JP6788700B2 - 果汁含有製品の熱劣化臭マスキング剤 - Google Patents

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本発明は、果汁含有製品の熱劣化臭マスキング剤及びその使用方法に関する。より詳細には、本発明は、果汁由来成分が熱の影響により劣化して生じた劣化臭を抑制するためのマスキング剤、当該マスキング剤による果汁含有製品劣化臭のマスキング方法、当該マスキング剤を含有する果汁含有製品及び当該果汁含有製品の製造方法に関する。
果汁を含有する飲食品である果汁含有製品は、その製造工程において、濃縮、殺菌等のために加熱工程を経ることが多い。かかる加熱工程において、また、その後の保存期間において、例えば、柑橘系果汁が熱により劣化して、種々の劣化臭(オフフレーバー)を生じることが知られている(非特許文献1〜2)。
このような劣化臭は果汁含有製品の品質に大きく影響するため、劣化臭成分の生成を抑制すること、あるいは、マスキング剤により劣化臭を抑制することが試みられてきた。例えば、キシリトールによる加熱殺菌又は保存中に生じる果汁(オレンジ果汁)の劣化臭の改善(特許文献1)、茶抽出物による、グレープフルーツ果汁含有飲食品の保存中に生ずる不快な異臭の発生の防止(特許文献2)、ジャスミン茶抽出物によるレモン果汁を含有するレモン風味飲料の劣化臭の生成の抑制(特許文献3)、L-アスコルビン酸と、ルチン、ハマナス抽出物、及びクロロゲン酸から選ばれる1種以上とを含有する特定の抗酸化剤による白ぶどう果汁入り飲料の保存中に生じる異臭の発生抑制(特許文献4)、シネオール又はシス−3−ヘキセノールによる柑橘系果実の香味成分が劣化して生じるオフフレーバーのマスキング(特許文献5)等が試みられている。
しかし、種々の果汁全般において、熱劣化臭がどのような成分に起因するものであるかについても、いかなる成分により果汁含有製品の熱劣化臭をマスキングできるかについても、いまだ不明な点は多い。従って、果汁の熱劣化により生じる臭気を構成する化合物の特定、果汁の熱劣化による臭気物質をマスキングできる新たなマスキング剤成分の特定が熱望されている。
特開2000−308476 特開2005−304324 特開2013−005787 特開2014−168401 特開2016−036319
日本食品科学工学会誌Vol.58 No.3 81-87 (2011) Journal of Agricultural and Food Chemistry, Vol.56, No.21, 9785-9796 (2008)
本発明は、上記従来技術における問題点に鑑み、果汁含有製品の熱劣化臭の新規マスキング剤を提供することを課題とする。また、新規マスキング剤を用いた新規マスキング方法、果汁含有製品の製造方法、及び当該製造方法により得られる果汁含有製品を提供することを目的とする。
かかる状況の下、本発明者らは、鋭意検討した結果、果汁含有製品の熱劣化により生じる劣化臭を構成する主たる臭気物質を特定した。また、本発明者らは、果汁含有製品の熱劣化により生じる臭気物質に対しマスキング効果を有するマスキング剤成分を特定し、これらのマスキング剤成分が果汁含有製品の熱劣化臭マスキング効果を奏することを確認することにより、本発明を完成するに至った。
従って、本発明は、以下の項を提供する:
項1.以下のa群〜c群からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する、果汁含有製品の熱劣化臭マスキング剤;
(a群)レブリン酸、リナロールオキシド、2−アセチルピロール、けい皮酸、及びγ−ブチロラクトン、
(b群)安息香酸ベンジル、乳酸ベンジル、ゲラン酸、イソホロン、シクロテンブチレート、ラウリン酸、3−メチル−1−ブタノール、メントール、及びリナロール、
(c群)ヘリオトロピン、ピルビン酸エチル、アセト酢酸エチル、及び安息香酸ベンジル。
項2−1.項1に記載のマスキング剤であって、該マスキング剤に含まれる化合物のうち少なくとも2種は、前記a群〜c群における異なる群に属する化合物である、マスキング剤。
項2−2.項1に記載のマスキング剤であって、前記a群に属する少なくとも1種の化合物を含み、4−ビニルグアイアコールに起因する果汁含有製品の熱劣化臭をマスキングするためのマスキング剤。
項2−3.項1に記載のマスキング剤であって、前記b群に属する少なくとも1種の化合物を含み、フルフラールに起因する果汁含有製品の熱劣化臭をマスキングするためのマスキング剤。
項2−4.項1に記載のマスキング剤であって、前記c群に属する少なくとも1種の化合物を含み、メチオナールに起因する果汁含有製品の熱劣化臭をマスキングするためのマスキング剤。
項3.項1、項2−1、項2−2、項2−3及び項2−4のいずれか一項に記載のマスキング剤を果汁含有製品に添加することを含む、果汁含有製品の熱劣化臭をマスキングする方法。
項4.項1、項2−1、項2−2、項2−3及び項2−4のいずれか一項に記載のマスキング剤を果汁含有製品に添加することを含む、果汁含有製品の製造方法。
項5.項1、項2−1、項2−2、項2−3及び項2−4のいずれか一項に記載のマスキング剤を含有する果汁含有製品。
本発明によれば、果汁含有製品の熱劣化臭の新規マスキング剤、当該新規マスキング剤を用いた新規マスキング方法及び果汁含有製品の製造方法、ならびに当該製造方法により得られる果汁含有製品を提供することができる。本発明は、果汁含有製品又はその原料となる果汁の熱劣化臭をマスキングすることができるため、果汁含有製品の香り、及び/又は味の劣化を抑制することができ、容易かつ効果的に果汁含有製品の品質を維持することができる。
本明細書中、語句「含む」又は語句「含有する」は、語句「からなる」、及び語句「のみからなる」を包含することを意図して用いられる。
本明細書中に記載の操作、及び工程は、特に記載のない限り、室温で実施され得る。
本明細書中、用語「室温」は、技術常識に従って理解され、例えば、10℃〜35℃の範囲内の温度を意味することができる。
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明が対象とする果汁含有製品には果汁を含む食品一般が広く包含され、例えば果汁そのもの、果汁を水や糖液等で希釈して調製される果汁入り清涼飲料、果汁入り混合飲料、果汁入り炭酸飲料、果汁入り乳飲料、果実飲料、果汁入り濃厚シラップ等の各種飲料;果汁入りリキュール等のアルコール類;果汁入りゼリー、ムース;アイスクリーム、シャーベット等の冷菓;果汁入りグミ、キャンディー、ガム等の菓子類を挙げることができる。また果肉含有食品には果肉を含む食品又は果実を原料として製造される食品一般が広く包含され、例えば果実ピューレ、ネクター等の果肉飲料、フルーツカクテル、フルーツ入りのケーキ,ゼリー,ムース等の菓子類、アイスクリーム,シャーベット等の冷菓、果実入り缶詰や瓶詰め、果実ソース、果実バター、果実酒、果実酢等を挙げることができる。
