JP6782793B2 - 電流検出用の耐熱性素子 - Google Patents

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Description

本開示は、電流検出用の耐熱性素子に関する。
特許文献1は、セラミック基板に電極を埋設し、例えば、排熱性を高めることを開示する。
特許文献2は、焼成によりセラミック基板内に変圧器を埋設することを開示する。
特許文献3は、プリント基板を用いて巻線が構築されたロゴスキーコイルを開示する。
国際公開第2012/157373号 特開2011−35414号公報 特開2000−228323号公報
自動車のエンジンが置かれるエンジンルームといった過酷な環境においても複数の電子部品から構築されるシステムの動作の信頼性を高めるニーズがある。電子部品としては、集積回路(IC(Integrated Circuit))、パワートランジスタ、コンデンサ、インダクタ等が挙げられる。このようなシステム内に流れる電流をモニタリングすることによりシステムのフィードバック制御が行われ、システムの動作の信頼性が高められ、若しくは、システムの動作の異常を瞬時に検出することができる。
プリント基板が用いられた電流センサが過酷な環境に置かれる場合、プリント基板が熱膨張及び/又は熱変形し、配線の幾何学形状の変化により電流センサの電流センシング能が低下してしまうおそれがある。
本開示の一態様に係る耐熱性素子は、セラミック材料を含む耐熱性基板と、
前記耐熱性基板に埋設される1以上の電力配線と、
前記1以上の電力配線に流れる電流を検出するためのコイル構造を備え、
前記コイル構造は、始点と終点の間を延びるコイル配線から構築され、前記コイル配線の始点と終点の間で、前記コイル配線の一巻きを含む又は前記コイル配線の一巻きに対応するコイル部が前記1以上の電力配線を周囲する周方向に配列される、コイル構造を含み、
前記コイル部は、
前記電力配線に沿って延びる第1導体と、
前記第1導体よりも前記1以上の電力配線から離間して配され、前記電力配線に沿って延びる第2導体と、
同一のコイル部内で前記第1及び第2導体を接続する第1接続配線と、
前記周方向において隣接するコイル部間で前記第1及び第2導体を接続する第2接続配線を含み、
前記第1導体、前記第2導体、前記第1接続配線、及び第2接続配線が、前記耐熱性基板に埋設され、少なくとも前記第1導体及び前記第2導体が、前記耐熱性基板外に露出しない。
幾つかの実施形態例では、前記第1導体、前記第2導体、前記第1接続配線、又は前記第2接続配線に接続した少なくとも一つの外部接続配線を更に備える。
幾つかの実施形態例では、前記セラミック材料は、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、コージェライトを含む。
幾つかの実施形態例では、前記耐熱性基板は、ガラス材料を含む。
幾つかの実施形態例では、前記電力配線と前記コイル構造は、同一の金属材料を含む。
幾つかの実施形態例では、前記電力配線と前記コイル構造は、銅を含む。
幾つかの実施形態例では、複数の前記電力配線が設けられる。前記電力配線の延在方向に直交する平面において前記複数の電力配線を囲む外周線に関して、各第1導体が等しい距離をあけて配される。
幾つかの実施形態例では、前記周方向で隣接する前記コイル部は、前記コイル部よりも小型な少なくとも一つの中継コイル部を介して接続され、
前記コイル部の第2接続配線は、前記周方向において隣接するコイル部間で前記第1及び第2導体を接続することに代えて、前記第1又は第2導体を前記中継コイル部に接続する。
幾つかの実施形態例では、前記中継コイル部は、
前記電力配線に沿って延びる第3導体と、
前記第3導体よりも前記1以上の電力配線から離間して配され、前記電力配線に沿って延びる第4導体と、
前記第3及び第4導体を接続する第3接続配線と、
前記第3又は第4導体を前記第1又は第2導体に接続する第4接続配線を含む。
幾つかの実施形態例では、前記第1乃至第4導体が、同一平面に存在する。
幾つかの実施形態例では、耐熱性素子は、前記コイル部内を通過する態様において、前記コイル構造のコイル配線の終点から始点に向かう周方向に延びる戻り配線を更に備える。
本開示の一態様によれば、耐熱性に優れた電流検出用の耐熱性素子を提供することができる。
