JP6794671B2 - 引張構造、及び、制振構造 - Google Patents

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Description

本発明は、引張構造、及び、制振構造に関する。
構造縦材(例えば柱)と構造横材(例えば梁)に囲まれた架構の構面内に、ブレース(筋交い)やダンパーを設けた制振構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のブレースは、引張材としての棒鋼と、棒鋼の間に設けられて引張力を調整するターンバックルとを備えており、対角線方向の引張力(軸力)を負担する引張構造として機能している。
特開2014−231897号公報
しかしながら、上述したようなブレースでは、使用する棒鋼の規格(JIS)が限られており、高荷重を負担させようとすると、規格外のものを使用する必要があった。これによりコストが高くなってしまう問題があった。また、引張材として、安価な鋼板(平板)を用いることも考えられるが、この場合、有効な軸力調整機構が無く、軸力の調整が困難であった。
本発明はかかる課題に鑑みてなされたもので、その主な目的はコストの低減を図りつつ、高荷重を負担できるようにすることにある。
かかる目的を達成するために本発明の引張構造は、
所定方向の一方側の部材と他方側の部材との間で引張力を負担する引張構造であって、
前記一方側の部材に接合され、前記所定方向に沿って配置された第一平板と、
前記他方側の部材に接合され、前記所定方向に沿って配置された第二平板と、
前記第一平板の前記所定方向の他方側の端部に溶接され当該第一平板と直交する第一座板と、
前記第二平板の前記所定方向の一方側の端部に溶接され当該第二平板と直交し、前記第一座板と対向する第二座板と、
前記第一座板と前記第二座板を引っ張る引張調整部材と、
備え、
前記引張調整部材は、ボルトと、前記ボルトに螺合するナットとを有し、
前記ボルトは、前記所定方向の一方側から前記第一座板及び前記第二座板を貫通し、
前記ナットは、前記第二座板の前記所定方向の一方側の面、及び、他方側の面にそれぞれ設けられている
ことを特徴とする。
このような引張構造によれば、引張材として平板(第一平板、第二平板)を用いても軸力を調整可能である。これにより、鋼棒とターンバックルを用いる場合よりも、コストの低減を図ることができ、また、高荷重を負担することができる。
また、軸力を容易に調整することができるとともに、ボルトの緩みを防止することができる。
かかる引張構造であって、前記第一座板と前記第二座板は前記所定方向に離間しており、前記第一座板は、前記ボルトの頭部と、前記第二座板の前記所定方向の一方側の面に設けられた前記ナットとの間で移動可能であることが望ましい。
このような引張構造によれば、圧縮力に対応することができ、これにより、第一平板及び第二平板の座屈を防止することができる。
かかる引張構造であって、前記第一平板は、前記第一座板の中央に配置されており、前記第二平板は、前記第二座板の中央に配置されており、前記引張調整部材は、前記第一座板及び前記第二座板の各中央を中心として対称に設けられていることが望ましい。
このような引張構造によれば、軸力を偏らずに安定して発揮させることができる。
かかる引張構造であって、前記一方側の部材、及び、前記他方側の部材は、左右一対の構造縦材と上下一対の構造横材とに囲まれた構面の対向する隅角部であってもよい。
かかる引張構造であって、前記一方側の部材、又は、前記他方側の部材が振動減衰装置であってもよい。
また、かかる目的を達成するために本発明の制振構造は、上記の引張構造を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、コストの低減を図りつつ、高荷重を負担することができる。
本実施形態の引張構造を備えた制振構造の概略説明図である。 図2A〜図2Cは、下側ブレース30の構成を示す図である。 下側ブレース30が変形した場合を示す図である。 図4Aは振動減衰装置40の構成を示す図であり、図4Bは振動減衰装置40が変形した場合を示す図である 図5Aは、定常状態における制振構造の概念図であり、図5Bは、非定常状態における制振構造の概念図である。
===実施形態===
<制振構造について>
図1は、本実施形態の引張構造を備えた制振構造の概略説明図である。なお、上下方向、及び、左右方向を図に示すように定めている。この制振構造は、左右一対の柱12(構造縦材に相当)と上下一対の梁14(構造横材に相当)によって形成された架構フレーム10の構面に設けられたものであり、上側ブレース20と、下側ブレース30と、振動減衰装置40とを備えている。