なお、果汁の原料となる果物の種類は特に制限されず、あらゆる果物を挙げることができる。例えば、オレンジ、グレープフルーツ、レモン、ミカン等の柑橘系果物、イチゴ,ブルーベリー,木イチゴ等のベリー類、バナナ、パインアップル、ピーチ、グレープ、マスカット、アップル、なし、メロン、キウイフルーツ、グァバ、パッションフルーツ、マンゴー、チェリー、すいか等を挙げることができるが、これらに限定されることはない。
後記実施例に記載するように、本発明者らは、本発明に関し、果汁含有製品の熱劣化臭における主要臭気物質を同定した。
簡潔に述べると、本発明者らは、果汁含有製品の熱劣化臭を構成する主要臭気物質を、(1)熱劣化処理により劣化臭を生成させた果汁含有製品及び熱劣化していない果汁含有製品の臭気成分を、ガスクロマトグラフィーオルファクトメータ(以下、GC/Oと略記する)により分析すること、及び
(2)熱劣化処理により生成された臭気成分(すなわち、熱劣化していない果汁含有製品に比べて、熱劣化処理した果汁含有製品において、新たに生成した臭気成分又は増加している臭気成分)のうち、劣化臭を構成する主要な物質を特定すること
により、同定した。
このような主要臭気物質の好適な具体例は、4−ビニルグアイアコール、フルフラール、及びメチオナールを包含する。
本発明の果汁含有製品の熱劣化臭マスキング剤(本明細書中、これを、「劣化臭マスキング剤」又は「マスキング剤」ということがある)は、以下のa群、b群及びc群からなる群より選ばれる化合物(本明細書中、これをマスキング剤化合物と称する場合がある。)の1種以上を有効成分とするものである;
(a群)レブリン酸、リナロールオキシド、2−アセチルピロール、けい皮酸、及びγ−ブチロラクトン、
(b群)安息香酸ベンジル、乳酸ベンジル、ゲラン酸、イソホロン、シクロテンブチレート、ラウリン酸、3−メチル−1−ブタノール、メントール、及びリナロール、
(c群)ヘリオトロピン、ピルビン酸エチル、アセト酢酸エチル、及び安息香酸ベンジル。
当該a群、b群及びc群の化合物は、いずれも既知の香気成分である。
本発明においては、当該化合物として、天然香料からの精製物、又は化学反応による合成物を制限なく用いることができる。簡便には、本発明において、これらの市販品を好適に使用することができる。
また、本発明の作用効果を損なわない範囲において、当該化合物を含有する天然香料を本発明のマスキング剤として使用することができる。このような天然香料としては、これらに限定されるものではないが、例えば:リナロールオキシドを含有する天然香料として、ミツロウオイル、サンショウオイル、及びブドウ酒粕オイル等;けい皮酸を含有する天然香料として、シンナモンオイル等;3−メチル−1−ブタノールを含有する天然香料として、カモミルオイル、及びブドウ酒粕オイル等;メントールを含有する天然香料として、ハッカオイル、及びペパーミントオイル等;リナロールを含有する天然香料として、イランイランオイル、オレンジフラワーオイル、ジャスミンオイル、オスマンサスオイル、ナツメグオイル、メースオイル、レモンオイル、ゼラニウムオイル、クラリセージオイル、コリアンダーオイル、バジルオイル、プチグレインオイル、ベルガモットオイル、マジョラムオイル、ラベンダーオイル、オレンジオイル、グレープフルーツオイル、及びライムオイル等;ヘリオトロピンを含有する天然香料として、バニラオイル等;安息香酸ベンジルを含有する天然香料として、ベンゾインオイル等を挙げることができる。
a群に記載された化合物である、レブリン酸、リナロールオキシド、2−アセチルピロール、けい皮酸、及びγ−ブチロラクトンは、それぞれ、果汁含有製品の熱劣化臭マスキング剤として有効に機能する化合物であり、特に、前記した劣化臭の主要臭気物質の1つである、4−ビニルグアイアコールに対するマスキング剤として効果的に機能する。従って、a群に属する化合物を用いる場合、本発明のマスキング剤は、4−ビニルグアイアコールに起因する劣化臭を抑制することにより果汁含有製品の熱劣化臭をマスキングするために用いることができる。これらa群に記載された化合物は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
b群に記載された化合物である、安息香酸ベンジル、乳酸ベンジル、ゲラン酸、イソホロン、シクロテンブチレート、ラウリン酸、3−メチル−1−ブタノール、メントール、及びリナロールは、それぞれ、果汁含有製品の熱劣化臭マスキング剤として有効に機能する化合物であり、特に、前記した劣化臭の主要臭気物質の1つである、フルフラールに対するマスキング剤として効果的に機能する。従って、b群に属する化合物を用いる場合、本発明のマスキング剤は、フルフラールに起因する劣化臭を抑制することにより果汁含有製品の熱劣化臭をマスキングするために用いることができる。これらb群に記載された化合物は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
c群に記載された化合物である、ヘリオトロピン、ピルビン酸エチル、アセト酢酸エチル、及び安息香酸ベンジルは、それぞれ、果汁含有製品の熱劣化臭マスキング剤として有効に機能する化合物であり、特に、前記した劣化臭の主要臭気物質の1つである、メチオナールに対するマスキング剤として効果的に機能する。好ましい実施形態において、c群に記載された化合物が、アセト酢酸エチル、及び安息香酸ベンジルの少なくとも1種を含むマスキング剤等が挙げられる。従って、c群に属する化合物を用いる場合、本発明のマスキング剤は、メチオナールに起因する劣化臭を抑制することにより果汁含有製品の熱劣化臭をマスキングするために用いることができる。これらc群に記載された化合物は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。以上のように、本発明のマスキング剤は、4−ビニルグアイアコール、フルフラール、及びメチオナールからなる群より選択される少なくとも1種に起因する劣化臭を抑制することにより果汁含有製品の熱劣化臭をマスキングするために用いることができる。