本開示の一態様に係る耐熱性素子の概略的な斜視模式図であり、耐熱性基板に埋設された電力配線及びコイル構造等が透視される。図1は、主に電力配線及びコイル構造の構成を明示するための模式図である。コイル構造は、耐熱性基板に埋設される。 図1に示した耐熱性素子の概略的な上面模式図であり、耐熱性基板に埋設された配線が破線にて模式的に示される。一つの第1導体と一つの第2導体も破線にて模式的に示される。二点鎖線L1は、第1導体が配される小径仮想円を示す。二点鎖線L2は、第2導体が配される大径仮想円を示す。 図1に示した耐熱性素子の非限定の一例の製造工程を説明する概略図であり、図2のIII−IIIに沿う概略的な断面に対応する。 図1に示した耐熱性素子の非限定の一例の製造工程を説明する概略図であり、図2のIV−IVに沿う概略的な断面に対応する。 図3に示したいわゆるグリーンシート(未焼成のセラミックシート)の積層及び焼成後の構造を示す概略的な模式図である。 図4に示したグリーンシートの積層及び焼成後の構造を示す概略的な模式図である。 本開示の別態様に係る耐熱性素子の概略的な斜視模式図であり、耐熱性基板に埋設された電力配線及びコイル構造等が透視される。図7は、主に電力配線及びコイル構造の構成を明示するための模式図である。コイル構造は、耐熱性基板に埋設される。 耐熱性素子の概略的な上面模式図であり、耐熱性基板に埋設されるコイル構造の第1の変形例を示す。第1及び第2導体が円により模式的に示される。 耐熱性素子の概略的な上面模式図であり、耐熱性基板に埋設されるコイル構造の第2の変形例を示す。第1及び第2導体が円により模式的に示される。 耐熱性素子に含まれる電力配線とコイル構造の一部を示す概略図であり、電力配線を周囲する周方向に隣接するコイル部が中継コイル部を介して接続する例を示す。 耐熱性素子の概略的な部分的な上面模式図であり、複数の電力配線が設けられる変形例を示す。 耐熱性素子が組み込まれたアセンブリ例を示す模式図である。
以下、図1乃至図12を参照しつつ、本発明の非限定の例示の実施の形態について説明する。開示の1以上の実施形態及び実施形態に包含される各特徴は、個々に独立したものではない。当業者は、過剰説明を要せず、各実施形態及び/又は各特徴を組み合わせることができ、また、この組み合わせによる相乗効果も理解可能である。実施形態間の重複説明は、原則的に省略する。参照図面は、発明の記述を主たる目的とするものであり、作図の便宜のために簡略化されている場合がある。
図1は、本開示の一態様に係る耐熱性素子の概略的な斜視模式図であり、耐熱性基板に埋設された電力配線及びコイル構造等が透視される。図1は、主に電力配線及びコイル構造の構成を明示するための模式図である。コイル構造は、耐熱性基板に埋設される。図2は、図1に示した耐熱性素子の概略的な上面模式図であり、耐熱性基板に埋設された配線が破線にて模式的に示される。一つの第1導体と一つの第2導体も破線にて模式的に示される。二点鎖線L1は、第1導体が配される小径仮想円を示す。二点鎖線L2は、第2導体が配される大径仮想円を示す。
図1及び図2に示すように、電流検出用の耐熱性素子1は、耐熱性基板10と、耐熱性基板10に埋設される1以上の電力配線20と、1以上の電力配線20に流れる電流を検出するためのコイル構造30を備える。コイル構造30は、トロイダルコイル及び/又はロゴスキーコイルと呼ばれることがある。
耐熱性基板10は、セラミック材料を主成分とし、従って、単にセラミック基板と呼ばれ得る。セラミック材料が主成分であることは、他の材料と比較してセラミック材料の質量%(重量%)が最も高いことを意味する。耐熱性基板10がセラミック材料を含む場合、耐熱性基板10の耐熱性が高められ、仮に高温環境に置かれても大きく熱膨張及び/又は熱変形することが回避又は抑制される。
耐熱性基板10の主成分のセラミック材料は、幾つかの場合、アルミナ(Al23)、シリカ(SiO2)、ジルコニア(ZrO2)、チタニア(TiO2)、マグネシア(MgO)、コージェライト(2MgO・2Al23・5SiO2)から成る群から選択される1以上の材料である。
耐熱性基板10は、主成分のセラミック材料に加えて、非主成分の他の材料も含む。本図示例を含む幾つかの場合、耐熱性基板10は、主成分のセラミック材料に加えて、非主成分のガラス材料を含む。ガラス材料の含有量は31wt%以上であり、好ましくは36wt%以上であり、更に好ましくは41wt%以上である。セラミック材料よりも低融点のガラス材料が耐熱性基板10に含まれ、耐熱性素子1の製造方法に関して後述する焼成温度の低下が促進される。アルミナ(Al23)とガラス材料の混合物から成る耐熱性基板10は、LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)と呼ばれている材料の一つである。耐熱性基板10がLTCCから成る場合、電力配線20及び/又はコイル構造30のために銅又は銀、若しくは、銅又は銀を主成分として含む合金を使用することが促進される。LTCCは、900℃〜1000℃の温度範囲で焼成され、耐熱性基板10の機械的な強度及び耐熱性が達成される。また、耐熱性基板10の電力配線20及び/又はコイル構造30の一部と、電子部品の集積回路(IC(Integrated Circuit))、パワートランジスタ、コンデンサ、インダクタ等に含まれ得る銅配線とが同一材料となり、電子部品と耐熱性素子1の高温環境下での高い信頼性の電気的接続の確保が促進される(例えば、耐熱性基板10の銅部分と電子部品の銅部分の同一金属の銅部分に対して最適な組成の半田が選定できる)。
電力配線20は、銅又は銀から成り、若しくは、銅又は銀を主成分として含み、若しくは、銅又は銀を主成分として含む合金を含む。コイル構造30は、銅又は銀から成り、若しくは、銅又は銀を主成分として含み、若しくは、銅又は銀を主成分として含む合金を含む。必ずしもこの限りではないが、実施形態によっては、電力配線20とコイル構造30は、同一の金属材料を含む。
