JP2003276555A - 乗員保護装置のバックアップ容量検出装置 - Google Patents

乗員保護装置のバックアップ容量検出装置

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JP2003276555A
JP2003276555A JP2002081613A JP2002081613A JP2003276555A JP 2003276555 A JP2003276555 A JP 2003276555A JP 2002081613 A JP2002081613 A JP 2002081613A JP 2002081613 A JP2002081613 A JP 2002081613A JP 2003276555 A JP2003276555 A JP 2003276555A
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backup
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voltage
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JP2002081613A
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Takashi Furui
孝志 古井
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バックアップ容量を損なうことなく、また簡
単な計算で制度良くバックアップ容量を検出する乗員保
護装置のバックアップ検出装置を提供する。 【解決手段】 バックアップコンデンサ32の充電経路
に容量検出回路37を備え、比較用コンデンサCdをバ
ックアップコンデンサ32と同時に充電し、容量検出回
路37を用いて比較用コンデンサCdの端子電圧がバッ
クアップコンデンサ32の充電電流積分値として検出さ
れるようにして、簡単な演算を行うことでバックアップ
コンデンサ32の容量を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エアバッグなど
の車両用乗員保護装置のバックアップ容量検出装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来の乗員保護装置のバックア
ップ容量検出装置の構成を示す説明図である。図におい
て、1はバッテリ、2はイグニションスイッチである。
31はバッテリ1から供給された電圧が所定の値より高
い場合はカットし、また低い場合は所定の電圧に昇圧す
る電源回路である。10はダイオード、11はバックア
ップコンデンサ32の障害判断を行う処理回路、12は
スイッチングトランジスタ、32はバックアップコンデ
ンサ、R2,R3,R4は抵抗である。
【0003】次に動作について説明する。従来の乗員保
護装置は、例えば、特開昭61−241231号公報、
特開平1−180463号公報及び特開平9−2299
76号公報に開示された発明のようにしてバックアップ
コンデンサの容量を検出していた。バックアップコンデ
ンサ32の容量診断を行うとき、処理回路11がスイッ
チングトランジスタ12をオン状態とし、一端が接地さ
れた抵抗R2に電流が流れるようにしてバックアップコ
ンデンサ32の両端を短絡し、バックアップコンデンサ
32に蓄積されていた電荷を放電させる。このとき処理
回路11は、抵抗R3と抵抗R4で分圧されたバックア
ップコンデンサ32の端子電圧を入力し、バックアップ
コンデンサ32が放電するときの電圧降下を測定してバ
ックアップコンデンサ32の容量を検出していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の乗員保護装置の
バックアップ容量検出装置は、以上のように構成されて
いるので、容量を検出するために強制的にバックアップ
コンデンサを放電させることから、特別に容量測定時間
を設ける必要があり、その間は車両の衝突検出など通常
の乗員保護装置の機能が損なわれるという課題があっ
た。
【0005】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、バックアップ容量を放電させる
ことなく、また簡単な計算で精度良く検出する乗員保護
装置のバックアップ容量検出装置を得ることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る乗員保護
装置のバックアップ容量検出装置は、自ら備える比較コ
ンデンサとバックアップコンデンサに電源から供給され
