JP6712477B2 - 基材処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基材に供給された塗布液を乾燥する基材処理技術に関する。
例えば、リチウム二次電池の製造においては、アルミニウム箔等の基材の主面に電極液等の塗布液を供給した後に、当該基材上の塗布液を乾燥する技術が知られている。
特許文献1には、ロールツーロール形式で基材を搬送しつつ、当該基材の主面に向けて気体を供給することで基材上の塗布液を乾燥する技術が開示されている。また、特許文献1には、乾燥炉内で基材の搬送経路を蛇行させる技術が開示されている。この技術では、搬送経路の蛇行により、基材処理装置の小型化が図られる。
特開2014−231949号公報
しかしながら、塗布液が供給された主面を内側にして基材の搬送方向が変更される場合、搬送方向の変更の前後における基材の主面によって挟まれた空間では、雰囲気が滞留しやすく、塗布液の乾燥が進み難い。すなわち、従来の基材処理装置については、小型化と乾燥の効率化を図るうえで、改善の余地がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、基材処理装置の小型化および乾燥の効率化を図ることが可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様にかかる基材処理装置は、主面に塗布液が供給された長尺帯状の基材を搬送経路に沿って搬送し、前記搬送経路が前記主面を内側にして前記基材を湾曲させる湾曲領域を含む、搬送部と、前記湾曲領域の内側に配置され、前記湾曲領域を通過する前記主面に対して気体を供給する気体供給口を有し、供給される前記気体により前記基材を支持する気体供給部と、湾曲前後の前記主面に挟まれた間隙を、前記搬送経路の上流側に位置する上流側空間と前記搬送経路の下流側に位置する下流側空間とに仕切る板状部材である仕切り部と、前記仕切り部に対して前記湾曲領域とは反対側の位置に設けられ、前記間隙の雰囲気を吸う吸気口を有する吸気部と、を備え、前記吸気部は吸気ボックスを有し、当該吸気ボックスは前記仕切り部の一方側の端部が取り付けられる面を有し、当該面の前記仕切り部よりも搬送上流側には前記吸気口として第1吸気口が開口するとともに、当該面の前記仕切り部よりも搬送下流側には前記吸気口として第2吸気口が開口する
第2の態様にかかる基材処理装置は、第1の態様にかかる基材処理装置であって、前記吸気部の前記吸気口は、前記気体供給部に向けて前記間隙に対して開口する。
の態様にかかる基材処理装置は、第1または第2の態様にかかる基材処理装置であって、前記気体供給部は、前記気体供給口から前記湾曲領域における前記主面に対して加熱された気体を供給する。
の態様にかかる基材処理装置は、第1から第のいずれか1つの態様にかかる基材処理装置であって、前記湾曲領域における前記主面に赤外線を照射する赤外線照射部、をさらに備える。
の態様にかかる基材処理装置は、第の態様にかかる基材処理装置であって、前記気体供給部は、赤外線を透過可能であり且つ中空領域を有する本体部を有し、前記赤外線照射部は前記中空領域に配される。
の態様にかかる基材処理装置は、第1から第のいずれか1つの態様にかかる基材処理装置であって、前記搬送経路は複数の前記湾曲領域を含み、前記気体供給部は、前記複数の湾曲領域のそれぞれについて、前記複数の湾曲領域を通過する前記主面に対して気体を供給する前記気体供給口を有し、前記吸気部は、前記複数の湾曲領域のそれぞれについて、湾曲前後の前記主面に挟まれた間隙の雰囲気を吸う前記吸気口を有する。
の態様にかかる基材処理装置は、第の態様にかかる基材処理装置であって、前記搬送経路に沿って下流側にある前記気体供給口からの単位時間あたりの気体供給量が、前記搬送経路に沿って上流側にある前記気体供給口からの単位時間あたりの気体供給量よりも大きい。
の態様にかかる基材処理装置は、第の態様または第の態様にかかる基材処理装置であって、前記搬送経路に沿って下流側にある前記吸気口からの単位時間あたりの吸気量が、前記搬送経路に沿って上流側にある前記吸気口からの単位時間あたりの吸気量よりも大きい。
第1から第の態様にかかる基材処理装置のいずれによっても、基材の主面に挟まれた空間に雰囲気が滞留し難く、塗布液の乾燥が進み易いため、基材処理装置の小型化と乾燥の効率化とが図られる。
