JP6772981B2 - 車両のスライドドア構造 - Google Patents

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本発明は、車両ボディのドア開口部を開閉する車両のスライドドア構造に関する。
従来の車両のスライドドア構造が図6の平面図に示されている。車両ボディ110の側面(図6では右側面)にはドア開口部112が形成されており、前記ドア開口部112の上側にスライドドア100をガイドするアッパーガイドレール104が水平に設けられている。アッパーガイドレール104はドア開口部112に沿って車両前後方向に延びており、前部が車幅方向内側に湾曲している。また、スライドドア100の上部内側には、ガイドローラーユニット103が取付けられており、そのガイドローラーユニット103のガイドローラ103rがアッパーガイドレール104に沿って転動可能なように嵌め込まれている。上記構成により、スライドドア100が全閉位置近傍(前端位置近傍)に到達すると、この位置からスライドドア100が全閉位置までスライドする間(スライド方向S)に、図6に示すように、スライドドア100はドア開口部112の内側に引き込まれる。
ここで、車両ボディ110のドア開口部112の周縁には、前記ドア開口部112に引き込まれたスライドドア100と車両ボディ110間をシールするウエザーストリップ(図示省略)が設けられている。このため、スライドドア100が閉じられた状態では、スライドドア100は車両ボディ110の外側方向にウエザーストリップの弾性力Wdを受けている。このため、スライドドア100側のガイドローラ103rは、ウエザーストリップの弾性力Wdでアッパーガイドレール104の外周側壁面104wに当接している。また、スライドドア100と車両ボディ110間には、全閉位置でスライドドア100の前上部を車両ボディ110の定位置に位置決めする位置決め機構106が設けられている。位置決め機構106は、スライドドア100のガイドローラーユニット103に設けられた位置決めピン106pと、車両ボディ110側に設けられた筒状部106tとを備え、スライドドア100が閉じられる際、スライド方向から位置決めピン106pが筒状部106tの穴に挿入される。ここで、位置決めピン106pの外周面と筒状部106tの穴間には、位置決めピン106pが筒状部106tに対して確実に挿入できるように、所定のクリアランスが設けられている。
上記したスライドドア構造において、車両走行中、スライドドア100に対してウエザーストリップの弾性力Wd以上の外力が車両ボディ110の内側方向に加わると、スライドドア100は位置決めピン106pと筒状部106t間のクリアランス分だけ車両ボディ110の内側方向に変位する。そして、スライドドア100側のガイドローラ103rが前記クリアランス分だけアッパーガイドレール104の外周側壁面104wから離れるようになる。また、スライドドア100に加わる外力が解除されると、スライドドア100はウエザーストリップの弾性力Wdでガイドローラ103rがアッパーガイドレール104の外周側壁面104wに当接する位置まで戻される。このように、車両走行中、スライドドア100に対して外力が加わると、スライドドア100は位置決めピン106pと筒状部106t間のクリアランス分だけ車両ボディ110の内外方向に振動する。これにより、位置決めピン106pと筒状部106t間、及びガイドローラ103rとアッパーガイドレール104間で振動に起因する打音が発生する。
このような振動による打音の低減を目的として特許文献1に記載の技術では、図7に示すように、位置決め機構106の筒状部106tをゴム等の弾性材により構成している。即ち、筒状部106tの中心には貫通穴106xが形成されており、貫通穴106xの内壁面に軸方向に延びる突条106jが円周方向に等間隔で複数本形成されている。これにより、スライドドア100が閉じられる際、スライドドア100側の位置決めピン106pが筒状部106tの貫通孔106xに挿入されることで、貫通孔106xの周縁及び突条106jが弾性変形し、位置決めピン106pと筒状部106t間のクリアランスが零になる。この結果、位置決め機構106の位置決めピン106pと筒状部106t間で振動に起因する打音の発生を防止できる。
