JP6800344B2 - コンデンサ容量測定装置及び電力用機器 - Google Patents
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Description
しかし、近年では配線接続の接触不良や、サージなどにより、コンデンサ電圧もしくはコンデンサ電圧の計測回路における電圧が一時的に変動してしまった場合においても、コンデンサ容量測定には高い精度が求められている。また、測定結果の精度が向上すれば、コンデンサの良否の判定の精度も向上し、不要なコンデンサの交換がなくなり、コンデンサの交換時期の適正化が期待できる。
図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
図1は、本発明の実施の形態1に係るコンデンサ容量測定装置の概略を示す回路構成図である。図2は、本発明の実施の形態1に係るコンデンサ容量測定装置の制御装置の機能を説明するブロック図、図3は、制御装置のハードウエア構成を示す図である。図4は、コンデンサ容量測定装置におけるコンデンサの放電による電圧の変化を示す図である。図5は、コンデンサ容量測定装置におけるコンデンサの容量を求める方法を説明する図である。また、図6は、図5において、接触不良やサージなどによる異常が発生したことによりコンデンサ電圧に変動が生じた様子を説明する図である。
また、制御装置9の機能は、図3に示すようなハードウエアによって実現される。すなわち、プロセッサ91と、プロセッサ91で実行されるプログラムやデータの蓄積されるメモリ92と、入出力デバイス93とがデータバス94によって接続されている。プロセッサ91による制御によって、充電回路2にコンデンサ1への充電を停止する指令信号の送信や、コンデンサ1の容量算出等のためのデータ処理やデータ伝送が行われる。
次に、図1、図4及び図5を参照して、実施の形態1におけるコンデンサ容量測定装置10の動作原理について説明する。測定対象であるコンデンサ1は、常時、充電回路2によりその定格電圧まで充電されている。このコンデンサ1の容量変化を経過観測するため、定期的にコンデンサ1に充電されているエネルギを瞬時に放電させる。まず、制御装置9の指令により、時刻t0に充電回路2にコンデンサ1への充電停止命令が出され、同時に、放電回路5の放電スイッチ3に導通指令が出される。これにより、コンデンサ1に蓄えられたエネルギは、放電電流iとして放電抵抗4を流れ、コンデンサ1の両端の電圧Vcは低下する。この間、コンデンサ1に並列に接続された抵抗分圧回路8の第一の抵抗6及び第二の抵抗7の分圧点Aの電圧Vaが計測され、制御装置9に入力される。所定の導通時間(放電時間T)経過後の時刻tnで制御装置9の指令により、放電スイッチ3は開放され、放電電流iは停止し、コンデンサ1の充電は充電回路2により再開される。
充電停止指令中の時間すなわちコンデンサ1への充電停止時間と放電回路5の放電スイッチ3をオンしている時間は同じである。この放電回路のスイッチ3がオンしている間、第一の抵抗6、第二の抵抗7の分圧点Aの電圧Vaの変化(電圧低下)が、制御装置9に計測データとして入力される。
図5は、コンデンサ1の充電停止期間Tでのコンデンサ電圧Vcが低下する様子を示したものである。コンデンサ電圧V0、Vnはそれぞれ、時刻t0、tnでの電圧であり、放電前後の電圧である。コンデンサ電圧V1、Vn−1はそれぞれ、時刻t1、tn−1での電圧である。
この期間T中のコンデンサ1の電圧Vcは、第一の抵抗6及び第二の抵抗7の抵抗値をそれぞれR1、R2とすると、
Vc=(R1+R2)×Va/R1 ・・・ 式(1)
と、表わされるから、制御装置9に入力される計測データVaを用いて、コンデンサ電圧Vcを算出できる。この期間の電圧低下の傾きΔVcは、
ΔVc=(V0−Vn)/T ・・・ 式(2)
と、表される。
