JP2000136565A - H形鋼柱の梁接合部構造 - Google Patents

H形鋼柱の梁接合部構造

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茂樹 伊藤
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Takuya Ueki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 H形鋼柱の弱軸方向の梁が剛接合された接合
部にヒューズ部材を用いることにより、常時の剛性を向
上させつつ、地震時にヒューズ部材を降伏させることに
より、梁崩壊型を実現すること。 【解決手段】 H形鋼柱1に接合された上ダイアフラム
4に弱軸方向の梁3の上フランジ3aをスプライスプレ
ート8により剛接合し、H形鋼柱1に接合された下ダイ
アフラム5に弱軸方向の梁3の下フランジ3bを柱の曲
げ耐力以下のモメントでせん断降伏するフランジ11と
補強板12を有するヒューズ部材10を介して剛接合し
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はH形鋼柱の梁接合部
構造、特にH形鋼柱の梁接合部において、H形鋼柱の弱
軸方向の接合部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は従来のH形鋼柱の強軸方向の接合
部に梁が剛接合され、弱軸方向の接合部に梁がピン接合
された状態の概略を示す平面図、図10は同H形鋼柱の
強軸方向の接合部に梁が剛接合され、弱軸方向の接合部
に梁がピン接合された状態を示す斜視図、図11は従来
のH形鋼柱の強軸方向と弱軸方向の接合部に梁が剛接合
された状態を示す斜視図である。通常、H形鋼柱の弱軸
方向の接合部は、H形鋼柱の弱軸方向の耐力が強軸方向
の約1/3であるため、図9及び図10に示すようにH
形鋼柱11の弱軸方向の接合部に梁12がピン13によ
りピン接合されることが多い。そして、H形鋼柱11の
強軸方向の接合部に梁2が溶接により剛接合される。こ
のとき、H形鋼柱11の強軸方向には剛接合のラーメン
フレーム、弱軸方向はブレース構造となっているのが一
般的である。しかし、ピン接合される接合部は梁12の
たわみが大きくなるため、図11に示すようにH形鋼柱
1の弱軸方向の接合部に梁12が溶接と梁継手14によ
り剛接合される場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、H形鋼柱1
1は強軸方向と弱軸方向の断面積が大きく異なる異方性
あり、1981年に改正された建築基準法に基づく耐震
設計法においてはブレース構造がラーメン構造よりも不
利なため、近年我が国においては殆ど使われていない。
しかし、H形鋼柱11はオープン断面であるため、接合
部の加工がしやすい特徴がある。さらに、H形鋼柱11
の弱軸方向の接合部に梁12がピン13によりピン接合
されると、ピン接合された梁は剛接合された梁に比較し
てたわみが大きくなるため、梁せいを大きくした大きな
断面を使うか、スパンを小さくする必要があるという問
題があった。
【0004】また、耐震設計上、柱崩壊型よりもエネル
ギー吸収能力の大きな梁降伏型の崩壊型を実現するた
め、柱の耐力を梁の耐力の1.1〜1.5倍とするのが
望ましいとされている。このため、たわみを大きくしな
いようにH形鋼柱11の弱軸方向を剛接合する場合、柱
の強軸方向の梁の1/3程度の耐力の梁12しか使えな
いため、スパンを小さくする必要があった。そこで、ス
パンを小さくするか、梁せいを大きくして梁耐力をH形
鋼柱11の弱軸耐力以上にする場合、地震の時に柱が崩
壊する柱崩壊モードになり、耐震安全性状の点で好まし
くなく、柱が崩壊すると復旧が困難であり、さらに建物
の倒壊の危険性が増大するという問題があった。
【0005】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、H形鋼柱の弱軸方向の梁が剛