上側ブレース20は、架構フレーム10の構面における2つの対角線の上側部分に左右一対となるように設けられている。より具体的には、上側ブレース20は、架構フレーム10の左上隅角部と振動減衰装置40の左上角部との間、及び、架構フレーム10の右上隅角部と振動減衰装置40の右上角部との間に対角線方向に沿って設けられている。
本実施形態の上側ブレース20は、長方形状の鋼製の板部材(平板)である。図1では、長方形状の上側ブレース20の短辺部分が示されている。すなわち、紙面の奥行方向が長辺方向となっている。そして、上側ブレース20の一端と架構フレーム10の角隅部、及び、上側ブレース20の他端と振動減衰装置40の角部とが、それぞれ、ピン接合されている。ただし、これには限られず、例えば溶接にて接合(剛接合)されていてもよい。そして、上側ブレース20は、対角線の上側部分の架構フレーム10と振動減衰装置40の間で引張力を負担する(後述する下側ブレース30を引っ張ることにより振動減衰装置40を介して引張力が負担される)。
下側ブレース30(引張構造に相当)は、架構フレーム10の構面における2つの対角線の下側部分に左右一対となるように設けられている。より具体的には、下側ブレース30は、架構フレーム10の左下隅角部と振動減衰装置40の左下角部との間、及び、架構フレーム10の右下隅角部と振動減衰装置40の右下角部との間に設けられている。そして、下側ブレース30は、対角線の下側部分における架構フレーム10と振動減衰装置40の間で引張力を負担する。なお、下側ブレース30の構成については後述する。
振動減衰装置40は、架構フレーム10の構面の略中央(対角線の交差部分)に設けられており、架構フレーム10の振動による変形を減衰させるものである。振動減衰装置40は、左右一対の上側ブレース20、及び、左右一対の下側ブレース30を介して架構フレーム10に連結されている。そして、振動減衰装置40は、上側ブレース20、及び、下側ブレース30により架構フレーム10の略中央に支持されている。なお、振動減衰装置40の構成については後述する。
<下側ブレース30について>
図2A〜図2Cは、下側ブレース30の構成の一例を示す図である。なお、図2Bは図2Aの側面図であり、図2Cは、図2AのA−A矢視図である。
下側ブレース30は、架構フレーム10の構面における下側の隅角部と、振動減衰装置40の下側の角部との間において、架構フレーム10の対角線方向(所定方向に相当)に沿って設けられている。以下の説明において、対角線方向のうち、架構フレーム10の隅角部側のことを一方側ともいい、振動減衰装置40の角部側のことを他方側ともいう。
図2A〜図2Cに示すように、下側ブレース30は、第一平板32A、第二平板32B、第一座板34A、第二座板34B、第一補強板36A、第二補強板36B、ボルト37、及び、ナット38a、38bを備えている。
第一平板32Aは、鋼製の板状部材であり、一端(対角線方向の一方側の端)が架構フレーム10の構面の隅角部にピン接合されて対角線方向に沿って配置されている。なお、第一平板32Aと架構フレーム10の構面の隅角部との接合はピン接合には限られず、例えば、溶接にて接合(剛接合)されていてもよい。また、第一平板32Aの他端(対角線方向の他方側の端)は、第一座板34Aの中央に配置されている。
第二平板32Bは、鋼製の板状部材であり、一端(対角線方向の他方側の端)が振動減衰装置40の角部にピン接合されて対角線方向に沿って配置されている。なお、第二平板32Bと振動減衰装置40の角部との接合もピン接合には限られず、例えば、溶接にて接合(剛接合)されていてもよい。また、第二平板32Bの他端(対角線方向の一方側の端)は、第二座板34Bの中央に配置されている。
第一座板34Aは、第一平板32Aの対角線方向の他方側の端において第一平板32Aに直交(交差)する鋼製の板状部材である。第一平板32Aと第一座板34AはT字状に溶接されている。また、第一座板34Aには、ボルト37(後述)を通すためのボルト孔341が厚さ方向(対角線方向)に貫通して形成されている。
第二座板34Bは、第二平板32Bの対角線方向の一方側の端において第二平板32Bに直交(交差)する鋼製の板状部材である。第二平板32Bと第二座板34BもT字状に溶接されている。また、第二座板34Bにも、ボルト37を通すためのボルト孔342が厚さ方向(対角線方向)に貫通して形成されている。なお、図4A及び図4Bに示すように、第二座板34Bと第一座板34Aは対角線方向に離間しており、第二座板34Bは第一座板34Aに対向して配置されている。
第一補強板36Aは、第一平板32Aと第一座板34Aの接合部分を補強するための部材であり、第一平板32A及び第一座板34Aにそれぞれ溶接されている。本実施形態の第一補強版36Aは、三角形の板状部材である。第一補強板36Aは、第一平板32Aを挟むように当該第一平板32Aの両側に設けられており、第一平板32Aで区画された第一座板34Aの領域(第一平板32Aとの接合面における領域)をさらに区画している。そして、第一平板32A及び第一補強板36Aで区画された第一座板34Aの領域(4つの領域)に、それぞれ、前述したボルト孔341が形成されている。
