JP6789630B2 - 皮膚外用組成物、水和膜形成方法及び水和膜形成剤 - Google Patents

皮膚外用組成物、水和膜形成方法及び水和膜形成剤 Download PDF

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Description

本発明はイソステアリン酸ポリグリセリルを含有する組成物及び水和膜形成剤に関する。
口紅の化粧もちには大きく分けて、長時間、唇上に色やつやが残っているロングラスティング効果、及びコーヒーカップなどの食器や、ストローなどに口紅がつかない二次付着レス効果の2つの要素がある(非特許文献1)。従来、口紅の分野ではこの2つの観点から化粧もちを向上させる研究が行われてきた。
特に二次付着レス効果を向上させるために、肌への塗布後に、シリコーン系油剤が上層に、エステル油が下層に分離するような性質をもつ唇用化粧料が提案されている。
肌への塗布後に相分離を起こす性質を持つ唇用化粧料は、例えば、特許文献1〜4において開示されている。
特許文献1には、モノイソステアリン酸グリセリンとメチルフェニルシリコーンと水および/またはグリセリンとワックスを特定量含む唇用化粧料が記載されている。
特許文献2には、水添ポリイソブテン、メチルフェニルシリコーン、親油性界面活性剤及びワックスを特定量含む唇用化粧料が記載されている。
特許文献3には、ブロック型アルキレンオキシド誘導体、ジメチルジフェニルポリシロキサン、ジイソステアリン酸ジグリセリル及び/又はトリイソステアリン酸ジグリセリルを特定量含む唇用化粧料が記載されている。
また、特許文献4には、多価アルコール変性シリコーン、常温液状のエステル油、着色剤、25℃における屈折率が1.47以上の油剤及び融点が35〜45℃で常温で固体のトリグリセリルを含有することを特徴とする油性化粧料が開示されている。
そして、特許文献4には、当該油性化粧料を肌や口唇に塗布すると、皮膚の水分や、空気中の水分により、多価アルコール変性シリコーンと油剤が相分離して化粧膜にツヤを与え、多価アルコール変性シリコーンが水分により粘性が高まって化粧膜が強固になり、化粧持続性が向上することが記載されている(段落0006)。
WO2010/113956号パンフレット 特開2011−140481号公報 特開2011−42610号公報 特開2014−181218号公報
日本化粧品技術社会(2003).『化粧品辞典』、P137〜138、丸善株式会社
特許文献1には、水を含まない唇用化粧料は二次付着レス効果に劣ることが開示されている(段落0046)。
また、特許文献2には、水及びグリセリンの配合量が2質量%以下である唇用化粧料は、安定性が悪く二次付着レス効果の測定すらできないことが開示されている(表7、段落0070)。
さらに、特許文献3には、イオン交換水及び10%食塩水の何れも含まない唇用化粧用は、二次付着レス効果に劣ることが開示されている(表2、表3)。
このように特許文献1〜3に係る唇用化粧料は、皮膚の水分や、空気中の水分を抱水する機能が弱い、若しくは無いため、初めから処方に水を含有させる必要があった。
そのため、製造直後から一定の粘性を有しており扱いづらく、また肌への塗布前から分離が起き始め不安定であるという問題があった。
一方、特許文献4に記載の油性化粧料は、皮膚の水分や、空気中の水分を取り込むことができ、初めから水を含有させる必要が無い。しかし、特許文献4には、必須成分であるトリグリセリルを含まない場合には、色持ちの良さと色移りのなさが著しく低下することが開示されている(表1、段落0031)。
これは、特許文献4の油性化粧料に含まれている親水性の成分、例えば、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2の水和力だけでは空気中の水分や皮膚上の水分を取り込み、化粧もちを向上させることができないことを示している。
このような状況に鑑み、本発明は水和膜形成能に優れ、化粧もちの良い皮膚外用組成物を提供することを課題とする。
特に、本発明はロングラスティング効果、二次付着レス効果及び保湿持続効果に優れた唇用化粧料を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明は、イソステアリン酸ポリグリセリルとシリコーン系油剤を含む皮膚外用組成物である。
本発明の皮膚外用組成物は、ロングラスティング効果、二次付着レス効果及び保湿持続効果に優れる。
本発明の好ましい形態では、さらにダイマージリノール酸水添ヒマシ油、ヒマシ油及びヒドロキシステアリン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上の油剤を含む。
これらの油剤を含むことによって、皮膚外用組成物の均一性を向上させ、発色性を向上させることができる。
本発明の好ましい形態では水分含有量が1質量%以下である。
水の含有量が前記範囲である本発明の皮膚外用組成物は扱い易さに優れる。
本発明の好ましい形態では、色材を含有する。
前記イソステアリン酸ポリグリセリルは水和膜を形成する際に、色材も抱え込むことができるため、色落ちや色移りが起こりにくい。
そのため、色材を含有する形態の本発明の皮膚外用組成物は、優れた二次付着レス効果とロングラスティング効果を発揮する。
本発明の皮膚外用組成物は好ましくは、唇用化粧料である。
本発明の皮膚外用組成物は、水分を呼気から供給できるため、唇用化粧料への応用に特に適している。
本発明の好ましい実施の形態では、前記イソステアリン酸ポリグリセリルが、エステル化率がY%である、重合度Xのポリグリセリンとイソステアリン酸のエステル縮合体であり、下記式(1)及び(2)を充足する。
