JP6803821B2 - 作業車両 - Google Patents

作業車両 Download PDF

Info

Publication number
JP6803821B2
JP6803821B2 JP2017194822A JP2017194822A JP6803821B2 JP 6803821 B2 JP6803821 B2 JP 6803821B2 JP 2017194822 A JP2017194822 A JP 2017194822A JP 2017194822 A JP2017194822 A JP 2017194822A JP 6803821 B2 JP6803821 B2 JP 6803821B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle body
unit
inertial force
crawler
tilt angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017194822A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019064542A (ja
Inventor
勝也 宮▲崎▼
勝也 宮▲崎▼
僚 田村
僚 田村
山口 雄司
雄司 山口
真史 太田
真史 太田
慎也 西別府
慎也 西別府
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yanmar Co Ltd filed Critical Yanmar Co Ltd
Priority to JP2017194822A priority Critical patent/JP6803821B2/ja
Publication of JP2019064542A publication Critical patent/JP2019064542A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6803821B2 publication Critical patent/JP6803821B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Guiding Agricultural Machines (AREA)
  • Harvester Elements (AREA)
  • Lifting Devices For Agricultural Implements (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Description

本発明は、車体を支持して走行させる走行部と、その走行部にて支持される前記車体の姿勢を変更自在な姿勢変更部と、その姿勢変更部を制御する制御部とが備えられている作業車両に関する。
上記のような作業車両では、車体の左右傾斜角度を検出する傾斜角度検出部が備えられ、制御部が、傾斜角度検出部の検出情報に基づいて、車体の左右傾斜角度が所望角度になるように、姿勢変更部を制御している(例えば、特許文献1、2参照。)。特許文献1、2に記載の作業車両では、傾斜角度検出部として、例えば、密封容器に液体が封入され、車体が傾斜したときの液体の液面レベルの変化を静電容量の変化として検出することで、車体の左右傾斜角を検出するものが採用されている。
このような傾斜角度検出部を採用した場合には、走行部により車体が旋回走行するときに、傾斜角度検出部に対して遠心力が作用するので、密閉容器内の液体の液面レベルが遠心力の影響を受けることになる。よって、実際の車体の左右傾斜角度と傾斜角度検出部の検出値との間に差が生じ、正確な車体の左右傾斜角度を取得できず、制御部による姿勢変更部の制御を適切に行えない可能性がある。
そこで、特許文献1、2に記載の作業車両では、走行部により車体が旋回走行するときに、傾斜角度検出部に対して作用する遠心力に起因する傾斜角変化量を求め、傾斜角度検出部の検出値を傾斜角変化量にて補正することで、車体の左右傾斜角度を取得するようにしている。
特開2007−238056号公報 特開2004−262292号公報
上記特許文献1、2に記載の作業車両では、走行部により車体が旋回走行する場合に、傾斜角度検出部に対して作用する遠心力を考慮して、傾斜角度検出部の検出値を補正しているが、遠心力を考慮するだけでは、正確な車体の左右傾斜角度を取得できず、制御部による姿勢変更部の制御を適切に行えないという問題が未だ生じている。
車体が旋回走行する場合には、車体の方位を変更するために、車体が回転運動を行うことになる。このとき、例えば、傾斜角度検出部の設置箇所が車体の中心からずれていると、傾斜角度検出部に対して加速度が生じることになり、その加速度による慣性力が傾斜角度検出部に作用することになる。よって、この慣性力が傾斜角度検出部に作用すると、遠心力が作用した場合と同様に、実際の車体の左右傾斜角度と傾斜角度検出部の検出値との間に差が生じ、正確な車体の左右傾斜角度を取得できなくなる。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、正確な車体の左右傾斜角度を取得して、車体の左右傾斜角度を所望角度に制御することができる作業車両を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、車体を支持して走行させる走行部と、
前記車体に備えられて前記車体の左右傾斜角度を検出する傾斜角度検出部と、
前記走行部にて支持される前記車体の姿勢を変更自在な姿勢変更部と、
前記姿勢変更部を制御する制御部とが備えられ、
前記制御部は、前記走行部により前記車体が旋回走行する場合に、旋回走行に基づく回転運動により前記傾斜角度検出部に作用する第1の慣性力と、旋回走行に基づく前記車体の方位の変化に起因して前記傾斜角度検出部に作用する第2の慣性力とを求めて、求めた第1の慣性力及び第2の慣性力から補正値を求め、前記傾斜角度検出部の検出値を前記補正値にて補正する状態で、前記車体の左右傾斜角度が所望角度になるように、前記姿勢変更部を制御することを特徴とする点にある。
本構成によれば、走行部により車体が旋回走行する場合に、制御部が、旋回走行に基づく回転運動により傾斜角度検出部に作用する第1の慣性力(遠心力)だけでなく、旋回走行に基づく車体の方位の変化に起因して傾斜角度検出部に作用する第2の慣性力も求めている。制御部は、求めた第1の慣性力及び第2の慣性力から補正値を求めており、傾斜角度検出部の検出値を補正値にて補正することで、第1の慣性力だけでなく、旋回走行に基づく車体の方位の変化に起因して傾斜角度検出部に作用する第2の慣性力も考慮して、車体の左右傾斜角度を取得することができる。よって、制御部は、正確な車体の左右傾斜角度を取得することができるので、その取得した左右傾斜角度に基づいて姿勢変更部を制御することができ、姿勢変更部の制御を適切に行うことができる。
