組成物が開示される。この組成物は(A)シリコーンエラストマーを含む。(A)シリコーンエラストマーは、(a)分子当たり平均して少なくとも2つのケイ素結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンシロキサンと、(b)分子当たり平均して少なくとも2つのエチレン性不飽和基を有する架橋剤と、(c)ヒドロシリル化触媒と、の反応生成物を含む。反応生成物は、(d)シリコーンポリエーテルポリマーと、(e)粒子と、の存在下で形成される。この組成物は、(B)キャリア流体を更に含む。(e)粒子は、組成物において(A)シリコーンエラストマー中に分散している。
組成物の調製方法もまた、開示される。方法は、(a)分子当たり平均して少なくとも2つのケイ素結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、(b)分子当たり平均して少なくとも2つのエチレン性不飽和基を有する架橋剤と、(c)ヒドロシリル化触媒と、(d)シリコーンポリエーテル系ポリマーと、(e)粒子と、を組み合わせて、混合物を得ること、を含む。この方法はまた、(a)オルガノハイドロジェンシロキサンと、(b)架橋剤と、(c)ヒドロシリル化触媒とを、(d)シリコーンポリエーテルポリマーと(e)粒子との存在下で、ヒドロシリル化して、(e)粒子が分散した(A)シリコーンエラストマーを得ること、も含む。最終的に、方法は、(A)シリコーンエラストマーを(B)キャリア流体と組み合わせて、組成物を得ること、を含む。
この方法により調製した組成物もまた開示される。
発明の詳細な説明
組成物、及び組成物の調製方法が開示され、以下に更に詳細に記載される。組成物は、所望の最終使用用途に応じ調製することができ、多様な最終使用用途に使用することができる。例えば、組成物は、パーソナルケア関連の基質(例えば、毛髪(ヘア)、皮膚(スキン)、歯、及び/又は爪(ネイル))に関係する処置方法などといった、パーソナルケア用途に特に適する。これらの例において、組成物は、パーソナルケア組成物と呼称され得る。しかし、組成物は、かかる用途、処置方法、又は呼称に限定されない。
この組成物は、(A)シリコーンエラストマーを含む。(A)シリコーンエラストマーは、(a)分子当たり平均して少なくとも2つのケイ素結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンシロキサンと、(b)分子当たり平均して少なくとも2つのエチレン性不飽和基を有する架橋剤と、(c)ヒドロシリル化触媒と、の反応生成物を含む。
(a)オルガノハイドロジェンシロキサンは、分子中に平均して少なくとも2個のケイ素結合水素原子(SiH)を含む、任意のオルガノシロキサン、例えばオルガノポリシロキサンであってよい。ケイ素結合水素原子は、(a)オルガノハイドロジェンシロキサンの、末端位置、ペンダント位置、又は末端及びペンダント位置の両方にあってよい。オルガノポリシロキサンは、(R3SiO1/2)、(R2SiO2/2)、(RSiO3/2)、又は(SiO4/2)シロキシ単位から独立して選択されるシロキシ単位を含むポリマーであり、式中、Rは任意の好適な基又は置換基であってよい。Rが、オルガノポリシロキサンのシロキシ単位中のメチル基である場合、シロキシ単位は、一般にそれぞれM単位、D単位、T単位、及びQ単位と呼称される。これらのシロキシ単位を様々な方法で組み合わせて、環状、直鎖状又は分枝状の構造を形成することができる。得られるポリマー構造の化学的及び物理的特性は多様であり得る。例えば、オルガノポリシロキサンは、揮発性又は低粘度の流体、高粘度の流体/ガム、エラストマー又はゴム、及び樹脂であり得る。オルガノハイドロジェンシロキサンは、M単位、D単位、T単位及び/又はQ単位の選択に応じて、ポリマー、オリゴマー、直鎖状、分枝状又は樹脂であってもよい。
(a)オルガノハイドロジェンシロキサンは、前述のシロキシ単位に関し、分子当たり平均して少なくとも2つのケイ素結合水素原子を含むことから、少なくとも1つのRはHであり、オルガノハイドロジェンシロキサンは、シロキシ単位(R2HSiO1/2)、(RHSiO2/2)、又は(HSiO3/2)のうちのいずれかを含む。ケイ素結合水素原子は多様な位置にあり得ることから、(A)シリコーンエラストマーを形成するのに適したオルガノハイドロジェンシロキサンは、分子中に平均して少なくとも2つのSiH結合を提供する、任意の数の(R3SiO1/2)、(R2SiO2/2)、(RSiO3/2)、(R2HSiO1/2)、(RHSiO)、(HSiO3/2)、及び/又は(SiO4/2)シロキシ単位を含み得る。
特定の実施形態では、(a)オルガノハイドロジェンシロキサンは、平均式:
(R1 3SiO1/2)v(R2 2SiO2/2)x(R2HSiO2/2)y
[式中、R1はそれぞれ独立して水素又はR2であり、R2はそれぞれ独立して置換又は非置換のヒドロカルビル基であり、v≧2、x≧0、及びy≧2である]を有する。特定の実施形態では、vは、2〜10、あるいは2〜8、あるいは2〜6である。これらの又はその他の実施形態では、xは、0〜1,000、あるいは1〜500、あるいは1〜200である。これらの又はその他の実施形態では、yは、2〜500、あるいは2〜200、あるいは2〜100である。
R2により表されるヒドロカルビル基(複数可)は、置換又は非置換であってよく、脂肪族、芳香族、環式、脂環式等であってよい。更に、R2により表されるヒドロカルビル基(複数可)は、炭素を置き換える1つ以上のヘテロ原子を含んでよく、例えば、N、S、又はOは、R2により表されるヒドロカルビル基(複数可)においてCを置き換え得る。ヒドロカルビル基に関し使用される用語「置換された」は別途記載のない限り、ヒドロカルビル基中の1つ以上の水素原子が別の置換基により置き換えられていることを意味する。かかる置換基の例としては、例えば、ハロゲン原子、ハロゲン原子含有基、酸素原子、酸素原子含有基、窒素原子、窒素原子含有基、硫黄原子、及び硫黄原子含有基、が挙げられる。
一価の非置換脂肪族ヒドロカルビル基は、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ペンチル基、オクチル基、ウンデシル基、及びオクタデシル基等)、並びにシクロアルキル基(シクロヘキシル基等)により例示されるが、これらに限定されない。一価の置換脂肪族ヒドロカルビル基は、ハロゲン化アルキル基(クロロメチル基、3−クロロプロピル基、及び3,3,3−トリフルオロプロピル基等)により例示されるが、これらに限定されない。芳香族炭化水素基は、フェニル、トリル、ベンジル、スチリル、及び2−フェニルエチルにより例示されるが、これらに限定されない。置換ヒドロカルビル基は、1つ以上の水素原子が別の原子又は置換基により置き換えられており、例えば、ハロゲン原子(塩素、フッ素、臭素若しくはヨウ素等)、酸素原子含有基(アクリル基、メタクリル基、アルコキシ基若しくはカルボキシル基等)、窒素原子含有基(アミノ基、アミド基若しくはシアノ基等)、又は硫黄原子含有基(メルカプト基等)で置換されている。置換炭化水素基の例としては、3,3,3−トリフルオロプロピル基等の塩素又はフッ素で置換されたプロピル基、クロロフェニル基、β−(ペルフルオロブチル)エチル基又はクロロシクロヘキシル基が挙げられる。いくつかの実施形態では、R2基の少なくともいくつか又は全てはメチル基である。
ある種の実施形態では、(a)オルガノハイドロジェンシロキサンは、以下の平均式:
(R1 3SiO1/2)v(R2 2SiO2/2)x(R2HSiO2/2)y(R2SiO3/2)z、
(R1 3SiO1/2)v(R2 2SiO2/2)x(R2HSiO2/2)y(SiO4/2)w、
(R1 3SiO1/2)v(R2 2SiO2/2)x(R2HsiO2/2)y(SiO4/2)w(R2SiO3/2)z、
[式中、R1及びR2は、それぞれ独立して選択され、上記に定義されたものであり、v、x、及びyは上記に定義されたものであり、w≧0であり、z≧0である]のうちの1つを有し得る。
一実施形態では、(a)オルガノハイドロジェンシロキサンは、以下の平均式:
(CH3)3SiO[(CH3)2SiO]x[(CH3)HSiO]ySi(CH3)3
[式中、x及びyは、上記に定義されたものである]を有するジメチル,メチル−ハイドロジェンポリシロキサンから選択してよい。
あるいは又は更に、(a)オルガノハイドロジェンシロキサンは、平均式:
H(CH3)2SiO[(CH3)2SiO]xSi(CH3)2H、
[式中、xは上記に定義されたとおりのものである]を有するSiH末端ジメチルポリシロキサンであってもよい。SiH末端ジメチルポリシロキサンは、単独で、又は上記開示のジメチル,メチルハイドロジェンポリシロキサンとの組み合わせで使用され得る。混合物を使用するとき、混合物中の各オルガノハイドロジェンシロキサンの相対量は変更してもよく、例えば、混合物中、混合物中の全SiHの0〜85重量%、あるいは10〜70重量%、あるいは20〜60重量%、あるいは30〜50重量%が、末端ジメチルポリシロキサンのSiH含有量に由来する。
ある種の実施形態では、(a)オルガノハイドロジェンシロキサンは、一般に式(R1 2SiO)a’(R2HSiO)b’[式中、R1及びR2は、上記に定義されたとおりのものであり、a’は0〜7の整数であり、b’は3〜10の整数である]により表されるアルキルハイドロジェンシクロシロキサン又はアルキルハイドロジェンジアルキルシクロシロキサンコポリマーを含んでよい。この種類の好適なオルガノハイドロジェンシロキサンの具体例としては、(OSiMeH)4、(OSiMeH)3(OSiMeC6H13)、(OSiMeH)2(OSiMeC6H13)2、及び(OSiMeH)(OSiMeC6H13)3が挙げられ、式中、Meは、メチル(−CH3)を表す。
成分(a)の好適なオルガノハイドロジェンシロキサンの他の例は、シクロシロキサン環を含むSiHを1分子中に少なくとも2つ有するものである。かかるオルガノハイドロジェンシロキサンは、各シロキサン環上に少なくとも1つのケイ素結合水素(SiH)原子を有する、少なくとも2つのシクロシロキサン環を有する任意のオルガノポリシロキサンであってもよい。シクロシロキサン環は、少なくとも3つのシロキシ単位(すなわち、シロキサン環を形成するために必要な最少数)を含むものであり、環状構造を形成するM、D、T、及び/又はQシロキシ単位の任意の組み合わせであってよく、但し、各シロキサン環における環状シロキシ単位の少なくとも1つが、Mシロキシ単位、Dシロキシ単位、及び/又はTシロキシ単位であり得るSiH単位を1つ含む。これらのシロキシ単位は、それぞれ、Rがメチルであるとき、MH、DH、及びTHシロキシ単位として表すことができる。
これらの実施形態、すなわち、(a)オルガノハイドロジェンシロキサンが少なくとも2つのSiH含有シクロシロキサン(cyclysiloxane)環を含む場合では、シクロシロキサン環は、二価の有機若しくはシロキサン基、又はこれらの組み合わせと一緒に連結される。二価の連結基は、Yと表記してよく、シクロシロキサンは、Gと表記してよい。したがって、(a)本発明のオルガノハイドロジェンシロキサンは、一般式G−[Y−G]a[式中、Gは、上記のとおりのシクロシロキサンであり、Yは二価の有機基(例えば、ポリオキシアルキレン基)、シロキサン、又はこれらの組み合わせであり、添字aは、ゼロより大きく、例えば、1〜100である]により表すことができる。
Yが、二価の有機基である場合、脂肪族又は芳香族構造のいずれかとして、1〜30個の炭素を含む二価炭化水素であってよく、分枝状であっても非分枝状であってもよい。あるいは、Yは、2〜20個の炭素、あるいは4〜12個の炭素を含むアルキレン基であってもよい。Yは、例えば、Yがポリオキシアルキレンであるようなヘテロ原子を含んでもよく、ペンデント(pendent)置換基を含んでもよく、置換又は非置換であってもよい。
Yが、シロキサン基であるとき、Yは、少なくとも2つの二価炭化水素基を含む任意のオルガノポリシロキサンから選択され得る。それらの具体例は、Linの米国特許第8,920,783号に開示されており、その全容が本明細書に組み込まれる。
(a)オルガノハイドロジェンシロキサンとしてのオルガノハイドロジェンシクロシロキサンは、シクロシロキサン環上に少なくとも2つのSiH単位が存在するという条件で、任意の数のシロキシ単位(上記で定義)を含み得る。例えば、環状シロキサンは、任意の数のM、MH、D、DH又はTHシロキシ単位を含むことができる。ある種の実施形態では、オルガノハイドロジェンシクロシロキサンは、分子当たり少なくとも2つのケイ素結合水素原子、あるいは分子当たり少なくとも4つのケイ素結合水素原子、あるいは分子当たり少なくとも6つのケイ素結合水素原子を含む。
(a)オルガノハイドロジェンシロキサンは、組み合わせ、又は同時に2種以上の異なるオルガノハイドロジェンシロキサンを含んでもよい。
上記に案内したとおり、(A)シリコーンエラストマーは、(a)オルガノハイドロジェンシロキサンと、(b)分子当たり平均して少なくとも2つのエチレン性不飽和基を有する架橋剤との、反応生成物を含む。(b)架橋剤のエチレン性不飽和基は、脂肪族不飽和とも呼称され得る。
(b)架橋剤は、(a)オルガノハイドロジェンシクロシロキサンと反応させて(A)シリコーンエラストマーを形成するのに適した任意の化合物であってよい。ある種の実施形態では、(b)架橋剤は、有機化合物を含む。他の実施形態では、(b)架橋剤は、シロキサンを含む。更に他の実施形態では、(b)架橋剤は、シリコーン有機ハイブリッド又は有機ケイ素化合物を含む。
(b)架橋剤は、一般に、ヒドロシリル化を介して(a)オルガノハイドロジェンシロキサンと反応する。(a)オルガノハイドロジェンシロキサンのケイ素結合水素原子は、(b)架橋剤のエチレン性不飽和基と反応する。
(b)架橋剤のエチレン性不飽和基は、(b)架橋剤の、末端位置、ペンダント位置、又は末端及びペンダント位置の両方にあってよい。更に、エチレン系不飽和は、独立して、C=C結合又はC≡C結合であってもよい。
特定の実施形態では、(b)架橋剤は、式R3−Z−R3を有し、Zの選択に応じて、「有機」、「シロキサン」、「炭化水素」、「有機ポリマー」、「ポリエーテル」又は「有機シロキサン」又はこれらの組み合わせとみなすことができる。Zは、二価の炭化水素、ポリオキシアルキレン、ポリアルキレン、ポリイソアルキレン、炭化水素−シリコーンコポリマー、シロキサン、又はこれらの混合物であり得る。明確さ及び参照しやすさのため、かかる例のすべては、(b)架橋剤の範囲に含められる。(b)架橋剤についての上掲の式中、R3は、独立して、2〜12個の炭素原子を含む一価の不飽和脂肪族炭化水素基であり、Zは二価の連結基である。
(b)架橋剤の一実施形態では、Zは、二価の炭化水素である。二価の炭化水素Zは、脂肪族構造又は芳香族構造のいずれかとして、1〜30個の炭素を含んでよく、分枝状又は非分枝状であってよい。あるいは、連結基Zは、1〜12個の炭素を含むアルキレン基であってよい。これらの実施形態では、(b)架橋剤は、α、ω−不飽和炭化水素から選択されてもよい。
例えば、(b)架橋剤は、ジエン、ジイン又はエン−イン化合物であってもよい。これらの実施形態では、上掲の式を参照すると、R3は、例えば、独立して、CH2=CH−、CH2=CHCH2−、CH2=CH(CH2)4−、CH2=C(CH3)CH2−、又は並びにH2C=C(CH3)−、及びHC=C(CH3)−等の同様の置換不飽和基から選択される。かかる実施形態では、(b)架橋剤は、α,ω−不飽和炭化水素とも呼称され得る。α,ω不飽和炭化水素は、例えば、式CH2=CH(CH2)bCH=CH2のα,ω−ジエン、式CH≡C(CH2)bC≡CHのα,ω−ジイン、式CH2=CH(CH2)bC≡CHのα,ω−エン−イン、又はこれらの混合物であってよく、式中、bは独立して、0〜20である。
好適なジエン、ジイン又はエン−イン化合物の具体例としては、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン;1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、1,11−ドデカジエン、1,13−テトラデカジエン、及び1,19−エイコサジエン、1,3−ブタジイン、1,5−ヘキサジイン(ジプロパルギル)、及び1−ヘキセン−5−インが挙げられる。
別の実施形態では、(b)架橋剤は、ポリエーテルである。これらの実施形態では、(b)架橋剤は、式(CnH2nO)[式中、nは2〜4である]を有するポリオキシアルキレン基である。上記一般式に関し、Zはポリオキシアルキレン基である。これらの実施形態では、(b)架橋剤は、ポリオキシアルキレンとも呼称され得る。
ポリオキシアルキレンは、オキシエチレン単位(C2H4O)、オキシプロピレン単位(C3H6O)、オキシブチレン又はオキシテトラメチレン単位(C4H8O)又はこれらの混合であってもよく、(b)架橋剤中でブロックの形態であっても又はランダム化していてもよい。
ポリオキシアルキレンは、下記一般式
R3O−[(C2H4O)c(C3H6O)d(C4H8O)e]−R3
[式中、各R3は、独立して、2〜12個の炭素原子を含む一価の不飽和脂肪族炭化水素基であり、cは、0〜200であり、dは、0〜200であり、eは、0〜200であり、但し、c、d、及びeは同時に0にならない]を有するものであってもよい。特定の実施形態では、cは、0〜50、あるいは0〜10、あるいは0〜2である。これらの又は他の実施形態では、dは、0〜100、あるいは1〜100、あるいは5〜50である。これらの又は他の実施形態では、eは、0〜100、あるいは0〜50、あるいは0〜30である。様々な実施形態では、(d+e)/(c+d+e)の比は、0.5より大きく、あるいは0.8より大きく、あるいは0.95より大きい。
このポリオキシアルキレンは、各分子鎖末端(すなわち、α及びω位置)が、独立して選択された上記のものであるR3による末端である。R3の更なる例としては、H2C=C(CH3)CH2−H2C=CHCH2CH2−、H2C=CHCH2CH2CH2−、及びH2C=CHCH2CH2CH2CH2−、HC≡C−、HC≡CCH2−、HC≡CCH(CH3)−、HC≡CC(CH3)2−、HC≡CC(CH3)2CH2−が挙げられる。しかしながら、上記のポリオキシアルキレンは、好適なポリオキシアルキレンの単なる一例に過ぎない。
特定の実施形態では、ポリオキシアルキレン基は、オキシプロピレン単位(C3H6O)のみを含む。ポリオキシプロピレン含有ポリオキシアルキレンの代表的な非限定例としては、
H2C=CHCH2[C3H6O]dCH2CH=CH2、
H2C=CH[C3H6O]dCH=CH2、
H2C=C(CH3)CH2[C3H6O]dCH2C(CH3)=CH2、
HC≡CCH2[C3H6O]dCH2C=CH、
HC≡CC(CH3)2[C3H6O]dC(CH3)2C≡CH、
が挙げられ、式中、dは上記に定義されたとおりのものである。
ポリオキシブチレン含有ポリオキシアルキレン、又はポリ(オキシテトラメチレン)含有ポリオキシアルキレンの代表的な非限定例としては、
H2C=CHCH2[C4H8O]eCH2CH=CH2、
H2C=CH[C4H8O]eCH=CH2、
H2C=C(CH3)CH2[C4H8O]eCH2C(CH3)=CH2、
HC≡CCH2[C4H8O]eCH2C≡CH、
HC≡CC(CH3)2[C4H8O]eC(CH3)2C≡CH、
が挙げられ、式中、eは上記に定義されたとおりのものである。
