JP6779580B2 - 緊急車両走行警報システム - Google Patents

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Description

本発明は、緊急車両が緊急の用務のために走行している現場に緊急車両が走行していることを通知することができる緊急車両走行警報システムに関する。
いわゆる消防自動車やパトカーなどの緊急車両は、緊急の用務のため運転するときは、道路運送車両法やその規定等により定められたサイレンを鳴らし、かつ、赤色の警告灯をつけなければならないとされている。緊急自動車以外の一般車両は、その進行を妨げないよう進路を譲らなければならない、例えば交差点付近では交差点を避け左側に寄って一時停止したり、交差点付近以外では原則として左側に寄る。怠った場合は道交法違反「緊急車妨害等」となる。
特許文献1には、緊急車両の予定走行経路を表す走行経路情報から少なくとも予定走行経路の目的地を除いた局所経路情報を走行経路情報と共に送信するセンタ装置と、一般車両および緊急車両にそれぞれ設けられた車載装置に情報を送信するビーコンとを備え、ビーコンは、車載装置が設けられた車両が緊急車両であるか否かを識別し、車両が緊急車両であると識別した場合に走行経路情報を車載装置に送信し、車両が緊急車両でないと識別した場合に局所経路情報を車載装置に送信する緊急車両走行支援システムが開示されている。
また、特許文献2には、緊急車両に少なくともVICS(VehicleInformation and Communication System;道路交通情報通信システム)送信手段を搭載し、前記緊急車両は、出動時、VICS信号受信手段を備えたカーナビゲーション機器を搭載した一般車両に対して、前記緊急車両の接近を知らせるために、前記緊急車両の走行情報を前記VICS送信手段から送信し、これを受信した前記一般車両が徐行、別道路への通行などの対策を事前に行なうことを可能とした緊急車両走行通報システムが開示されている。そして、前記一般車両がVICS受信手段を備えたカーナビゲーション機器を備え、前記緊急車両の前記VICS送信手段から送信された前記位置情報を前記VICS受信手段で受信し、前記カーナビゲーション機器の表示装置上に、前記緊急車両の位置を画面表示するようにしている。
さらに、特許文献3には、緊急車両が発する緊急車両の位置を特定するための電波を受信する受信手段をさらに備え、前記回避地点特定手段は、前記受信手段で受信した電波に基づいて前記緊急車両が走行している緊急車両走行地点を特定し、この緊急車両走行地点を前記回避地点とする地図データ更新システムが開示されている。この緊急車両の発信電波を受信する受信装置は、緊急車両が自車位置を本部に報告するために発信している緊急車両の現在位置を示す情報を含む電波を受信している。
特開2006−277598号公報 特開2000−172998号公報 特開2008−122232号公報
従来は、緊急車両が走行している現場に緊急車両が走行していることを通知することができないと云う問題点があった。
そこで、緊急車両が走行している現場に緊急車両が走行していることを通知することができる緊急車両走行警報システムを提供することを目的としている。
本発明の緊急車両走行警報システムは、警告指示を受信可能な通信部と、該通信部において受信した警告指示における警告情報に応じた警告表示を行う警告表示器とを少なくとも有し、設置された所定の地点の位置情報と一意の個体識別番号である子機IDを送出する複数の子機と、所定の地域内に設置された複数の前記子機が属し、属する複数の前記子機から送出された前記位置情報および前記子機IDを受信して情報提供部に送信すると共に、該情報提供部から受信した警告指示を属する複数の前記子機に送信する親機と、該親機から送信された前記位置情報および前記子機IDとを受信してデータベース部に記憶すると共に、現在いる位置の位置情報を取得し、取得した位置情報に対応する前記子機の子機IDを抽出し、さらに、子機の警告表示器に警告表示を行わせる警告情報に抽出した前記子機IDの情報を付加した警告指示を作成して、抽出した前記子機IDの子機が属する前記親機へ送信する前記情報提供部を備える緊急車両とを備え、前記情報提供部では、前記データベース部に記憶された子機の位置情報および子機IDを参照して、取得した位置情報に対応する位置に設置されている子機を特定して、当該子機の子機IDを抽出するようにしたことを最も主要な特徴としている。
上記した本発明の緊急車両走行警報システムにおいて、前記親機は、属する複数の前記子機から送出された前記子機IDを受信して記憶装置に記憶し、該情報提供部から受信した前記警告指示に含まれる子機IDが前記記憶装置に記憶されている前記子機IDと一致する場合に、前記警告指示を属する複数の前記子機に送信するようにしてもよい。
本発明の緊急車両走行警報システムは、緊急車両の情報提供部が子機の警告表示器に警告表示させる警告情報を作成して、作成した警告情報を、現在緊急車両がいる位置に対応する位置に設置された子機が属する親機へ送信している。これにより、緊急車両が走行している現場に緊急車両が走行していることを通知することできるようになる。