第二補強板36Bは、第二平板32Bと第二座板34Bの接合部分を補強するための部材であり、第二平板32B及び第二座板34Bにそれぞれ溶接されている。第二補強版36Bも三角形の板状部材である。第二補強板36Bは、第二平板32Bを挟むように当該第二平板32Bの両側に設けられており、第二平板32Bで区画された第二座板34Bの領域(第二平板32Bとの接合面における領域)をさらに区画している(図2C参照)。そして、第二平板32B及び第二補強板36Bで区画された領域(4つの領域)に前述したボルト孔342がそれぞれ形成されている。
ボルト37は、第一座板34Aのボルト孔341及び第2座板34Bのボルト孔342を通り、対角線方向の一方側から他方側に向かって、第一座板34A及び第二座板34Bを貫通している。そして、ボルト37の頭部は第一座板34Aの対角線方向の一方側の面に位置している。本実施形態では、図2Cに示すように、ボルト37は複数(ここでは4個)設けられている。これら4個のボルト37は、第二平板32B(第二座板34Bの中央)を中心として対称に(2個ずつ)設けられている。換言すると、4個のボルト37は、第一平板32A(第一座板34Aの中央)を中心として対称に(2個ずつ)設けられている。このように、ボルト37を配置することで、引張力(軸力)を偏らずに安定して発揮させることができる。また、片側2固のボルト37は、第一補強板36A(及び第二補強板36B)を中心として対称に設けられている。
ナット38a及びナット38bは、ボルト37に螺合する部材である。ナット38aは、第二座板34Bの対角線方向の一方側の面に配置されてボルト37と螺合しており、ナット38bは、第二座板34Bの対角線方向の他方側の面に配置されてボルト37と螺合している。このように、ボルト37に対して2つのナット(ナット38a、ナット38b)を設けることにより、ボルト37の緩みを防止することができる。
このボルト37とナット38a、38bによって、第一座金34A(及び第一平板32A)と第二座金34B(及び第二平板32B)とを引っ張ることができ、また、軸力を容易に調整することができる。すなわち、ボルト37及びナット38a、38bは、第一座板34Aと第二座板34Bを引っ張る引張調整部材に相当する。
また、本実施形態において、第一座板34Aはボルト37の頭部とナット38aとの間の範囲で対角線方向に沿って移動可能である。換言すると、本実施形態の下側ブレース30は縮む方向への変形が可能である。
図3は、下側ブレース30が変形した場合を示す図である。図3に示すように、下側ブレース30に圧縮力が働くと、第一座板34Aがボルト37に沿って対角線方向に移動する。つまり、第一座板34Aが第二座板34Bに近づき、第一座板34Aと第二座板34Bとの距離が小さくなる。このように、本実施形態の下側ブレース30は縮む方向への変形が可能であり、これにより、圧縮力に対応することができる。
<振動減衰装置40について>
図4Aは、振動減衰装置40の構成の一例を示す図であり、図4Bは、振動減衰装置40が変形した場合(非定常状態)の一例を示す図である。本実施形態の振動減衰装置40は、左部材41、右部材42、上部材43、下部材44、及び、オイルダンパー46(粘性ダンバー)を備えている。
左部材41、右部材42、上部材43、及び、下部材44は、それぞれ縦長の板状の部材である。そして、それぞれ、角部において連結ボルト50により連結されている。これにより、左部材41、右部材42、上部材43、及び、下部材44は、振動減衰装置40の枠部を構成している。そして、この枠部は、機構上、一つの平行リンクとして機能する。すなわち、左部材41、右部材42が連結ボルト50を関節軸として上部材43、下部材44に対して回動することにより、上部材43と下部材44とが互いに平行な姿勢を保ったまま相対移動するように構成されている。これにより、この枠部は、図4に示すように、架構フレーム10が振動により変形する際、上側ブレース20や下側ブレース30の引張力によって変形する。
また、下部材44の上縁部及び上部材43の下縁部には、それぞれ補強用のフランジ44b、43bが設けられている。また、下部材44の上縁部の右端付近には、ダンパー保持部44aが上方に突出するように設けられており、上部材43の下縁部の左端付近には、ダンパー保持部43aが下方に突出するように設けられている。
