JP4407147B2 - コンバインの走行制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、刈取脱穀作業をするコンバインの走行制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
左右の走行クローラを有する走行車両で急な坂道を安全に走行するために、車速センサの検出値が一定速度以上であると、走行制御手段が判断すると、エンジンの回転数を小刻みに段階的に下げるように電子ガバナを作動するように制御するものは公知である(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−107774号(第2〜4頁、第5図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術では、運搬車の荷台に梯子状部材を架け渡し走行車両を積み込む際には、走行車両を低速で走行しながらオペレータが走行車両を操縦し梯子状部材を登り荷台上に積み込んでいた。このため、もし梯子状部材が外れたり、走行車両の操縦を誤り梯子状部材を踏み外すと、走行車両が脱落する危険であった。
【0005】
そこで、この発明は運搬車の荷台に梯子状部材を架け渡し走行車両を積み込む際にあたり、走行車両の左右の走行クローラを自動的に左右の操向制御をし、走行車両の走行クローラが梯子状部材の踏み外しを防止し、積込み作業を安全で能率的に行なおうとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記問題点を解決するために次のような技術的手段を講ずるものである。
即ち、コンバイン(1)の走行車台(2)における前部左右両側に、所定長さの棒状体により構成した左右の倣いセンサ(7,7)の基端部を左右方向及び前後方向に回動自在に軸支して設け、該左右の倣いセンサ(7,7)が下方に垂下した作用姿勢では、左右の倣いセンサ(7,7)の先端側が走行車台(2)の下部に設けた左右の走行クローラ(3,3)の接地面から下方に突出して、該左右の倣いセンサ(7,7)の先端部が運搬車(6)の荷台(6a)と地面との間に架け渡された左右の梯子状部材(9,9)の左右外側端部に接触する構成とし、左右の倣いセンサ(7,7)の先端側が上方に回動した収納姿勢では、該左右の倣いセンサ(7,7)を走行クローラ(3,3)から上方に退避させて係止具(8)で係止できる構成とし、コントローラ(10)の入力側に、自動積込み入り切りスイッチ(11)と、左右の倣いセンサ(7,7)の左右回動状態を夫々検出する左倣いセンサ左右回動ポテンショメータ(13)及び右倣いセンサ左右回動ポテンショメータ(12)と、左右の倣いセンサ(7,7)の前後回動状態を夫々検出する左倣いセンサ前後回動ポテンショメータ(15)及び右倣いセンサ前後回動ポテンショメータ(14)と、コンバイン(1)の車速を検出する車速センサ(16)と、走行車台(2)の前方に設けた刈取搬送部(4)の昇降位置を検出する刈取搬送部昇降位置検出ポテンショメータ(19)とを接続し、前記コントローラ(10)の出力側には、コンバイン(1)の走行伝動経路中に設けた左右のサイドクラッチを夫々入り切りする左操向用ソレノイド(26)及び右操向用ソレノイド(25)と、エンジン停止ソノレイド(28)とを接続し、前記左右の倣いセンサ(7,7)のうちの何れかが左右方向に回動して左右の梯子状部材(9,9)からの左右の走行クローラ(3,3)のうちの何れか一方の走行クローラのずれが検出されると、コントローラ(10)から左操向用ソレノイド(26)又は右操向用ソレノイド(25)の何れか一方のソレノイドへ此のずれを是正する制御指令が出力され、左右の走行クローラ(3,3)の前側部が運搬車(6)の荷台(6a)の後端部を通過する際に垂下姿勢の左右の倣いセンサ(7,7)の下端部が荷台(6a)の後端部に当接して後側に強制回動させられ、この左右の倣いセンサ(7,7)の後側への回動を左倣いセンサ前後回動ポテンショメータ(15)及び右倣いセンサ前後回動ポテンショメータ(14)で検出した場合には、車速センサ(16)の検出情報に基づいて所定距離前進走行した後にエンジン停止ソレノイド(28)を作動させてコンバイン(1)を自動的に停止させる構成としたことを特徴とするコンバインの走行制御装置とする。