本発明の実施例の緊急車両走行警報システムの構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおいて、親機と子機との設置位置の例を示す図である。 本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおいて、警告表示を行っている子機を示す図である。 本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおける子機の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおける親機の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおける子機および親機のマイクロコントローラの構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおける情報提供部の構成、情報配信サーバー、データ処理サーバー、データベース部の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおける子機で実行される子機処理のフローチャートである。 本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおける親機で実行される親機処理のフローチャートである。 本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおけるデータ処理サーバーで実行されるデータ処理サーバー処理のフローチャートである。 本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおけるデータ処理装置で実行されるデータ処理装置処理のフローチャートである。 本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおける情報配信サーバーで実行される情報配信サーバー処理のフローチャートである。 本発明の実施例にかかる緊急車両走行警報システムにおける子機と親機の機能を備える端末装置の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおける子機の一例の視線誘導標の構成を示す図である。 本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおける子機の一例の視線誘導標の警告表示の表示態様の他の具体例を示す図である。 本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおける子機の一例の視線誘導標の詳細構成を示す斜視図である。 本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおける子機の一例の視線誘導標の構成を斜視図で示す組立図である。 本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおける子機の一例の視線誘導標の構成を斜視図で示す他の組立図である。
本発明の実施例の緊急車両走行警報システム1の構成を示す機能ブロック図を図1に示す。この本発明の緊急車両走行警報システム1では、緊急車両が走行している現場に緊急車両が走行していることを通知することができる。
本発明の緊急車両走行警報システム1の説明をするに当たり、住宅などが水に浸かることを「浸水」、田畑や道路などが水に浸ることを「冠水」と一般的に云われているが、本明細書においては、「浸水」と「冠水」とを住宅などや田畑や道路などが水に浸ることを意味する同義語として扱い、以下の説明においては特に断らない限り「冠水」というものとする。
図1に示す緊急車両走行警報システム1は、緊急車両10が備える情報提供部12と複数の閉域通信網14a,14b,・・・,14mとを備えており、各部の間は通信網で接続されている。すなわち、閉域通信網14a〜14mと情報提供部12とは、インターネット通信網や公衆通信網からなるワイヤレスの広域通信網13で接続される。
閉域通信網14a〜14mは、緊急車両走行警報システム1が扱う地域をm分割して、m分割した地域毎に設置されている。すなわち、緊急車両走行警報システム1が扱う全地域をカバーする閉域通信網14a〜14mが設置される。閉域通信網は、専用の通信回線を利用する通信網であり、データを途中で傍受されたり改ざんされるおそれを防止できる通信網である。
第1の閉域通信網14aは親機a1を備えており、複数台の子機a2,a3,・・・,aiが第1の閉域通信網14aに属している。親機a1は、閉域通信網14aに割り当てられた地域内のそれぞれ所定の地点に設置された(i−1)台の子機a2〜aiと、有線あるいは無線の閉域通信で接続されている。子機a2〜aiは同じ構成とされ、設置された地点の位置情報を検出する位置測位装置と、警告情報に応じた警告表示を行う警告表示器をそれぞれが備えている。子機a2〜aiが所定の地点にそれぞれ設置され、初めて電源が投入された際に、子機a2〜aiのそれぞれは一意の個体識別番号である子機IDと検出された設置地点の位置情報とを親機a1に送信して、相互の間の通信を確立する。そして、子機a2〜aiは、警告情報を含む警告指示を受信した時に、警告表示器において警告情報に応じた警告表示を行う。
第2の閉域通信網14b〜第mの閉域通信網14mは、第1の閉域通信網14aと同様に動作する。すなわち、第2の閉域通信網14b〜第mの閉域通信網14mは親機b1〜m1をそれぞれ備えており、複数台の子機b2,b3,・・・,bj〜子機m2〜mkが第2の閉域通信網14b〜第mの閉域通信網14mにそれぞれ属している。親機b1〜m1は、第2の閉域通信網14b〜第mの閉域通信網14mのそれぞれに割り当てられた地域内のそれぞれ所定の地点に設置された(j−1)台の子機b2〜bjないし(k−1)台の子機m2〜mkと、有線あるいは無線の閉域通信で接続されている。子機b2〜bjないし子機m2〜mkは子機a2〜aiと同じ構成とされ、設置された地点の位置情報を検出する位置測位装置と、警告情報に応じた警告表示を行う警告表示器をそれぞれが備えている。子機b2〜bjないし子機m2〜mkが所定の地点にそれぞれ設置され、初めて電源が投入された際に、子機b2〜bjないし子機m2〜mkのそれぞれは一意の個体識別番号である子機IDと設置された地点の位置情報とをそれぞれの親機b1〜m1に送信して、相互の間の通信を確立する。そして、子機b2〜bjないし子機m2〜mkは、警告情報を含む警告指示を受信した時に、警告表示器において警告情報に応じた警告表示を行う。
ここで、子機a2〜ai、子機b2〜bjないし子機m2〜mkは同じ構成とされていることから、子機a2〜ai、子機b2〜bjないし子機m2〜mkの各子機を子機20として表し、親機a1〜m1も同じ構成とされていることから、親機a1〜m1の各親機を親機30として表すものとする。本発明の実施例にかかる緊急車両走行警報システム1において、親機30と子機20との設置位置を概略的な地図で図2に示す。