た電力を充電して、バックアップコンデンサ及び比較コ
ンデンサの容量を検出する容量検出手段と、容量検出手
段から取得した比較コンデンサの容量とバックアップコ
ンデンサの容量とを比較し、当該バックアップコンデン
サの障害を判断する制御手段とを備えたものである。
【0007】この発明に係る乗員保護装置のバックアッ
プ容量検出装置は、容量検出手段が、電源から供給され
た電力をバックアップコンデンサに充電するダイオード
及び当該ダイオードと直列に接続された第一の抵抗と、
電源とダイオードとの接続部位と、トランジスタのエミ
ッタとを接続する第二の抵抗と、一端が接地され他端を
トランジスタのコレクタと接続する比較コンデンサと、
第一の抵抗とバックアップコンデンサとの接続部位と、
トランジスタのベースとを接続する第三の抵抗とを備
え、バックアップコンデンサに生じる電圧と比較コンデ
ンサに生じる電圧とを制御手段に出力するものである。
【0008】この発明に係る乗員保護装置のバックアッ
プ容量検出装置は、容量検出手段が、バックアップコン
デンサの端子電圧と比較コンデンサの端子電圧とを検出
し、制御手段が、バックアップコンデンサが充電される
際に容量検出手段によって検出されたバックアップコン
デンサの端子電圧及び比較コンデンサの端子電圧の変化
量を求め、当該各端子電圧の変化量に基づいてバックア
ップコンデンサの容量を検出するものである。
【0009】この発明に係る乗員保護装置のバックアッ
プ容量検出装置は、比較コンデンサが、充電される際に
バックアップコンデンサに流れる電流値を積分した値と
近似する端子電圧を生じさせるものである。
【0010】この発明に係る乗員保護装置のバックアッ
プ容量検出装置は、制御手段が、第一の時刻にバックア
ップコンデンサ及び比較コンデンサに生じた電圧と、第
二の時刻にバックアップコンデンサ及び比較コンデンサ
に生じた電圧とを入力し、バックアップコンデンサに生
じた第一の時刻の電圧と第二の時刻の電圧との差と、比
較コンデンサに生じた第一の時刻の電圧と第二の時刻の
電圧との差を用いてバックアップコンデンサの容量を検
出するものである。
【0011】この発明に係る乗員保護装置のバックアッ
プ容量検出装置は、制御手段が、第一の時刻にバックア
ップコンデンサに生じた電圧及び比較コンデンサに生じ
た電圧が、所定の値以下のときにバックアップコンデン
サの容量を検出するものである。
【0012】この発明に係る乗員保護装置のバックアッ
プ容量検出装置は、制御手段が、第一の時刻にバックア
ップコンデンサに生じた電圧が所定の値より大きいとき
に当該バックアップコンデンサがオープンしていると判
断するものである。
【0013】この発明に係る乗員保護装置のバックアッ
プ容量検出装置は、制御手段が、第二の時刻にバックア
ップコンデンサに生じる電圧あるいは比較コンデンサに
生じる電圧のいずれかが所定の電圧範囲の上限となるよ
うに、第二の時刻を設定するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1による
乗員保護装置のバックアップ容量検出装置の構成を示す
ブロック図である。図において、1はバッテリ、2はイ
グニッションスイッチ、3はエアバッグコントロールユ
ニット、4は運転席エアバッグ、5は助手席エアバッ
グ、31は電源回路(電源)、32は一端が接地され他
端が容量検出回路37に接続されているバックアップコ
ンデンサで、電源回路31から電力供給が困難になる
と、自ら蓄積していた電力をエアバッグコントロールユ
ニット3に供給して動作させるものである。バックアッ
プコンデンサ32と容量検出回路37が接続されている
部位に生じる電圧を端子電圧Vc(t)として、AD入
力インタフェース回路38を介してマイクロコンピュー
タ34が測定する。33は容量検出回路37を介して電
源回路31と接続され、マイクロコンピュータ34など
に定電圧電源を供給する定電圧回路である。34は乗員
保護装置の制御や障害判断を行うマイクロコンピュータ
(制御手段)、35はマイクロコンピュータ34が行っ
た障害判断の情報などを記録する不揮発性メモリ、36
は衝突時の加速度を検出してマイクロコンピュータ34
へ入力する加速度センサである。
【0015】37は電源回路31から供給された電源電
圧を定電圧回路33とGセンサ40を介して各エアバッ
クを作動させるスイッチングトランジスタ41,42に
供給し、また、バックアップコンデンサ32の一端に接
続して容量を検出する容量検出回路(容量検出手段)で
ある。38はAD(アナログ・デジタル変換)入力イン
タフェース回路、40はフェールセーフ用に備えられた
機械式のGセンサ、41,43は運転席エアバッグ4を