ポリオキシアルキレンは、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシオクタン、及び/又は環状エポキシド(シクロヘキセンオキサイド又はエキソ−2,3−エポキシノルボラン等)の重合により調製することができる。ポリオキシアルキレンのポリオキシアルキレン部分は、オキシエチレン単位(C2H4O)、オキシプロピレン単位(C3H6O)、オキシブチレン単位(C4H8O)、又はこれらの混合物から構成されてよい。典型的には、ポリオキシアルキレン基は、上記の式中、下付き数字c、d、及びeで示されるとき、モル基準で特定して、大部分のオキシプロピレン又はオキシブチレン単位から構成される。
各分子末端に不飽和脂肪族炭化水素基を有するポリオキシレンは多数の供給元から市販されている。
別の実施形態では、一般式R3−Z−R3の(b)架橋剤のZは、ポリアルキレン基を含む。ポリアルキレン基は、C2〜C6アルキレン単位又はそれらの異性体を含み得る。1つの具体例は、イソブチレン単位を含むポリマーであるポリイソブチレン基である。例えば、(b)架橋剤は、ジアリル末端ポリイソブチレンであってもよい。ポリイソブチレン基の分子量は、様々であってよいものの、典型的には、100〜10,000g/molの範囲である。
他の実施形態では、(b)架橋剤はシロキサンを含む。例えば、式R3−Z−R3のZはシロキサンを含む。Zは、M、D、T、及び/又はQシロキシ単位の任意の組み合わせを含み得る。典型的には、Zは、(b)架橋剤が直鎖状であるように、Dシロキシ単位を含む。Dシロキシ単位は、置換又は非置換であってもよいケイ素結合ヒドロカルビル基を含んでいてもよい。
(b)架橋剤がシロキサンを含む特定の実施形態にでは、(b)架橋剤は平均式:
(R2 3SiO1/2)v’(R2 2SiO2/2)x’(R2SiO2/2)y’
[式中、各R2は独立して選択され、上記に定義されたとおりのものであり、但し、1分子中、少なくとも2つのR2基は一価の不飽和脂肪族炭化水素基(上記R3により表される)であり、v’≧2、x’≧0、及びy’≧2である]を有し得る。特定の実施形態では、v’は、2〜10、あるいは2〜8、あるいは2〜6である。これらの又はその他の実施形態では、x’は、0〜1,000、あるいは1〜500、あるいは1〜200である。これらの又はその他の実施形態では、y’は、2〜500、あるいは2〜200、あるいは2〜100である。この実施形態の(b)架橋剤は、オルガノポリシロキサンである。
この第2の実施形態における具体例として、(b)架橋剤は、平均式;
(CH3)3SiO[(CH3)2SiO]x’[(CH3)HSiO]y’Si(CH3)3
[式中、x及びyは、上記に定義されたものであり、Viはビニル基を示す]を有するジメチル,メチル−ビニルポリシロキサンから選択され得る。任意のメチル基がビニルで置換されていてもよく、メチルが任意の置換又は非置換のヒドロカルビル基で置換されていてもよく、ビニルが任意のエチレン性不飽和基で置換されていてもよい。しかし、(A)シリコーンエラストマーの所望の架橋密度の観点から、これはペンダント官能性に関連する典型的な構造である。
あるいは又は更に、(b)架橋剤は、平均式:
Vi(CH3)2SiO[(CH3)2SiO]x’Si(CH3)2Vi
[式中、x’及びViは上記に定義されたとおりのものである]を有するケイ素結合ビニル基末端の、ジメチルポリシロキサンであってよい。ケイ素結合ビニル基末端のジメチルポリシロキサンは、単独で、又は上記開示のジメチル,メチル−ビニルポリシロキサンと組み合わせて使用することができる。混合物を使用する場合、混合物中の各オルガノポリシロキサンの相対量は、例えば、混合物中の全ビニルのうち、0〜85重量%、あるいは10〜70重量%、あるいは20〜60重量%、あるいは30〜50重量%が、ケイ素結合ビニル基末端のジメチルポリシロキサンのビニル含有量に由来する。任意のメチル基がビニルで置換されていてもよく、メチルが任意の置換又は非置換のヒドロカルビル基で置換されていてもよく、ビニルが任意のエチレン性不飽和基で置換されていてもよい。しかし、(A)シリコーンエラストマーの所望の架橋密度の観点から、これは末端官能性に関連する典型的な構造である。
あるいは、(b)架橋剤がシリコーン有機ハイブリッドであってもよい。例えば、(b)架橋剤は、オルガノポリシロキサンのヒドロシリル化反応生成物(又は1種以上の有機化合物と1種以上のオルガノポリシロキサンとのヒドロシリル化反応生成物)を含むことができ、その場合、(b)架橋剤の主鎖が二価の有機連結基を含む場合がある。別の例として、この第2の実施形態では、オルガノハイドロジェンシロキサンを他のオルガノポリシロキサン又は有機化合物と反応させて、少なくとも2つの不飽和基を有する(b)架橋剤を得ることもできる。
例えば、(b)架橋剤は、(a1)少なくとも1つのSi−H化合物と、(b1)エチレン性不飽和を有する少なくとも1つの化合物との反応生成物であってよい。これらの実施形態では、(b)架橋剤が、ケイ素が結合したエチレン性不飽和基を少なくとも2つ含むように、(a1)Si−H化合物のSi−H基と比較してモル過剰の(b1)化合物のエチレン性不飽和基が使用される。
(a1)Si−H化合物と(b1)エチレン性不飽和を有する化合物との反応生成物は、(AB)n型コポリマーと呼称され得るものであり、(a1)Si−H化合物形成単位Aと、(b1)B単位を形成するエチレン性不飽和を有する化合物とを、有する。得られる(b)架橋剤が個別の単位(distinct units)を含み、但しABn型コポリマーにはなり得ないように、異なる(a1)Si−H化合物の組み合わせを使用してもよく、及び異なる(b1)エチレン性不飽和を有する化合物の組み合わせを使用してもよい。個別の単位は、ランダム化されているか、又はブロックの形態であってもよい。
(a1)Si−H化合物の例としては、上記のオルガノハイドロジェンシロキサンのいずれかが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、(a1)Si−H化合物は、SiH末端ジメチルポリシロキサン及び/又はジメチル,メチル−ハイドロジェンポリシロキサンであってよい。
また、(b1)エチレン性不飽和を有する化合物は、オルガノポリシロキサン、有機化合物、ケイ素−有機ハイブリッド等のいずれであろうと、上記のもののいずれであってもよい。そのため、この第2の実施形態では、(a1)Si−H化合物及び(b1)エチレン性不飽和を有する化合物は、少なくとも2つの不飽和基を有する反応生成物(すなわち、(b)架橋剤)次第で、上記のものと同じ化合物から選択され得る。
(a)オルガノハイドロジェンシロキサンと(b)架橋剤とは、(c)ヒドロシリル化触媒の存在下で反応する。
(c)ヒドロシリル化触媒は、ヒドロシリル化反応に典型的に使用される任意の触媒であり得る。ある種の実施形態では、(c)ヒドロシリル化触媒は、白金族金属含有触媒を含む。白金族とは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム及び白金、並びにこれらの錯体を意味する。(c)ヒドロシリル化触媒に有用な白金族金属含有触媒としては、Willingによる米国特許第3,419,593号、及びBrownらによる米国特許第5,175,325号に記載のように調製される白金錯体が挙げられ、これらの各々は、かかる錯体及びそれらの調製法を示すべく参照により本明細書に組み込まれる。有用な白金族金属含有触媒の他の例を、Leeらによる米国特許第3,989,668号、Changらによる米国特許第5,036,117号、Ashbyによる米国特許第3,159,601号、Larnoreauxによる米国特許第3,220,972号、Chalkらによる米国特許第3,296,291号、Modicによる米国特許第3,516,946号、Karstedtによる米国特許第3,814,730号、Chandraらによる米国特許第3,928,629号、に見出すことができ、その全容は参照により本明細書に組み込まれ、有用な白金族金属含有触媒及びそれらの調製方法を示す。白金族含有触媒は、白金族金属、シリカゲル若しくは粉末木炭等の担体上に付着した白金族金属、又は白金族金属の化合物若しくは錯体であってよい。白金含有触媒の具体例としては、六水和物型若しくは無水物型いずれかの塩化白金酸、及び又は、塩化白金酸を、ジビニルテトラメチルジシロキサン等の脂肪族不飽和有機ケイ素化合物と反応させること、を含む、方法により得られる白金含有触媒、又は米国特許第6,605,734号に記載のとおりのアルケン−白金−シリル錯体が挙げられる。これらのアルケン−白金−シリル錯体は、例えば、0.015モルの(COD)PtCl2を、0.045モルのCOD及び0.0612モルのHMeSiCl2と混合することにより調製され得る。
(a)オルガノハイドロジェンシロキサンと(b)架橋剤との相対量は、個々の成分の選択及び所望の脂肪族不飽和に対するSiHの比によって異なる。(A)シリコーンエラストマーを調製するための、(a)オルガノハイドロジェンシロキサン中のSiHの、(b)架橋剤由来の脂肪族不飽和に対する比は、10:1〜1:10、あるいは5:1〜1:5、あるいは4:1〜1:4の範囲であり得る。特定の実施形態では、(a)オルガノハイドロジェンシロキサン中のSiHと比較してモル過剰の、(b)架橋剤由来の脂肪族不飽和が、使用される。
所望により、(A)シリコーンエラストマーは、(a)オルガノハイドロジェンシロキサン及び/又は(b)架橋剤と反応し得る追加のモノマー又は化合物の存在下で形成され得る。例えば、(A)シリコーンエラストマーの特性を選択的に改変するのに使用できるペンダント基として、追加のモノマー又は化合物を(A)シリコーンエラストマーに組み込むこともできる。かかる化合物の具体例としては、末端不飽和脂肪族基を1つ有する炭化水素、例えば、αオレフィン(例えば、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン、1−デカデセン、及び同様の同族体);アリール含有炭化水素(αメチルスチレン等)、又は末端脂肪族不飽和基を1つのみ有するポリオキシアルキレンが挙げられる。
(A)シリコーンエラストマーは、(d)シリコーンポリエーテルポリマーと(e)粒子との存在下で、形成される。下記に記載のとおり、(d)シリコーンポリエーテルポリマーと(e)粒子との存在下で、(A)シリコーンエラストマーを調製することで、(e)粒子は(A)シリコーンエラストマー中に有利に分散する。(A)シリコーンエラストマー中の(e)粒子の分散が改良されると、これを含む組成物から優れた物理的特性が得られるという点で有利である。
(d)シリコーンポリエーテルポリマーは限定されず、少なくとも1つのポリエーテル基又は部分を含む任意のシリコーンポリマーであってよい。(d)シリコーンポリエーテルポリマーのポリエーテル基又は部分は、ペンダント位置、末端位置、又はペンダント及び末端位置の両方にあってよい。例えば、ポリエーテル部分は、(d)シリコーンポリエーテルポリマーの主鎖の一部であり得る。あるいは又は更に、(d)シリコーンポリエーテルポリマーの主鎖は、シロキサン(Si−O−Si)結合のみを含んでもよく、又は二価の炭化水素連結基に加えてその他のヘテロ原子(O、N、及び/又はS等)を含んでもよい。(a)オルガノハイドロジェンシロキサン同様、(d)シリコーンポリエーテルポリマーは、任意の組み合わせのM、D、T、及び/又はQシロキシ単位を含み得る。しかしながら、典型的には、(d)シリコーンポリエーテルポリマーは直鎖状であり、T単位及び/又はQ単位による分枝を含まない。
(d)シリコーンポリエーテルポリマー中に存在する単位の例としては、例えば、(d)シリコーンポリエーテル中の任意の位置に(例えば、主鎖中に、又はペンダント基として若しくはペンダント部分の一部として)存在し得る、以下の単位:
(C2H4O)c’(C3H6O)d’(C4H8O)e’[SiR5 2O]f’[SiR5R6O]g’
[式中、各R5は、独立して置換又は非置換のヒドロカルビル基及びR6であり、各R6は、独立して、ポリエーテル含有基であり、c’≧0、d’≧0、e’≧0、f’≧0、及びg’≧0であり、但し、c’、d’、及びe’は、同時に0にならず、但し、f’及びg’は、同時に0にならない]が挙げられ、ランダム化されていてよく、又はブロック状であってよい。
ある種の実施形態では、ポリエーテル基は、(d)シリコーンポリエーテルポリマーにおけるペンダントである。これらの実施形態では、(d)シリコーンポリエーテルポリマーは、以下の一般式:
Y−[SiR4R5O]f[SiR4R6O]g[SiR4R5O]h[SiR4R7O]i−Y1
[式中、Y及びY1は、独立して選択された末端基であり、各R4は、独立して、R5、R6、又はR7であり、各R5は、独立して、置換又は非置換のヒドロカルビル基であり、各R6は、独立して、ポリエーテル含有基であり、各R7は、独立して、R5、ヒドロキシ含有基、又は−X’−Si(OSiR8 3)3(式中、X’は二価の連結基であり、各R8は独立して置換又は非置換のヒドロカルビル基である)であり、f≧0であり、g≧0であり、h≧0、及びi≧0であり、但し、f、g、h、及びiは同時に0にならない]を有し得、但し、(d)シリコーンポリエーテルポリマーは、R6により表される少なくとも1つのポリエーテル含有基を含む。
Y及びY1は限定されず、独立して、有機(例えば、脂肪族基、芳香族基、脂環族基等)、又はシリコーン系(例えば、トリヒドロカルビルシロキシ基)であり得る。Y及びY1は、任意選択的に、独立して置換されていてよく、1つ以上のヘテロ原子を含み得る。例えば、Y及び/又はY1は、エーテル部分又はポリエーテル部分であってもよい。
特定の実施形態では、Y及びY1は、シリコーン系である。例えば、Y及びY1は、独立して−Z’−SiR4 3[式中、Z’は、二価の連結基であり、R4は独立して選択され、上記に定義のものである]から選択される。Z’で表記される二価の連結基は、存在していても存在しなくてもよく、(b)架橋剤存のZに関して上記したもののうち任意のものであってよい。あるいは、Z’は、シロキサン部分、例えば、式(OSiR4 2)e’[式中、e’は1〜50の範囲であり得る]によるものであってよい。
各R5は、独立して選択された置換又は非置換のヒドロカルビル基である。ヒドロカルビル基は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基等であってよい。特定の実施形態では、各R5は1〜30個、あるいは1〜24個の炭素原子を有するアルキル基である。R5が独立して選択されることから、R5は、添字fにより表されるブロックと添字hにより表されるブロックとの間で有利に異なり得る。例えば、添字fにより表されるブロック中、R5は、例えば、10〜22個、あるいは12〜20個、あるいは14〜18個の炭素原子を有する長鎖アルキルであってよい一方で、添字hにより表されるブロック中、R5は、例えば、1〜6個、あるいは1〜4個、あるいは1〜2個の炭素原子を有する短鎖アルキルであってよい。
各R6は、ポリエーテル含有基である。ポリエーテル含有基は、ポリオキシアルキレンであってもよい。R6で表されるポリエーテル含有基は、下記一般式:
−X’−[(C2H4O)c(C3H6O)d(C4H8O)e]−R9
[式中、X’は、任意選択による二価の連結基であり、c、d、及びeは、上記に定義したものであり、R9は、置換若しくは非置換のヒドロカルビル基又はHである]で例示されるものであってもよい。特定の実施形態では、cは、0〜50であり、あるいは0〜10であり、あるいは0〜2である。これらの又は他の実施形態では、dは、0〜100、あるいは1〜100、あるいは5〜50である。これらの又は他の実施形態では、eは、0〜100、あるいは0〜50、あるいは0〜30である。二価の連結基は限定されず、(b)架橋剤のZ’又はZに関して上記したもののいずれかである。二価の連結基X’はヘテロ原子を含んでもよく、置換又は非置換であってもよい。例えば、二価の連結基X’は、そのものがポリオキシアルキレン単位とは分離したエーテル部分又はポリエーテル部分であり得る。典型的には、各R6はケイ素−炭素結合を介し、(d)シリコーンポリエーテルポリマーのケイ素原子に結合している。
特定の実施形態では、X’は、(CH2)n”O[式中、n”は1〜10の整数であり、R9はHである]である。これらの実施形態では、R6により表されるポリエーテル含有基は、次の一般式:
−(CH2)n”O−[(C2H4O)c(C3H6O)d(C4H8O)e]−H、により例示され得る。
R6の1つの具体的な実施例は、下記表記の:
−(CH2)3O−[(C2H4O)10−H、である。
各R7は、独立して、R5、ヒドロキシ含有基、又は−X’−Si(OSi(OR8)3)3[式中、X’は二価の連結基であり、各R8は独立して置換又は非置換のヒドロカルビル基である]である。
R7で表される好適なヒドロキシ含有基としては、ヒドロキシル官能性を有する任意のものが挙げられる。典型的には、R7は炭化水素系であり、(d)シリコーンポリエーテルポリマー中のケイ素と、ケイ素炭素結合を介して結合している。
R7で表されるヒドロキシ含有基は、独立して少なくとも1つ、あるいは少なくとも2つ、あるいは少なくとも3つのヒドロキシル基を含むことができる。R7は、O、N、及び/又はS等のヘテロ原子を含み得る。例えば、R7は、ヘテロ原子Oの任意選択による存在に応じて、エーテルであってよく、又はポリエーテルであってよい。R7は、口語的に糖アルコール基又はサッカライド基(糖類基)とも呼称される多価アルコール基も含み得る。
R7に適したヒドロキシ含有基の例示的な例としては、
が挙げられる。
また、長鎖(例えばセチル基に相当する長鎖)を使用してもよい。
あるいは又は更に、R7は、式−X’−Si(OSiR8 3)3[式中、X’は二価の連結基であり、各R8は独立して置換又は非置換のヒドロカルビル基である]を有してよい。X’は、典型的には、二価の炭化水素基であるものの、O、S、N、又はSi等のヘテロ原子を含んでいてもよい。例えば、X’は、典型的には(CH2)2又は(CH2)3であるが、X’としては、より長い炭化水素鎖を使用することができる。
この実施形態におけるR7の1つの具体例として、X’は(CH2)2であってよく、各R8は、R7が次式:−(CH2)2−Si(OSiMe3)3を有するようメチル(Me)であってよい。
(d)シリコーンポリエーテル化合物は、有利には、R7に異なる置換基を含むことができる。例えば、(d)シリコーンポリエーテル化合物は、単独で、又はケイ素含有置換基と組み合わせて、異なるヒドロキシ含有基の組み合わせを含んでいてもよい。例えば、異なる置換基の組み合わせは、(d)シリコーンポリエーテルポリマーに異なる特性、例えば、親水性、疎水性等を付与する。異なるシリコーンポリエーテルポリマーを組み合わせて一緒に使用することもできる。
好適なシリコーンポリエーテル化合物の具体例としては、ラウリルPEG−10トリス(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチコン及びセチルジグリセリルトリス(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチコンが挙げられる。これらのシリコーンポリエーテル化合物は、それぞれ商品名ES−5300及びES−5600でDow Corning(登録商標)(Midland,MI)より市販されている。