図2は、子機20が現実に設置された位置を示す地図であり、少なくともエリアAの範囲を管轄する親機30がエリアAの中央のブロックA−5に設置されており、エリアAのブロックA−1〜A−9に16台の子機20−1〜20−16が設置されている。16台の子機20−1〜20−16は、ブロックA−1〜A−9におけるブロック間の道路およびブロック間の交差点に配置されている。
本発明の実施例にかかる緊急車両走行警報システム1において、親機30から受信した警告指示における警告情報に応じて警告表示を行っている子機20−1〜20−16を図3に示す。図3に示すエリアAは紙面の上方が北を示しており、図2のエリアAと同じ範囲である。図3に示すエリアAでは、ブロックA−1〜ブロックA−3とブロックA−4〜ブロックA−6の間の道路を緊急車両10が西から東に向かって走行している。ブロックA−1〜ブロックA−3とブロックA−4〜ブロックA−6の間の道路および交差点に設置された子機20−3〜子機20−7と、該交差点に進入する直近の道路に設置された子機20−1,20−2と、子機20−8,子機20−9において警告表示が行われている。警告表示が行われる道路は、緊急車両10が走行すると予測される進行方向の道路とされる。これらの警告表示を行っている複数の子機20により、緊急車両10が接近中であることを警告することができる。現在の車両は気密性が高く、緊急車両の警報が聞こえにくいが、子機20の警告表示を視認することで緊急車両10が接近中であることを知ることができる。
本発明の実施例にかかる緊急車両走行警報システム1における子機20の構成を示す機能ブロック図を図4に示す。
子機20は図4に示すように、マイクロコントローラ21、位置測位装置23、警告表示器24、閉域通信網通信I/F25とを備え、これらをバスにより接続している。また、各部へ電源を供給する電源装置26を備えている。マイクロコントローラ21は、子機20の動作を統括制御する制御手段であり、時計機能を有している。具体的には、マイクロコントローラ21は、子機20が設置された地点の位置情報をテンポラリメモリに書き込む。この場合、子機20の位置情報は、子機20における位置測位装置23がGPS(Global Positioning System)等を使用して測位した位置情報、あるいは、直接入力した子機20の位置情報とされる。また、図示しないスイッチがオンされて電源装置26から電源が投入された際には、子機20を初期化する。そして、位置情報の取得が終了した際に、テンポラリメモリに書き込まれている当該子機20の位置情報に、当該子機20に割り当てられている一意の子機IDを付加して、閉域通信網通信I/F25から親機へ送信する。また、マイクロコントローラ21の制御の基で、閉域通信網通信I/F25を介して親機30から警告情報を含む警告指示を受信した場合は、受信した警告情報に応じた警告表示を警告表示器24を点灯させることにより行う。これにより、子機20を観察することで、災害の起きている現場に災害の情報を確実に通知することができるようになる。警告表示器24は、発光ダイオード(LED)などの発光デバイスによって構成できる。なお、電源装置26は大容量キャパシタあるいは2次電池と、充電用の太陽光パネルとから構成することができる。
マイクロコントローラ21の構成について説明すると、図6にマイクロコントローラ21の構成を示す機能ブロック図を示す。図6に示すようにマイクロコントローラ21は、CPU(Central Processing Unit)41、ROM(Read Only Memory)42、RAM(Random Access Memory)43、I/O44を備え、これらをバス45で接続して構成されている。CPU41は、ROM42に記憶された制御プログラムを実行することにより、マイクロコントローラ21が上記したように動作する。この場合、テンポラリメモリはRAM43の領域に設定される。また、電源投入時には、CPU41がROM42に格納されている初期設定プログラムを実行し、マイクロコントローラ21が上記したように動作する。マイクロコントローラ21は、I/O44を介して子機20のバスに接続されている。
次に、本発明の実施例にかかる緊急車両走行警報システム1における親機30の構成を示す機能ブロック図を図5に示す。
親機30は図5に示すように、マイクロコントローラ31、広域通信網通信I/F32、閉域通信網通信I/F33、記憶装置35とを備え、これらをバスにより接続している。また、各部へ電源を供給する電源装置34を備えている。マイクロコントローラ31は、前述した図6に示す構成と同様とされ、CPU41、ROM42、RAM43、I/O44を備え、これらをバス45で接続して構成されているが、ROM42には親機30用の制御プログラムが記憶されている。マイクロコントローラ31では、ROM42に記憶されている親機30用の制御プログラムをCPU41が実行することにより、親機30の動作を統括制御している。すなわち、マイクロコントローラ31におけるCPU41は、閉域通信網通信I/F33を介して子機20から送信された子機ID付きの位置情報を受信して記憶装置35に書き込む。そして、CPU41は、子機20から受信した子機ID付きの位置情報を、広域通信網通信I/F32を介して情報提供部12へ送信する。また、情報提供部12から受信した警告指示を、自機の閉域通信網に属する子機20に送信する。なお、電源装置34は、商用電源を所定電圧の直流電圧に降圧する電源装置とされている。また、電源装置34は、商用電源に替えて使用電力容量に合わせた大容量キャパシタあるいは2次電池と、充電用の太陽光パネルとから構成するようにしてもよい。