電力配線20は、耐熱性基板10に埋設される。図1及び図2は、一つの電力配線20が設けられる例を示すが、後述の記述から分かるように複数の電力配線20が設けられる変形例も想定される。図示例に係る電力配線20は、耐熱性基板10の厚み方向に延びる。耐熱性基板10の第1面18と第2面19から耐熱性基板10の厚みが規定される。電力配線20は、耐熱性基板10の第1面18と第1面18の反対側の第2面19を貫通する態様で設けられるが、別例においては、電力配線20が完全に又は部分的に耐熱性基板10に埋設され得る。電力配線20は、円柱部として図示されるが、その延在方向に直交する断面において円形以外の様々な形状、例えば、三角形、矩形、五角形などの多角形や星形等を取り得る。電力配線20の直径又は幅が、その延在方向において変化する態様も想定される。
耐熱性基板10の電力配線20の各端部に対する外部接続配線83の接続は様々な態様が想定される。図2は、耐熱性基板10の第1面18に形成された外部接続配線83が電力配線20の第1端部に接続する一例を示す。耐熱性基板10の第2面19に形成された外部接続配線83が電力配線20の第2端部に接続されることも同様に理解される。外部接続配線83が省略され、他の電子部品の端子が、電力配線20の第1及び/又は第2端部にバンプ接続される態様も想定される。
電力配線20は、上述のように、銅又は銀から成り、若しくは、銅又は銀を主成分として含み、若しくは、銅又は銀を主成分として含む合金を含む。耐熱性基板10として少なくともセラミック材料とガラス材料の混合物が用いられる幾つかの場合、電力配線20のために銅又は銀を用いることが許容される。
コイル構造30は、1以上の電力配線20に流れる電流を検出するために設けられる。当該分野で良く知られているように、コイル構造30に対して不図示の積分回路を接続することにより1以上の電力配線20に流れる電流を観測することが可能である。出願時の技術水準に照らせば、そのような電流検出法自体が公知であり、従って、その説明は割愛する。
図1から良く分かるように、コイル構造30は、始点P1から終点P2まで延びるコイル配線31により構築される。コイル構造30のコイル配線31は、1以上の電力配線20を周囲する周方向に螺旋状に延びる。コイル構造30は、コイル配線31の一巻きを含む又はコイル配線31の一巻きに対応する複数のコイル部40を含む。複数のコイル部40は、コイル配線31の始点P1と終点P2の間で、1以上の電力配線20を周囲する周方向に配列される。なお、後述の記述から分かるように、コイル構造30内には後述のように定義されるコイル部40に満たない配線構造、言うなれば、半コイル部40’も含まれ得る。
コイル構造30に含まれる各コイル部40は、第1導体51、第2導体52、第1接続配線61、及び第2接続配線62を有する。第1導体51は、電力配線20に沿って延び、オプションとして、電力配線20に実質的に平行に延びる。第2導体52は、第1導体51よりも1以上の電力配線20から離間して配される。第2導体52は、電力配線20に沿って延び、オプションとして、電力配線20に実質的に平行に延びる。第1接続配線61は、同一のコイル部40内で第1及び第2導体51,52を接続する。第2接続配線62は、周方向において隣接するコイル部40間で第1及び第2導体51,52を接続する。
図2に示すように、各第1導体51は、電力配線20の延在方向に直交する平面において電力配線20の外周の輪郭から等しい距離をあけて配される。第1導体51は、電力配線20を中心とする二点鎖線L1で示される小径仮想円上に等間隔で配列される。各第2導体52は、電力配線20の延在方向に直交する平面において電力配線20の外周の輪郭から等しい距離をあけて配される。第2導体52は、電力配線20を中心とする二点鎖線L2で示される大径仮想円上に等間隔で配列される。小径及び大径仮想円は、同心状に配される。
第1導体51は、耐熱性基板10の第1面18側の第1端部と、その第2面19側の第2端部を有する。第2導体52も、同様、耐熱性基板10の第1面18側の第1端部と、その第2面19側の第2端部を有する。幾つかの場合、各導体は、電力配線20に平行に延びる柱状部である。同一のコイル部40において第1導体51に瞬間的に流れる電流の方向と、第2導体52に瞬間的に流れる電流の方向が逆である。これにより、誘導電流における同相ノイズの低減が促進される。なお、幾つかの場合、電力配線20には交流電流が流れる。幾つかの場合、電力配線20には100A以上の高周波交流電流が流れる。
第1接続配線61は、同一のコイル部40内で第1及び第2導体51,52を接続する。第1接続配線61は、第1導体51の第2端部と第2導体52の第2端部を接続する。第1接続配線61は、第1導体51の第2端部から第2導体52の第2端部に向けて上述の仮想円に関して径方向外側へ直線的に延びる。