接合された接合部にヒューズ部材を用いることにより、
常時の剛性を向上させつつ、地震時にヒューズ部材を降
伏させることにより、梁崩壊型を実現することができる
H形鋼柱の梁接合部構造を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
H形鋼柱の梁接合部構造は、H形鋼柱の弱軸方向に設け
たダイアフラムに梁の一方のフランジをスプライスプレ
ートを介して接合し、かつ該梁の他方のフランジを柱の
曲げ体力以下のモーメントで降伏するヒューズ部材を介
して接合したものである。
【0007】本発明の請求項2に係るH形鋼柱の梁接合
部構造のヒューズ部材がフランジを具備する面材であっ
て梁のウエブと略平行に設置されている。
【0008】本発明の請求項3に係るH形鋼柱の梁接合
部構造のヒューズ部材は低降伏点鋼で形成されている。
【0009】本発明の請求項4に係るH形鋼柱の梁接合
部構造の梁のウエブに補強リブが設けられ、当該補強リ
ブの直下に上記ヒューズ部材が具備したフランジが位置
するようにしている。
【0010】本発明の請求項1においては、H形鋼柱の
弱軸方向に設けたダイアフラムに梁の一方のフランジを
スプライスプレートを介して接合し、かつ該梁の他方の
フランジを柱の曲げ耐力以下のモーメントで降伏するヒ
ューズ部材を介して接合したから、常時荷重に対しては
剛接合となるが、地震により梁にH形鋼柱の弱軸方向の
耐力以下の曲げモーメントが加えられると、ヒューズ部
材が降伏するため、ヒューズ部材が変形して梁崩壊型の
メカニズムが実現できる。
【0011】本発明の請求項2においては、ヒューズ部
材がフランジを具備する面材であって梁のウエブと略平
行に設置されているから、ヒューズ部材の降伏後も梁の
せん断力がヒューズ部材のフランジを介して下ダイアフ
ラムからH形鋼柱へと効率よく伝達される。
【0012】本発明の請求項3においては、ヒューズ部
材が低降伏点鋼で形成されている場合、普通鋼で形成さ
れている場合に比べて歪みエネルギー吸収力が増え、H
形鋼柱の弱軸方向の耐力以下の曲げモーメントが複数回
以上繰り返されても容易に破断しないため、ヒューズ部
材の取り替えが必要にならず、履歴ダンパーとしての性
能が得られる。
【0013】本発明の請求項4においては、梁のウエブ
に補強リブが設けられ、当該補強リブの直下にヒューズ
部材が具備したフランジが位置するようにしているか
ら、常時荷重における梁に加えられたせん断力は、梁の
ウエブに接合された補強リブを介し、直応力としてヒュ
ーズ部材が具備したフランジに、さらに下ダイアフラム
からH形鋼柱のウエブへと効率よく伝達される。
【0014】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実
施形態1のH形鋼柱の梁接合部構造の構成を示す側面
図、図2は同H形鋼柱の梁接合部構造の構成を示す平面
図、図3は同H形鋼柱の梁接合部構造の構成を示す断面
図、図4は同H形鋼柱の梁接合部構造の施工前の状態を
示す斜視図、図5は同H形鋼柱の梁接合部構造に用いら
れるヒューズ部材を示す斜視図、図6は柱と梁の十字形
試験体を示す模式図、図7は同H形鋼柱の梁接合部構造
の柱と梁の荷重−変位関係を示す線図である。図におい
て、1はH形鋼柱、2はH形鋼柱1の強軸方向のフラン
ジ1aに溶接により剛接合された強軸方向の梁、3はH
形鋼柱1の弱軸方向に接合される弱軸方向の梁で、その
ウエブ3cの上端及び上フランジ3aの端部が切欠され
ている。
【0015】4はH形鋼柱1に接合され、弱軸方向の梁
3に接合される上ダイアフラムで、フランジ1aの側端
部より突出している。5はH形鋼柱1に接合され、弱軸
方向の梁3に接合される下ダイアフラムで、弱軸方向の
梁3の下フランジ3bより下方に位置している。6は下
ダイアフラム5の下面とH形鋼柱1の弱軸方向のウエブ
1bに溶接により取り付けられたダイアフラム用補強リ
ブ、7はH形鋼柱1に接合され、強軸方向の下ダイアフ