上述したように、閉域通信網14a〜閉域通信網14mを介して、その閉域通信網に属する子機20から送出された子機ID付きの設置された地点の位置情報を受信すると、親機a1〜m1のそれぞれ(以下、「親機30」という)は、インターネット通信網や公衆通信網からなる広域通信網13を介して情報提供部12に、受信した子機ID付きの設置された地点の位置情報を送る。情報提供部12は、情報配信サーバー12aとデータ処理サーバー12bとデータベース部12cとを備えており、情報提供部12の構成を図7(a)に示す。
図7(a)に示す構成の情報提供部12では、親機30から広域通信網13を介して送られてきたデータが広域通信網通信I/F12dを介して受信されて、情報配信サーバー12aに渡される。情報配信サーバー12aは、受信したデータが子機ID付きの位置情報であった場合は、その位置情報を子機IDと関連付けてデータベース部12cの親機・子機登録情報DB(DB:データベース)53に書き込む。この位置情報は、地図上の座標を示している。
データ処理サーバー12bは、GPS等を使用して現在走行している位置を測位する位置測位装置12fからの緊急車両10の位置情報を所定の時間間隔で取得している。データ処理サーバー12bは、取得した緊急車両10の位置情報が前回から移動しており、緊急車両10が緊急の用務のために走行していると判断した場合は、現場に緊急車両10が走行していることを通知するために、子機20の警告表示器24で緊急車両10が接近中であることの警告表示を行わせるための警告情報を作成する。作成された警告情報と取得した緊急車両10の位置情報は、情報配信サーバー12aに転送される。
データベース部12cのエリアコードDB51には、子機20が設置されているエリアのコードを含む本発明の実施例にかかる緊急車両走行警報システム1が適用されるエリアのコードが格納されており、警告種別DB52には警告種別のデータが格納されている。情報配信サーバー12a内に設けられているデータ処理装置50は、情報配信サーバー12aが緊急車両10の位置情報と警告情報とを受け取ると、緊急車両10が接近中であることの警告を現場に設置されている子機20の警告表示器24に表示させるための警告指示を作成する。この場合、データ処理装置50は、今まで受け取った緊急車両10の位置情報から緊急車両10の進行方向を予測して、予測された進行方向における所定範囲のエリアを決定する。データ処理装置50は、受け取った警告情報に、決定された所定範囲のエリアに位置する子機20の子機IDを付加した警告指示を作成し、この警告指示を情報配信サーバー10aに渡す。情報配信サーバー10aは、決定されたエリアに位置する子機20の警告表示器24で緊急車両10が接近中であることの警告表示を行わせる警告指示を配信する。情報配信サーバー10aが配信する警告指示の配信先は、決定された所定範囲のエリアに位置する子機20が属する閉域通信網の親機30と特定される。
作成された警告指示は、情報配信サーバー12aから特定された親機30へ向けて広域通信網13を介して送信される。警告指示を受信した親機30は、警告指示に含まれる子機IDが記憶装置35に記憶されている子機IDと一致する場合に、属している子機20に向けて警告指示を閉域通信網を介して送信する。親機30から送信された警告指示を受信した子機20においては、警告指示に付加された子機IDに自機の子機IDに一致する子機IDが含まれている場合にのみ警告指示に応じた緊急車両10が接近中であることを表す警告表示を警告表示器24で行う。この場合、警告指示に付加された子機IDと一致する子機IDを有する子機20に対してのみ親機30が警告指示を送信して、当該子機20において警告表示を行わせるようにしてもよい。
ところで、本発明の実施例にかかる緊急車両走行警報システム1における子機20を、道路付属物で実現することができる。この道路付属物は、視線誘導標、境界ブロック、縁石、支持柱、防護柵、壁構造物、標識、デリニエータ、道路鋲などとされる。これらの道路付属物に、子機20を一体化あるいは装着することにより、道路付属物が子機20として機能するようになる。この場合、子機20の電源装置26を電池もしくは2次電池または大容量キャパシタと充電用の太陽光パネルとから構成すると共に、閉域通信網をワイヤレスとすると、外部電源が確保できない道路以外の地面などに直接おいて設置可能となり、公園や避難所、広場、田んぼの中や畦、住宅の庭、河川敷内などの地面にも子機20として機能する道路付属物を設置可能となる。なお、視線誘導標は、路側や道路に設置される道路付属物であるが、設置する理由は次の通りである。自動車のドライバーは、区画線や防護柵などを走行する際の目印として運転をしているが、夜間や霧、降雨、降雪時にはその視認性が著しく低下することが知られている。そこで、視線誘導標により、視程不良時にも自動車のヘッドライトを反射し、路側や道路線形の視認性を高め、ドライバーの視線を正しく誘導するようにしている。
本発明の緊急車両走行警報システム1にかかる子機20を道路付属物の内の視線誘導標で実現した場合の構成を図14に示す。
図14に示す視線誘導標100には、子機20の構成を備える端末装置が一体化されることにより、視線誘導標100が子機20として機能するようになる。図14に示すように、視線誘導標100は、円筒状の屈曲可能なポール部120と円盤状の基部113とを備え、基部113の作用により自立可能とされている。ポール部120の上部には警告表示器124が設けられている。警告表示器124は、円筒状の発光する液晶表示器や有機EL表示器等の表示器とされており、その表面上に視線誘導標として機能させるための反射ガラスや反射シート反射部が設けられている。警告表示器124のマーク・文字表示部130には、マークや図形もしくは文字を表示することができ、警告表示は警告や警報を表すマーク、図形や文字を発光表示することにより行われる。
本発明の緊急車両走行警報システム1の実施例にかかる視線誘導標100の警告表示器124に表示される警告表示の例を図15(a)〜(c)に示す。
