JP6776870B2 - 流動液の特性測定装置および特性測定方法 - Google Patents

流動液の特性測定装置および特性測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、流動液の特性測定装置および特性測定方法に関する。さらに詳しくは、流路を流れる流動液の特性、例えば、酸化還元電位、pH、濃度を測定する装置および方法に関する。
硫酸ニッケル結晶の製造プラントでは、ニッケル硫化物を含む原料スラリーをオートクレーブに供給し、高温高圧下でニッケルを酸化浸出することが行われる。オートクレーブから排出された浸出液は高温高圧であるため、フラッシュタンクで降圧され、冷却槽で冷却された後に次工程の装置に供給される。
オートクレーブにおける反応性の指標として浸出液の酸化還元電位が用いられる。浸出液の酸化還元電位が管理基準値より低い場合には、反応性が低下していると判断される。この場合、オートクレーブへの原料スラリーの供給量を低減し、オートクレーブでの原料スラリーの滞留時間を長くすることで、浸出反応を促進させる。また、冷却槽内の浸出液に酸化剤を添加して浸出液の酸化還元電位を上昇させることも行われる。
従来、浸出液の酸化還元電位の測定は、フラッシュタンクから排出された浸出液をサンプリングし、オフラインの卓上型酸化還元電位計で測定することで実施していた。この測定方法では、浸出液の酸化還元電位を所定時間間隔でしか監視できない。そのため、浸出液の酸化還元電位に変化が生じてから、それが検知されるまでに時間がかかる場合がある。この場合、浸出液の酸化還元電位が管理基準値から逸脱した状態が長時間放置されることになる。そこで、浸出液の酸化還元電位を常時監視することが求められている。
特許文献1には酸洗液の酸濃度を連続的に測定する酸濃度連続測定装置が開示されている。また、特許文献2には薬液の特性を測定する測定装置が開示されている。しかし、これらの測定装置は比較的大きな装置であり、設置スペースを必要とする。フラッシュタンクと冷却槽との間には十分な空間がないため、このような大きな測定装置を設置することができない。
特開2000−313978号公報 特開2003−185537号公報
本発明は上記事情に鑑み、設置スペースが小さい流動液の特性測定装置、およびその特性測定装置を用いた特性測定方法を提供することを目的とする。
第1発明の流動液の特性測定装置は、流動液が流れる流路の一部を構成し、水平に配置された水平管と、前記水平管の下流側に設けられ、前記水平管の下部を閉塞して該水平管の内部に前記流動液が溜まる液溜部を形成する閉塞板と、前記液溜部内に検出部が配置されるように設けられ、前記流動液の特性を測定する測定器と、前記水平管の下流側に接続した下流管と、を備え、前記閉塞板は前記水平管のフランジと前記下流管のフランジとの間に挟持されていることを特徴とする。
第2発明の流動液の特性測定装置は、流動液が流れる流路の一部を構成し、水平に配置された水平管と、前記水平管の下流側に設けられ、前記水平管の下部を閉塞して該水平管の内部に前記流動液が溜まる液溜部を形成する閉塞板と、前記液溜部内に検出部が配置されるように設けられ、前記流動液の特性を測定する測定器と、前記水平管の上流側に接続した上流管と、を備え、前記上流管は上流端が下流端より上方に位置するよう屈曲していることを特徴とする。
第3発明の流動液の特性測定装置は、流動液が流れる流路の一部を構成し、水平に配置された水平管と、前記水平管の下流側に設けられ、前記水平管の下部を閉塞して該水平管の内部に前記流動液が溜まる液溜部を形成する閉塞板と、前記液溜部内に検出部が配置されるように設けられ、前記流動液の特性を測定する測定器と、前記水平管の下面に接続し、前記液溜部から固形物を排出する排出管と、前記排出管を開閉するバルブと、を備えることを特徴とする。