(1)Y<X+37
(2)20<Y<50
(Xは2以上の整数である)
上記式(1)及び式(2)の条件を充足するイソステアリン酸ポリグリセリルは、水和膜形成能に優れる。そのため、該イソステアリン酸ポリグリセリルは肌への塗布後に外部からの水分を取り込むことができ、肌上に水和膜を形成することができる。
そのため、上記イソステアリン酸ポリグリセリルを含む本発明の皮膚外用組成物は化粧もちに優れる。
本発明の好ましい形態では、前記イソステアリン酸ポリグリセリルが下記式(3)を充足する。
(3)25≦Y≦35
このような条件を充足するイソステアリン酸ポリグリセリルを含む本発明の皮膚外用組成物は、外部から水を取り込んだ際に、特に粘度が高く強固な水和膜を形成することができ、化粧もちに優れる。
本発明の好ましい形態では、前記ポリグリセリンの重合度Xが6以上である。
前記範囲の重合度のポリグリセリンにより構成されるイソステアリン酸ポリグリセリルを含む本発明の皮膚外用組成物は、化粧もちに優れる。
本発明の好ましい形態では、前記シリコーン系油剤が、単位構造として少なくとも下記化学式(1)で表される単位構造を有する。
化学式(1)
上記シリコーン系油剤を含む本発明の皮膚外用組成物は、ロングラスティング効果、二次付着レス効果及び保湿持続効果に優れる。
本発明の好ましい形態では、前記シリコーン系油剤が、下記化学式(2)で表される単位構造及び/又は下記化学式(3)で表される単位構造を有する。
化学式(2)
化学式(3)
上記シリコーン系油剤を含む本発明の皮膚外用組成物は、ロングラスティング効果、二次付着レス効果及び保湿持続効果により優れる。
本発明の好ましい形態では、前記シリコーン系油剤がトリメチルシロキシフェニルジメチコンである。
トリメチルシロキシフェニルジメチコンを含む本発明の皮膚外用組成物は、ロングラスティング効果、二次付着レス効果及び保湿持続効果により優れる。
本発明の好ましい形態では、前記シリコーン系油剤の含有量と、前記イソステアリン酸ポリグリセリルの含有量との質量比が9:1〜1:1である。
イソステアリン酸ポリグリセリルとシリコーン系油剤との含有質量比が前記範囲である本発明の皮膚外用組成物は、特に化粧もちに優れる。
本発明によれば、外部から水を取り込んで強固な水和膜を形成し、化粧もちに優れた皮膚外用組成物を提供することができる。
特に本発明は二次付着レス効果、ロングラスティング効果、保湿性維持効果を発揮する唇用化粧料を提供することができる。
試験例1で使用したイソステアリン酸ポリグリセリルのポリグリセリンの重合度Xとエステル化率Yに該当する点をプロットしたグラフを表す。 イソステアリン酸ポリグリセリル−3、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−6及びトリイソステアリン酸ポリグリセリル−10が形成する水和膜の偏光顕微鏡による観察結果を表す。 X線小角散乱によるイソステアリン酸ポリグリセリル−3が形成する水和膜の測定結果を示す。 X線小角散乱によるジイソステアリン酸ポリグリセリル−6が形成する水和膜の測定結果を示す。 X線小角散乱によるトリイソステアリン酸ポリグリセリル−10が形成する水和膜の測定結果を示す。 トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10とシリコーン系油剤の混合物が形成する水和膜の偏光顕微鏡による観察結果を表す。 実施例1〜3及び比較例1、並びにA社の既製品のリキッドタイプの口紅を唇に適量塗布し、塗布直後、5分後及び10分後に白色板に唇を押し付けた時の白色板の写真である。 実施例3並びに比較例1及び2リキッドタイプの口紅に水を添加した時の写真である。 実施例3並びに比較例1及び2リキッドタイプの口紅を唇に適量塗布し、1時間おきに白色板に唇を押し付けた時の白色板の写真である。
以下、本発明を実施するための形態について、詳述する。
<1>皮膚外用組成物
本発明の皮膚外用組成物は、イソステアリン酸ポリグリセリルを含む。イソステアリン酸ポリグリセリルを構成するイソステアリン酸の構造や、ポリグリセリン部分のエステル化率及び重合度は特に限定されないが、以下の条件を充足するイソステアリン酸ポリグリセリルを好ましく例示することができる。
すなわち、エステル化率がY%である、重合度Xのポリグリセリンとイソステアリン酸のエステル縮合体であり、下記式(1)及び(2)を充足するイソステアリン酸ポリグリセリルを好ましく用いることができる。
(1)Y<X+37
(2)20<Y<50
(Xは2以上の整数である
このような条件を充足するイソステアリン酸ポリグリセリルは、水和膜形成能に優れているため、本発明の皮膚外用組成物は、外部の水分を取り込むことで水和膜を形成することができる。そして、上記式(1)及び(2)を充足するイソステアリン酸ポリグリセリルが形成する水和膜は液晶構造をとるため安定である。
したがって、上記式(1)及び(2)を充足するイソステアリン酸ポリグリセリルを含有する本発明の皮膚外用組成物は、化粧もちに優れている。