本発明の第2特徴構成は、前記走行部に駆動源の動力を伝達するトランスミッションを備え、
前記制御部は、前記トランスミッションが有するギアの回転速度に基づいて求められる角速度と補正係数とから補正角速度を求め、求めた補正角速度を用いて前記第1の慣性力及び前記第2の慣性力を求めることを特徴とする点にある。
本構成によれば、制御部は、第1の慣性力及び第2の慣性力を求める際に、トランスミッションが有するギアの回転速度に基づいて求められる角速度ではなく、その角速度と補正係数とから求めた補正角速度を用いて、第1の慣性力及び第2の慣性力を求めている。これにより、実際の作業車両の動きに即した補正角速度を取得することができるので、その補正角速度を用いて第1の慣性力だけでなく、第2の慣性力も求めることで、実際の作業車両の動きに即したより正確な車体の左右傾斜角度を取得することができ、姿勢変更部の制御をより適切に行うことができる。
本発明の第3特徴構成は、前記走行部は、前記車体の幅方向一側方側に設けられてクローラを有する第1走行部と、前記車体の幅方向他側方側に設けられてクローラを有する第2走行部とが備えられ、
前記制御部は、前記走行部により前記車体が旋回走行する場合に、前記第1走行部のクローラにおけるすべり度合いと前記第2走行部のクローラにおけるすべり度合いとの差に基づいて前記補正係数を求めることを特徴とする点にある。
実際に走行部により車体を旋回走行させる場合に、第1走行部と第2走行部との間でのクローラにおけるすべり度合いに差が生じる可能性がある。そこで、本構成によれば、制御部は、走行部により車体が旋回走行する場合に、第1走行部のクローラにおけるすべり度合いと第2走行部のクローラにおけるすべり度合いとの差に基づいて補正係数を求めている。これにより、第1走行部と第2走行部との間でのクローラにおけるすべり度合いの差を考慮して補正係数を求めることができ、実際の作業車両の動きに即した補正角速度を適切に取得することができる。
コンバインの全体概略を示す側面図 コンバインの全体概略を示す平面図 クローラ式走行装置を示す側面図 エンジンからクローラ式走行装置への動力の伝達状態を示す図 傾斜角度検出部を示す図 走行部により車体を旋回走行させるときのローリング制御部を示すブロック図 旋回走行に基づく回転運動により前記傾斜角度検出部に作用する慣性力(旋回慣性力)を求める際の関係を示す模式図 旋回慣性力補正量を求める際の関係を示す模式図 旋回走行に基づく車体の方位の変化に起因して傾斜角度検出部に作用する慣性力(横方向慣性力)を求める際の関係を示す模式図 横方向慣性力補正量を求める際の関係を示す模式図
本発明に係る作業車両を図面に基づいて説明する。本実施形態では、作業車両として、普通型コンバインを例示して説明するが、本発明は、自脱型コンバインや、コンバインの他、トラクタ、田植機、土木・建築作業装置、除雪車等の乗用型作業車両に適用可能である。
作業車両としてのコンバイン1は、図1及び図2に示すように、普通型コンバインにて構成されている。コンバイン1は、車体2の下部に配置された走行部3と、車体2の前部に配置された刈取部4と、車体2の左側上部に配置された脱穀部5と、車体2の左側下部に配置された選別部6と、穀粒貯留排出部7と、車体2の後部に配置された排藁処理部8と、操縦部9と、駆動源としてのエンジン10とが備えられている。
走行部3は、左右一対のクローラ式走行装置21が備えられ、クローラ式走行装置21により車体2を支持して前進方向及び後進方向に走行させるように構成されている。
刈取部4は、車体2に対して昇降自在に支持されている。刈取部4は、リール41と、刈刃42と、プラットフォームオーガ43と、フィーダハウスコンベヤ44とが備えられている。リール41、刈刃42、及び、プラットフォームオーガ43は、プラットフォーム45により支持されている。プラットフォーム45と車体2との間には、フィーダハウス46が備えられ、フィーダハウス46内にフィーダハウスコンベヤ44が備えられている。
刈取部4は、リール41により圃場の穀稈を掻き込み、刈刃42により掻き込み後の穀稈の株元を切断している。刈取部4は、刈り取った穀稈をプラットフォームオーガ43により寄せ集めてからフィーダハウスコンベヤ44へ受け渡し、フィーダハウスコンベヤ44により脱穀部5に搬送している。
脱穀部5は、刈取部4の後方に配置されており、刈取部4から搬送されてくる穀稈を扱胴(図示省略)により後方へ搬送しながら脱穀し、その脱穀物を選別部6へ漏下させている。
選別部6は、脱穀部5の下方に配置されており、脱穀部5から落下する脱穀物を穀粒や藁屑等に揺動選別し、揺動選別後のものを更に穀粒と藁屑等とに風選別し、選別後の穀粒を穀粒貯留排出部7側に搬送している。
穀粒貯留排出部7は、車体2の右側後部に配置された穀粒タンク71と、車体2の後端部を支点として旋回自在な排出オーガ72とが備えられている。穀粒貯留排出部7は、選別部6から搬送されてくる穀粒を穀粒タンク71にて貯留し、排出オーガ72により貯留中の穀粒を任意の方向に搬送して外部に排出するように構成されている。
排藁処理部8は、脱穀部5及び選別部6の後方に配置されている。排藁処理部8は、脱穀部5からの脱穀済みの穀稈を排藁として外方へ排出するとともに、選別部6からの藁屑や塵埃等を外部に排出するように構成されている。
操縦部9は、穀粒タンク71の前方に配置されており、車体2の右側前端に備えられている。操縦部9は、キャビン91が備えられており、キャビン91内に、図示は省略するが、操縦席、ステアリングハンドル、及び、各種の操作具等が配置されている。
エンジン10としては、例えばディーゼルエンジンにより構成することができるが、これに限るものではなく、例えばガソリンエンジンにより構成してもよい。また、駆動源としてエンジン10に加えて、或いはエンジン10に代えて、電気モータを採用してもよい。
上述の如く、走行部3は、左右一対のクローラ式走行装置21上に車体2を支持しており、車体2の左右傾斜角度を変更することで、図3に示すように、車体2の姿勢を変更自在な姿勢変更部31が備えられている。
図3に基づいて、クローラ式走行装置21及び姿勢変更部31について説明する。車体2の右側に備えられるものと車体2の左側に備えられるものとは、同様の構成であるので、車体2の左側に備えられるクローラ式走行装置21及び姿勢変更部31についてのみ説明し、車体2の右側に備えられるものは説明を省略する。
まず、クローラ式走行装置21について説明する。
