JP7053408B2 - 固形化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、固形化粧料に関する。
固形化粧料は、その携帯性と簡便な使用性からファンデーションなどのベースメイク製品や、アイシャドウ等のポイントメイク製品の幅広い領域において使用されている形態である。一般的に固形化粧料には、水や油を連続層とし、その液体を固化剤で固めた水系固形、油性固形、乳化固形等の剤型と、粉末を連続層とし、その粉末を賦形剤で固めた粉末固形剤型があり、種々の検討が行われてきた。その中でも、粉と油が両方とも連続層になりうる油性固形と粉末固形の中間的な領域(以下「キャピラリー領域」と記す)の化粧料は、油性剤型のツヤ感やエモリエント効果と粉末剤型の軽い伸び広がりやパウダリーな仕上がりの両立が可能であり(例えば特許文献1)、機能だけではなく、独特な使用感を有する化粧料の開発(例えば特許文献2)が検討されてきた。
また、メイクアップ製品において、外観の審美性は重要な要素であり、粉末固形剤型において、特定の粉体、油剤を含有させた際にプレス時に振動を加えることにより表面の光沢感を高める技術(例えば特許文献3)や使用感や耐衝撃性を備えつつ、型押し時の表面の微細成型を可能にする技術(例えば特許文献4)、油性剤型において高度の低い内容物の表面に弾性型により立体形状を造形する技術(例えば特許文献5)などが検討されてきた。
特開2006-57054号公報 特開2006-1883号公報 特開2009-161450号公報 特開2001-213728号公報 特開2001-213728号公報
しかしながら、特許文献1のように、シリコーン弾性粉体を用いて油剤を弾性ゲル化させ、軽い伸び広がりを得る技術では、シリコーン弾性粉体の高含有により光が拡散反射し、化粧料表面および仕上がりの光沢感が損なわれることがあった。
また、特許文献2のように粉体と油剤を特定の量含有させることで独特の使用感とパール光沢のある仕上がりを具現化する技術では、油剤自体が弾性ゲル化していないため、弾力性が不十分であり、耐衝撃性にも劣っていた。また、外観の審美性については、キャピラリー領域においては、粉と油が両方とも連続層になることから、化粧料表面において、粉体による凹凸により平滑性が低くなり、油性剤型ほどの表面の平滑性は出にくく、化粧料自体の表面の光沢や型押し時の鮮明な立体意匠を具現化することが難しかった。
特許文献3のプレス方法を用いても、粉末固形の中では化粧料表面の光沢があっても、油性剤型には及ばないものであった。
また、特許文献4のキャピラリー領域は一般に粉末固形に比べ表面が柔らかく変形しやすいため、充填成形時の表面に型押しした際に、意匠性の高い鮮明なデザインが得られないという問題があった。また、柔らかいことにより、落とした際の耐衝撃性が低く、特殊な造形を作っても変形し保持できない課題もあった。
さらに、特許文献5の弾性型を用いて柔らかい内容物に立体成型を施す方法は、溶融充填を前提としたものであり、流動性の低いキャピラリー領域には適用できないものであった。
そこで、本技術は、キャピラリー領域に特徴的な弾力性と外観の審美性に優れた固形化粧料を提供することを課題とする。より具体的には、使用時に高い弾力性を有し、軽い伸び広がりと仕上がりの光沢感に優れ、さらに化粧料表面の光沢や立体意匠を鮮明に得ることが出来、さらに耐衝撃性にも優れる固形化粧料を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、特定の油溶性ポリウレタンを用いることにより、油剤と粉体の特定比率の領域において、上記課題を解決できることを見出した。本発明の油溶性ポリウレタンは特定の油剤との組合せにおいて、非常に高い弾力性のあるゲルを形成する。そのため、軽い伸び広がりのキャピラリー領域の化粧料においても、使用時の高い弾力性と耐衝撃性が得られる。さらに、親水基と疎水基を共に含有する界面活性剤様構造により、粉体の分散性と配向性を向上させ、化粧料表面と仕上がりの光沢感を高めると共に型押し時に鮮明な立体意匠性が得られる。
具体的には、本発明は、
〔1〕次の成分(A)~(C);
(A)油溶性ポリウレタン
(B)25℃で液状の油剤
(C)粉体
を含有する固形化粧料であり、前記成分(A)が、
(i)(a)末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンと(b)HO-R-OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2~C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によって得られるポリウレタン、又は、
(ii)(c)末端に水酸基を持つ水添ポリブタジエンと(d)ジイソシアネート化合物と(b)HO-R-OH(式中Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2~C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によって得られるポリウレタンであり、前記成分(A)及び(B)の質量比率(A)/(B)が0.01~0.15かつ、前記成分(B)及び(C)の質量比率(B)/(C)が0.6~1.2である固形化粧料。
〔2〕
前記成分(A)が、重量平均分子量10000~100000である、請求項1に記載の固形化粧料。
〔3〕
前記成分(B)のうち、50質量%以上がIOB値0.3未満である、請求項1又は2に記載の固形化粧料。
〔4〕
前記成分(B)が、平均エステル化度が70モル%以上であるエステル油を含むものである、請求項1~3の何れか1項に記載の固形化粧料。
〔5〕
前記成分(B)が、非揮発性シリコーン油を含むものである、請求項1~4の何れか1項に記載の固形化粧料。
〔6〕
前記成分(C)が、平均粒子径100nm以下の粉体を含むものである、請求項1~5の何れか1項に記載の固形化粧料。
〔7〕
前記成分(C)が、疎水化されていても良い煙霧状シリカを含むものである、請求項1~6の何れか1項に記載の固形化粧料。
〔8〕
前記成分(C)のうち、アスペクト比10以上の板状粉体を(C)成分中に50質量%以上含むものである、請求項1~7の何れか1項に記載の固形化粧料。
〔9〕
前記成分(B)が、イソドデカン、流動パラフィン、スクワラン、イソステアリン酸オクチルドデシル、パルミチン酸セチル、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル、2-エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソトリデシル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリメリト酸トリトリデシルのうち1種または2種以上含むことを特徴とする請求項1~8の何れか1項記載の固形化粧料。
〔10〕
目周り、頬、または顔全面に塗布するメイクアップ製品であることを特徴とする請求項1~9の何れか1項記載の固形化粧料。
本発明によれば、使用時に高い弾力性を有し、軽い伸び広がりと仕上がりの光沢感に優れ、さらに化粧料表面の光沢や立体意匠を鮮明に得ることが出来、さらに耐衝撃性にも優れる固形化粧料を提供することができる。
ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本明細書中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本発明において、化粧料の表面つやと立体意匠の鮮明性を示す画像