図15(a)〜(c)に示す警告表示の例は図形あるいは文字、回転赤色灯により警告表示を行う例であり、データ処理装置50が、警告種別DB52から読み出した警告種別に応じて作成された警告情報に基づく警告表示とされている。図15(a)は、緊急車両10の接近中を緊急車両の図形を表示することで表す警告表示であり、警告表示器124のマーク・文字表示部130に回転赤色灯を備えた緊急車両の図形が表示される。図15(b)は、緊急車両10の接近中を文字を表示することで表す警告表示であり、警告表示器124のマーク・文字表示部130に「緊急車両接近中」の文字が表示される。図15(c)は、緊急車両10の接近中を回転赤色灯を点灯することで表す警告表示であり、警告表示器124のマーク・文字表示部130に赤色灯が回転する様子を模擬した回転赤色灯の表示が行われる。あるいは、ポール部120の上部の内部に内蔵させた回転赤色灯を点灯させてもよい。なお、マーク・文字表示部130における文字・図形の色および背景色の色調およびコントラストを、警告表示される内容に応じて変更するようにしてもよい。
次に、本発明の緊急車両走行警報システム1にかかる子機20において実行される子機処理のフローチャートを図8に示す。子機20が所定の地点に設置されて、電源装置26がオンされると図8に示す子機処理をマイクロコントローラ21が開始する。子機処理は、実際には、マイクロコントローラ21内のCPU41が実行するのであるが、説明の都合上マイクロコントローラ21が実行するものとして説明する。子機処理が開始されると、ステップS10にてマイクロコントローラ21は、位置測位装置23が現在位置、すなわち、子機20が設置された地点の座標である位置情報が、位置測位装置23から取得されたか否かを判断する。ここで、位置情報が取得されない場合(NO)は取得されるまで待機し、位置情報が取得されたとマイクロコントローラ21が判断した場合(YES)はステップS11に進む。ステップS11でマイクロコントローラ21は、取得された位置情報に当該子機20に割り当てられている子機IDを付加して、閉域通信網通信I/F25を介して当該子機20が属する親機30に送信する。次いで、ステップS12にてマイクロコントローラ21は、親機30から警告指示を受信したか否かを判断する。ここで、マイクロコントローラ21が警告指示が受信されていないと判断した場合(NO)はステップS12で受信されるまで待機する。そして、マイクロコントローラ21が警告指示を受信したと判断した場合(YES)はステップS13へ進み、ステップS13にてマイクロコントローラ21は、自機の子機IDが受信した警告指示に含まれている子機IDと一致するか否かを判断する。ここで、マイクロコントローラ21が子機IDが一致しないと判断した場合(NO)はステップS12に戻りステップS12以降の処理を繰り返し行う。また、マイクロコントローラ21が子機IDが一致したと判断した場合(YES)はステップS14に進み、ステップS14にてマイクロコントローラ21は、受信した警告指示における警告情報に応じた内容の警告表示を警告表示器24で行ったり、警告指示が警告解除の指示の場合は警告表示器24の消灯を行う。この警告表示の態様は図15(a)〜(c)で示した通りである。子機処理は子機20の電源装置26がオンされている限り実行されており、電源装置26がオフされた際に子機処理は終了する。
次に、本発明の緊急車両走行警報システム1にかかる親機30にて実行される親機処理のフローチャートを図9に示す。親機30が所定の場所に設置されて、電源装置34がオンされると図9に示す親機処理をマイクロコントローラ31が開始する。親機処理は、実際には、マイクロコントローラ31内のCPU41が実行するのであるが、説明の都合上マイクロコントローラ31が実行するものとして説明する。親機処理が開始されると、ステップS20にてマイクロコントローラ31は、情報配信サーバー12aから警告指示を受信したか否かを判断する。ここで、情報配信サーバー12aから警告指示を受信していないと判断した場合(NO)はステップS20で受信されるまで待機される。また、マイクロコントローラ31が情報配信サーバー12aから警告指示を受信したと判断した場合(YES)はステップS21へ進む。ステップS21にてマイクロコントローラ31は、警告指示に含まれている子機IDを有する子機20が、自機の閉域通信網に存在するか否かを判断する。ここで、子機20が自機の閉域通信網に存在するとマイクロコントローラ31が判断した場合(YES)は、ステップS22へ進む。ステップS22でマイクロコントローラ31は、受信した警告指示を自機の閉域通信網に属する子機20へ送信する。また、ステップS21で子機20が自機の閉域通信網に存在しないとマイクロコントローラ31が判断した場合(NO)は、ステップS20へ戻りステップS20以降の処理が繰り返し行われる。ステップS22の処理が終了するとステップS20に戻り、ステップS20ないしステップS22の処理が繰り返し行われる。親機処理は、電源装置34がオフされた際に終了する。
本発明の緊急車両走行警報システム1にかかるデータ処理サーバー12bが実行するデータ処理サーバー処理のフローチャートを図10に示す。
図10に示すデータ処理サーバー処理は、データ処理サーバー12bの電源が投入されたときに起動する。起動されるとステップS30でCPU71は、前回からt時間経過したか否かを判断する。ここで、前回からt時間経過していないとCPU71が判断した場合(NO)は、前回からt時間経過するまでステップS30で待機される。前回からt時間(1分ないし数分)経過したとCPU71が判断した場合(YES)は、ステップS31で進みCPU71は位置測位装置12fから緊急車両10の現在位置の位置情報を取得する。次いで、ステップS32へ進みCPU71は、取得した緊急車両10の位置情報が前回から移動しており、緊急車両10が緊急の用務のために走行していると判断した場合は、現場に緊急車両10が走行していることを通知するために、子機20の警告表示器24で緊急車両10が接近中であることの警告表示を行わせるための警告情報を作成する。警告情報が作成されると、ステップS33にてCPU71は作成された警告情報と取得した緊急車両10の位置情報とを情報配信サーバー10aへ転送する。ステップS33の処理が終了するとステップS30に戻り、ステップS30ないしステップS33の処理が繰り返し行われる。データ処理サーバー処理は、データ処理サーバー12bの電源がオフされた際に終了する。