車体2を構成する前後方向に延びる車体フレーム22に対して、支持フレーム23が固定状態で備えられ、支持フレーム23の前端部に駆動スプロケット24が回転自在に支持されている。車体フレーム22の下方側には、前後方向に延びるトラックフレーム25が備えられている。トラックフレーム25には、複数の遊転輪体26が回転自在に支持されており、トラックフレーム25の後端部には、テンションアクチュエータ27(例えば、油圧シリンダ)を介してテンションスプロケット28が回転自在に支持されている。クローラベルト29は、駆動スプロケット24と複数の遊転輪体26とテンションスプロケット28とに亘って掛け渡されている。クローラ式走行装置21は、駆動スプロケット24を回転駆動させることで、クローラベルト29を回転駆動させて車体2を走行させるように構成されている。
姿勢変更部31は、車体フレーム22に対してトラックフレーム25を上下動させることで、クローラ式走行装置21の全高を調整自在に構成されている。姿勢変更部31は、L字状の前側クランク32と、L字状の後側クランク33と、前側クランク32と後側クランク33とを連結する連結リンク34と、昇降シリンダ35(例えば、油圧シリンダ)とが備えられている。
前側クランク32は、その上端部が連結リンク34の前端部に枢支連結され、その中央の屈曲部が車体フレーム22に回転自在に枢支連結され、その下端部がトラックフレーム25の前方側部位に回転自在に枢支連結されている。後側クランク33は、その上端部が昇降シリンダ35の一端部に回転自在に枢支連結され、昇降シリンダ35との枢支連結箇所よりも下方側部位が連結リンク34の後端部に回転自在に枢支連結され、その中央の屈曲部が車体フレーム22に回転自在に枢支連結され、その下端部がトラックフレーム25の後方側部位に回転自在に枢支連結されている。これにより、前側クランク32、後側クランク33、連結リンク34、トラックフレーム25により平行のリンク機構が構成されている。
昇降シリンダ35は、その一端部が後側クランク33に回転自在に枢支連結され、その他端部が車体フレーム22に回転自在に枢支連結されている。昇降シリンダ35を伸縮させて、後側クランク33を車体フレーム22との枢支連結箇所を支点として揺動させることで、前側クランク32、後側クランク33、連結リンク34、トラックフレーム25により構成されるリンク機構によって、車体フレーム22に対してトラックフレーム25を上下動させて、クローラ式走行装置21の全高を調整している。ちなみに、図3では、クローラ式走行装置21の全高を低くした状態を実線にて示しており、クローラ式走行装置21の全高を高くした状態を一点鎖線にて示している。
このようにして、姿勢変更部31は、左右一対のクローラ式走行装置21の夫々において、クローラ式走行装置21の全高を各別に調整可能に構成されている。例えば、コンバイン1が右側よりも左側の方が低くなる傾斜面に位置しているときに、姿勢変更部31が、左側のクローラ式走行装置21の全高が右側のクローラ式走行装置21の全高よりも高くすることで、コンバイン1の車体2の姿勢を水平基準面に対して略平行な姿勢とすることができる。
図4に基づいて、エンジン10の動力を左右一対のクローラ式走行装置21に伝達する伝達構成について説明する。
エンジン10の動力をクローラ式走行装置21に伝達するトランスミッション11が備えられている。トランスミッション11は、エンジン10から入力される回転動力を変速して、複数のギアを介しながら、変速後の回転動力を左右一対のクローラ式走行装置21の夫々における駆動スプロケット24に出力するように構成されている。
エンジン10の出力軸101とトランスミッション11の入力軸102とは、プーリー伝動機構等の無端体伝動機構103にて伝動連結されており、エンジン10の出力軸101から出力される回転動力が、無端体伝動機構103によってトランスミッション11の入力軸102に伝達されている。
トランスミッション11は、無段変速を行う油圧式無段変速装置(HST)等の主変速装置100、及び、多段変速を行うギア式変速装置等の副変速装置(図示省略)を備えている。この実施形態では、トランスミッション11の入力軸102が、主変速装置100のポンプ軸となっている。
ちなみに、図示は省略するが、エンジン10の動力は、クローラ式走行装置21だけでなく、伝達機構を介して、刈取部4、脱穀部5、選別部6、穀粒貯留排出部7、排藁処理部8等の各種の作業装置に伝達されている。これにより、エンジン10の動力により、各種の作業装置が作動されるように構成されている。
コンバイン1には、図6に示すように、姿勢変更部31を制御することで、車体2の左右傾斜角度を水平基準面に対する所望角度に制御するローリング制御部201(制御部に相当する)が備えられている。例えば、コンバイン1が右側よりも左側の方が低くなる傾斜面に位置しているときに、ローリング制御部201が姿勢変更部31を制御することで、左側のクローラ式走行装置21の全高が右側のクローラ式走行装置21の全高よりも高くなるようにして、コンバイン1の車体2の姿勢を水平基準面に対して略平行な姿勢とすることができる。
ローリング制御部201では、制御本体部202が、傾斜角度検出部81の検出値(傾斜角度)に基づいて、左側のクローラ式走行装置21に備えられる左側の昇降シリンダ35と右側のクローラ式走行装置21に備えられる右側の昇降シリンダ35とを制御することで、姿勢変更部31を制御している。ちなみに、左側の昇降シリンダ35又は右側の昇降シリンダ35をどれだけ伸縮させるかの伸縮量について、例えば、車体2の左右傾斜角度と所望角度との偏差に対する伸縮量の関係が予めマップ等に作成されており、制御本体部202は、そのマップ等を用いて姿勢変更部31を制御している。
傾斜角度検出部81は、車体2に備えられ、車体2の左右傾斜角度を検出する重力式のセンサにて構成されている。傾斜角度検出部81は、図5に示すように、車体2に固定された密閉容器82内に液体83が封入されており、その液体83に浸漬状態で配置された一対の検出電極84が備えられている。傾斜角度検出部81は、図5(b)に示すように、車体2が傾斜したとき(図5(b)では、角度Xだけ傾斜した場合を示している)の液体83の液面レベル85の変化を一対の検出電極84における静電容量の変化として検出することで、車体2の左右傾斜角を検出するように構成されている。傾斜角度検出部81は、図7及び図9に示すように、例えば、車体2において左右方向の中央部よりも左側で且つ前後方向の中央部よりも前側に配置されている。