式(3)で表されるコンデンサ容量Cとコンデンサ電圧Vcとコンデンサ1に蓄えられた電荷Qの関係式から、式(4)で表される放電前のコンデンサ電圧V0と放電後のコンデンサ電圧Vnと放電時の電流iと放電する時間Tの関係式を求めることができる。
式(5)は式(4)をコンデンサ容量Cについて解いた式である。式(5)において、放電電流iは、放電中の平均コンデンサ電圧Vc*と放電抵抗4の抵抗値Rdからi=Vc*/Rdとなり、この関係式と式(2)を用いて表記すると式(6)となる。すなわち式(6)を用いることで放電回路5の放電スイッチ3がオンしている間のコンデンサ電圧Vc(平均コンデンサ電圧Vc*)からコンデンサ容量Cを算出することができる。
C×Vc = Q ・・・ 式(3)
C×(V0−Vn) = ∫idt = i×T ・・・ 式(4)
C = i×T÷(V0−Vn) ・・・ 式(5)
C = Vc*/(Rd・ΔVc) ・・・ 式(6)
なお、平均コンデンサ電圧Vc*は、時間T内に計測されたVaから式(1)で算出されたVcの和を測定点数で除することにより算出できる。また、コンデンサ電圧低下の傾きΔVcは計測されたVaから算出された計測コンデンサ電圧Vcのデータを用いて算出できる。前述したように、コンデンサ電圧低下の傾きΔVcは直線に近似できることから、計測コンデンサ電圧Vcのデータを最小二乗法で直線に近似すればよい。あるいは、時間T内の計測コンデンサ電圧Vcのデータの計測点数を例えば2等分し、前半の計測コンデンサ電圧Vcの平均値と後半の計測コンデンサ電圧Vcの平均値との差をT/2で除した移動平均により算出できる。
次に、放電回路5の放電スイッチ3を導通してコンデンサ容量を算出している時に、配線接続の接触不良や、サージなどにより、コンデンサ電圧もしくはコンデンサ電圧の計測回路の電圧に一時的に変動が生じた場合(以下異常発生と称す)について説明する。
図6は、図5と同様コンデンサ1の充電停止期間Tでのコンデンサ電圧Vcが低下する様子を示したものである。図中(a)はコンデンサ容量測定中に配線接続の接触不良や、サージなどの異常が発生していない場合、(b)、(c)は異常が発生した場合のものである。図中グラフのうち点線は計測されたVaから時刻毎に算出されたコンデンサ電圧Vc(図中では計測値と示す)、実線(図中では算出値と示す)は期間T内のΔVcを図示したもので、期間T内の計測コンデンサ電圧Vcデータ用い、例えば最小二乗法で直線近似したものである。
上述のようなノイズ発生の場合、コンデンサ容量が所定より低下していると判断され、コンデンサ不良やコンデンサ交換時期と誤判断されることになってしまう。
この場合も、コンデンサ容量が所定より低下していると判断され、コンデンサ不良やコンデンサ交換時期と誤判断されることになってしまう。
次に、算出されたコンデンサ容量が正しいか否かの判定方法について図を用いて説明する。放電スイッチ3が導通している、コンデンサ1の充電停止期間Tでは図5で説明したように、コンデンサの電圧は直線的に低下する。このことを利用し、計測コンデンサ電圧のデータの時間差分をチェックすることで、ノイズ発生のような直線状からはずれた現象を確認することができる。
図7中(b)において、簡単のため、時間間隔Δtは、
Δt=tm+1―tm=tm+2―tm+1=tk+1―tk=tk+2―tk+1
とする。時刻tmとtm+1との間でのコンデンサ電圧差はVm−Vm+1であり、この傾きは、
ΔVx=(Vm−Vm+1)/Δt
である。次の時間ステップである時刻tm+2についてみると、時刻tm+1とtm+2との間でのコンデンサ電圧差はVm+1−Vm+2であり、この傾きはΔVxとほぼ等しくなる。
ΔVx<(Vk−Vk+1)/Δt
でΔVxより大となる。また、同様に次の時間ステップである時刻tk+2についてみると、時刻tk+1とtk+2でのコンデンサ電圧差はVk+1−Vk+2であり、この傾きの絶対値は、
ΔVx<|Vk+1−Vk+2|/Δt
となり、ΔVxより大となる。ある時刻間で計測されたコンデンサ電圧の低下の傾きがΔVxのより大となるということは、ここで電圧低下の直線からはずれることを意味する。