第4発明の流動液の特性測定装置は、流動液が流れる流路の一部を構成し、水平に配置された水平管と、前記水平管の下流側に設けられ、前記水平管の下部を閉塞して該水平管の内部に前記流動液が溜まる液溜部を形成する閉塞板と、前記液溜部内に検出部が配置されるように設けられ、前記流動液の特性を測定する測定器と、前記水平管の下流側に接続した下流管と、前記水平管の下面と前記下流管とを接続し、前記液溜部から固形物を排出する排出管と、前記排出管を開閉するバルブと、を備えることを特徴とする。
第5発明の流動液の特性測定装置は、第1、第2、第3または第4発明において、前記流路はオートクレーブから排出された液を降圧するフラッシュタンクから排出された液を流す流路であることを特徴とする。
第6発明の流動液の特性測定方法は、第1、第2、第3、第4または第5発明の特性測定装置を用いて、前記流動液の特性を測定することを特徴とする。
第1発明によれば、流路の一部を構成する水平管に測定器を設けた構成であるので、設置スペースを小さくできる。また、水平管のフランジと下流管のフランジとの間に閉塞板を挟持した構造であるので、構造が簡単であり装置を小型化できる。
第2発明によれば、上流管が屈曲しているので、閉塞板と上流管との間に凹部が形成され、液溜部に液を溜めた状態を維持できる。
第3発明によれば、流動液に固形物が含まれていても、固形物が液溜部に堆積しつづけることを抑制できる。
第4発明によれば、排出管で排出された固形物を流動液とともに後工程の装置に供給できる。
第5発明によれば、フラッシュタンクから排出された高温の流動液の特性を、人手を介することなく測定できるので安全である。
第6発明によれば、流動液の特性を常時監視できるので、管理基準値から逸脱した場合などに素早く対処できる。
硫酸ニッケル結晶の製造プラントの一部分の説明図である。 本発明の一実施形態に係る流動液の特性測定装置の正面図である。 同特性測定装置の部分縦断面図である。 図3におけるIV-IV線矢視断面図である。 硫酸ニッケル結晶の製造プロセスの工程図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明の一実施形態に係る流動液の特性測定装置1は、流動液の特性を測定する装置である。ここで、「流動液」とは流路を流れる液体を意味する。流動液には固形物を含まない液体のほか、液体と固形物との混合物であるスラリーも含まれる。また、「特性」とは、流動液の物理的、化学的性質を意味し、酸化還元電位、pH、濃度などが含まれる。特性測定装置1の用途は特に限定されないが、以下では、硫酸ニッケル結晶の製造プラントに用いた場合を例に説明する。
(硫酸ニッケル結晶製造プロセス)
つぎに、図5に基づき、硫酸ニッケル結晶の製造プロセスを説明する。
原料としてニッケル・コバルト混合硫化物(MS:Mixed Sulfide)が用いられる。ニッケル・コバルト混合硫化物は、低品位ラテライト鉱などのニッケル酸化鉱石を加圧酸浸出(HPAL:High Pressure Acid Leaching)し、浸出液から鉄などの不純物を除去した後、硫化水素ガスを浸出液に吹き込み硫化反応を生じさせることで得られる。
ニッケル・コバルト混合硫化物はNiSなどの硫化物を主成分としている。ニッケル・コバルト混合硫化物は微粉末状であり、その粒径はD50(個数平均50%粒子径)が90μm以下である。なお、D50の測定はレーザー解析・散乱法によるものである。ニッケル・コバルト混合硫化物の化学組成は、Niが45〜50重量%、Coが4〜6重量%、Sが35〜39重量%(いずれも乾燥量基準)である。ニッケル・コバルト混合硫化物にはFe、Cu、Znなどの不純物が含まれている。
加圧浸出工程では、ニッケル・コバルト混合硫化物を含むスラリー(原料スラリー)を、オートクレーブで加圧浸出する。オートクレーブには高圧空気が供給されている。浸出条件は、例えばゲージ圧が1.8〜2.0MPa、温度が140〜180℃である。加圧浸出により、ニッケル・コバルト混合硫化物に含まれるニッケル、コバルト、その他の不純物が浸出され浸出液が得られる。なお、ニッケル・コバルト混合硫化物に含まれる鉄の一部は、ヘマタイト(Fe23)を生成して浸出残渣となる。したがって、オートクレーブから排出される浸出液は、固形物である浸出残渣を含むスラリーである。