第2接続配線62は、周方向において隣接するコイル部40間で第1及び第2導体51,52を接続する。第2接続配線62は、あるコイル部40に属する第2導体52の第1端部と、そのコイル部40に周方向で隣接するコイル部40に属する第1導体51の第1端部を接続する。第1接続配線61は、第2導体52の第1端部から第1導体51の第1端部に向けて上述の仮想円に関して径方向内側へ直線的に延びる。
コイル構造30に含まれるコイル部40の数は様々であり、図示例に限定されるべきではない。コイル部40の第2接続配線62の周方向間隔(配置角)は様々であり、図示例に限定されるべきではない。第1接続配線61についても同様である。第1導体51の軸方向長は、電力配線20よりも短い必要はなく、長い態様も想定される。第2導体52についても同様である。電力配線20が、第1及び第2導体51,52と比較して大径である必要はない。電力配線20が複数の小径の電力配線に分割される態様も想定される。なお、複数の小径の電力配線は、共通の電流入力側端子に結合し、同様、共通の電流出力側端子に結合する。
図1に示す非限定の例に係る耐熱性基板10は、コイル部40内を通過する態様において、コイル構造30のコイル配線31の終点P2から始点P1に向かう周方向に延びる戻り配線70を更にオプションとして有する。戻り配線70は、耐熱性基板10に埋設される。コイル構造30のコイル配線31に流れる電流の流れる方向と逆方向に向かう電流が戻り配線70に流れ、同相ノイズ成分が低減され得る。後述の変形例のように、戻り配線70が省略される形態も想定される。戻り配線70は、始点P3から終点P4まで周方向にコイル部40内を通って延びる。戻り配線70は、電力配線20に直交する一つの平面に存在する。
戻り配線70の終点P4には外部接続配線82が接続される。外部接続配線82は、戻り配線70の終点P4に接続した柱状部82jと、柱状部82jの一端に結合し、耐熱性基板10の第1面18上を延びる直線部82kから成る。戻り配線70に対するコンタクトの取り方は、様々な態様が検討される。外部接続配線82の直線部82kが省略され、他の電子部品の端子が外部接続配線82の柱状部82jにバンプ接続される態様も想定される。
セラミック材料を主成分とする耐熱性基板10にコイル構造30が埋設されない場合、熱膨張によりコイル構造30と電力配線20の位置がずれてしまうおそれがある。本実施形態においては、電力配線20とコイル構造30が耐熱性基板10に埋設される。コイル構造30のコイル配線31は、耐熱性基板10外に露出しない、又は耐熱性基板10外に部分的に露出する。従って、コイル構造30と電力配線20の熱膨張は、耐熱性基板10のセラミック材料/セラミック部によって抑制されるため、コイル構造30と電力配線20の位置や、コイル部40と電力配線20の位置に対する熱影響が効果的に低減される。その結果、検出電流の精度が向上する。
セラミック材料を主成分とする耐熱性基板10にコイル構造30が埋設されない場合、熱膨張によりコイル構造30により囲まれる面積が変化してしまうおそれがある。換言すれば、電力配線20が延びる方向に直交する断面において複数の第1導体51により囲まれる面積が変化してしまうおそれがある。本実施形態においては、コイル部40の第1導体51、第2導体52、第1接続配線61、及び第2接続配線62が、耐熱性基板10に埋設される。コイル部40の第1導体51及び第2導体52は、耐熱性基板10外に露出しない。コイル部40の第1接続配線61及び第2接続配線62は、耐熱性基板10外に露出せず、又は、耐熱性基板10の第1面18又は第2面19において耐熱性基板10外に少なくとも部分的に露出する。耐熱性基板10よりも熱影響を受けやすいコイル構造30やコイル部40の耐熱性基板10からの露出が回避又は低減され、コイル構造30やコイル部40の幾何学的形状に対する熱影響が効果的に低減される。その結果、検出電流の精度が向上する。
コイル構造30に電流を流すための外部接続配線81が様々な態様で設けられ得る。例えば、少なくとも一つの外部接続配線81が、コイル部40の第1導体51、第2導体52、第1接続配線61、又は第2接続配線62に接続される。図1の例では、外部接続配線81は、コイル部40の第1導体51の延長部分として設けられた柱状部81jと、柱状部81jの一端に結合し、耐熱性基板10の第1面18上を延びる直線部81kから成る。外部接続配線81の直線部81kが省略され、他の電子部品の端子が外部接続配線81の柱状部81jにバンプ接続される態様も想定される。
冒頭で述べたように、コイル構造30内には上述の定義されるコイル部40に満たない配線構造、言うなれば、半コイル部40’も含まれ得る。例えば、外部接続配線81が、コイル部40の第1導体51に接続される場合、そのコイル部40の第1接続配線61、第2導体52、及び第2接続配線62が省略される。外部接続配線81が、コイル部40の第1接続配線61に接続される場合、そのコイル部40の第2導体52、及び第2接続配線62が省略される。外部接続配線81が、コイル部40の第2導体52に接続される場合、第2接続配線62が省略される。第1導体51、第1接続配線61、第2導体52、及び第2接続配線62の全てを具備しないコイル部40を半コイル部40’と命名する。幾つかの場合、コイル構造30は、複数の半コイル部40’を含む。