なお、ここでは簡単のため一定の時間間隔Δtを用いたが、任意の時間間隔を用いて、電圧の時間差分を求めてもよい。
また、ノイズ発生によりコンデンサ電圧の時間変化の大きな図7中(a)に示す領域Xa内部に着目して説明したが、放電スイッチ3を導通し、コンデンサ1の充電停止期間Tを通して計測時刻間のコンデンサ電圧について順次差分の確認を行う。
Vm−Vm+1との差異については、予め閾値を決めておけばよい。例えば、5倍までは許容できると閾値を設定しておけば、期間T中に電圧差を計算して閾値と比較し、その最大値がVm−Vm+1の5倍以上となれば、算出されたコンデンサ容量は正しくないと判断できる。
従って、測定されたコンデンサ容量の値の正誤判定が可能となる。
閾値としてVm−Vm+1の5倍を例示したが、閾値を小さくすると、コンデンサ容量測定に影響ほとんどない小さなノイズ発生も検知してしまう。測定を重ねた結果、5倍であれば、図7で示すような、コンデンサ容量測定に影響を及ぼすノイズ発生を明確に判断できる値として有効な閾値であった。
実施の形態1では、放電スイッチ3を導通したコンデンサ1の充電停止期間T中の、計測時刻間のコンデンサ電圧の差をチェックし、それが閾値以上か否かにより、異常発生の有無をおよびこの期間に算出されたコンデンサ容量が正しいか否か判定する方法を説明した。本実施の形態2では、放電スイッチ3を導通したコンデンサ1の充電停止期間T中の、計測時刻間のコンデンサ電圧の差を積算し、その和(積算値)が所定の閾値以上か否かにより、異常発生の有無をおよびこの期間に算出されたコンデンサ容量が正しいか否か判定する方法について、図6、7を用いて説明する。
となる。
一方、(b)の異常が発生した場合、計測時刻毎のコンデンサ電圧の時間差分の絶対値の積算値σbは、
となり、図7中(b)で示されるように、時刻tk〜tk+4でコンデンサ電圧の時間変化が大きくなるため、このノイズ発生の時間域を除いた本来のコンデンサ電圧の時間差分の和n・ΔVxより大きくなる。ある時刻間で計測されたコンデンサ電圧の低下の傾きの絶対値の和がn・ΔVxより大となるということは、計測時間域で電圧低下の直線からはずれる箇所が存在することを意味する。
ここで、例えば、3倍までは許容できると予め閾値を設定しておけばよい。期間T中に電圧差の和を計算し、その値が本来生じる差の合計(n・ΔVx)の3倍以上である場合に、算出されたコンデンサ容量は正しくないと判断できる。
図6中(c)からわかるように時刻tyまでは時間毎の電位差はΔVyから大きな差はないが、ty以降傾きが大きくなり、結果として本来のコンデンサ電圧の時間差分の絶対値の和(n・ΔVy)より大きくなる。
そのため、図中6(b)と同様に、例えば、本来のコンデンサ電圧の時間差分の絶対値の和(n・ΔVy)の3倍までは許容できると予め閾値を設定しておき、期間T中に計測時間毎の計測コンデンサ電圧の時間差分の和を計算し、その積算値と閾値とを比較し、積算値が閾値を超えた場合に、算出されたコンデンサ容量は正しくないと判断できる。
閾値としてn・ΔVyの3倍を例示したが、閾値を小さくすると、コンデンサ容量測定に影響がほとんどないものも異常として検知してしまう。測定を重ねた結果、3倍であれば、図6中(c)で示す、コンデンサ容量測定に影響を及ぼす接触不良を90%排除可能な値として有効な閾値であった。
実施の形態1、2では、放電スイッチ3を導通したコンデンサ1の充電停止期間T中の、計測時刻毎の計測コンデンサ電圧のデータ自身を用い、計測時刻間の計測コンデンサ電圧の差を確認、あるいは差の絶対値の和を求めて、所定の閾値内か否かにより、異常発生の有無を判断し、この期間に算出されたコンデンサ容量が正しいか否か判断した。実施の形態3では、計測時刻毎の計測コンデンサ電圧のデータと、そのデータを用いて算出されたコンデンサ電圧の傾き(直線)とを用いて、異常発生の有無をおよびこの期間に算出されたコンデンサ容量が正しいか否か判定する方法について説明する。
