JP2019182840A - 睫毛用化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布時のカール効果およびカール効果の持続性に優れ、にじみにくく、ボリューム感に優れる睫毛用化粧料の提供。【解決手段】 次の成分(A)及び成分(B);成分(A)ポリウレタンゲル組成物、成分(B) RSiO3/2単位とSiO2単位とからなるシリコーン樹脂(式中、Rは炭素数1〜4の1価の炭化水素基を表す。)を含有する睫毛用化粧料であり、前記成分(A)が、成分(A−1)ポリウレタン及び成分(A−2)油剤を含むポリウレタンゲル組成物であり、当該成分(A−1)は、(i)(a)末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンと(b)HO−R3−OH(式中、R3はエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によって得られるポリウレタン、又は、(ii)(c)末端に水酸基を持つ水添ポリブタジエンと(d)ジイソシアネート化合物と(b)HO−R3−OH(式中R3はエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によって得られるポリウレタンである、睫毛用化粧料。

Description

本発明は、特定のポリウレタンゲル組成物及びRSiO3/2単位とSiO単位とからなるシリコーン樹脂を含有する睫毛用化粧料に関し、更に詳しくは、塗布時のカール力およびカール効果の持続性に優れ、にじみにくく、ボリューム感に優れる睫毛用化粧料に関するものである。
睫毛用化粧料に求められる主な効果は、睫毛を太く濃く見せることで、目元を美しく際立たせるといった化粧効果(カール力・ボリューム感)を持つものである。近年は、働く女性の増加により、化粧直しの手間や時間をかけることなく一日中美しいメイクが維持されることが重要視され、特に目周りは瞬きによる動きにも強いカール力や、皮脂・涙などの分泌による下まぶたへの顔料の転写(色にじみ)が生じやすいことから、経時での色にじみがないことが重要な品質である。さらには、睫毛にカール力だけでなくボリューム感も与えることで目周りをより大きく引き立たせ、目元の印象を魅力的に演出するといった付加価値も求められている。従来、睫毛用化粧料は、ワックス等の固形油、樹脂や合成高分子等の皮膜形成剤、粉体を中心として構成されており、消費者の要求に合わせた機能性を持たせるために、種々検討が行われてきた。例えば、皮膜形成性シリコーン化合物、有機変性粘土鉱物化合物、親水性界面活性剤、及び非プロトン性極性溶剤を含有し、水の含有量が0.5質量%以下とすることで、カールキープ力、耐水性に優れる睫毛化粧料(特許文献1参照)や、球状セルロース粉体とアクリル酸Naグラフトデンプンを配合することで、ボリュームアップ効果に優れる睫用化粧料(特許文献2参照)が提案されている。
特開2017−132732号公報 特開2014−101343号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、一定のカール力は得られるものの、本願で目標とする品質を満たす程度のものではなく、また、カール効果の持続に満足のいく品質が得られない場合があり、さらに、水の含有量が0.5質量%以下という条件から、睫毛用化粧料の剤型に制限があるという課題があった。一方、特許文献2の技術では、塗布時のカール力やカール効果の持続、にじみのなさにおいて、満足のいく品質が得られない場合があった。また、特許文献1及び特許文献2の技術を組み合わせて得られる睫毛用化粧料は、互いの良い点を得られない場合があり、カール効果の持続、ボリューム感に満足のいく品質が得られない場合があった。そこで、本発明は、塗布時のカール力に優れ、そのカール効果が長く持続しながらもボリューム感に優れ、さらにはにじみにくい睫毛用化粧料の開発を目的とする。
かかる実情において、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、油溶性のポリウレタンゲル組成物を用いることで、本発明における睫毛用化粧料において、カール力やカール効果の持続性、ボリューム感に優れる睫毛用化粧料が得られることに着目し、特定の皮膜形成剤と組み合わせることで、カール力やカール効果の持続性、ボリューム感だけでなくにじみにくさに優れる睫毛用化粧料が得られることを見出し、さらには、煙霧状無水ケイ酸を組み合わせることで、ボリューム感をより向上させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、 次の成分(A)及び成分(B);
成分(A)ポリウレタンゲル組成物、
成分(B) RSiO3/2単位とSiO単位とからなるシリコーン樹脂(式中、Rは炭素数1〜4の1価の炭化水素基を表す。)
を含有する睫毛用化粧料であり、
前記成分(A)が、成分(A−1)ポリウレタン及び成分(A−2)油剤を含むポリウレタンゲル組成物であり、
当該成分(A−1)は、
(i)(a)末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンと(b)HO−R−OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によって得られるポリウレタン、又は、
(ii)(c)末端に水酸基を持つ水添ポリブタジエンと(d)ジイソシアネート化合物と(b)HO−R−OH(式中Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によって得られるポリウレタンである、
睫毛用化粧料に関するものである。
本発明により、塗布時のカール力およびカール効果の持続性に優れ、にじみにくく、ボリューム感に優れる睫毛用化粧料が提供される。
本発明において自己復元力を測定する方法を示す模式図である。
次に、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の好ましい実施形態に限定されず、本発明の範囲内で自由に変更することができるものである。尚、本明細書において百分率は特に断りのない限り質量による表示である。なお、本明細書においては、〜を用いて数値範囲を表す際は、その範囲は両端の数値を含むものとする。
本発明で用いる成分(A)ポリウレタンゲル組成物は、成分(A−1)ポリウレタンと成分(A−2)油剤とを含有するポリウレタンゲル組成物である。当該ポリウレタンゲル組成物は、成分(A−2)油剤の存在下で成分(A−1)ポリウレタンの原料を用いて製造することによって得ることができる。
ここで、成分(A−1)ポリウレタンは、HO−R−OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールを使用するポリウレタンである。
さらに、成分(A−1)ポリウレタンは、少なくとも以下の(i)又は(ii)のポリウレタンを含むものが好適である。
より好適には、前記成分(A−1)ポリウレタンは、(i)末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンと(b)HO−R−OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によって得られるポリウレタンであるか、又は、(ii)(c)末端に水酸基を持つ水添ポリブタジエンと(d)ジイソシアネート化合物と(b)HO−R−OH(式中Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によって得られるポリウレタンである。