基材処理装置1の全体構成を示す図である。 加熱部42の概略的な内部構成を示すXZ側面図である。 気体供給部50、55およびその周辺の構成を示す斜視図である。 吸気部60およびその周辺の構成を示す斜視図である。 1組の気体供給部50および吸気部60を示すXZ側面図である。
以下、実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図面では同様な構成および機能を有する部分に同じ符号が付され、重複説明が省略される。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。また、図面においては、各部の寸法や数が誇張または簡略化して図示されている場合がある。また、図面には、方向を説明するためにXYZ直交座標軸が付される場合がある。座標軸における+Z方向は鉛直上方向であり、XY平面は水平面である。
<1 実施形態>
<1.1 基材処理装置1の構成>
図1は、本実施形態に係る基材処理装置1の全体構成を示す図である。
基材処理装置1は、金属箔である基材5の両主面S1、S2に塗布液を供給した後に、該塗布液の乾燥処理を行って基材5上に処理膜を形成する。これにより、例えば、リチウムイオン二次電池の電極が製造される。
基材5は、例えば、リチウムイオン二次電池の集電体として機能する材料で構成される。基材処理装置1がリチウムイオン二次電池の正極を製造する場合には、基材5としてアルミニウム箔(Al)が用いられうる。また、基材処理装置1がリチウムイオン二次電池の負極を製造する場合には、基材5として銅箔(Cu)が用いられうる。
基材5は、長尺のシート状(長尺帯状)の金属箔であり、その幅および厚さについては特に限定されない。例えば、幅が600mm〜700mm程度で厚さが10μm〜20μm程度の基材が用いられうる。
基材処理装置1は、主として、基材5を搬送経路に沿って搬送する搬送部80と、搬送される基材5に塗布液を供給する塗工ノズル11、12と、搬送される基材5上の塗布液を乾燥する乾燥部40と、装置各部を制御する制御部90と、を備える。
搬送部80は、基材5を巻き出す巻き出しローラ88と、基材5を巻き取る巻き取りローラ89と、を有し、巻き出しローラ88から巻き取りローラ89に向けて基材5を搬送する。また、搬送部80は、巻き出しローラ88と巻き取りローラ89との間に、2つのローラ81を有する。
本明細書において、搬送経路とは、搬送部80によって搬送される基材5の通過経路を意味する。搬送経路のうち巻き出しローラ88側を搬送上流側といい、搬送経路のうち巻き取りローラ89側を搬送下流側という場合がある。また、搬送方向とは、搬送経路のある区間において基材5が移動する方向を意味する。例えば、巻き出しローラ88と搬送上流側に位置するローラ81との区間において、搬送方向は図1に示される矢印の方向である。
搬送部80が有する各ローラは、基材5の両主面S1、S2に平行であり且つ基材5の搬送方向に交差する交差方向に伸びる軸を中心として、回転可能に構成される。本実施形態では、交差方向がY方向と一致するが、交差方向がY方向に対して多少傾いていても構わない。
搬送部80が有する各ローラのうち少なくとも一部(例えば、1つのローラ81、巻き出しローラ88、および巻き取りローラ89)には、これらのローラを駆動させる駆動部が設けられている。他方、搬送部80が有する他のローラ(例えば、1つのローラ81)には、駆動部が設けられていない。このため、駆動部の駆動力により上記一部のローラが主動的に回転することで、基材5が搬送経路に沿って搬送される。そして、該基材5との摩擦力によって上記他のローラも従動的に回転する。
基材5の主面S2と接する各ローラが図1における時計回り方向に回転することにより、基材5が搬送経路に沿ってX方向およびZ方向に搬送される。なお、各ローラの個数および配置位置については、図1の例に限定されるものではなく、必要に応じて適宜に増減することができる。
塗工ノズル11は、基材5の幅方向(図1におけるY軸方向)に沿う1つのスリット開口を有するスリットノズルである。塗工ノズル11は、ポンプユニット15から送給される塗布液を、スリット開口から吐出して基材5の主面S1に供給する。
搬送経路を挟んで塗工ノズル11の反対側には、塗工ノズル12が設けられる。塗工ノズル12は、塗工ノズル11と同様の構成のノズルであり、ポンプユニット16から送給される塗布液をスリット開口から吐出して基材5の主面S2に供給する供給部である。
塗工ノズル11が主面S1に塗布液を供給する動作および塗工ノズル12が主面S2に塗布液を供給する動作と並行して、基材5が搬送経路に沿って搬送される。これにより、両主面S1、S2上に塗布液が塗工されて液膜(塗布膜)が形成される。