ΔVcbは、放電スイッチ3がオンしている期間中は、コンデンサの電圧は直線状に低下するため、実施の形態1で説明したように、計測コンデンサ電圧を用い、最小二乗法や移動平均により直線に近似される。
図6中(a)のように異常がない場合は、この差は、非常に小さく、測定誤差程度となる。従って、コンデンサ1の充電停止期間T中の計測コンデンサ電圧とΔVcb直線上のコンデンサ電圧との差を計測時刻毎に所定の閾値と比較していく。この差の最大値が所定の閾値以上であれば、この期間T中に異常が発生したと判断する。異常発生であると判断する閾値は、予め決めておけばよい。例えば、測定誤差の5倍までは許容できると閾値を設定しておけば、期間T中に計測コンデンサ電圧とΔVcb直線上のコンデンサ電圧との差の最大値が測定誤差の5倍以上となれば、算出されたコンデンサ容量は正しくないと判断できる。
従って、算出されたコンデンサ容量の正誤を判定することができる。
実施の形態1と同様に、閾値として測定誤差の5倍を例示したが、閾値を小さくすると、コンデンサ容量測定に影響ほとんどない小さなノイズ発生も検知してしまう。測定を重ねた結果、5倍であれば、図7、8で示すような、コンデンサ容量測定に影響を及ぼすノイズ発生を明確に判断できる値として有効な閾値であった。
実施の形態3では、放電スイッチ3を導通したコンデンサ1の充電停止期間T中の、計測よる計測コンデンサ電圧と算出されたコンデンサ電圧の傾きΔVcb直線上のコンデンサ電圧との差の最大値が所定の閾値以上否かにより、異常発生の有無をおよびこの期間に算出されたコンデンサ容量が正しいか否かの判定を行った。本実施の形態4では、放電スイッチ3を導通したコンデンサ1の充電停止期間T中の、計測よるコンデンサ電圧とそれを用いて算出されたコンデンサ電圧の傾きΔVcb直線上のコンデンサ電圧との差の絶対値を積算し、その和が所定の閾値以上か否かにより、異常発生の有無をおよびこの期間に算出されたコンデンサ容量が正しいか否か判定する方法について、図8、9を用いて説明する。
図9は、図6中(c)を用いて、本実施の形態4を説明するための図である。図において、計測時刻毎の計測コンデンサ電圧のデータの推移(点線)と、このデータを用いて算出されたコンデンサ電圧低下の傾きΔVcc(実線)を図示したものある。例えば時刻tj1における計測による計測コンデンサ電圧Vj1とΔVcc直線上のコンデンサ電圧Vj1cとの差を求める。同様に、時刻tj2における計測による計測コンデンサ電圧Vj2とΔVcc直線上のコンデンサ電圧Vj2cとの差を求める。電圧に緩やかな変化を生じるような異常の場合、実施の形態3ではこのVj1―Vj1cや|Vj2―Vj2c|のような単純差では異常と判断されない場合が生じる。しかし、本実施の形態では、時間毎のこの差(の絶対値)を積算するので、判定が可能となる。すなわち、図8と同様に、例えば、基準値の3倍までは許容できると予め閾値を設定しておき、期間T中に計測による計測コンデンサ電圧と算出されたコンデンサ電圧の傾きであるΔVcc直線上のコンデンサ電圧との差の絶対値の積算値と閾値とを比較し、その積算値が閾値を超えた場合に、算出されたコンデンサ容量は正しくないと判断できる。
いずれのΔVもノイズ等で発生した計測コンデンサ電圧を含むデータで直線近似するため、計測時刻毎に計測コンデンサ電圧と差分を算出すると、異常発生時の差は大きくなるので、コンデンサ容量の正誤判定に用いることができる。
実施の形態1から4において、制御装置9では、コンデンサ容量が算出され、算出されたコンデンサ容量が正しいか否か、すなわちコンデンサ容量の測定の正誤判定をした。本実施の形態5では、この正誤判定に基づき、さらに正しいコンデンサ容量を算出し、コンデンサ容量不足かどうかの判定を行うようにした。この方法について、図10、11を用いて説明する。