【0007】
コンバインの積込み作業に際しては、刈取搬送部(4)を上昇させ、自動積込み入り切りスイッチ(11)を入りにし、左右の倣いセンサ(7,7)を垂下姿勢にし、オペレータが変速レバーを超低速前進位置に操作してコンバインを走行させ、左右の走行クローラ(3,3)の前側端部を左右の梯子状部材(9,9)の後側部に対向させてコンバインから離れる。
【0008】
すると、コンバイン(1)は運搬車(6)の荷台(6a)に架け渡した左右の梯子状部材(9,9)を登り始める。その際に、コンバイン(1)の左右両側に設けた左右の倣いセンサ(7,7)が左右の梯子状部材(9,9)の外側端縁に接触したり、あるいは、離間しながら走行クローラ(3,3)と梯子状部材(9,9)との関係位置を検出し、この検出情報に基づきコンバイン(1)の走行クローラ(3,3)が自動的に操向制御される。
【0009】
そして、左右の走行クローラ(3,3)の前側部が運搬車(6)の荷台(6a)の後端部を通過する際に垂下姿勢の左右の倣いセンサ(7,7)の下端部が荷台(6a)の後端部に当接して後側に強制回動させられ、この左右の倣いセンサ(7,7)の後側への回動が左倣いセンサ前後回動ポテンショメータ(15)及び右倣いセンサ前後回動ポテンショメータ(14)で検出された場合には、車速センサ(16)の検出情報に基づいて所定距離前進走行した後にエンジン停止ソレノイド(28)が作動してコンバイン(1)が自動的に停止する。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【発明の効果】
【0015】
【0016】
この発明によると、運搬車(6)の荷台(6a)と地面との間に架け渡された左右の梯子状部材(9,9)をコンバイン(1)の左右の走行クローラ(3,3)が走行する際には、垂下姿勢の左右の倣いセンサ(7,7)により左右の梯子状部材(9,9)の左右外側端部に対するずれを検出するので、誤検出を防止しながら正確な操向制御を実行し安全にコンバイン(1)を積み込むことができ、また、コンバイン(1)の通常走行時には左右の倣いセンサ(7,7)を上方の収納姿勢に係止できるので邪魔になるのを防止できる。
【0017】
また、左右の走行クローラ(3,3)の前側部が運搬車(6)の荷台(6a)の後端部を通過する際に垂下姿勢の左右の倣いセンサ(7,7)の下端部が荷台(6a)の後端部に当接して後側に強制回動させられ、この左右の倣いセンサ(7,7)の強制的な後側への回動を左倣いセンサ前後回動ポテンショメータ(15)及び右倣いセンサ前後回動ポテンショメータ(14)で検出すると、所定距離前進走行した後にエンジン停止ソレノイド(28)を作動してコンバイン(1)を自動停止させ、コンバイン(1)を運搬車(6)の荷台(6a)の所定位置に積み込むことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示すこの発明の実施例の形態について説明する。
コンバイン1は図1及び図2にその全体構成を示している。コンバイン1の走行車台2の下部には、土壌面を走行する左右一対の走行クローラ3,3を配設し、走行車台2上には、操縦席、脱穀部、グレンタンク、排稾処理装置(図示省略)等を搭載している。走行車台2の前方には、植立穀稈を分草・引越しながら刈り取り後方の脱穀部に向けて搬送する刈取搬送部4を昇降自在に設けている。
【0019】