オイルダンパー46は、シリンダ部46aとピストン軸46bとを有する直動式のものであり、下部材44と上部材43との間に設けられている。具体的には、オイルダンパー46は、上部材43のダンパー保持部43aにシリンダ部46aが連結され、下部材44のダンパー保持部44aにピストン軸46bが連結されている。換言すると、オイルダンパー46(シリンダ部46a)は、上部材43を介して、上側ブレース20と接合されている。また、オイルダンパー46(ピストン軸46b)は、下部材44を介して、下側ブレース30の第二平板32B(対角線方向の他方側の端部)と接合されている。こうして、オイルダンパー46は、上部材43と下部材44に対してほぼ平行に設けられている。
以上の構成により、振動減衰装置40は、架構フレーム10が振動により変形する際、その変形に伴う力を上側ブレース20、下側ブレース30を介して、オイルダンパー46に作用させ、架構フレーム10の振動を減衰させる。すなわち、対角線の一方における上側ブレース20と下側ブレース30の引張力により図4に示すように振動減衰装置40の枠部(左部材41、右部材42、上部材43、及び、下部材44)が変形し、当該枠部の変形に応じてオイルダンパー46が直動方向に作動する。これにより、オイルダンパー46の減衰特性を効率よく発揮させて、優れた制振効果を得ることができる。
<制振構造の動作について>
図5Aは、定常状態における制振構造の概念図であり、図5Bは、非定常状態(架構フレーム10が水平荷重により変形した状態)における制振構造の概念図である。
定常状態では、架構フレーム10の対角線方向に均等に引張力が作用している。このため、振動減衰装置40の枠部の形状は、図5Aに示すように、架構フレーム10の形状と相似形の長方形に保持されている。
架構フレーム10が水平荷重を受けて変形すると、架構フレーム10の2本の対角線のうち、一方の対角線上に設けられたブレース(図5Bの場合、右上の上側ブレース20と左下の下側ブレース30)の張力が、他方の対角線上に設けられたブレース(図5Bの場合、左上の上側ブレース20と右下の下側ブレース30)の張力よりも大きくなる(右上と左下を結ぶ対角線側の張力が大きくなる)。このため、振動減衰装置40の枠部も架構フレーム10の変形に追従して変形する。この枠部の変形に応じて、前述したようにオイルダンパー46が作用し、架構フレーム10の振動を減衰させる。
仮に、上側ブレース20や下側ブレース30を、棒鋼(引張材)と、棒鋼の間で引張力を調整するターンバックルとによって形成した場合、使用する棒鋼の規格(JIS)が限られている。例えば、棒材の断面が33mmの場合、引張強度が289kNのものまでしかない(JIS A 5540)。このため、これよりも高い高荷重を負担させようとすると、規格外の部材を使用することになり、コストが増大する。
これに対し、本実施形態では、引張材として安価で高強度の鋼板(第一平板32A、第二平板32Bなど)を用いている。これにより、コストの低減を図るとともに、高い荷重を負担することができる。なお、本実施形態では、第一平板32A、第二平板32Bの端部にそれぞれ、第一座板34A、第二座板34Bを対向するように設けており、これらをボルト37及びナット38a、38bによって締め付けている(引っ張っている)ので、引張材として第一平板32A、第二平板32Bを用いても簡易に引張力を調整することができる。
また、張力の小さい側の対角線側(図5Bの場合、左上と右下を結ぶ対角線)では、圧縮方向への応力(圧縮力)が働く可能性がある。ブレースに棒材とターンバックルを用いる場合、圧縮力に対応することができないため座屈するおそれがある。これに対し、本実施形態の下側ブレース30は、前述したように縮む方向に変形できるので、引張材(第一平板32A及び第二平板32B)の座屈を防止することできる。
===その他の実施形態について===
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<下側ブレース30について>
前述の実施形態では、第一平板32Aと第一座板34A、及び、第二平板32Bと第二座板34Bをそれぞれ溶接によって接合していたが、これには限られない。例えば、第一平板32Aと第一座板34A、及び、第二平板32Bと第二座板34Bを(T字状に)一体成形したものであってもよい。あるいは、H形鋼やT形鋼から切り出して形成してもよい。また、第一補強板36A、第二補強板36Bは設けていなくてもよい。
また、前述の実施形態では、第一平板32Aと第一座板34A、及び、第二平板32Bと第二座板34BをそれぞれT字状に形成していたがこれには限られない。例えば、第一平板32Aの端面が第一座板34Aから突き出るように第一平板32Aと第一座板34Aを一体成形してもよい。第二平板32Bと第二座板34Bも同様である。
また、上側ブレース20を下側ブレース30と同じ構成にしてもよい。少なくとも対角線の一部(一箇所)に下側ブレース30と同じ構成が設けられていればよい。
また、下側ブレース30の構造(引張構造)を、架構フレーム10(制振構造)以外のもの(引張力を負担するもの)に適用してもよい。