特開2010−59723号公報
しかし、位置決め機構106の筒状部106tをゴム等の弾性材で構成する技術では、スライドドア100に対してウエザーストリップの弾性力Wd以上の外力が車両ボディ110の内側方向に加わった場合に、位置決め機構106の筒状部106tが変形するようになる。即ち、スライドドア100が外力により車両ボディ110の内側方向に変位しようとする動きを位置決め機構106の筒状部106tによって効果的に止めることができない。これにより、スライドドア100側のガイドローラ103rがアッパーガイドレール104の外周側壁面104wから離れる量が大きくなり、ガイドローラ103rとアッパーガイドレール104間の打音が大きくなる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、車両走行時におけるスライドドアの内外方向の振動に起因する打音(騒音)を低減することである。
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。請求項1の発明は、車両ボディのドア開口部の縁部に設けられたガイドレールに沿って転動するガイドローラを備え、前記ドア開口部を開閉するスライドドアと、前記ドア開口部の周縁に設けられ、前記スライドドアと前記車両ボディ間をシールするウエザーストリップと、前記スライドドアが閉じられる際、前記スライドドアのスライド方向から嵌合し、前記スライドドアの一部を車両ボディの定位置に位置決めする位置決め機構とを備える車両のスライドドア構造であって、前記位置決め機構は、前記車両ボディ、あるいは前記スライドドアのいずれか一方に設けられた嵌合部と、前記車両ボディ、あるいは前記スライドドアのいずれか他方に設けられ、前記嵌合部と嵌合する被嵌合部とを備え、前記スライドドアが外力で前記ウエザーストリップの弾性力に抗して前記車両ボディの内側方向に変位する際、前記嵌合部の特定部位と前記被嵌合部の特定部位とが当接する構成であり、前記位置決め機構には、前記嵌合部の特定部位と前記被嵌合部の特定部位とを互いに押し付けた状態に保持する付勢手段が設けられており、前記スライドドアのガイドローラは、前記ウエザーストリップの弾性力を受けて前記車両ボディのガイドレールの内壁面に当接しており、前記付勢手段は、前記ウエザーストリップの弾性力に抗する方向に付勢されて、前記嵌合部の特定部位と前記被嵌合部の特定部位とを互いに押し付けた状態に保持できる構成であり、前記ガイドレールは、そのガイドレールの端部で前記スライドドアを全閉位置近傍と全閉位置間でガイドする構成で、前記車両ボディのドア開口部の縁部には、前記特定部位が前記ガイドレールの端部の内壁面に沿うように位置決めされた状態で、前記車両ボディ側の嵌合部、あるいは被嵌合部が固定されている。
本発明によると、付勢手段の働きで位置決め機構の嵌合部の特定部位と被嵌合部の特定部位とが互いに押し付けられた状態に保持されている。このため、スライドドアが外力によりウエザーストリップの弾性力に抗して車両ボディに対して内側方向に変位しようとしても、位置決め機構の嵌合部と被嵌合部との働きで、スライドドアが車両ボディの内側方向に変位することがない。また、スライドドアに加わる外力が解除されて、前記スライドドアがウエザーストリップの弾性力で車両ボディの外側方向に押圧されても、付勢手段の働きで位置決め機構の嵌合部の特定部位と被嵌合部の特定部位とが互いに押し付けられた状態に保持されている。このため、スライドドアが車両ボディの外側方向に変位することがない。このように、前記スライドドアに対して外力が加わり、あるいはその外力が解除されても、前記スライドドアが車両ボディの内外方向に振動し難くなる。このため、スライドドアの振動に起因する位置決め機構、及びガイドレール、ガイドローラ間の打音等を抑制できる。
また、スライドドアに加わる外力が解除されて、前記スライドドアのガイドローラがウエザーストリップの弾性力でガイドレールの内壁面に当接している状態で、嵌合部の特定部位と被嵌合部の特定部位とは付勢手段により押し付けられた状態に保持される。
