JP5237195B2 - 油性固形化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、リップグロス、リップクリーム、口紅、ファンデーション、ほほ紅などの油性固形化粧料に関し、更に詳しくは抱水特性、形状保持特性、発汗防止特性及び塗布時の「のび」、「すべり」、「つき」、「つや」、「しっとり感」などの実用特性に優れた油性固形化粧料に関する。
唇は皮膚と比べて皮脂腺はなく、角層は薄く、水分蒸散速度も速いことなどから、「かわむけ」、「ひびわれ」などの乾燥症状を訴える人が多く存在する。そこで、水分の蒸散を防ぐことや唇に潤いを保つことなどを目的に、唇の表面を吸湿性あるいは抱水性の優れた油性の被膜で覆うなどの唇の保護方法は知られている。また、グリセリン、ジグリセリンとイソステアリン酸とのエステル油などの保水性の高い液状油を含有する口紅用組成物が提案されている。
例えば、マイクロクリスタリンワックス(融点:95℃)12%とジイソステアリン酸ジグリセリル52%などとからなる形状保持性、及び塗布時の「のび」、「なめらかさ」等の使用感に優れたスティック状口紅が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
また、ポリエチレンワックス(平均分子量300〜700)と構造中に1個の−OH基を有する液状油(ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル)とを含有し、発色性、「のび」、「つや」、「化粧持ち」などに優れた口紅用組成物が提案されている。(例えば、特許文献2参照。)
しかしこれらは、特に高温(35℃)での形状保持特性、更には発汗防止特性、抱水特性及び塗布時の「のび」、「すべり」、「つき」、「つや」、「しっとり感」についての実用特性などの諸特性の全てにおいて満足するものではなかった。
口紅などのスティック状の油性固形化粧料では、形状保持特性を改良し折損強度を高めるために、固形化剤の含有量を増加して硬度を高めると、「のび」、「すべり」、「つき」、「しっとり感」などの実用特性が劣るなどの問題が生じていた。そこで、形状保持特性と実用特性の両方に優れたスティック状の化粧料が求められていた。
本願出願人は前記の事情に鑑み、硬化ヒマシ油とダイマー酸とのオリゴマー(数平均分子量2000〜8000)を製造した。このものが含有するリップクリーム、ファンデーション、シャンプーなどの化粧料は、適度な油性感、粘着性、エモリエント性等を有し、実用特性、保存安定性、皮膚安全性の全てに優れていることを見出し、この発明を2003年3月28日に出願している。(特許文献3参照。)
特開平3−63206号公報 特開2001−158718号公報 特開2003−238332号公報
解決しようとする問題点は前記のごとく、抱水特性、形状保持特性、発汗防止特性及び塗布時の「のび」、「すべり」、「つき」、「つや」、「しっとり感」などの実用特性に優れた油性固形化粧料を提供することである。
本発明者等は、前記硬化ヒマシ油とダイマー酸とのオリゴマー(表示名称:ダイマージリノール酸水添ヒマシ油、リソカスタDAと省略記載する。)について、その有用特性に関し鋭意研究した結果、このリソカスタDAなどを含有するリップグロス、リップクリーム、口紅、ほほ紅、ファンデーションなどのスティック状油性固形化粧料は、(イ)唇或いは皮膚の乾燥症状を改良する抱水特性、(ロ)低温(5℃)〜高温(35℃)における硬度の変化が少なく、適度な硬度と耐熱性及び折損強度を有する形状保持特性、(ハ)スティックの表面に析出する液滴を抑制する発汗防止特性、及び(ニ)実用特性の全てにおいて優れていることを見出して本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1.前記(a)硬化ヒマシ油とダイマー酸とのオリゴマー数平均分子量;2000〜7000、水酸基価;40〜90、粘度;1000〜5000(mPa・s、60℃)と、(b)マイクロクリスタリンワックスと、(c)ポリエチレンワックス及び/またはセレシンと、(d)水酸基を少なくとも1個有するヒドロキシ化合物と、(e)IOB値が0.1〜0.4である液状エステル油とを含有することを特徴とする油性固形化粧料。