上記式(1)及び式(2)を充足するイソステアリン酸ポリグリセリルとしては、モノイソステアリン酸ポリグリセリル−2、モノイソステアリン酸ポリグリセリル−3、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−4、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−5、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−6、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−6、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−7、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−7、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−8、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−8、テトライソステアリン酸ポリグリセリル−8、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−9、テトライソステアリン酸ポリグリセリル−9、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10、テトライソステアリン酸ポリグリセリル−10、ペンタイソステアリン酸ポリグリセリル−10などを例示できる。
本発明においてイソステアリン酸ポリグリセリルのエステル化率Yは、好ましくは20%より大きく50%未満であり、より好ましくは25〜45%であり、さらに好ましくは30〜42%である。
このような条件を充足するイソステアリン酸ポリグリセリルを用いる本発明の皮膚外用組成物は、外部から水を取り込んだ際に、特に粘度が高く強固な水和膜を形成することができ、化粧もちに優れる。
また、イソステアリン酸ポリグリセリルとしては、重合度Xが2以上であり、好ましくは3以上、より好ましくは6以上、さらに好ましくは8以上のポリグリセリンのエステル縮合体を用いることができる。
このような重合度のポリグリセリンのエステル縮合体であるイソステアリン酸ポリグリセリルを用いることで、より透明性のある水和膜を形成することができる皮膚外用組成物を提供することができる。
また、イソステアリン酸ポリグリセリルとしては、重合度Xが、好ましくは20以下、より好ましくは16以下、さらに好ましくは12以下、さらに好ましくは10以下のポリグリセリンのエステルを用いることができる。
また、イソステアリン酸ポリグリセリルとしては、ポリグリセリンの重合度Xが2〜4の時はエステル化率Yが25〜35%であることが好ましい。
また、イソステアリン酸ポリグリセリルとしては、ポリグリセリンの重合度Xが5〜8の時はエステル化率Yが25〜45%であることが好ましい。
また、イソステアリン酸ポリグリセリルとしては、ポリグリセリンの重合度Xが9〜11の時はエステル化率Yが25〜45%であることが好ましい。
これらのイソステアリン酸ポリグリセリルのうち、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10が特に好ましい。
トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10を用いる本発明の皮膚外用組成物は、特に粘度が高く強固な水和膜を形成することができる。
本発明におけるイソステアリン酸ポリグリセリルのアシル基部分のイソステアリン酸の構造は特に限定されず、どのような分岐の態様のものであっても用いることができる。好ましくは、前記イソステアリン酸は分岐鎖が1つであり、分岐鎖の炭素数が1〜3、より好ましくは1であるイソステアリン酸ポリグリセリルを用いることができる。
本発明においては水分含有量が、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以下である。
本発明の皮膚外用組成物は、外部から水を取り込むことができ、水を予め含有させる必要が無いため、組成物中でイソステアリン酸ポリグリセリルが水和することで高粘度になることが無い。
そのため、水分の含有量を前記範囲とすることによって、皮膚外用組成物は取り扱い性に優れる。
また、本発明の皮膚外用組成物における水の含有量を前記範囲とすることによって、安定性を向上させることができる。
本発明の皮膚外用組成物における、イソステアリン酸ポリグリセリルの含有量は、該イソステアリン酸ポリグリセリルの水和膜の形成が阻害されない程度であれば特に限定されず、好ましくは5〜90質量%、より好ましくは10〜70質量%、さらに好ましくは20〜50質量%、より好ましくは25〜40質量%である。
このような形態とすることによって、皮膚外用組成物の化粧もちを向上させることができる。
本発明の皮膚外用組成物は、色材を含有する実施の形態とすることが特に好ましい。
イソステアリン酸ポリグリセリルは水和膜を形成する際に、色材を抱え込むことができる。そのため、このような実施の形態の本発明の皮膚外用組成物は二次付着レス効果とロングラスティング効果に優れる。
本発明の皮膚外用組成物における色材の含有量としては、0.01〜10質量%、より好ましくは0.05〜5質量%、さらに好ましくは0.1〜3質量%としても良い。
また、本発明の皮膚外用組成物は、水和膜中に色材を取り込み濃縮することができるため、色材の含有量はより少なくすることができる。そのため、本発明の皮膚外用組成物における色材の含有量としては、0.001〜5質量%、より好ましくは0.005〜2質量%、さらに好ましくは0.01〜1質量%としても良い。
また、本発明の皮膚外用組成物において、イソステアリン酸ポリグリセリルの含有質量と色材の含有質量の比は、好ましくは99:1〜5:1、より好ましくは80:1〜10:1、さらに好ましくは50:1〜15:1としても良い。