作動させる電流をオン・オフするスイッチングトランジ
スタ、42,44は助手席エアバッグ5を作動させる電
流をオン・オフするスイッチングトランジスタである。
エアバッグコントロールユニット3は、電源回路31、
容量検出回路37、バックアップコンデンサ32、定電
圧回路33、マイクロコンピュータ34、不揮発性メモ
リ35、加速度センサ36、AD入力インタフェース回
路38、Gセンサ40、スイッチングトランジスタ4
1,42,43,44により構成されている。
【0016】Diはアノードに抵抗Rdが接続され、電
源回路31から電源が供給されるダイオードである。R
cはダイオードDiのカソードに一端が接続され、他端
がバックアップコンデンサ32と定電圧回路33とGセ
ンサ40に接続された抵抗(第一の抵抗)である。Rd
はダイオードDiとトランジスタTrのエミッタとを接
続する抵抗(第二の抵抗)、TrはPNP型バイポーラ
トランジスタ(トランジスタ)、Rbは抵抗Rcの他端
とトランジスタTrのベースとを接続する抵抗(第三の
抵抗)、Cdは一端が接地され他端がトランジスタTr
のコレクタに接続された比較用コンデンサ(比較コンデ
ンサ)である。この比較用コンデンサCdとトランジス
タTrのコレクタとの接続部位に生じる電圧を端子電圧
Vd(t)として、ADインタフェース回路38を介し
てマイクロコンピュータ34が測定する。容量検出回路
37は、ダイオードDi、抵抗Rc,Rd,Rb、トラ
ンジスタTr、比較用コンデンサCdにより構成されて
いる。
【0017】次に動作について説明する。初めに、乗員
保護装置の基本的な動作を説明する。エアバッグコント
ロールユニット3は、通常はエアバッグシステム全体の
故障診断を行い、車両の衝突を検出すると運転席エアバ
ッグ4及び助手席エアバッグ5を作動させるものであ
る。車両の衝突時には、Gセンサ40がオン状態にな
り、加速度センサ36の出力信号に基づいてマイクロコ
ンピュータ34が衝突判定を行う。マイクロコンピュー
タ34は、車両が衝突したと判定するとスイッチングト
ランジスタ41〜44を全てオン状態とし、電源回路3
1から容量検出回路37を介してエアバッグ4,5に電
流を供給させ、当該エアバッグ4,5を作動させる。衝
突によってバッテリ1から電力が供給できない状況が生
じると、エアバッグコントロールユニット3が動作でき
るようにバックアップコンデンサ32から電力が供給さ
れる。また、マイクロコンピュータ34はエアバッグの
点火回路(図示省略)などの故障診断を適宜行い、その
結果を不揮発性メモリ35に記録しておく。
【0018】次に、容量検出回路37が行うバックアッ
プコンデンサ32の容量検出について説明する。イグニ
ションスイッチ2がオンすると、例えば、昇圧機能を有
する電源回路31の出力電圧が立ち上がり、バックアッ
プコンデンサ32への充電が開始される。このとき、抵
抗Rcを流れる電流をic、抵抗Rbを流れる電流をi
b、トランジスタTrのコレクタ電流をidとし、ダイ
オードDiの順方向電圧低下をVf、トランジスタTr
のベース・エミッタ間電圧をVbeとすると、次の
(1)式が成り立つ。 Vf+ic・Rc=(ib+id)・Rd+Vbe+ib・Rb…(1) ここで、トランジスタの性質からib≪idとして、抵
抗Rb,Rdの値をRb≪Rdの関係が成り立つように
設定し、ダイオードDiの順方向特性の電圧低下Vfが
ベース・エミッタ間電圧Vbeと等しいとすれば、次の
(2)式で表せるようになる。 ic・Rc=id・Rd …(2) バックアップコンデンサ32の端子電圧Vc(t)は、
次の(3)式で表され、比較用コンデンサCdの端子電
圧Vd(t)は(4)式で表される。
【数1】
【数2】 ただし、Vc0,Vd0はVc(t),Vd(t)の初
期値である。(2)式を(4)式に代入すると、次の
(5)式のようになる。
【数3】 (5)式に表されるように、比較用コンデンサCdの端
子電圧Vd(t)は、バックアップコンデンサ32の充
電電流icの積分値を含むものになる。(3)式と
(5)式より、次の(6)式が成り立つ。 Vc(t)−Vc0=Cd・Rd /(C・Rc)・{vd(t)−Vd0} …(6) 時刻t1,t2の2点を(6)式に代入すると、次の
(7)式のようになる。 Vc(t2)−Vc(t1)=Cd・Rd/(C・Rc)・ {Vd(t2)−Vd(t1)} …(7) ∴C=Cd・Rd/Rc・{Vd(t2)−Vd(t1)} /{Vc(t2)−Vc(t1)} …(8) (8)式に示すように、積分計算や対数計算などを行う
ことなく、時刻t1,t2のバックアップコンデンサ3
2の端子電圧Vc(t)と比較用コンデンサCdの端子
電圧Vd(t)、さらに回路定数を用いた演算によって