図1の画像の化粧料の充填条件は、直径3cm、深さ1cmのジャー容器に、スクリューフィーダー付き充填機にて化粧料5gを圧縮させながら円筒状に供給し、同じ表面模様のアセテート布を乗せて、上からステンレス製ドーム形状の押し型を用いて、5.0kg/cmの力で2秒間押し付けて充填したものである。本発明品がアセテート布由来の模様が鮮明であるにもかかわらず、表面のつやもある効果を目視確認した。
次に、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の好ましい実施形態に限定されず、本発明の範囲内で自由に変更することができるものである。尚、本明細書において百分率は特に断りのない限り質量による表示である。なお、本明細書においては、~を用いて数値範囲を表す際は、その範囲は両端の数値を含むものとする。
本発明における固形化粧料とは、粉と油が両方とも連続層になりうる油性固形と粉末固形の中間的な領域であるが、連続層に関しては特に限定はされず、湿度、温度、工程、原料ロット、その他条件により、一方の領域に偏ったとしても、室温において固形形状を有しているものであれば特に限定しないものとする。
本発明の各種評価方法については、、以下の≪弾力性の測定方法≫の項にて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明者らは、使用時の弾力性を付与する素材として、シリコーンゴム、多糖類、水性のポリウレタンを用いて研究を重ねていた。しかし、これらの素材は利点とともに解決されるべき欠点を有していた。具体的には、シリコーンゴムは、ツヤが足りず弾力性に欠けるという欠点;多糖類は水系のものは弾力があるが水系のため一部の着色顔料が使用できないなど色域に制限があり、脂肪酸エステル化して油のゲル化剤としたものは弾力性がが弱いという欠点;水性のポリウレタンは水系のため色域に制限があり、ツヤが足りないという重大な欠点;を有していた。
しかしながら、鋭意検討を行った結果、発明者らは、油剤存在下で、HO-R-OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2~C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールを使用してポリウレタン合成を行ったところ、新規なゲル素材を偶然にも得た。当該新規なゲル素材は、後記実施例に示すように、ツヤが高く、弾力性がある特殊な機能を有していた。このことは、本発明者らにとって予測し得ない効果であった。
なお、ポリウレタンは、ジイソシアネートとポリオールとを反応させて得られることが知られている。しかしながら、ポリウレタンを油溶性ゲル化剤として用いている例はなく、本発明者らの新たな着想により見出されたものである。
本技術に使用する油溶性ポリウレタンのゲル化機構について、未だ鋭意検討中であるが、しかし現時点において本発明者らは以下のように考えている。(1)油剤中のポリウレタンは、分子内の親水部同士で会合することで複数のリング状のクラスター(房)を形成すると共に、分子内の疎水部で油剤に接触することで、親水基会合性増粘機構を有していると本発明者らは考えている。(2)当該ポリウレタンは、当該分子内の疎水性部が低結晶性の炭化水素であるため柔軟性と油溶性を付与している;当該分子内の親水部の極性基が相互作用することでゲル化力・弾力性を付与していると、本発明者らは考えている。(3)親水基会合性増粘機構により、三次元立体構造体を微細に取ることで透明ゲル化されていると本発明者らは考えている。
この油溶性ポリウレタンの親水部と疎水部を併せ持つ構造により、キャピラリー領域において、粉体と結合しやすく、なおかつ油剤を抱えやすい特性により、粉体の油剤への濡れ性を高めることで粉体の分散性や配向性が向上し、化粧料表面の平滑性と、それに起因する光沢感を高めることが可能になると共に、立体成型時の稜線がはっきりと見えるため立体意匠を鮮明に得ることができる。さらに、粉体と油剤が両連続層を形成する領域で得られる独特の弾力性もこの油溶性ポリウレタンを用いることでより顕著に発現する。
本技術の固形化粧料に用いる成分(A)油溶性ポリウレタンは、次の(i)及び(ii)を包含する。このうち、(i)及び(ii)が好ましい。この成分(A)とさらに後述する成分(B)により、弾力性のある油性ゲルが形成されると共に、固形組成物の表面光沢や型押し時の鮮明性がより良好になる。
成分(A)油溶性ポリウレタンとして、(i)(a)末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンと(b)HO-R-OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2~C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によって得られるポリウレタンが挙げられる。
成分(A)ポリウレタンとして、(ii)(c)末端に水酸基を持つ水添ポリブタジエンと(d)ジイソシアネート化合物と(b)HO-R-OH(式中Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2~C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によって得られるポリウレタンが挙げられる。
本技術において「末端」とは「両末端」を意味する。
前記(a):成分(A)油溶性ポリウレタンにおいて用いられる(a)は、末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンであれば、特に限定されない。例えば、下記一般式(1)で示される化合物が示され、当該化合物を用いることは本技術の効果の観点から好適である。
Figure 0007053408000001
(式中、R、Rは各々独立してC1~C6アルキレン基、nは10~100の整数、n、nは各々独立して0又は1を表す)
、Rは、各々独立して同一又は異なって、C1~C6アルキレン基を表し、当該アルキレンは直鎖であっても分岐鎖であってもよい。当該C1~C6アルキレン基として、例えば、メチレン、エチレン、n-プロピレン、n-ブチレン、n-ペンチレン、n-ヘキシレン等が挙げられる。Rのアルキレン基は、好ましくはC1~C2アルキレン基である。R2のアルキレン基は、好ましくはC5~C6アルキレン基である。当該アルキレン基は、好ましくは直鎖である。
nは、10~100の整数を表し、さらにnのより好ましい範囲は15~55である。
、nは、各々独立して同一若しくは異なって、0又は1を表す。
一般式(1)の水添ポリブタジエン部分(下記一般式(6))における繰り返し単位「C」の構造は、例えば、下記一般式(7a)~(7d)に示すように、様々な種類が存在する。当該化合物を用いることは本技術の効果の観点から好適である。
Figure 0007053408000002
Figure 0007053408000003
本技術において使用する末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンにおける水添ポリブタジエン部分は、上で例示したような繰り返し単位の1種のみからなるものであってもよい、又は、2種以上の繰り返し単位を規則的若しくはランダムに含むものであってもよい。