また、走行車台2にはエンジンを搭載し、エンジンの回転動力をミッションケース内の各種変速装置を経由して左・右駆動輪5,5へ伝達して左右の走行クローラ3,3を駆動し、また、エンジンから出力した作業動力を脱穀部や刈取搬送部4に伝動するように構成している。
【0020】
次に、図1〜図3に基づきコンバイン1の例えば運搬車6への自動積降し装置について説明する。
コンバイン1の走行車台2における前部左右両側には左・右倣いセンサ(左右の倣いセンサ)7,7を設けている。この左・右倣いセンサ7,7は所定長さの棒状体により構成されていて、その基端部は左右方向及び前後方向に回動自在に軸支されていて、下方に垂下した作用姿勢ではその先端側が走行クローラ3,3の接地面から下方に突出し、また、上方に回動した収納姿勢では走行クローラ3,3の走行面部から上方に退避し係止具8で係止できるように構成している。そして、運搬車6の荷台6aに左・右梯子状部材(左右の梯子状部材)9,9を架け渡してコンバイン1を積み込んだり・積降したりする際には、左・右倣いセンサ7,7の先端部が左・右梯子状部材9,9の左右外側端部に接触できるように構成している。
【0021】
制御用のコントローラ10の入力側には、入力インターフェイスを介して、自動積込み入切スイッチ(自動積込み入り切りスイッチ)11、右倣いセンサ(右の倣いセンサ)7の左右回動状態を検出する右倣いセンサ左右回動ポテンショメータ12、左倣いセンサ(左の倣いセンサ)7の左右回動状態を検出する左倣いセンサ左右回動ポテンショメータ13、右倣いセンサ7の前後回動状態を検出する右倣いセンサ前後回動ポテンショメータ14、左倣いセンサ7の前後回動状態を検出する左倣いセンサ前後回動ポテンショメータ15、コンバイン1の車速を検出する車速センサ16、走行車台2の前後方向の傾斜角度を検出する傾斜センサ17、刈取搬送部昇降位置検出ポテンショメータ19、コンバイン1の前部右側面と運搬車6の右側壁との間隔を検出する前右超音波距離センサ20、コンバイン1の前部左側面と運搬車6の左側壁との間隔を検出する前左超音波距離センサ21、コンバイン1の後部右側面と運搬車6の右側壁との間隔を検出する後右超音波距離センサ22、コンバイン1の後部左側面と運搬車6の左側壁との間隔を検出する後左超音波距離センサ23、コンバイン1の前側面と運搬車6の前側壁との間隔を検出する前方超音波距離センサ24を、夫れ夫れ接続している。
【0022】
また、コントローラ10の出力側には、出力インターフェイスを介して、走行伝動経路中に設けた右サイドクラッチ(図示省略)を入切する右操向用ソレノイド25、走行伝動経路中に設けた左サイドクラッチ(図示省略)を入切する左操向用ソレノイド26、走行伝動経路の例えば主変速装置操作用の主変速レバー傾動用モータ27、エンジン停止用ソレノイド28を、夫れ夫れ接続している。
【0023】
コンバインの積込み作業に際しては、昇降シリンダ29を伸長して、刈取搬送部4を上昇し、自動積込み入切スイッチ11を入りにし、左・右左・右倣いセンサ7,7を垂下姿勢にし、オペレータが走行変速レバーを超低速前進位置に操作してコンバインを走行させ、左右の走行クローラ3,3の前側端部を左・右梯子状部材9,9の後側部に対向させてコンバインから離れる。
【0024】
すると、コンバイン1は運搬車6の荷台6aに架け渡した左・右梯子状部材9,9を登り始める。その際に、コンバイン1の左右両側に設けた左・右倣いセンサ7,7が左・右梯子状部材9,9の外側端縁に接触したり、あるいは、離間しながら走行クローラ3,3と梯子状部材9,9との関係位置を検出し、この検出情報に基づきコンバイン1の走行クローラ3,3が自動的に操向制御される。
【0025】