バックアップコンデンサ32の容量Cが求められる。
【0019】(7)式において、Cd・Rd=C・Rc
とすることにより、バックアップコンデンサ32の端子
電圧Vc(t)の時間変化量のVc(t2)−Vc(t
1)と比較用コンデンサCdの端子電圧Vd(t)の時
間変化量のVd(t2)−Vd(t1)を同程度の値に
することができ、計算上扱いやすくなる。乗員保護装置
に用いられているバックアップコンデンサ32は、通常
数千μF程度の容量の大きなアルミ電解コンデンサが用
いられ、故障原因として経年劣化の容量抜けが想定され
る。
【0020】ここで、抵抗Rcを100Ω程度、抵抗R
dを100kΩ程度に設定すると、比較用コンデンサC
dは、数μF程度に設定することができ、経年劣化等の
心配がなく、また精度も比較的良いセラミックコンデン
サ等を使用することが可能となり、これらの素子で構成
した容量検出回路37において(8)式を用いた容量検
出が可能になる。
【0021】次に、実施の形態1によるバックアップ容
量検出装置の容量測定特性を説明する。図2は、実施の
形態1によるバックアップ容量検出装置の容量測定特性
を示す説明図である。図において、横軸は時間tを示
し、時刻t=0はイグニッションスイッチ2が閉じられ
た電源オンのタイミングを示している。縦軸はコンデン
サの端子電圧を示すものである。図2に実線で描いた特
性曲線は、正常な状態のバックアップコンデンサ32の
端子電圧Vc(t)と、比較用コンデンサCdの端子電
圧Vd(t)の時間変化を示したものである。時刻t
1,t2において夫々の端子電圧を測定して、(8)式
に代入するとバックアップコンデンサ32の容量Cが得
られる。このとき、容量Cの値が小さい場合、即ちバッ
クアップコンデンサ32が経年劣化で容量抜けを起こし
ている場合や、端子接続不良でオープン故障になってい
る場合には、図2に示す曲線Aのように端子電圧Vc
(t)が変化し、(8)式においてVc(t2)−Vc
(t1)の値が小さくなることからバックアップコンデ
ンサ32の故障が検出できる。また、容量Cの値が異常
に大きい場合や、端子間ショート等の障害が発生してい
る場合には、図2に示す曲線Bのようになり、(8)式
においてVc(t2)−Vc(t1)の値が大きくなる
ことからバックアップコンデンサ32の故障が検出でき
る。なお、図2において、電源オン時の電圧は、(3)
式の初期値Vc0、(4)式の初期値Vd0に相当する
が、この値は特にゼロである必要はなく、ある程度当該
コンデンサに電荷が残っている状態でも容量測定は可能
である。これは(8)式が初期値によらないことからも
自明である。
【0022】図3は、実施の形態1によるバックアップ
容量検出装置の動作を示すフローチャートである。図示
した処理過程はマイクロコンピュータ34が行う(8)
式を用いた演算や制御で、マイクロコンピュータ34の
処理に基づく乗員保護装置のバックアップ容量検出装置
の動作を図3のフローチャートを用いて説明する。図1
に示すイグニッションスイッチ2がONされると、マイ
クロコンピュータ34において乗員保護装置を制御する
プログラムがスタートする。マイクロコンピュータ34
は、イグニッションスイッチ2がONされてから一定の
時間が経過して時刻t1(第一の時刻)になると(ステ
ップST101)、AD入力インタフェース回路38を
介してマイクロコンピュータ34のAD1ポートとAD
2ポートに入力されているバックアップコンデンサ32
の端子電圧Vc(t1)と、比較用コンデンサの端子電
圧Vd(t1)とを測定する(ステップST102)。
【0023】マイクロコンピュータ34は、入力された
比較用コンデンサCdの端子電圧Vd(t1)の値が所
定の既定値Vd1以上であれば、以降の測定を行わない
で通常の乗員保護装置の処理動作を開始する(ステップ
ST110)。これは、端子電圧Vd(t1)が所定の
既定値Vd1以上になった場合には、Vd(t2)−V
d(t1)の電圧差測定のダイナミックレンジを確保し
て、容量測定の精度を保障することが困難なためであ
る。ステップST103において、端子電圧Vd(t
1)が既定値Vd1未満であれば、バックアップコンデ
ンサ32の端子電圧Vc(t1)が所定の既定値Vc1
以上であるか否かを判定し(ステップST104)、端
子電圧Vc(t1)が所定の既定値Vc1以上であると
判定した場合は、バックアップコンデンサ32がオープ
ンしていると判断して、後述するように故障フラグを記
録する、またはアラームランプを点灯させるなどの処理
を行い(ステップST109)、乗員保護装置の通常処
理を開始する(ステップST110)。
【0024】ステップST104において、端子電圧V
c(t1)が所定の既定値Vc1以上ではないと判定し