本技術において一般式(1)の水添ポリブタジエン部分(上記一般式(6))を構成する繰り返し単位「C」の立体構造が同一であっても異なっていてもよく、水添ポリブタジエン部分が一般式(6)で表される構造はすべて本技術に包含される。
一般式(1)で表される末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンとして、例えば、下記一般式(2)で表される化合物が例示され、当該化合物を用いることは本技術の効果の観点から好適である。
Figure 0007053408000004
(ここで、当該式(2)中、nは10~100の整数を表す)
一般式(2)の化合物は、一般式(1)の末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンにおいて、Rがエチレン基、Rがヘキサメチレン基、n=n=1である場合に相当する。
前記(b):成分(A)油溶性ポリウレタンにおいて用いられる(b)HO-R-OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2~C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールの例として、例えば、エチレングリコール(HOCHCHOH)、プロピレングリコール(HOCHCH(OH)CH)、1,3-ブチレングリコール(HOCHCHCH(OH)CH)、及びジエチレングルコール(HOCHCHOCHCHOH)等が挙げられる。当該化合物を用いることは本技術の効果の観点から好適である。
前記(b)HO-R-OHは、下記一般式(5)で示される化合物が示され、当該化合物は本技術の効果の観点から好適である。
Figure 0007053408000005
前記(c):成分(A)油溶性ポリウレタンにおいて用いられる(c)末端に水酸基を持つ水添ポリブタジエンは、特に限定されない。例えば、下記一般式(3)で示される化合物が示され、当該化合物は本技術の効果の観点から好適である。
Figure 0007053408000006
(式中、nは10~100の整数を表す)
一般式(3)において、水添ポリブタジエン部分(一般式(6))は、上記と同じ意味を有する。当該化合物を用いることは本技術の効果の観点から好適である。
前記(d):成分(A)油溶性ポリウレタンにおいて用いられる(d)ジイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2,4-トルエンジイソシアネート、及び2,6-トルエンジイソシアネート等を挙げることができる。これらのうち、下記一般式(4)で示されるヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。
Figure 0007053408000007
成分(A)油溶性ポリウレタンにおいて、(i):(a)末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンと(b)HO-R3-OH(式中、R3はエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2~C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールを重付加してポリウレタンを製造する場合、モル比(a):(b)=1:4~4:1で行うことが好ましく、モル比(a):(b)=2:3~3:2で行うことがより好ましく、さらに好ましくは4:5~4:3、よりさらに好ましくは9:10~10:9である。この場合、(a)の重量平均分子量(Mw)は1000~3000であることが好ましい。当該範囲にすることにより、弾力性の高い油性ゲルが形成されると共に、固形化粧料において良好な表面光沢、立体意匠の鮮明さ、良好な使用感及び良好な耐衝撃性が得られる。
成分(A)油溶性ポリウレタンにおいて、(ii):(c)末端に水酸基を持つ水添ポリブタジエンと(d)ジイソシアネート化合物と(b)HO-R-OH(式中Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2~C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によってポリウレタンを製造する場合、モル比(c):(b)=1:4~4:1で行うことが好ましく、モル比(c):(b)=2:3~3:2で行うことがより好ましく、さらに好ましくは4:5~4:3、よりさらに好ましくは9:10~10:9である。当該範囲にすることにより、弾力性の高い油性ゲルが形成されると共に、固形化粧料において良好な表面光沢、立体意匠の鮮明さ、良好な使用感及び良好な耐衝撃性が得られる。
また、前記(i)又は(ii)で得られるポリウレタンの重量平均分子量(Mw)は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)で測定され、標準品としてポリスチレンで換算した値である。好ましくは10000~100000、より好ましくは20000~80000、さらに好ましくは30000~70000である。当該範囲にすることにより、弾力性の高い油性ゲルが形成されると共に、固形化粧料において良好な表面光沢、立体意匠の鮮明さ、良好な使用感及び良好な耐衝撃性が得られる。
成分(A)油溶性ポリウレタンの固形化粧料への含有量は、好ましくは0.02~10質量%であり、より好ましくは0.1~8質量%、さらに好ましくは0.5~5質量%である。
弾力性の高い油性ゲルが形成されると共に、固形化粧料において良好な表面光沢、立体意匠の鮮明さ、良好な使用感及び良好な耐衝撃性が得られる。
本技術の成分(A)油溶性ポリウレタンは、公知のポリウレタン製造方法を参考して製造することができる。
例えば、本技術に用いる油溶性ポリウレタンは、溶媒中において、Aの(a)末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンと(b)HO-R-OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2~C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールを加えて重付加反応を行うことによって得られる。
または、本技術の油溶性ポリウレタンは、(c)末端に水酸基を持つ水添ポリブタジエン、(b)HO-R-OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2~C6アルキレン基を表す)で表されるグリコール、成分(B)油剤を仕込んで均一に混合し、(d)ジイソシアネート化合物を投入して反応させることによって製造することができる。
成分(B)25℃で液状の油剤は、成分(A)の油溶性ポリウレタンと共に溶解することで、弾力性の高い油性ゲルを形成するものであると共に、化粧料中で成分(C)の粉体との共連続相を形成し、キャピラリー状態を構成するものである。
成分(B)25℃で液状の油剤は、通常化粧料に用いられるものであれば、特に限定されずに用いることができる。動物油、植物油、合成油等の起源を問わず、例えば、炭化水素油、エステル油、脂肪酸類、シリコーン油、フッ素系油類等が挙げられる。
成分(B)25℃で液状の油剤としては、極性が低いものがより好ましい。本発明の油溶性ポリウレタンは油剤中で親水部の相互作用により油剤をゲル化する機構であるため、被ゲル化油として極性の低い油剤の方がより強度が高く、弾力性及び耐衝撃性が高まるため好ましい。また、極性が低い油剤を主に用いる方がゲル化力が高くなるため、結果的に化粧料全体のゲル化剤の含有量が抑えられ、軽い伸び広がりを得られるため好ましい。さらに油剤の粘度としては、低い方が軽い伸び広がり得られ、化粧料表面の平滑性が高まり、良好な光沢が得られるため好ましい。