ローリング制御部201は、傾斜角度検出部81の検出値に基づいて、左側の昇降シリンダ35と右側の昇降シリンダ35とを制御することで、車体2の左右傾斜角度を水平基準面に対する所望角度に制御しているが、走行部3により車体2を旋回走行させる場合には、傾斜角度検出部81に対して、旋回走行に基づく回転運動により慣性力(旋回慣性力F1、図7及び図8参照)が作用するとともに、旋回走行に基づく車体2の方位の変化に起因する慣性力(横方向慣性力F2、図10参照)が作用する。よって、走行部3により車体2を旋回走行させる場合には、傾斜角度検出部81に対して旋回慣性力F1(遠心力)及び横方向慣性力F2が作用することから、その影響を受けて傾斜角度検出部81の液面レベル85が傾斜してしまい、本来の車体2の左右傾斜角度を正確に検出できない可能性がある。ここで、旋回走行に基づく回転運動による慣性力である旋回慣性力F1は、第1の慣性力に相当し、いわゆる遠心力となっており、旋回走行に基づく車体2の方位の変化に起因する慣性力である横方向慣性力F2は、第2の慣性力に相当する。
そこで、走行部3により車体2を旋回走行させる場合には、ローリング制御部201が、旋回走行に基づく回転運動による慣性力(旋回慣性力F1)と旋回走行に基づく車体2の方位の変化に起因する慣性力(横方向慣性力F2)とを求め、求めた旋回慣性力F1及び横方向慣性力F2に基づく補正値を用いて傾斜角度検出部81の検出値を補正し、補正後の傾斜角度を車体2の左右傾斜角度として求めている。これにより、ローリング制御部201は、車体2の左右傾斜角度を正確に求めることができ、その求めた左右傾斜角度が所望角度になるように、姿勢変更部31における左側の昇降シリンダ35及び右側の昇降シリンダ35を制御している。
また、走行部3により車体2を直進走行させる場合には、傾斜角度検出部81にて車体2の左右傾斜角度を正確に検出することができる。よって、ローリング制御部201は、傾斜角度検出部81の検出値が所望角度になるように、姿勢変更部31における左側の昇降シリンダ35及び右側の昇降シリンダ35を制御している。
以下、図6に基づいて、走行部3により車体2を旋回走行させる場合に、ローリング制御部201による傾斜角度検出部81の検出値の補正について説明する。
コンバイン1には、左側のクローラ式走行装置21の車速である左クローラ車速を取得する左クローラ車速取得部203と、右側のクローラ式走行装置21の車速である右クローラ車速を取得する右クローラ車速取得部204とが備えられている。左クローラ車速取得部203は、例えば、トランスミッション11が有するギアの回転速度から左クローラ車速を求めている。回転速度を取得するギアは、例えば、トランスミッション11から左側のクローラ式走行装置21の駆動スプロケット24に出力する出力軸に備えられたファイナルギアとなっている。右クローラ車速取得部204も、左クローラ車速取得部203と同様に、トランスミッション11が有するギアの回転速度から右クローラ車速を求めている。
ローリング制御部201は、左クローラ車速取得部203の左クローラ車速と右クローラ車速取得部204の右クローラ車速とから、車速算出部205にて車体2の車速を求めるとともに、角速度算出部206にて角速度を求めている。ローリング制御部201は、求めた車速と角速度を用いて、旋回慣性力補正量算出部208にて旋回慣性力F1(遠心力)及び旋回慣性力F1に基づく旋回慣性力補正量θ1(図7及び図8参照)を求めるとともに、求めた角速度を用いて、横方向慣性力補正量算出部209にて横方向慣性力F2及び横方向慣性力F2に基づく横方向慣性力補正量θ2(図9及び図10参照)を求めている。ローリング制御部201は、補正量統合部210にて旋回慣性力補正量θ1と横方向慣性力補正量θ2とを統合し、傾斜角度検出部81の検出値を旋回慣性力補正量θ1と横方向慣性力補正量θ2とにより補正し、補正後の値(傾斜角度)を制御本体部202に入力している。制御本体部202は、入力された値(傾斜角度)が所望角度になるように、左側の昇降シリンダ35及び右側の昇降シリンダ35を制御している。
このようにして、ローリング制御部201は、旋回慣性力F1に基づく旋回慣性力補正量θ1(補正値)にて傾斜角度検出部81の検出値を補正するとともに、横方向慣性力F2に基づく横方向慣性力補正量θ2にて傾斜角度検出部81の検出値を補正することで、傾斜角度検出部81に対して旋回慣性力F1及び横方向慣性力F2の両方が作用しても、その両方の力の影響を排除することができ、車体2の左右方向傾斜角度として正確な値を取得することができる。
また、ローリング制御部201は、角速度算出部206にて角速度を求めているが、クローラすべり補正部207にて求めた角速度と補正係数とにより補正角速度を求めることで、角速度を補正している。クローラすべり補正部207では、左側のクローラ式走行装置21のクローラベルト29におけるすべり度合いと右側のクローラ式走行装置21のクローラベルト29におけるすべり度合いとの差に基づいて補正係数を求めており、左側のクローラ式走行装置21と右側のクローラ式走行装置21との間でクローラベルト29におけるすべり度合いに差が生じても、その差を考慮した補正角速度を求めることができる。よって、実際の旋回走行では、左側のクローラ式走行装置21と右側のクローラ式走行装置21との間でクローラベルト29におけるすべり度合いに差が生じるので、実際の旋回走行に即した補正角速度を求めることができる。そして、旋回慣性力補正量算出部208では、角速度として補正角速度を用いて旋回慣性力F1を求めており、横方向慣性力補正量算出部209では、角速度として補正角速度を用いて横方向慣性力F2を求めている。よって、実際の旋回走行に即した車体2の左右方向傾斜角度を取得することができる。
以下、ローリング制御部201の各部について説明する。
車速算出部205は、左クローラ車速取得部203の左クローラ車速VLと右クローラ車速取得部204の右クローラ車速VRとから、予め定めた関係式等を用いて、車体2の車速VCを求めている。関係式については、例えば、下記の〔式1〕を用いることができる。
〔式1〕
VC=(VL+VR)/k1
k1は予め定めた定数とする。
角速度算出部206は、左クローラ車速取得部203の左クローラ車速VLと右クローラ車速取得部204の右クローラ車速VRとから、予め定めた関係式等を用いて、角速度ωを求めている。関係式については、例えば、下記の〔式2〕を用いることができる。
〔式2〕
車体2が右旋回する場合:ω=(VL−VR)/k2
車体2が左旋回する場合:−ω=(VL−VR)/k2
k2は予め定めた定数とする。
クローラすべり補正部207は、角速度算出部206にて求めた角速度ωに補正係数nを乗じて補正角速度ω1を求めることで、角速度ωを補正している。クローラすべり補正部207は、走行部3により車体2が旋回走行する場合に、左側のクローラ式走行装置21(第1走行部に相当する)のクローラベルト29(クローラに相当する)におけるすべり度合いと右側のクローラ式走行装置21(第2走行部に相当する)のクローラベルト(クローラに相当する)におけるすべり度合いとの差に基づいて補正係数nを求めている。