加圧浸出反応は、以下の式1および式2で表される。
NiS+2O2→Ni2++SO4 2-・・・(式1)
CoS+2O2→Co2++SO4 2-・・・(式2)
オートクレーブから排出された浸出液は、フラッシュタンクにより大気圧まで降圧され、ついで冷却槽により60℃未満に冷却される。浸出液のpHは1.0〜1.5である。浸出液の組成は、Niが110〜130g/L、Coが5〜15g/L、Feが0.5〜1.5g/Lである。
オートクレーブにおける加圧浸出は酸化反応であることから、浸出液の酸化還元電位を測定することで、加圧浸出の反応性を監視する。浸出液の酸化還元電位の管理基準値は、例えば450mV(Ag/AgCl電極基準)に設定される。浸出液の酸化還元電位が管理基準値より低い場合には、反応性が低下していると判断される。この場合、オートクレーブへの原料スラリーの供給量を低減し、オートクレーブでの原料スラリーの滞留時間を長くすることで、浸出反応を促進させる。また、冷却槽内の浸出液に酸化剤を添加して浸出液の酸化還元電位を上昇させることも行われる。
脱鉄工程では、浸出液に中和剤を添加して中和することで、浸出液に含まれる不純物、主に鉄を中和澱物として除去する。中和剤としては、例えば消石灰が用いられる。脱鉄後の粗硫酸ニッケル水溶液にはコバルトなどが含まれている。
溶媒抽出工程では、溶媒抽出により粗硫酸ニッケル水溶液からコバルトおよび不純物を除去して高純度硫酸ニッケル水溶液を得る。溶媒抽出工程は、抽出段、洗浄段、交換段、ニッケル回収段、コバルト回収段、逆抽出段からなる。抽出段では高純度硫酸ニッケル水溶液中のニッケルを有機相に抽出し、ニッケル保持有機相を得る。洗浄段ではニッケル保持有機相を、ニッケルを含有する洗浄液で洗浄する。交換段では洗浄後のニッケル保持有機相と粗硫酸ニッケル水溶液とを接触させて、ニッケル保持有機相中のニッケルと粗硫酸ニッケル水溶液中の不純物とを置換し、高純度硫酸ニッケル水溶液を得る。交換段で得られた有機相をニッケル回収段、コバルト回収段、逆抽出段に送ることで、有機相に担持されたニッケルの回収、コバルトの回収、不純物の除去を行う。清浄化された有機相は抽出段に供給される。
晶析工程では、晶析設備を用いて高純度硫酸ニッケル水溶液を濃縮し、硫酸ニッケル結晶を回収する。
(特性測定装置)
つぎに、本実施形態の特性測定装置1を説明する。
図1に示すように、硫酸ニッケル結晶の製造プラントは、フラッシュタンクFと、冷却槽Tとを備えている。フラッシュタンクFの供給口Faには、図示しないオートクレーブから排出された高温高圧の浸出液が供給される。フラッシュタンクFで降圧された浸出液は排出口Fbから排出される。
冷却槽TはフラッシュタンクFの下方に配置されている。フラッシュタンクFから排出された浸出液は流路を通って冷却槽Tの供給口Taに供給される。ここで、浸出液は水頭によりフラッシュタンクFから冷却槽Tに向かって流れる。沸騰した浸出液をポンプで移送するとキャビテーションが発生するため、浸出液の移送にポンプを用いることは困難であるからである。
本実施形態の特性測定装置1はフラッシュタンクFと冷却槽Tとの間に設けられ、浸出液の流路の一部を構成する。ここで、「流路」とは、フラッシュタンクFから排出された浸出液を流す流路である。また、浸出液が特許請求の範囲に記載の「流動液」に相当する。
図2に示すように、特性測定装置1は、上流管10、水平管20、および下流管30を備えている。これらの配管10、20、30は、上流側から下流側に向かってこの順に接続されており、浸出液が流れる流路の一部を構成している。
水平管20は中心軸が水平となるように配置されている。ここで、「水平」とは、厳密に水平という意味に限定されず、後述の液溜部22が形成されうる程度に略水平である場合も含まれる。
上流管10は水平管20の上流側に接続している。上流管10は第1上流管11と第2上流管12とからなる。水平管20は第1上流管11よりも径が大きい。第2上流管12は上流端が小径で下流端が大径のテーパ形であり、第1上流管11と水平管20とを段差なく接続している。