本発明の劣化臭マスキング剤は、前記a群、b群及びc群からなる群より選ばれる化合物(すなわち、a群に属する化合物、b群に属する化合物及びc群に属する化合物を全て含む化合物群)の1種又は2種以上を含有することを特徴とする。本発明において、「前記a群、b群及びc群からなる群より選ばれる化合物の2種以上」の化合物には、特にそうでないことが明示されていない限り、異なる群に属する化合物を含む2種以上の化合物だけでなく、同一の群に属する化合物のみを2種以上含む場合も包含される。
当該マスキング効果は、前記化合物の1種のみを用いることで得ることができ、前記化合物の2種以上を用いることでより良好な効果を得ることができ、及び前記化合物の3種以上を用いることで更に良好な効果を得ることができる。
本発明においては、当該良好なマスキング効果の点から、
a群、b群及びc群のうちの2群からそれぞれ選択した各1種以上(計2種以上)の化合物を組み合わせて用いることが好ましく、
a群、b群及びc群のうちの3群全てからそれぞれ選択した各1種以上(計3種以上)の化合物を組み合わせて用いることがより好ましい。
上記マスキング剤化合物のうち、安息香酸ベンジルは、b群及びc群の両方に属している。本発明においては、マスキング剤に安息香酸ベンジルを配合することにより当該マスキング剤はb群に属する化合物もc群に属する化合物も含むことになるため、本発明において、安息香酸ベンジルを含むマスキング剤は「a群、b群及びc群のうちの2群からそれぞれ選択した各1種以上(計2種以上)の組み合わせを含むマスキング剤」に包含される。また、本発明において、マスキング剤化合物として安息香酸ベンジルを用いる場合、安息香酸ベンジルを単独で用いてもよいが、安息香酸ベンジル以外のマスキング剤化合物(例えば、b群及び/又はc群に属する、安息香酸ベンジル以外のマスキング剤化合物を少なくとも1種)を組み合わせて用いてもよい。
本発明は、好ましい実施形態において、以下のa群〜c群からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する、果汁含有製品の熱劣化臭マスキング剤を提供する:
(a群)レブリン酸、リナロールオキシド、2−アセチルピロール、けい皮酸、及び、γ−ブチロラクトン、
(b群)安息香酸ベンジル、乳酸ベンジル、ゲラン酸、イソホロン、シクロテンブチレート、ラウリン酸、3−メチル−1−ブタノール、メントール、及び、リナロール、
(c群)アセト酢酸エチル、及び安息香酸ベンジル。
本発明における劣化臭マスキング化合物の使用量(例えば、本発明の劣化臭マスキング剤の果汁含有製品に対する含有量)は、劣化臭のマスキング効果を奏する量であればよく、具体的には
当該化合物各々の果汁含有製品全体に対する濃度が、
0.0000025ppb〜100000ppbの範囲内となるように使用することが好ましく、
0.000025ppb〜10000ppbの範囲内となるように使用することがより好ましく、及び
0.00025ppb〜1000ppbの範囲内となるように使用することが更に好ましい。
劣化臭のマスキング効果を十分に得つつ、かつ前記マスキング剤化合物自体が有する香り及び/又は味が果汁含有製品の香り及び/又は味に望まない影響を与えることを抑制する観点から、上記範囲で使用することが好ましい。
本発明の好ましい実施形態においては、a群、b群及びc群の各一群の化合物の合計質量(又は合計濃度)が、それぞれの群のマスキングの好適な対象(すなわち、マスキング剤として効果的に機能する対象)である臭気物質(すなわち、a群に記載された化合物に対する4−ビニルグアイアコール、b群に記載された化合物に対するフルフラール、c群に記載された化合物に対するメチオナール)の質量(又は濃度)に対し、例えば、1:1000〜1000:1の範囲内の比、1:100〜100:1の範囲内の比、又は1:10〜10:1の範囲内の比であることが好ましい。本発明において、マスキング剤化合物として安息香酸ベンジルを用いる場合、上記比率の算出においては、安息香酸ベンジルは、b群の化合物でもあり、c群の化合物でもあるとして計算する。
驚くべきことに、マスキング剤化合物が少ない場合のみならず、多すぎる場合にも、対象の臭気物質に対するマスキング効果が弱まることがある。
本発明は、前記a群、b群及びc群からなる群より選ばれる化合物の1種又は2種以上を用いることによって、果汁含有製品の製造、流通、保管、及び販売等の各段階で、劣化臭(例えば、熱により生成する果汁含有製品の劣化臭である熱劣化臭)を、簡便に、かつ安全性が高く、しかも最終製品の香り、及び/又は味に影響を与えることなく、マスキングすることができる。
本発明の劣化臭マスキング剤は、当該マスキング剤化合物以外の化合物を含有してもよい。本発明の劣化臭マスキング剤の形態、及び当該他の化合物の種類及び量は、適宜、本発明の劣化臭マスキング剤の使用態様等に応じて、設定することができる。
本発明の劣化臭マスキング剤は、当該マスキング剤化合物だけからなるものであってもよいし、またマスキング剤化合物に加えて適当な希釈剤(増粘剤)若しくは担体を含有するものであってもよい。この場合、劣化臭マスキング剤中の上記マスキング剤化合物の割合は、当該劣化臭マスキング剤が果汁由来の熱劣化臭を抑制する効果を発揮するように0.000001〜99質量%(0.01〜990000ppm)の範囲から適宜設定調整することができる。
マスキング剤化合物と併用する希釈剤若しくは担体としては、マスキング剤化合物の果汁由来の熱劣化臭抑制作用を損なわないものであればよく、その限りにおいて特に制限されるものではない。一例を挙げると、例えばアラビアガム、デキストリン、サイクロデキストリン、グルコース、スクロース等の固体状の希釈剤若しくは担体;又は水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、食用油脂等の液状の希釈剤若しくは担体を挙げることができる。これらの希釈剤若しくは担体には、本発明の劣化臭マスキング剤を所望の形状(剤型)に調製するために用いられる添加剤、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、乳化剤、溶解剤、増粘剤、滑沢剤、矯味剤、着色料、酸化 防止剤等が含まれる。なかでも乳化剤は、液状の希釈剤中にマスキング剤化合物を分散させて水溶液(分散液、懸濁液)又は乳液状の劣化臭マスキング剤を調製するために好適に使用することができる。かかる乳化剤としては、制限されないものの、例えばショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、酵素分解レシチン、キラヤ抽出物、サポニン、ポリソルベート、アラビアガム、及びガティガム等を挙げることができる。かかる希釈剤若しくは担体を用いることで、本発明の劣化臭マスキング剤は、液状、懸濁液状、乳液状、ペースト状、粉末状、顆粒状、及びその他、任意の剤型にすることができる。当該本発明の劣化臭マスキング剤の剤型は、果汁由来の熱劣化臭を抑制する対象物の種類やその形状に応じて、適宜設定することができる。