(A)シリコーンエラストマーは、本明細書において、(a)オルガノハイドロジェンシロキサンと、(b)架橋剤と、(c)ヒドロシリル化触媒との、ヒドロシリル化により形成されると記載されているものの、(A)シリコーンエラストマーを、異なる反応化学によって代替的に調製することもできる。例えば、(a)オルガノハイドロジェンシロキサンと(b)架橋剤とではなく、(A)シリコーンエラストマーは、ヒドロシリル化以外の反応経路を介して形成されていてもよい。1つの具体例は、例えば、カルボキシル/無水物反応による。他の好適な形態の(A)シリコーンエラストマーを形成するかかる反応機序の例は、国際出願優先権主張番号第PCT/US2014/062877号及び同第PCT/US2014/062873号に記載されており、そのそれぞれの全容が本明細書に組み込まれる。
(A)シリコーンエラストマーは、(e)粒子が(A)シリコーンエラストマー中に分散するように、(e)粒子の存在下で更に調製される。以下に記載のとおり、(d)シリコーンポリエーテルポリマーと(e)粒子との存在下で、(A)シリコーンエラストマーを形成することには明確な利点がある。しかしながら、(d)シリコーンポリエーテルポリマーと共に、又はこれは加えずに、その他のタイプのシリコーンエラストマー系を含む任意のタイプのエラストマー系に、(e)粒子を予め加えてもよい。
(e)粒子は、典型的には、(A)シリコーンエラストマーと粒子とを含む組成物の所望の最終使用用途に基づいて選択又は選抜される。特定の実施形態では、組成物は、化粧品組成物等のパーソナルケア組成物として更に特定される。これらの実施形態では、(e)粒子は更にパーソナルケア成分として特定されてもよい。典型的には、(e)粒子は、(A)シリコーンエラストマー全体に有利に分散し得る固体である。
ある種のパーソナルケア成分は、典型的には周囲条件で液体である。しかしながら、これらのパーソナルケア成分は、カプセル化されたパーソナルケア成分が固体であるように、又は少なくとも固体シェルを有し、破裂しパーソナルケア成分を放出できるように、カプセル化されていてもよい。あるいは又は更に、ある種のパーソナルケア成分は、固体粒子と物理的に及び/又は化学的に組み合わせられ得る。そのため、下記のパーソナルケア成分のいずれかが液体である事例では、かかるパーソナルケア成分は、(A)シリコーンエラストマーの形成中に固体形態であるよう、改質され得る。(e)粒子としての使用に適した種々のパーソナルケア成分を以下に記載する。これらのパーソナルケア成分のいずれか、又は2つ以上の異なるパーソナルケア成分の組み合わせを(e)粒子として使用することもできる。明確さ及び一貫性のため、「パーソナルケア成分」は、組成物が1つ又は2つ以上のパーソナルケア成分を含む、実施形態を包含する。
ある種の実施形態では、パーソナルケア成分は、スキンケア成分を含む。これらの実施形態では、組成物は、スキンケア組成物とも呼称され得る。組成物の調製に使用する場合、スキンケア成分は、典型的には、水相安定化剤、化粧品用殺生物剤、コンディショニング剤(シリコーン、カチオン性コンディショニング剤、疎水性コンディショニング剤等)、皮膚軟化剤、保湿剤、着色剤、染料、紫外線(UV)吸収剤、日焼け止め剤、制汗剤、酸化防止剤、香料、抗菌剤、抗生物質、抗真菌剤、抗老化有効成分(antiaging actives)、抗にきび剤、美白剤、顔料、防腐剤、pH調整剤、電解質、キレート剤、植物抽出物、ボタニカル(botanical)抽出物、皮脂吸収剤、皮脂コントロール剤、ビタミン、ワックス、界面活性剤、洗浄剤、乳化剤、増粘剤、プロペラントガス(propellant gases)、皮膚保護剤、フィルム形成ポリマー、光散乱剤、及びこれらの組み合わせから選択される。これらのスキンケア実施形態のいくつかについて、組成物は、日焼け止め、シャワージェル、石けん、ヒドロゲル、クリーム、ローション、バーム、ファンデーション、口紅、アイライナー、キューティクルコート、又は頬紅と呼称され得る。様々な種類のかかるスキンケア成分が当業者には知られている。
皮膚軟化剤の例としては、揮発性又は不揮発性シリコーン油;ポリプロピルシルセスキオキサン及びフェニルトリメチコン等のシリコーン樹脂;ジメチコンクロスポリマー等のシリコーンエラストマー;C30−45アルキルメチコン等のアルキルメチルシロキサン;スクアレン、パラフィン油、ペトロラタム油、及びナフタレン油等の揮発性又は不揮発性の炭化水素化合物;水素添加された又は部分的に水素添加されたポリイソブテン;イソエイコサン;スクアラン;イソパラフィン;イソドデカン;イソデカン又はイソヘキサデカン;分枝状C8−16エステル;イソヘキシルネオペンタノエート;イソノニルイソノナノエート、セトステアリルオクタノエート、イソプロピルミリステート、パルミチン酸誘導体(例えば、パルミチン酸デキストリン)、ステアリン酸誘導体、リンゴ酸ジイソステアリル、イソステアリルイソステアレート、及びアルコール若しくはポリアルコールのヘプタノエート、オクタノエート、デカノエート、若しくはリシノレート、又はこれらの混合物、などといったエステル油;小麦胚芽、ヒマワリ、ブドウ種子、ヒマ、シア、アボカド、オリーブ、ダイズ、スイートアーモンド、ヤシ、菜種、綿実、ヘーゼルナッツ、マカダミア、ホホバ、クロフサスグリ、オオマツヨイグサ等の植物由来の炭化水素油;又はカプリル酸/カプリン酸のトリグリセリド;オレイン酸、リノール酸、又はリノレン酸等の高級脂肪酸、及びこれらの混合物;が挙げられる。
ワックスの例としては、炭化水素ワックス、例えば、蜜ろう、ラノリンワックス、米ろう、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、微結晶ワックス、パラフィン、オゾケライト、ポリエチレンワックス、合成ワックス、セレシン、ラノリン、ラノリン誘導体、カカオバター、セラックろう、ぬかろう、カポックろう、サトウキビろう、モンタンワックス、鯨ろう、ベーベリろう、シリコーンワックス(例えば、ポリメチルシロキサンアルキル、アルコキシ及び/又はエステル、C30−45アルキルジメチルシリルポリプロピルシルセスキオキサン)、ステアリルジメチコン、アルキルメチルシロキシ単位に長鎖アルキル基を含むアルキルメチルシロキサン、並びにこれらの混合物が挙げられる。
保湿剤の例としては、プロピレングリコール及びブチレングリコール等の低分子量脂肪族ジオール、グリセリン及びソルビトール等のポリオール、並びにポリエチレングリコール200等のポリオキシエチレンポリマー、ヒアルロン酸及びその誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。
表面活性材料の例は、アニオン性、カチオン性又はノニオン性表面活性材料であってよく、ジメチコンコポリオール等の有機変性シリコーン;グリセロールのオキシエチレン化及び/又はオキシプロピレン化エーテル;セテアレス−30、C12−15パレス−7等の脂肪族アルコールのオキシエチレン化及び/又はオキシプロピレン化エーテル;PEG−50ステアレート、PEG−40モノステアレート等のポリエチレングリコールの脂肪酸エステル;スクロースステアレート、スクロースココエート及びソルビタンステアレート等の糖エステル及びエーテル、並びにこれらの混合物;DEAオレス−10ホスフェート等のリン酸エステル及びその塩;二ナトリウムPEG−5シトレートラウリルスルホスクシネート及び二ナトリウムリシノールアミドMEAスルホスクシネート等のスルホスクシネート;ナトリウムラウリルエーテルサルフェート等のアルキルエーテルサルフェート;イセチオネート;二ナトリウム水添タロウグルタメート等のアシルグルタメート;アルキルポリグルコシド(例えば、デシルグルコシド);ベタイン誘導体、及びこれらの混合物が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤の更なる例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジエチレングリコール、エトキシル化トリメチルノナノール、ポリオキシアルキレン置換シリコーン(レーキ(rake)又はABn型)、シリコーンアルカノールアミド、シリコーンエステル、シリコーングリコシド、及びこれらの混合物が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、エチレンオキサイドと長鎖脂肪族アルコール又は脂肪酸(例えばC12−C16アルコール)との縮合物、エチレンオキサイドとアミン又はアミドとの縮合物、エチレンとプロピレンオキサイドとの縮合生成物、グリセロール、スクロース、ソルビトールのエステル、脂肪酸アルキロールアミド、スクロースエステル、フルオロ界面活性剤、及び脂肪族アミンオキサイド、ジメチコンコポリオール、ポリオールの脂肪酸エステル、例えば、ソルビトール又はグリセリルモノ−、ジ−、トリ−、又はセスキ−オレエート、又はステアレート、グリセリル又はポリエチレングリコールラウレート、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル(ポリエチレングリコールモノステアレート又はモノラウレート)、ソルビトールのポリオキシエチレン化脂肪酸エステル(ステアレート又はオレエート)、ポリオキシエチレン化アルキル(ラウリル、セチル、ステアリル又はオクチル)エーテル、ポリソルベート80、ソルビタンセスキオレエート、及びグリセリルステアレートが挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、高級脂肪酸のアルカリ金属石けん、アルキルアリールスルホネート(ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート等)、長鎖脂肪族アルコールサルフェート、オレフィンサルフェート、及びオレフィンスルホネート、硫酸モノグリセリド、硫酸エステル、スルホンエトキシル化アルコール、スルホスクシネート、アルカンスルホネート、リン酸エステル、アルキルイセチオネート、アルキルタウレート、及びアルキルサルコシネート、カルボキシレート(ナトリウム2−(2−ヒドロキシアルキルオキシ)アセテート))、アミノ酸誘導体(N−アシルグルタメート、N−アシルグリシネート、又はアシルサルコシネート)、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート及びそれらのオキシエチレン化誘導体、スルホネート、イセチオネート、及びN−アシルイセチオネート、タウレート、及びN−アシルN−メチルタウレート、スルホサクシネート、アルキルスルホアセテート、ホスフェート及びアルキルホスフェート、ポリペプチド、アルキルポリグリコシドのアニオン性誘導体(アシル−D−ガラクトシドウロネート)、脂肪酸石けん、脂肪酸塩(例えば、C6−C30脂肪酸塩)(アミン由来のもの、例えば、トリエタノールアミンステアレートを含む)、及びこれらの混合物が挙げられる。
両性及び双性イオン性界面活性剤としては、イミダゾリン化合物、アルキルアミノ酸塩、ベタイン、N−アルキルアミドベタイン及びその誘導体、タンパク質及びその誘導体、グリシン誘導体、スルタイン、アルキルポリアミノカルボキシレート及びアルキルアンホアセテート、N−アシルアミノ酸(N−アルキルアミノアセテート及び二ナトリウムココアンホジアセテート)、アミンオキサイド(ステアラミンオキサイド等)、両性シリコーン界面活性剤(ジメチコンコポリオールホスフェート等)、及びこれらの混合物が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、四級アンモニウム塩、スルホニウム塩、及びホスホニウム塩が挙げられる。
増粘剤の例としては、アクリルアミドコポリマー、アクリレートコポリマー及びその塩(ナトリウムポリアクリレート等)、キサンタンガム及び誘導体、セルロースガム及びセルロース誘導体(メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリプロピルヒドロキシエチルセルロース等)、デンプン及びデンプン誘導体(ヒドロキシエチルアミロース及びデンプンアミラーゼ等)、ポリオキシエチレン、カルボマー、アルギネート(ナトリウムアルギネート等)、アラビアガム、カシアガム、イナゴマメガム、スクレログルカンガム、ジェランガム、ランサムガム(rhamsan gum)、カラヤガム、カラギーナンガム、グアーガム及びグアーガム誘導体、コカミド誘導体(コカミドプロピルベタイン及びコカミドMIPAを含む)、アルキルアルコール(セテアリルアルコール、ステアリルアルコール、及びその他の脂肪族アルコール等)、ゼラチン、PEG−誘導体、糖類(例えば、フラクトース、グルコース等)及び糖類誘導体(PEG−120メチルグルコースジオレート等)、並びにこれらの混合物が挙げられる。
水相安定化剤の例としては、電解質(例えば、アルカリ金属塩及びアルカリ土類塩、特に、ナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの、クロライド、ホウ酸塩、クエン酸塩及び硫酸塩、並びにアルミニウムクロロハイドレート、及び高分子電解質、特に、ヒアルロン酸及びヒアルロン酸ナトリウム)、ポリオール(グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、及びソルビトール)、アルコール(エチルアルコール等)、及びハイドロコロイド、並びにこれらの混合物が挙げられる。
pH調整剤の例としては、任意の水溶性酸(カルボン酸等)、又は鉱酸(塩酸、硫酸及びリン酸等)、モノカルボン酸(酢酸及び乳酸等)、及びポリカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、及びクエン酸等)、並びにこれらの混合物が挙げられる。
防腐剤及び化粧品用殺生物剤の例としては、パラベン誘導体(例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン)、ヒダントイン誘導体、クロロヘキシジン及びその誘導体、イミダゾリジニル尿素、ジアゾリジニル尿素、フェノキシエタノール、銀誘導体、サリチレート誘導体、トリクロサン、シクロピロクスオルアミン、ヘキサミジン、オキシキノリン及びその誘導体、PVP−ヨウ素、亜鉛塩及び誘導体(亜鉛ピリチオン等)、メチルクロロイソチアゾリノン、メチルイソチアゾリノン、並びにこれらの混合物が挙げられる。
皮脂吸収剤又は皮脂調整剤の例としては、シリカシリレート、シリカジメチルシリレート、ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、ポリメチルメタクリレート、架橋メチルメタクリレート、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム、及びこれらの混合物が挙げられる。
顔料及び着色剤の例としては、表面処理又は未処理酸化鉄、表面処理又は未処理二酸化チタン、表面処理又は未処理雲母、酸化銀、シリケート、酸化クロム、カロチノイド、カーボンブラック、ウルトラマリン、クロロフィリン誘導体、及び黄土が挙げられる。有機顔料の例としては、D&C及びFD&C青色、褐色、緑色、橙色、赤色、黄色等として指定される、アゾ、インジゴイド、トリフェニルメタン、アントラキノン、及びキサンチン染料を含む芳香族型、並びにこれらの混合物が挙げられる。表面処理剤としては、レシチン、シリコーン、シラン、フルオロ化合物、及びこれらの混合物に基づく処理剤が挙げられる。
シリコーンコンディショニング剤の例としては、ジメチコン等のシリコーン油、ジメチコノール等のシリコーンガム、トリメチルシロキシシリケート、ポリプロピルシルセスキオキサン等のシリコーン樹脂、シリコーンエラストマー、アルキルメチルシロキサン、アモジメチコン、アミノプロピルフェニルトリメチコン、フェニルトリメチコン、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン、シリコーンクオタニウム−16/グリシドキシジメチコンクロスポリマー、シリコーンクオタニウム−16等の有機変性シリコーン油、糖類官能性シロキサン、カルビノール官能性シロキサン、シリコーンポリエーテル、シロキサンコポリマー(ジビニルジメチコン/ジメチコンコポリマー)、アクリレート又はアクリル官能性シロキサン、及びこれらの混合物又はエマルジョンが挙げられる。
カチオン性コンディショニング剤の例としては、グアーガムのヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム誘導体等のグアー誘導体、カチオン性セルロース誘導体、カチオン性デンプン誘導体、セルロースエーテルの四級窒素誘導体、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドのホモポリマー、アクリルアミド及びジメチルジアリルアンモニウムクロライドのコポリマー、エステル又はアミド結合によってポリマーに結合するカチオン性窒素官能基を含むアクリル酸又はメタクリル酸に由来するホモポリマー又はコポリマー、脂肪族アルキルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースのポリマー四級アンモニウム塩、N,N’−ビス−(2,3−エポキシプロピル)−ピペラジン又はピペラジン−ビス−アクリルアミド及びピペラジンの重縮合生成物、並びにビニルピロリドンと四級窒素官能基を有するアクリル酸エステルとのコポリマーが挙げられる。具体的な物質としては、様々なポリクアット(polyquats)、例えば、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−8、ポリクオタニウム−10、ポリクオタニウム−11、及びポリクオタニウム−23が挙げられる。他の分類のコンディショナーとしては、カチオン性界面活性剤(セチルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、及びステリアルトリメチルアンモニウムクロライド等)、及びこれらの混合物が挙げられる。場合によっては、カチオン性コンディショニング剤も疎水変性されたもの(疎水変性四級化ヒドロキシエチルセルロースポリマー、カチオン性疎水変性ガラクトマンナンエーテル、及びこれらの混合物等)である。
疎水性コンディショニング剤の例としては、グアー誘導体、ガラクトマンナンガム誘導体、セルロース誘導体、及びこれらの混合物が挙げられる。
UV吸収剤及び日焼け止め剤としては、約290〜320ナノメートルの紫外線(UV−B領域)を吸収するもの、及び320〜400ナノメートルの紫外線(UV−A領域)を吸収するものが挙げられる。また、紫外線吸収剤及び日焼け止め剤は、赤外領域(700ナノメートル〜1ミリメートル)の赤外光を吸収するものも含む。
日焼け止め剤のいくつかの例は、アミノ安息香酸、シノキセート、ジエタノールアミンメトキシシンナメート、ジガロイルトリオレエート、ジオキシベンゾン、エチル4−[ビス(ヒドロキシプロピル)]アミノベンゾエート、グリセリルアミノベンゾエート、ホモサレート、ジヒドロキシアセトンを有するローソン、メンチルアントラニレート、オクトクリレン、エチルヘキシルメトキシシンナメート(又はオクチルメトキシシンナメート)、オクチルサリチレート(又はエチルヘキシルサリチレート)、オキシベンゾン、パラジメートO、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、赤色ワセリン、スリソベンゾン、二酸化チタン、トロラミンサリチレート、及びこれらの混合物である。