前記成分(A−1)における前記(b)HO−R−OHで表されるグリコールとして、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、及びジエチレングルコール等が挙げられる。
本発明で用いる新規なポリウレタンゲル組成物は、発明者らが、ツヤが高く、弾力性、復元力がある油溶性ゲルの化粧膜を得るためにゲル素材に関して鋭意研究開発を重ねた結果、見出されたゲル組成物である。
発明者らは、復元性素材として、シリコーンゴム、多糖類、水性のポリウレタンを用いて研究を重ねていた。しかし、これらの素材は利点とともに解決されるべき欠点を有していた。具体的には、シリコーンゴムは、ツヤが足りず復元力に欠けるという欠点;多糖類は復元性・復元力が弱いという欠点;水性のポリウレタンは水系のため色域に制限があり、ツヤが足りないという重大な欠点;を有していた。
しかしながら、鋭意検討を行った結果、発明者らは、油剤存在下で、HO−R−OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールを使用してポリウレタン合成を行ったところ、新規なゲル素材を偶然にも得た。当該新規なゲル素材は、後記実施例に示すように、ツヤが高く、弾力性があり、復元力がある特殊な機能を有していた。このことは、発明者らにとって予測し得ない効果であった。
なお、ポリウレタンは、ジイソシアネートとポリオールとを反応させて得られることが知られている。しかしながら、ポリウレタンを油溶性ゲル化剤として用いている例はなく、本発明のポリウレタンゲル組成物は油剤存在下で製造するという新たな着想により見出されたものである。
本発明に使用するポリウレタンゲル組成物の概念について、未だ鋭意検討中であるが、しかし現時点において発明者らは以下のように考えている。(1)ポリウレタン組成物中のポリウレタンは、分子内の親水部同士で会合することで複数のリング状のクラスター(房)を形成すると共に、分子内の疎水部で油剤に接触することで、親水基会合性増粘機構を有していると発明者らは考えている。(2)当該ポリウレタンは、当該分子内の疎水性部が低結晶性の炭化水素であるため柔軟性と油溶性を付与している;当該分子内の親水部の極性基が相互作用することでゲル化力・復元力を付与していると、発明者らは考えている。(3)親水基会合性増粘機構により、三次元立体構造体を微細に取ることで透明ゲル化されていると発明者らは考えている。なお、当該ポリウレタンは油溶性ポリウレタンであることが好ましく、当該油溶性ポリウレタンはより好適には30℃にて2−エチルヘキサン酸セチルに少なくとも1質量%以上溶解できるものである。
本発明に用いる成分(A)ポリウレタンゲル組成物は、次の組成物1及び組成物2を包含する。このうち、組成物1及び2が好ましい。
組成物1:成分(A−1)(i)ポリウレタン及び成分(A−2)油剤を含有するポリウレタンゲル組成物1;
成分(A−1)ポリウレタンとして、(i)(a)末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンと(b)HO−R−OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によって得られるポリウレタン、及び成分(A−2)油剤を含有する組成物。
組成物2:成分(A−1)(ii)ポリウレタン及び成分(A−2)油剤を含有するポリウレタンゲル組成物2;
成分(A−1)ポリウレタンとして、(ii)(c)末端に水酸基を持つ水添ポリブタジエンと(d)ジイソシアネート化合物と(b)HO−R−OH(式中Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によって得られるポリウレタン。
本発明において「末端」とは「両末端」を意味する。
前記(a):成分(A)ポリウレタンゲル組成物(好適には前記組成物1)の成分(A−1)ポリウレタンにおいて用いられる(a)は、末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンであれば、特に限定されない。例えば、下記一般式(1)で示される化合物が示され、当該化合物を用いることは本発明の効果の観点から好適である。
(式中、R、Rは各々独立してC1〜C6アルキレン基、nは10〜100の整数、n、nは各々独立して0又は1を表す)
、Rは、各々独立して同一又は異なって、C1〜C6アルキレン基を表し、当該アルキレンは直鎖であっても分岐鎖であってもよい。当該C1〜C6アルキレン基として、例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレン、n−ペンチレン、n−ヘキシレン等が挙げられる。Rのアルキレン基は、好ましくはC1〜C2アルキレン基である。Rのアルキレン基は、好ましくはC5〜C6アルキレン基である。当該アルキレン基は、好ましくは直鎖である。
nは、10〜100の整数を表し、さらにnのより好ましい範囲は15〜55である。
、nは、各々独立して同一若しくは異なって、0又は1を表す。
一般式(1)の水添ポリブタジエン部分(下記一般式(6))における繰り返し単位「C」の構造は、例えば、下記一般式(7a)〜(7d)に示すように、様々な種類が存在する。当該化合物を用いることは本発明の効果の観点から好適である。
本発明において使用する末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンにおける水添ポリブタジエン部分は、上で例示したような繰り返し単位の1種のみからなるものであってもよい、又は、2種以上の繰り返し単位を規則的若しくはランダムに含むものであってもよい。
本発明において一般式(1)の水添ポリブタジエン部分(上記一般式(6))を構成する繰り返し単位「C」の立体構造が同一であっても異なっていてもよく、水添ポリブタジエン部分が一般式(6)で表される構造はすべて本発明に包含される。
一般式(1)で表される末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンとして、例えば、下記一般式(2)で表される化合物が例示され、当該化合物を用いることは本発明の効果の観点から好適である。
(ここで、当該式(2)中、nは10〜100の整数を表す)
一般式(2)の化合物は、一般式(1)の末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンにおいて、Rがエチレン基、Rがヘキサメチレン基、n=n=1である場合に相当する。
前記(b):成分(A)ポリウレタンゲル組成物(好適には組成物1及び2)の成分(A−1)ポリウレタンにおいて用いられる(b)HO−R−OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールの例として、例えば、エチレングリコール(HOCHCHOH)、プロピレングリコール(HOCHCH(OH)CH)、1,3−ブチレングリコール(HOCHCHCH(OH)CH)、及びジエチレングルコール(HOCHCHOCHCHOH)等が挙げられる。当該化合物を用いることは本発明の効果の観点から好適である。