塗布液としては、電極材料である活物質を含む液が用いられる。基材処理装置1にて正極を製造する場合には、塗布液として、例えば、正極活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO2)、導電助剤であるカーボン(C)、結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVDF)、有機溶剤であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)の混合液が用いられうる。なお、塗布液の具体的な種類は、これに限定されるものではない。例えば、コバルト酸リチウムに代えて、正極活物質としてニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn24)、燐酸鉄リチウム(LiFePO4)が用いられてもよい。
他方、基材処理装置1にて負極を製造する場合には、塗布液として、例えば、負極活物質である黒鉛(グラファイト)、結着剤であるPVDF、有機溶剤であるNMPの混合液が用いられうる。なお、塗布液の具体的な種類は、これに限定されるものではない。例えば、黒鉛に代えて、負極活物質としてハードカーボン、チタン酸リチウム(Li4Ti512)、シリコン合金、スズ合金などが用いられてもよい。なお、正極材料および負極材料の双方の塗布液において、結着剤としてPVDFに代えてスチレン−ブタジエンゴム(SBR)などが用いられてもよい。
また、塗工ノズル11によって主面S1に供給される第1塗布液と塗工ノズル12によって主面S2に供給される第2塗布液とは、同じ種類の塗布液であってもよいし、異なる種類の塗布液であってもよい。以下では、これらが同じ種類の塗布液である場合について説明する。
乾燥部40は、例えば、塗布液の液膜を緩やかに昇温させる予熱部41、液膜を所定温度にまで昇温して主たる加熱を行う加熱部42、および加熱された液膜を冷却する冷却部43を、搬送経路に沿って直列に有する。基材5は、搬送経路に沿って搬送される過程で、予熱部41、加熱部42および冷却部43の内部を順に通過する。これにより、基材5の両主面S1、S2上に形成された塗布液の液膜が乾燥する。このように、両主面S1、S2上の液膜の乾燥処理を一括して行うフローでは、両主面S1、S2上の液膜の乾燥処理を別々に行うフローに比べてスループットが向上する。
乾燥部40を通過した基材5は、ローラ81を介して搬送された後、巻き取りローラ89によって回収される。回収された基材5は、基材処理装置1の外部の加工処理部(図示せず)に搬送され、当該加工処理部で所望の大きさに切断された後、電極板として加工される。
制御部90は、基材処理装置1に設けられた各部の機構を制御しており、そのハードウェア構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部90は、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスクを備えて構成される。制御部90のCPUが所定の処理プログラムを実行することによって基材処理装置1における処理が進行する。
<1.2 乾燥部40の構成>
乾燥部40を構成する予熱部41、加熱部42、および冷却部43は、チャンバー内で気体供給および排気を行って基材5上の塗布液を乾燥させる点で共通する。以下では、まず加熱部42について詳細に説明する。その後、予熱部41および冷却部43について、加熱部42との共通部分を省略しつつ説明する。
図2は、加熱部42の概略的な内部構成を示すXZ側面図である。
加熱部42は、主として、チャンバー420と、チャンバー420内に気体を供給する5つの気体供給部50および2つの気体供給部55と、チャンバー420内の雰囲気を吸気する5つの吸気部60および5つの吸気部65と、を備える。
チャンバー420は、搬送上流側に搬入口421が形成され、搬送下流側に搬出口422が形成された筐体である。チャンバー420の長さは特に限定されるものではないが、本実施形態では約3000mmとしている。また、搬入口421および搬出口422の大きさも特に限定されるものではないが、本実施形態では搬送経路の上方および下方のそれぞれに約5mmの間隔を確保できる程度(つまり、鉛直方向の大きさが約10mm)としている。