本発明に含有させる色材としては、化粧料に通常用いられる色材であれば特に制限なく、粉末状でもレーキ状でもよく、無機顔料、有機顔料、パール顔料のいずれでもよい。特に限定されないが、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青、チタン酸リチウムコバルト、マンガンバイオレット等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ハイドロタルサイト、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、酸化チタン被覆合成金雲母、酸化チタン被覆ガラス末、酸化チタン・酸化鉄被覆ガラス末、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色223号、赤色218号、橙色201号等の染料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体、化粧料に通常用いられる粉体に有機又は無機顔料を被覆した複合粉体、アルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等が挙げられ、これらは1種又は2種以上、または複合化して用いることができる。また、フッ素化合物、シリコーン系化合物、金属石ケン、界面活性剤、レシチン、アミノ酸、油剤、炭化水素等を用いた公知の方法により表面処理したものを用いても良い。
本発明においては、色材をイソステアリン酸ポリグリセリルで被覆して皮膚外用組成物に含有させても良い。
このような形態とすることによって、皮膚外用組成物の二次付着レス効果とロングラスティング効果を向上させることができる。
本発明の皮膚外用組成物は必須成分としてシリコーン系油剤を含む。
シリコーン系油剤を含有する本発明の皮膚外用組成物は、肌への塗布後に外部の水を取り込み、肌に密着する層としてイソステアリン酸ポリグリセリルが水和膜を形成し、表層にシリコーン系油剤が分離する。
本発明によれば、経時で被膜表面につやを有する化粧もちの良い皮膚外用組成物を提供することができる。
また、シリコーン系油剤に加え、色材を加えた含有する形態とすれば、色材が水和膜に取り込まれるため、色落ちや色移りを効果的に防止することができる。
シリコーン系油剤としてはジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の鎖状シリコーンやオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等の環状シリコーンの何れも用いることができる。特に、単位構造として少なくとも下記化学式(1)で表される単位構造を有するシリコーン系油剤を用いることが好ましい。
化学式(1)
また、本発明のより好ましい実施の形態では、下記化学式(2)で表される単位構造及び/又は下記化学式(3)で表される単位構造を有するシリコーン系油剤を含むことが好ましい。
化学式(2)
化学式(3)
このようなシリコーン系油剤として、ジフェニルメチルシロキシフェニルメチコン/フェニルシルセスキオキサンクロスポリマー、ジフェニルジメチコン、トリメチルシロキシフェニルジメチコン、ジメチコン等を好ましく例示することができ、特に好ましくはトリメチルシロキシフェニルジメチコンを例示することができる。
これらのシリコーン系油剤を含有する本発明の皮膚外用組成物は、強固な水和膜を形成することができる。
シリコーン系油剤としては、25℃で液体であるIOB値0.1以下の油剤、また、25℃における平均溶解性パラメーターが7.0(J/cm3)1/2未満の油剤、そして、カルボキシル基、リン酸基、アミノ基などの極性基を有さない油剤が好ましい。
シリコーン系油剤の粘度は、20℃において、好ましくは60000mpa・秒以下、より好ましくは1000mpa・秒以下である。
このような実施の形態の皮膚外用組成物は、強固な水和膜を形成することができる。
このようなシリコーン系油剤としては、PH−1560(ジフェニルメチルシロキシフェニルメチコン/フェニルシルセスキオキサンクロスポリマー、東レ・ダウコーニング社)、シリコーンKF54(ジフェニルジメチコン、信越シリコーン社)、シリコーンKF54HV(ジフェニルジメチコン、信越シリコーン社)、PDM1000(トリメチルシロキシフェニルジメチコン、旭化成ワッカーシリコーン社)、シリコーンKF96−10(ジメチコン、信越シリコーン社)などの市販品を用いても良い。
本発明においてシリコーン系油剤の含有量は、好ましくは30〜99質量%、より好ましくは40〜90質量%、さらに好ましくは50〜80質量%、さらに好ましくは55〜75質量%である。
シリコーン系油剤の含有量を前記範囲とすることによって、皮膚外用組成物の化粧もちをより向上させることができる。
シリコーン系油剤を含有する形態においては、イソステアリン酸ポリグリセリルとシリコーン系油剤との質量比が、好ましくは1:9〜5:5、より好ましくは2:8〜4:6、さらに好ましくは2.5:7.5〜3.5:6.5である。
シリコーン系油剤とイソステアリン酸ポリグリセリルの量比を前記範囲とすることによって、皮膚外用組成物の化粧もちをより向上させることができる。
また、本発明の皮膚外用組成物はシリコーン系油剤以外に以下の3種から選ばれる油剤を含むことが好ましい。すなわち、本発明の実施の形態では、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油、ヒマシ油及びヒドロキシステアリン酸からなる群から選ばれる油剤を含むことが好ましい。
これらの油剤を含む本発明の皮膚外用組成物は、均一性に優れる。