成分(B)の好ましい極性を表す値として、以下IOB値を説明する。IOB値は、有機概念図(藤田穆、有機化合物の予測と有機概念図、化学の領域VOL).11,No.10(1957)719-715)に基づき求められる値である。より詳しくは、この有機概念図では、化合物の物理化学的物性について、主にファンデルワールス(Van Der Waals)力による物性の程度を「有機性」、主に電気的親和力による物性の程度を「無機性」と定義して表現する値である。IOB値は、無機性(inorganic)と有機性(organic)のバランスを示す指標であり、無機性値/有機性値で与えられる。この値が大きい化合物ほど親水性の性質、極性が高い性質を示す化合物と言える。
成分(B)の、具体的な好ましい油剤は、流動パラフィン、スクワラン、ポリブテン、ポリイソブチレン等の炭化水素類;オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類;ホホバ油、イソオクタン酸セチル(2-エチルヘキサン酸セチル)、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、イソステアリン酸ジグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール等のエステル類;ジメチルポリシロキサン、シクロメチコン、カプリリルメチコン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等のシリコーン類等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる
これらのうち、極性が低い方が油溶性ポリウレタンと共に形成するゲルの強度が高くなる傾向にあることから、炭化水素油、平均エステル化度が高い70モル%以上のエステル油、つまり、ヒドロキシ基が少ないエステル油、及びフェニル基を含有するシリコーン油から選ばれる1種以上を使用することが好ましく、特にIOB値が0.3未満の油剤が好ましい。
成分(B)の具体的なより好ましい油剤は、ドデカン、イソドデカン、トリデカン、イソトリデカン、テトラデカン、イソテトラデカン、イソペンタデカン、イソヘキサデカン、流動イソパラフィン、スクワラン、水添ポリデセン、水添ポリイソブテン等の炭化水素類の内25℃における粘度が100mPa以下のもの、ステアリン酸2-エチルヘキシル、イソノイソステアリン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸2-エチルヘキシル、イソステアリン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸ミリスチリル、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸イソステアリル、ラウリン酸ヘキシル、リシノレイン酸オクチルドデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、2-エチルヘキサン酸ステアリル、2-エチルヘキサン酸イソステアリル、2-エチルヘキサン酸セチル、2-エチルヘキサン酸ヘキシルデシル、カプリン酸セチル、カプリル酸セチル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、ネオペンタン酸イソステアリル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸エチル、エルカ酸オクチルドデシル、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル、ステアロイルオキシステアリン酸イソステアリル、ステアロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリメリト酸トリトリデシル、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリオレイン酸グリセリル、ヤシ油、オリーブ油、パーム油、マカデミアンナッツ油、メドウフォーム油、ホホバ油、菜種油、コメヌカ油、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ホホバアルコール、テトライソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、デカイソステリン酸デカグリセリル、デカ2-エチルヘキサン酸デカグリセリル、ジメチコン、カプリリルメチコン、メチルトリメチコン、フェニルジメチコン、フェニルトリメチコン等が挙げられる。
さらに好ましくは、イソドデカン(IOB=0)、イソヘキサデカン(IOB=0)、流動パラフィン(IOB=0)、スクワラン(IOB=0)、イソステアリン酸オクチルドデシル(IOB=0.08)、パルミチン酸セチル(IOB=0.09)、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル(IOB=0.11)、2-エチルヘキサン酸セチル(IOB=0.13)、イソノナン酸イソトリデシル(IOB=0.15)、テトライソステアリン酸ジグリセリル(IOB=0.17)、トリイソステアリン酸ジグリセリル(IOB=0.26)、トリメリト酸トリトリデシル(IOB=0.28)等が挙げられる。
本発明の成分(B)の前記の具体的な好ましい油剤は、成分(B)中に好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%含ませることが好適である。また、成分(B)のIOB値が0.3未満の油剤の具体的なより好ましい油剤量は成分(B)中に、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは、70質量%以上含ませると、弾力性及び耐衝撃性が高まり、軽い伸び広がり得られ、化粧料表面の平滑性が高まり、良好な光沢が得られるため好適である。好ましい油剤割合が極端に少ないと、特に耐衝撃性に大きく影響する。
本技術に用いる成分(A)及び(B)の質量比率(A)/(B)は0.01~0.15であることが、化粧料の弾力性、化粧料表面の光沢、軽い伸び広がり及び耐衝撃性の観点から好ましく、0.02~0.12であることがより好ましく、0.03~0.1であることがさらに好ましい。
また、成分(A)の油溶性ポリウレタンを製造する際に、成分(B)油剤を、溶剤として使用し、油性ゲル組成物として得ることもできる。製造する際に当該油剤を使用することで製造された油性ゲル組成物中の油溶性ポリウレタンの分散性が良好になる。また製造された油性ゲル組成物に適宜油剤を使用することで組成物硬度を調整することができる。
本技術で用いる(A)成分の油溶性ポリウレタンと(B)成分は、弾力性と表面の光沢がある油性ゲルを形成するのが好ましい 。なお、当該油溶性ポリウレタンはより好適には30℃にて2-エチルヘキサン酸セチルに少なくとも1質量%以上溶解できるものである。
本技術の固形化粧料に用いる前記成分(C)は、粉体である。特定量の粉体の含有により油剤と粉体が両連続相を形成性し、独特の弾力性や軽い伸び広がり、仕上がりの光沢感を得ることができる。