前記(b)HO−R−OHは、下記一般式(5)で示される化合物が示され、当該化合物は本発明の効果の観点から好適である。
前記(c):成分(A)ポリウレタンゲル組成物(好適には組成物2)の成分(A−1)ポリウレタンにおいて用いられる(c)末端に水酸基を持つ水添ポリブタジエンは、特に限定されない。例えば、下記一般式(3)で示される化合物が示され、当該化合物は本発明の効果の観点から好適である。
(式中、nは10〜100の整数を表す)
一般式(3)において、水添ポリブタジエン部分(一般式(6))は、上記と同じ意味を有する。当該化合物を用いることは本発明の効果の観点から好適である。
前記(d):成分(A−1)ポリウレタン(好適には組成物2)において用いられる(d)ジイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2,4−トルエンジイソシアネート、及び2,6−トルエンジイソシアネート等を挙げることができる。これらのうち、下記一般式(4)で示されるヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。
成分(A)ポリウレタンゲル組成物(好適には組成物1)において、(i):(a)末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンと(b)HO−R−OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールを重付加してポリウレタンを製造する場合、モル比(a):(b)=1:4〜4:1で行うことが好ましく、モル比(a):(b)=2:3〜3:2で行うことがより好ましく、さらに好ましくは4:5〜4:3、よりさらに好ましくは9:10〜10:9である。この場合、(a)の重量平均分子量(Mw)は1000〜3000であることが好ましい。当該範囲にすることにより、本発明の効果が顕著に得られる点からより好ましい。
成分(A)ポリウレタンゲル組成物(好適には組成物2)において、(ii):(c)末端に水酸基を持つ水添ポリブタジエンと(d)ジイソシアネート化合物と(b)HO−R−OH(式中Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によってポリウレタンを製造する場合、モル比(c):(b)=1:4〜4:1で行うことが好ましく、モル比(c):(b)=2:3〜3:2で行うことがより好ましく、さらに好ましくは4:5〜4:3、よりさらに好ましくは9:10〜10:9である。当該範囲にすることにより、本発明の効果が顕著に得られる点からより好ましい。
また、前記(i)又は(ii)で得られるポリウレタンの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは10000〜100000、より好ましくは20000〜80000、さらに好ましくは30000〜70000である。当該範囲にすることにより、本発明の効果が顕著に得られる点からより好ましい。
成分(A)ポリウレタンゲル組成物中の成分(A−1)ポリウレタンの含有量は、好ましくは1〜35質量%であり、より好ましくは5〜30質量%、さらに好ましくは10〜30質量%である。
成分(A)ポリウレタンゲル組成物中の成分(A−2)油剤の含有量は、好ましくは65〜99質量%であり、より好ましくは70〜95質量%、さらに好ましくは70〜90質量%である。
当該範囲にすることにより、本発明の効果が顕著に得られる点からより好ましい。
成分(A)ポリウレタンゲル組成物に用いられる成分(A−2)油剤は、通常化粧料に用いられるものであれば、特に限定されずに用いることができる。性状としては、特に限定されないが、25℃で液状の油剤であることが好ましい。また、本発明のポリウレタンゲル組成物を製造するときに溶剤として使用することが好ましい。
成分(A)ポリウレタンゲル組成物に用いられる成分(A−2)油剤としては、動物油、植物油、合成油等の起源を問わず、例えば、炭化水素油、エステル油(特に、水酸基の数が0又は1個であるエステル油)、脂肪酸類、シリコーン油、フッ素系油類等が挙げられる。
これらのうち、極性が低い方がポリウレタンゲル組成物の強度が高くなる傾向にあることから、炭化水素油、水酸基の数が0又は1個であるエステル油、及びフェニル基を含有するシリコーン油から選ばれる1種以上を使用することが例示され、これら1種又は2種以上を、成分(A−2)油剤中に含ませることが好ましい。
これら炭化水素油、エステル油及びシリコーン油から選択された1種又は2種以上は、成分(A−2)油剤中に、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上含ませることが好適である。
また製造する際に、成分(A−2)油剤を、溶剤として使用することが好ましい。製造する際に当該油剤を使用することで製造されたポリウレタンゲル組成物の特性が良好になる。また製造されたポリウレタンゲル組成物に適宜油剤を使用することで組成物硬度を調整することができる。
成分(A)ポリウレタンゲル組成物に用いられる成分(A−2)油剤としては、より具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ポリブテン、ポリイソブチレン等の炭化水素類;オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類;ホホバ油、イソオクタン酸セチル(2−エチルヘキサン酸セチル)、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、イソステアリン酸ジグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール等のエステル類;メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等のシリコーン類等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。
本発明に用いる成分(A)ポリウレタンゲル組成物は、透明性とツヤのみならず、弾力性・復元力が極めて高いという利点を有する。
針入荷重値測定の結果、このポリウレタンゲル組成物30部と流動パラフィン(ASTM D445測定方法による40℃における動粘度が8mm/s)70部とを、85℃にて加熱溶解し、30℃に冷却し得られたゲルは、2cmφ球状アダプタを2cm/minで10mm針入させた時の荷重値が0.2〜10Nと優れた特性を示した。この硬度特性は、本発明に用いる成分(A)ポリウレタンゲル組成物がゲル復元力を有することを示す。
また、透明性に関しては、本発明に用いる成分(A)ポリウレタンゲル組成物は700nmの波長の透過率が90%以上である。この高い透過性は、本発明に用いる成分(A)ポリウレタンゲル組成物は極めて高い透明性を有することを示す。
本発明の成分(A)ポリウレタンゲル組成物の製造方法は、前記(A−2)油剤の存在下でポリウレタンを製造することが好ましい。さらに、前記成分(A−1)で特定のポリオールをポリウレタン原料として使用すると共に前記(A−2)油剤の存在下でポリウレタンを製造することがより好適である。そして、本発明の成分(A)ポリウレタンゲル組成物は、公知のポリウレタン製造方法を参考して製造することができる。