ラムである。8は上ダイアフラム4と弱軸方向の梁3の
上フランジ3aとを接合するスプライスプレート、9は
弱軸方向の梁3のウエブ3cの端部側両面にそれぞれ間
隔を置いて設けられた2個の補強リブである。
【0016】10は弱軸方向の梁3の下フランジ3bの
下部に梁3のせん断力と曲げモーメントを伝達する普通
鋼で形成されたヒューズ部材である。このヒューズ部材
10は両縁にそれぞれフランジ11を具備し、H型断面
の面材として形成されている。さらにヒューズ部材10
とフランジ11の一端には補強板12が取り付けられて
函状になっている。また、ヒューズ部材10に設けられ
たフランジ11の幅は梁3の幅以下程度で、フランジ部
11の断面積は梁3に作用するせん断力で降伏しないよ
うに形成されている。さらに、ヒューズ部材10の断面
積はH形鋼柱1の曲げ耐力以下のモメントによる作用力
によってせん断降伏するように形成されている。なお、
ヒューズ部材10を塑性変形能力若しくは伸び能力の大
きな例えば、LY100、LY160等の低降伏点鋼で
構成し、履歴ダンパーとしての性能が得られるようにし
てもよい。
【0017】次に、H形鋼柱1に弱軸方向の梁3を接合
する手順について説明する。H形鋼柱1に接合された下
ダイアフラム2の先端にヒューズ部材10に設けられた
補強板12をフランジ11が梁3のウエブ3cに直交す
るようにボルト15とナット16により取り付けてお
く。なお、溶接により固定してもよい。しかる後に、弱
軸方向の梁3の下フランジ3bの端部をヒューズ部材1
0とフランジ11に載せ、下フランジ3bの下面とヒュ
ーズ部材10及びフランジ11の上面を溶接により接合
する。このとき、ヒューズ部材10が梁3のウエブ3c
と直下で平行に位置し、また梁3のウエブ3cに接合さ
れたウエブ用補強リブ9の下方にヒューズ部材10に設
けられたフランジ11が位置することとなる。
【0018】その後、H形鋼柱1の弱軸方向のウエブ1
bに接合された上ダイアフラム4と梁3の上フランジ3
aとを3つのスプライスプレート8で挟み込み、これら
三者をボルト15とナット16で固定して剛接合する。
なお、梁3のウエブ3cは上ダイアフラム4や下ダイア
フラム5やH形鋼柱1とは接続されない。上述した説明
では、下ダイアフラム2にフランジ11と補強板12と
を有するヒューズ部材10を予め取り付けた例を示して
いるが、梁3の下フランジ3bにフランジ11と補強板
12とを有するヒューズ部材10を予め取り付けてお
き、その後にそのヒューズ部材10等を下ダイアフラム
5に接合するようにしてもよいことは勿論である。ま
た、この場合のヒューズ部材10と下ダイアフラム5の
接合はボルトとナットによるか溶接でもよい。
【0019】このように構成された本発明の実施の形態
1のH形鋼柱の梁接合部構造では、梁3の上フランジ3
aがスプライス8により上ダイアフラム4を介してH形
鋼柱1に接合され、梁3の下フランジ3bがフランジ1
1と補強板12とを有するヒューズ部材10により下ダ
イアフラム5を介してH形鋼柱1に接合されているた
め、常時荷重に対しては剛接合とすることができる。そ
して、弱軸方向の梁3に加えられたせん断力は、梁3の
ウエブ3cに接合されたウエブ用補強リブ9を介し、直
応力としてヒューズ部材10に設けられたフランジ11
に、さらに下ダイアフラム5からその下のダイアフラム
用補強リブ6、さらにはH形鋼柱1のウエブ1bへと伝
達される。また、梁3に加えられる曲げモーメント(即
ち、梁3のフランジの直応力)はヒューズ部材10のせ
ん断力として下ダイアフラム5を介してH形鋼柱1へと
伝達される。
【0020】また、地震時には、H形鋼柱1の弱軸方向
の耐力以下の曲げモーメントに対して、ヒューズ部材1
0が降伏するように設計されているため、地震により梁
3にH形鋼柱1の弱軸方向の耐力以下の曲げモーメント
が作用した場合に、これによりヒューズ部材10にせん
断力が作用して降伏するため、梁崩壊型のメカニズムが
実現できる。そして、常時荷重時に梁3の上下フランジ
3a,3bの中心にあった梁3の回転中心は、地震時に