例えば、走行部3により車体2を旋回走行させたときの左側のクローラ式走行装置21のクローラベルト29におけるすべり度合いと右側のクローラ式走行装置21のクローラベルト(クローラに相当する)におけるすべり度合いとの差に基づく補正係数nを実験等により予め求めておくことができ、クローラすべり補正部207は、予め求めた補正係数nを用いることができる。
走行部3により車体2を旋回走行させたときの左側のクローラ式走行装置21のクローラベルト29におけるすべり度合いと右側のクローラ式走行装置21のクローラベルト(クローラに相当する)におけるすべり度合いとの差については、例えば、路面状態、クローラベルト29の全長、左側のクローラ式走行装置21と右側のクローラ式走行装置21との間の間隔、車体2の車速等、各種の条件によって変化する。そこで、例えば、クローラベルト29の全長がどのような長さであれば、補正係数をどのような値にするか等、どのような条件のときに補正係数をどのような値にするかの関係を示すマップを実験等により予め作成しておくこともできる。この場合には、クローラすべり補正部207は、路面状態、クローラベルト29の全長等の各種の条件がどのような条件となっているかによって、予め作成したマップを用いて、補正係数nを求めることができる。また、マップを作成するときの条件としては、路面状態、クローラベルト29の全長、左側のクローラ式走行装置21と右側のクローラ式走行装置21との間の間隔、車体2の車速等のうちから選択した1つの条件又は複数の条件とすることができる。
旋回慣性力補正量算出部208は、車速算出部205にて求められた車体2の車速VCとクローラすべり補正部207にて求められた補正角速度ω1とを用いて、図7に示すように、傾斜角度検出部81に作用する慣性力(旋回慣性力F1)を求め、図8に示すように、その求めた旋回慣性力F1に基づいて旋回慣性力補正量θ1を求めている。図7及び図8は、車体2が右側に旋回走行した場合を例示したものである。
傾斜角度検出部81に作用する旋回慣性力F1は、図7及び下記の〔式3〕にて示すように、傾斜角度検出部81の質量Mと旋回中心T1から傾斜角度検出部81の設置箇所までの旋回半径(R+a)と補正角速度ω1とから求めることができる。ここで、旋回半径については、傾斜角度検出部81が車体2の横幅方向の中央部から距離aだけ左側に配置されているので、旋回中心T1から車体2の横幅方向の中央部までの距離Rに、車体2の横幅方向の中央部から傾斜角度検出部81の設置箇所までの距離aを加えている。ちなみに、下記の〔式3〕では、旋回半径を「R+a」としているが、車体2の横幅方向の中央部から距離aは考慮せずに、旋回半径を「R」とすることもできる。
〔式3〕
F1=M・(R+a)・ω1
Mは、傾斜角度検出部81の質量であり、aは、車体2の横幅方向の中央部から傾斜角度検出部81の設置箇所までの距離であるので、既知の値である。また、ω1は、クローラすべり補正部207にて求められている。そこで、旋回慣性力補正量算出部208は、予め定めた関係式等を用いて旋回半径Rを求め、求めた旋回半径Rを用いて、上記の〔式3〕により傾斜角度検出部81に作用する旋回慣性力F1を求めてもよい。関係式については、例えば、下記の〔式4〕を用いることができる。
〔式4〕
R=VC/ω1
VCは車速算出部205にて求められた車速である。
傾斜角度検出部81に旋回慣性力F1が作用すると、図8に示すように、傾斜角度検出部81の液体83が旋回慣性力F1の影響を受けて、液面レベル85がθ1だけ傾斜することになる。そこで、旋回慣性力補正量算出部208は、θ1を旋回慣性力補正量として、求めた旋回慣性力F1を用いて、旋回慣性力補正量θ1を求めている。
θ1と旋回慣性力F1と傾斜角度検出部81にかかる重力Mgとの間には、下記の〔式5〕の関係が成り立つので、旋回慣性力補正量算出部208は、求めた旋回慣性力F1と重力Mgとを用いて、〔式5〕を変形させた下記の〔式6〕により、旋回慣性力補正量θ1を求めている。
〔式5〕
tanθ1=F1/Mg=M・(R+a)・ω1/Mg
gは重力加速度とする。
〔式6〕
θ1=tan−1((R+a)・ω1/g)
横方向慣性力補正量算出部209は、クローラすべり補正部207にて求められた補正角速度ω1を用いて、図9に示すように、加速度(車体横幅方向加速度)による横方向慣性力F2を求め、図10に示すように、その横方向慣性力F2に基づく横方向慣性力補正量θ2を求めている。この実施形態では、傾斜角度検出部81が、車体2において左右方向の中央部よりも左側で且つ前後方向の中央部よりも前側に配置されている。よって、車体2を旋回走行させる際に、車体2の方位を変更するときに傾斜角度検出部81に対して車体2の横幅方向に加速度による横方向慣性力F2が生じることになる。そこで、横方向慣性力補正量算出部209は、クローラすべり補正部207にて求められた補正角速度ω1を用いて、傾斜角度検出部81に対して作用する車体2の横幅方向の加速度による横方向慣性力F2を求めている。図9及び図10は、車体2が右側に旋回走行する場合を例示したものである。
車体2の方位を変更するときに、車体2が回転運動を行うことになるので、車体2の方位を変更する向きの傾斜角度検出部81の移動速度をVAとすると、その移動速度VAと車体2の中心P1から傾斜角度検出部81の設置箇所P2までの距離rと補正角速度ω1との間に、下記の〔式7〕が成り立つ。
〔式7〕
VA=r・ω1
車体2の中心P1から傾斜角度検出部81までの距離rについては、車体2の横幅方向において中央部から傾斜角度検出部81までの距離aと、車体2の前後方向において中央部から傾斜角度検出部81までの距離cとが既知の値であるので、それら距離a,cから距離r(=√(a+c))を求めることができる。
また、車体2の横幅方向における傾斜角度検出部81の移動速度をVHとすると、移動速度VAと移動速度VHの間の角度θHと移動速度VAと移動速度VHとの間に、下記の〔式8〕が成り立つ。ちなみに、移動速度VAと移動速度VHの間の角度θHについては、予め定めておくことができる。
〔式8〕
VH=VA・cos(θH)
そして、車体2の横幅方向における傾斜角度検出部81の移動速度VHを時間にて微分することで、傾斜角度検出部81の横幅方向における加速度(車体横幅方向加速度)α1を求めることができる。ちなみに、時間にて微分する際に、例えば、傾斜角度検出部81の検出周期等の時間を用いることができる。