粉体としては、化粧料に通常使用される粉体であれば、板状、球状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、シリカ、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素、ポリメチルシルセスキオキサン、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー、ナイロン、(スチレン/DVB)コポリマー、(HDI/トリメチロールヘキシルラクトン)クロスポリマー、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチルクロスポリマー、ポリエチレン、ポリスチレン等の白色体質粉体、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂等のコポリマー樹脂、ステアリン酸亜鉛、N-アシルリジン等の有機低分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末、デキストリン粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等や、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、ポリエステル、レーヨン、セルロース等の維等が挙げられる。これらはフッ素化合物、シリコ-ン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等で表面処理されていてもよい。これらを1種又は2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。
本技術に用いる前記成分(C)の粉体には、耐衝撃性、弾力性及び、立体意匠の鮮明性の観点から平均粒子径100nm以下の粉体を含むことが好ましく、より好ましくは50nm以下、さらに好ましくは30nm以下の粉体を含むことが好ましい。粒子径は、電子顕微鏡写真により測定した30~50個の粒子の平均の値で求めることができる。粒子径の小さな粉体が油剤と粉体の両連続相の中で結合剤となることで、耐衝撃性及び弾力性、立体意匠の鮮明性を高めることができる。
前記100nm以下の粉体の種類としては特に限定されないが、耐衝撃性向上効果と化粧膜への色や質感の影響を与えにくい点から煙霧状シリカが好ましい。煙霧状シリカは、微細な非晶質のシリカであり、例えば四塩化ケイ素を水素と酸素炎中で加水分解して得られるものが挙げられ、通常化粧料に用いられるものであれば、いずれのものも使用することができる。さら煙霧状シリカは疎水化処理して用いても良く、その疎水化処理の方法としては、特に限定はされないが、トリメチルシリルクロライドやヘキサメチルジシラザンによるトリメチルシロキシ処理、オクチルシラン化処理、メチルハイドロジェンポリシロキサンを用いたコーティング焼き付け処理、金属石鹸によるコーティング等が挙げられる。
市販品としては、AEROSIL 90、AEROSIL 130、AEROSIL 200、AEROSIL 200F、AEROSIL 300、AEROSIL 380、AEROSIL R972、AEROSIL R974、AEROSIL R976S、AEROSIL RX200、AEROSIL R202、AEROSIL R805、AEROSIL R812、AEROSIL RA200H(いずれも日本アエロジル社製)、タラノックス500(タルコ社製)、キャボジルTS―530(キャボット社製)等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。
本技術に用いる前記成分(C)の粉体には、光沢感、軽い伸び広がりの観点から平アスペクト比10以上の板状粉体を(C)中に50質量%以上含むことが好ましく、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは65%以上の板状粉体を含むことが好ましい。アスペクト比は、電子顕微鏡写真により測定した100個の粒子の粒子径を粒子厚で除した平均値により算出する。
本技術に用いる前記成分(B)及び(C)の質量比率(B)/(C)は油剤と粉体の両連続相を形成し、弾力性と軽い伸び広がり、仕上がりと表面の光沢効果のために0.6~1.2であることが好ましく、より好ましくは0.65~1.15、さらに好ましくは0.7~1.1である。
≪弾力性の測定方法≫
本発明における使用時の弾力性とは、成型された化粧料の表面を指で軽く押したときに、沈み込んで 変形しさらに押し返す応力によるものである。ここで弾力性を示す測定方法は、特に限定されないが、テクスチャーアナライザーによるTPA(texture profile analysis)測定における弾力性(L2/L1)で表すことができる。
本発明において、テクスチャーアナライザーによるTPA測定における弾力性(L2/L1)とは、固形化粧料を厚さ4mmの金型に充填したものを試料とし、英弘精機株式会社製の「テクスチャーアナライザー」を測定機器として使用し、TPA測定条件として、2mmΦシリンダープローブ、プローブ速度を0.5mm/secとし、試料に対して完全破壊しないように(非破壊領域で)、歪みを25%与えるように調整し、前記プローブにより試料に対して2回力を加え、1回目と2回目の時間差を3sec保持し、1回目の歪みによる高さ変化をL1、2回目の歪みによる高さ変化をL2とし、L2/L1によって求められる値をいい、外力による変形が力を取り去ったときに戻る割合を意味する(種谷真一,林弘通,川端晶子共著「食品物性用語辞典」(養賢堂)参照)。
本発明の固形化粧料は、特に限定されないが、テクスチャーアナライザーによるTPA測定における弾力性(L2/L1)が0.50~0.99であることが好ましく、より好ましくは0.60~0.99であり、特に好ましくは0.70~0.99である。
なお、本技術の固形化粧料は、上記成分以外に本技術の効果を損なわない範囲で医薬分野に又は化粧分野で使用可能な任意成分を適宜含有させてもよい。任意成分として、例えば、界面活性剤、成分(B)以外の油性成分、水溶性成分、紫外線吸収剤、保湿剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料等、各種の効果を付与するために通常化粧品に用いられる他の成分を適宜用いることができる。
界面活性剤としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればよく、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレン変性シリコーン等が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸及びそれらの無機及び有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α-スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N-メチル-N-アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N-アシルアミノ酸塩、N-アシル-N-アルキルアミノ酸塩、ο-アルキル置換リンゴ酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノルアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものがあり、人体に対して安全とされるものが使用できる。例えば、大豆リン脂質が挙げられる。