た場合は、マイクロコンピュータ34のADポートの入
力電圧範囲上限値に相当するリファレンス電圧Vref
とバックアップコンデンサ32の端子電圧Vc(t)を
比較し、また、リファレンス電圧Vrefと比較用コン
デンサの端子電圧Vd(t)を比較して、どちらの端子
電圧もリファレンス電圧Vrefより小さい場合は、こ
の比較判定を繰り返し処理する(ステップST10
5)。
【0025】ステップST105において、端子電圧V
c(t)と端子電圧Vd(t)のいずれかがリファレン
ス電圧Vref以上(所定の電圧範囲の上限)になる
と、そのときの時刻t2(第二の時刻)における端子電
圧Vc(t2),Vd(t2)を取得する(ステップS
T106)。これは、Vc(t2)−Vc(t1)及び
Vd(t2)−Vd(t1)の電圧差測定のダイナミッ
クレンジを確保して、容量測定の精度を保障するためで
ある。
【0026】容量検出回路37を構成する各素子の値、
即ち比較用コンデンサCdの容量値と抵抗Rdの値と抵
抗Rcの値から、容量Cを求める演算に用いる係数K
を、K=Cd・Rd/Rcとして求めておき、ステップ
ST102で取得した端子電圧Vc(t1),Vd(t
1)と、ステップST106で取得した端子電圧Vc
(t2),Vd(t2)とを用いて(8)式の計算を行
う(ステップST107)。このようにして求めたバッ
クアップコンデンサ32の容量Cの値を、故障診断閾値
CL,CHと比較し、異常であればステップST109
の処理を行い、正常ならステップST110の通常の処
理を開始する。故障診断閾値CLはバックアップコンデ
ンサ32の容量Cの下限の値で、故障診断閾値CHは容
量Cの上限の値である。バックアップコンデンサ32の
異常判断は、演算によって求めた容量Cがこれら二つの
閾値の範囲内であれば正常であると判断し、いずれかの
閾値を超えていれば異常であると判断する。
【0027】ステップST108において、バックアッ
プコンデンサ32が異常であると判断された場合には、
例えば、不揮発性メモリ35へ故障フラグの記録を行う
とともに、アラームランプ(図示省略)の点灯を行う
(ステップST109)。また、ステップST108に
おいて、容量Cが正常な値であると判断された場合は、
この後、乗員保護装置の通常処理を行う。なお、ステッ
プST110に示した通常処理は、エアバッグコントロ
ールユニット3が車両の衝突検出や、乗員保護装置を構
成する図示されない部分の故障診断などを行うものであ
る。
【0028】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、時刻t1,t2の端子電圧Vc(t),Vd(t)
を測定して演算を行い、バックアップコンデンサ32の
容量Cを求めるようにしたので、乗員保護装置を起動し
てバックアップコンデンサ32に充電するときに精度良
くバックアップ容量を測定し、バックアップコンデンサ
32の異常を検出することができるという効果がある。
【0029】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、自ら
備える比較コンデンサとバックアップコンデンサに電源
から供給された電力を充電してバックアップコンデンサ
及び比較コンデンサの容量を検出する容量検出手段と、
容量検出手段から取得した比較コンデンサの容量とバッ
クアップコンデンサの容量とを比較し、当該バックアッ
プコンデンサの障害を判断する制御手段とを備えたの
で、バックアップコンデンサに充電された電力を損なう
ことなく容量を検出して障害判断を行うことができると
いう効果がある。
【0030】この発明によれば、容量検出手段が、電源
から供給された電力をバックアップコンデンサに充電す
るダイオード及び当該ダイオードと直列に接続された第
一の抵抗と、電源とダイオードとの接続部位と、トラン
ジスタのエミッタとを接続する第二の抵抗と、一端が接
地され他端をトランジスタのコレクタと接続する比較コ
ンデンサと、第一の抵抗とバックアップコンデンサとの
接続部位と、トランジスタのベースとを接続する第三の
抵抗とを備え、バックアップコンデンサに生じる電圧と
比較コンデンサに生じる電圧とを制御手段に出力するよ
うにしたので、比較コンデンサに生じる電圧を測定する
ことでバックアップコンデンサの充電電流の積分値が測
定できるという効果がある。
【0031】この発明によれば、容量検出手段が、バッ
クアップコンデンサの端子電圧と比較コンデンサの端子
電圧とを検出し、制御手段が、バックアップコンデンサ
が充電される際に容量検出手段によって検出されたバッ
クアップコンデンサの端子電圧及び比較コンデンサの端
子電圧の変化量を求め、当該各端子電圧の変化量に基づ