様々な製造方法を用いて、図1及び図2に示した耐熱性素子1を製造することができる。図3乃至図6は、耐熱性素子1の非限定の一例の製造方法を模式的に示す。図3は、耐熱性素子の非限定の一例の製造工程を説明する概略図であり、図2のIII−IIIに沿う概略的な断面に対応する。図4は、耐熱性素子の非限定の一例の製造工程を説明する概略図であり、図2のIV−IVに沿う概略的な断面に対応する。図5は、図3に示したグリーンシートの積層及び焼成後の構造を示す概略的な模式図である。図6は、図4に示したグリーンシートの積層及び焼成後の構造を示す概略的な模式図である。
概要として、図3及び図4に図示されるグリーンシート11〜16が準備され、続いてこれらが積層及び焼成される。
各グリーンシート11〜16は、セラミック粉体(例えば、アルミナ粉体)、ガラス粉体、バインダー粉体(例えば、PVB(ポリビニルブチラール))、及び溶剤(例えば、ブタノールやエタノール)を含む。焼成によりグリーンシート11〜16に含まれる有機物成分(バインダー粉体及び溶剤)が除去され、セラミックとガラスの混合物の焼成体が得られる。
各グリーンシート11〜16は、グリーンシート11〜16の積層及び焼成後に図1及び図2に示したコイル構造30や戻り配線70等を構築するように構成される。例えば、各グリーンシート11〜16には、必要箇所に孔が形成され、この孔が導電性ペーストにより充填される。各グリーンシート11〜16のシート面上には導電性ペーストが所望のパターンを描くように層状に形成される。つまり、各グリーンシート11〜16のシート面上には導電性ペーストのパターンが形成される。グリーンシート11〜16の焼成過程で導電性ペーストの有機物成分が除去され、導電性ペースト由来の金属粒子が互いに焼結し、電力配線20又はコイル構造30等の一部が形成される。
導電材ペーストは、導電性ペーストに含まれる導電材として、電力配線20及び/又はコイル構造30に含まれるべき一群の金属粒子を含む。幾つかの場合、導電材ペーストに含まれる金属粒子は、銅又は銀を主成分として含み、若しくは、銅又は銀を主成分として含む合金を含む。導電性ペーストは、銅又は銀といった金属粒子の他、有機物成分のバインダー及び/又は溶剤を含み得る。印刷技術を用いれば、グリーンシートのシート面上に導電性ペーストのパターンを効率的及び高精度に形成することができる。なお、グリーンシート11〜16に孔を形成する方法は、打ち抜き、切削又はレーザーアブレーション等の様々な方法が採用可能である。
耐熱性素子1の非限定の一例の製造方法は、次の工程を含み得る。
第1工程:セラミック粉体(例えば、アルミナ粉体)とガラス粉体を混合する。任意の混合機が用いられる。
第2工程:第1工程で得られたセラミック及びガラスの混合粉体、バインダー粉体、及び溶剤を撹拌槽内で混合してスラリーを得る。撹拌槽内で撹拌翼を回転することにより、材料の十分な混合が促進される。
第3工程:スラリーを所定厚のシートに成形し、続いて、加熱により乾燥し、これによりグリーンシートが得られる。
第4工程:グリーンシートを所定サイズに切断する。
第5工程:所定サイズのグリーンシートに所定の孔を形成する。
第6工程:グリーンシートの孔に導電材ペーストを充填し、また、グリーンシートのシート面上に導電材ペーストを層状に形成する。幾つかの場合、導電性ペーストがグリーンシートのシート面上に印刷される。印刷は、スクリーン印刷等が例示できる。
第7工程:導電材ペーストが孔に充填され、及び/又は、シート面上に導電性ペーストのパターンが形成されたグリーンシートを積層する。必要に応じて、このグリーンシートの積層物を積層方向において加圧し、これにより各グリーンシートが積層方向で密着したグリーンシートの積層物が得られる。
第8工程:グリーンシートの積層物を非酸化雰囲気にて脱脂・焼成する。
幾つかの場合、グリーンシート11は、LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)シートである。換言すれば、グリーンシート11は、アルミナ(Al23)、シリカ(SiO2)、ジルコニア(ZrO2)、チタニア(TiO2)、マグネシア(MgO)、コージェライト(2MgO・2Al23・5SiO2)から成る群から選択される1以上のセラミック材料と、ガラス材料の両方を含む。一例では、グリーンシート11は、アルミナとガラス材料を含む。これらの材料の組み合わせから得られる利益は、上述のとおりである。
図示例を含む幾つかの場合、グリーンシート11には第1未焼成部分921が埋設され、グリーンシート11の上面には第1未焼成接続配線961が形成されている。一例においては、第1未焼成部分921が上述の導電性ペーストから成り、焼成を経て電力配線20の第1部分になる。同様、第1未焼成接続配線961が上述の導電性ペーストから成り、焼成を経て第1接続配線61になる。第1未焼成接続配線961の上面がグリーンシート11の上面に一致するように、第1未焼成接続配線961をグリーンシート11に埋設しても良い。