本発明の緊急車両走行警報システム1において、警告情報と緊急車両10の位置情報とはデータ処理サーバー12bから情報配信サーバー12aに転送され、転送されたデータに基づく処理を情報配信サーバー12a内のデータ処理装置50が行う。本発明の緊急車両走行警報システム1にかかるデータ処理装置50が実行するデータ処理装置処理のフローチャートを図11に示す。
図11に示すデータ処理装置処理は、データ処理装置50の電源が投入されたときに起動する。起動されるとステップS40でCPU71は、データ処理サーバー12bから警告情報と緊急車両10の位置情報とを受信したか否かを判断する。ここで、データ処理サーバー12bから受信していないとCPU71が判断した場合(NO)はステップS40で受信されるまで待機される。また、データ処理サーバー12bから受信したとCPU71が判断した場合(YES)はステップS41へ進む。ステップS41にてCPU71は、受信した緊急車両10の今までの位置情報から緊急車両10の進行方向を予測して、予測された進行方向における所定範囲のエリアを決定する。そして、CPU71は親機・子機登録情報DB53を参照して決定された所定範囲のエリアに位置する子機20の子機IDを抽出する。次いで、ステップS42でCPU71は、受信した警告情報に、決定された所定範囲のエリアに位置する子機20の子機IDを付加した親機30への警告指示を作成する。
さらに、ステップS43にてCPU71は、前回の警告指示から除かれた子機IDがあるか否かを判断する。ここで、前回の警告指示から除かれた子機IDがあるとCPU71が判断した場合(YES)は、ステップS44に分岐して前回の警告指示から除かれた子機IDの子機20の警告表示を解除する警告指示を作成する。この警告指示には、前回の警告指示から除かれた子機IDが付加されている。ステップS43にて前回の警告指示から除かれた子機IDがないとCPU71が判断した場合(NO)、あるいは、ステップS44の処理が終了した場合はステップS45に進む。ステップS45にてCPU71は、ステップS42で作成された警告指示の配信先として、親機・子機登録情報DB53を参照してステップS41で抽出された子機IDの子機20が属する閉域通信網の親機30を配信先として決定する。また、ステップS44で警告指示が作成されている場合は、ステップS44で作成された警告指示の配信先として、親機・子機登録情報DB53を参照してステップS43で抽出された前回の警告指示から除かれた子機IDの子機20が属する閉域通信網の親機30を配信先として決定する。ステップS45の処理が終了した場合は、ステップS40に戻りステップS40ないしステップS45の処理が繰り返し行われる。データ処理装置処理は、データ処理装置50の電源がオフされた時に終了する。
本発明の緊急車両走行警報システム1にかかるデータ処理装置50で作成された警告指示は情報配信サーバー12aから、警告指示に含まれている子機IDの子機20へ向けて配信される。本発明の緊急車両走行警報システム1にかかる情報配信サーバー12aが実行する情報配信サーバー処理のフローチャートを図12に示す。
図12に示す情報配信サーバー処理は、情報配信サーバー12aの電源が投入されたときに起動する。起動されるとステップS50でCPU61は、データ処理装置50において、親機30へ配信する警告指示が作成されたか否かを判断する。ここで、親機30への警告指示が作成されていないとCPU61が判断した場合(NO)は、警告指示が作成されるまでステップS50で待機される。また、親機30への警告指示が作成されたとCPU61が判断した場合(YES)は、ステップS51に進む。ステップS51でCPU61は、データ処理装置50が作成した警告指示を、親機・子機登録情報DB53を参照して警告指示に含まれる子機IDの子機20が属する親機30へ配信する。この場合、ステップS42で作成された警告指示は、ステップS41で抽出された子機IDの子機20が属する閉域通信網の親機30へ配信され、ステップS44で作成された警告指示がある場合は、ステップS43で抽出された前回の警告指示から除かれた子機IDの子機20が属する閉域通信網の親機30へ配信される。ステップS51の処理が終了すると、ステップS50に戻りステップS50,ステップS51の処理が繰り返し行われる。情報配信サーバー処理は、情報配信サーバー12aの電源がオフされた時に終了する。
本発明の実施例にかかる緊急車両走行警報システム1では、子機20を道路付属物で実現できると説明した。そして、道路付属物には、端末装置が一体化あるいは装着されるとした。この端末装置として、子機の機能を備える親機を採用することもでき、上記した子機20と親機30の機能を備える端末装置300の構成を図13に示す。
図13に示す端末装置300は、マイクロコントローラ301、位置測位装置303、警告表示器304、閉域通信網通信I/F305、広域通信網通信I/F306とを備え、これらをバスにより接続している。また、各部へ電源を供給する電源装置308を備えている。マイクロコントローラ301は、端末装置300の動作を統括制御する制御手段であり、時計機能を有している。具体的には、マイクロコントローラ301は、マイクロコントローラ301に記憶されている端末装置300用の制御プログラムを実行することにより、子機20の機能を備える端末装置300として動作する。すなわち、端末装置300が設置された地点の位置情報をテンポラリメモリに書き込む。この場合、端末装置300の位置情報は、位置測位装置303がGPS等を使用して測位した位置情報、あるいは、直接入力した端末装置300の位置情報とされる。また、図示しないスイッチがオンされて電源装置308から電源が投入された際には、端末装置300を初期化する。そして、位置情報の取得が終了した際に、テンポラリメモリに書き込まれている当該端末装置300の位置情報に、当該端末装置300に割り当てられている一意の子機IDを付加して、閉域通信網通信I/F305を介して送信する。