成分(B)以外の油性成分としては特に制限されず、通常化粧料に用いられるものであればいずれのものも使用できる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、(エチレン/プロピレン)コポリマー、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の固形油類、(メタ)アクリル酸アルキル共重合体、ロジン酸エステル、アクリルーシリコーン共重合体、トリメチルシロキシケイ酸等の樹脂類、ワセリン、ラノリン、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、カカオ脂、シアバター、硬化ヒマシ油、硬化ヤシ油、ジペンタエリトリット脂肪酸(12-ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン)エステル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、マカデマナッツ油脂肪酸フィトステリル等のペースト油類等が挙げられる。
水溶性成分としては特に制限されず、通例えば、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液類、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性高分子類が挙げられる。但し、本発明において、得られる効果を損なわないためには、水性成分の含有量は10質量%以下であることがより好ましい。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、4-tert-ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等が挙げられる。酸化防止剤としては、例えばα-トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては、例えばビタミン類、タンパク質、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
本技術の固形化粧料の製造方法は、特に限定されないが、公知の固形化粧料の製造方法に準じて行えばよい。例えば、成分(a)と成分(b)を予め混合溶解し、オイルゲル組成物を製造し、成分(c)及びその他の成分を混合し、乾式で圧縮成型する方法(以下「乾式成型方法」と略す)、また、成分(a)~(c)及びその他の成分と揮発性溶媒とを混合してスラリー状とし、これを充填成型した後、該揮発性溶媒を除去して成型する湿式成型方法等が挙げられる。このとき、各成分(組成物の原料)をより良好に混合させるために、60~120℃程度で加温してもよい。成型に用いられる充填機器としては、特に限定されないが、弾力性を有する組成物や、流動性を有しない粘土状の組成物等の充填に用いられる充填機器が好ましく、例えば、スクリューフィーダー付充填機、枡型充填機等が挙げられる。
スクリューフィーダー付充填機、枡型充填機等の市販品としては、火星人CN580(レオン自動機社製)、TOA小型餃子充填機(東亜工業社製)、豆ミンサーBK-205N(ボニー社製)、つぶぞろいRC-1(品川工業社製)等が挙げられる。
本発明の固形化粧料は、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、オールインワンジェル、日焼け止め、洗浄料などの基礎化粧料、メイク下地、BBクリーム、ファンデーション、頬紅、口紅等のメイクアップ化粧料、養毛料、ヘアトニック、シャンプー、リンス等の頭髪用化粧料、分散液、軟膏、液剤、エアゾール、貼付剤、パップ剤、リニメント剤等のいずれの形態であってもよい。これらの中でも、本技術の固形化粧料の効果が顕著に発揮される点から、アイシャドウ、頬紅、メイク下地、BBクリーム、ファンデーション等の目周り、頬、または顔全面に塗布するメイクアップ製品であることが好ましい。
次に以下に製造実施例及び実施例をあげて本発明をさらに説明するが、本発明はこれら製造実施例及び実施例に限定されるものではない。
[成分(A)の油溶性ポリウレタンの製造実施例1]
3Lの三口フラスコに末端水酸基水素化ポリブタジエン899部(分子量2200)と、トルエン1200部、ヘキサメチレンジイソシアネート128部を仕込み、均一に混合した。
60℃に制御しながらジブチル錫ジラウレート0.9部を投入し、3時間攪拌後、エチレングリコールを24部投入した。
投入終了後、80℃で5時間攪拌後、エタノールを18部添加して反応を完結させ、減圧により溶媒を除去し、油溶性ポリウレタンを得た。
得られた油溶性ポリウレタンの重量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)にて40000であった。また、得られた油溶性ポリウレタン10部を、流動パラフィン90部と、85℃にて加熱溶解、30℃に冷却したゲルの荷重値は、荷重測定機(FUDOH社製)による、2cmφ球状アダプター、2cm/min、10mm針入の条件の場合、5.4Nであった。
[成分(A)の油溶性ポリウレタンの製造実施例2]
3Lの三口フラスコに末端水酸基水素化ポリブタジエン899部(分子量2200)と、ジメチルスルホキシド1200部、ヘキサメチレンジイソシアネート128部を仕込み、均一に混合した。
60℃に制御しながらジブチル錫ジラウレート0.9部を投入し、3時間攪拌後、エチレングリコールを24部投入した。
投入終了後、80℃で10時間攪拌後、エタノールを18部添加して反応を完結させ減圧により溶媒を除去し、油溶性ポリウレタンを得た。
得られた油溶性ポリウレタンの重量平均分子量は、GPC測定(ポリスチレン換算)にて20000であった。また、得られた油溶性ポリウレタン10部を、流動パラフィン90部と、85℃にて加熱溶解、30℃に冷却したゲルの荷重値は、荷重測定機(FUDOH社製)による、2cmφ球状アダプター、2cm/min、10mm針入の条件の場合、3.4Nであった。
[成分(A)の油溶性ポリウレタンの製造実施例3]
3Lの三口フラスコに末端水酸基水素化ポリブタジエン899部(分子量2200)、エチレングリコール24部、ジブチル錫ジラウレート0.9部、トルエン1200部を仕込み、均一に混合した。
60℃に制御しながらヘキサエチレンジイソシアネート128部を投入し、投入終了後80℃で10時間攪拌し、その後、エタノールを18部添加して反応を完結させ減圧により溶媒を除去し、油溶性ポリウレタンを得た。
得られた油溶性ポリウレタンの重量平均分子量は、GPC測定(ポリスチレン換算)にて50000であった。また、得られた油溶性ポリウレタン10部を、流動パラフィン90部と、85℃にて加熱溶解、30℃に冷却したゲルの荷重値は、荷重測定機(FUDOH社製)による、2cmφ球状アダプター、2cm/min、10mm針入の条件の場合、2.7Nであった。。
[成分(A)の油溶性ポリウレタンの製造実施例4]
3Lの三口フラスコに末端水酸基水素化ポリブタジエン899部(分子量2200)と、2-エチルヘキサン酸セチル2450部、ヘキサメチレンジイソシアネート128部を仕込み、均一に混合した。
60℃に制御しながらジブチル錫ジラウレート0.9部を投入し、3時間攪拌後、2-エチルヘキサン酸セチルで希釈しながら、エチレングリコールを24部投入した。