グリーンシート12には第2未焼成部分922と、コイル部40の第1及び第2導体51,52の一部になるべき未焼成部分951,952が埋設される。一例においては、第2未焼成部分922が上述の導電性ペーストから成り、焼成を経て電力配線20の第2部分になる。同様、未焼成部分951が上述の導電性ペーストから成り、焼成を経て第1導体51の一部になる。同様、未焼成部分952が上述の導電性ペーストから成り、焼成を経て第2導体52の一部になる。
グリーンシート13には電力配線20の第3部分23になるべき第3未焼成部分923と、コイル部40の第1及び第2導体51,52の一部になるべき未焼成部分951,952が埋設される。グリーンシート13の上面には戻り配線70になるべき未焼成戻り配線970が設けられる。グリーンシート14には電力配線20の第4部分24になるべき第4未焼成部分924と、コイル部40の第1及び第2導体51,52の一部になるべき未焼成部分951,952が埋設される。グリーンシート15には電力配線20の第5部分25になるべき第5未焼成部分925と、コイル部40の第1及び第2導体51,52の一部になるべき未焼成部分951,952が埋設される。グリーンシート15の上面には第2接続配線62になるべき第2未焼成接続配線962が設けられる。グリーンシート16には電力配線20の第6部分26になるべき第6未焼成部分926が埋設される。電力配線20の第3乃至第6未焼成部分923〜926も、上述と同様、一例においては、上述の導電性ペーストから成る。第1及び第2導体51,52の一部になるべき未焼成部分951,952、及び第2未焼成接続配線962についても同様、一例においては、上述の導電性ペーストから成る。
かかるグリーンシート11〜16を積層した状態で焼成することにより積層方向において隣接するグリーンシートが互いに焼結する。具体的には、積層方向で隣接するグリーンシート11のセラミック材料が焼結し、電力配線20を形成するべく未焼成部分同士が焼結し、第1導体51を形成するべく未焼成部分同士が焼結し、第2導体52を形成するべく未焼成部分同士が焼結する。第1導体51と第1接続配線61の焼結、第1導体51と第2接続配線62の焼結、第2導体52と第1接続配線61の焼結、第2導体52と第2接続配線62の焼結も生じる。コイル構造30の終点P2と戻り配線70の焼結も生じる。必要に応じて、コイル構造30と外部接続配線81の焼結や、戻り配線70と外部接続配線82の焼結が生じる。
金属線材の加工から得られた電力配線20や、金属線材の加工から得られたコイル構造30と戻り配線70の結合体が埋設されたセラミック粉体を焼成して耐熱性素子1を製造する別例も想定される。戻り配線70が省略される場合、セラミック粉体に埋設される金属構造体の構成が簡素化される。3次元プリンターを活用すれば、セラミック粉体に埋設される金属構造の幾何学形状を高精度に決定することができる。
図7は、本開示の別態様に係る耐熱性素子の概略的な斜視模式図であり、耐熱性基板に埋設された電力配線及びコイル構造等が透視される。図7は、主に電力配線及びコイル構造の構成を明示するための模式図である。この実施形態においても、上述の形態若しくは例と同じく、コイル構造30は、耐熱性基板10に埋設される。従って、上述の形態若しくは例と同一の効果を得ることができる。
図7に示す場合、戻り配線70が省略される。上述の形態又は例で述べたように、同一のコイル部40において第1導体51に瞬間的に流れる電流の方向と、第2導体52に瞬間的に流れる電流の方向が逆であり、これにより、誘導電流における同相ノイズの低減が促進される。
図8は、耐熱性素子の概略的な上面模式図であり、耐熱性基板に埋設されるコイル構造の第1の変形例を示す。図8の変形例においては、周方向において第1導体51がジグザグ状に配列される。同様に、周方向において第2導体52がジグザグ状に配列される。換言すれば、1以上の電力配線20に対する第1導体51の距離が周方向において第1距離と第2距離の間で変動する。第2距離は、第1距離よりも大きい。同様、1以上の電力配線20に対する第2導体52の距離が周方向において第3距離と第4距離の間で変動する。第4距離は、第3距離よりも大きい。かかる場合、1以上の電力配線20に近接して多数の第1導体51を配置することが許容され、電流検出能の向上が促進される。
図9は、耐熱性素子の概略的な上面模式図であり、耐熱性基板に埋設されるコイル構造の第2の変形例を示す。図9の変形例においては、2つの第1導体51が周方向で隣接した第1導体ペアが、周方向においてジグザグ状に配列される。図9は、2以上の第1導体51が周方向で隣接した第1導体の単位集合が、周方向においてジグザグ状に配列される更なる変形例も示唆する。1以上の電力配線20に近接して多数の第1導体51を配置することが促進される。