また本発明の劣化臭マスキング剤は、前述するマスキング剤化合物を溶解又は分散した水溶液にデキストリン等の賦形剤を配合し、噴霧乾燥又は凍結乾燥等の定法に従って粉末化して粉末製剤として調製されてもよいし、さらに造粒されることで顆粒製剤として調製されてもよい。
本発明の劣化臭マスキング剤は、香料成分として、前述する1種又は2種以上のマスキング剤化合物を含有する香料組成物としてもよいし、また、当該マスキング剤化合物の他に、1種又は2種以上の他の香料成分(当該マスキング剤化合物以外の香料成分)を含有する香料組成物としてもよい。
かかる他の香料成分は、前述するマスキング剤化合物と併用することで本発明の効果を損なうものでなければよく、また、劣化臭マスキング剤を配合する果汁含有製品の香調に悪影響しないものであることが好ましい。このような香料成分としては、例えば日本国特許庁編集の「特許庁公報 周知・慣用技術集(香料)第II部食品用香料」(平成12年1月14日発行)に記載されている天然香料及び合成香料等を挙げることができる。具体的には、シトラス系果実(オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、ユズ・スダチ等)の香りを有するシトラス系香料(88〜135頁)、シトラス系果実以外の果実(アップル、グレープ、イチゴ、バナナ、ピーチ、メロン、アンズ、ウメ、サクランボ、ベリー類等)の香りを有するフルーツ系香料(136〜257頁)、乳製品の香りを有するミルク系香料(ミルクフレーバー、バターフレーバー、チーズフレーバー、クリームフレーバー、ヨーグルトフレーバー等)(258〜347頁)、バニラビーンズの香りを有するバニラ系香料(348〜366頁)、緑茶、烏龍茶、紅茶等の香りを有する茶系香料(367〜426頁)、ココアやチョコレートの香りを有するココア・チョコレート香料(427〜446頁)、コーヒーの香りを有するコーヒー香料(447〜475頁)、ペパーミントやスペアミント等の香りを有するミント系香料(476〜495頁)、香辛料の香りを有するスパイス系香料(496〜580頁)、アーモンド等のナッツ類の香りを有するナッツ系香料(581〜608頁)、洋酒(例えばワイン、ウイスキー、ブランデー、ラム酒、ジン、リキュール等)の香りを有する洋酒系香料(759〜825頁)、花の香りを有するフラワー系香料(826〜836頁)、野菜(例えばオニオン、ガーリック、ネギ、人参、ゴボウ、椎茸、松茸、三つ葉等)の香りを有する野菜系香料(837〜907頁)等を例示することができる。好ましくはシトラス系香料、フルーツ系香料、ミルク系香料、ココア・チョコレート系香料、ミント系香料、野菜系香料を挙げることができる。
本発明の香料組成物は、本発明の効果を奏することを限度として、前述する1種又は2種以上のマスキング剤化合物を0.000001〜99質量%の割合で含有するものであればよい。本発明の香料組成物が、上記マスキング剤化合物以外に他の香料成分を含有する場合、当該他の香料成分の配合割合として、制限されないものの0.000001〜99質量%、好ましくは0.00001〜10質量%の割合を例示することができる。
本発明の劣化臭マスキング剤、又はこれを含有する製剤を果汁含有製品に添加又は適用する時期及びその方法は特に限定されず、果汁含有製品製造時の任意の段階でこれを添加又は適用すればよい。
例えば、果汁含有製品の原材料に、本発明の劣化臭マスキング剤、又はこれを含有する製剤を予め添加又は適用した後、この原材料を果汁含有製品に添加又は適用することによって本発明の劣化臭マスキング剤を果汁含有製品に添加又は適用してもよい。
なお、本発明の劣化臭マスキング剤は、通常の果汁含有製品に用いられる各種食品素材を含有する果汁含有製品に対しても使用することができる。
当該食品素材としては、例えば、糖質、甘味料、増粘剤、乳化剤、ビタミン類、乳、乳製品、油脂、酸味料、香料、でん粉、デキストリン、グリセリン、卵、及び色素等を挙げることができる。当該食品素材としては、より具体的には、例えば、
ショ糖、グルコース、フルクトース、パラチノース、キシロース、水あめ及び麦芽糖等の糖質;
ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、パラチニット、及び還元水飴等の糖アルコール;
アスパルテーム、ソーマチン、スクラロース、アセスルファムカリウム、及びステビア等の高甘味度甘味料;
寒天、ゼラチン、カラギーナン、グアーガム、キサンタンガム、ペクチン、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン、グルコマンナン及びジェランガム等の増粘剤;
ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びレシチン等の乳化剤;
ビタミンA、ビタミンB類、ビタミンC、及びビタミンE等のビタミン類;
生乳、牛乳、脱脂乳、及び加工乳等の乳;
発酵乳、濃縮乳、練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリーム、チーズ、及びバター等の乳製品;
パーム油、ヤシ油等の油脂;
クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸等の酸味料;
上記「他の香料成分」にて例示した香料
等を挙げることができる。
また、本発明の果汁含有製品の熱劣化臭をマスキングする方法、本発明の果汁含有製品の製造方法、及び本発明の果汁含有製品は、前記した本発明の果汁含有製品の熱劣化臭マスキング剤等についての説明等から理解される。
以下、本発明を以下の実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
以下の例において、量、及び濃度を示す数値は、特に限定が無い限り、質量に基づくことができる。
実験例1
(主要臭気物質の同定)
以下に示す手順に従って、果汁含有製品の熱劣化臭における主要臭気物質を同定した。