即ち、左・右倣いセンサ7,7の何れかが左右方向に回動し左・右梯子状部材9,9から左右の走行クローラ3,3の何れか一方のずれを検出すると、コントローラ10からこのずれを是正する制御指令が左・右操向用ソレノイド25,26の何れか一方に出されて走行クローラ3,3は梯子状部材9,9の内側に向けて傾斜走行してずれを修正する。そして、左・右倣いセンサ7,7が梯子状部材9,9の左右外側縁部に接触し正常走行位置に復帰すると、傾斜走行を中止して直進走行に切り替える操向制御がなされる。このようにして、コンバイン1が荷台6a上に到達すると、オペレータが走行変速レバー(図示省略)を停止位置に操作し走行を停止させる。
【0026】
従来装置では、運搬車の荷台に梯子状部材を架け渡し、オペレータがコンバインを操縦しながら梯子状部材を登り走行しながら荷台上に積み込んでいた。このため、もし梯子状部材が外れたり、コンバインの操縦を誤ると、梯子状部材を踏み外しコンバインが脱落する危険があった。また、梯子状部材の勾配が急になるほど、その危険度が増大していた。
【0027】
しかし、前記のように構成することにより、コンバイン1の走行クローラ3,3は梯子状部材9,9を踏み外すようなこともなく運搬車6への積込み作業を安全に能率的に行なうことができる。
また、左・右倣いセンサ7,7によるコンバイン積込み走行の自動操向制御において、左・右倣いセンサ7,7の垂下姿勢あるいは収納姿勢を検出できる検出手段を設けて、左・右倣いセンサ7,7の垂下姿勢を検出すると、左・右倣いセンサ7,7による自動操向制御を開始するように構成してもよい。
【0028】
また、左・右倣いセンサ7,7によるコンバイン積込み走行の自動操向制御において、コンバイン1の左右の走行クローラ3,3が左・右梯子状部材9,9の登り走行を終了すると、自動的にコンバインの走行を停止するように構成してもよい。即ち、左右の走行クローラ3,3が左・右梯子状部材9,9の登り走行をし左右の走行クローラ3,3の前側部が荷台6aの後端部を通過する際に、垂下姿勢の左・右倣いセンサ7,7の下端部が荷台6aの後端部に当接し後側に強制回動させられる。この強制的な後側への回動を左・右倣いセンサ前後回動ポテンショメータ14,15が検出すると、車速センサ16の検出情報により所定距離の前進走行が終了すると、自動停止するように構成する。このように構成することにより、コンバイン1を運搬車6の荷台6aの所定位置に積み込んだ状態で停止させることができる。なお、コンバイン1が登り走行後に所定距離の前後方向水平走行に移行したを傾斜センサ17及び車速センサ16が検出すると、コンバイン1の走行を自動停止するように構成してもよい。
【0029】
なお、左・右倣いセンサ7,7の強制的な後側への回動を左・右倣いセンサ前後回動ポテンショメータ14,15が検出すると、所定時間走行した後に自動停止し、コンバイン1を運搬車6の荷台6aの所定位置に積み込むように構成してもよい。
【0030】
また、左・右倣いセンサ7,7の強制的な後側への回動を左・右倣いセンサ前後回動ポテンショメータ14,15が検出すると、所定距離走行した後にエンジン停止ソレノイド28を作動してコンバイン1を自動停止し、コンバイン1を荷台6aの所定位置に積み込むように構成してもよい。
【0031】
また、左・右倣いセンサ7,7の強制的な後側への回動を左・右倣いセンサ前後回動ポテンショメータ14,15が検出すると、所定時間走行した後にエンジン停止ソレノイド28を作動しコンバイン1の走行を自動停止し、コンバイン1を荷台6aの所定位置に積み込むように構成してもよい。
【0032】
また、左・右倣いセンサ7,7によるコンバイン積込み走行の自動操向制御において、傾斜センサ17によりコンバイン1の走行車台2の前後方向傾斜が所定傾斜角度を超える傾斜を検出すると、左・右倣いセンサ7,7による左右の自動操向制御量を所定量以下に規制する(例えば、走行伝動経路中に設けられている左・右サイドクラッチ切りの作動パルスを短くしたり、あるいは、左・右ブレーキ装置の作動量を弱くする)ように構成してもよい。このように構成することにより、走行車台2の前後傾斜が大きい場合には、梯子状部材9,9での急激な方向変更を規制しコンバインの走行を安定させ脱落を防止することができる。