本発明の皮膚外用組成物は、本発明の効果を損ねない限度において、通常使用される任意成分を含有することもできる。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボカド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、2,4−ヘキサンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤;桂皮酸系紫外線吸収剤;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類フェノキシエタノール等の抗菌剤;アルギニン、グルタミン酸、水溶性ビタミン類等;アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液などが好ましく例示できる。
本発明の皮膚外用組成物は、その優れた水和膜形成能を利用して、唇用化粧料に応用することが好ましい。唇用化粧料としては、リップグロス、口紅(液状、固形状のもの双方を含む)、リップクリームを例示することができる。
本発明の唇用化粧料は、二次付着レス効果、ロングラスティング効果及び保湿持続効果に優れる。
<試験例1>イソステアリン酸ポリグリセリルの水和膜形成能の評価
表1に示すイソステアリン酸ポリグリセリルの水和膜形成能について評価した。イソステアリン酸ポリグリセリルを適量指にとり1分間放置した後に、水の入った容器に指を浸した。その後、ガラス板に指を押し付け、ガラスへのイソステアリン酸ポリグリセリルの付着の程度を以下の基準で4段階評価した。結果を表1に示す。また、試験結果をグラフ(X軸:ポリグリセリンの重合度、Y軸:エステル化率)にプロットした(図1)。
◎・・・ガラス板に全く付着しない
○・・・ガラス板にほとんど付着しない
△・・・ガラス板に少し付着する
×・・・ガラス板にかなり付着する
また、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−6、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−6、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10、ペンタイソステアリン酸ポリグリセリル−10については、水を含まないときと、水を10質量%含むときの粘度を計測した。粘度測定は、E型粘度計で測定した(単位:mPa・s)。結果を表1に示す。
表1に示す通り、エステル化率(Y)が20〜40%強のイソステアリン酸ポリグリセリルは、良好な水和膜形成能を示した。
また、表1及び図1に示す通り、エステル化率(Y)が、ポリグリセリンの重合度(X)に37を加算した値よりも低いイソステアリン酸ポリグリセリルは優れた水和膜形成能を示す。
この結果より、エステル化率がY%である、重合度Xのポリグリセリンとイソステアリン酸のエステル縮合体であり、下記式(1)及び(2)を充足するイソステアリン酸ポリグリセリルは優れた水和形成能を示すことがわかった。
(1)Y<X+37
(2)20<Y<50
(Xは2以上の整数である)
<試験例2>イソステアリン酸ポリグリセリルと水を混合した時の状態の観察
上記式(1)及び式(2)を充足し、試験例1において良好な水和膜形成能を示した、イソステアリン酸ポリグリセリル−3、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−6、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−6、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10について、種々の割合で水と混合した時の透明性、増粘の程度、及びべたつきを評価した。それぞれの評価は以下の基準によって評価した。結果を表2に示す。
・透明性
◎・・・透明
○・・・半透明
△・・・わずかに白濁
×・・・白濁
・増粘の程度
◎・・・半固形状まで増粘
○・・・やや柔らかいが半固形状まで増粘
△・・・少し増粘
×・・・増粘せず
・べたつき
◎・・・べたつき無し
○・・・わずかにべたつく
△・・・べたつく
×・・・かなりべたつく
表2に示すように、上記式(1)及び式(2)を充足するイソステアリン酸ポリグリセリルは、水と混合した時に増粘した。特に、ポリグリセリンの重合度が高いイソステアリン酸ポリグリセリルほど、水と高い比率で混合した時であっても半固形状まで増粘する傾向がある。
この結果は、上記式(1)及び式(2)を充足するイソステアリン酸ポリグリセリルは、水と混合したときに増粘し、強固な水和膜を形成できることを示している。
また、表2の結果は、ポリグリセリンの重合度が高いほど、水と混合した時の透明性が高い傾向があることを示している。
<試験例3>水和膜の構造観察1
イソステアリン酸ポリグリセリル−3、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−6及びトリイソステアリン酸ポリグリセリル−10について、種々の割合で水と混合した時に形成する水和膜の液晶構造を確認するため、偏光顕微鏡並びにX線小角散乱(SAXS)によって観察及び測定した。
偏光顕微鏡での観察結果を図2に、SAXSによる測定結果を図3〜5に示す。
図2及び図3に示した偏光顕微鏡及びSAXSの結果は、イソステアリン酸ポリグリセリル−3が、水との混合質量比が90/10〜80/20である場合にはヘキサゴナル構造、95/5である場合にはラメラ構造をとっていることを示している。
また、図2及び図4に示した偏光顕微鏡及びSAXSの結果は、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−6は、水との混合質量比が90/10〜80/20である場合にはヘキサゴナル構造をとっていることを示している。