(果汁含有製品の調製)
市販のオレンジ5倍濃縮果汁にイオン交換水を添加して、果汁100%液を調製した。この液を93℃達温にてホットパック充填することで殺菌後、200ml容量のペットボトルに充填・密閉してオレンジ果汁飲料を調製した。
また、市販のリンゴ4倍濃縮果汁、又はブドウ5倍濃縮果汁を用いて、前記オレンジ果汁飲料と同様の方法により、リンゴ果汁飲料、又はブドウ果汁飲料を調製した。
(熱劣化処理)
前記で調製した容器詰オレンジ果汁飲料、リンゴ果汁飲料、及びブドウ果汁飲料を40℃の恒温槽中で1週間保管することにより、熱劣化処理果汁飲料を調製した。別途、容器詰オレンジ果汁飲料、リンゴ果汁飲料、及びブドウ果汁飲料を5℃の冷蔵庫にて1週間保管することにより、熱劣化処理をしていない果汁飲料を調製した。
(熱劣化臭の主要臭気物質の同定)
前記熱劣化処理を施した3種の果汁飲料、及び熱劣化処理なしの3種の果汁飲料をGC/Oにより分析し、同じ果汁種における熱劣化処理有無による臭気物質の差から、オレンジ果汁、リンゴ果汁、及びブドウ果汁に共通する熱劣化臭における主要臭気物質として、4−ビニルグアイアコール、フルフラール、及びメチオナールの3種の化合物を同定した。
なお、GC/Oの測定条件を以下に示す。
・GC/O装置:6890N(Agilent Technologies社製)/CharmAnalysis(TM)(Datu社製)
・カラム:DB−WAX/長さ15m、内径0.32mm(Agilent Technologies社製)
・カラム温度条件:40〜220℃、6℃/分昇温
・キャリアガス:ヘリウム。
実験例2
(主要臭気物質の検証)
(熱劣化果汁飲料の調製1)
市販の果汁100%オレンジ果汁飲料を200ml容量のペットボトルに200ml充填・密閉し、40℃の恒温槽中で1週間保管することで、熱劣化オレンジ果汁飲料を調製した。別途、容器詰オレンジ果汁飲料を40℃の恒温槽ではなく、5℃の冷蔵庫にて1週間保管することにより、熱劣化処理をしていないオレンジ果汁飲料を調製した。
また、市販のリンゴ4倍濃縮果汁、又はブドウ5倍濃縮果汁から調製した果汁100%リンゴ果汁飲料、又はブドウ果汁飲料を、前記のオレンジ果汁飲料と同様に、ペットボトルに充填・密閉後、同条件の熱劣化処理を行うことにより、熱劣化果汁飲料、及び熱劣化処理をしていない果汁飲料を調製した。
(擬似熱劣化果汁飲料の調製)
熱劣化処理を行っていない容器詰オレンジ果汁飲料、リンゴ果汁飲料、及びブドウ果汁飲料に、4−ビニルグアイアコール、フルフラール、及びメチオナールの3種の化合物を全て添加して擬似熱劣化果汁飲料を調製した。
具体的には、4−ビニルグアイアコールを95%エタノール中に0.01質量%濃度となるように溶解した液、フルフラールを95%エタノール中に0.1質量%濃度となるように溶解した液、及びメチオナールを95%エタノール中に0.0001質量%濃度となるように溶解した液をそれぞれ調製し、各成分の濃度が表1記載の量となるように熱劣化処理を行っていない容器詰オレンジ果汁飲料、リンゴ果汁飲料、及びブドウ果汁飲料に添加した。
Figure 0006788700
上記(擬似熱劣化果汁飲料の調製)で化合物添加により調製した擬似熱劣化果汁飲料の臭気を、香料開発に3年以上従事し、臭いの官能評価についてよく訓練された7人のパネラーにより、上記(熱劣化果汁飲料の調製1)で得られた熱劣化果汁飲料と対比して評価した。評価基準は以下の通りである:
<評価基準>
熱劣化処理した果汁飲料と同等の臭気である:5点
熱劣化処理した果汁飲料に類似する臭気である:4点
熱劣化処理した果汁飲料に類似する臭気と異質の臭気が混在する:3点
熱劣化処理した果汁飲料とは異質の臭気である:2点
熱劣化処理した果汁飲料とは全く異質の臭気である:1点
(評価結果)
擬似熱劣化果汁飲料の上記評価の結果(7名の平均値)は、オレンジ果汁飲料において4.71、リンゴ果汁飲料において4.57、及びブドウ果汁飲料において4.71であり、3種の主要臭気物質により、熱劣化した果汁飲料に生じる劣化臭と同等の臭気が良好に再現されることを確認した。
実験例3
(4-ビニルグアイアコールに対するa群化合物のマスキング効果)
4−ビニルグアイアコールを95%エタノール中に0.01質量%濃度となるように溶解し、この溶液を、4−ビニルグアイアコールの濃度が100ppbとなるようにイオン交換水に添加した。このようにして調製した4−ビニルグアイアコール含有水溶液に、a群の化合物(レブリン酸、リナロールオキシド、2−アセチルピロール、けい皮酸、及びγ−ブチロラクトン)の各々を95%エタノールに溶解した液を、表2に記載の濃度となるようにそれぞれ添加して、4−ビニルグアイアコールに対するマスキング効果を官能評価により確認した。
官能評価は、前記の4−ビニルグアイアコールを100ppb含有するイオン交換水の評価を「4−ビニルグアイアコール臭を強く感じる:4点」とし、またイオン交換水の評価を「4−ビニルグアイアコール臭を全く感じない:0点」として、以下の評価基準を設定し、5名のパネラー(パネラーの熟練度は上記に同じ/以降も同様)により、評価点をつけることにより行った。評価点の平均を表2に示した。
<評価基準>
4−ビニルグアイアコール臭をより強く感じる:5点
4−ビニルグアイアコール臭を強く感じる:4点
4−ビニルグアイアコール臭を感じる:3点
4−ビニルグアイアコール臭を少し感じる:2点
4−ビニルグアイアコール臭を殆ど感じない:1点
4−ビニルグアイアコール臭を全く感じない:0点
Figure 0006788700
また、4−ビニルグアイアコールに対するa群化合物の濃度とマスキング効果との関係について検討した。
4−ビニルグアイアコール濃度が100ppbである前記水溶液に、2−アセチルピロールを表3に記載の濃度となるように添加して、2−アセチルピロールの量と4−ビニルグアイアコールに対するマスキング効果の関係を、前記と同様の方法により評価した。評価結果を表3に示した。
Figure 0006788700
上記結果からa群の化合物のマスキング効果は、臭気物質の濃度に対する、マスキング剤化合物の濃度の比が0.01〜0.1に近づく程高い傾向があることがわかった。
実験例4
(フルフラールに対するb群化合物のマスキング効果)