UV吸収剤のいくつかの例は、アセトアミノサロール、アラントイン(allatoin)PABA、ベンザルフタリド、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン1−12,3−ベンジリデンカンファー、ベンジリデンカンファー加水分解コラーゲンスルホンアミド、ベンジリデンカンファースルホン酸、ベンジルサリチレート、ボルネロン(bornelone)、ブメトリオゾール(bumetriozole)、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ブチルPABA、セリア/シリカ、セリア/シリカタルク、シノキセート、DEA−メトキシシンナメート、ジベンゾオキサゾールナフタレン、ジ−t−ブチルヒドロキシベンジリデンカンファー、ジガロイルトリオレエート、ジイソプロピルメチルシンナメート、ジメチルPABAエチルセテアリールジイモニウムトシレート、ジオクチルブタミドトリアゾン、ジフェニルカルボメトキシアセトキシナフトピラン、ビスエチルフェニルトリアミノトリアジン(tiamminotriazine)スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、ジスチリルビフェニルトリアミノトリアジンスチルベンジスルホン酸二ナトリウム、ジスチリルビフェニルジスルホン酸二ナトリウム、ドロメトリゾール、ドロメトリゾールトリシロキサン、エチルジヒドロキシプロピルPABA、エチルジイソプロピルシンナメート、エチルメトキシシンナメート、エチルPABA、ウロカニン酸エチル、エトロクリレンフェルラ酸、グリセリルオクタノエートジメトキシシンナメート、グリセリルPABA、グリコールサリチレート、ホモサレート、イソアミルp−メトキシシンナメート、イソプロピルベンジルサリチレート、イソプロピルジベンゾリルメタン、イソプロピルメトキシシンナメート、オクチルメトキシシンナメート、メンチルアントラニレート、メンチルサリチレート、4−メチルベンジリデン、カンファー、オクトクリレン、オクトリゾール、オクチルジメチルPABA、エチルヘキシルメトキシシンナメート、オクチルサリチレート、オクチルトリアゾン、PABA、PEG−25 PABA、ペンチルジメチルPABA、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー、メトキシケイ皮酸カリウム、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸カリウム、赤色ワセリン、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸ナトリウム、ウロカニン酸ナトリウム、TEA−フェニルベンゾイミダゾールスルホネート、TEA−サリチレート、テレフタリリデンジカンファースルホン酸、二酸化チタン、トリPABAパンテノール、ウロカニン酸、VA/クロトネート/メタクリルオキシベンゾフェノン−1コポリマー、及びこれらの混合物である。
制汗剤及びデオドラント剤の例としては、塩化アルミニウム、アルミニウムジルコニウムテトラクロロハイドレックスGLY、アルミニウムジルコニウムテトラクロロハイドレックスPEG、アルミニウムクロロハイドレックス、アルミニウムジルコニウムテトラクロロハイドレックスPG、アルミニウムクロロハイドレックスPEG、アルミニウムジルコニウムトリクロロハイドレート、アルミニウムクロロハイドレックスPG、アルミニウムジルコニウムトリクロロハイドレックスGLY、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、アルミニウムセスキクロロハイドレート、重炭酸ナトリウム、アルミニウムセスキクロロハイドレックスPEG、クロロフィリン−銅錯体、トリクロサン、アルミニウムジルコニウムオクタクロロハイドレート、リシノール酸亜鉛、及びこれらの混合物が挙げられる。
皮膚保護剤の例としては、アラントイン、酢酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、カラミン、カカオバター、タラ肝油、コロイド状オートミール、ジメチコン、グリセリン、カオリン、ラノリン、鉱油、ワセリン、サメ肝油、重炭酸ナトリウム、タルク、ウィッチヘーゼル、酢酸亜鉛、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、及びこれらの混合物が挙げられる。
染料の例としては、1−アセトキシ−2−メチルナフタレン、酸性染料、5−アミノ−4−クロロ−o−クレゾール、5−アミノ−2,6−ジメトキシ−3−ヒドロキシピリジン、3−アミノ−2,6−ジメチルフェノール、2−アミノ−5−エチルフェノールHCl、5−アミノ−4−フルオロ−2−メチルフェノールサルフェート、2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノアニソール、2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノアニソールサルフェート、2−アミノ−5−ニトロフェノール、4−アミノ−2−ニトロフェノール、4−アミノ−3−ニトロフェノール、2−アミノ−4−ニトロフェノールサルフェート、m−アミノフェノールHCl、p−アミノフェノールHCl、m−アミノフェノール、o−アミノフェノール、4,6−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−m−フェニレンジアミンHCl、2,6−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ピリジンジアミンHCl、2−クロロ−6−エチルアミノ−4−ニトロフェノール、2−クロロ−5−ニトロ−N−ヒドロキシエチルp−フェニレンジアミン、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、3,4−ジアミノ安息香酸、4,5−ジアミノ−1−((4−クロロフェニル)メチル)−1H−ピラゾール−サルフェート、2,3−ジアミノジヒドロピラゾロピラゾロンジメトスルホネート、2,6−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノ−3−((ピリジン−3−イル)アゾ)ピリジン、ジヒドロキシインドール、ジヒドロキシインドリン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン、2,6−ジメチル−p−フェニレンジアミン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミンサルフェート、直接染料、4−エトキシ−m−フェニレンジアミンサルフェート、3−エチルアミノ−p−クレゾールサルフェート、N−エチル−3−ニトロPABA、グルコンアミドプロピルアミノプロピルジメチコン、ヘマトキシロン・ブラジレット(Haematoxylon brasiletto)木材抽出物、HC染料、ローソニア・イネルミス(Lawsonia inermis)(ヘナ)抽出物、ヒドロキシエチル−3,4−メチレンジオキシアニリンHCl、ヒドロキシエチル−2−ニトロ−p−トルイジン、ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミンサルフェート、2−ヒドロキシエチルピクラミン酸、ヒドロキシピリジノン、ヒドロキシスクシンイミジルC21〜22イソアルキルアシデート、イサチン、アイサティス・ティンクトリア(Isatis tinctoria)葉粉末、2−メトキシメチル−p−フェニレンジアミンサルフェート、2−メトキシ−p−フェニレンジアミンサルフェート、6−メトキシ−2,3−ピリジンジアミンHCl、4−メチルベンジル4,5−ジアミノピラゾールサルフェート、2,2’−メチレンビス4−アミノフェノール、2,2’−メチレンビス−4−アミノフェノールHCl、3,4−メチレンジオキシアニリン、2−メチルレゾルシノール、メチルロザニリニウムクロリド、1,5−ナフタレンジオール、1,7−ナフタレンジオール、3−ニトロ−p−クレゾール、2−ニトロ−5−グリセリルメチルアニリン、4−ニトログアイアコール、3−ニトロ−p−ヒドロキシエチルアミノフェノール、2−ニトロ−N−ヒドロキシエチル−p−アニシジン、ニトロフェノール、4−ニトロフェニルアミノエチルウレア、4−ニトロ−o−フェニレンジアミンジヒドロクロリド、2−ニトロ−p−フェニレンジアミンジヒドロクロリド、4−ニトロ−o−フェニレンジアミンHCl、4−ニトロ−m−フェニレンジアミン、4−ニトロ−o−フェニレンジアミン、2−ニトロ−p−フェニレンジアミン、4−ニトロ−m−フェニレンジアミンサルフェート、4−ニトロ−o−フェニレンジアミンサルフェート、2−ニトロ−p−フェニレンジアミンサルフェート、6−ニトロ−2,5−ピリジンジアミン、6−ニトロ−o−トルイジン、PEG−3 2,2’−ジ−p−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミンHCl、p−フェニレンジアミンサルフェート、フェニルメチルピラゾロン、N−フェニル−p−フェニレンジアミンHCl、ピグメントブルー15:1、ピグメントバイオレット23、ピグメントイエロー13、ピロカテコール、ピロガロール、レゾルシノール、ピクラミン酸ナトリウム、スルファニル酸ナトリウム、ソルベントイエロー85、ソルベントイエロー172、テトラアミノピリミジンサルフェート、テトラブロモフェノールブルー、2,5,6−トリアミノ−4−ピリミジノールサルフェート、1,2,4−トリヒドロキシベンゼンが挙げられる。
香料の例としては、香料ケトン、香料アルデヒドが挙げられる。香料ケトンを例示すると、ブッコキシム、イソジャスモン、メチルベータナフチルケトン、じゃ香インダノン、トナリド/じゃ香プラス、α−ダマスコーン、ベータ−ダマスコーン、デルタ−ダマスコーン、イソ−ダマスコーン、ダマセノン、ダマローズ(Damarose)、ジヒドロジャスモン酸メチル、メントン、カルボン、カンファー、フェンコン、α−イオノン、ベータ−イオノン、ガンマ−メチルいわゆるイオノン、フル−ラモン(Fleuramone)、ジヒドロジャスモン、シス−ジャスモン、イソ−E−スーパー、メチル−セドレニル−ケトン又はメチル−セドリロン(Cedrylone)、アセトフェノン、メチル−アセトフェノン、Pパラ−メトキシ−アセトフェノン、メチル−ベータ−ナフチル−ケトン、ベンジル−アセトン、ベンゾフェノン、パラ−ヒドロキシ−フェニル−ブタノン、セロリケトン又はライブスコーン(Livescone)、6−イソプロピルデカハイドロ−2−ナフトン、ジメチル−オクテノン、フレスコメンテ(Freskomenthe)、4−(1−エトキシビニル)−3,3,5,5−テトラメチル−シクロヘキサノン、メチル−ヘプテノン、2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)−シクロペンタノン、1−(p−メンテン−6(2)−イル)−1−プロパノン、4−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−2−ブタノン、2−アセチル−3,3−ジメチル−ノルボマン(Norbomane)、6,7−ジヒドロ−1,1,2,3,3−ペンタメチル−4(5H)−インダノン、4−ダマスコール、ドルシニル(Dulcinyl)又はカッシオン(Cassione)、ゲルソン(Gelsone)、ヘキサロン(Hexalon)、イソシクレモン(Isocyclemone)E、メチルシクロシトロン、メチル−ラベンダー−ケトン、オリボン(Orivon)、パラ−三級−ブチル−シクロヘキサノン、ヴェルドーネ、デルホン(Delphone)、ムスコン、ネオブテノン(Neobutenone)、プリカトン(Plicatone)、ベロウトン(Veloutone)、2,4,4,7−テトラメチル−オクタ−6−エン−3−オン、及びテトラメラン(Tetrameran)である。香料は、植物の花、種子、葉、及び/又は根、海藻等から誘導又は抽出され得る。香料は、例えば、動物から、分泌腺から抽出することができ、ムスク又はマッコウクジラ油であってもよい。香料は、例えばメントール、アセテート、バニラ等、人工的に合成されたものであってもよい。
特定の実施形態では、香料ケトンは、α−ダマスコン、δ−ダマスコン、イソダマスコン、カルボン、γ−メチル−イオノン、Iso−E−Super、2,4,4,7−テトラメチル−オクタ−6−エン−3−オン、ベンジルアセトン、βダマスコン、ダマセノン、メチルジヒドロジャスモネート、メチルセドリロン(methyl cedrylone)、及びこれらの混合物から、臭気特性のため選択される。
特定の実施形態では、香料アルデヒドは、アドキサール、アニスアルデヒド、サイマール、エチルバニリン、フロールヒドラル(florhydral)、ヘリオナル、ヘリオトロピン、ヒドロキシシトロネラール、コアボン(koavone)、ラウリンアルデヒド、リラール、メチルノニルアセトアルデヒド、P.T.ブチナール、フェニルアセトアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、バニリン、2,6,10−トリメチル−9−ウンデセナール、3−ドデセン−1−アール、α−n−アミルシンナミックアルデヒド、4−メトキシベンズアルデヒド、ベンズアルデヒド、3−(4−tertブチルフェニル)−プロパナール、2−メチル−3−(パラ−メトキシフェニルプロパナール、2−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−2(1)−シクロヘキセン−1−イル)ブタナール、3−フェニル−2−プロペナール、シス−/トランス−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−アール、3,7−ジメチル−6−オクテン−1−アール、[(3,7−ジメチル−6−オクテニル)オキシ]アセトアルデヒド、4−イソプロピルベンズアルデヒド、1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−8,8−ジメチル−2−ナフトアルデヒド、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、2−メチル−3−(イソプロピルフェニル)プロパナール、1−デカナール、デシルアルデヒド、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、4−(トリシクロ[5.2.1.0(2,6)]−デシリデン−8)−ブタナール、オクタヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデンカルボキシアルデヒド、3−エトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド、パラ−エチル−α,α−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、α−メチル−3,4−(メチレンジオキシ)−ヒドロシンナムアルデヒド、3,4−メチレンジオキシベンズアルデヒド、α−n−ヘキシルシンナミックアルデヒド、m−シメン−7−カルボキシアルデヒド、α−メチルフェニルアセトアルデヒド、7−ヒドロキシ−3,7−ジメチルオクタナール、ウンデセナール、2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、4−(3)(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセン−カルボキシアルデヒド、1−ドデカナール、2,4−ジメチルシクロヘキセン−3−カルボキシアルデヒド、4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、7−メトキシ−3,7−ジメチルオクタン−1−アール、2−メチルウンデカナール、2−メチルデカナール、1−ノナナール、1−オクタナール、2,6,10−トリメチル−5,9−ウンデカジエナール、2−メチル−3−(4−tertブチル)プロパナール、ジヒドロシンナミックアルデヒド、1−メチル−4−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、5又は6メトキシ10ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダン−1又は2−カルボキシアルデヒド、3,7−ジメチルオクタン−1−アール、1−ウンデカナール、10−ウンデセン−1−アール、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、1−メチル−3−(4−メチルペンチル)−3−シクルヘキセン(cyclhexene)カルボキシアルデヒド、7−ヒドロキシ−3,7−ジメチル−オクタナール、トランス−4−デセナール、2,6−ノナジエナール、パラトリルアセトアルデヒド、4−メチルフェニルアセトアルデヒド、2−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−2−ブテナール、オルト−メトキシシンナミックアルデヒド、3,5,6−トリメチル−3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド、3,7−ジメチル−2−メチレン−6−オクテナール、フェノキシアセトアルデヒド、5,9−ジメチル−4,8−デカジエナール、ピオニーアルデヒド(peony aldehyde)(6,10−ジメチル−3−オキサ−5,9−ウンデカジエン−1−アール)、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダン−1−カルボキシアルデヒド、2−メチルオクタナール、α−メチル−4−(1−メチルエチル)ベンゼンアセトアルデヒド、6,6−ジメチル−2−ノルピネン−2−プロピオンアルデヒド、パラメチルフェノキシアセトアルデヒド、2−メチル−3−フェニル−2−プロペン−1−アール、3,5,5−トリメチルヘキサナール、ヘキサヒドロ−8,8−ジメチル−2−ナフトアルデヒド、3−プロピル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプタ−5−エン−2−カルボアルデヒド、9−デセナール、3−メチル−5−フェニル−1−ペンタナール、メチルノニルアセトアルデヒド、ヘキサナール、トランス−2−ヘキセナール、1−p−メンテン−q−カルボキシアルデヒド、及びこれらの混合物から、臭気特性のため選択される。
