクリアーして塗布することが可能である。
(実施例1)
<塗液の準備>
平均粒径10μmの金属粒子1質量%、非イオン系界面活性剤0.05質量%、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、PGMEと略す)8.95質量%含有する水溶液を用意した。次に、この水溶液を、水とPGMEの混合液(質量比90/10)を用いて、33.3質量%に希釈した後、減圧脱泡機を用いて−0.1〜−0.2MPaで減圧脱泡することにより内部のエアーを除去して塗液とした。この塗液の固形分濃度は0.333質量%、表面張力は20mN/m、粘度は15mPa・sであった。ここで、塗液の固形分濃度とは、塗液中の金属粒子の含有量をいう。また、表面張力は、デュヌイ(Du Nouy)表面張力計を用いて、室温20℃、湿度50%の条件下で測定した値であり、粘度は、B型粘度計を用いて測定した値である。
<塗液の塗布>
図1に示すものと同様の構成を有する塗布装置Aと、図3に示すものと同様の構成を有する塗布装置Bとをそれぞれ用意した。
塗布装置Aにおいては、図1で示される、ウェブ2の表面と上流側ダイブロック8の刃先4a、ウェブ2の表面と下流側ダイブロックの刃先との距離がそれぞれ90μm、440μmとなるよう、厚み100μmのシムを挟んで各ダイブロックを組み付けたスロットダイを用いた。このとき、上流側ダイブロック8の刃先の平坦部分(厚み:2mm)の延長上の直線(図1におけるL1)と、上流側ダイブロック8の刃先4aの下流側先端部40aと下流側ダイブロック7の刃先4bの下流側先端部40bとを結んだ直線(図1におけるL2)とがなす角度は3°であった。なお、下流側ダイブロック7の刃先は、厚み2mmの平坦部を有している。
塗布装置Bにおいては、図3で示される、上流側ダイブロック8の刃先4aと下流側ダイブロック7の刃先4bとに段差を設けず、厚み100μmのシムを挟んで各ダイブロックを組み付けたスロットダイを用いた。このとき、ウェブの進行方向に対して上流側ダイブロック8の刃先4aの下流側先端部40aと下流側ダイブロック7の刃先4bの下流側先端部40bとを結んだ線と、バックアップロール1の回転軸中心と上流側ダイブロック8の刃先4aの下流側先端部40aとを結ぶ線に直交し、上流側ダイブロック8の刃先4aの下流側先端部40aを通る線とがなす角度が3°となるように、ダイコータを傾けて設置した。なお、上流側ダイブロック8の刃先及び下流側ダイブロック7の刃先は、それぞれ厚み2mm及び2mmの平坦部を有している。
次に、塗液をサーバタンクから送液用のポンプを介してそれぞれのダイコータへ送り込み、ウェブの進行速度3.8m/min.、塗布量44mL/min.で塗布を行い、ウェブ上に10μm厚、500mm幅の塗布膜を形成した。
いずれの場合にも、塗液の液垂れやスジ混入などの外観悪化がなく、低粘度の塗液を用いて、10μm厚という薄い塗布膜を幅方向及び流れ方向ともに精度よい塗布膜厚で形成できた。
1…バックアップロール、2…ウェブ、3…塗布膜、4a,4b…刃先、5…スロットダイ、6…マニホールド、7…下流側ダイブロック、8…上流側ダイブロック、9…シム、10…塗液、11…塗液供給口、12…ダイコータ、13…ダイブロック固定用ボルト。

Claims (9)

  1. ウェブの表面に塗液を塗布する方法であって、
    バックアップロールに支持させた前記ウェブを連続走行させて前記塗液を引き伸ばし、前記ウェブの進行速度により前記塗液の塗布膜厚みを調節して前記塗液を塗布することを特徴とする塗布方法。
  2. バックアップロールに支持されて連続走行するウェブの表面に、2つのダイブロックを有するダイコータを用いて塗液を塗布する方法であって、
    前記ダイコータの前記ウェブの進行方向に対して上流側のダイブロックの刃先を下流側のダイブロックの刃先よりも前記ウェブの表面に近接させて前記塗液を塗布することを特徴とする塗布方法。
  3. 前記ウェブの表面に対して、前記上流側のダイブロックの刃先が前記下流側のダイブロックの刃先よりも350〜500μm近接していることを特徴とする請求項2に記載の塗布方法。
  4. 前記上流側のダイブロックの刃先と前記ウェブの表面との間隔が10〜500μmであることを特徴とする請求項2又は3に記載の塗布方法。
  5. バックアップロールに支持されて連続走行するウェブの表面に、2つのダイブロックを有するダイコータを用いて塗液を塗布する方法であって、
    前記2つのダイブロックを前記バックアップロールの回転軸に直交する面で切断したときに、前記ウェブの進行方向に対して上流側のダイブロックの刃先と下流側のダイブロックの刃先とを結んだ線と、前記バックアップロールの回転軸中心と前記上流側のダイブロックの刃先とを結ぶ線に直交し、前記上流側のダイブロックの刃先を通る線と、のなす角度が、1°〜5°となるように前記2つのダイブロックを配置して前記塗液を塗布することを特徴とする塗布方法。
  6. 前記バックアップロールの側方から前記ウェブの表面に前記塗液を塗布することを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の塗布方法。
  7. 前記バックアップロールの下方から前記ウェブの表面に前記塗液を塗布することを特徴とする請求項5に記載の塗布方法。
  8. 前記ダイコータは、前記2つのダイブロック同士がボルトにより固定されている構造を有することを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の塗布方法。
  9. 前記塗液は、表面張力が15〜40mN/mであり、粘度が1〜20mPa・sであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の塗布方法。
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