第2上流管11は上方に屈曲している。そのため、上流管10は上流端が下流端より上方に位置している。上流管10の上流端はフラッシュタンクFの排出口Fbに接続している(図1参照)。上流管10の上流端とフラッシュタンクFの排出口Fbとは、他の配管を介さず直接的に接続してもよいし、他の配管を介して間接的に接続してもよい。
下流管30は水平管20の下流側に接続している。下流管30は第1下流管31と第2下流管32とからなる。水平管20は第2下流管32よりも径が大きい。第1下流管31は上流端が大径で下流端が小径のテーパ形であり、水平管20と第2下流管32とを段差なく接続している。
第2下流管32は途中で屈曲し、下垂している。下流管30の下流端は冷却槽Tの供給口Taに接続している(図1参照)。下流管30の下流端と冷却槽Tの供給口Taとは、他の配管を介さず直接的に接続してもよいし、他の配管を介して間接的に接続してもよい。
水平管20の下面に排出管40の上流端が接続している。排出管40の下流端は第2下流管32の下垂部分に接続している。すなわち、排出管40は水平管20の下面と下流管30とを接続している。排出管40には、排出管40を開閉するバルブ41が設けられている。
水平管20には測定器50が設けられている。測定器50は液の特性を測定するものであれば特に限定されず、酸化還元電位計、pH計、イオン濃度計などが挙げられる。後述のごとく、測定器50はその検知部を浸出液に浸漬させて浸出液の特性を測定する。したがって、測定器50としては浸漬型の測定器、特に浸漬型電極式計測計が用いられる。浸漬型電極式計測計は、ガラス製のセル内に金属電極と、塩橋を作るための水溶液が封入された検知部を有している。電極式計測計は電極間に生じる電位差から液の特性を測定する。電極式計測計としては、電位差から液の特性を直接測定する酸化還元電位計、電導率計などのほか、電位差と液の特性との相関関係に基づいて、測定された電位差を液の特性に換算するpH計、イオン濃度計などがある。
図3に示すように、水平管20の下流側には閉塞板60が設けられている。この閉塞板60は水平管20のフランジ21と、第1下流管31のフランジ33との間に挟持されている。なお、水平管20のフランジ21と第1下流管31のフランジ33との間には、一対のパッキン61、61が設けられている。閉塞板60は一対のパッキン61、61の間に挟まれている。これにより、水平管20と第1下流管31との接続部の液密性が確保されている。
図4に示すように、閉塞板60は全体として円板形である。閉塞板60の直径は水平管20の内径よりも大きく、水平管20を塞ぐ大きさを有している。閉塞板60の上部には半円形の開口部63が形成されている。この開口部63を通して浸出液が水平管20から第1下流管31に流れる。したがって、閉塞板60により浸出液の流れが完全に阻害されることはない。なお、開口部63の形状は半円形に限定されず、円形でも四角形でもよい。一方、閉塞板60の下部は堰部64となっている。堰部64により水平管20の下部が閉塞されている。
閉塞板60にはアーム65が設けられている。特性測定装置1を組み立てる際、具体的には閉塞板60を水平管20と第1下流管31との間に組み込む際に、閉塞板60の位置合わせをするためにアーム65が用いられる。
図3に示すように、閉塞板60で水平管20の下部が閉塞されることにより、水平管20の内部に浸出液が溜まる液溜部22が形成される。ここで、液溜部22とは水平管20の内部空間のうち、閉塞板60の堰部64の上縁より低い部分を意味する。
水平管20を流れる浸出液の流量は、水平管20の内部に気相部分が生じる程度である。また、浸出液の流量によっては、水平管20内の液位が低くなる可能性がある。しかし、本実施形態では閉塞板60で水平管20の下部が閉塞されるため、水平管20内の液位を堰部64の上縁より高い状態に維持できる。すなわち、液溜部22に浸出液を溜めることができる。なお、水平管20内の液位は、閉塞板60の開口部63の大きさや形状を変えることで調整できる。