図10は、耐熱性素子に含まれる電力配線とコイル構造の一部を示す概略図であり、電力配線を周囲する周方向に隣接するコイル部が中継コイル部を介して接続する例を示す。図10に示す変形例においては、周方向で隣接するコイル部40は、コイル部40よりも小型な少なくとも一つの中継コイル部45を介して接続される。コイル部40の第2接続配線62は、周方向において隣接するコイル部40間で第1及び第2導体51,52を接続することに代えて、第1又は第2導体51,52を中継コイル部45に接続する。中継コイル部45の追加により、コイル構造30におけるコイル部の高密度配置が促進され、電流検出能の向上が促進される。
中継コイル部45は、電力配線20に沿って延びる第3導体53と、第3導体53よりも1以上の電力配線20から離間して配され、電力配線20に沿って延びる第4導体54と、第3及び第4導体53,54を接続する第3接続配線63と、第3又は第4導体53,54を第1又は第2導体51,52に接続する第4接続配線64を含む。第3及び第4導体53,54は、電力配線20に実質的に平行に延びる。
図10の図示例では、第4接続配線64は、第4導体54と第1導体51を接続する。図10の図示例では、第1乃至第4導体51,52,53,54が、同一平面に存在する。この平面は、電力配線20に平行に延びる面であり、面内に電力配線20が存在する。
周方向で隣接するコイル部40が2以上の中継コイル部を介して接続する更なる変形例も想定される。
図11は、耐熱性素子の概略的な部分的な上面模式図であり、複数の電力配線が設けられる変形例を示す。図11に示すように、電力配線20の延在方向に直交する平面において複数の電力配線20を囲む外周線L3に関して、各第1導体51が等しい距離をあけて配される。別に表現すれば、3以上の電力配線20から成る電力配線群の延在方向に直交する平面において電力配線群を囲む外周線L3に関して、各第1導体51が等しい最小間隔をあけて配される。電力配線20に高周波電流が流れる場合、表皮効果が生じ、つまり、高周波電流が電力配線20の配線表面に多く流れる現象が生じる。電力配線20が、1本の太い配線ではなく複数の細い配線から構成される場合、電力配線20の合計の配線表面の表面積が大きくなり、高周波電流に対する電力配線20の配線抵抗を低減できる。
外周線L3は、周方向にて隣接する電力配線20の外周に接する接線が周方向に連続して成る。図11の場合、外周線L3は、周方向に隣接した電力配線20の外周に接する合計6本の接線が周方向に連続して成る。図11の場合、外周線L3は、矩形状であるが、別の形態においては、三角形状、五角形状、六角形状、八角形状、九角形状等の多角形状であり得る。
外周線L3の幾何学形状、第1導体51の断面形状、外周線L3に対する第1導体51の配置態様に応じて、及び/又は製造誤差に応じて、外周線L3と第1導体51の距離又は最小間隔が、ある範囲内で変化することも想定される。この範囲は、例えば、外周線L3と第1導体51の最小間隔dの最大値dmaxとし、外周線L3と第1導体51の最小間隔dの最小値dminとする時、0.7<(dmin/dmax)、0.75<(dmin/dmax)、0.8<(dmin/dmax)、0.85<(dmin/dmax)、0.9<(dmin/dmax)、0.95<(dmin/dmax)の少なくとも一つにより規定される。距離又は最小間隔が等しいことは、厳密に又は完全に等しい場合に限られず、上述したバラツキも包含するように解釈されることが意図される。
図12は、耐熱性素子が組み込まれたアセンブリ例を示す模式図である。図12に示すように、耐熱性素子1の耐熱性基板10が、複数の電子部品が実装される配線基板として用いられる。耐熱性基板10の下面には複数の第1電子部品332が実装される。耐熱性基板10の上面には複数の第2電子部品333が実装される。第1電子部品332は、SiC基準のMOSFETなどの能動素子であり得る。第2電子部品333は、コンデンサ、抵抗器などの受動素子であり得る。
各第1電子部品332は、ヒートシンク331に接続され、端的には、ヒートシンク331に実装される。第1電子部品332の動作時に発生する熱がヒートシンク331に伝わり、第1電子部品332の過熱が抑制される。ヒートシンク331は、一例として空冷式である。図12に示すアセンブリは、高度の能動的な冷却装置を含まない。これは、アセンブリに含まれる各部品の耐熱性が高められていることの帰結である。
上述の教示を踏まえると、当業者をすれば、各実施形態に対して様々な変更を加えることができる。請求の範囲に盛り込まれた符号は、参考のためであり、請求の範囲を限定解釈する目的で参照されるべきものではない。
1 耐熱性素子
10 耐熱性基板
20 電力配線
30 コイル構造
40 コイル部
51 第1導体
52 第2導体
53 第3導体
54 第4導体
61 第1接続配線
62 第2接続配線
63 第3接続配線
64 第4接続配線

Claims (11)

  1. セラミック材料を含む耐熱性基板と、
    前記耐熱性基板に埋設される1以上の電力配線と、
    前記1以上の電力配線に流れる電流を検出するためのコイル構造にして、始点と終点の間を延びるコイル配線から構築され、前記コイル配線の始点と終点の間で、前記コイル配線の一巻きを含む又は前記コイル配線の一巻きに対応するコイル部が前記1以上の電力配線を周囲する周方向に配列され、前記周方向で隣接する前記コイル部は、前記コイル部よりも小型な少なくとも一つの中継コイル部を介して接続されるコイル構造を備え、