2.また、(b)成分の融点が70〜85℃、(c)成分のポリエチレンワックスの融点が80〜105℃、セレシンの融点が70〜80℃、(d)成分の水酸基価が50〜185、(e)成分の粘度が10〜180(mPa・s、25℃)である1に記載の油性固形化粧料。
3.更に、(a)成分を3〜25質量%と、(b)成分を3〜12質量%と、(c)成分を6〜12質量%と、(d)成分を15〜35質量%と、(e)成分を35〜55質量%とを含有する1または2に記載の油性固形化粧料。
4.更にまた、(d)成分が、イソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、オクチルドデカノール、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、デシルテトラデカノール、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−2、リンゴ酸ジイソステアリル、イソステアリン酸水添ヒマシ油の少なくとも1種であり、
(e)成分が、エチルヘキサン酸ヘキシルデシル、イソノナン酸イソトリデシル、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ネオペンタン酸オクチルドデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリエチルヘキサノイン、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリンの少なくとも1種である1ないし3のいずれかに記載の油性固形化粧料。
を提供する。
本発明は抱水特性、形状保持特性、発汗防止特性、実用特性の全てに優れた油性固形化粧料を提供するものである。
実施例1の光学顕微鏡による拡大写真を示した図である。微細な結晶が観察 される。 比較例2の光学顕微鏡による拡大写真を示した図である。大きな粗い結晶が 観察される。
本発明で利用される(a)成分のリソカスタDAは、特開2003−238332号公報に製造方法と諸特性が記載されている。本願発明では、低粘度のリソカスタDA−Lと高粘度のリソカスタDA−Hの2種類を適用した。(高級アルコール工業(株)製)
リソカスタDA−L(DA−Lと省略記載する)水酸基価;70〜90、粘度;1000〜2500未満(60℃)
リソカスタDA−H(DA−Hと省略略記する)水酸基価;40〜70未満、粘度;2500〜5000(60℃)
本発明の固形化粧料中での含有量は、3〜25質量%(以下、%と略記する)が好ましく、3%未満では抱水特性、実用特性(「しっとり感」)に劣り、25%を超えては「べたつき感」が生じる。
(b)成分のマイクロクリスタリンワックスは、融点が70〜85℃であるものが好ましい。市販品である精製マイクロクリスタリンワックス(日興リカ(株))、ハイミック1045(日本精鑞(株))、ハイミック1980(日本精鑞(株))が挙げられる。含有量は3〜12%が好ましい。3%未満では結晶生成抑制効果に乏しくもろく、折損強度は低くなり形状保持特性は劣る。また12%を超えては、実用特性に劣り「のび」、「すべり」が重くなる。
Figure 0005237195
(c)成分のセレシンは、融点が70〜80℃であるものが好ましい。セレシンSP1020(伊那貿易商会)、セレシンB(日興リカ(株))があげられる。
(c)成分のポリエチレンワックスは、融点が85〜105℃のものが好ましい。ポリワックス500(東洋ペトロライト)、ポリワックス655(東洋ペトロライト)、ポリワックス725(東洋ペトロライト)が挙げられる。
(c)成分の含有量は、セレシンとポリエチレンワックスの合計量で6〜12%が好ましい。更には、セレシンとポリエチレンワックスが1:0.5〜1:2.5の含有比率が好ましい。また更に、マイクロクリスタリンワックスとセレシンまたはポリエチレンワックスとの2種の固形化剤を用いる場合では、マイクロクリスタリンワックスは7〜12%、セレシンまたはポリエチレンワックスは6〜12%が好ましく、その含有比率はマイクロクリスタリンワックス:(セレシンまたはポリエチレン)=1:0.5〜1:2.5が好ましい。
Figure 0005237195
油性固形化粧料の硬度、折損強度及び形状保持特性は、主にこれらの(c)成分の融点及び含有量により影響を受ける。これらの(b)、(c)成分は、炭化水素の固形化剤であり、他の液状油剤とは類似する相溶性を持っていることは明らかである。マイクロクリスタリンワックスの分子構造は分岐鎖型、セレシンは直鎖型、ポリエチレンワックスは分岐長鎖型であることから、液状油剤との溶解物はそれぞれ相違する結晶構造(ゲル構造)を示し、その機能が油性固形化粧料にも影響することが後記の試験例からも認められた。