以上のことから、横方向慣性力補正量算出部209は、車体2の中心P1から傾斜角度検出部81までの距離rと、クローラすべり補正部207にて求められた補正角速度ω1と、移動速度VAと移動速度VHの間の角度θHとから、下記の〔式9〕を用いて、車体2の横幅方向における傾斜角度検出部81の加速度(車体横幅方向加速度)α1を求めることができる。このようにして、車体2の横幅方向における傾斜角度検出部81の加速度(車体横幅方向加速度)α1は、傾斜角度検出部81の設置箇所P2における単位時間当たりの車体横幅方向における移動距離に基づいて求めることができる。
〔式9〕
α1=dVH/dt=d(r・ω1・cos(θH))/dt
横方向慣性力補正量算出部209は、求めた車体2の横幅方向における傾斜角度検出部81の加速度(車体横幅方向加速度)α1に、傾斜角度検出部81の質量Mを乗ずることで、車体2の横幅方向における傾斜角度検出部81の加速度(車体横幅方向加速度)α1による横方向慣性力F2(=Mα1)を求めることができる。
車体2の横幅方向における傾斜角度検出部81の加速度α1(図9参照)が生じると、傾斜角度検出部81に対してそれとは反対方向に車体横幅方向加速度α1による横方向慣性力F2(図10参照)が作用することになる。このように、車体横幅方向加速度α1による横方向慣性力F2が作用すると、図10に示すように、傾斜角度検出部81の液体83が横方向慣性力F2の影響を受けて、液面レベル85がθ2だけ傾斜することになる。そこで、横方向慣性力補正量算出部209は、θ2を横方向慣性力補正量として、求めた横方向慣性力F2を用いて、横方向慣性力補正量θ2を求めている。
θ2と横方向慣性力F2と傾斜角度検出部81にかかる重力Mgとの間には、下記の〔式10〕の関係が成り立つので、横方向慣性力補正量算出部209は、求めた車体横幅方向加速度α1と重力Mgとを用いて、〔式10〕を変形させた下記の〔式11〕により、横方向慣性力補正量θ2を求めている。
〔式10〕
tanθ2=F2/Mg=M・α1/Mg
gは重力加速度とする。
〔式11〕
θ2=tan−1(α1/g)
補正量統合部210は、旋回慣性力補正量算出部208にて求めた旋回慣性力補正量θ1と横方向慣性力補正量算出部209にて求めた横方向慣性力補正量θ2とを加算することで、旋回慣性力補正量θ1と横方向慣性力補正量θ2とを統合している。
ローリング制御部201は、例えば、傾斜角度検出部81の検出値(傾斜角度)から補正量統合部210にて統合された旋回慣性力補正量θ1と横方向慣性力補正量θ2との統合量を引くことで、傾斜角度検出部81の検出値(傾斜角度)を補正している。ローリング制御部201は、補正後の傾斜角度検出部81の検出値(傾斜角度)を制御本体部202に入力している。制御本体部202は、入力される補正後の傾斜角度検出部81の検出値(傾斜角度)が所望角度になるように、左側の昇降シリンダ35及び右側の昇降シリンダ35を制御する状態で姿勢変更部31を制御している。
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態では、補正角速度について、トランスミッション11が有するギアの回転速度に基づいて角速度を求め、その求めた角速度と補正係数とから補正角速度を求めているが、この求め方に限らず、他の求め方により補正角速度を求めることもできる。
例えば、測位衛星及び基準局等を用いてRTK測位(リアルタイムキネマティック測位)により、コンバイン1の現在位置を取得可能である場合に、実際にコンバイン1を旋回走行させたときの移動軌跡を取得しておく。また、トランスミッション11が有するギアの回転速度に基づいて角速度を求め、その求めた角速度と補正係数とから補正角速度を求めて、補正角速度を用いた理論上の移動軌跡を求めておく。そして、実際の移動軌跡と理論上の移動軌跡とを比較して誤差係数を求めておく。これにより、RTK測位(リアルタイムキネマティック測位)により、コンバイン1の現在位置を取得していない場合に、トランスミッション11が有するギアの回転速度に基づいて角速度を求め、その求めた角速度と補正係数と誤差係数とから補正角速度を求めることができる。
このように、実際のコンバイン1の動きを示す旋回走行情報を取得しておくとともに、角速度と補正係数とから求めた補正角速度を用いた理論上の旋回走行情報を取得しておき、実際の旋回走行情報と理論上の旋回走行情報とを比較してその誤差係数を求めておく。これにより、角速度と補正係数とから補正角速度を求めることができるだけでなく、角速度と補正係数と誤差係数とから補正角速度を求めることができるので、必要に応じて、角速度と補正係数とから補正角速度を求める状態と、角速度と補正係数と誤差係数とから補正角速度を求める状態とに切り替えることができる。
(2)上記実施形態では、旋回慣性力F1及び横方向慣性力F2を求めるに当たり、角速度と補正係数とから補正角速度を求めることで、角速度を補正しており、その補正後の補正角速度を用いて旋回慣性力F1及び横方向慣性力F2を求めている。これに代えて、角速度を補正せずに、トランスミッション11が有するギアの回転速度に基づいて求めた角速度を用いて、旋回慣性力F1及び横方向慣性力F2を求めることもできる。
この場合、旋回慣性力F1を求める際に、旋回半径(〔式3〕における「R+a」に相当する)に補正係数を乗ずることで、旋回半径を補正することができ、補正後の旋回半径を用いて旋回慣性力F1を求めることもできる。また、横方向慣性力F2を求める際に、車体2の中心P1から傾斜角度検出部81の設置箇所P2までの距離(〔式7〕における「r」に相当する)に補正係数を乗ずることで、車体2の中心P1から傾斜角度検出部81の設置箇所P2までの距離を補正することができ、補正後の距離を用いて横方向慣性力F2を求めることもできる。
このように、旋回慣性力F1及び横方向慣性力F2を求めるに当たり、どの値を補正するかは適宜変更が可能であり、各種の補正方法を適用することができる。
(3)上記実施形態では、傾斜角度検出部81として、密閉容器82に液体83を封入したものを例示したが、例えば、錘を用いたセンサや加速度センサ等、他の形式の傾斜角度検出部を適用することもできる。
(4)上記実施形態では、左クローラ車速取得部203及び右クローラ車速取得部204が、トランスミッション11が有するギアの回転速度に基づいて左クローラ車速及び右クローラ車速を求めているが、例えば、左右一対のクローラ式走行装置21の夫々に車速センサ等を備えることで、左クローラ車速取得部203及び右クローラ車速取得部204が、左クローラ車速及び右クローラ車速を取得することもできる。
1 コンバイン(作業車両)
2 車体
3 走行部
10 エンジン
11 トランスミッション
21 クローラ式走行装置(第1走行部、第2走行部)
29 クローラベルト(クローラ)
31 姿勢変更部
81 傾斜角度検出部
201 ローリング制御部(制御部)