例えば、本発明に用いるポリウレタンゲル組成物1は、成分(A−2)油剤中において、Aの(a)末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンと(b)HO−R−OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールを加えて重付加反応を行うことによって得られる。
例えば、本発明のポリウレタンゲル組成物2は、(c)末端に水酸基を持つ水添ポリブタジエン、(b)HO−R−OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコール、成分(A−2)油剤を仕込んで均一に混合し、(d)ジイソシアネート化合物を投入して反応させることによって製造することができる。
なお、本発明のポリウレタンゲル組成物は、上記成分(A−1)及び成分(A−2)以外に本発明の効果を損なわない範囲で医薬分野に又は化粧分野で使用可能な任意成分を適宜含有させてもよい。任意成分として、例えば、揮発性成分、界面活性剤、油性成分、粉体、水溶性高分子、紫外線吸収剤、保湿剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料等、各種の効果を付与するために通常化粧料に用いられる他の成分を適宜用いることができる。
本発明における前記成分(A)ポリウレタンゲル組成物の含有量は、特に限定されないが、その下限値として好ましくは0.1質量%以上であり、その上限値として好ましくは30質量%以下であり、当該範囲として、より好ましくは0.1〜30質量%であり、さらの好ましくは1〜20質量%であり、さらにより好ましくは3〜15質量%である。当該範囲にすることにより塗布時のカール力やカール効果の持続、ボリューム感等がより優れる点でより好ましい。
本発明における前記成分(A−1)ポリウレタンの含有量は、特に限定されないが、その下限値として好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上であり、その上限値として好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下であり、当該範囲として、より好ましくは0.01〜15質量%であり、さらに好ましくは0.1〜10質量%である。
本発明における前記成分(A−2)油剤の含有量は、特に限定されないが、その下限値として好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上であり、その上限値として好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下であり、当該範囲として、より好ましくは0.1〜40質量%であり、さらの好ましくは1〜30質量%である。
本発明に用いられる成分(B)のRSiO3/2単位とSiO単位とからなるシリコーン樹脂(式中、Rは炭素数1〜4の1価の炭化水素基を表す。)は、皮膜形成性を有するシリコーン樹脂であり、RSiO1.5単位とRSiO0.5単位(式中R及びRは置換または非置換の1価の炭化水素基を表す)からなる構造を有しているものである。ここで、皮膜形成性とは、シリコーン樹脂等が可溶な溶媒に40%溶解した溶液を、ガラス板に400μm厚のアプリケーターで塗布し、室温24時間乾燥後に皮膜が形成されていることを指す。このような成分(B)としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリメチルシルセスキオキサン等が挙げられる。市販品としては、SILFORM FLEXIBLE RESIN(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)等が挙げられる。
本発明における成分(B)の含有量は、特に限定されないが、0.1〜15%が好ましく、より好ましくは0.5〜10%、更に好ましくは1〜4%である。この範囲であれば、カール効果の持続性、ボリューム感、にじみにくさ等がより優れる点でより好ましい。
本発明においては、上記した成分(A)と成分(B)を適宜含有することで得られるものではあるものの、含有する量比を特定することにより、より高い効果が期待できるため好ましい。このような量比は、特に限定されないが、成分(A)と成分(B)の含有質量割合が(A)/(B)=1〜20であることが好ましく、更に好ましくは、(A)/(B)=3〜15である。この範囲であれば、塗布時のカール力、カール効果の持続、ボリューム感、にじみのなさ等がより優れる点でより好ましい。また、本発明においては、前記成分(A−1)及び前記成分(B)の含有質量割合が、好ましくは(A−1)/(B)=0.1〜10、より好ましくは0.5〜5、さらに好ましくは1〜3である。この範囲であれば、塗布時のカール力、カール効果の持続、ボリューム感、にじみのなさ等がより優れる点でより好ましい。
本発明には、成分(C)として煙霧状無水ケイ酸をさらに含有することができる。本発明における成分(C)煙霧状無水ケイ酸は、平均粒子径が50nm以下の無水ケイ酸である。本発明の成分(C)は、通常化粧料に使用できるものであればいずれも使用可能であり、疎水化処理してもよく、その処理方法としては、例えば、トリメチルシリルクロライドやヘキサメチルジシラザンによるトリメチルシロキシ処理、オクチルシラン化処理、メチルハイドロジェンポリシロキサンを用いたコーティング焼き付け処理、金属石鹸によるコーティング等が挙げられる。市販品としては、AEROSIL 200、AEROSIL 300、AEROSIL 380、AEROSIL R−972、AEROSIL R−974、AEROSIL R−976(日本アエロジル社製)、タラノックス500(タルコ社製)、キャボジルTS−530(キャボット社製)等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を用いることができる。本発明における、平均粒子径の測定方法は、走査型電子顕微鏡を用いて、任意の視野の粒子30個について、粒子径を測定した結果から算出する。
本発明における成分(C)の含有量は、化粧料全量に対し、0.1〜10%が好ましく、より好ましくは0.5〜7%、更に好ましくは、1〜5%である。この範囲であれば、塗布時のカール力、カール効果の持続、ボリューム感等がより優れる点でより好ましい。
本発明においては、上記した成分(A)と成分(C)を適宜含有することで得られるものではあるものの、含有する量比を特定することにより、より高い効果が期待できるため好ましい。このような量比は、特に限定されないが、成分(A)と成分(C)の含有質量割合(A)/(C)=0.1〜20であることが好ましく、1〜10であることがより好ましい。この範囲であれば、塗布時のカール力、カール効果の持続、ボリューム感、にじみのなさ等がより優れる点でより好ましい。
本発明の睫毛用化粧料は、上記の成分(A)〜(C)の他に、通常化粧料に使用される成分、例えば油性成分、粉体、繊維、界面活性剤、皮膜形成性ポリマーエマルション、水系成分、紫外線吸収剤、保湿剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料などを本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有することができる。
油性成分としては、化粧料に使用できるものであれば特に制限されず、動物油、植物油、合成油等の起源、及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。