その概要は、(イ)マイクロクリスタリンワックスは他の固形化剤の結晶を抑制し固形化粧料の柔軟性(ねばり性)を付与し、発汗防止特性及び折損強度を改良する。(ロ)セレシンワックスは結晶性に優れ、固形化粧料の硬度を高める。(ハ)ポリエチレンワックスはセレシンと同様に結晶性があり、硬度を高める特性を持っている。またセレシンと比べて、他の液状エステル油、ヒドロキシ化合物と適度な相溶性があり、更にIOB値が0のスクワラン、ポリイソブテンとの固形物でも良好な結晶状態を形成し、硬度を高める機能を持っていることが認められた。(ニ)更には、これらのマイクロクリスタリンワックス、セレシン、ポリエチレンワックスの混合物と液状エステル油及びヒドロキシ化合物などとの固形物は、個々の結晶物の相乗作用から緻密な結晶構造(ゲル構造)を形成し、硬度の耐熱性(5℃、25℃、35℃における硬度変化が少ない)、折損強度などを有する形状保持特性と発汗防止特性を改良することが確認された。
本発明の油性固形化粧料におけるマイクロクリスタリンワックスとセレシン及びポリエチレンワックスの含有比率は、1.0:0.2:0.3〜1.0:2.0:2.5の範囲であることが更に好ましい。
Figure 0005237195
(d)成分の水酸基を少なくとも1個有するヒドロキシ化合物は、前記(a)成分を除く表3に記載したものが好ましく、含有量は15〜35%が好ましい。15%未満では保形保持性及び発汗防止特性に劣り、35%を超えては「べとつき感」が生じ実用特性に劣る。
Figure 0005237195
(e)成分のIOB値0.1〜0.4である液状エステル油は、表4に記載するものが好ましくい。これらの液状油は、相溶媒または分散剤としての機能を持ち、均一な固形化粧料を生成する作用がある。含有量は35〜55%が好ましく、更には40〜50%が特に好ましい。含有量が35%未満では、硬度が高く実用特性に劣り、55%を超えては軽くなり形状保持特性が劣る。また、これらの液状エステル油の粘度が(イ)30mPa・s(25℃)未満のものと(ロ)30〜40mPa・s(25℃)のものと、更に(ハ)40mPa・s(25℃)を超えるものとに分類した場合、本発明の油性固形化粧料で(ロ)の中間粘度の液状エステル油を適用するよりは、(イ)と(ハ)の低粘度と高粘度の2種以上混合物で、その粘度が20〜90mPa・s(25℃)となる複数の液状エステル油を適用することが「すべり」特性を改良し更に好ましいことが認められた。
本発明の油性固形化粧料には、前記(a)〜(e)成分に記載した成分の以外のもので一般に油性固形化粧料に通常用いている成分を本発明の目的を達成する範囲で含有することが可能である。例えば、ヒマシ油、オリーブ油、ホホバ油、メドフォーム油、サフラワー油、ひまわり油などの植物油、スクワラン、水添ポリイソブテンなどの炭化水素油、シリコーン油などである。また、後記実施例1〜23で記載したリップクリームは、油性固形化粧料の基剤として利用される。
例えばこれらのリップクリーム基剤と色素、着色顔料、体質顔料、パール剤など各種メイクアップ化粧料に通常利用されている色材とを含有することによって、口紅、ファンデーション、ほほ紅などの油性固形化粧料を調製することが可能である。更に、通常利用されている酸化防止剤、防腐剤、紫外線吸収剤、香料、冷感剤、消炎剤、有機粉体、精製水などを含有することも可能である。
本発明の油性固形化粧料は、(イ)オジーブ金型成型のスティックを繰り出し容器(通常の口紅容器)の受皿に挿入した製品、(ロ)繰り出し容器に直接固形化粧料の溶解液を注入し冷却した製品など、主にスティックタイプの固形化粧料として用いられるが、他にも(ハ)収納皿、パレットの収納皿に固形化粧料の溶解液を直接流し込み冷却する製品にも適用される。
1.試料の調製方法
(1)試験例の試料の調製方法
本発明に用いる、(b)、(c)成分の固形化剤と、(a)成分、(d)成分、(e)成分の液状油剤との固形物を調製し、硬度、発汗量、結晶状態などを評価して、表6〜表9に記載した。所定量の原料成分を95〜105℃に加熱し均一に溶解した後容器に流し込み、5〜10℃の冷水で冷却して固形物の試料を調製した。尚、固形化剤の液状油剤中での含有量は5〜20%とし、固形物の硬度が0.2N〜0.7N(25℃)の範囲となるように成分を調整した。