【0033】
また、左・右倣いセンサ7,7によるコンバイン積込み走行の自動操向制御において、傾斜センサ17により走行車台2の前後方向の傾斜角度を検出し、傾斜角度が急になるに従って、自動操向制御の感度を無段階的に小さくするように自動的に補正する構成としてもよい。しかして、走行車台2の前後傾斜角度に応じて自動操向制御の感度が無段階的に自動補正されて、急傾斜状態での急激な方向変更を防止しコンバインの走行を安定させ脱落を防止することができる。
【0034】
また、前記棒状の左・右倣いセンサ7,7に代えて、図4に示すように、例えば超音波で距離を検出する非接触式の左・右倣いセンサ7a,7aにしてもよい。
しかして、コンバインの積込み作業の際には、昇降シリンダ29を伸長して刈取搬送部4を上昇し、自動積込み入切スイッチ11を入りにし、オペレータが走行変速レバーを超低速前進位置に操作し、オペレータがコンバイン1を走行し走行クローラ3,3の前側端部を左・右梯子状部材9,9の後側端部に対向させてコンバインから離れる。すると、コンバインは運搬車6の荷台6aに架け渡した梯子状部材9,9を登り始め、コンバイン1側の非接触式左・右倣いセンサ7a,7aの検出結果に基づきコンバイン1の走行クローラ3,3が自動的に操向制御されながら登り走行し積み込まれる。
【0035】
即ち、非接触式左・右倣いセンサ7a,7aが梯子状部材9,9の左・右外側縁部を検出しているときは正常位置を走行していると判断し左右の走行クローラ3,3は直進走行させ、また、非接触式左・右倣いセンサ7,7が梯子状部材9,9の左・右外側縁部からずれた外側位置を検出すると、コントローラ10からそのずれを是正する制御指令が左・右操向用ソレノイド25,26の何れか一方に出され、左右の走行クローラ3,3は梯子状部材9,9の中央寄りに向けた傾斜走行する操向制御がなされる。そして、非接触式左・右倣いセンサ7,7が梯子状部材9,9の左・右外側縁部を検出すると正常走行位置に復帰したと判断して、左右の傾斜走行を停止して直進走行に復帰する操向制御がなされる。
【0036】
また、図3、図5及び図6に示すように、運搬車6の荷台6aの前側壁とコンバイン1の前側端部との相対距離を検出する前方超音波距離センサ24を設け、荷台6aの右側壁とコンバインの前部右側端部との距離を検出する前右超音波距離センサ20、荷台6aの左側壁とコンバインの前部左側端部との距離を検出する前左超音波距離センサ21、荷台6aの右側壁とコンバインの後部右側端部との距離を検出する後右超音波距離センサ22、荷台6aの左側壁とコンバインの後部左側端部との距離を検出する後左超音波距離センサ23を夫れ夫れ設け、コンバイン1が左・右梯子状部材9,9を登り走行して運搬車6の荷台6a上に積み込まれる途中(あるいは積み込まれた後)において、コンバイン1の走行車台2を自動操向制御したり、また、自動走行変速制御をして、荷台6a上の前後方向及び左右方向の適正位置にコンバイン1を積み込むように構成してもよい。
【0037】
しかして、コンバイン1の荷台6aへの積込み過程において、前方超音波距離センサ24、前右超音波距離センサ20、前左超音波距離センサ21、後右超音波距離センサ22、後左超音波距離センサ23の検出情報に基づき、左右の走行クローラ3,3の走行速度を変速しながら、コンバイン1を左・右傾斜走行及び直進走行させて、荷台6a上の前後方向及び左右方向の適正位置にコンバイン1を積み込んでいく。
【0038】
従って、コンバイン1を運搬車6の荷台6aの適正位置に容易に積み込むことができ、運搬車6の重量バランスを崩すようなこともなく、コンバインの積込み作業を安全に能率的に行なうことができる。