いてバックアップコンデンサの容量を検出するようにし
たので、制御手段が容易に処理できる検出結果を取得で
きることから、当該装置を簡単な構成とすることがで
き、また、バックアップコンデンサの電圧初期値や電源
電圧の影響を受けることなく簡単な計算で正確な容量を
検出することができるという効果がある。
【0032】この発明によれば、比較コンデンサが、充
電される際にバックアップコンデンサに流れる電流値を
積分した値と近似する端子電圧を生じさせるようにした
ので、制御手段が容易に処理できる検出結果を取得でき
ることから、当該装置を簡単な構成とすることができ、
また、バックアップコンデンサの電圧初期値や電源電圧
の影響を受けることなく簡単な計算で正確な容量を検出
することができるという効果がある。
【0033】この発明によれば、制御手段が、第一の時
刻にバックアップコンデンサ及び比較コンデンサに生じ
た電圧と、第二の時刻にバックアップコンデンサ及び比
較コンデンサに生じた電圧とを入力し、バックアップコ
ンデンサに生じた第一の時刻の電圧と第二の時刻の電圧
との差と、比較コンデンサに生じた第一の時刻の電圧と
第二の時刻の電圧との差を用いてバックアップコンデン
サの容量を検出するようにしたので、バックアップコン
デンサの電圧初期値や電源電圧の影響を受けることなく
簡単な計算で正確な容量を検出することができるという
効果がある。
【0034】この発明によれば、制御手段が、第一の時
刻にバックアップコンデンサに生じた電圧及び比較コン
デンサに生じた電圧が、所定の値以下のときにバックア
ップコンデンサの容量を検出するようにしたので、精度
が高いバックアップコンデンサの容量検出を行うことが
できるという効果がある。
【0035】この発明によれば、制御手段が、第一の時
刻にバックアップコンデンサに生じた電圧が所定の値よ
り大きいときに当該バックアップコンデンサがオープン
していると判断するようにしたので、バックアップコン
デンサの容量を検出する演算を省略して障害を検出する
ことができるという効果がある。
【0036】この発明によれば、制御手段が、第二の時
刻にバックアップコンデンサに生じる電圧あるいは比較
コンデンサに生じる電圧のいずれかが所定の電圧範囲の
上限となるように、第二の時刻を設定するようにしたの
で、精度の高いバックアップコンデンサの容量検出を行
うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による乗員保護装置
のバックアップ容量検出装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】 実施の形態1によるバックアップ容量検出装
置の容量測定特性を示す説明図である。
【図3】 実施の形態1によるバックアップ容量検出装
置の動作を示すフローチャートである。
【図4】 従来の乗員保護装置のバックアップ容量検出
装置の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 バッテリ、2 イグニッションスイッチ、3 エア
バッグコントロールユニット、4 運転席エアバッグ、
5 助手席エアバッグ、10 ダイオード、11 処理
回路、12 スイッチングトランジスタ、31 電源回
路(電源)、32 バックアップコンデンサ、33 定
電圧回路、34 マイクロコンピュータ(制御手段)、
35 不揮発性メモリ、36 加速度センサ、37 容
量検出回路(容量検出手段)、38 AD入力インタフ
ェース回路、40 Gセンサ、41,42,43,44
スイッチングトランジスタ、Cd 比較用コンデンサ
(比較コンデンサ)、Di ダイオード、Rb,Rc,
Rd 抵抗(第三,第二,第一の抵抗)、Tr トラン
ジスタ(トランジスタ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G028 AA01 BB06 CG07 DH01 DH03 EJ06 FK01 FK02 FK08 FK09 GL12 MS01 MS03 MS05 2G036 AA04 AA20 AA24 AA27 BA12 BB02 CA06 CA11 3D054 EE25

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源が正常に供給されないときに乗員保
    護装置を動作させるバックアップコンデンサを備えた乗
    員保護装置のバックアップ容量検出装置であって、 自ら備える比較コンデンサと前記バックアップコンデン
    サに前記電源から供給された電力を充電して前記バック
    アップコンデンサ及び比較コンデンサの容量を検出する