具体的には、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、エチレン・プロピレンコポリマー、モンタンワックス、フィッシャートロプシュワックス、流動パラフィン、イソドデカン、水添ポリイソブテン、スクワラン、ワセリン、ポリブテン等の炭化水素類、水添ホホバ油、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、ゲイロウ、モクロウ等のロウ類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)等のエステル類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン/アルキルメチルポリシロキサン/メチルポリシロキサン共重合体、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、ジメチコノール等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸、オレイン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸等の脂肪酸類、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類等が挙げられる。これらの油性成分は必要に応じて1種又は2種以上用いることができる。本発明において、油性ゲル化剤をさらに含有していると、塗布時のカール力やカール効果の持続、ボリューム感が向上する等により優れる点でより好ましい。油性ゲル化剤の中でも、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、デキストリン脂肪酸エステルからなる群より選ばれる1種または2種以上を用いることで、前記効果により優れる点でより好ましい。本発明における油性ゲル化剤の含有量は、特に限定されないが、0.5〜30%が好ましく、より好ましくは1〜20%であり、さらに好ましくは1〜10%である。この範囲であれば、塗布時のカール力やカール効果の持続、ボリューム感が向上する等により優れる点でより好ましい。
粉体としては、化粧料に一般に使用される粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、 ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末、デキストリン粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等や、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、セルロース等の維等が挙げられる。これらはフッ素化合物、シリコ−ン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等で表面処理されていてもよい。これらの粉体は、1種又は2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。
繊維としては、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル等の合成繊維、レーヨン等の人造繊維、セルロース等の天然繊維、アセテート人絹等の半合成繊維等が挙げられ、形状は特に限定されず、断面が、円状、楕円状、多角形、井形、T型、Y型等いずれのものも使用することができる。更に、これらの繊維は、必要に応じて着色剤で着色したり、表面処理剤の種類としてはフッ素化合物、シリコーン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等で表面処理を施したりして使用してもよい。本発明において、繊維をさらに含有していると本願効果に加え、ロングラッシュ効果がより優れる点でより好ましい。繊維を含有すると、ロングラッシュ効果は得られるものの、その重さでカール効果の持続に影響が出る場合があるが、本発明においては、繊維の中でも、ナイロン、ポリプロピレン、レーヨンからなる群より選ばれる1種または2種以上を用いることで、カール効果の持続を低下させることなく、ロングラッシュ効果が得られる点で好ましい。本発明における繊維の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.01〜10%、より好ましくは、0.1〜5%である。この範囲であれば、カール効果の持続を低下させることなく、ロングラッシュ効果がより優れる点でより好ましい。
界面活性剤としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸の無機及び有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩等が挙げられる。カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノールアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものが挙げられる。これらの界面活性剤は、必要に応じ、1種又は2種以上を使用することができる。
皮膜形成性ポリマーエマルションとしては、水性の溶媒中に高分子の微粒子が安定に分散した系で、界面活性剤で乳化させたモノマーを重合することによって得られる液や自然界に存在する乳状の樹液を含むもので、通常化粧料に使用されるものであれば特に制限されず、いずれのものも使用することができる。例えば、アクリル酸アルキル共重合体エマルション、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体エマルション、ポリ酢酸ビニルエマルション、ビニルピロリドン・スチレン共重合体エマルション等が挙げられ、市販品としては、YODOSOL 32A707、YODOSOL GH810F、YODOSOL GH800F(アクゾノーベル社製)、プレキシトール B−500(ROHM GMBH社製)、リカボンドET−F527(中央理科工業社製)、ビニブラン1080、ビニブラン1128C、ビニブラン1080M、ビニブラン1080T、ビニブランGV−5651、ビニブラン1108S/W(日信化学工業社製)、ANTARA430(ISP社製)が挙げられる。これらのポリマーエマルションは、必要に応じ、1種又は2種以上を使用することができる。
水性成分は、水及び水に可溶な成分であれば何れでもよく、例えば、エチルアルコール、ブチルアルコール等の低級アルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、タンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸メチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、パラメトキシケイ皮酸オクチル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ウロカニン酸エチル等のウロカニン酸系紫外線吸収剤等が挙げられる。また、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ジメチコジエチルベンジルマロネート、2,4−ビス{[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、メチレンビスベンゾトリアゾルテトラメチルブチルフェノール、4−tert−ブチル−4'−メトキシベンゾイルメタン、オクトクリレン、オクチルトリアゾン等を用いることができる。酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、ビタミン類、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、1,2−ペンタンジオール等が挙げられる。