そして、図2及び図5に示した偏光顕微鏡及びSAXSの結果は、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10は、水との混合質量比が90/10〜80/20である場合にはキュービック構造を形成していることを示している。
以上より、上記式(1)及び式(2)を充足するイソステアリン酸ポリグリセリルが形成する水和膜は液晶構造をとり、強固であることがわかった。そして、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10は、液晶構造の中でも特に強固であるキュービック構造を形成することから、特に強固な水和膜を形成することができることがわかった。
これらの結果は、上記式(1)及び式(2)を充足するイソステアリン酸ポリグリセリルを含有する皮膚外用組成物は、液晶構造をとる強固な水和膜を形成し、化粧もちに優れることを示唆している。
<試験例4>イソステアリン酸ポリグリセリルと油剤との混合1
トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10と表3に示す油剤を8:2の割合で混合した混合物を調製し、該混合物100質量部に対して5質量部の水を段階的に該混合物に加えていき、特に良好な増粘効果を示すものをスクリーニングした。表3に結果を示す。
表3の結果は、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10と水添ポリイソブテン、水添ポリデセン、ミネラルオイル、及び種々のシリコーン系油剤を混合した混合物が、水と混合した時に特に良好に増粘することを示している。
<試験例5>イソステアリン酸ポリグリセリルと油剤との混合2
試験例4において、増粘効果を示した油剤について、さらに詳細に試験を行った。
トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10と油剤を表4に記載の割合で混合した混合物を調製し、該混合物と水を8:2の割合で混合した時の透明性、増粘の程度、及びべたつきを評価した。評価の基準は試験例2と同様である。結果を表4に示す。
表4に示す通り、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10は、シリコーン系油剤であるジフェニルメチルシロキシフェニルメチコン/フェニルシルセスキオキサンクロスポリマー、トリメチルシロキシフェニルジメチコン、ジフェニルジメチコン、ジメチコンを混合した場合には、何れの混合質量比であっても半固形状まで増粘し、強固な水和膜を形成した。
一方、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10と、水添ポリデセン、ミネラルオイル及び水添ポリイソブテンを混合すると、これら油剤の混合比が多い場合には、透明性、増粘効果が芳しくなく、べたつきが生じる傾向があることがわかった。
以上の結果は、シリコーン系油剤を含有する本発明の皮膚外用組成物は、強固な水和膜を形成し、化粧もちに優れることを示している。
また、シリコーン系油剤とトリイソステアリン酸ポリグリセリル−10が形成した水和膜を放置すると、シリコーン系油剤とエステルの2層に分離することがわかった。特に、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10とジメチコンとの混合物が形成する水和膜は、すぐに相分離を起こすことがわかった。
この結果より、シリコーン系油剤を含有する本発明の皮膚外用組成物は、肌への塗布後に相分離を起こし、化粧もちに優れることを示唆している。
また、表4に示す通りトリメチルシロキシフェニルジメチコンとの混合物は、何れの混合比であっても透明であった。
この結果から、トリメチルシロキシフェニルジメチコンを含有する本発明の皮膚外用組成物は、強固かつ透明な水和膜を形成することができることがわかった。
<試験例6>水和膜の構造観察2
試験例5で調製したトリイソステアリン酸ポリグリセリル−10とシリコーン系油剤の混合物が形成する水和膜の構造を、試験例3と同様に偏光顕微鏡によって観察した。結果を図6に示す。
図6に示す結果は、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10と、ジフェニルメチルシロキシフェニルメチコン/フェニルシルセスキオキサンクロスポリマーとの混合物は、水と混合した時に液晶ラメラ又はヘキサゴナル構造を形成することを示している。
また、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10とトリメチルシロキシフェニルジメチコンとの混合物は、表4に示した通り強固な水和膜を形成するものの、偏光顕微鏡によっては液晶構造の像を確認することができなかった。そのため、該混合物はキュービック構造をとっているものと考察される。
以上の結果より、シリコーン系油剤を含有する本発明の皮膚外用組成物は、液晶構造をとる強固な水和膜を形成し、化粧もちに優れることが示唆された。
<試験例7>リキッドタイプの口紅の化粧もち効果の評価
以下の方法によって実施例1〜3及び比較例1、2のリキッドタイプの口紅を調製した。
まず、表5に示す割合でトリイソステアリン酸ポリグリセリル−10とトリメチルシロキシフェニルジメチコンを90℃に加熱しながら撹拌混合し、エステルと油剤の混合物を調製した。