Claims (3)

  1. 車体を支持して走行させる走行部と、
    前記車体に備えられて前記車体の左右傾斜角度を検出する傾斜角度検出部と、
    前記走行部にて支持される前記車体の姿勢を変更自在な姿勢変更部と、
    前記姿勢変更部を制御する制御部とが備えられ、
    前記制御部は、前記走行部により前記車体が旋回走行する場合に、旋回走行に基づく回転運動により前記傾斜角度検出部に作用する第1の慣性力と、旋回走行に基づく前記車体の方位の変化に起因して前記傾斜角度検出部に作用する第2の慣性力とを求めて、求めた第1の慣性力及び第2の慣性力から補正値を求め、前記傾斜角度検出部の検出値を前記補正値にて補正する状態で、前記車体の左右傾斜角度が所望角度になるように、前記姿勢変更部を制御することを特徴とする作業車両。
  2. 前記走行部に駆動源の動力を伝達するトランスミッションを備え、
    前記制御部は、前記トランスミッションが有するギアの回転速度に基づいて求められる角速度と補正係数とから補正角速度を求め、求めた補正角速度を用いて前記第1の慣性力及び前記第2の慣性力を求めることを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記走行部は、前記車体の幅方向一側方側に設けられてクローラを有する第1走行部と、前記車体の幅方向他側方側に設けられてクローラを有する第2走行部とが備えられ、
    前記制御部は、前記走行部により前記車体が旋回走行する場合に、前記第1走行部のクローラにおけるすべり度合いと前記第2走行部のクローラにおけるすべり度合いとの差に基づいて前記補正係数を求めることを特徴とする請求項2に記載の作業車両。
JP2017194822A 2017-10-05 2017-10-05 作業車両 Active JP6803821B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017194822A JP6803821B2 (ja) 2017-10-05 2017-10-05 作業車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017194822A JP6803821B2 (ja) 2017-10-05 2017-10-05 作業車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019064542A JP2019064542A (ja) 2019-04-25
JP6803821B2 true JP6803821B2 (ja) 2020-12-23