本発明の睫毛用化粧料としては、マスカラ、マスカラオーバーコート、マスカラ下地等が挙げられ、油性、水中油型、油中水型のいずれにも用いることができる。ここで、油性睫毛用化粧料とは、油が連続相であり、水の含有量が1%以下の実質的に水を含まないものである。
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
[成分(A)のポリウレタンゲル組成物の製造実施例1]
3Lの三口フラスコに末端水酸基水素化ポリブタジエン899部(分子量2200)と、2−エチルヘキサン酸セチル2450部、ヘキサメチレンジイソシアネート128部を仕込み、均一に混合した。
60℃に制御しながらジブチル錫ジラウレート0.9部を投入し、3時間攪拌後、エチレングリコールを24部投入した。
投入終了後、80℃で5時間攪拌後、エタノールを18部添加して反応を完結させた。
得られたポリウレタンゲル中のポリウレタンの重量平均分子量は、GPC測定(ポリスチレン換算)にて10000であった。また、得られたゲル30部を、流動パラフィン70部と、85℃にて加熱溶解、30℃に冷却したゲルの荷重値は、荷重測定機(FUDOH社製)による、2cmφ球状アダプター、2cm/min、10mm針入の条件の場合、2.5Nであった。
[成分(A)のポリウレタンゲル組成物の製造実施例2]
3Lの三口フラスコに末端水酸基水素化ポリブタジエン899部(分子量2200)と、2−エチルヘキサン酸セチル2450部、ヘキサメチレンジイソシアネート128部を仕込み、均一に混合した。
60℃に制御しながらジブチル錫ジラウレート0.9部を投入し、3時間攪拌後、エチレングリコールを24部投入した。
投入終了後、80℃で10時間攪拌後、エタノールを18部添加して反応を完結させた。
得られたポリウレタンゲル中のポリウレタンの重量平均分子量は、GPC測定(ポリスチレン換算)にて50000であった。また、得られたゲル30部を、流動パラフィン70部と、85℃にて加熱溶解、30℃に冷却したゲルの荷重値は、荷重測定機(FUDOH社製)による、2cmφ球状アダプター、2cm/min、10mm針入の条件の場合、5Nであった。
[成分(A)のポリウレタンゲル組成物の製造実施例3]
3Lの三口フラスコに末端水酸基水素化ポリブタジエン899部(分子量2200)と、2−エチルヘキサン酸セチル2450部、ヘキサメチレンジイソシアネート128部を仕込み、均一に混合した。
60℃に制御しながらジブチル錫ジラウレート0.9部を投入し、3時間攪拌後、2−エチルヘキサン酸セチルで希釈しながら、エチレングリコールを24部投入した。
投入終了後、80℃で15時間攪拌後、エタノールを18部添加して反応を完結させた。
得られたポリウレタンゲル中のポリウレタンの重量平均分子量は、GPC測定(ポリスチレン換算)にて100000であった。また、得られたゲル30部を、流動パラフィン70部と、85℃にて加熱溶解、30℃に冷却したゲルの荷重値は、荷重測定機(FUDOH社製)による、2cmφ球状アダプター、2cm/min、10mm針入の条件の場合、7.5Nであった。
[成分(A)のポリウレタンゲル組成物の製造実施例4]
3Lの三口フラスコに末端水酸基水素化ポリブタジエン899部(分子量2200)、エチレングリコール24部、ジブチル錫ジラウレート0.9部、2−エチルヘキサン酸セチル2450部を仕込み、均一に混合した。
60℃に制御しながらヘキサエチレンジイソシアネート128部を投入し、投入終了後80℃で10時間攪拌し、その後、エタノールを18部添加して反応を完結させた。
得られたポリウレタンゲル中のポリウレタンの重量平均分子量は、GPC測定(ポリスチレン換算)にて50000であった。また、得られたゲル30部を、流動パラフィン70部と、85℃にて加熱溶解、30℃に冷却したゲルの荷重値は、荷重測定機(FUDOH社製)による、2cmφ球状アダプター、2cm/min、10mm針入の条件の場合、3Nであった。
[成分(A)のポリウレタンゲル組成物の製造実施例5]
3Lの三口フラスコに末端水酸基水素化ポリブタジエン899部(分子量2200)、エチレングリコール24部、ジブチル錫ジラウレート0.9部、2−エチルヘキサン酸セチル2450部を仕込み、均一に混合した。
60℃に制御しながら、ヘキサエチレンジイソシアネート128部を投入し、投入終了後80℃で15時間攪拌し、その後、エタノールを18部添加して反応を完結させた。
得られたポリウレタンゲル中のポリウレタンの重量平均分子量は、GPC測定(ポリスチレン換算)にて100000であった。また、得られたゲル30部を、流動パラフィン70部と、85℃にて加熱溶解、30℃に冷却したゲルの荷重値は、荷重測定機(FUDOH社製)による、2cmφ球状アダプター、2cm/min、10mm針入の条件の場合、4.5Nであった。
[製造比較例1]
架橋型シリコーンゲル(KSG−43 信越化学工業社製)100部を用いる。
[製造比較例2]
デキストリン脂肪酸エステル(レオパールISK 千葉製粉社製)35部と、2−エチルヘキサン酸セチル65部を、90℃にて加熱、冷却し、多糖類ゲルを調製した。
[製造比較例3]
結晶性ポリエチレンワックス(PERFORMALENE655 ニューフェーズテクノロジー社製)35部と、2−エチルヘキサン酸セチル65部を、90℃にて加熱、冷却し、ワックスオイルゲルを調製した。
なお、製造比較例1のシリコーンゲルは、ツヤが足りず復元力に欠けている。製造比較例2の多糖類ゲルは、復元性・復元力が弱い。製造比較例3のワックスオイルゲルは、ツヤが足りない。
[ゲルの評価]
前記製法により得られたポリウレタンゲルの中から、製造実施例2のポリウレタンゲル組成物に対して、化粧料に汎用される各種油剤に対するゲル荷重値、並びにゲルの透明性に関して評価した(試験例1〜6)。その結果を表1に示す。また、種々の評価方法は、以下となる。なお、製造実施例1〜5の成分(A)ポリウレタンゲル組成物のゲル荷重値は2.5〜7.5N、重量均分子量は10000〜100000であった。
[荷重値の測定及びゲル強度評価]
製造実施例2のポリウレタンゲル組成物と、表1に記載の各種油剤を85℃にて加熱溶解、30℃に冷却し、弾力性のあるゲルを調製した(試験例1〜6)。ゲルの荷重値に関しては、荷重測定機(FUDOH社製)を用いて、2cmφ球状アダプター、2cm/min、10mm針入の条件にて測定した。これによりゲル強度を評価した。試験例1〜4の結果、分子中の水酸基数が少ない油剤ほど、荷重値が高い傾向にあることを確認した。これは、ポリウレタンゲルの親水基会合性増粘機構における、親水基部分に、油剤中の水酸基が影響を与え、増粘低下をもたらしたと考えられる。
[透明性の測定及び評価]