(2)実施例、比較例の試料の調製方法
(イ)所定量の原料成分を前記(1)と同様に加熱し均一に溶解し、金属成型金型に流し込み、5〜10℃の冷水に25℃迄冷却して、オジーブ状の固形物(スティック)である試料を調製した。このスティックを通常の口紅容器の受皿に挿入し固定した。
(ロ)所定量の原料成分を同様に加熱し均一に溶解し、溶解液を繰り出し容器の中に直接流し込み、5〜10℃の冷風で25℃迄冷却した。
2.諸特性の評価方法
試験例、実施例、比較例の試料を下記の方法にて測定或いは観察して評価した。
(1)抱水特性
35℃に保温した容器に液状油、実施例などの試料(35℃)を10g秤量した。これに35℃の精製水を滴下して攪拌し練り込み、水が均一に混合出来なくなった時点で終了とした。25℃で24時間保存した後、測定した増水量と開始時の試料重量との比率を抱水量(%)として算出し、この抱水量で評価した。抱水量が80%以上のものは「◎」、60%以上80%未満のものは「○」、60%未満のものは「△」で評価結果を表示した。単品原料の抱水量は表5の通りであった。
Figure 0005237195
(2)形状保持特性
(イ)硬度(針入硬度)
固形物などの試料を25℃で12時間保存した後、硬度計EZ−Test−20N(島津製作所社製)を用いて測定した(25℃)。針径1.0mmφ、試験速度10mm/minの条件下で針入深度10mmの応力値(N)を測定し、最大値を硬度とした。
(ロ)折損強度
(イ)の硬度測定に用いた硬度計で測定した。金型で成型したオジーブ状のスティック(直径12.5mm)を繰り出し容器(通常の口紅容器)の受皿に挿入し、25℃で12時間以上保存した。スティック容器を水平に固定し、荷重用の治具を繰り出したステイックの受皿の端より10mmの位置でスティックの側面に合わせ、スティックの温度25℃、速度50mm/minの条件で荷重した。折損時の応力(N)を測定し、最大値を折損強度とした。尚、市販品ではオジーブタイプ、直接充填タイプの2種のスティックを適用した。折損強度(25℃)が2.0N〜2.5N未満のものは「○」、1.8N〜2.0N未満、2.5N〜2.8N未満のものは「△」、1.8N未満、2.8N以上のものは「×」で評価結果を表示した。
(3)発汗防止特性(昇温(45℃)での観察)
試料を45℃の恒温室で15〜60分間保存し、固形物の表面に析出する液滴を観察した。液滴が認められないもの「○」、わずかに認められるもの「△」、多く明らかに認められるもの「×」で評価結果を表示した。
(4)結晶状態の観察
外観の目視観察の評価と合わせて光学顕微鏡BX−51(オリンパス光学工業社製)を用い1000倍に拡大した結晶状態を観察した。
従来の偏光顕微鏡と比較して、結晶状態を鮮明に観察することが可能である。
Figure 0005237195
(5)実用特性
パネルメンバー女子20名による、1週間〜1ヶ月間の実用試験を、塗布時の「かたさ」、「のび」、「すべり」、「つき」、「つや」、「しっとり感」などの特性について実施した。その後の評価点を集計し、良いと判定された人数が16名以上は「◎」、12〜15名は「○」、6〜11名は「△」、5名以下は「×」とした。
〔試験例〕
表7〜表10に固形化剤(5%〜20%)と(a)、(d)、(e)成分との固形物を調製し、硬度(25℃)、発汗量(45℃)、結晶状態を評価した結果を記載した。
Figure 0005237195
表7に記載のごとく、固形化剤MW−NRと(a)、(d)、(e)成分との固形物は、硬度、発汗量、結晶状態の良いものも見られる。全般に35℃での硬度が極端に低く形状保持特性に劣るものであった。
Figure 0005237195
表8に記載のごとく、固形化剤CE−1020と(a)、(d)、(e)成分との固形物は高い硬度を示す。
Figure 0005237195
表9のごとく、固形化剤PE−500と(a)、(d)、(e)成分との固形物は、表7、表8の評価結果と比較して高い硬度を示す。また、(d)成分、(e)成分との適合性に優れ良好な結晶状態が認められた。
Figure 0005237195
表10のごとく、表7〜表9の各々の固形物の評価結果と比較して結晶状態は良好となり、特に5℃〜35℃における硬度の変化が少なく耐熱性に優れていることが明らかである。
実施例1〜23、比較例1〜5 リップクリーム