また、マイクロコントローラ301は、マイクロコントローラ301に記憶されている端末装置300用の制御プログラムを実行することにより、親機30の機能を備える端末装置300として動作する。すなわち、マイクロコントローラ301の制御の基で、広域通信網通信I/F306を介して情報配信サーバー12aから警告指示を受信した場合は、受信した警告指示を閉域通信網通信I/F305を介して子機20に送信すると共に、受信した警告指示に応じた警告表示を警告表示器304を点灯させることにより行う。さらに、マイクロコントローラ301は、閉域通信網通信I/F305を介して子機20から送信された子機ID付きの位置情報を受信してテンポラリメモリに書き込む。そして、マイクロコントローラ301は、子機20から受信した子機ID付きの位置情報と、端末装置300が取得した子機ID付きの位置情報とを、広域通信網通信I/F306を介して情報提供部12へ送信する。
本発明の緊急車両走行警報システム1にかかる子機20を視線誘導標400で実現した詳細な構成を図16ないし図18に示す。図16は視線誘導標400の構成を示す斜視図であり、図17は視線誘導標400の構成を示す斜視図で示す組立図であり、図18は視線誘導標400の構成を示す斜視図で示す他の組立図である。
これらの図に示すように、本発明の緊急車両走行警報システム1の第1実施例にかかる子機20を実現する視線誘導標400は、円筒状の縦に細長い樹脂製の円筒状ケース410と、円筒状ケース410の下端に装着される樹脂製あるいは金属製の基部113とから構成され、円筒状ケース410と基部113からなるケース内に端末装置401が内蔵されている。視線誘導標400は、道路付属物とされる視線誘導標として機能し、基部113は、接着やボルトによって道路等に固定することができる。また、基部113の内部に水や砂をつめて設置することもでき、この場合は、視線誘導標400を道路上等に置くだけで子機20として利用することができる。また、図20に示す構成の端末装置300を端末装置401とすることにより、親機30としても利用することができる。これにより、視線誘導標400は必要な時だけ(例えば、大雨警報時)設置して、その後は撤去する等柔軟に対応できるようになる。視線誘導標400の縦方向の長さL1は約300mm〜1200mmとされ、基部113の外径R1は約200mmとされる。
視線誘導標400における円筒状ケース410の上面には、太陽光パネル411とGPSアンテナ412とが設けられている。太陽光パネル411は、視線誘導標400の電源装置である二次電池418eを充電する発電器であり、GPSアンテナ412はGPS衛星からの電波を受信して、視線誘導標400が設置された位置の座標を位置測位装置418bが割り出している。二次電池418eおよび位置測位装置418bは、基部113の底面を閉塞するよう嵌め込まれている略円形状の基部底板413b上に配置されている。円筒状ケース410の中央部から上部に円筒状の警告表示器124が配置されている。この警告表示器124は円筒状ケース410内の内側に嵌挿されており、警告表示器124が位置する円筒状ケース410の部分は透明のフィルム等で形成するのが好適とされる。円筒状ケース410の表面には、反射ガラスや反射シートが設けられて、視線誘導標として機能する。図17に示すように、円筒状ケース410の内部の空間は収納部410bとされ、円筒状ケース410の上部の内周面に、円筒状の表示部からなる警告表示器124が貼着や接着等で固定されると共に、警告表示器124の下側に広域通信網用アンテナ部415aと閉域通信網用アンテナ部415bとからなるアンテナ部415が貼着や接着等で固定されている。広域通信網用アンテナ部415aと閉域通信網用アンテナ部415bとは、長さの異なる円弧状とされ縦に2段に並べられている。なお、収納部410b内において、警告表示器124およびアンテナ部415と基部113内の回路部418とを接続する通線417a,417b,417cが基部113まで延伸されている。
また、円筒状ケース410の上端に図示しない円形の上部蓋部が嵌め込まれており、上部蓋部の上側にリング状の太陽光パネル411が貼着や接着等で固定され、太陽光パネル411の上側のほぼ中央に矩形状のGPSアンテナ412が貼着や接着等で固定されている。太陽光パネル411およびGPSアンテナ412と基部113内の回路部418とを接続する通線が基部113まで延伸されている。
さらに図18に示すように、基部113の底面に嵌め込まれる厚さの薄い円盤状の基部底板413bの上面には、マイクロコントローラ418a、位置測位装置418b、広域通信網通信I/F418c、閉域通信網通信I/F418d、二次電池418eからなる回路部418が接着やネジ止め等で固定されている。回路部418の各部間はバスで接続されている。なお、広域通信網用アンテナ部415aと広域通信網通信I/F418cとが通線417aで接続され、閉域通信網用アンテナ部415bと閉域通信網通信I/F418dとが通線417bで接続され、GPSアンテナ412と位置測位装置418bとが通線で接続されている。なお、広域通信網通信I/F418cは、インターネット通信や公衆通信に対応しており、閉域通信網通信I/F418dは、無線LANなどのワイヤレスの閉域通信網に対応している。
視線誘導標400を組み立てるには、図17に示すように円筒状ケース410内に警告表示器124およびアンテナ部415を収納して収納部410b内に固定する。次いで、円筒状ケース410内に上から太陽光パネル411およびGPSアンテナ412と上部蓋部を挿入し、上部蓋部を円筒状ケース410の上端部に嵌め込むと共に、太陽光パネル411およびGPSアンテナ412を貼着、接着やネジ止め等で固定する。そして、円筒状ケース410の下面から突出している各通線を基部底板413bの上に固定されている回路部418の各部へ接続し、円筒状ケース410の上に基部蓋部413aを配置して、基部蓋部413aの貫通孔413cに上から挿入していく。基部蓋部413aは樹脂製あるいは金属製とされ、ほぼ中央に円形の貫通孔413cが形成され、上面は中央部が高い傾斜面とされ、外周に基部底板413bに嵌め込まれるリング部413dが形成されている。そこで、基部蓋部413aを基部底板413bまで円筒状ケース410に挿入していき、リング部413dを基部底板413bの外周縁に嵌め込む。これにより、視線誘導標400を組み立てることができる。なお、端末装置401の各部には防水手段が施されている。