酸化防止剤の例は、アセチルシステイン、アルブチン、アスコルビン酸、アスコルビン酸ポリペプチド、ジパルミチン酸アスコルビル、アスコルビルメチルシラノールペクチン、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、BHA、p−ヒドロキシアニソール、BHT、t−ブチルヒドロキノン、コーヒー酸、チャノキ(Camellia sinensis)油、アスコルビン酸キトサン、グリコール酸キトサン、サリチル酸キトサン、クロロゲン酸、システイン、塩酸システイン、デシルメルカプトメチルイミダゾール、エリソルビン酸、ジアミルヒドロキノン、ジ−t−ブチルヒドロキノン、チオジプロピオン酸ジセチル、ジシクロペンタジエン/t−ブチルクレゾールコポリマー、トリオレイン酸ジガロイル、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジミリスチル、ジオレイルトコフェリルメチルシラノール、イソクエルシトリン、ジオスミン、アスコルビル硫酸二ナトリウム、ルチニル二硫酸二ナトリウム、チオジプロピオン酸ジステアリル、チオジプロピオン酸ジトリデシル、没食子酸ドデシル、フェルラ酸エチル、フェルラ酸、ヒドロキノン、塩酸ヒドロキシアミン、硫酸ヒドロキシアミン、チオグリコール酸イソオクチル、コウジ酸、マデカシコシド(madecassicoside)、アスコルビン酸マグネシウム、アスコルビルリン酸マグネシウム、メラトニン、メトキシ−PEG−7コハク酸ルチニル、メチレンジ−t−ブチルクレゾール、アスコルビン酸メチルシラノール、ノルジヒドログアイアレチン酸、没食子酸オクチル、フェニルチオグリコール酸、フロログリシノール、アスコビルトコフェロールリン酸カリウム、チオジグリコールアミド、亜硫酸カリウム、没食子酸プロピル、ロスマリン酸、ルチン、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビル/コレステリルリン酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオグリコール酸ナトリウム、ソルビチルフルフラール、ティーツリー(Melaleuca aftemifolia)油、酢酸トコフェロール、アスコルビン酸テトラヘキシルデシル、テトラヒドロジフェルロイルメタン、リノール酸/オレイン酸トコフェロール、チオジグリコール、コハク酸トコフェロール、チオジグリコール酸、チオグリコール酸、チオ乳酸、チオサリチル酸、チオタウリン、レチノール、トコフェレス−5、トコフェレス−10、トコフェレス−12、トコフェレス−18、トコフェレス−50、トコフェロール、トコフェルソラン、リノール酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、トコキノン、o−トリルビグアニド、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ユビキノン、及びジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、及びこれらの混合物である。
プロペラントガスの例としては、二酸化炭素、窒素、亜酸化窒素、揮発性炭化水素(ブタン、イソブタン、又はプロパン等)、並びにジクロロジフルオロメタン及びジクロロテトラフルオロエタン等の塩素化又はフッ素化炭化水素、又はジメチルエーテル、並びにこれらの混合物が挙げられる。
特定の実施形態では、組成物は日焼け止めである。これらの実施形態では、パーソナルケア成分は、この日焼け止め剤を含む。日焼け止め剤は、例えば、日焼け止め添加剤、SPFブースタ、光安定剤、フィルム形成ポリマー等であり得る。日焼け止め剤は、更に又は代替的に、サンレスタンニング用途において使用することもできる。日焼け止め剤の具体例は上記のものである。
他の実施形態では、パーソナルケア成分は、毛髪ケア(ヘアケア)成分を含む。これらの実施形態では、組成物は、ヘアケア組成物とも呼称され得る。組成物の調製に使用する場合、ヘアケア成分は、典型的には、コンディショニング剤(シリコーン、カチオン性コンディショニング剤、疎水性コンディショニング剤等であってよい)、着色剤、染料、紫外線(UV)吸収剤、防腐剤、植物抽出物、脂肪族アルコール、ビタミン、香料、抗フケ剤、カラーケア添加剤、真珠光沢(pearlising)剤、pH調整剤、電解質、キレート剤、スタイリング剤、セラミド、アミノ酸誘導体、懸濁剤、界面活性剤、洗浄剤、乳化剤、増粘剤、酸化剤、還元剤、フィルム形成ポリマー、及びこれらの組み合わせから選択される。これらの毛髪ケア実施形態のいくつかによれば、組成物は、シャンプー、リンス・オフ・コンディショナー、リーブ・イン・コンディショナー、ジェル、ポマード、セラム、スプレー、着色製品、又はマスカラとも呼称され得る。これらのヘアケア成分の多くの例を、好適なパーソナルケア成分として上記した。
酸化剤の例は、過硫酸アンモニウム、過酸化カルシウム、過酸化水素、過酸化マグネシウム、過酸化メラミン、臭素酸カリウム、カロ酸カリウム、塩素酸カリウム、過硫酸カリウム、臭素酸ナトリウム、炭酸ナトリウム過酸化物、塩素酸ナトリウム、ヨウ素酸ナトリウム、過ホウ素酸ナトリウム、過硫酸ナトリウム、二酸化ストロンチウム、過酸化ストロンチウム、過酸化尿素、過酸化亜鉛、及びこれらの混合物である。
還元剤の例は、重亜硫酸アンモニウム、亜硫酸アンモニウム、チオグリコール酸アンモニウム、チオ乳酸アンモニウム、システアミン(cystemaine)HCl、システイン、システインHCl、エタノールアミンチオグリコレート、グルタチオン、グリセリルチオグリコレート、グリセリルチオプロピオネート、ヒドロキノン、p−ヒドロキシアニソール、イソオクチルチオグリコレート、チオグリコール酸マグネシウム、メルカプトプロピオン酸、メタ重亜硫酸カリウム、亜硫酸カリウム、チオグリコール酸カリウム、重亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、ヒドロキシメタンスルホン酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオグリコール酸ナトリウム、チオグリコール酸ストロンチウム、スーパーオキサイドジスムターゼ、チオグリセリン、チオグリコール酸、チオ乳酸、チオサリチル酸、亜鉛ホルムアルデヒドスルホキシレート、及びこれらの混合物である。
ふけ防止剤の例としては、ピリジンチオン塩、セレン化合物(例えば、二硫化セレン)、及び可溶性ふけ防止剤、並びにこれらの混合物が挙げられる。
他の実施形態では、パーソナルケア成分は、ネイルケア成分を含む。これらの実施形態では、組成物は、ネイルケア組成物とも呼称され得る。組成物の調製に使用される場合、ネイルケア成分は、例えば、ネイルポリッシュ、ネイルジェル、ネイルチップ、アクリルフィニッシュなどといったネイルケア組成物に使用される任意の成分であり得る。かかるネイルケア成分の例としては、顔料、樹脂、溶媒、揮発性ハロゲン化合物(例えばメトキシノナフルオロブタン及び/又はエトキシノナフルオロブタン)等が挙げられる。
より具体的には、ネイルケア成分の例としては、ブチルアセテート、エチルアセテート、ニトロセルロース、アセチルトリブチルシトレート、イソプロピルアルコール、アジピン酸/ネオペンチルグリコール/無水トリメリト酸(trimelitic anhydride)コポリマー、ステアラルコニウムベントナイト、アクリレートコポリマー、パントテン酸カルシウム、セトラリア・イスランディカ(Cetraria islandica)抽出物、コンドラス・クリスプス(Chondrus crispus)、スチレン/アクリレートコポリマー、トリメチルペンタンジイルジベンゾエート−1、ポリビニルブチラール、N−ブチルアルコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、雲母、シリカ、酸化スズ、ホウケイ酸カルシウム、合成フッ素金雲母、ポリエチレンテレフタレート、ラウリン酸ソルビタン誘導体、タルク、ホホバ抽出物、ダイアモンド粉末、イソブチルフェノキシエポキシ樹脂、シルクパウダー、及びこれらの混合物が挙げられる。
他の実施形態では、パーソナルケア成分は、歯ケア成分を含む。これらの実施形態では、組成物は、歯ケア組成物とも呼称され得る。かかる歯ケア組成物の1つの具体例は歯磨き粉である。歯ケア組成物の別の例は、歯の美白用組成物である。歯ケア成分は、歯ケア組成物に適した任意の歯ケア成分、例えば、研磨化合物(例えば、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、シリカ、ゼオライト)、フルオライド化合物、界面活性剤、風味剤、再石灰化剤、抗菌剤等であってもよい。
ある種の実施形態では、パーソナルケア成分は、組成物がスキンケア又はヘアケア等のいずれに使用される場合であっても、パーソナルケア成分として使用され得る、フィルム形成ポリマーを含む。本明細書で使用するとき、「フィルム形成ポリマー」は、そのものが、又は任意選択的にフィルム形成剤の存在下で、基質上にフィルムの形成可能なポリマー又はオリゴマーを意味する。フィルム形成ポリマーは、例えば、加熱、周囲条件への暴露、などといった、硬化条件の適用時にフィルムを形成し得る。あるいは、フィルム形成ポリマーは、フィルム形成ポリマーが任意選択的に処理され得る任意のキャリアビヒクルの蒸発時に、フィルムを形成することができる。フィルム形成ポリマーは、フィルムを形成する際に、例えば、フィルム形成ポリマーが架橋され得る、又はさもなければ更なる結合を含み得る、反応にかけられてもよい。しかし、かかる反応がなくとも、フィルム形成ポリマーは、フィルムを形成し得る。フィルム形成ポリマーは、ゲル化剤であり得る。フィルム形成ポリマーは、組成物が日焼け止め剤である場合に特に有利であるものの、パーソナルケア成分は、他の組成物においてもフィルム形成ポリマーを同様に含み得る。
フィルムが形成される基質は任意の基質であってよいものの、処置方法について以下詳細に記載するとおり、基質は、一般的には哺乳動物、特にヒトの一部分である。好適な基質の具体例としては、皮膚(スキン)、毛髪(ヘア)、及び爪(ネイル)が挙げられる。
一般にフィルムは、様々な厚さを有し得るものの、連続している。「連続」とは、フィルムがなんら開口部を定めないことを意味する。フィルムは肉眼的に連続したものと呼称され得る。フィルムは、基質により支持されてよく、又は例えば、物理的及び/又は化学的に基質に結合されてよい。ある種の実施形態では、このフィルムは任意選択的に基質から取外し可能なものであり、例えば、フィルムは基質から剥離可能なものであり得る。フィルムは、基質からの分離時に損傷させずに自立フィルムのまま保つことができ、又はフィルムの連続性を損ない得る及び/又は破壊し得る剪断を加えて分離されてもよい。
好適なフィルム形成ポリマーの具体例としては、アクリルポリマー、シリコーン樹脂(例えばポリプロピルシルセスキオキサン)、ポリウレタン、ポリウレタン−アクリル、ポリエステル、ポリエステル−ポリウレタン、ポリエーテル−ポリウレタン、ポリエステルアミド、アルキド、ポリアミド、ポリウレア、ポリウレア−ポリウレタン、セルロース系ポリマー(例えば、ニトロセルロース)、シリコーン、アクリル−シリコーン、ポリアクリルアミド、フルオロポリマー、ポリイソプレン、及びこれらの任意のコポリマー若しくはターポリマー、又はこれらのうちの1つを含むものが挙げられる。好適なフィルム形成ポリマーについて本明細書で使用するとき、用語「シリコーン」は、直鎖状、分枝状、及び樹脂シリコーンを含むものの、樹脂シリコーンは、一般的に、ポリマーではなくシリコーン樹脂と呼称される。シリコーンは変性されていてもよく、例えばシリコーンは、シリコーングラフトアクリルポリマーであってもよい。
上記案内のとおり、フィルム形成ポリマーは、フィルム形成ポリマーを一部又は完全に溶解可能であり得るキャリアビヒクル中に配置され得る。フィルム形成ポリマーの選択により、キャリアビヒクルは、例えば、油、例えば有機油及び/又はシリコーン油、溶媒、水等であり得る。フィルム形成ポリマーは、任意選択的に少なくとも1種の安定化剤により表面が安定化されているポリマー粒子の形態であってよく、ポリマー粒子は、分散体又はエマルジョンとして存在し得る。
フィルム形成ポリマーは、スチレンを含まないものであり得るブロックポリマーであってよい。典型的には、ブロックポリマーは、少なくとも1つの第1のブロックと、少なくとも1つの第2のブロックとを含み、これらのブロックは、第1のブロックの少なくとも1つの構成モノマーと、第2のブロックの少なくとも1つの構成モノマーとを含む、中間体ブロックにより共に連結されていてよい。一般に、第1及び第2のブロックのガラス転移温度は互いに異なる。
ブロックポリマーの調製に使用できるモノマーとしては、例えば、メチルメタクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート及びイソボルニル(メタ)アクリレート、メチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、シクロデシルアクリレート、ネオペンチルアクリレート、イソデシルアクリルアミド2−エチルヘキシルアクリレート、及びこれらの混合物が挙げられる。
特定の実施形態では、フィルム形成ポリマーは、フリーラジカル重合を介して得られ又は生成され得る。例えば、少なくとも1種のアクリルモノマーと、重合性末端基を含む少なくとも1種のシリコーン又は炭化水素系マクロモノマーとを、フリーラジカル重合させて、フィルム形成ポリマーを生成することもできる。
炭化水素系マクロモノマーの具体例としては、直鎖状又は分枝状のC8−C22アルキルアクリレート又はメタクリレートの、ホモポリマー及びコポリマーが挙げられる。重合性末端基は、ビニル基又は(メタ)アクリレート基であってもよく、例えばポリ(2−エチルヘキシルアクリレート)マクロモノマー、ポリ(ドデシルアクリレート)又はポリ(ドデシルメタクリレート)マクロモノマー、ポリ(ステアリルアクリレート)又はポリ(ステアリルメタクリレート)マクロモノマー等であってもよい。かかるマクロモノマは、一般的に重合性末端基として1つの(メタ)アクリレート基を含む。
炭化水素系マクロモノマーの更なる例としては、(重合性末端基として)エチレン性不飽和末端基、例えば(メタ)アクリレート末端基を含む、ポリオレフィンが挙げられる。かかるポリオレフィンの具体例としては、ポリエチレンマクロモノマー、ポリプロピレンマクロモノマー、ポリエチレン/ポリプロピレンコポリマーマクロモノマー、ポリエチレン/ポリブチレンコポリマーマクロモノマー、ポリイソブチレンマクロモノマー、ポリブタジエンマクロモノマー、ポリイソプレンマクロモノマー、ポリブタジエンマクロモノマー、及びポリ(エチレン/ブチレン)−ポリイソプレンマクロモノマーが挙げられる。
シリコーン系マクロモノマーの例としては、重合性末端基、例えば(メタ)アクリレート末端基を含むオルガノポリシロキサンが挙げられる。オルガノポリシロキサンは、直鎖状、分枝状、部分的に分枝状、又は樹脂であってよい。様々な実施形態では、オルガノポリシロキサンは直鎖状である。これらの実施形態では、オルガノポリシロキサンは、ポリジメチルシロキサンであってよいものの、メチル基以外の炭化水素基がメチル基と共に又はメチル基の代わりに存在してもよい。典型的には、重合性末端基は末端であるものの、重合性末端基は任意選択的にペンダントであってもよい。シリコーン系マクロモノマーの1つの具体例は、モノメタクリルオキシプロピルポリジメチルシロキサンである。
ある種の実施形態では、フィルム形成ポリマーは、キャリアビヒクルとしての油に可溶性である有機のフィルム形成ポリマーである。これらの実施形態では、フィルム形成ポリマーは、脂溶性ポリマーと呼称され得る。脂溶性ポリマーは任意のタイプのものであってよく、それらの具体例としては、オレフィン、シクロオレフィン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルアミド、(メタ)アクリル酸エステル若しくはアミド等を含むもの、又はこれらから形成されたものが挙げられる。
一実施形態では、脂溶性ポリマーは、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるモノマーから形成される。
あるいは更に、脂溶性ポリマーは、典型的には、シリコーン主鎖とアクリルグラフトとを含む、あるいはアクリル主鎖とシリコーングラフトとを含む、アクリル−シリコーングラフトポリマーであり得る。
フィルム形成ポリマーはハロゲン化されていてもよく、例えば、フィルム形成ポリマーはフッ素原子を含んでいてもよい。
あるいは上記記載したとおり、フィルム形成ポリマーは、ニトロセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセトブチレート、セルロースアセトプロピオネート、又はエチルセルロース等のセルロース系ポリマーであってもよい。あるいは更に、フィルム形成ポリマーは、ポリウレタン、アクリルポリマー、ビニルポリマー、ポリビニルブチラール、アルキド樹脂、又はアリールスルホンアミド−ホルムアルデヒド樹脂等のアルデヒド縮合生成物由来の樹脂を含み得る。
更に、上記記載したとおり、フィルム形成ポリマーはシリコーンを含んでもよく、直鎖状、分枝状、及び樹脂であり得る。樹脂シリコーンは、一般的に、当業界で理解されるとおり、少なくとも1つのT及び/又はQ単位を含む。樹脂シリコーンの例としては、シルセスキオキサンが挙げられる。シリコーンは、フィルム形成ポリマーを構成するのであれば、M、D、T、及びQ単位の任意の組み合わせを含んでもよい。
フィルム形成ポリマーがシリコーンを含む場合、フィルム形成ポリマーは両親媒性シリコーンを含んでいてもよい。両親媒性シリコーンは、典型的には、シリコーン媒体と相溶性のあるシリコーン部分と親水性部分とを含む。親水性部分は、例えば、ヒドロキシル基を1〜12個有するアルコール及びポリオール、並びにポリオキシアルキレン(例えば、オキシプロピレン単位及び/又はオキシエチレン単位を含むもの)から選択される化合物の残基であり得る。
両親媒性シリコーンは、ゲル化有効成分を有するか、又は有しない油であり得る。この種の油は、例えば、ジメチコンコポリオール、ビスヒドロキシエトキシプロピルジメチコン等を含み得る。
一実施形態では、フィルム形成ポリマーは、シリコーン有機エラストマーゲルを含む。シリコーン有機エラストマーゲルは、ポリオキシアルキレンにより架橋された直鎖状オルガノポリシロキサン鎖を含む。シリコーン有機エラストマーゲルは、直鎖状オルガノポリシロキサン鎖からペンダントとして延びている親水性ポリエーテル官能性を更に含んでいてもよい。好適なシリコーン有機エラストマーゲルの具体例は、国際出願(PCT)番号第PCT/US2010/020110号において開示されており、その全容が参照により本明細書に組み込まれる。
フィルム形成ポリマーとしての使用に適した架橋シリコーン化合物の追加の例が、米国特許出願番号第10/269,758号及び同第10/228,890号に開示されており、そのそれぞれの全容が参照により本明細書に組み込まれる。組成物に適した他のフィルム形成ポリマーの追加の例は、国際出願番号第PCT/EP2007/064259号、同第PCT/EP2007/060682号、及び同第PCT/EP2005/013018号において開示されており、各々の全容が参照により本明細書に組み込まれる。
パーソナルケア成分がフィルム形成ポリマーを含む場合、フィルム形成ポリマーは、様々な量で、例えば、組成物の合計重量に基づいて0重量%超〜100重量%未満、あるいは0.1重量%〜60重量%、あるいは0.1重量%〜50重量%の量で、組成物中に存在し得る。異なる種類のフィルム形成ポリマーの組み合わせを使用することもできる。
様々な実施形態では、パーソナルケア成分は、パーソナルケア有効成分、ヘルスケア有効成分、又はこれらの組み合わせ(まとめて「有効成分(active又はactives)」)を含んでよく、又はそれらとして呼称され得る。本明細書で使用するとき、「パーソナルケア有効成分」は、パーソナルケア処方物中の添加剤として当該技術分野において既知であり、典型的には、化粧及び美容上の利点をもたらす、任意の化合物、又は化合物の混合物を意味する。「ヘルスケア有効成分」は、薬学的又は医学的利点をもたらすことが当該技術分野において既知である、任意の化合物又は化合物の混合物を意味する。したがって、「ヘルスケア有効成分」としては、一般的に使用され、the Code of Federal Regulations,Parts 200〜299及びParts 300〜499のTitle 21,Chapter Iに記されるthe United States Department of Health & Human Services Food and Drug Administrationに定義される有効成分、又は薬物有効成分と考えられる材料が挙げられる。具体的なパーソナルケア有効成分及びヘルスケア有効成分を以下に記載する。これらのパーソナルケア有効成分及びヘルスケア有効成分は、例えば、スキンケア組成物、ヘアケア組成物、ネイルケア組成物、及び/又は歯ケア組成物のいずれを形成するのに使用されるにせよ、パーソナルケア成分を構成し得る。例えば、様々な実施形態では、同一のパーソナルケア成分が、ヘアケア組成物又はスキンケア組成物のいずれかを形成するために使用され得る。当業界で理解されるとおり、以下に記載されるパーソナルケア有効成分の少なくともいくつかは、それぞれ、スキンケア組成物、ヘアケア組成物、ネイルケア組成物、及び歯ケア組成物に関して上記したある種のパーソナルケア成分である。例えば、好適なパーソナルケア成分として前述した植物抽出物の例示的な例となる多種の植物抽出物又は野菜抽出物を以下に記載する。以下に記載の有効な成分、すなわち有効成分は、組成物のパーソナルケア成分を構成することができ、又はそれらと組み合わせて使用することができる。