また、本実施形態では上流管10が上方に屈曲しているので、閉塞板60と上流管10との間に凹部が形成される。そのため、液溜部22に浸出液を溜めた状態を維持できる。なお、上流管10が上方に屈曲していなくても、浸出液の流勢によって閉塞板60の上流側に液溜部22が形成される。よって、上流管10が上方に屈曲した構成は必須ではない。
水平管20の上面には測定器50を取り付けるための測定器用配管23が設けられている。測定器用配管23の上端のフランジに測定器50の取付具51がボルト、ナットで固定されている。取付具51に取り付けられた測定器50の本体部52は、測定器用配管23を通って下垂している。本体部52の先端の検出部53が液溜部22内に配置されている。したがって、検出部53を液溜部22に溜まった浸出液に浸漬させることができ、測定器50で浸出液の特性を測定できる。
なお、測定器50の取り付け構造は上記に限定されず、検出部53が液溜部22内に配置される構造であればよい。例えば、測定器50を上部から単に吊り下げたような、測定器50と水平管20との間に隙間を有するルーズな構造でもよい。
前述のごとく、浸出液は浸出残渣を含むスラリーである。したがって、液溜部22には固形物が堆積する。しかし、排出管40に設けられたバルブ41を開状態にすることで、液溜部22内の浸出液とともに堆積した固形物を排出できる。したがって、浸出液に固形物が含まれていても、バルブ41を定期的に開状態にすることで、固形物が液溜部22に堆積しつづけることを抑制できる。なお、バルブ41は通常時は閉状態である。
バルブ41の位置は水平管20に近い方が好ましい。そうすれば、固形物の堆積量を少なくできるからである。また、排出管40が固形物により閉塞することを抑制できる。バルブ41の開閉は手動で行ってもよいし、自動で行ってもよい。バルブ41として自動弁を用い、タイマーの設定により所定時間間隔でバルブ41を開状態とする構成を採用すれば、定期的に固形物を排出できる。
排出管40の下流端は下流管30に接続している。そのため、排出管40で排出された固形物を浸出液とともに冷却槽Tに供給できる。そもそも固形物は浸出液に含まれているものであり、下流管30を流れる浸出液には固形物が含まれている。そのため、排出管40から排出された固形物を別処理する必要がない。排出管40を下流管30に接続する構成とすることで、固形物を処理する装置を別途設ける必要がない。
以上のように、特性測定装置1は、流路の一部を構成する水平管20に測定器50を設けた構成であるので、設置スペースを小さくできる。しかも、水平管20のフランジ21と下流管30のフランジ33との間に閉塞板60を挟持した構造であるので、構造が簡単であり装置1を小型化できる。
また、特性測定装置1の測定対象は、タンクなどに貯留された液ではなく、配管を流れる流動液である。そのため、流動液の瞬時の特性を測定でき、特性の時間変化を監視しやすい。一般に、配管内の容積はタンクの容積に比べて小さいので、配管中の液は特性のばらつきが低く、均一である。均一な流動液を測定できるため、正確な特性を特定できる。
また、特性測定装置1により、フラッシュタンクFから冷却槽Tに向かって流れる浸出液の特性を常時監視できる。浸出液の特性を常時監視できるので、管理基準値から逸脱した場合などに素早く対処できる。
例えば、人手によって4時間毎に浸出液の酸化還元電位を測定した場合に比べて、管理基準値からの逸脱の検出を最大で4時間早くできる。浸出液の酸化還元電位が管理基準値から逸脱した状態が長時間放置されると、オートクレーブにおける反応性がより低下するため、正常な状態まで回復するのに長時間を要する。この点、早期に検知できれば、回復に要する時間を短縮できる。また、冷却槽Tへの酸化剤の添加量を低減でき、操業コストを削減できる。
また、フラッシュタンクFから排出された高温の流動液の特性を、人手を介することなく測定できるので安全である。
硫酸ニッケル結晶の製造プラントの操業を行った。原料スラリーを80L/分でオートクレーブに供給し、オートクレーブから排出された浸出液をフラッシュタンクで降圧し、冷却槽で冷却した。
(実施例1)
フラッシュタンクと冷却槽との間の流路に図1に示す特性測定装置1を設置し、浸出液の酸化還元電位の測定を行った。