なお、コンバイン1を運搬車6の荷台6aの適正位置に積み込んだ後に、エンジンを停止するように構成してもよい。
【0039】
また、図7〜図10に示す実施例では、運搬車6の荷台6aの前方位置に例えばレーザービーム等の指向性光線照射手段30を設けて指向性光線を後方に向けて照射するように構成し、コンバイン1の機体側には前記指向性光線を受光する受光手段31を設け、前記受光手段31が指向性光線照射手段30からの指向性光線を外さずに受光するようにコンバイン1を自動操向制御するように構成している。
【0040】
コンバイン側コントローラ10aの入力側には、入力インターフェイスを介して、誘導制御入切スイッチ32、受光手段31、車速センサ16及びコンバイン1の走行車台2の前後方向傾斜を検出する傾斜センサ17を、夫れ夫れ接続している。
【0041】
また、コンバイン側コントローラ10aの出力側には、出力インターフェイスを介して、走行伝動経路中に設けた右サイドクラッチ(図示省略)を入切する右操向用ソレノイド25、走行伝動経路中に設けた左サイドクラッチ(図示省略)を入切する左操向用ソレノイド26、走行伝動経路の例えば主変速装置操作用の主変速レバー傾動用の主変速レバー傾動用モータ27、エンジン停止ソレノイド28、刈取搬送部上昇ソレノイド33、刈取搬送部下降ソレノイド34を、夫れ夫れ接続している。
【0042】
運搬車側コントローラ10bの入力側には、電源スイッチ35、指向性光線照射手段30の仰角検出ポテンショメータ36及び超音波距離センサ37を接続し、運搬車側コントローラ10の出力側には、出力インターフェイスを介して指向性光線照射手段30の仰角変更用モータ38を接続している。
【0043】
しかして、コンバインの積込み作業の際には、昇降シリンダ29を伸長して刈取搬送部4を上昇し、誘導制御入切スイッチ32を入りにし、オペレータが走行変速レバーを超低速前進位置に操作し、オペレータが走行操作をしてコンバインの左右の走行クローラ3,3の前側部を左・右梯子状部材9,9の後側端部に対向させてコンバインから離れる。すると、コンバインは運搬車6の荷台6aに架け渡した梯子状部材9,9を登り走行を開始し、運搬車6側の指向性光線照射手段30から照射される指向性光線をコンバイン1側の受光手段31が受光しながら走行し、指向性光線を受光手段31が外れずに受光するようにコンバイン1を自動操向制御しながら走行させる。
【0044】
即ち、運搬車6側の指向性光線照射手段30から照射される指向性光線をコンバイン1側の受光手段31が受光しているときはコンバイン1が正常位置を走行していると判断し、左右の走行クローラ3,3は直進走行する。また、受光手段31の指向性光線が左右にずれて受光すると、コンバイン側コントローラ10aから左右の外れを是正する操向制御指令が出され、左・右操向用ソレノイド25,26の何れかが作動し左右の走行クローラ3,3が左右いずれかに傾斜走行して梯子状部材9,9の中央寄りに走行する。そして、受光手段31が指向性光線の受光を再開すると、正常走行位置に復帰したと判断し左・右の傾斜走行を停止して、直進走行に復帰する操向制御がなされる。
【0045】
また、前記自動操向制御中に、傾斜センサ17により走行車台2の前後方向傾斜が所定傾斜角度を超える傾斜を検出すると、左右の自動操向制御量を所定量以下に規制するように構成してもよい。このように構成することにより、走行車台2の前後傾斜が大きい場合には、梯子状部材9,9での急激な方向変更を規制しコンバインの走行制御を安定させ脱落を防止することができる。
【0046】
また、前記指向性光線による自動操向制御において、傾斜センサ17により走行車台2の前後方向の傾斜角度を検出し、傾斜角度が急になるに従って自動操向制御の感度を無段階的に小さくするように自動補正するように構成してもよい。このように構成すると、走行車台2の前後傾斜角度に応じて自動操向制御の感度が無段階的に自動補正され、急傾斜状態での急激な方向変更を防止しコンバインの走行を安定させ脱落を防止することができる。