また、各気体供給部50、55が、チャンバー420の内側で基材5を浮上搬送するための浮上支持要素として機能する。7つの気体供給部50、55は、チャンバー420内の+Z側と−Z側とで交互にX方向に沿って設けられる。これら7つの気体供給部50、55の構成は同様であるが、X方向の両端側に位置する2つの気体供給部を気体供給部55と表現し、X方向の中央側に位置する5つの気体供給部を気体供給部50と表現する。
これら7つの気体供給部50、55にX方向に沿う順序で基材5が渡されることで、チャンバー420内の搬送経路は蛇行経路となる。これにより、チャンバー420内の搬送経路は、5つの気体供給部50の周囲で、主面S1または主面S2を内側にして基材5をU字状に湾曲させる5つの湾曲領域86を含むことになる。本実施形態では、5つの気体供給部50の周囲で搬送方向が180度変更されているので、各湾曲領域86は中心角が180度である円弧状領域となる。
図3は、気体供給部50、55およびその周辺の構成を示す斜視図である。
各気体供給部50、55は、基材5の幅方向に伸びる円筒状の本体部511と、基材5に気体を供給するための気体供給口が配された外周部512と、外周部512の気体供給口と接続された開口を有する内周部513と、を有する。なお、図3では、外周部512における多数の気体供給口および内周部513における多数の開口がドット模様で表されている。
本体部511は、赤外線を透過可能であり且つ中空領域を有する円筒体であり、例えばガラスによって構成される。各本体部511は、基材5の両主面S1、S2に平行であり且つ基材5の搬送方向に交差する交差方向(本実施形態では、Y方向)を軸として基材処理装置1に設けられる。そして、各本体部511の中空領域には、湾曲領域86における基材5の主面に赤外線を照射する赤外線照射部515が、各本体部511と共通の軸方向に延設される。
このような構成となっているので、気体供給源59から各気体供給部50、55の中空領域に気体(例えば、130℃の熱風)が供給されると、該気体は、内周部513における多数の開口から外周部512における多数の気体供給口に向けて流動する。そして、該多数の気体供給口から湾曲領域86における基材5の主面に向けて気体が供給される。
供給される気体で基材5が支持されて、両主面S1、S2が各気体供給部50、55の外周部512に非接触な状態で、基材5がチャンバー420内を搬送される。一般に、乾燥完了前の時点で両主面S1、S2上の液膜に部材が接触すると、該液膜が乱れて歩留まりが低下することになる。そこで、本実施形態では、気体供給部50、55により液膜に非接触な状態で基材5を支持させて、このような歩留まり低下の問題を生じさせず、歩留まりが向上する。また、本実施形態では、各気体供給部50、55により搬送経路が蛇行されるので、基材処理装置1の小型化が図られる。
また、気体供給部50、55からの気体供給作用、および赤外線照射部515による両主面S1、S2への赤外線照射作用により、両主面S1、S2上に形成された液膜の乾燥処理が促される。
なお、気体供給源59から気体供給部50、55に供給される気体の流量は、後述する吸気部60の場合と同様、流路過程に設けられた流量調整弁によって調整可能である。ただし、図2では、図示が煩雑になるのを防ぐ目的で、流路を点線矢印で簡略的に示し流量調整弁を省略している。
図4は、吸気部60およびその周辺の構成を示す斜視図である。図5は、1組の気体供給部50および吸気部60を示すXZ側面図である。図5に示されるように、以下では、湾曲前後の基材5の主面に挟まれた間隙を間隙100(図5で破線で囲まれた部分)と表現する。また、図5中における矢印AR1および矢印AR2は基材5の搬送方向を意味し、図5中における矢印AR3および矢印AR4は間隙100における雰囲気の移動方向を意味する。
各吸気部60は、基材5の幅方向に伸びる吸気ボックス61と、吸気ボックス61の一面610に設けられたスリット状の吸気口611、612と、を有する。吸気ボックス61は、吸気口611、612が間隙100の内部に開口するように、その一面610を間隙100に向けてチャンバー420内に配置される。
また、チャンバー420内の天板側および底板側には、チャンバー420内の雰囲気を吸気する5つの吸気部65が設けられる。吸気部65も、吸気部60と同様に吸気ボックスと吸気ボックスの一面に設けられた吸気口とを有する。
各吸気部60は、後述するように各間隙100に気流を発生させることを主目的とする吸気部である。これに対して、各吸気部65は、チャンバー420内全体の気圧を調整することを主目的とする吸気部である。