ヒューズ部材10が降伏すれば梁3の上フランジ3a側
に移動するため、ヒューズ部材10のせん断変形角が大
きくなり、ヒューズ部材10に変形が集中し、ダンパー
として有効に作用することとなる。ヒューズ部材10が
普通鋼で形成されている場合、図7の柱と梁の十字形試
験体について、図8に示す試験結果である柱と梁の荷重
−変位関係を示す線図を見ると、点線で示すように荷重
に対する変形が大きく、H形鋼柱1の弱軸方向の耐力以
下の曲げモーメントが6回繰り返されると、溶接部に亀
裂が生じ、耐力低下を起こすため、ヒューズ部材10の
取り替えが必要になる。
【0021】また、ヒューズ部材10が低降伏点鋼を用
いて形成されている場合、図7の柱と梁の十字形試験体
について、図8に示す試験結果である柱と梁の荷重−変
位関係を示す線図を見ると、実線で示すように荷重に対
する変形が小さく、H形鋼柱1の弱軸方向の耐力以下の
曲げモーメントが10回繰り返されて耐力低下が起こら
ず、ヒューズ部材10の取り替えが必要にならず、履歴
ダンパーとしての性能が得られる。さらに、低降伏点鋼
を用いれば、降伏強度が普通鋼よりも小さいため、ヒュ
ーズ部材10に同じ耐力を付与するためにヒューズ部材
10の板厚を厚くできるため、剛性を高くできる利点が
ある。
【0022】実施の形態2.図8は本発明の実施形態2
のH形鋼柱の梁接合部構造の構成を示す断面図である。
この実施の形態2は、実施の形態1とはヒューズ部材1
0の取り付け位置が異なるものである。この実施の形態
2では、H形鋼柱1に接合された上ダイアフラム4に弱
軸方向の梁3の上フランジ3aがフランジ11と補強板
12を有するヒューズ部材10を介して接合され、H形
鋼柱1に接合された下ダイアフラム5に弱軸方向の梁3
の下フランジ3aがスプライスプレート8を介して接合
されたものである。なお、上ダイアフラム4の上面とH
形鋼柱1にダイアフラム用補強リブ6が溶接により取り
付けられている。上述した実施の形態1が主に上方から
下方へ梁3にせん断力や曲げモーメントが強く働いた場
合に有効に機能するの対し、実施の形態2は主に下方か
ら上方へ梁3にせん断力や曲げモーメントが強く働いた
場合に有効に機能するように設計されたもので、それ以
外の作用、効果は実施の形態1と同様である。また、実
施の形態2においても、ヒューズ部材10が普通鋼で形
成されたものと、低降伏点鋼で形成されたものが適用さ
れることはいうまでもなく、その作用、効果も実施の形
態1と同様である。
【0023】上述した実施の形態1、2では、ヒューズ
部材10にフランジ11と補強板12を設けた例につい
て説明したが、補強板12がないもの、或いはフランジ
11と補強板12がないものについても本発明を適用で
きることは勿論である。また、弱軸方向の梁3のウエブ
3cの端部側両面に2個の補強リブ9を設けた例につい
て説明したが、ヒューズ部材10の中央部に更にフラン
ジを設けた場合にはウエブ3cの端部側両面にそれぞれ
1個の補強リブ9又は3個の補強リブ9を設けても本発
明を適用できることは勿論である。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1によれ
ば、H形鋼柱の弱軸方向に設けたダイアフラムに梁の一
方のフランジをスプライスプレートを介して接合し、か
つ該梁の他方のフランジを柱の曲げ耐力以下のモーメン
トで降伏するヒューズ部材を介して接合したから、常時
荷重に対しては剛接合となるが、地震により梁にH形鋼
柱の弱軸方向の耐力以下の曲げモーメントが加えられる
と、ヒューズ部材が降伏するため、ヒューズ部材が変形
して梁崩壊型のメカニズムがメカニズムが実現でき、さ
らに、梁の接合部をヒューズ部材を取り替える補修だけ
で済むという効果がある。
【0025】本発明の請求項2によれば、ヒューズ部材
がフランジを具備する面材であって梁のウエブと略平行
に設置されているから、ヒューズ部材の降伏後も梁のせ
ん断力がヒューズ部材のフランジを介して下ダイアフラ