【0047】
また、前記指向性光線による自動操向制御において、受光手段31による指向性光線の受光状態が所定時間を超えて途切れた場合には、コンバインの前進走行を停止するように構成してもよい。このように構成することにより、コンバインの梯子状部材9,9での大きな軌道外れを防止しコンバインの脱落を防止することができる。
【0048】
また、前記指向性光線による自動操向制御において、受光手段31による指向性光線の受光状態が所定時間を超えて途切れた場合には、コンバインのエンジンを自動停止するように構成してもよい。このように構成することにより、コンバインの梯子状部材9,9での大きな軌道外れを防止しコンバインの脱落を防止することができる。
【0049】
また、前記指向性光線による自動操向制御において、受光手段31による指向性光線の受光状態が所定走行距離を超えて途切れた場合には、コンバインの前進走行を自動停止するように構成してもよい。このように構成することにより、コンバインの梯子状部材9,9での大きな軌道外れを防止しコンバインの脱落を防止することができる。
【0050】
また、前記指向性光線による自動操向制御において、受光手段31による指向性光線の受光状態が所定走行距離を超えて途切れた場合には、コンバインのエンジンを自動停止するように構成してもよい。このように構成することにより、コンバインの梯子状部材9,9での大きな軌道外れを防止しコンバインの脱落を防止することができる。
【0051】
また、前記指向性光線による自動操向制御装置において、指向性光線照射手段30による指向性光線の照射範囲と受光手段31による受光範囲とが上下方向にずれないように、前記指向性光線照射手段30の照射上下角度を自動調節するように構成してもよい。このように構成することにより、指向性光線照射手段30の指向性光線の照射範囲と受光手段31の受光範囲が上下方向にずれないために、コンバインの梯子状部材9,9から運搬車6の荷台6aへの誘導を適切に行なうことができ、積込み作業を能率的にし、コンバインの脱落等の危険を回避することができる。
【0052】
また、前記指向性光線による自動操向制御装置において、図11及び図12に示すように、運搬車6の荷台6aの前側壁に例えば超音波式の距離センサ39を設けて、荷台6aとコンバイン1の前側端部(あるいは走行クローラ3,3の前側端部)との前後方向距離を検出するように構成し、この距離センサ39が所定値以下の距離を検出した場合には、コンバイン1のエンジンを停止し、次いで、刈取搬送部4の前端部を所定位置まで自動的に下降させるように構成してもよい。このように構成することにより、運搬車6の荷台6aの所定位置にコンバインを積み込んで自動停止させることができ、コンバインの積込み作業を能率的に行なうことができる。
【0053】
また、前記指向性光線による自動操向制御装置において、図11及び図12に示すように、運搬車6の荷台6aの前側壁とコンバイン1の前側端部(あるいは走行クローラ3,3の前側端部)との間に、前後方向の間隔を検出する例えば超音波式の距離センサ39を設け、この距離センサ39が所定値以下の距離を検出すると、コンバインの前進走行を自動停止し、次いで、昇降シリンダ29を短縮して刈取搬送部4の前端部を所定位置まで自動的に下降させるように構成してもよい。このように構成することにより、運搬車6の荷台6aにおける所定位置にコンバインを積み込み自動停止させることができ、コンバインの積込み作業を能率的に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンバインの積込み状態を示す側面図
【図2】 コンバインの積込み状態を示す平面図
【図3】 制御ブロック図