実験例3において、a群化合物をb群化合物(安息香酸ベンジル、乳酸ベンジル、ゲラン酸、イソホロン、シクロテンブチレート、ラウリン酸、3−メチル−1−ブタノール、メントール、又はリナロール)に、4−ビニルグアイアコールをフルフラールに、またフルフラールの95%エタノール中の濃度を0.1質量%にして、試験液中のフルフラールの濃度を1000ppbに変更した以外は、実験例3と同様の方法により、b群化合物のフルフラールに対するマスキング効果、及びメントールの添加量に対するマスキング効果を評価した。
<評価基準>
フルフラール臭をより強く感じる:5点
フルフラール臭を強く感じる:4点
フルフラール臭を感じる:3点
フルフラール臭を少し感じる:2点
フルフラール臭を殆ど感じない:1点
フルフラール臭を全く感じない:0点
※前記のフルフラールを1000ppb含有するイオン交換水の評価を「フルフラール臭を強く感じる:4点」とした。
評価結果を表4及び表5に示した。
Figure 0006788700
Figure 0006788700
上記結果から、b群の化合物のマスキング効果は、臭気物質の濃度に対する、マスキング剤化合物の濃度の比が0.01に近づく程高い傾向があることがわかった。
実験例5
(メチオナールに対するc群化合物のマスキング効果)
実験例3において、a群化合物をc群化合物(ヘリオトロピン、ピルビン酸エチル、アセト酢酸エチル、又は安息香酸ベンジル)に、また4−ビニルグアイアコールをメチオナールに、またメチオナールの95%エタノール中の濃度を0.0001質量%にして、試験液中のメチオナールの濃度を1ppbに変更した以外は、実験例3と同様の方法により、c群化合物のメチオナールに対するマスキング効果、及びピルビン酸エチルの添加量に対するマスキング効果を評価した。
<評価基準>
メチオナール臭をより強く感じる:5点
メチオナール臭を強く感じる:4点
メチオナール臭を感じる:3点
メチオナール臭を少し感じる:2点
メチオナール臭を殆ど感じない:1点
メチオナール臭を全く感じない:0点
※前記のメチオナールを1ppb含有するイオン交換水の評価を「メチオナール臭を強く感じる:4点」とした。
評価結果を表6及び表7に示した。
Figure 0006788700
Figure 0006788700
上記結果からc群の化合物のマスキング効果は、臭気物質の濃度に対する、マスキング剤化合物の濃度の比が0.1〜10に近づく程高い傾向があることがわかった。
表2〜表7の結果から、a群、b群及びc群のマスキング剤化合物はそれぞれ、4−ビニルグアイアコール、フルフラール、及びメチオナールに対して効果的なマスキング剤であることがわかった。驚くべきことに、マスキング剤化合物が少ない場合のみならず、多すぎる場合にも、対象の臭気物質に対するマスキング効果が弱まる傾向がみられた。
実験例6
(果汁飲料に主要臭気物質を添加した擬似熱劣化果汁飲料に対する劣化臭マスキング剤のマスキング効果1)
前記した「(擬似熱劣化果汁飲料の調製)」において調製した擬似熱劣化オレンジ果汁飲料に対して、表8に記載したマスキング剤化合物を当該表中記載の量で添加し、それらのマスキング効果を官能評価により確認した。
官能評価は、前記の擬似熱劣化オレンジ果汁飲料の評価を「異臭を強く感じる:4点」とし、また4−ビニルグアイアコール、フルフラール及びメチオナールの添加も、熱劣化処理も行っていないオレンジ果汁飲料(すなわち熱劣化処理していないオレンジ果汁飲料)の評価を「異臭を全く感じない:0点」として、以下の評価基準を設定し、パネラー7名による評価を行った。官能評価点の平均を表8に示した:
異臭をより強く感じる:5点
異臭を強く感じる:4点
異臭を感じる:3点
異臭を少し感じる:2点
異臭を殆ど感じない:1点
異臭を全く感じない:0点
Figure 0006788700
実験例7
(果汁飲料に主要臭気物質を添加した擬似熱劣化果汁飲料に対する劣化臭マスキング剤のマスキング効果2)
実験例6において、擬似熱劣化オレンジ果汁飲料を擬似熱劣化リンゴ果汁飲料に、また、表8に記載したマスキング剤化合物を表9に記載したマスキング剤化合物に変更した以外は、実験例6と同様の方法により、擬似熱劣化果汁飲料に対する劣化臭マスキング剤化合物のマスキング効果を確認した。
Figure 0006788700
実験例8
(果汁飲料に主要臭気物質を添加した擬似熱劣化果汁飲料に対する劣化臭マスキング剤のマスキング効果3)
実験例6において、擬似熱劣化オレンジ果汁飲料を擬似熱劣化ブドウ果汁飲料に、また、表8に記載したマスキング剤化合物を表10に記載したマスキング剤化合物に変更した以外は、実験例6と同様の方法により、擬似熱劣化果汁飲料に対する劣化臭マスキング剤のマスキング効果を確認した。
Figure 0006788700
表8〜表10の結果から、a群(レブリン酸、リナロールオキシド、又は2−アセチルピロール)、b群(シクロテンブチレート、メントール、ゲラン酸、安息香酸ベンジル、又は3−メチル−1−ブタノール)、及びc群(ヘリオトロピン、安息香酸ベンジル、又はアセト酢酸エチル)からなる群より選ばれた1種の化合物は、熱劣化状態を再現した擬似熱劣化果汁飲料において、熱劣化臭を効果的にマスキングできることがわかった(実験例6−1〜6−4、実験例7−1〜7−3、及び実験例8−1〜8−3)。また、2種の化合物をa群、b群及びc群の異なる群から選択した実験例6−5〜6−8、実験例7−4、及び実験例8−4は、前記1種のみの化合物を添加した場合に比べ、より優れた熱劣化臭マスキング効果を示すことがわかった。
実験例9
(果汁飲料における劣化臭マスキング剤化合物のマスキング効果1)
市販のオレンジ5倍濃縮果汁にイオン交換水を添加して、果汁100%液を調製した。この液を93℃達温にてホットパック充填することで殺菌後、200ml容量のペットボトルに充填・密封してオレンジ果汁飲料を調製した。前記で調製した容器詰オレンジ果汁飲料を40℃の恒温槽中で1週間保管することにより、熱劣化オレンジ果汁飲料を調製した。別途、容器詰オレンジ果汁飲料を40℃の恒温槽ではなく、5℃の冷蔵庫にて1週間保管することにより、熱劣化処理をしていないオレンジ果汁飲料を調製した。
上記において調製した熱劣化オレンジ果汁飲料に対して、予め95%エタノールに溶解しておいた表11記載のマスキング剤化合物を、表中の量になるように添加した。
Figure 0006788700
マスキング剤を添加していない前記熱劣化オレンジ果汁飲料を「異臭を強く感じる:4点」とし、熱劣化処理をしていないオレンジ果汁飲料を「異臭を全く感じない:0点」として、以下の評価基準を設定し、マスキング剤を添加した果汁飲料の劣化臭マスキング効果について官能評価を実施した。官能評価は、パネラー7名により行い、評価点の平均を表12に示した:
<評価基準>