表1に記載の各種ゲル(試験例1〜6)に対する透明性は、透過度測定機(島津製作所社製)を用いて、700nmにおける透過率を測定した。その結果、試験例1〜6全てのゲルにおいて、90%以上と、良好な透明性(◎)を示した。
[自己復元力の測定及び評価]
製造実施例2のポリウレタンゲル組成物、及び製造比較例2のデキストリン脂肪酸エステルゲルを用いて、自己復元力の評価を実施した。測定サンプルは、各々、純分が10.5質量%になる様に2−エチルヘキサン酸セチルで希釈し、85℃にて加熱後、ジャー容器に流し込み、30℃に冷却することで弾力性のあるゲルを調製した。調製したサンプルに対し、テクスチュアアナライザー(英栄精機社製)を用いて、2cmφ球状アダプターにて5gの荷重をかけた時点から、1mm/minの速度、5mm針入する条件にて、7回、同じ動作を繰り返すことで、荷重によりゲル構造が破壊されず、復元力があるか確認した。測定の模式図を図1に示す。
その結果、製造比較例2のデキストリン脂肪酸エステルゲルは、繰り返しの荷重で、ゲル構造が破壊し、同じ曲線にならないのに対し、製造実施例2のポリウレタンゲル組成物は、繰り返しの荷重でゲルが崩壊することなく、同じ曲線を辿ることから、ゲルの復元性が高いことが分かった。また、荷重値自体の値も、製造比較例2のデキストリン脂肪酸エステルゲルと比較して高いことから、弾力性に優れることが分かった。
前記検討により、本発明で用いられる成分(A)ポリウレタンゲル組成物は、透明性、高い弾力性に優れ、また、自己復元力に優れる新規性の高いゲルであることが分かった。
実施例1〜11および比較例1〜3:油性マスカラ
下記表2及び表3に示す処方の油性マスカラを調製し、塗布時のカール力、カール効果の持続、ボリューム感、にじみのなさを、下記の方法により評価した。その結果も併せて表2及び表3に示す。
*1: レオパール KL2(千葉製粉社製)
*2:IPソルベント 1620MU(出光興産社製)
*3:SILFORM FLEXIBLE RESIN(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
*4:AEROSIL 300(日本アエロジル社製)
*5:CHIFFONSIL P−3R(日揮触媒化成社製)
(製造方法)
A.成分(1)〜(9)を100℃に加熱し、均一に混合する。
B.Aに成分(10)〜(14)を加え、均一に分散する。
C.Bを室温に冷却し、容器に充填して油性マスカラを得た。
〔評価方法1〕
イ.塗布時のカール力、ロ.カール効果の持続、ハ.ボリューム感、ニ.にじみのなさ
各試料について、専門パネル10名による使用テストを行い、パネル各人が下記評価基準において良好かどうかを評価してもらい、下記判定基準により4段階で判定した。
<評価基準>
イ.塗布前よりもカールしているか
ロ.塗布後8時間通常の生活を続けた後の化粧膜の状態が塗布した際から変化がほとんどないか
ハ.塗布前よりも塗布後の方が睫毛のボリュームが増えたと感じるかどうか
ニ.塗布後8時間通常の生活を続けた後、皮脂や汗で目元ににじみがないかどうか
<判定基準>
◎ :専門パネル8人以上が良好と回答
○ :専門パネル6人以上が良好と回答
△ :専門パネル4人以上が良好と回答
× :専門パネル4人未満が良好と回答
表2及び表3の結果から明らかな如く、本発明の実施例1〜11の油性マスカラは、比較例1〜3の油性マスカラに比べ、塗布時のカール力、カール効果の持続、ボリューム感、にじみのなさの全てにおいて優れたものであった。
これに対して、成分(A)を含有しない比較例1では、塗布時のカール力が十分得られず、そのため持続も満足のいく品質が得られず、さらに評価する8時間を経過する前に目元ににじみが生じてしまったため、多数の専門パネルが不良と回答した。成分(B)を含有しない比較例2では、皮膜の形成が不十分であり、比較例1同様に評価する8時間を経過する前ににじみが生じてしまい、多数の専門パネルが不良と回答した。成分(A)の代わりにパルミチン酸デキストリンを増加させた比較例3では、塗布時のカール効果が十分得られず、カール効果の持続性も時間経過とともに減衰し、さらには経時での化粧膜の保持が成分(A)を用いたものよりも劣っていたため、にじみのなさに満足のいく品質が得られず、多数の専門パネルが不良と回答した。
実施例12:油中水型マスカラ(クリーム状)
(成分) (%)
(1)軽質流動イソパラフィン *2 残量
(2)イソステアリン酸デキストリン *6 4
(3)パルミチン酸デキストリン *1 5
(4)メチルポリシロキサン *7 3
(5)ポリエチレンワックス *8 3
(6)ミツロウ(融点65℃) 5
(7)トリメチルシロキシケイ酸溶液 *9 15
(8)ポリメチルシルセスキオキサン *3 5
(9)ジメチコノール(25℃、10万mPa・s) *10 3
(10)デシルテトラデカノール 0.5
(11)製造実施例3のポリウレタンゲル組成物 5
(12)無水ケイ酸 *11 2
(13)黒色酸化鉄 5
(14)N−ラウロイル−L−リジン *12 1
(15)1,3−ブチレングリコール 3
(16)精製水 5
(17)アクリル酸アルキル共重合体エマルジョン *13 5
*6:ユニフィルマHVY(千葉製粉社製)
*7:KF−96L−2CS(信越化学工業社製)
*8:合成ワックスP−200(日本ナチュラルプロダクツ社製)
*9:KF−9021(固形分50%、溶媒:シクロペンタシロキサン、信越化学工業社製)
*10:X−21−5849(信越化学工業社製)
*11:AEROSIL 200(日本アエロジル社製)
*12:アミホープLL(味の素社製)
*13:ヨドゾールGH800F(固形分45%)(アクゾノーベル社製)
(製造方法)
A.成分(1)〜(14)を100℃に加熱し、均一に混合する。
B.成分(15)〜(17)を均一に混合する。
C.AにBを加え乳化し、室温に冷却する。
D.Cを容器に充填して製品とする。
本発明の油中水型マスカラ(クリーム状)は、塗布時のカール力およびカール効果の持続性に優れ、にじみのなさ、ボリューム感に優れるものであった。
実施例13:油性マスカラ(繊維入りタイプ)
(成分) (%)
(1)イソドデカン 残量
(2)ショ糖脂肪酸エステル *14 3
(3)(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー溶液 *15 30
(4)製造実施例2のポリウレタンゲル組成物 2
(5)製造実施例4のポリウレタンゲル組成物 3
(6)ポリプロピレン(融点75℃) 2
(7)パラフィンワックス(融点58℃) 5
(8)ステアリルジメチコン(融点40℃) 2
(9)ポリメチルシルセスキオキサン *3 2
(10)レシチン 1
(11)タルク 3
(12)シリル化処理無水ケイ酸 *16 1
(13)カーボンブラック 0.1
(14)カルミン 1
(15)シリコーン粉末 *17 0.5
(16)ポリプロピレン繊維(5T,2mm) 0.5
(17)レーヨン繊維(7D、2mm) 1
(18)ナイロン66繊維(6D、2mm) 1
(19)1,2−ペンタンジオール 1
*14:シュガーワックスS−10E(第一工業製薬社製)
*15:KP545(固形分30%、溶媒:シクロペンタシロキサン)(信越化学工業社製)
*16:AEROSIL R−972(日本アエロジル社製)
*17:KSP−102(平均粒子径30μm、信越化学工業社製)
(製造方法)
A.成分(1)〜(10)を100℃まで加熱し、均一に混合する。