本組成物に使用するのに有用な有効成分として、ビタミン及び「プロビタミン」を含むその誘導体が挙げられる。本明細書で有用なビタミンとしては、ビタミンA1、レチノール、レチノールのC2−C18エステル、ビタミンE、トコフェノール、ビタミンEのエステル、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。レチノールとしては、トランス−レチノール、1,3−シス−レチノール、11−シス−レチノール、9−シス−レチノール、及び3,4−ジデヒドロ−レチノール、ビタミンC及びその誘導体、ビタミンB1、ビタミンB2、プロビタミンB5、パンテノール、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、葉酸、ビオチン、並びにパントテン酸が挙げられる。本明細書に含まれるとみなされるその他の好適なビタミン及びそのビタミンのINCI名は、ジパルミチン酸アスコルビル、ペクチン酸アスコルビルメチルシラノール、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、アスコルビン酸グルコシド(glucocide)、リン酸アスコルビルナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、硫酸アスコルビル二ナトリウム、リン酸(アスコルビル/トコフェリル)カリウムである。一般に、レチノール、全トランス型レチノイン酸及びそれらの誘導体、それらの異性体及び類縁体は、「レチノイド」と総称される。
なお、レチノールとは、米国化粧品工業会(CTFA)(Washington DC)により指定されるビタミンAの化粧品原料国際命名法(INCI)による名前である。本明細書に含まれると考えられるその他の好適なビタミン及びそのビタミンのINCI名は、レチニルアセテート、レチニルパルミテート、レチニルプロピオネート、α−トコフェロール、トコフェルソラン、トコフェリルアセテート、トコフェリルリノレート、トコフェリルニコチネート、及びトコフェリルスクシネートである。
本明細書での使用に好適な市販の製品のいくつかの例には、ビタミンAアセテート及びビタミンC(いずれもFluka Chemie AG,Buchs,Switzerlandの製品);COVI−OX T−50(Henkel Corporation,La Grange,IllinoisのビタミンE製品);COVI−OX T−70(Henkel Corporation,La Grange,Illinoisの別のビタミンE製品);並びにビタミンEアセテート(Roche Vitamins & Fine Chemicals,Nutley,New Jerseyの製品)がある。
有効成分は、酵素等のタンパク質であってもよい。酵素としては、市販のもの、改良型、組み換え型、野生型、自然界にみられない変異型、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、好適な酵素としては、ヒドロラーゼ、クチナーゼ、オキシダーゼ、トランスフェラーゼ、レダクターゼ、ヘミセルラーゼ、エステラーゼ、イソメラーゼ、ペクチナーゼ、ラクターゼ、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、カタラーゼ、及びこれらの混合物が挙げられる。ヒドロラーゼとしては、プロテアーゼ(細菌性、真菌性、酸性、中性、又はアルカリ性)、アミラーゼ(α又はβ)、リパーゼ、マンナナーゼ、セルラーゼ、コラゲナーゼ、リゾチーム(lisozymes)、スーパーオキサイドジスムターゼ、カタラーゼ、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。プロテアーゼとしては、トリプシン、キモトリプシン、ペプシン、パンクレアチン、及び他の哺乳類酵素、パパイン、ブロメライン、及び他の植物性酵素、スブチリシン、エピデルミン、ナイシン、ナリンギナーゼ(L−ラムノシダーゼ)ウロキナーゼ、及び他の細菌性酵素が挙げられるが、これらに限定されない。リパーゼとしては、トリアシル−グリセロールリパーゼ、モノアシル−グリセロールリパーゼ、リポタンパク質リパーゼ、例えばステアプシン、エレプシン、ペプシン、その他哺乳、植物、細菌リパーゼ、及びこれらの精製物が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、天然のパパインを酵素として使用する。更に、刺激ホルモン、例えば、インスリンを、酵素と共に用いてその有効性を強化することができる。
有効成分は、1種以上の植物抽出物又は野菜抽出物であってもよい。これらの成分の例は以下のとおりである。アシタバ抽出物、アボカド抽出物、アジサイ抽出物、ムクゲ抽出物、ウサギギク抽出物、アロエ抽出物、アンズ抽出物、キョウニン抽出物、イチョウ抽出物、ウイキョウ抽出物、ターメリック[ウコン]抽出物、ウーロン茶抽出物、エイジツ抽出物、エキナシア抽出物、オウゴン抽出物、オウバク(Phellodendro bark)抽出物、オウレン抽出物、大麦抽出物、ヒペリカム(Hyperium)抽出物、オドリコソウ抽出物、オランダガラシ抽出物、オレンジ抽出物、乾燥させた海水、海藻抽出物、加水分解エラスチン、加水分解小麦粉末、加水分解絹、カモミール抽出物、ニンジン抽出物、アルテミシア抽出物、天草抽出物、ハイビスカス茶抽出物、ピラカンサ(Pyracantha Fortuneana)の実抽出物、キウイ抽出物、キナ皮抽出物、キュウリ抽出物、グアノシン(guanocine)、クチナシ抽出物、クマザサ抽出物、クジン抽出物、クルミ抽出物、グレープフルーツ抽出物、クレマチス抽出物、クロレラ抽出物、クワ抽出物、ゲンチアナ抽出物、紅茶抽出物、酵母抽出物、ゴボウ抽出物、コメヌカ発酵素抽出物、コメ胚芽油、ヒレハリソウ抽出物、コラーゲン、コケモモ抽出物、クチナシ抽出物、サイシン抽出物、ミシマサイコ属の抽出物、臍帯抽出物、サルビア抽出物、サポナリア抽出物、タケ抽出物、サンザシの実抽出物、サンショウの実抽出物、シイタケ抽出物、ジオウ抽出物、ムラサキ抽出物、シソ抽出物、リンデン抽出物、シモツケソウ抽出物、シャクヤク抽出物、ショウブ根抽出物、シラカバ抽出物、トクサ抽出物、ヘデラヘリックス(ツタ)抽出物、サンザシ抽出物、セイヨウニワトコ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、セイヨウハッカ抽出物、セージ抽出物、ゼニアオイ抽出物、センキュウの根抽出物、センブリ抽出物、ダイズ抽出物、ナツメ抽出物、タイム抽出物、茶抽出物、クローブ抽出物、イネ科のチガヤ(imperata cyrillo)抽出物、ウンシュウミカン果皮抽出物、トウキ抽出物、キンセンカ抽出物、トウニン抽出物、ダイダイ果皮抽出物、ドクダミ(Houttuyna cordata)抽出物、トマト抽出物、納豆抽出物、朝鮮人参抽出物、緑茶抽出物(チャノキ(camelliea sinesis))、ニンニク抽出物、ノバラ抽出物、ハイビスカス抽出物、バクモンドウ抽出物、ハス抽出物、パセリ抽出物、ハチミツ、マンサク抽出物、ヒカゲミズ抽出物、エンメイソウ抽出物、ビサボロール抽出物、ビワ抽出物、フキタンポポ抽出物、西洋フキ抽出物、ブクリョウ抽出物、ナギイカダ抽出物、ブドウ抽出物、プロポリス抽出物、ヘチマ抽出物、ベニバナ抽出物、ペパーミント抽出物、ボダイジュ抽出物、ボタン抽出物、ホップ抽出物、マツ抽出物、セイヨウトチノキ抽出物、ミズバショウ[Lysichiton camtschatcese]抽出物、ムクロジ抽出物、セイヨウヤマハッカ抽出物、モモ抽出物、ヤグルマギク抽出物、ユーカリ抽出物、ユキノシタ抽出物、シトロン抽出物、ジュズダマ抽出物、ヨモギ抽出物、ラベンダー抽出物、リンゴ抽出物、レタス抽出物、レモン抽出物、レンゲ抽出物、バラ抽出物、ローズマリー抽出物、ローマンカモミール抽出物、及びローヤルゼリー抽出物、並びにこれらの組み合わせ。
本組成物における薬物として有用なヘルスケア有効成分の代表的な非限定例を以下に列挙する。1つ以上の薬物は、単独で、又は上記有効成分及び/若しくは上記パーソナルケア成分と組み合わせてのいずれかで、使用することができる。
組成物は、抗寄生虫剤を含むことができる。この抗寄生虫剤は任意のタイプのものであってよい。抗寄生虫剤の例としては、ヘキサクロロベンゼン、カルバメート、天然に生じるピレスロイド、ペルメトリン、アレトリン、マラチオン、ピペロニルブトキサイド、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。
組成物は、殺菌剤とも呼称される抗菌剤を含んでよい。抗菌剤は任意のタイプのものであってよい。抗菌剤の例としては、クレゾール及びレゾルシノールを含むフェノールが挙げられる。かかる組成物は、皮膚の感染症を処置するために使用され得る。非常によくみられる皮膚感染症の例はにきびであり、にきびは、p.アクネス(p. acnes)、並びに黄色ブドウ球菌(Staphylococus aurus)又はシュードモナス(Pseudomonas)による皮脂腺の侵襲を伴う。有用な抗にきび有効成分の例としては、サリチル酸(o−ヒドロキシ安息香酸)、サリチル酸誘導体、例えば5−オクタノイルサリチル酸、レゾルシノール等の角質溶解薬;レチノイン酸及びその誘導体等のレチノイド(例えばシス体及びトランス体);硫黄含有D体及びL体アミノ酸及びそれらの誘導体、並びにそれらの塩、特にそれらのN−アセチル誘導体(好ましい例はN−アセチル−L−システイン);リポ酸;抗生物質及び抗菌剤(ベンゾイルパーオキサイド、オクトピロックス、テトラサイクリン、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシ−ジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロバニリド(trichlorobanilide)、アゼライン酸及びその誘導体、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、エチルアセテート、クリンダマイシン、及びメクロサイクリン等);フラボノイド等のセボスタット(sebostats);並びに胆汁酸塩(シムノールサルフェート及びその誘導体、デオキシコレート及びコレート等);パラクロロメタキシレノール;並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
約0.2重量%、1.0重量%、及び1.3重量%の濃度のフェノールは、一般的に、それぞれ静菌性、殺菌性、及び殺菌性がある。いくつかのフェノール誘導体はフェノール自体よりも効果が高く、これらの中で特に重要であるのは、ハロゲン化フェノール及びビス−フェノール、アルキル−置換フェノール、並びにレゾルシノールである。疎水性抗菌剤としては、トリクロサン、トリクロカーボン(triclocarbon)、オイカリプトール、メントール、メチルサリチレート、チモール、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
組成物は、抗真菌剤を含んでいてもよい。抗真菌剤は任意のタイプのものであってよい。抗真菌剤の例としては、アゾール、ジアゾール、トリアゾール、ミコナゾール、フルコナゾール、ケトコナゾール、クロトリマゾール、イトラコナゾール、グリセオフルビン、シクロピロックス、アモロルフィン、テルビナフィン、アンホテリシンB、ヨウ化カリウム、フルシトシン(5FC)及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。米国特許第4,352,808号では、抗真菌活性及び抗菌活性を有する3−アラルキルオキシ−2,3−ジヒドロ−2−(1H−イミダゾリルメチル)ベンゾ[b]チオフェン化合物が開示されており、参照により本明細書に組み込まれる。
組成物は、ステロイド系抗炎症剤を含むことができる。ステロイド系抗炎症剤は任意のタイプのものであってよい。ステロイド性抗炎症薬の例としては、ヒドロコルチゾン、ヒドロキシルトリアムシノロン、αメチルデキサメタゾン、リン酸デキサメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、吉草酸クロベタゾール、デソニド、デスオキシメタゾン、酢酸デスオキシコルチコステロン、デキサメタゾン、ジクロリゾン、酢酸ジフロラゾン、吉草酸ジフルコルトロン、フルアドレノロン、フルクロロンアセトニド(fluclarolone acetonide)、フルドロコルチゾン、ピバル酸フルメタゾン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオコルチンブチルエステル(flucortine butylester)、フルオコルトロン、酢酸フルプレドニデン(フルプレドニリデン)、フルランドレノロン、ハルシノニド、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロンアセトニド、コルチゾン、コルトドキソン、フルセトニド(flucetonide)、フルドロコルチゾン、酢酸ジフルオロゾン(difluorosone diacetate)、フルラドレナロンアセトニド(fluradrenalone acetonide)、メドリゾン、amc、アムシナフィド、ベタメタゾン及びそのエステル残部、クロルプレドニゾン、酢酸クロルプレドニゾン、クロコルトロン(clocortelone)、クレシノロン(clescinolone)、ジクロリゾン、ジフルプレドナート、フルクロロニド、フルニソリド、フルオロメトロン(fluoromethalone)、フルペロロン、フルプレドニソロン、吉草酸ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾンシクロペンチルプロプリオナート、ヒドロコルタマート、メプレドニゾン、パラメタゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、トリアムシノロン等のコルチコステロイド、並びにこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。
現在市販されている局所抗ヒスタミン経皮製剤として、1%及び2%のジフェンヒドラミン(Benadryl(登録商標)及びCaladryl(登録商標))、5%のドキセピン(Zonalon(登録商標))クリーム、マレイン酸ピリラミン(phrilamine)、クロルフェニラミン及びトリペレナミン、フェノチアジン、塩酸プロメタジン(Phenergan(登録商標))、並びにマレイン酸ジメチンデンが挙げられる。これらの薬物、並びに追加の抗ヒスタミン剤を本発明の組成物に含めてもよい。加えて、いわゆる「天然」の抗炎症剤として有用であり得る。例えば、キャンデリラワックス、αビサボロール、アロエベラ、マンジスタ(Manjistha)(アカネ属の植物、特にルビア・コルディフォリア(Rubia cordifolia)の抽出物)、及びグガル(Guggal)(ミルラノキ属の植物、特にコミフォラ・ムクル(Commiphora mukul)の抽出物)を本発明の組成物中の有効成分として用いてよい。
該組成物は非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)を含んでいてもよい。NSAIDは任意のタイプのものであってよい。NSAIDの例としては、以下のNSAIDカテゴリのものが挙げられるがこれらに限定されない:プロピオン酸誘導体(propionic to acid derivatives);酢酸誘導体;フェナム酸誘導体;ビフェニルカルボン酸誘導体;及びオキシカム。かかるNSAIDは、米国特許第4,985,459号に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。更なる例としては、アセチルサリチル酸、イブプロフェン、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、フェンブフェン、ケトプロフェン、インドプロフェン、ピルプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラノプロフェン、ミロプロフェン(mniroprofen)、チオキサプロフェン、スプロフェン、アルミノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェン、及びブクロキシ酸、並びにこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。
該組成物は、酸化防止剤/ラジカル捕捉剤を含んでいてもよい。酸化防止剤は任意のタイプのものであってよい。酸化防止剤の例としては、アスコルビン酸(ビタミンC)及びその塩、トコフェノール(ビタミンE)及びその誘導体、例えばソルビン酸トコフェノール、その他のトコフェノールのエステル、ブチル化ヒドロキシ安息香酸及びそれらの塩、6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸(商品名Trolox(登録商標)として市販)、没食子酸及びそのアルキルエステル、特に没食子酸プロピル、尿酸及びその塩並びにアルキルエステル、ソルビン酸及びその塩、脂肪酸のアスコルビルエステル、アミン(例えばN,N−ジエチルヒドロキシルアミン、アミノ−グアニジン)、スルフヒドリル化合物(例えばグルタチオン)が挙げられ、並びに、ジヒドロキシフマル酸及びその塩、及びEDTA、BHT等並びにこれらの組み合わせを用いてもよいが、これらに限定されない。
組成物は抗生物質を含んでよい。抗生物質は任意のタイプのものであってよい。抗生物質の例としては、クロラムフェニコール、テトラサイクリン、合成及び半合成ペニシリリン、β−ラクタム、キノロン、フルオロキノロン、マクロライド抗生物質、ペプチド抗生物質、シクロスポリン、エリスロマイシン、クリンダマイシン、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
組成物は局所麻酔薬を含んでいてもよい。局所麻酔薬は任意のタイプのものであってよい。局所麻酔薬の例としては、ベンゾカイン、リドカイン、ブピバカイン、クロロプロカイン(chlorprocaine)、ジブカイン、エチドカイン、メピバカイン、テトラカイン、ジクロニン、ヘキシルカイン、プロカイン、コカイン、ケタミン、プラモキシン、フェノール、薬学上許容されるその塩、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