異臭をより強く感じる:5点
異臭を強く感じる:4点
異臭を感じる:3点
異臭を少し感じる:2点
異臭を殆ど感じない:1点
異臭を全く感じない:0点
Figure 0006788700
実験例10
(果汁飲料における劣化臭マスキング剤化合物のマスキング効果2)
市販のリンゴ4倍濃縮果汁にイオン交換水を添加して調製した果汁100%液を、93℃達温にてホットパック充填することで殺菌後、前記液に、予め95%エタノールに溶解しておいた表13記載のマスキング剤化合物を、表中の量になるように添加した後、200ml容量のペットボトルに充填・密封して、容器詰リンゴ果汁飲料を調製した。前記で調製したマスキング剤添加リンゴ果汁飲料を、マスキング剤化合物を添加せずに別途調製した容器詰リンゴ果汁飲料と共に、40℃の恒温槽中で1週間保管することにより、熱劣化処理したリンゴ果汁飲料を調製した。別途、マスキング剤化合物を添加せずに調製した容器詰リンゴ果汁飲料を40℃の恒温槽ではなく、5℃の冷蔵庫にて1週間保管することにより、熱劣化処理をしていないリンゴ果汁飲料を調製した。
上記において調製した、マスキング剤を添加した熱劣化処理リンゴ果汁飲料について、実験例9と同様の評価方法により、マスキング剤化合物のマスキング効果を確認した。結果を表13に示した。
Figure 0006788700
実験例11
(果汁飲料における劣化臭マスキング剤化合物のマスキング効果3)
実験例10において、リンゴ4倍濃縮果汁をブドウ5倍濃縮果汁に、また、表13記載のマスキング剤化合物を表14記載のマスキング剤化合物に変更した以外は、実験例10と同様の方法により、マスキング剤化合物のマスキング効果を確認し、その評価結果を表14に示した。
Figure 0006788700
実験例12
(果汁含有ゼリーにおける劣化臭マスキング剤化合物のマスキング効果)
<ブドウ果汁含有ゼリーの調製>
(1)水に下記表15に示す原材料1、2及び7〜9を当該表15に示す配合割合(質量部)で加え、常温で10分間撹拌後、80℃10分間加熱撹拌溶解した。
(2)工程(1)で得られた溶液に下記表15に示す原材料3〜6及び10を当該表15に示す配合割合(質量部)で加え、撹拌しながら水にて全量補正した。
(3)工程(2)で得られた溶液100gをポリプロピレン袋(10cm×8cm×約1.5cm)に充填し、85℃30分間加熱殺菌した後、5℃以下に冷却してマスキング剤化合物添加ゼリー及びマスキング剤化合物添加なしゼリーを調製した。
Figure 0006788700
Figure 0006788700
<熱劣化処理>
マスキング剤化合物添加ゼリー及びマスキング剤化合物添加なしゼリーを、40℃の恒温槽中で7日間保管し、熱劣化処理したジャムを調製した。別途、マスキング剤添加なしゼリーを、5℃の冷蔵庫にて7日間保管し、熱劣化処理なしのゼリーを調製した。
<官能評価>
臭いの官能評価についてよく訓練された7名のパネラーにより、上記の熱劣化処理を行ったマスキング剤化合物添加ゼリーの官能評価を実施した。官能評価は、前記の熱劣化処理を行ったマスキング剤化合物添加なしゼリーの評価を「異臭を強く感じる:4点」とし、また熱劣化処理を行っていないマスキング剤化合物添加なしゼリーの評価を「異臭を全く感じない:0点」として、以下の評価基準を設定して行った。
異臭を強く感じる:4点
異臭を感じる:3点
異臭を少し感じる:2点
異臭を殆ど感じない:1点
異臭を全く感じない:0点。
<評価結果>
熱劣化処理後のマスキング剤化合物添加ゼリーの評価点(平均)は、1.00であった。
実験例13
(果汁含有ジャムにおける劣化臭マスキング剤化合物のマスキング効果)
<イチゴ果汁含有ジャムの調製>
(1)下記表17に示す原材料1〜3を当該表17に示す配合割合(質量部)で予め混合して下記表17に示す原材料4に加え、煮沸溶解した。
(2)工程(1)で得られた溶液に下記表17に示す原材料5及び6を当該表23に示す配合割合(質量部)で加え、99.15質量部まで煮詰めた。
(3)工程(2)で得られた溶液に下記表17に示す原材料7及び8を当該表23に示す配合割合(質量部)で加え、混合した。
(4)工程(3)で得られた溶液の一部を別容器に取り分け、その100質量部に対して、マスキング剤化合物の95%エタノール溶液0.05質量部を、マスキング剤化合物が下記表18記載の配合量となるように加え混合した。
(5)工程(4)で得られた溶液の100gをポリプロピレン袋(10cm×8cm×約1.5cm)に充填し、94℃10分間加熱殺菌した後、5℃以下に冷却してジャムを調製した。工程(4)で得られた溶液に代えて工程(3)で得られた溶液100gを用いる以外、上記工程に従いマスキング剤添加なしジャムを調製した。
Figure 0006788700
Figure 0006788700
<熱劣化処理>
マスキング剤化合物添加ジャム及びマスキング剤化合物添加なしジャムを、40℃の恒温槽中で7日間保管して熱劣化処理ジャムを調製した。別途、マスキング剤化合物添加なしジャムを、5℃の冷蔵庫にて7日間保管し、熱劣化処理なしジャムを調製した。
<官能評価>
臭いの官能評価についてよく訓練された7名のパネラーにより、上記の熱劣化処理を行ったマスキング剤化合物添加ジャムの官能評価を実施した。官能評価は、前記の熱劣化処理を行ったマスキング剤化合物添加なしジャムの評価を「異臭を強く感じる:4点」とし、また熱劣化処理を行っていないマスキング剤化合物添加なしジャムの評価を「異臭を全く感じない:0点」として、以下の評価基準を設定して行った。
異臭を強く感じる:4点
異臭を感じる:3点
異臭を少し感じる:2点
異臭を殆ど感じない:1点
異臭を全く感じない:0点。
<評価結果>
臭いの官能評価についてよく訓練された7名のパネラーにより官能評価を実施した。
熱劣化処理後のマスキング剤添加ジャムの評価点(平均)は、1.14であった。
実験例9〜13の結果から、a群(リナロールオキシド、2−アセチルピロール、レブリン酸、γ-ブチロラクトン、又はけい皮酸)、b群(メントール、リナロール、乳酸ベンジル、安息香酸ベンジル、ラウリン酸、3−メチル−1−ブタノール、又はイソホロン)、c群(ピルビン酸エチル、アセト酢酸エチル、ヘリオトロピン、又は安息香酸ベンジル)からなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物は、オレンジ果汁飲料、リンゴ果汁飲料、ブドウ果汁飲料、ブドウ果汁含有ゼリー及びイチゴ果汁含有ジャムにおいて熱劣化により生成した熱劣化臭を効果的にマスキングできることがわかった。また、リナロールを含有するオレンジフラワーオイル(天然香料)をマスキング剤として使用した場合においても、良好なマスキング効果が奏されることが確認された。尚、上記実験例2〜13において、同一サンプルに対しパネラーがつけた評価点の範囲(最大値と最小値との差)は、多くのサンプルについて0又は1であり、全てのサンプルについて0〜2の範囲内であった。