前記混合物に色材を添加し、3000rpmで1分間、ディスパーを用いて撹拌した。これを一度撹拌棒で撹拌した後に、再び3000rpmで1分間、ディスパーを用いて撹拌した。その後、90℃に加熱して脱泡を行い、容器に充填した。
このようにして調製した実施例1〜3及び比較例1、並びに他社既製品Aのリキッドタイプの口紅について以下の方法によって二次付着レス効果を評価した。他社既製品Aの組成は表6に示す通りである。
これらリキッドタイプの口紅を適量唇に塗布し、塗布直後、塗布から5分後、10分後に白色板へ唇を押し付けることで二次付着を評価した。結果を図7に示す。
また、実施例1〜3及び他社既製品Aのリキッドタイプの口紅について、白色板に唇を押し付けた後の唇側の色残りとつや残りについて、塗布直後を0、色又はつやが残っていない状態を−3として評価した。結果を表7に示す。
図7に示すように実施例1〜3のリキッドタイプの口紅は比較例1及び他社既製品Aに比して高い二次付着レス効果を示した。特に実施例3のリキッドタイプの口紅は極めて優れた二次付着レス効果を示した。
また、図7に示すように、実施例3のリキッドタイプの口紅は、二次付着レス効果を訴求する他社機既製品Aと比較しても優れた二次付着レス効果を発揮することがわかった。
この結果は、本発明の皮膚外用組成物は、唇用化粧料として特に優れた二次付着レス効果を発揮するものであることを示唆している。
また、表7に示すように、実施例1〜3のリキッドタイプの口紅は経時での色残りとつや残りに優れている。特に実施例3のリキッドタイプの口紅は、二次付着レス効果を訴求する他社既製品Aと比較しても優れた色残りとつや残りを示した。
この結果より、本発明の皮膚外用組成物は、唇用化粧料として特に優れた二次付着レス効果を発揮するものであることを示唆している。
また、実施例1〜3の唇用化粧料は、容器中において増粘したりゲル化したりすることは無く、流動性を有しており、唇に塗布する際の取り扱い性に優れていた。
<試験例8>リキッドタイプの口紅の層分離の観察
試験例7で調製した実施例3並びに比較例1のリキッドタイプの口紅に水を添加し、その状態変化を観察した。結果を図8に示す。
図8に示す通り、比較例1のリキッドタイプの口紅は、水を添加しても層の分離は観察されなかった。
一方、実施例3のリキッドタイプの口紅は、水を添加すると、増粘し水和膜を形成した。そして、該水和膜からトリメチルシロキシフェニルジメチコンが滲み出し、2層に分離した。この時、色材は下層のトリイソステアリン酸ポリグリセリル−10が形成する水和膜に取り込まれ、上層のトリメチルシロキシフェニルジメチコンの層には含まれていなかった。色材が下層である水和膜に凝縮されているため、水を添加した後の実施例3のリキッドタイプの口紅は、発色性が良好であった。
この結果は、色材を含む本発明の皮膚外用組成物は、色材を含む本発明の皮膚外用組成物は、二次付着レス効果とロングラスティング効果に優れていることを示唆している。
また、この結果は、本発明の皮膚外用組成物は、色材を水和膜に凝縮するため、色材の含有量が少量であっても良好な発色性を発揮することを示している。
<試験例9>ロングラスティング効果と二次付着レス効果の長時間評価
試験例7で調製した実施例3並びに比較例1のリキッドタイプの口紅を唇に適量塗布し、1時間おきに白色板に唇を押し付けた。また、唇側の色残り及びつや残りついて評価を行った。なお、塗布3時間後に食事をとった。
結果を図9及び表8に示す。
図9に示すように、実施例3のリキッドタイプの口紅は、唇への塗布から長時間経過した後であっても、白色板への付着量が著しく少ない。
この結果は、本発明の皮膚外用組成物は、長時間にわたって二次付着レス効果を発揮することを示している。
また、表8に示すように、比較例1のリキッドタイプの口紅は、食事をとった後に色とつやの著しい低下が見られた。
一方、実施例3のリキッドタイプの口紅は、食事をとった後であっても良好な色とつやを持続した。そして塗布から6時間以上も色が残ることがわかった。
この結果は、本発明の皮膚外用組成物が、ロングラスティング効果に優れていることを示している。
以上、試験例1〜9の結果は、本発明の皮膚外用組成物は強固な水和膜を形成することができ、化粧もちに優れることを示す。また、これらの結果は、色材を含有する本発明の皮膚外用組成物は、優れた二次付着レス効果、ロングラスティング効果及び保湿持続効果を発揮することを示す。
<試験例10>シリコーン系油剤以外の油剤の検討
表9に示す色材以外の原料を表記の割合で撹拌混合し90℃に加熱。混合物を調製した。前記混合物に色材を添加し4000rpm−4minディスパーを用いて撹拌し実施例4〜16の組成物を得た。
実施例4〜16の組成物は、イソステアリン酸ポリグリセリルを主とする層とシリコーン系油剤を主とする層が分散している状態にあった。これら組成物について、製剤の均一性について評価を行った。評価は以下の基準により行った。結果を表9に示す。
○・・・製剤の外観が均一
×・・・製剤の外観が不均一
実施例4〜16の組成物に水を段階的に加えていき、増粘効果ついて以下の評価基準で評価した。結果を表9に示す。
◎・・・実施例16の組成物よりも格段に増粘効果に優れている。
○・・・実施例16の組成物よりも増粘効果に優れている。
△・・・実施例16の組成物よりもやや増粘効果に優れている。
×・・・実施例16と同程度の増粘効果を示す。
表9の結果は、イソステアリン酸ポリグリセリルとシリコーン系油剤に加え、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油、ヒマシ油又はヒドロキシステアリン酸を含む組成物は、製剤の均一性に優れていることを示している。また、これらの油剤を含む形態の本発明の組成物は、水を吸収した際の増粘効果にすぐれ、化粧もちに優れることがわかった。