    前記コイル部は、
    前記電力配線に沿って延びる第1導体と、
    前記第1導体よりも前記1以上の電力配線から離間して配され、前記電力配線に沿って延びる第2導体と、
    同一のコイル部内で前記第1及び第2導体を接続する第1接続配線と、
    前記第1又は第2導体を前記中継コイル部に接続する第2接続配線を含み、
    前記第1導体、前記第2導体、前記第1接続配線、及び第2接続配線が、前記耐熱性基板に埋設され、少なくとも前記第1導体及び前記第2導体が前記耐熱性基板外に露出せず、
    前記中継コイル部は、
    前記電力配線に沿って延びる第3導体と、
    前記第3導体よりも前記1以上の電力配線から離間して配され、前記電力配線に沿って延びる第4導体と、
    同一の中継コイル部内で前記第3及び第4導体を接続する第3接続配線と、
    前記第3又は第4導体を前記コイル部に接続する第4接続配線を含み、
    前記第1乃至第4導体が、同一平面に存在する、電流検出用の耐熱性素子。
  2. セラミック材料を含む耐熱性基板と、
    前記耐熱性基板に埋設される1以上の電力配線と、
    前記1以上の電力配線に流れる電流を検出するためのコイル構造を備え、
    前記コイル構造は、始点と終点の間を延びるコイル配線から構築され、前記コイル配線の始点と終点の間で、前記コイル配線の一巻きを含む又は前記コイル配線の一巻きに対応するコイル部が前記1以上の電力配線を周囲する周方向に配列され
    前記コイル部は、
    前記電力配線に沿って延びる第1導体と、
    前記第1導体よりも前記1以上の電力配線から離間して配され、前記電力配線に沿って延びる第2導体と、
    同一のコイル部内で前記第1及び第2導体を接続する第1接続配線と、
    前記周方向において隣接するコイル部間で前記第1及び第2導体を接続する第2接続配線を含み、
    前記第1導体、前記第2導体、前記第1接続配線、及び第2接続配線が、前記耐熱性基板に埋設され、少なくとも前記第1導体及び前記第2導体が前記耐熱性基板外に露出しない、電流検出用の耐熱性素子。
  3. 前記1以上の電力配線に接続された第1外部接続配線のペアと、
    前記コイル構造に接続された第2外部接続配線のペアと、
    を更に備え、
    少なくとも一方の前記第1外部接続配線と少なくとも一方の前記第2外部接続配線が、前記耐熱性基板の所定面上に形成され、前記所定面上の第1外部接続配線は前記コイル構造を構築する前記コイル配線に重畳しないように設けられる、請求項1又は2に記載の耐熱性素子。
  4. 前記第2外部接続配線は、前記耐熱性基板の所定面上において前記第1外部接続配線と同一方向に延びる部分を含む、請求項3に記載の耐熱性素子。
  5. 前記セラミック材料は、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、コージェライトを含み、前記耐熱性基板は、ガラス材料を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の耐熱性素子。
  6. 前記電力配線と前記コイル構造は、同一の金属材料を含む、請求項1乃至のいずれか一項に記載の耐熱性素子。
  7. 前記電力配線と前記コイル構造は、銅を含む、請求項1乃至のいずれか一項に記載の耐熱性素子。
  8. 前記1以上の電力配線として複数の電力配線が設けられ、前記複数の電力配線に対して共通の電流入力側端子と電流出力側端子が設けられる、請求項1又は2に記載の耐熱性素子であって、
    前記電力配線の延在方向に直交する平面において前記複数の電力配線を囲む外周線に関して、各第1導体が等しい距離をあけて配される、耐熱性素子。
  9. 前記周方向で隣接する前記コイル部は、前記コイル部よりも小型な少なくとも一つの中継コイル部を介して接続され、
    前記コイル部の第2接続配線は、前記周方向において隣接するコイル部間で前記第1及び第2導体を接続することに代えて、前記第1又は第2導体を前記中継コイル部に接続する、請求項に記載の耐熱性素子。
  10. 前記中継コイル部は、
    前記電力配線に沿って延びる第3導体と、
    前記第3導体よりも前記1以上の電力配線から離間して配され、前記電力配線に沿って延びる第4導体と、
    前記第3及び第4導体を接続する第3接続配線と、
    前記第3又は第4導体を前記第1又は第2導体に接続する第4接続配線を含む、請求項に記載の耐熱性素子。
  11. 前記コイル部内を通過する態様において、前記コイル構造のコイル配線の終点から始点に向かう周方向に延びる戻り配線を更に備える、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の耐熱性素子。
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