図11において、コンデンサ容量測定装置の制御装置9は、ステップS001からステップS002はコンデンサ容量算出部901が、ステップS003は測定正誤判定部903が、ステップS004からステップS007は異常判定部910が、ステップS008からステップS010は正コンデンサ容量計算部911が、ステップS011からステップS015はコンデンサ容量不足判定部912がそれぞれ処理を実行する。
コンデンサ容量の測定を1時間に1回実施する場合、コンデンサ容量が正しくない原因が配線接続の接触不良やサージであれば、10日以内に原因が排除されるとし、誤測定規定回数nCFを240回とした。
コンデンサ容量は変動を伴い徐々に低下するものであり、確実に容量不足を警告するため、容量不足規定回数nCUを3回とした。
なお、上述の誤測定回数nFの計算は、測定が誤った場合には1(ここでは設定値を1として説明する)が加算され、測定が正しい場合には1が減算される例を示したが、測定が誤った場合のみ1が加算されても良く、又は連続して測定が誤った回数の累計としても良い。
なお、上述の正測定回数nCの計算は、測定が正しい場合に1が加算される例を示したが、連続して測定が正しい回数の累計としても良い。
なお、上述の正コンデンサ容量CFの計算は、コンデンサ容量C0の中央値の計算の例を示したが、平均値の計算としても良い。
なお、上述の容量不足回数nUの計算は、連続してコンデンサ容量閾値CCS未満であった場合の回数が累計される例を示したが、連続ではない累計でも良く、又はコンデンサ容量閾値CCS未満であった場合には1が加算されコンデンサ容量閾値CCS以上の場合には1が減算される累計としても良い。
実施の形態6では、実施の形態1から5に記載のコンデンサ容量測定装置を備えた電力用機器の例として、真空遮断器(VCB:Vacuum Circuit Breaker)の例について説明する。
図において、真空遮断器100は、タンク遮蔽壁101内に設置され、固定接点102と可動軸103に取り付けられた可動接点104とが開閉される真空スイッチ管(VST:Vacuum Switching Tube)105と、タンク遮蔽壁101外に設けられ、固定鉄心111とこの固定鉄心111内に設置された引外し用コイル112及び投入用コイル113と、この引外し用コイル112に電力を供給するコンデンサ1と、コンデンサ1から引外し用コイル112にスイッチ114をオンすることにより通電された場合に電流を計測する計器用変流器(CT:Current Transformer)115と、これらのコイル112、113を貫通するように設置された可動軸116と、この可動軸116に取り付けられた永久磁石117と可動鉄心118と、可動軸116に取り付けられた接圧バネ119により真空スイッチ管105の接点102、104を開閉する機能を持つ電磁操作機構110と、コンデンサ1の充電を行う充電回路2と、コンデンサ1の容量を測定するコンデンサ容量測定装置10とを備える。なお、コンデンサ容量測定装置10の構成は、実施の形態1から5で説明したとおりであり、ここでは説明を省略する。
コンデンサ1により通電された電流をモニタするため計器用変流器115にて計測される。コンデンサ容量測定装置10の動作については、実施の形態1から5で説明したので省略する。
Claims (9)
- 直列に接続された放電抵抗と放電スイッチとにより構成されると共に、コンデンサに並列に接続された放電回路と、
直列に接続された第一の抵抗及び第二の抵抗により構成されると共に、前記コンデンサに並列に接続された抵抗分圧回路と、
前記コンデンサの充電を停止し、前記放電スイッチを導通させることにより前記コンデンサに充電されたエネルギを放電させ、前記抵抗分圧回路の分圧点の電圧を計測するとともにこの分圧点の電圧からコンデンサ容量を算出する制御装置と、を備え、
前記コンデンサに充電されたエネルギの放電により低下する前記コンデンサの電圧値が所定値となる時間以内の所定時間、前記コンデンサを放電させ、