<試験例11>
以下の方法によって実施例17〜22及び比較例2〜5のリキッドタイプの口紅を調製した。
まず、表10に示す割合で、色材及び疎水化処理パールを除く各成分を90℃に加熱しながら撹拌混合し、エステルと油剤の混合物を調製した。
前記混合物に色材を添加し、3000rpmで1分間、ディスパーを用いて撹拌した。これを一度撹拌棒で撹拌した後に、再び3000rpmで1分間、ディスパーを用いて撹拌した。その後、90℃に加熱して脱泡を行い、容器に充填し冷却固化させた。
このようにして調製した実施例17〜22及び比較例2〜5のリキッドタイプの口紅について、以下の基準により製剤の均一性について評価した。結果は表10に示す。
◎・・・製剤の外観が極めて均一である
○・・・製剤の外観が均一である
△・・・製剤の外観がやや不均一である
×・・・製剤の外観が不均一である
実施例17〜22及び比較例2〜5のリキッドタイプの口紅に水を段階的に加えていき、増粘効果ついて以下の評価基準で評価した。結果を表10に示す。
◎・・・半固形状まで増粘
○・・・やや柔らかいが半固形状まで増粘
△・・・少し増粘
×・・・増粘せず
実施例17〜22及び比較例2〜5のリキッドタイプの口紅を10名のパネラーに使用してもらい、官能評価により発色持続性及び保湿持続性を評価させた。結果を表10に示す。評価基準は以下の通りである。
(発色持続性)
◎・・・発色が長持ちすると答えた人数が9人以上
○・・・発色が長持ちすると答えた人数が7〜8人
△・・・発色が長持ちすると答えた人数が5〜6人
×・・・発色が長持ちすると答えた人数が5人未満
(保湿持続性)
◎・・・保湿性が長持ちすると答えた人数が9人以上
○・・・保湿性が長持ちすると答えた人数が7〜8人
△・・・保湿性が長持ちすると答えた人数が5〜6人
×・・・保湿性が長持ちすると答えた人数が5人未満
表10の結果は、比較例の口紅と比較して、実施例の何れの口紅も製剤の均一性、増粘効果、発色持続性、保湿持続性に優れていることを示している。
この結果は、イソステアリン酸ポリグリセリルとシリコーン系油剤を有する本発明の皮膚外用組成物は、ロングラスティング効果と二次付着レス効果、そして保湿持続性に優れていることを示している。
また、実施例1〜3と実施例6の結果より、イソステアリン酸ポリグリセリルとシリコーン系油剤に加え、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油、ヒマシ油又はヒドロキシステアリン酸を含むことにより、本発明の皮膚外用組成物の発色持続性と安定性が向上することがわかった。
また、実施例1と実施例4の結果より、シリコーン系油剤としてトリメチルシロキシフェニルジメチコンを含むことにより、本発明の皮膚外用組成物の増粘効果、発色持続性及び保湿持続性が向上することがわかった。
この結果は、シリコーン系油剤としてトリメチルシロキシフェニルジメチコンを含む本発明の皮膚外用組成物は、ロングラスティング効果と二次付着レス効果、そして保湿持続性に優れていることを示している。
また、実施例1と実施例5の結果より、イソステアリン酸ポリグリセリルとして、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10を含むことにより、本発明の皮膚外用組成物の増粘効果、発色持続性及び保湿持続性が向上することがわかった。
この結果は、イソステアリン酸ポリグリセリルとしてトリイソステアリン酸ポリグリセリル−10を含む本発明の皮膚外用組成物は、ロングラスティング効果と二次付着レス効果、そして保湿持続性に優れていることを示している。
本発明の皮膚外用組成物は、唇用化粧料に応用することができる。



Claims (8)

  1. イソステアリン酸ポリグリセリルとシリコーン系油剤と、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油及び/又はヒマシ油を含み、前記イソステアリン酸ポリグリセリルの含有量と、前記シリコーン系油剤の含有量との質量比が2.5:7.5〜3.5:6.5であることを特徴とする、皮膚外用組成物。
  2. 水分含有量が1質量%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用組成物。
  3. 色材を含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用組成物。
  4. 前記色材が前記イソステアリン酸ポリグリセリルにより被覆されていることを特徴とする、請求項3に記載の皮膚外用組成物。
  5. 唇用化粧料である請求項1〜4の何れか一項に記載の皮膚外用組成物。
  6. 前記シリコーン系油剤が、単位構造として少なくとも下記化学式(1)で表される単位構造を有することを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の皮膚外用組成物。
    化学式(1)
  7. 前記シリコーン系油剤が、下記化学式(2)で表される単位構造及び/又は下記化学式(3)で表される単位構造を有することを特徴とする、請求項6に記載の皮膚外用組成物。
    化学式(2)
    化学式(3)
  8. 前記シリコーン系油剤がトリメチルシロキシフェニルジメチコンであることを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載の皮膚外用組成物。
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