表11〜表14に記載する成分組成で、リップクリームを調製し、評価結果を下欄に記載した。
Figure 0005237195
Figure 0005237195
Figure 0005237195
Figure 0005237195
表11〜表14に記載した主なるリップクリーム及び市販品の抱水量(%、35℃)、耐熱性:(5℃での硬度/35℃での硬度)、折損強度(N、25℃)の評価結果を表15にまとめて記載した。(イ)抱水特性は抱水量(%)を算出した値を、(ロ)硬度は35℃と5℃での硬度の比率を耐熱性の目安とし、(ハ)折損強度は測定結果の実例を各々記載した。
Figure 0005237195
表11〜表14及び表15より、本発明のリップクリームは抱水特性、硬度の耐熱性、折損強度などの形状保持特性及び実用特性の全てに優れていることが認められる。
特に、(a)成分のDAを10〜25%含有する実施例のリップクリームは、抱水特性及び耐熱性に優れており、実用試験の「つや」、「しっとり感」に優れている。
また、固形化剤である(b)、(c)成分のMW、CE、PEの含有比率は1.0:0.2:0.3〜1.0:2.0:2.5である場合は結晶状態が均一緻密となり、また(d)成分は20〜35%、(e)成分は40〜50%の場合に形状保持特性、発汗防止特性、更には実用特性などに優れていることは明らかである。
表16に記載のごとく、実施例1〜実施例4のリップクリームを基剤とし、更に色材を追加して口紅を調製した。実施例24〜実施例27では、顔料を除く成分は実施例1〜実施例4のリップクリーム基剤を応用した。表16より、諸特性の全てに優れていることは明らかである。
Figure 0005237195
Figure 0005237195

Claims (4)

  1. (a)硬化ヒマシ油とダイマー酸とのオリゴマー(数平均分子量;2000〜7000、水酸基価;40〜90、粘度;1000〜5000(mPa・s、60℃))を3〜25質量%と、(b)マイクロクリスタリンワックスを3〜12質量%と、(c)ポリエチレンワックス及び/またはセレシンを6〜12質量%と、(d)イソステアリン酸水添ヒマシ油、イソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−2、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2、リンゴ酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノールから選択される少なくとも1種の、水酸基を少なくとも1個有するヒドロキシ化合物を15〜35質量%と、(e)IOB値が0.1〜0.4である液状エステル油を35〜55質量%とを含有することを特徴とする油性固形化粧料であって、
    (e)成分の液状エステル油が、
    粘度が30mPa・s未満である液状エステル油少なくとも1つ、および
    粘度が40mPa・sを超える液状エステル油少なくとも1つ
    を含み、(e)成分の粘度が10〜180(mPa・s、25℃)である
    ことを特徴とする、
    前記油性固形化粧料。
  2. (b)成分の融点が70〜85℃、(c)成分のポリエチレンワックスの融点が80〜105℃、セレシンの融点が70〜80℃、(d)成分の水酸基価が50〜185、(e)成分の粘度が10〜180(mPa・s、25℃)である請求項1に記載の油性固形化粧料。
  3. (e)成分の粘度が20〜90(mPa・s、25℃)である、請求項1または2に記載の油性固形化粧料。
  4. (e)成分が、エチルヘキサン酸ヘキシルデシル、イソノナン酸イソトリデシル、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ネオペンタン酸オクチルドデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリエチルヘキサノイン、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリンの少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか一項に記載の油性固形化粧料。
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