【図4】 コンバインの積込み状態を示す側面図
【図5】 コンバインの積込み状態を示す側面図
【図6】 平面図
【図7】 コンバインの積込み状態を示す側面図
【図8】 コンバインの積込み状態を示す平面図
【図9】 制御ブロック図
【図10】 制御ブロック図
【図11】 コンバインの積込み状態を示す側面図
【図12】 コンバインの積込み状態を示す平面図
【符号の説明】
1 コンバイン
2 走行車台
3 走行クローラ
4 刈取搬送部
6 運搬車
6a 荷台
7 左・右倣いセンサ(左右の倣いセンサ)
8 係止具
9 左・右梯子状部材(左右の梯子状部材)
10 コントローラ
11 自動積込み入切スイッチ(自動積込み入り切りスイッチ)
12 右倣いセンサ左右回動ポテンショメータ
13 左倣いセンサ左右回動ポテンショメータ
14 右倣いセンサ前後回動ポテンショメータ
15 左倣いセンサ前後回動ポテンショメータ
16 車速センサ
19 刈取搬送部昇降位置検出ポテンショメータ
25 右操向用ソレノイド
26 左操向用ソレノイド
28 エンジン停止ソレノイド
Claims (1)
- コンバイン(1)の走行車台(2)における前部左右両側に、所定長さの棒状体により構成した左右の倣いセンサ(7,7)の基端部を左右方向及び前後方向に回動自在に軸支して設け、該左右の倣いセンサ(7,7)が下方に垂下した作用姿勢では、左右の倣いセンサ(7,7)の先端側が走行車台(2)の下部に設けた左右の走行クローラ(3,3)の接地面から下方に突出して、該左右の倣いセンサ(7,7)の先端部が運搬車(6)の荷台(6a)と地面との間に架け渡された左右の梯子状部材(9,9)の左右外側端部に接触する構成とし、左右の倣いセンサ(7,7)の先端側が上方に回動した収納姿勢では、該左右の倣いセンサ(7,7)を走行クローラ(3,3)から上方に退避させて係止具(8)で係止できる構成とし、コントローラ(10)の入力側に、自動積込み入り切りスイッチ(11)と、左右の倣いセンサ(7,7)の左右回動状態を夫々検出する左倣いセンサ左右回動ポテンショメータ(13)及び右倣いセンサ左右回動ポテンショメータ(12)と、左右の倣いセンサ(7,7)の前後回動状態を夫々検出する左倣いセンサ前後回動ポテンショメータ(15)及び右倣いセンサ前後回動ポテンショメータ(14)と、コンバイン(1)の車速を検出する車速センサ(16)と、走行車台(2)の前方に設けた刈取搬送部(4)の昇降位置を検出する刈取搬送部昇降位置検出ポテンショメータ(19)とを接続し、前記コントローラ(10)の出力側には、コンバイン(1)の走行伝動経路中に設けた左右のサイドクラッチを夫々入り切りする左操向用ソレノイド(26)及び右操向用ソレノイド(25)と、エンジン停止ソノレイド(28)とを接続し、前記左右の倣いセンサ(7,7)のうちの何れかが左右方向に回動して左右の梯子状部材(9,9)からの左右の走行クローラ(3,3)のうちの何れか一方の走行クローラのずれが検出されると、コントローラ(10)から左操向用ソレノイド(26)又は右操向用ソレノイド(25)の何れか一方のソレノイドへ此のずれを是正する制御指令が出力され、左右の走行クローラ(3,3)の前側部が運搬車(6)の荷台(6a)の後端部を通過する際に垂下姿勢の左右の倣いセンサ(7,7)の下端部が荷台(6a)の後端部に当接して後側に強制回動させられ、この左右の倣いセンサ(7,7)の後側への回動を左倣いセンサ前後回動ポテンショメータ(15)及び右倣いセンサ前後回動ポテンショメータ(14)で検出した場合には、車速センサ(16)の検出情報に基づいて所定距離前進走行した後にエンジン停止ソレノイド(28)を作動させてコンバイン(1)を自動的に停止させる構成としたことを特徴とするコンバインの走行制御装置。
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