前記所定時間内に計測された前記抵抗分圧回路の分圧点の電圧から算出されたコンデンサ電圧を計測コンデンサ電圧とし、
前記所定時間内の計測時刻間の計測コンデンサ電圧の差と、予め設定された閾値とを比較し、前記制御装置で算出された前記コンデンサ容量の値が正しいか否か判定することを特徴とするコンデンサ容量測定装置。 - 前記所定時間内の計測時刻間の計測コンデンサ電圧の差の絶対値の積算値と、予め設定された閾値とを比較し、前記制御装置で算出されたコンデンサ容量の値が正しいか否か判定することを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ容量測定装置。
- 直列に接続された放電抵抗と放電スイッチとにより構成されると共に、コンデンサに並列に接続された放電回路と、
直列に接続された第一の抵抗及び第二の抵抗により構成されると共に、前記コンデンサに並列に接続された抵抗分圧回路と、
前記コンデンサの充電を停止し、前記放電スイッチを導通させることにより前記コンデンサに充電されたエネルギを放電させ、前記抵抗分圧回路の分圧点の電圧を計測するとともにこの分圧点の電圧からコンデンサ容量を算出する制御装置と、を備え、
前記コンデンサに充電されたエネルギの放電により低下する前記コンデンサの電圧値が所定値となる時間以内の所定時間、前記コンデンサを放電させ、
前記所定時間内に計測された前記抵抗分圧回路の分圧点の電圧から算出されたコンデンサ電圧を計測コンデンサ電圧とし、
前記所定時間内に計測された前記抵抗分圧回路の分圧点の電圧の前記所定時間の平均値を用いてコンデンサ電圧の低下の傾きを示す直線を算出し、
同時刻の前記計測コンデンサ電圧と前記直線上のコンデンサ電圧との差の絶対値を予め設定された閾値とを比較し、前記制御装置で算出された前記コンデンサ容量の値が正しいか否か判定することを特徴とするコンデンサ容量測定装置。 - 同時刻の前記計測コンデンサ電圧と前記直線上のコンデンサ電圧との差の絶対値を前記所定時間積算し、この積算値と予め設定された閾値とを比較し、前記制御装置で算出されたコンデンサ容量の値が正しいか否か判定することを特徴とする請求項3に記載のコンデンサ容量測定装置。
- 前記制御装置で算出された前記コンデンサ容量の値が正しいか否か判定した結果が正しい場合、前記正しいと判定されたコンデンサ容量の複数の値の中央値又は平均値により、正コンデンサ容量を算出する正コンデンサ容量計算部を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のコンデンサ容量測定装置。
- 前記制御装置で算出された前記コンデンサ容量の値が正しいか否か判定した結果が正しくない場合には設定値を加算し、正しい場合には設定値を減算して誤測定回数とし、前記誤測定回数が予め設定した誤測定規定回数に達したとき、異常と判定する異常判定部を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のコンデンサ容量測定装置。
- 前記制御装置で算出された前記正コンデンサ容量が、予め設定したコンデンサ容量閾値未満となった容量不足回数が、予め設定した容量不足規定回数に達したとき、前記コンデンサ容量が不足との警告が必要であると判定するコンデンサ容量不足判定部を有することを特徴とする請求項5に記載のコンデンサ容量測定装置。
- 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のコンデンサ容量測定装置及び前記コンデンサに充電されたエネルギによって操作される電磁操作機構を備えた電力用機器。
- 前記コンデンサを放電させる所定時間は、前記放電により低下する前記コンデンサの電圧が所定値となる時間以内に設定され、前記所定値は、この値以上で前記電磁操作機構の動作が可能である電圧値であることを特徴とする請求項8に記載の電力用機器。
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