<振動減衰装置について>
前述の実施形態で振動減衰装置40は長方形(矩形)であったが正方形でもよい。例えば、架構フレーム10の構面が正方形の場合、振動減衰装置40も正方形にすればよい。また、前述の実施形態では、振動減衰装置40を架構フレーム10のほぼ中央部に設けているが、当該中央部から水平方向又は上下方向にずらした位置に振動減衰装置40を設けもよい。例えば、振動減衰装置40を架構フレーム10の上側に寄せて配置してもよいし、逆に下側に寄せて配置してもよい。また、振動減衰装置40を架構フレーム10の左側に寄せて配置してもよいし、逆に右側に寄せて配置してもよい。特に、前述の実施形態のように、対角線の下側部分を引っ張る場合、振動減衰装置40を架構フレーム10の上側に寄せて配置する(上側のブレースを短めにする)ことが望ましい。
また、前述の実施形態では振動減衰装置40を用いていたが、振動減衰装置40は設けていなくてもよい。例えば、架構フレーム10の構面の対向する隅角部(対角線の一方)の間に、下側ブレース30と同様のブレースを設けてもよい。すなわち、この場合、対向する隅角部が一方側の部材と他方側の部材に相当し、ブレースは、その間で引張力を負担することになる。
<ダンパーについて>
前述の実施形態では、ダンパーとしてオイルダンパー46(粘性ダンパー)を用いていたがこれには限られず他のダンパーを用いてもよい。例えば、摩擦ダンパーやゴムなどの粘弾性ダンパーを用いても良い。また、所定の荷重で座屈する降伏ダンパーを用いてもよい。あるいは、摩擦ダンパー、粘性ダンパー、粘弾性ダンパー、降伏ダンパーのうちの2種類以上のダンパーを組み合わせた複合ダンパーを用いてもよい。
10 架構フレーム
12 柱
14 梁
20 上側ブレース
30 下側ブレース
32A 第一平板
32B 第二平板
34A 第一座板
34B 第二座板
36A 第一補強板
36B 第二補強板
37 ボルト
38a ナット
38b ナット
40 振動減衰装置
41 左部材
42 右部材
43 上部材
43a ダンパー保持部
43b フランジ
44 下部材
44a ダンパー保持部
44b フランジ
46 オイルダンパー
46a シリンダ部
46b ピストン軸
50 連結ボルト
341 ボルト孔
342 ボルト孔

Claims (6)

  1. 所定方向の一方側の部材と他方側の部材との間で引張力を負担する引張構造であって、
    前記一方側の部材に接合され、前記所定方向に沿って配置された第一平板と、
    前記他方側の部材に接合され、前記所定方向に沿って配置された第二平板と、
    前記第一平板の前記所定方向の他方側の端部に溶接され当該第一平板と直交する第一座板と、
    前記第二平板の前記所定方向の一方側の端部に溶接され当該第二平板と直交し、前記第一座板と対向する第二座板と、
    前記第一座板と前記第二座板を引っ張る引張調整部材と、
    備え、
    前記引張調整部材は、ボルトと、前記ボルトに螺合するナットとを有し、
    前記ボルトは、前記所定方向の一方側から前記第一座板及び前記第二座板を貫通し、
    前記ナットは、前記第二座板の前記所定方向の一方側の面、及び、他方側の面にそれぞれ設けられている
    ことを特徴とする引張構造。
  2. 請求項1に記載の引張構造であって、
    前記第一座板と前記第二座板は前記所定方向に離間しており、
    前記第一座板は、前記ボルトの頭部と、前記第二座板の前記所定方向の一方側の面に設けられた前記ナットとの間で移動可能である
    ことを特徴とする引張構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の引張構造であって、
    前記第一平板は、前記第一座板の中央に配置されており、
    前記第二平板は、前記第二座板の中央に配置されており、
    前記引張調整部材は、前記第一座板及び前記第二座板の各中央を中心として対称に設けられている、
    ことを特徴とする引張構造。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の引張構造であって、
    前記一方側の部材、及び、前記他方側の部材は、左右一対の構造縦材と上下一対の構造横材とに囲まれた構面の対向する隅角部である、
    ことを特徴とする引張構造。
  5. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の引張構造であって、
    前記一方側の部材、又は、前記他方側の部材が振動減衰装置である、
    ことを特徴とする引張構造。
  6. 請求項5に記載の引張構造を備えたことを特徴とする制振構造。
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