組成物は、抗ウイルス剤を含んでいてもよい。抗ウイルス剤は任意のタイプのものであってよい。抗ウイルス剤の例としては、ウイルスのレセプターへの付着、ウイルスの細胞内への移行、ウイルスの複製、又は細胞からのウイルスの放出を阻害又は低減する、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、融合タンパク質抗体、核酸分子、有機分子、無機分子、及び小分子が挙げられるが、これらに限定されない。特に、抗ウイルス剤としては、ヌクレオシド類縁体(例えば、ジドブジン、アシクロビル、アシクロビルのプロドラッグ、ファムシクロビル、ガンシクロビル(gangcyclovir)、ビダラビン、イドクスウリジン、トリフルリジン、及びリバビリン)、n−ドコサノール(docosanoll)、ホスカルネット、アマンタジン、リマンタジン、サキナビル、インジナビル、リトナビル、イドクスウリジン、α−インターフェロン及びその他のインターフェロン、AZT、並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
組成物は、抗がん剤を含んでいてもよい。抗がん剤は任意のタイプのものであってよい。抗がん剤の例としては、アシビシン;アクラルビシン;アコダゾールヒドロクロリド;アクロニン;アドゼレシン;アルデスロイキン;アルトレタミン;アンボマイシン;酢酸アメタントロン;アミノグルテチミド;アムサクリン;アナストロゾール;アントラマイシン;アスパラギナーゼ;アスペルリン;アザシチジン;アゼテパ;アゾトマイシン;バチマスタット;ベンゾデパ;ビカルタミド;ビサントレン塩酸塩;ビスナフィドジメシラート;ビスホスホネート(例えば、パミドロン酸(アレディア(Aredria))、クロドロン酸ナトリウム(ボネフォス(Bonefos))、ゾレドロン酸(ゾメタ)、アレンドロネート(フォサマックス)、ナトリウム、イバンドロネート、シマドロネート、リセドロネート(Risedronate)、及びチルドロメート(tiludromate));ビゼレシン;硫酸ブレオマイシン;ブレキナルナトリウム;ブロピリミン;ブスルファン;カクチノマイシン;カルステロン;カラセミド;カルベチマー;カルボプラチン;カルムスチン;カルビシンヒドロクロリド;カルゼレシン;セデフィンゴール;クロラムブシル;シロレマイシン;シスプラチン;クラドリビン;クリスナトールメシラート;シクロホスファミド;シタラビン;ダカルバジン;ダクチノマイシン;ダウノルビシン塩酸塩;デシタビン;デキソルマプラチン;デアザグアニン;メシル酸デザグアニン;ジアジクオン;ドセタキセル;ドキソルビシン;ドキソルビシン塩酸塩;ドロロキシフェン;クエン酸ドロロキシフェン;ドロモスタノロンプロピオナート;ズアゾマイシン;エダトレキサート;塩酸エフロルニチン;エルサミトルシン;エンロプラチン;エンプロマート;エピプロピジン;エピルビシン塩酸塩;エルブロゾール;エソルビシン塩酸塩;エストラムスチン;エストラムスチンホスファートナトリウム;エタニダゾール;エトポシド;リン酸エトポシド;エトプリン;塩酸ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フロクスウリジン;リン酸フルダラビン;フルオロウラシル;フルロシタビン;ホスキドン;ホストリエシンナトリウム;ゲムシタビン;塩酸ゲムシタビン;ヒドロキシ尿素;塩酸イダルビシン;イフォスファミド;イルモホシン;インターロイキン−2(組換えインターロイキン2、又はrIL2を含む)、インターフェロンα−2a;インターフェロンα−2b;インターフェロンα−n1;インターフェロンα−n3;インターフェロンβI a;インターフェロンγI b;イプロプラチン;イリノテカン塩酸塩;ランレオチド酢酸塩;レトロゾール;酢酸ロイプロリド;リアロゾール塩酸塩;ロメトレキソールナトリウム(lometrexol sodium);ロムスチン;ロソキサントロン塩酸塩;マソプロコール;マイタンシン;メクロレタミン塩酸塩;抗CD2抗体酢酸メゲストロール;酢酸メレンゲストロール;メルファラン;メノガリル;メルカプトプリン;メトトレキサート;メトトレキサートナトリウム;メトプリン;メツレデパ;ミチンドミド;ミトカルシン;ミトクロミン;ミトギリン;ミトマルシン(mitomalcin);マイトマイシン;ミトスパー(mitosper);ミトタン;塩酸ミトキサントロン;ミコフェノール酸;ノコダゾール;ノガラマイシン;オルマプラチン;オキシスラン(oxisuran);パクリタキセル;ペグアスパラガーゼ(pegaspargase);ペリオマイシン;ペンタムスチン;硫酸ペプロマイシン;ペルホスファミド;ピポブロマン;ピポスルファン;ピロキサントロン塩酸塩;プリカマイシン;プロメスタン;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニムスチン;プロカルバジン塩酸塩;ピューロマイシン;ピューロマイシン塩酸塩;ピラゾフリン;リボプリン;ログレチミド;サフィンゴール;サフィンゴール塩酸塩;セムスチン;シムトラゼン;スパルホサートナトリウム;スパルソマイシン;スピロゲルマニウム塩酸塩;スピロムスチン;スピロプラチン;ストレプトニグリン;ストレプトゾシン;スロフェヌル;タリソマイシン;テコガランナトリウム;テガフール;テロキサントロン塩酸塩;テモポルフィン;テニポシド;テロキシロン;テストラクトン;チアミプリン;チオグアニン;チオテパ;チアゾフリン;チラパザミン;クエン酸トレミフェン;酢酸トレストロン;トリシリビンリン酸;トリメトレキサート;グルクロン酸トリメトレキサート;トリプトレリン;ツブロゾール塩酸塩;ウラシルマスタード;ウレデパ;バプレオチド;ベルテポルフィン;ビンブラスチン硫酸塩;ビンクリスチン硫酸塩;ビンデシン;ビンデシン硫酸塩;ビネピジン硫酸塩;ビングリシネート硫酸塩;ビンロイロシン硫酸塩;ビノレルビン酒石酸塩;ビンロシジン硫酸塩;ビンゾリジン硫酸塩;ボロゾール;ゼニプラチン;ジノスタチン;ゾルビシン塩酸塩;及びこれらの組み合わせ、が挙げられるが、これらに限定されない。
他の抗がん剤としては、20−エピ−1,25ジヒドロキシビタミンD3;5−エチニルウラシル;アビラテロン;アクラルビシン;アシルフルベン;アデシペノール;アドゼレシン;アルデスロイキン;すべてのTKアンタゴニスト;アルトレタミン;アムバムスチン(ambamustine);アミドクス(amidox);アミホスチン;アミノレブリン酸;アムルビシン;アムサクリン;アナグレリド;アナストロゾール;アンドログラホリド;血管新生抑制剤;アンタゴニストD;アンタゴニストG;アントラレリクス;抗背側化形態形成タンパク質−1(anti−dorsalizing morphogenetic protein−1);抗アンドロゲン、前立腺癌;抗エストロゲン;抗新生物薬;アンチセンスオリゴヌクレオチド;アフィジコリングリシナート;アポトーシス遺伝子モジュレーター;アポトーシスレギュレーター;アプリン酸;ara−CDP−DL−PTBA;アルギニンデアミナーゼ;アシュラクリン(asulacrine);アタメスタン;アトリムスチン;アキシナスタチン1;アキシナスタチン2;アキシナスタチン3;アザセトロン;アザトキシン;アザチロシン;バッカチンIII誘導体;バラノール;バチマスタット;BCR/ABLアンタゴニスト;ベンゾクロリン;ベンゾイルスタウロスポリン;βラクタム誘導体;βアレチン;βクラマイシンB;ベツリン酸;bFGF阻害剤;ビカルタミド;ビサントレン;ビスアジリジニルスペルミン(bisaziridinylspermine);ビスナフィド;ビストラテンA;ビセレシン;ブレフレート;ブロピリミン;ブドチタン;ブチオニンスルホキシミン;カルシポトリオール;カルホスチンC;カンプトテシン誘導体;カナリア痘IL−2;カペシタビン;カルボキサミドアミノトリアゾール;カルボキシアミドトリアゾール;CaRest M3;CARN 700;軟骨由来の阻害剤;カルゼレシン;カゼインキナーゼ阻害剤(ICOS);カスタノスペルミン;セクロピンB;セトロレリックス;chlorlns;クロロキノキサリンスルホンアミド;シカプロスト;シスポルフィリン;クラドリビン;クロミフェン類似体;クロトリマゾールコリスマイシンA;コリスマイシンB;コンブレタスタチンA4;コンブレタスタチン類似体;コナゲニン;クランベスシジン816;クリスナトール;クリプトフィシン8;クリプトフィシンA誘導体;クラシンA;シクロペンタンスラキノン;シクロプラタム;シペマイシン;シタラビンオクホスファート;細胞溶解因子;サイトスタチン;ダシリキシマブ;デシタビン;デヒドロジデムニンB;デスロレリン;デキサメタゾン;デキシフォスファミド;デクスラゾキサン;デクスベラパミル;ジアジクオン;ダイデムニンB;ジドックス;ジエチルノルスペルミン;ジヒドロ−5−アザシチジン;ジヒドロタキソール,9−;ジオキサマイシン;ジフェニルスピロムスチン;ドセタキセル;ドコサノール;ドラセトロン;ドキシフルリジン;ドロロキシフェン;ドロナビノール;デュオカルマイシンSA;エブセレン;エコムスチン;エデルホシン;エドレコロマブ;エフロルニチン;エレメン;エミテフル;エピルビシン;エポチロン;エポチロンB;エプリステリド;エストラムスチン類似体;エストロゲンアゴニスト;エストロゲンアンタゴニスト;エタニダゾール;リン酸エトポシド;アロマターゼ;ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フィルグラスチム;フィナステリド;フラボピリドール;フレゼラスチン;フルアステロン;フルダラビン;フルオロダウノルニシン塩酸塩;ホルフェニメックス;ホルメスタン;ホストリエシン;ホテムスチン;ガドリニウムテキサフィリン;硝酸ガリウム;ガロシタビン(galocitabine);ガニレリクス;ゼラチナーゼ阻害剤;ゲムシタビン;グルタチオン阻害剤;HMG CoAレダクターゼ阻害剤(例えば、アトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、レスコール、ルピトール(lupitor)、ロバスタチン、ロスバスタチン、及びシンバスタチン);ヘプスルファム;ヘレグリン;ヘキサメチレンビスアセトアミド;ヒペリシン;イバンドロン酸;イダルビシン;イドキシフェン;イドラマントン;イルモホシン;イロマスタット;イミダゾアクリドン;イミキモド;免疫賦活剤ペプチド;インスリン様成長因子1受容体阻害剤インターフェロンアゴニスト;インターフェロン;インターロイキン;イオベングアン;イオドドキソルビシン;イポメアノール,4−;イロプラクト(iroplact);イルソグラジン;イソベンガゾール(isobengazole);イソホモハリコンドリンB;イタセトロン;ジャスプラキノリド;カハラリドF;ラメラリン−N三酢酸;ランレオチド;レイナマイシン;レノグラスチム;レンチナン硫酸;レプトルスタチン;レトロゾール;白血病阻害因子;白血球αインターフェロン;ロイプロリド+エストロゲン+プロゲステロン;リュープロレイン;レバミソール;LFA−3TIP(Biogen,Cambridge,Mass.;米国特許第6,162,432号,参照により本明細書に援用);リアロゾール;直鎖状ポリアミン類似体;親油性二糖ペプチド;親油性白金化合物;リソクリナミド7;ロバプラチン;ロンブリシン;ロメトレキソール;ロニダミン;ロソキサントロン;ロバスタチン;ロキソリビン;ルートテカン;ルテチウムテキサフィリン;リソフィリン;溶菌ペプチド;マイタンシン(maitansine);マンノスタチンA;マリマスタット;マソプロコール;マスピン;マトリライシン阻害剤;マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤;メノガリル;メルバロン;メテレリン;メチオニナーゼ;メトクロプラミド;MWF阻害剤;ミフェプリストン;ミルテフォシン;ミリモスチム;ミスマッチ二本鎖RNA;ミトグアゾン;ミトラクトール;マイトマイシン類似体;ミトナフィド;マイトトキシン線維芽細胞増殖因子−サポリンミトキサントロン;モファロテン;モルグラモスチム;モノクローナル抗体、ヒト絨毛性ゴナドトロピン;モノホスホリル−脂質A+ミオバクテリウム細胞壁sk;モピダモール;多剤耐性遺伝子阻害剤;複数の腫瘍抑制因子−1をベースとした治療;マスタード抗がん剤(mustard anticancer agent);ミカペルオキシドB;マイコバクテリア細胞壁抽出物;ミリアポロン;N−アセチルジナリン;N−置換ベンズアミドナファレリン;ナグレスチップ(nagrestip);ナロキソン+ペンタゾシン;ナパビン(napavin);ナフテルピン;ナルトグラスチム;ネダプラチン;ネモルビシン;ネリドロン酸;中性エンドペプチダーゼ;ニルタミド;ニサマイシン;酸化窒素モジュレーター;ニトロキシド酸化防止剤;ニトルリン(nitrullyn);O6−ベンジルグアニン;オクトレオチド;オキセノン;オリゴヌクレオチド;オナプリストン;オンダンセトロン;オンダンセトロン;オラシン;経口用サイトカイン誘導剤;オルマプラチン;オサテロン;オキサリプラチン;オキサウノマイシン;パクリタキセル;パクリタキセル類似体;パクリタキセル誘導体;パラウアミン;パルミトイルリゾキシン;パミドロン酸;パナキシトリオール;パノミフェン;パラバクチン;パゼリプチン;ペガスパルガセ;ペルデシン;ポリ硫酸ペントサンナトリウム;ペントスタチン;ペントロゾール;ペルフルブロン;ペルホスファミド;ペリリルアルコール;フェナジノマイシン;フェニルアセテート;ホスファターゼ阻害剤;ピシバニール;ピロカルピン塩酸塩;ピラルビシン;ピリトレキシム;プラセチンA;プラセチンB;プラスミノーゲン活性化因子阻害剤;白金錯体;白金化合物;白金トリアミン錯体;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニゾン;プロピルビスアクリドン;プロスタグランジンJ2;プロテアソーム阻害剤;プロテインAベースの免疫モジュレーター;プロテインキナーゼC阻害剤;プロテインキナーゼC阻害剤、微細藻類;プロテインチロシンホスファターゼ阻害剤;プリンヌクレオシドホスホリラーゼ阻害剤;プルプリン;ピラゾロアクリジン;ピリドキシル化ヘモグロビンポリオキシエチレン複合体;rafアンタゴニスト;ラルチトレキセド;ラモセトロン;rasファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤;ras阻害剤;ras−GAP抑制剤;脱メチル化レテリプチン(retelliptine demethylated);レニウムRe186エチドロネート;リゾキシン;リボザイム;RIIレチンアミド;ログレチミド;ロヒツキン;ロムルチド;ロキニメクス;ルビギノンB1;ルボキシル;サフィンゴール;サイントピン;SarCNU;サルコフィトールA;サルグラモスチム;Sdi1模倣物;セムスチン;老化由来の阻害剤1(senescence derived inhibitor 1);センスオリゴヌクレオチド;シグナル伝達阻害剤;シグナル伝達モジュレーター;単鎖抗原結合タンパク質シゾフィラン;ソブゾキサン;ボロカプテイトナトリウム;フェニル酢酸ナトリウム;ソルベロール(solverol);ソマトメジン結合タンパク質;ソネルミン;スパルホス酸;スピカマイシンD;スピロムスチン;スプレノペンチン;スポンジスタチン1;スクアラミン;幹細胞阻害剤;幹細胞分裂阻害剤スティピアミド(stipiamide);ストロメライシン阻害剤;スルフィノシン;超活性血管活性腸ペプチド拮抗剤;スラディスタ(suradista);スラミン;スウェインソニン;合成グリコサミノグリカン;タリムスチン;5−フルオロウラシル;ロイコボリン;タモキシフェンメチオジド;タウロムスチン;タザロテン;テコガランナトリウム(tecogalan sodium);テガフール;テルラピリリウム;テロメラーゼ阻害剤;テモポルフィン;テモゾロミド;テニポシド;テトラクロロデカオキシド;テトラゾミン;タリブラスチン;チオコラリン;トロンボポエチン;トロンボポエチン摸倣物;サイマルファシン;チモポイエチン受容体アゴニスト;チモトリナン;甲状腺刺激ホルモン;エチルエチオプルプリンすず;チラパザミン;チタノセンビクロリド(titanocene bichloride);トプセンチン;トレミフェン;多能性幹細胞因子翻訳阻害剤;トレチノイン;トリアセチルウリジン;トリシリビン;トリメトレキサート;トリプトレリン;トロピセトロン;ツロステリド;チロシンキナーゼ阻害剤;チルホスチン;UBC阻害剤;ウベニメックス;尿生殖洞由来の増殖抑制因子ウロキナーゼ受容体アンタゴニスト;バプレオチド;バリオリンB;ベクターシステム、赤血球遺伝子療法;サリドマイド;ベラレソール;ベラミン;ベルジン;ベルテポルフィン;ビノレルビン;ビンキサルチン;ボロゾール;ザノテロン;ゼニプラチン;ジラスコルブ;ジノスタチンスチマラマー、及びこれらの組み合わせ、が挙げられるが、これらに限定されない。
有効成分の追加の例としては、鎮痛剤及び血圧降下剤が挙げられる。鎮痛剤は当該技術分野で知られており、口語的には痛み止めと呼称される。鎮痛剤は、任意の既知の鎮痛剤から選択されてよく、それらの具体例としては、パラセタモール(アセトアミノフェン)、モルヒネ、コデイン、ヘロイン(heroine)、メタドン、テバイン、オルピアリン(orpiarine)、ブプレノルフィン、モルフィナン、ベンゾモルファン、アセトアミノフェン、ブトルファノール、ジフルニサル、フェノプロフェン、フェンタニル、クエン酸フェンタニル、ヒドロコドン、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、イブプロフェン、オキシモルホン、ペンタキシシン(pentaxicine)、ナプロキセン、ナルブフィン、メフェナム酸、メペリジン、及びジヒドロエルゴタミン、非ステロイド系抗炎症剤、サリチル酸等、及びオピオイド剤、モルヒネ及びオキシコドン等、が挙げられる。血圧降下剤は、当該技術分野において、高血圧、すなわち、高血圧を処置又は低減することが知られている。血圧降下剤は、任意の公知の血圧降下剤から選択されてよく、それらの具体例としては、利尿薬、アドレナリン受容体遮断薬(例えば、β遮断薬)、ベンゾジアゼピン、カルシウムチャンネル遮断薬、レニン阻害薬等が挙げられる。
典型的な麻薬拮抗薬はナロキソン(haloxone)である。例示的な鎮咳剤としては、ジフェンヒドラミン、グアイフェネシン、ヒドロモルフォン、エフェドリン、フェニルプロパノールアミン、テオフィリン、コデイン、ノスカピン、レボプロポキシフェン、カルベタペンタン、クロルフェジアノール(chlorpehndianol)、及びベンゾナテートが挙げられるが、これらに限定されない。
鎮静剤のうち利用可能であるのは、抱水クロラール、ブタバルビタール、アルプラゾラム、アモバルビタール、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、メホバルビタール、セコバルビタール、ジフェンヒドラミン、エチナメート、フルラゼパム、ハラゼパム、ハロペリドール、プロクロルペラジン、オキサゼパム、及びタルブタールであるが、これらに限定されない。
心臓用薬物の例は、キニジン、プロプラノロール、ニフェジピン、プロカイン、ドブタミン、ジギトキシン、フェニロイン(phenyloin)、ニトロプルシドナトリウム、ニトログリセリン、ベラパミルHCl、ジゴキシン、ニカルジピンHCl、及び二硝酸イソソルビドであるが、これらに限定されない。
制吐剤は、チエチルペラジン、メトクロプラミド、シクリジン、メクリジン、プロクロルペラジン、コハク酸ドキシルアミン、プロメタジン、トリフルプロマジン、及びヒドロキシジンにより例示されるが、これらに限定されない。
典型的なドーパミンレセプターアゴニストは、メシル酸ブロモクリプチンである。例示的なアミノ酸、ペプチド、及びタンパク質ホルモンとしては、チロキシン、成長ホルモン(GH)、間質細胞刺激ホルモン(ICSH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、ロイプロリド酢酸等のゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)、バソプレッシン、及びこれらの活性分解産物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの産物は、十分に高い分子量を有し、角質層又は粘膜を介する吸収が難しい場合がある。したがって、本発明は、皮膚を通過できる分子量及び立体形状を有するホルモンのみに適用できる。