投入終了後、80℃で15時間攪拌後、エタノールを18部添加して反応を完結させた。本実施例では、溶媒の2-エチルヘキサン酸セチルは除去せず、そのまま油溶性ポリウレタンと2-エチルヘキサン酸セチルからなる油性ゲルとして取り出した。
得られたポリウレタンゲル中の油溶性ポリウレタンの重量平均分子量は、GPC測定(ポリスチレン換算)にて60000であった。また、得られたゲル30部を、流動パラフィン70部と、85℃にて加熱溶解、30℃に冷却したゲルの荷重値は、荷重測定機(FUDOH社製)による、2cmφ球状アダプター、2cm/min、10mm針入の条件の場合、7.5Nであった。
[成分(A)の油溶性ポリウレタンの製造実施例5]
3Lの三口フラスコに末端水酸基水素化ポリブタジエン899部(分子量2200)、エチレングリコール24部、ジブチル錫ジラウレート0.9部、2-エチルヘキサン酸セチル2450部を仕込み、均一に混合した。
60℃に制御しながら、ヘキサエチレンジイソシアネート128部を投入し、投入終了後80℃で15時間攪拌し、その後、エタノールを18部添加して反応を完結させた。本実施例では、溶媒の2-エチルヘキサン酸セチルは除去せず、そのまま油溶性ポリウレタンと2-エチルヘキサン酸セチルからなる油性ゲルとして取り出した。
得られたポリウレタンゲル中の油溶性ポリウレタンの重量平均分子量は、GPC測定(ポリスチレン換算)にて100000であった。また、得られたゲル30部を、流動パラフィン70部と、85℃にて加熱溶解、30℃に冷却したゲルの荷重値は、荷重測定機(FUDOH社製)による、2cmφ球状アダプター、2cm/min、10mm針入の条件の場合、4.5Nであった。
〔実施例1~7、及び比較例1~9:アイシャドウ〕
Figure 0007053408000008
表1に示す組成のアイシャドウを、下記製造方法により製造し、各試料について下記評価方法にて評価し、その結果も併せて表1に示した。
※1:KSG-43(信越化学工業社製)
※2:PERFORMALENE 500(ニューフェーズテクノロジー社製)
※3:SH556 FLUID(東レ・ダウコーニング社製)
※4:TIMIRON STARLUSTER MP-115(メルク社製)
※5:AEROSIL 300(日本アエロジル社製)
※6:CELLULOBEADS D-30(大東化成工業社製)
実施例1~7のアイシャドウは、高い弾力性を有し、軽い伸び広がりと仕上がりの光沢感に優れ、さらに化粧料表面の光沢や立体意匠が鮮明であり、さらに耐衝撃性にも優れるものであった。
これに対し、油溶性ポリウレタンの代わりに別の油ゲル化剤を用いた比較例1~3では、粉体の分散性向上効果が低く、結果的に化粧料表面の光沢や立体意匠の鮮明さに劣っていた。また、油溶性ポリウレタンの代わりに界面活性剤を用いた比較例4では、化粧料表面の光沢は良好であるものの、油剤を弾性ゲル化する機能がないために、弾力性や耐衝撃性に著しく劣っていた。油溶性ポリウレタンの代わりにポリウレタン弾性球状粉体を用いた比較例5では、伸び広がりは良好であるものの、油剤を弾性ゲル化する機能がなく、さらに粉体による光拡散効果のために、弾力性や耐衝撃性に加え、化粧料表面の光沢にも劣っていた。油剤の含有量が多い比較例6では油が連続相の領域となるため、化粧料表面の光沢には優れるものの、キャピラリー領域特有の弾力性が得られなかった。また、逆に粉体の含有量が多い比較例7では、粉体が連続相となるため、化粧料表面が粉末の凹凸により平滑でなく、光沢感が弱い上、弾力性も発現していなかった。油溶性ポリウレタンの含有量が多い比較例8では、油性ゲル中での固形分濃度が高くなりすぎるため、化粧料表面の平滑性が失われ、光沢感に乏しい上に、ゲル強度が高くなりすぎ、肌に均一に伸び広がらないものであった。逆に油溶性ポリウレタンの含有量が少ない比較例9では、ゲル弾性が不足するため、弾力性と耐衝撃性が弱く、粉体の配向性も十分でないため、化粧料表面の光沢や立体意匠も劣るものであった。
[製造方法]
(1)成分1~12を90℃に加熱し、均一に混合溶解する。
(2)室温冷却後プラネタリーミキサーで(1)に成分13~20を添加し、減圧しながら混練する。
(3)(2)をスクリューフィーダー付充填機を用いて容器に充填し、格子模様の不織布を挟んでドーム状にプレス成型し、アイシャドウを得た。
[評価]
(弾力性の評価方法)
前記記載の方法にて測定を実施した。
本発明では、以下の基準にて弾力性を判定した。
(判定基準)
(L2/L1):(判定)
0.85を超える:◎
0.60を超えて、0.85以下:○
0.45を超えて、0.60以下:△
0.45以下:×
(軽い伸び広がり、仕上がりの光沢感、化粧料表面の光沢、立体意匠の鮮明さの評価方法)
各試料に対して、化粧品評価専門パネル20名に、「軽い伸び広がり」、「仕上がりの光沢感」「化粧料表面の光沢」、「立体意匠(今回は格子模様)の鮮明さ」、の其々の項目について、各自が以下の評価基準に従って7段階評価し、更に全パネルの評点の平均点を用いて、以下の判定基準に従って判定した。
[評価基準]
(評価結果) :(評点)
非常に良好 : 6点
良好 : 5点
やや良好 : 4点
普通 : 3点
やや不良 : 2点
不良 : 1点
非常に不良 : 0点
[判定基準]
(評点の平均点) :(判定)
5.0以上 : ◎
3.5以上~5.0未満 : ○
1.5以上~3.5未満 : △
1.5未満 : ×
(耐衝撃性の評価方法)
前記実施例及び比較例のアイシャドウサンプルを木製硬板上へ50cm、の高さから落下させ、耐衝撃性を評価した。各サンプルの落下による変化(壊れ、剥れ、ひび、片寄り)の有無を調べ、その程度に従って下記判定基準により耐衝撃性を評価した。
[評価・判定基準]
(評価結果) :(判定)
全く変化がない :◎
使用に影響がないがごく僅かな片寄りやひびがある:〇
はっきりと目視できる片寄りやひびがある :△
化粧料全体の割れや容器からの剥れがある :×
実施例8:チークカラー
成分) (%)
1.球状多孔質セルロースパウダー(5μm) 10
2.球状(ジフェニルジメチコン/ビニルフェニルジメチコン
/シルセスキオキサン)クロスコポリマー 5
3.赤色226号 0.4
4.赤色202号 0.2
5.黄色4号 0.2
6.ベンガラ 0.2
7.板状黄酸化鉄(平均粒径1~10μm) 0.5
8.マイカ 残量
9.セリサイト 10
10.2%ジメチコン表面処理合成金雲母 5
11.煙霧状ジメチルシリル化シリカ※7 0.5
12.雲母チタン※8 14
13.ホウケイ酸(Ca/Al)※9 2
14.酸化亜鉛(六角板状 平均粒径0.3μm) 0.5
15.製造実施例2のポリウレタン 1
16.(ジメチコン/ポリグリセリン-3)クロスポリマー 4
17.セスキイソステアリン酸ソルビタン 1
18.トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル 7
19.流動パラフィン(10cSt) 10
20.ヒドロキシステアリン酸オクチルドデシル 10
21.メチルフェニルポリシロキサン 8
22.ジプロピレングリコール 0.1
23.セージ油 0.3
24.アーモンド油 0.3
25.香料 0.2
※7:AEROSIL R972(日本アエロジル社製)
※8:BLONDIEE SUPER BRONZE N-2220S(CQV社製)
※9:マイクログラスシルキーフレークFTD025FY-F02(日本板硝子社製)
(製造方法)
(1)成分1~14ををスーパーミキサーで均一に混合する。