B.Aに成分(11)〜(19)を加え、室温で均一に分散する。
C.Bを容器に充填して製品とする。
本発明の油性マスカラ(繊維入りタイプ)は、塗布時のカール力およびカール効果の持続性に優れ、にじみのなさ、ボリューム感に優れるものであった。
実施例14:水中油型マスカラ下地(クリーム状)
(成分) (%)
(1)デカメチルシクロペンタシロキサン 3
(2)ステアリン酸 1
(3)パルミチン酸 1
(4)製造実施例1のポリウレタンゲル組成物 10
(5)ポリメチルシルセスキオキサン *3 5
(6)マイクロクリスタリンワックス *18 3
(7)コレステロール 1
(8)セスキオレイン酸ソルビタン 1
(9)トリメチルシロキシケイ酸 *19 6
(10)精製水 残量
(11)結晶セルロース *20 4
(12)アクリル酸アルキル・酢酸ビニル共重合体エマルジョン *21 30
(13)トリエタノールアミン 1.2
(14)ポリアクリル酸Na0.1%水溶液 2
(15)加水分解シルク 0.1
(16)ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム 0.2
(17)シロキクラゲ多糖体 0.01
(18)水溶性コラーゲン 0.02
(19)パンテノール 0.005
(20)冬虫夏草エキス 0.001
(21)ポリソルベート−80 0.4
(22)無水ケイ酸 *22 0.3
(23)黒色酸化鉄 2
(24)酸化チタン被覆ガラス末 1
*18:MULTIWAXW−835MYCROCRYSTALLINEWAX(SONNEBORN社製)
*19:SR−1000(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
*20:レオクリスタC−2SP(第一工業製薬社製)
*21:ビニゾール2140L(固形分47%)(大同化成工業社製)
*22:AEROSIL 380S(日本アエロジル社製)
(製造方法)
A.成分(1)〜(9)を100℃まで加熱し、均一に混合する。
B.成分(10)〜(24)を均一に混合し80℃に加熱する。
C.AにBを加え乳化する。
D.Cを室温まで冷却し、塗布具付き容器に充填し製品とする。
本発明の水中油型マスカラ下地(クリーム状)は、塗布時のカール力およびカール効果の持続性に優れ、にじみのなさ、ボリューム感に優れるものであった。
実施例15:油中水型マスカラ下地(ゲル状)
(成分) (%)
(1)水添ロジン酸ペンタエリスリチル *23 1
(2)軽質流動イソパラフィン 30
(3)水素添加エステルガム 2
(4)フィッシャートロプシュワックス(融点80〜84℃) 15
(5)製造実施例2のポリウレタンゲル組成物 15
(6)ポリエチレンテレフタレート粉末 *24 5
(7)ポリメチルシルセスキオキサン *3 1
(8)精製水 残量
(9)ナイロン繊維 *25 0.5
(10)チタン・酸化チタン焼結物 *26 10
(11)ベンガラ被覆雲母チタン 1
(12)ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
(13)トレハロース 0.1
(14)1,3−ブチレングリコール 3
(15)アクリル酸アルキル・酢酸ビニル共重合体エマルジョン *27 5
(16)パラオキシ安息香酸エチル 1
(17)ラウロイルリシン 3
*23:エステルガムHP(荒川工業社製)
*24:スノーリーフP(オーケン社製)
*25:3T、1mm、未処理
*26:TILACK D(赤穂化成社製)
*27:ビニゾール2140L(固形分43%)(大同化成工場社製)
(製造方法)
A.成分(1)〜(7)を100℃に加熱溶解し、常温まで冷却する。
B.Aに成分(8)〜(17)を加えて乳化する。
C.Bを容器に充填して製品とする。
本発明の油中水型マスカラ下地(ゲル状)は、塗布時のカール力およびカール効果の持続性に優れ、にじみのなさ、ボリューム感に優れるものであった。
実施例16:水中油型マスカラトップコート(ゲル状)
(成分) (%)
(1)カルナウバワックス 1
(2)キャンデリラワックス 30
(3)ミツロウ 2
(4)ポリメチルシルセスキオキサン *3 5
(5)シリコーン樹脂粉末 3
(6)製造実施例5のポリウレタンゲル組成物 15
(7)無水ケイ酸 *11 1
(8)カーボンブラック 0.5
(9)エタノール 10
(10)1,3−ブチレングリコール 1
(11)ポリオキシエチレンセチルエーテル 0.1
(12)トリエタノールアミン 0.1
(13)アクリル酸アルキル共重合体エマルジョン *28 3
(14)アクリル酸アルキル共重合体エマルジョン *29 5
(15)トリプロピレングリコール 3
(16)精製水 残量
*28:ACULYN 33A(固形分28%)(ローム&ハース社製)
*29:ビニゾール1086MP(固形分40%)(大同化成工業社製)
(製造方法)
A.成分(1)〜(6)を90℃に加熱溶解する。
B.成分(7)〜(16)を加えて乳化し、室温に冷却する。
C.Bを容器に充填して製品とする。
本発明の油中水型マスカラ下地(ゲル状)は、塗布時のカール力およびカール効果の持続性に優れ、にじみのなさ、ボリューム感に優れるものであった。

Claims (8)

  1. 次の成分(A)及び成分(B);
    成分(A)ポリウレタンゲル組成物、
    成分(B) RSiO3/2単位とSiO単位とからなるシリコーン樹脂(式中、Rは炭素数1〜4の1価の炭化水素基を表す。)
    を含有する睫毛用化粧料であり、
    前記成分(A)が、成分(A−1)ポリウレタン及び成分(A−2)油剤を含むポリウレタンゲル組成物であり、
    当該成分(A−1)は、
    (i)(a)末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンと(b)HO−R−OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によって得られるポリウレタン、又は、
    (ii)(c)末端に水酸基を持つ水添ポリブタジエンと(d)ジイソシアネート化合物と(b)HO−R−OH(式中Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によって得られるポリウレタンである、
    睫毛用化粧料。
  2. 前記(A−1)ポリウレタンが、油溶性ポリウレタンである、請求項1に記載の睫毛用化粧料。
  3. 前記成分(A−1)ポリウレタンが、平均分子量(Mw)10000〜100000である、請求項1又は2に記載の睫毛用化粧料。
  4. 前記成分(A−2)油剤が、25℃で液状の油剤である、請求項1〜3の何れか1項に記載の睫毛用化粧料。
  5. 前記成分(B)がポリメチルシルセスキオキサンである請求項1〜4の何れか1項に記載の睫毛用化粧料。
  6. さらに、成分(C)煙霧状無水ケイ酸を含有する請求項1〜5の何れか1項に記載の睫毛用化粧料。
  7. 前記成分(A)及び成分(B)の質量含有割合が(A)/(B)=1〜20である請求項1〜6の何れか1項に記載の睫毛用化粧料。
  8. 前記成分(A−1)及び成分(B)の質量含有割合が(A−1)/(B)=0.1〜10である請求項1〜7の何れか1項に記載の睫毛用化粧料。
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