    容量検出手段と、 前記容量検出手段から取得した前記比較コンデンサの容
    量とバックアップコンデンサの容量とを比較し当該バッ
    クアップコンデンサの障害を判断する制御手段とを備え
    た乗員保護装置のバックアップ容量検出装置。
  2. 【請求項2】 容量検出手段は、電源から供給された電
    力をバックアップコンデンサに充電するダイオード及び
    当該ダイオードと直列に接続された第一の抵抗と、 前記電源と前記ダイオードとの接続部位とトランジスタ
    のエミッタとを接続する第二の抵抗と、 一端が接地され他端を前記トランジスタのコレクタと接
    続する比較コンデンサと、 前記第一の抵抗と前記バックアップコンデンサとの接続
    部位と、前記トランジスタのベースとを接続する第三の
    抵抗とを備え、 前記バックアップコンデンサに生じる電圧と前記比較コ
    ンデンサに生じる電圧とを制御手段に出力することを特
    徴とする請求項1記載の乗員保護装置のバックアップ容
    量検出装置。
  3. 【請求項3】 容量検出手段は、バックアップコンデン
    サの端子電圧と比較コンデンサの端子電圧とを検出し、 制御手段は、前記バックアップコンデンサが充電される
    際に前記容量検出手段によって検出された前記バックア
    ップコンデンサの端子電圧及び比較コンデンサの端子電
    圧の変化量を求め、当該各端子電圧の変化量に基づいて
    前記バックアップコンデンサの容量を検出することを特
    徴とする請求項1記載の乗員保護装置のバックアップ容
    量検出装置。
  4. 【請求項4】 比較コンデンサは、充電される際にバッ
    クアップコンデンサに流れる電流値を積分した値と近似
    する端子電圧を生じさせることを特徴とする請求項3記
    載の乗員保護装置のバックアップ容量検出装置。
  5. 【請求項5】 制御手段は、第一の時刻にバックアップ
    コンデンサ及び比較コンデンサに生じた電圧と、第二の
    時刻に前記バックアップコンデンサ及び比較コンデンサ
    に生じた電圧とを入力し、前記バックアップコンデンサ
    に生じた第一の時刻の電圧と第二の時刻の電圧との差
    と、前記比較コンデンサに生じた第一の時刻の電圧と第
    二の時刻の電圧との差を用いて前記バックアップコンデ
    ンサの容量を検出することを特徴とする請求項3記載の
    乗員保護装置のバックアップ容量検出装置。
  6. 【請求項6】 制御手段は、第一の時刻にバックアップ
    コンデンサに生じた電圧及び比較コンデンサに生じた電
    圧が、所定の値以下のときに前記バックアップコンデン
    サの容量を検出することを特徴とする請求項5記載の乗
    員保護装置のバックアップ容量検出装置。
  7. 【請求項7】 制御手段は、第一の時刻にバックアップ
    コンデンサに生じた電圧が所定の値より大きいときに当
    該バックアップコンデンサがオープンしていると判断す
    ることを特徴とする請求項5記載の乗員保護装置のバッ
    クアップ容量検出装置。
  8. 【請求項8】 制御手段は、第二の時刻にバックアップ
    コンデンサに生じる電圧あるいは比較コンデンサに生じ
    る電圧のいずれかが所定の電圧範囲の上限となるよう
    に、前記第二の時刻を設定することを特徴とする請求項
    5記載の乗員保護装置のバックアップ容量検出装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007178337A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Kansai Electric Power Co Inc:The 劣化判定装置
JP2009295856A (ja) * 2008-06-06 2009-12-17 Hioki Ee Corp 電解コンデンサの検査方法および電解コンデンサ検査装置
JP2014011872A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Mitsubishi Electric Corp 電力用コンデンサの異常診断機能付充電装置
EP3677923A4 (en) * 2017-08-30 2020-09-02 Mitsubishi Electric Corporation CONDENSER CAPACITY MEASURING DEVICE AND POWER SUPPLY INSTRUMENT

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