Family

ID=66337473

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017194822A Active JP6803821B2 (ja) 2017-10-05 2017-10-05 作業車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6803821B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7196053B2 (ja) * 2019-11-29 2022-12-26 株式会社クボタ コンバイン
JP7481742B2 (ja) * 2020-07-17 2024-05-13 小橋工業株式会社 農作業機
JP7412324B2 (ja) * 2020-12-18 2024-01-12 株式会社クボタ 収穫機
JP7423504B2 (ja) * 2020-12-18 2024-01-29 株式会社クボタ コンバイン

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000318661A (ja) * 1999-05-11 2000-11-21 Iseki & Co Ltd 作業車等の車体水平制御装置
JP2001270475A (ja) * 2000-03-24 2001-10-02 Kubota Corp 作業車のローリング制御装置
JP3838959B2 (ja) * 2002-09-24 2006-10-25 株式会社クボタ 農作業機のローリング制御装置
JP2004262292A (ja) * 2003-02-28 2004-09-24 Yanmar Co Ltd コンバイン
JP4280763B2 (ja) * 2006-09-27 2009-06-17 株式会社クボタ 作業車の姿勢検出装置及び作業車の姿勢制御装置
JP4871002B2 (ja) * 2006-03-13 2012-02-08 株式会社クボタ コンバインの姿勢制御装置
JP5123900B2 (ja) * 2009-06-26 2013-01-23 株式会社クボタ 作業機のロール角度検出構造
ITMO20100296A1 (it) * 2010-10-25 2012-04-26 Bordini Engineering Srl Sistema e metodo per prevenire un ribaltamento di veicoli terrestri
JP2014054188A (ja) * 2012-09-11 2014-03-27 Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd 作業車両
JP2016117378A (ja) * 2014-12-19 2016-06-30 本田技研工業株式会社 運搬車両

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019064542A (ja) 2019-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6803821B2 (ja) 作業車両
US12005753B2 (en) System and method for traversing vertical obstacles
EP1516806B1 (en) Roll control device for rolling type vehicle
EP3370978B1 (en) Obstacle traversing mobile robot
JP4871002B2 (ja) コンバインの姿勢制御装置
JP5980701B2 (ja) 走行車両
JP5913766B2 (ja) 姿勢制御付き無人二輪車
US11498632B2 (en) Work vehicle
JP6032871B2 (ja) 自走車両
EP1607316B1 (en) Combine
JP2006220491A (ja) 傾斜角度計測装置
JP2016117378A (ja) 運搬車両
JP4407147B2 (ja) コンバインの走行制御装置
JP7005828B2 (ja) 自走式作業装置
JP2004189032A (ja) 作業車の走行装置
JP3725313B2 (ja) コンバインの水平制御装置
JPH054810U (ja) 乗用2輪形管理機
JP2004008008A (ja) 作業機における姿勢制御装置
JP7450525B2 (ja) 作業車
JP4901667B2 (ja) 作業車の姿勢制御装置
JP2001161134A (ja) 玉葱収穫機
JP3549489B2 (ja) 刈取収穫機の姿勢制御装置
JP4236623B2 (ja) 農作業車の姿勢制御装置
JP4423153B2 (ja) 農作業車の姿勢制御装置
JP2022039732A (ja) 作業車両

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200130

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20200814

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200916

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6803821

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150