使用できる女性ホルモンとしては、エストラジオール、ジエチルスチルベストロール、複合エストロゲン、エストロン、ノルエチンドロン、メドロキシプロゲステロン、プロゲステロン、及びノルゲストレルが挙げられるが、これらに限定されない。
使用できる典型的な男性ホルモンは、テストステロン、メチルテストステロン、及びフルオキシメステロンを代表的なものとすることができるが、これらに限定されない。
組成物は、パーソナルケア成分を様々な量で含み得る。当業者であれば所望又は必要に応じて適切な量を容易に選択することができる。更に、当業者であれば、所望の用途/機能を考慮して、該組成物を調製するためのパーソナルケア成分を少なくとも1つ選択する方法を、容易に理解することができる。例えば、組成物の成分の相対量は、組成物の所望の特性呼びその最終用途と共に、様々な任意選択による成分の有無による。当業者であれば、これらの成分の相対量を最適化する方法を、容易に理解することができる。
組成物は充填剤を更に含んでいてもよい。充填剤の例としては、タルク、雲母、カオリン、酸化亜鉛又は酸化チタン、炭酸カルシウム又は炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、シリカ、シリカシリレート、デンプン、ラウロイルリシン、二酸化チタン、ガラス又はセラミックビーズ、ポリメチルメタクリレートビーズ、窒化ホウ素、ケイ酸アルミニウム、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム、ベントナイト、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ナイロン、シルクパウダー、8〜22個の炭素原子を有するカルボン酸から誘導される金属石けん(例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛、又はミリスチン酸マグネシウム)、非発泡合成ポリマーパウダー(例えば、ポリエチレンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリアミドパウダー、PMMAパウダー、ポリウレタンパウダー等)、架橋されていても架橋されていなくてもよい天然有機化合物(穀物デンプン等)由来の発泡パウダー及びパウダー、コポリマーミクロスフェア(中空であってよい)、ポリトラップ(polytrap)、シリコーン樹脂マイクロビーズ、並びにこれらの混合物が挙げられる。充填剤は、親和性又は相溶性を調節するために残りの成分で表面処理されてもよい。充填剤は、独立して任意の形態を有していてよく、例えば、充填剤は、独立して、結晶形態(例えば、層状、立方、六方、斜方晶系等)に関わりなく、板状、球状又は楕円状であってもよい。充填剤は、「繊維」とみなすこともでき、「繊維」を包含する。
この組成物はまた、(B)キャリア流体を含む。(A)シリコーンエラストマーは、(B)キャリア流体中で調製されてもよく、又は(A)シリコーンエラストマーは、調製後に若しくは調製の任意の段階で(B)キャリア流体と組み合わされてもよい。(A)シリコーンエラストマーを調製するヒドロシリル化反応を、溶媒又はキャリアで実施する場合、溶媒又はキャリアは、組成物の(B)キャリア流体として機能し得る。キャリア流体は、(A)シリコーンエラストマーを可溶化し得、あるいは部分的に可溶化し得る。
好適なキャリア流体としては、直鎖状及び環状の両方のシリコーン、有機油、有機溶媒、及びこれらの混合物が挙げられる。溶媒の具体例は、米国特許第6,200,581号に見ることができ、この目的について参照により本明細書に組み込まれる。
典型的には、(B)キャリア流体は有機液体である。有機液体としては、油又は溶媒とみなされるものが挙げられる。有機液体は、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、6個超の炭素原子を有するアルコール、アルデヒド、ケトン、アミン、エステル、エーテル、グリコール、グリコールエーテル、アルキルハライド、及び芳香族ハライドにより例示されるが、これらに限定されない。炭化水素としては、イソドデカン、イソヘキサデカン、Isopar L(C11−C13)、Isopar H(C11−C12)、水素添加(hydrogentated)ポリデセンが挙げられる。エーテル及びエステルとしては、イソデシルネオペンタノエート、ネオペンチルグリコールヘプタノエート、グリコールジステアレート、ジカプリリルカーボネート、ジエチルヘキシルカーボネート、プロピレングリコールnブチルエーテル、エチル−3エトキシプロピオネート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、トリデシルネオペンタノエート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールメチルエーテル(PGME)、オクチルドデシルネオペンタノエート、ジイソブチルアジペート、ジイソプロピルアジペート、プロピレングリコールジカプリレート/ジカプレート、オクチルエーテル、及びオクチルパルミテートが挙げられる。単独の化合物として、又はキャリア流体の成分として好適な更なる有機キャリア流体としては、脂肪、油、脂肪酸、及び脂肪族アルコールが挙げられる。
また、(B)キャリア流体は、25℃における粘度が1〜1,000mm2/秒の範囲である低粘度のオルガノポリシロキサン又は揮発性メチルシロキサン又は揮発性エチルシロキサン又は揮発性メチルエチルシロキサン、例えば、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサン、テトラデカメチルヘキサシロキサン、ヘキサデカメチルヘプタシロキサン(hexadeamethylheptasiloxane)、ヘプタメチル−3−{(トリメチルシリル)オキシ)}トリシロキサン、ヘキサメチル−3,3,ビス{(トリメチルシリル)オキシ}トリシロキサンペンタメチル{(トリメチルシリル)オキシ}シクロトリシロキサン、並びにポリジメチルシロキサン、ポリエチルシロキサン、ポリメチルエチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、カプリリルメチコン、及びこれらの任意の混合物であってもよい。
組成物中の(B)キャリア流体の量は、変更してもよい。ある種の実施形態では、組成物は、(A)及び(B)及び(D)を含む組成物中のキャリア流体の0〜98重量%、あるいは0.5〜90重量%、あるいは5〜80重量%の量で、(B)キャリア流体を含み、ここで、(A)、(B)、及び(D)の合計は100重量%となる。
組成物の調製方法もまた、開示される。方法は、(a)オルガノハイドロジェンシロキサンと、(b)架橋剤と、(c)ヒドロシリル化触媒と、(d)シリコーンポリエーテルポリマーと、(e)粒子と、を組み合わせて、混合物を得ること、を含む。方法は更に、(a)オルガノハイドロジェンシロキサンと、(b)架橋剤と、(c)ヒドロシリル化触媒とを、(d)シリコーンポリエーテルポリマーと(e)粒子との存在下で、ヒドロシリル化して、(e)粒子が分散した(A)シリコーンエラストマーを得ること、も含む。最終的に、方法は、(A)シリコーンエラストマーを(B)キャリア流体と組み合わせて、組成物を得ること、を含む。
成分は、任意選択的に剪断又は混合下で、任意の順序で組み合わせてよい。反応条件に関係する、例えば温度、圧力等のパラメータを制御することもできる。しかしながら、方法は、周囲条件で実施することができる。ある種の実施形態では、組成物の形成より前に、(d)シリコーンポリエーテルポリマーと(e)粒子とを混合して、プレミックスを形成する。
(A)シリコーンエラストマーは、(B)キャリア流体の存在下で形成され得る。しかしながら、この場合、追加量の(B)キャリア流体が、典型的には、(A)シリコーンエラストマーと組み合わせられ、組成物が得られる。
ある種の実施形態では、この組成物はシリコーン有機エラストマーゲルであり得る。他の実施形態では、この組成物はシリコーン有機エラストマーゲルペーストであり得る。組成物は、クリーム、ゲル、ペースト、自由に注ぐことのできる液体、エアゾール等の形態にすることができる。組成物は、単相系、二相系、あるいは多相系;エマルジョン(例えば、水中油型、油中水型、水中シリコーン型、シリコーン中水型);複数のエマルジョン(例えば油中水中油型、水中シリコーン中ポリオール型、シリコーン中水中油型)の形態であってもよい。
特定の実施形態では、組成物は、組成物を剪断することにより形成されるゲルペーストである。本明細書で用いるとき、「剪断する」は、均質化、Sonolating処理(sonalating)で得られるプロセス等の任意の剪断混合プロセス、又は剪断混合として当該技術分野において既知の任意のその他の混合プロセスを指す。組成物の剪断混合により、より小さな粒径を有する組成物が得られる。次いで、得られた、より小さな粒径を有する組成物を、追加量の(B)キャリア流体と更に合わせる。典型的には、ゲルペーストを形成するために、得られた組成物に添加されるキャリア流体の量は、組成物の全重量に基づいて、0超〜30重量%、あるいは0超〜20重量%、あるいは0超〜10重量%の(A)シリコーンエラストマーを含む、ゲルペースト組成物を提供するのに十分である。
組成物がゲルペーストの形態である実施形態では、ゲルペーストは、スピンドルT−D(20.4mmクロスバー)を2.5rpmで使用しHelipathアタッチメントを用い、Brookfield DVII+粘度計で測定したとき、少なくとも50Pa・s、あるいは少なくとも100Pa・s、あるいは少なくとも200Pa・sの粘度を有し得る。
特定の実施形態では、組成物はエマルジョンである。この組成物をゲルペーストの形態とした後、ゲルペーストでエマルジョンを調製してもよい。
このエマルジョンは、(A)シリコーンエラストマー、又はエラストマー・ゲルペーストを、任意選択的に剪断下で、及び任意選択的に乳化剤の存在下で、水と組み合わせることにより形成され得る。ある種の実施形態では、エマルジョン中には乳化剤が存在し、エマルジョンは剪断によって形成される。
剪断は、高粘度材料の混合をもたらす、当該技術分野において既知の任意の方法によって達成することができる。混合は、バッチ法、半連続法又は連続法のいずれかとして行うことができる。混合は、例えば、中/低剪断によるバッチ混合装置を用いて引き起こすことができ、その装置としては、チェンジカンミキサー(change−can mixers)、ダブルプラネタリーミキサー、円錐ねじミキサー、リボンミキサー、ダブルアーム又はシグマブレードミキサーが挙げられる。連続ミキサー/混錬機の例示的な例としては、押出機であって、単軸、2軸及び多軸押出機、共回転押出機、2軸逆回転押出機、二段押出機、ツインローター連続ミキサー、動的ミキサー若しくは静的ミキサー、又はこれら装置の組み合わせが挙げられる。
使用する水の量は、様々であり得る。ある種の実施形態では、水は、エマルジョン中で連続相を形成する。他の実施形態では、水はエマルジョン中で不連続相を形成する。
乳化剤は、エマルジョンを安定化させることができるイオン性、ノニオン性、又は双性イオン性界面活性剤から選択されてもよい。乳化剤は、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤又はこれらの組み合わせであってもよい。
好適なアニオン性界面活性剤の代表的な例としては、高級脂肪酸のアルカリ金属石けん、ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート、長鎖脂肪族アルコールサルフェート、オレフィンサルフェート及びオレフィンスルホネート、硫酸モノグリセリド、硫酸エステル、スルホン化エトキシル化アルコール、スルホスクシネート、アルカンスルホネート等のアルキルアリールスルホネート、リン酸エステル、アルキルイセチオネート、アルキルタウレート、及びアルキルサルコシネートがある。好適なカチオン性界面活性剤の代表的な例としては、アルキルアミン塩、四級アンモニウム塩、スルホニウム塩、及びホスホニウム塩が挙げられる。好適なノニオン性界面活性剤の代表的な例としては、エチレンオキサイドと長鎖脂肪族アルコール又は脂肪酸(例えばC12−C16アルコール)との縮合物、エチレンオキサイドとアミン又はアミドとの縮合物、エチレンとプロピレンオキサイドとの縮合生成物、グリセロール、スクロース、ソルビトールのエステル、脂肪酸アルキロールアミド、スクロースエステル、フルオロ界面活性剤、及び脂肪族アミンオキサイドが挙げられる。好適な両性界面活性剤の代表的な例としては、イミダゾリン化合物、アルキルアミノ酸塩、及びベタインが挙げられる。
本明細書で開示される組成物は、多数の最終使用用途によく適している。例えば、(A)シリコーンエラストマー中の(e)粒子の分散が優れているため、組成物は、従来加えられたエラストマーと比較して、改良された特性を有する。(e)粒子の分散が改良されることで、特に組成物がパーソナルケア組成物又は化粧品組成物である場合に、組成物に関係する特性が改良される。これらの実施形態では、処置方法もまた、提供される。例えば、組成物がスキンケア組成物である場合、方法は、組成物を対象の皮膚に投与する工程、を含む。
処置方法は、組成物を基質に適用すること、を含む。一般的に、基質は、哺乳動物、特にヒトの一部分を含む。好適な基質の一具体例は皮膚である。しかしながら、基質が皮膚又は真皮である必要はない。例えば、パーソナルケア組成物が、ヘアケア組成物を含む場合、基質は、典型的には、皮膚の毛包から成長するタンパク質長繊維である毛髪である。あるいは、パーソナルケア組成物がネイルケア組成物である場合、基質は、ケラチンを含む爪である。あるいは更に、パーソナルケア組成物が歯ケア組成物である場合、基質は少なくとも1本の歯である。
適用する工程は、基質と組成物とを接触させる任意の技術により行うことができる。例えば、組成物は、ユーザ(例えば、基質をもたらすユーザー、又は別のユーザー)により簡便に基質に適用され得るものである。この組成物は、任意選択的に組成物を塗り拡げる又は適用する力を加えながら、基質上に分散、塗り拡げ、及び/又は適用することができる。ある種の実施形態では、基質は包帯又は同様の物品の形態もとり得る。したがってかかる物品は、組成物を担持し、接触時にユーザーの皮膚に送達することができる。あるいは、包帯又は他の物品を少なくとも部分的に組成物で被覆することができ、組成物を含む包帯又は他の物品を基質、例えばユーザーの皮膚に適用し、任意選択的に接着させることによって、基質を組成物と接触させることができる。別の例として、パーソナルケア組成物が歯ケア組成物を含む場合には、ブラシにより適用することで、歯ケア組成物を基質(例えば、歯)と接触させることができる。
より具体的には、組成物がヘアケア組成物を含む場合には、ヘアケア組成物は、従来の方法で毛髪に対し使用され得る。有効量の、毛髪の洗浄又はコンディショニング用組成物を毛髪に適用する。かかる有効量は、一般には約1g〜約50g、あるいは約1g〜約20gの範囲である。毛髪への適用は、典型的には、毛髪の大部分又は全てを組成物と接触させるように、毛髪を介して組成物を作用させる工程、を含む。これらの工程は、所望の利点を達成するために、所望に応じて何度でも繰り返すことができる。
毛髪にヘアケア組成物を使用することから得られる利点には、以下の利点のうちの1つ以上が含まれる:保色、着色プロセスでの改良、ヘアコンディショニング、軟化、もつれた髪のほぐし易さ、シリコーン付着、静電防止、縮れ防止、滑らかさ、光沢、強度増加、粘度、触感、濡れた髪のくしどおり、乾いた髪のくしどおり、縮毛矯正、熱保護、スタイリング、又はカール保持。
組成物がスキンケア組成物を含む場合には、スキンケア組成物は、従来の方法で皮膚上に使用され得る。その目的のために有効量の組成物を皮膚に適用する。かかる有効量は、一般的に、約1〜約3mg/cm2である。皮膚への適用には、典型的には、組成物を皮膚上に、又は皮膚内に作用させることが、含まれる。皮膚に適用するためのこの方法は、皮膚に有効量の組成物を接触させ、次に組成物を皮膚内に擦り込む工程、を含む。これらの工程は、所望の利点を達成するために、所望に応じて何度でも繰り返すことができる。
皮膚上にスキンケア組成物を使用することにより得られる利点には、次の利点のうちの1つ以上が含まれる:様々な処方の安定化(o/w、w/o、無水)、乳化剤としての有用性、疎水性の程度、有機物とのなじみ、持続性/耐久性、洗い流し耐性、皮脂との相互作用、顔料の性能発揮、pH安定化、皮膚軟化、しなやかさ、保湿、肌ざわり、長期安定化、もちがよくなる、色均一性の長期安定化、発色強化、泡形成、光学効果(ソフトフォーカス)、及び有効成分の安定化。
添付の特許請求の範囲は、詳細な説明に記述された明白で特定の化合物、組成物、又は方法に限定されず、化合物、組成物、又は方法は、添付の特許請求の範囲内にある特定の実施形態間で異なってもよいことを理解されたい。本明細書で様々な実施形態の具体的な特徴又は態様の記述が依拠している任意のマーカッシュ群に関して、異なる、特殊な及び/又は不測の結果が、全ての他のマーカッシュ群の要素から独立して、それぞれのマーカッシュ群の各要素から得られる場合がある。マーカッシュ群の各要素は、個別に及び/又は組み合わせて依拠されることがあり、添付の特許請求の範囲内の特定の実施形態に適切な根拠を提供する。
更に、本発明の様々な実施形態を説明する際に依拠される任意の範囲及び部分範囲は、独立して及び総じて、添付の特許請求の範囲内に入り、たとえ、本明細書にその中の全部及び/又は一部の値が明記されていなくても、そのような値を包含する全範囲を説明及び想到するものと理解される。当業者は、列挙された範囲及び部分範囲が本発明の様々な実施形態を十分に記述しかつ可能にすること、並びにかかる範囲及び部分範囲が、関連する2分の1、3分の1、4分の1、5分の1等まで更に詳述されてよいことを容易に理解する。ほんの一例として、「0.1〜0.9」の範囲は、下の方の3分の1、すなわち、0.1〜0.3、中間の3分の1、すなわち、0.4〜0.6、及び上の方の3分の1、すなわち、0.7〜0.9に更に詳述でき、これらは、個別的かつ集合的に添付の特許請求の範囲内であり、添付の特許請求の範囲内の特定の実施形態が個別的及び/又は集合的に依拠することがあり、適切な根拠を提供し得る。更に、「少なくとも」、「より大きい」、「未満」、及び「以下」等の範囲を定義又は修飾する用語に関して、このような用語は、部分範囲及び/又は上限若しくは下限を含むことを理解されたい。別の例として、「少なくとも10」の範囲は、本質的に、少なくとも10〜35の部分範囲、少なくとも10〜25の部分範囲、25〜35の部分範囲等を含み、各部分範囲は、添付の特許請求の範囲内の特定の実施形態が個別的及び/又は集合的に依拠することがあり、適切な根拠を提供する。最後に、開示された範囲内の個々の数は、添付の特許請求の範囲内の特定の実施形態が依拠する場合があり、適切な根拠を提供し得る。例えば、「1〜9」の範囲は、様々な個々の整数、例えば、3、及び小数点(又は分数)を含む個別の数、例えば、4.1を含み、これは添付の特許請求の範囲内の特定の実施形態が依拠することがあり、適切な根拠を提供する。
以下の実施例は、本発明の実施形態を例示することを意図しており、決して本発明の範囲を限定するものとみなされるべきではない。