各吸気部60、65は排気管67を介して排気源69と連通接続されている。すなわち、排気管67の基端側が排気源69に接続されるとともに、先端側は分岐されて各吸気部60に接続される。排気管67のうち分岐された各流路には流量調整弁68が介挿される。排気源69は、吸引用のブロワーを備えており、排気管67を介して各吸気部60、65に負圧を付与する。これにより、各吸気部60、65は、吸気口周辺の雰囲気を吸引して排気管67へと排出する。各吸気部60、65が吸気する流量は対応する各流量調整弁68によって個別に調整される。
間隙100は塗布液が供給された主面に挟まれた空間である。したがって、通常、このような間隙100では、塗布液中の溶剤等の雰囲気が滞留しやすく乾燥処理が進み難い。本実施形態では、各吸気部60がこの間隙100の雰囲気を吸気するため、乾燥処理が効率的に進行する。
以下、主として図5を参照しつつ、同一のX方向位置に配される1組の気体供給部50および吸気部60を例に、乾燥処理を効率的に行う態様について説明する。
間隙100は、湾曲領域86によって囲まれた部分を含む第1空間101と、第1空間101よりも湾曲領域86から離間した第2空間102と、を含む。そして、気体供給部50の気体供給口は第1空間101に配され、吸気部60の吸気口611、612は第2空間102に配されている。また、吸気部60の吸気口611、612は、気体供給部50に向けて間隙100に対して開口している。
本実施形態では、気体供給部50による気体供給と吸気部60による吸気とが行われることで、間隙100において、基材5の主面(図5に示す例では主面S2)に沿って第1空間101から第2空間102へ向けた気流が発生する。このような一方向気流が発生することで、間隙100における雰囲気の滞留が効果的に抑制され、乾燥処理がより効率的に進行する。
また、本実施形態では、第1空間101から第2空間102へ向けて広範囲に乾燥処理を促せるため、搬送経路の湾曲領域で局所的に乾燥処理を促す他の態様(例えば、特許文献1に記載の態様)に比べて、乾燥処理がより効率的に進行する。
また、吸気部60の一面610には、間隙100を搬送経路の上流側に位置する上流側空間103と搬送経路の下流側に位置する下流側空間104とに仕切る仕切り部66が設けられる。仕切り部66はYZ面に延在する板状部材であり、図5に示す例では、仕切り部66の−Z側端部が吸気ボックス61の一面610に取付けられ、仕切り部66の+Z側端部は気体供給部50の近傍に位置する。さらに、吸気ボックス61の一面610において、仕切り部66よりも搬送上流側に吸気口611(第1吸気口)が開口し、仕切り部66よりも搬送上流側に吸気口612(第2吸気口)が開口している。
このため、気体供給部50による気体供給と吸気部60による吸気とが行われると、矢印AR1に沿って搬送される基材5の主面S2と仕切り部66との間には矢印AR3に沿う一方向気流が発生し、矢印AR2に沿って搬送される基材5の主面S2と仕切り部66との間には矢印AR4に沿う一方向気流が発生する。このように、塗布液の供給された主面に沿う気流が発生することにより、乾燥処理がより効率的に進行する。
ここまで、図5に示す1組の気体供給部50および吸気部60による乾燥処理の態様について説明したが、図2に示されるように、加熱部42はX方向に沿って5組の気体供給部50および吸気部60を有する。このため、加熱部42は、上述した気体供給作用および赤外線照射作用に加えて、5組の気体供給部50および吸気部60による気流発生作用により、乾燥処理を効率的に進行できる。
また、搬送下流側にある気体供給口からの単位時間あたりの気体供給量が搬送上流側にある気体供給口からの単位時間あたりの気体供給量よりも大きくなるよう、制御部90が各気体供給部50に通じる各流量調整弁を制御する。これにより、序盤では弱めに乾燥処理を行って液膜中にクラック等が生じることを抑制しつつ、終盤では強めに乾燥処理を行って乾燥効率を向上させることができる。
また、搬送下流側にある吸気口からの単位時間あたりの吸気量が搬送上流側にある吸気口からの単位時間あたりの吸気量よりも大きくなるよう、制御部90が各吸気部60に通じる各流量調整弁68を制御する。これにより、序盤では弱めに乾燥処理を行って液膜中にクラック等が生じることを抑制しつつ、終盤では強めに乾燥処理を行って乾燥効率を向上させることができる。