浸出液の酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準、以下同じ)が450mV未満に低下した場合に、オートクレーブへの原料スラリーの供給量を50L/分に低下させたところ、酸化還元電位が450mV以上に回復するまでに2時間を要した。また、その間、冷却槽に35重量%の過酸化水素水を流量34L/分で添加した。
(比較例1)
フラッシュタンクと冷却槽との間の配管から浸出液をサンプリングする方法で、浸出液の酸化還元電位の測定を4時間毎に行った。
浸出液の酸化還元電位が450mV未満に低下した場合に、オートクレーブへの原料スラリーの供給量を50L/分に低下させたところ、酸化還元電位が450mV以上に回復するまでに4時間を要した。また、その間、冷却槽に35重量%の過酸化水素水を流量34L/分で添加した。
実施例1は比較例1に比べて、原料スラリーの流量を低下させた時間を2時間短縮できた。そのため、処理効率の低下を抑制できた。また、実施例1は比較例1に比べて、過酸化水素水の添加量を2時間分削減できた。
1 特性測定装置
10 上流管
20 水平管
22 液溜部
30 下流管
40 排出管
41 バルブ
50 測定器
53 検出部
60 閉塞板

Claims (6)

  1. 流動液が流れる流路の一部を構成し、水平に配置された水平管と、
    前記水平管の下流側に設けられ、前記水平管の下部を閉塞して該水平管の内部に前記流動液が溜まる液溜部を形成する閉塞板と、
    前記液溜部内に検出部が配置されるように設けられ、前記流動液の特性を測定する測定器と、
    前記水平管の下流側に接続した下流管と、を備え、
    前記閉塞板は前記水平管のフランジと前記下流管のフランジとの間に挟持されている
    ことを特徴とする流動液の特性測定装置。
  2. 流動液が流れる流路の一部を構成し、水平に配置された水平管と、
    前記水平管の下流側に設けられ、前記水平管の下部を閉塞して該水平管の内部に前記流動液が溜まる液溜部を形成する閉塞板と、
    前記液溜部内に検出部が配置されるように設けられ、前記流動液の特性を測定する測定器と、
    前記水平管の上流側に接続した上流管と、を備え、
    前記上流管は上流端が下流端より上方に位置するよう屈曲している
    ことを特徴とする流動液の特性測定装置。
  3. 流動液が流れる流路の一部を構成し、水平に配置された水平管と、
    前記水平管の下流側に設けられ、前記水平管の下部を閉塞して該水平管の内部に前記流動液が溜まる液溜部を形成する閉塞板と、
    前記液溜部内に検出部が配置されるように設けられ、前記流動液の特性を測定する測定器と、
    前記水平管の下面に接続し、前記液溜部から固形物を排出する排出管と、
    前記排出管を開閉するバルブと、を備える
    ことを特徴とする流動液の特性測定装置。
  4. 流動液が流れる流路の一部を構成し、水平に配置された水平管と、
    前記水平管の下流側に設けられ、前記水平管の下部を閉塞して該水平管の内部に前記流動液が溜まる液溜部を形成する閉塞板と、
    前記液溜部内に検出部が配置されるように設けられ、前記流動液の特性を測定する測定器と、
    前記水平管の下流側に接続した下流管と、
    前記水平管の下面と前記下流管とを接続し、前記液溜部から固形物を排出する排出管と、
    前記排出管を開閉するバルブと、を備える
    ことを特徴とする流動液の特性測定装置。
  5. 前記流路はオートクレーブから排出された液を降圧するフラッシュタンクから排出された液を流す流路である
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の流動液の特性測定装置。
  6. 請求項1、2、3、4または5記載の特性測定装置を用いて、前記流動液の特性を測定する
    ことを特徴とする流動液の特性測定方法。
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