(2)成分15~25を90℃にて均一に混合溶解する。
(3)25℃で(1)に(2)を添加し万能攪拌機で均一に混合する。
(4)(3)をスクリューフィーダー付充填機を用いて容器に充填後にドーム状にプレス成型し、チークカラーを得た。
得られたチークカラーは、高い弾力性を有し、軽い伸び広がりと仕上がりの光沢感に優れ、さらに化粧料表面の光沢が鮮明であり、さらに耐衝撃性にも優れるものであった。
実施例9:ファンデーション
(成分) (%)
1.ステアロイルグルタミン酸2Na3%処理黄色酸化鉄 2
2.ステアロイルグルタミン酸2Na3%処理赤色酸化鉄 0.8
3.ステアロイルグルタミン酸2Na3%処理黒色酸化鉄 0.3
4.ラウロイルリシン 2
5.アミノ変性シリコーン1%処理合成金雲母 8
6.ラウリン酸亜鉛2%処理タルク 残量
7.酸化チタン被覆合成金雲母※10 8
8.球状シリカ※11 4
9.球状(HDI/PPG/ポリカプロラクタン)クロスポリマー 4
10.ジラウロイルグルタミン酸リシンNa2%処理酸化チタン※12

11.酸化亜鉛※13 3
12.パラメトキシケイヒ酸エチルヘキシル 7
13.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 3
14.トリプロピレングリコール 3
15.トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル 10
16.スクワラン 5
17.メドウフォーム油 5
18.コハク酸ジエチルヘキシル 8
19.製造実施例4のポリウレタン(純分30%) 5
20.製造実施例5のポリウレタン(純分30%) 2
21.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 5
22.パルミチン酸デキストリン 1
23.セスキイソステアリン酸ソルビタン 0.2
24.リンゴ酸ジイソステアリル 1
25.ヒアルロン酸Na 0.1
26.トコフェロール 0.1
27.1,3-ブチレングリコール 0.5
28.グリセリン 1
29.精製水 1
※10:HERIOS R10R(トピー工業社製)
※11:ゴッドボールE-90C(鈴木油脂工業社製)
※12:MP-70(テイカ社製)
※13:XZ-3000F(堺化学工業社製)
(製造方法)
(1)成分1~11をスーパーミキサーで均一に混合する。
(2)成分12~24を80℃にて均一に混合溶解する。
(3)成分25~29を均一に混合する
(4)25℃で(1)に(2)と(3)を添加し万能攪拌機で均一に混合する。
(5)(4)をスクリューフィーダー付充填機を用いて容器に充填後に立体花形のレリーフ付きプレス成型し、ファンデーションを得た。
得られたファンデーションは、高い弾力性を有し、軽い伸び広がりと仕上がりの光沢感に優れ、さらに化粧料表面の光沢と立体意匠が鮮明であり、さらに耐衝撃性にも優れるものであった。
実施例10:アイライナー
(成分) (%)
1.オクチルトリエトキシシラン3%処理黒酸化鉄 2
2.オクチルトリエトキシシラン3%処理群青 0.5
3.カーボンブラック 0.3
4.ナイロンパウダー 5
5.ラウリン酸亜鉛3%処理タルク 15
6.ミリスチン酸亜鉛2%処理マイカ 残量
7.製造実施例3のポリウレタン 2
8.イソドデカン 10
9.トリメチルシロキシケイ酸の50%シクロペンタシロキサン溶液※14
15
10.ポリメチルシルセスキオキサン※15 5
11.メチルトリメチコン 5
12.カプリリルメチコン 3
13.トリイソステアリン酸ジグリセリル 4
14.トリメリト酸トリトリデシル 13
15.カプリリルグリコール 0.3
16.香料 0.1
※14:KF-9021(信越化学工業社製)
※15:SILFORM FLEXIBLE RESIN(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
(製造方法)
(1)成分1~6をスーパーミキサーで均一に混合する。
(2)成分7~16を80℃にて均一に混合溶解する。
(3)25℃で(1)に(2)を添加し万能攪拌機で均一に混合する。
(4)をスクリューフィーダー付充填機を用いて容器に充填後プレス成型し、アイライナーを得た。
得られたアイライナーは、高い弾力性を有し、軽い伸び広がりと仕上がりの光沢感に優れ、さらに化粧料表面の光沢と立体意匠が鮮明であり、さらに耐衝撃性にも優れるものであった。

Claims (10)

  1. 次の成分(A)~(C);
    (A)油溶性ポリウレタン
    (B)25℃で液状の油剤
    (C)粉体
    を含有する固形化粧料であり、前記成分(A)が、
    (i)(a)末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンと(b)HO-R-OH(式中、Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2~C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によって得られるポリウレタン、又は、
    (ii)(c)末端に水酸基を持つ水添ポリブタジエンと(d)ジイソシアネート化合物と(b)HO-R-OH(式中Rはエーテル結合を有していてもよい直鎖若しくは分岐のC2~C6アルキレン基を表す)で表されるグリコールとの反応によって得られるポリウレタンであり、
    前記成分(A)及び(B)の質量比率(A)/(B)が0.01~0.15かつ、前記成分(B)及び(C)の質量比率(B)/(C)が0.6~1.2である固形化粧料。
  2. 前記成分(A)が、重量平均分子量10000~100000である、請求項1に記載の固形化粧料。
  3. 前記成分(B)のうち、50質量%以上がIOB値0.3未満である、請求項1又は2に記載の固形化粧料。
  4. 前記成分(B)が、平均エステル化度が70モル%以上であるエステル油を含むものである、請求項1~3の何れか1項に記載の固形化粧料。
  5. 前記成分(B)が、非揮発性シリコーン油を含むものである、請求項1~4の何れか1項に記載の固形化粧料。
  6. 前記成分(C)が、平均粒子径100nm以下の粉体を含むものである、請求項1~5の何れか1項に記載の固形化粧料。
  7. 前記成分(C)が、疎水化されていても良い煙霧状シリカを含むものである、請求項1~6の何れか1項に記載の固形化粧料。
  8. 前記成分(C)のうち、アスペクト比10以上の板状粉体を(C)成分中に50質量%以上含むものである、請求項1~7の何れか1項に記載の固形化粧料。
  9. 前記成分(B)が、イソドデカン、流動パラフィン、スクワラン、イソステアリン酸オクチルドデシル、パルミチン酸セチル、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル、2-エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソトリデシル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリメリト酸トリトリデシルのうち1種または2種以上含むことを特徴とする請求項1~8の何れか1項記載の固形化粧料。
  10. 目周り、頬、または顔全面に塗布するメイクアップ製品であることを特徴とする請求項1~9の何れか1項記載の固形化粧料。

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