予熱部41は、加熱部42よりも搬送上流側に設けられる。予熱部41も、加熱部42と同様に、チャンバー内に気体を供給することで基材5上の液膜の乾燥を促す。予熱部41では、例えば、基材5に対して供給される気体の温度が、常温よりも高く加熱部42で供給される熱風の温度よりも低く設定される。また別の例として、予熱部41では、特開2012−202600号公報に記載されるように、基材5が赤外線照射により加熱されてもよい。いずれの場合も、加熱部42で基材5を加熱することに先立って予熱部41で基材5を予熱しておくことにより、基材5上の塗布液を表層だけでなく内部まで乾燥させることが可能となる。
冷却部43は、加熱部42よりも搬送下流側に設けられる。冷却部43も、加熱部42と同様に、チャンバー内に気体を供給することで基材5上の液膜の乾燥を促す。冷却部43は赤外線照射ユニット515を有さず、冷却部43では、例えば、基材5に対して常温のドライエアが供給される。
ドライエアの供給により基材5が冷却されるが、冷却部43の内部で基材5が常温まで冷却される必要はない。最終的に巻き取りローラ89で回収されるタイミングまでに基材5が常温に到達していれば足り、冷却部43はこの目的を達成するために基材5を特定温度(加熱部42で加熱された直後より低い温度で且つ常温より高い温度)まで冷却する役割を担う。
<2 変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
上記実施形態では、搬送経路に含まれる5個の湾曲領域のそれぞれにおいて、気体供給部50が基材5の主面に対して気体を供給する気体供給口を有し、吸気部60が間隙100の雰囲気を吸う吸気口を有する態様について説明した。この態様に限られず、搬送経路に含まれる複数の湾曲領域のうち1つ以上の湾曲領域に、気体供給部および吸気部が設けられてもよい。また、搬送経路に含まれる1つの湾曲領域のうち該1つの湾曲領域に、気体供給部および吸気部が設けられてもよい。
また、上記実施形態では、乾燥部40よりも上流側で基材5の両主面S1、S2に塗工処理が実行される態様について説明したが、これに限られるものではない。主面S1または主面S2の一方のみに塗工処理が実行される態様でも構わない。この態様では、液膜の形成された一方主面が内側となる湾曲領域に気体供給部および吸気部が設けられればよく、液膜の形成されない他方主面が内側となる領域には気体供給部および吸気部が設けられなくてもよい。
また、上記実施形態では、吸気口611、612が間隙100に対して開口する態様として、吸気口611、612が間隙100の内部で開口する態様について説明したが、これに限られるものではない。吸気口611、612が間隙100に対して開口する態様には、上記実施形態とは異なる例として、吸気口611、612が間隙100の外部且つ間隙100の近傍で間隙100に向けて開口する態様や、吸気口611、612が間隙100の外部で当該間隙100内の気体供給部50に向けて開口し、当該気体供給部50から当該吸気口611、612に向けての一方向気流が発生する態様も含まれる。この他にも、例えば、吸気部60の吸気口611、612が、間隙100の内部で気体供給部50とは異なる向き(気体供給部50と反対側の向きや気体供給部50に対して直交する向き等)に向けて開口する態様でも構わない。
また、基材処理装置が仕切り部66を有さない態様でも構わない。同様に、基材処理装置が赤外線照射部515を有さない態様でも構わない。また、基材処理装置が仕切り部66を有していたとしても、吸気口が第1吸気口と第2吸気口とを別々に含む必要はない。例えば、吸気口が第1吸気口または第2吸気口の一方のみを含んでもよいし、吸気口が仕切り部66の上流側空間および下流側空間の双方に開口するよう大きめに形成されてもよい。
また、各気体供給部50、55が、常温のエアを基材5に供給する態様でも構わない。
また、乾燥部40が冷却部43を有さない態様でも構わない。
また、気体供給部50および吸気部60における単位時間当たりの流量制御が、上記実施形態とは異なる態様であっても構わない。
また、乾燥処理の対象となる液膜は上記実施形態の例(リチウムイオン二次電池の電極材料膜)に限定されるものではい。乾燥対象の液膜は、例えば、太陽電池材料の薄膜、電子材料の保護膜、または顔料や接着剤の液膜等であってもよい。
また、搬送部80が有する搬送要素の種類、搬送要素の個数および配置については、上記各実施形態の例に限定されるものではなく、必要に応じて適宜に変更することができる。