Claims (7)

  1. 以下のa群〜c群からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する、果汁含有製品の熱劣化臭マスキング剤であって、前記果汁含有製品の熱劣化臭を構成する物質が4−ビニルグアイアコール、フルフラール、及びメチオナールを含む、マスキング剤;
    (a群)レブリン酸、リナロールオキシド、2−アセチルピロール、けい皮酸、及びγ−ブチロラクトン、
    (b群)安息香酸ベンジル、乳酸ベンジル、ゲラン酸、イソホロン、シクロテンブチレート、ラウリン酸、3−メチル−1−ブタノール、メントール、及びリナロール、
    (c群)ヘリオトロピン、ピルビン酸エチル、アセト酢酸エチル、及び安息香酸ベンジル。
  2. 請求項1に記載のマスキング剤であって、該マスキング剤に含まれる化合物のうち少なくとも2種は、前記a群〜c群における異なる群に属する化合物である、マスキング剤。
  3. 請求項1又は2に記載のマスキング剤を果汁含有製品に添加することを含む、果汁含有製品の熱劣化臭をマスキングする方法。
  4. 以下のa群〜c群からなる群より選択される3種以上の化合物を果汁含有製品に添加することを含む、果汁含有製品の製造方法であって、該化合物のうちの少なくとも3種の化合物は、それぞれ、前記a群〜c群において互いに異なる一群より選択されている、方法:
    (a群)レブリン酸、リナロールオキシド、2−アセチルピロール、けい皮酸、及びγ−ブチロラクトン、
    (b群)安息香酸ベンジル、乳酸ベンジル、ゲラン酸、イソホロン、シクロテンブチレート、ラウリン酸、3−メチル−1−ブタノール、メントール、及びリナロール、
    (c群)ヘリオトロピン、ピルビン酸エチル、アセト酢酸エチル、及び安息香酸ベンジル
  5. 以下のa群〜c群
    (a群)レブリン酸、リナロールオキシド、2−アセチルピロール、けい皮酸、及びγ−ブチロラクトン、
    (b群)安息香酸ベンジル、乳酸ベンジル、ゲラン酸、イソホロン、シクロテンブチレート、ラウリン酸、3−メチル−1−ブタノール、メントール、及びリナロール、
    (c群)ヘリオトロピン、ピルビン酸エチル、アセト酢酸エチル、及び安息香酸ベンジル
    からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を果汁含有製品に添加することを含む、果汁由来の熱劣化臭がマスキングされる果汁含有製品の製造方法であって、
    化合物がレブリン酸、リナロールオキシド、γ−ブチロラクトン、安息香酸ベンジル、乳酸ベンジル、ゲラン酸、イソホロン、シクロテンブチレート、3−メチル−1−ブタノール、ヘリオトロピン、アセト酢酸エチル又は安息香酸ベンジルを含む場合、これらの化合物の添加量が前記果汁含有製品に対し、それぞれ0.0000025ppb〜100000ppbの範囲内であり;該化合物がけい皮酸を含む場合、前記果汁含有製品に対するけい皮酸の添加量が0.0000025ppb〜10000ppbの範囲内であり;該化合物が2−アセチルピロールを含む場合、前記果汁含有製品に対する2−アセチルピロールの添加量が0.0000025ppb以上かつ100ppb未満であり;該化合物がラウリン酸、メントール又はピルビン酸エチルを含む場合、これらの化合物の添加量が前記果汁含有製品に対し、それぞれ0.0000025ppb以上かつ0.02ppb未満であり;該化合物がリナロールを含む場合、前記果汁含有製品に対するリナロールの添加量が0.0000025ppb以上かつ25.3ppb未満である、方法。
  6. 以下のa群〜c群からなる群より選択される3種以上の化合物を含有する果汁含有製品であって、該化合物のうちの少なくとも3種の化合物は、それぞれ、前記a群〜c群において互いに異なる一群より選択されている、製品:
    (a群)レブリン酸、リナロールオキシド、2−アセチルピロール、けい皮酸、及びγ−ブチロラクトン、
    (b群)安息香酸ベンジル、乳酸ベンジル、ゲラン酸、イソホロン、シクロテンブチレート、ラウリン酸、3−メチル−1−ブタノール、メントール、及びリナロール、
    (c群)ヘリオトロピン、ピルビン酸エチル、アセト酢酸エチル、及び安息香酸ベンジル
  7. 以下のa群〜c群
    (a群)レブリン酸、リナロールオキシド、2−アセチルピロール、けい皮酸、及びγ−ブチロラクトン、
    (b群)安息香酸ベンジル、乳酸ベンジル、ゲラン酸、イソホロン、シクロテンブチレート、ラウリン酸、3−メチル−1−ブタノール、メントール、及びリナロール、
    (c群)ヘリオトロピン、ピルビン酸エチル、アセト酢酸エチル、及び安息香酸ベンジル
    からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する、果汁由来の熱劣化臭がマスキングされる果汁含有製品であって、該化合物がレブリン酸、リナロールオキシド、γ−ブチロラクトン、安息香酸ベンジル、乳酸ベンジル、ゲラン酸、イソホロン、シクロテンブチレート、3−メチル−1−ブタノール、ヘリオトロピン、アセト酢酸エチル又は安息香酸ベンジルを含む場合、これらの化合物の含有量が前記果汁含有製品に対し、それぞれ0.0000025ppb〜100000ppbの範囲内であり;該化合物がけい皮酸を含む場合、前記果汁含有製品に対するけい皮酸の含有量が0.0000025ppb〜10000ppbの範囲内であり;該化合物が2−アセチルピロールを含む場合、前記果汁含有製品に対する2−アセチルピロールの含有量が0.0000025ppb以上かつ100ppb未満であり;該化合物がラウリン酸、メントール又はピルビン酸エチルを含む場合、これらの化合物の含有量が前記果汁含有製品に対し、それぞれ0.0000025ppb以上かつ0.02ppb未満であり;該化合物がリナロールを含む場合、前記果汁含有製品に対するリナロールの含有量が0.0000025ppb以上かつ25.3ppb未満である、製品。
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