また、設置環境に合わせるよう太陽光パネル411に替えて振動発電機等を適宜選択することができる。また、太陽光パネル411、GPSアンテナ412と位置測位装置418b、アンテナ部415と閉域通信網通信I/F418dおよび広域通信網通信I/F418c、マイクロコントローラ418aと二次電池418e、警告表示器124からなる端末装置401は視線誘導標400の機能を阻害しないように、視線誘導標400に内蔵される構造となっている。視線誘導標400は自立可能とされ、閉域通信網をワイヤレスとすると、外部電源が確保できない道路以外の地面などに直接おいて設置可能となり、公園や避難所、広場、田んぼの中や畦、住宅の庭、河川敷内などの地面にも設置可能となる。
以上説明した本発明の実施例にかかる緊急車両走行警報システムにおいては、所定のエリアに設置された子機に警告表示を行わせる際に、当該子機が属する閉域通信網の親機に警告指示を送信するようにしていた。この場合、親機は閉域通信網に属する全ての子機に受信した警告指示を送信するが、各子機においては警告指示に含まれている子機IDが自機の子機IDと一致する場合に警告指示に応じた警告表示を警告表示器で行うようにしている。これに替えて、親機が警告指示に含まれている子機IDを有する子機にだけ警告指示を送信する。そして、親機から送信された警告指示を受信した子機では、警告指示に応じた警告表示を警告表示器で行うようにしてもよい。
また、以上説明した本発明の実施例にかかる緊急車両走行警報システムにおいて、所定のエリアに設置された子機に警告表示を行わせる際に、当該子機が属する閉域通信網が複数ある場合は、それぞれの閉域通信網の親機に警告指示を送信する。
また、以上説明した本発明の実施例の緊急車両走行警報システムにおける位置測位装置を備える子機においては、GPSに限らず、設置された位置の座標を位置測位装置が、GLONASS、Galileo、準天頂衛星(QZSS)等の衛星測位システムを使用して測位するようにしてもよい。
1 緊急車両走行警報システム、10 緊急車両、10a 情報配信サーバー、12 情報提供部、12a 情報配信サーバー、12b データ処理サーバー、12c データベース部、12d 広域通信網通信I/F、12f 位置測位装置、13 広域通信網、14a〜14m 閉域通信網、20 子機、21 マイクロコントローラ、23 位置測位装置、24 警告表示器、25 閉域通信網通信I/F、26 電源装置、30 親機、31 マイクロコントローラ、32 広域通信網通信I/F、33 閉域通信網通信I/F、34 電源装置、35 記憶装置、41 CPU、42 ROM、43 RAM、44 I/O、45 バス、50 データ処理装置、51 エリアコードDB、52 警告種別DB、53 親機・子機登録情報DB、71 CPU、72 ROM、73 RAM、74 I/O、75 バス、100 視線誘導標、113 基部、120 ポール部、124 警告表示器、130 文字表示部、300 端末装置、301 マイクロコントローラ、303 位置測位装置、304 警告表示器、305 閉域通信網通信I/F、306 広域通信網通信I/F、308 電源装置、400 視線誘導標、401 端末装置、410 円筒状ケース、410b 収納部、411 太陽光パネル、412 アンテナ、413a 基部蓋部、413b 基部底板、413c 貫通孔、413d リング部、415 アンテナ部、415a 広域通信網用アンテナ部、415b 閉域通信網用アンテナ部、417a,417b,417c 通線、418 回路部、418a マイクロコントローラ、418b 位置測位装置、418c 広域通信網通信I/F、418d 閉域通信網通信I/F、418e 二次電池、43 RAM、a1〜m1 親機、a2〜ai 子機、b2〜bj 子機、m2〜mk 子機

Claims (2)

  1. 警告指示を受信可能な通信部と、該通信部において受信した警告指示における警告情報に応じた警告表示を行う警告表示器とを少なくとも有し、設置された所定の地点の位置情報と一意の個体識別番号である子機IDを送出する複数の子機と、
    所定の地域内に設置された複数の前記子機が属し、属する複数の前記子機から送出された前記位置情報および前記子機IDを受信して情報提供部に送信すると共に、該情報提供部から受信した警告指示を属する複数の前記子機に送信する親機と、
    該親機から送信された前記位置情報および前記子機IDとを受信してデータベース部に記憶すると共に、現在いる位置の位置情報を取得し、取得した位置情報に対応する前記子機の子機IDを抽出し、さらに、子機の警告表示器に警告表示を行わせる警告情報に抽出した前記子機IDの情報を付加した警告指示を作成して、抽出した前記子機IDの子機が属する前記親機へ送信する前記情報提供部を備える緊急車両とを備え、
    前記情報提供部では、前記データベース部に記憶された子機の位置情報および子機IDを参照して、取得した位置情報に対応する位置に設置されている子機を特定して、当該子機の子機IDを抽出するようにしたことを特徴とする緊急車両走行警報システム。
  2. 前記親機は、属する複数の前記子機から送出された前記子機IDを受信して記憶装置に記憶し、該情報提供部から受信した前記警告指示に含まれる子機IDが前記記憶装置に記憶されている前記子機IDと一致する場合に、前記警告指示を属する複数の前記子機に送信するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の緊急車両走行警報システム。
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