また、基材5の主面S1、S2への塗布液の供給態様は特に限定されるものではない。上記実施形態のようにスリットノズルを用いて主面S1、S2の塗布液を供給する態様の他に、例えば、スプレーノズルを用いて基材5の主面S1、S2の塗布液を供給する態様(いわゆる、スプレー塗布)でもよい。また、上記実施形態のように1つのスリット開口から各主面S1、S2上の1つの領域に塗布液を供給する態様の他に、例えば、基材5の幅方向に間隔をあけて設けられた複数のスリット開口から各主面S1、S2上の複数の領域に塗布液を供給する態様(いわゆる、ストライプ塗布)でもよい。
以上、実施形態およびその変形例に係る基材処理装置について説明したが、これらは本発明に好ましい実施形態の例であって、本発明の実施の範囲を限定するものではない。本発明は、その発明の範囲内において、各実施形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施形態において任意の構成要素の増減が可能である。
1 基材処理装置
5 基材
11、12 塗工ノズル
40 乾燥部
41 予熱部
42 加熱部
43 冷却部
50、55 気体供給部
60、65 吸気部
80 搬送部
86 湾曲領域
90 制御部
611、612 吸気口
S1、S2 主面

Claims (8)

  1. 主面に塗布液が供給された長尺帯状の基材を搬送経路に沿って搬送し、前記搬送経路が前記主面を内側にして前記基材を湾曲させる湾曲領域を含む、搬送部と、
    前記湾曲領域の内側に配置され、前記湾曲領域を通過する前記主面に対して気体を供給する気体供給口を有し、供給される前記気体により前記基材を支持する気体供給部と、
    湾曲前後の前記主面に挟まれた間隙を、前記搬送経路の上流側に位置する上流側空間と前記搬送経路の下流側に位置する下流側空間とに仕切る板状部材である仕切り部と、
    前記仕切り部に対して前記湾曲領域とは反対側の位置に設けられ、前記間隙の雰囲気を吸う吸気口を有する吸気部と、
    を備え
    前記吸気部は吸気ボックスを有し、当該吸気ボックスは前記仕切り部の一方側の端部が取り付けられる面を有し、当該面の前記仕切り部よりも搬送上流側には前記吸気口として第1吸気口が開口するとともに、当該面の前記仕切り部よりも搬送下流側には前記吸気口として第2吸気口が開口する、基材処理装置。
  2. 請求項1に記載の基材処理装置であって、
    前記吸気部の前記吸気口は、前記気体供給部に向けて前記間隙に対して開口する、基材処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の基材処理装置であって、
    前記気体供給部は、前記気体供給口から前記湾曲領域における前記主面に対して加熱された気体を供給する、基材処理装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つの請求項に記載の基材処理装置であって、
    前記湾曲領域における前記主面に赤外線を照射する赤外線照射部、
    をさらに備える、基材処理装置。
  5. 請求項4に記載の基材処理装置であって、
    前記気体供給部は、赤外線を透過可能であり且つ中空領域を有する本体部を有し、
    前記赤外線照射部は前記中空領域に配される、基材処理装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1つの請求項に記載の基材処理装置であって、
    前記搬送経路は複数の前記湾曲領域を含み、
    前記気体供給部は、前記複数の湾曲領域のそれぞれについて、前記複数の湾曲領域を通過する前記主面に対して気体を供給する前記気体供給口を有し、
    前記吸気部は、前記複数の湾曲領域のそれぞれについて、湾曲前後の前記主面に挟まれた間隙の雰囲気を吸う前記吸気口を有する、基材処理装置。
  7. 請求項6に記載の基材処理装置であって、
    前記搬送経路に沿って下流側にある前記気体供給口からの単位時間あたりの気体供給量が、前記搬送経路に沿って上流側にある前記気体供給口からの単位時間あたりの気体供給量よりも大きい、基材処理装置。
  8. 請求項6または請求項7に記載の基材処理装置であって、
    前記搬送経路に沿って下流側にある前記吸気口からの単位時間あたりの吸気量が、前記搬送経路に沿って上流側にある前記吸気口からの単位時間あたりの吸気量よりも大きい、基材処理装置。
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