ムからH形鋼柱へと効率よく伝達されるという効果があ
る。
【0026】本発明の請求項3によれば、ヒューズ部材
が低降伏点鋼で形成されている場合、普通鋼で形成され
ている場合に比べて歪みエネルギー吸収力が増え、H形
鋼柱の弱軸方向の耐力以下の曲げモーメントが複数回以
上繰り返されても容易に破断しないため、ヒューズ部材
の取り替えが必要にならず、履歴ダンパーとしての性能
が得られるという効果がある。
【0027】本発明の請求項4によれば、梁のウエブに
補強リブが設けられ、当該補強リブの直下にヒューズ部
材が具備したフランジが位置するようにしているから、
常時荷重における梁に加えられたせん断力は、梁のウエ
ブに接合された補強リブを介し、直応力としてヒューズ
部材が具備したフランジに、さらに下ダイアフラムから
H形鋼柱のウエブへと効率よく伝達されるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1のH形鋼柱の梁接合部構造
の構成を示す側面図である。
【図2】同H形鋼柱の梁接合部構造の構成を示す平面図
である。
【図3】同H形鋼柱の梁接合部構造の構成を示す断面図
である。
【図4】同H形鋼柱の梁接合部構造の施工前の状態を示
す斜視図である。
【図5】同H形鋼柱の梁接合部構造に用いられるヒュー
ズ部材を示す斜視図である。
【図6】柱と梁の十字形試験体を示す模式図である。
【図7】同H形鋼柱の梁接合部構造の柱と梁の荷重−変
位関係を示す線図である。
【図8】本発明の実施形態2のH形鋼柱の梁接合部構造
の構成を示す断面図である。
【図9】従来のH形鋼柱の強軸方向の接合部に梁が剛接
合され、弱軸方向の接合部に梁がピン接合された状態の
概略を示す平面図である。
【図10】同H形鋼柱の強軸方向の接合部に梁が剛接合
され、弱軸方向の接合部に梁がピン接合された状態を示
す斜視図である。
【図11】従来のH形鋼柱の強軸方向と弱軸方向の接合
部に梁が剛接合された状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 H形鋼柱 3 弱軸用の梁 3a 上フランジ 3b 下フランジ 3c ウエブ 4 上ダイアフラム 5 下ダイアフラム 8 スプライスプレート 10 ヒューズ部材 11 フランジ 12 補強板
フロントページの続き (72)発明者 形山 忠輝 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 植木 卓也 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 2E125 AA04 AA14 AB01 AC15 AG03 AG04 AG12 AG41 AG50 AG57 BB02 BB22 BD01 CA05 3J066 AA26 BA03 BB04 BC03 BF11 BG01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 H形鋼柱の弱軸方向に設けたダイアフラ
    ムに梁の一方のフランジをスプライスプレートを介して
    接合し、かつ該梁の他方のフランジを柱の曲げ耐力以下
    のモーメントで降伏するヒューズ部材を介して接合した
    ことを特徴とするH形鋼柱の梁接合部構造。
  2. 【請求項2】 上記ヒューズ部材がフランジを具備する
    面材であって上記梁のウエブと略平行に設置されている
    ことを特徴とする請求項1記載のH形鋼柱の梁接合部構
    造。
  3. 【請求項3】 上記ヒューズ部材は低降伏点鋼で形成さ
    れていることを特徴とする請求項1又は2記載のH形鋼
    柱の梁接合部構造。
  4. 【請求項4】 上記梁のウエブに補強リブが設けられ、
    当該補強リブの直下に上記ヒューズ部材が具備したフラ
    ンジが位置することを特徴とする請求項2又は3記載の
    H形鋼柱の梁接合部構造。
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