請求項2に係る発明によると、位置決め機構の嵌合部は、軸方向に延びる穴を備える筒状部であり、前記位置決め機構の被嵌合部は、前記筒状部の穴に挿入される位置決めピンであり、前記位置決めピンと前記筒状部との軸心が前記スライドドアのスライド方向に延びている。これにより、位置決めピンと筒状部の穴との隙間を極力小さくでき、ガタの影響を受け難くなる。
請求項3に係る発明によると、付勢手段により筒状部の穴の特定部位と位置決めピンの外周面の特定部位とが押し付けられた状態に保持される。
請求項4に係る発明によると、付勢手段は、板バネ状の部材で、筒状部の穴の特定部位と中心を挟んで反対側の位置に形成されており、前記筒状部の穴に挿入された前記位置決めピンの外周面が前記付勢手段に押圧され、その外周面と中心を挟んで反対側にある前記位置決めピンの特定部位が前記筒状部の穴の特定部位に押し付けられる構成である。
本発明によると、車両走行時におけるスライドドアの内外方向の振動に起因する打音(騒音)を低減できる。
本発明の実施形態1に係るスライドドア構造を備える車両の模式斜視図である。 車両ボディのルーフサイド部の縦断面図である。 本実施形態に係るスライドドア構造を表す平面図である。 前記スライドドア構造で使用された位置決め機構の正面図である。 図4のV-V矢視断面図である。 従来のスライドドア構造を表す平面図である。 従来のスライドドア構造における位置決め機構の正面図である。
〔実施形態1〕
以下、図1〜図5に基づいて本発明の実施形態1に係る車両のスライドドア構造について説明する。本実施形態に係るスライドドア構造は、スライドドアの上部を支持する構造に関するものである。ここで、図中に示す前後左右、及び上下は、本実施形態に係るスライドドア構造を備える車両の前後左右、及び上下に対応している。
<車両ボディ10の概要について>
車両ボディ10には、図1に示すように、運転席や助手席等の前部座席に対応するフロントドア開口部11と、後部座席に対応するリヤドア開口部12とが形成されている。車両ボディ10の両ドア開口部11,12の間には、上下方向に延びるセンターピラー13が設けられている。また、両ドア開口部11,12の下縁部には、車両前後方向に延びるロッカー25が形成されており、ロッカー25にセンターピラー13の下端部が接続されている。そして、前記フロントドア開口部11がドアヒンジを中心に回動可能なフロントドア(図示省略)により開閉可能に構成されている。また、リヤドア開口部12がスライドドア23により開閉可能に構成されている。
<スライドドア23の支持構造概要について>
車両ボディ10には、スライドドア23をスライド方向にガイドするアッパーガイドレール16とロアガイドレール17とセンターガイドレール18とが設けられている。アッパーガイドレール16とロアガイドレール17とはリヤドア開口部12の上下に設けられており、センターガイドレール18はリヤドア開口部12の後側の高さ方向中央位置に設けられている。ロアガイドレール17は、ロッカー25内の所定位置に設けられている。各ガイドレール16,17,18には、スライドドア23の上端部、下端部及び中央部にそれぞれ設けられたガイドローラーユニット19,20,21が各ガイドレール16,17,18に沿って転動可能な状態で連結されている。これにより、スライドドア23は各ガイドレール16,17,18に沿ってスライドが可能になる。
<スライドドア23の上部支持構造について>
車両ボディ10のルーフ部15の左右両側には、図2に示すように、筒状のルーフサイド部15rが車両前後方向に延びるように形成されている。ルーフサイド部15rの下側には、アッパーガイドレール16を収納するレール用凹部14が形成されており、そのレール用凹部14の下側に前記リヤドア開口部12が形成されている。アッパーガイドレール16は、断面略逆U字形に形成されており、そのアッパーガイドレール16の天井板部がルーフサイド部15rの下面に水平に取付けられている。アッパーガイドレール16は、リヤドア開口部12に沿って車両前後方向に延びており、図3に示すように、前部が車幅方向内側(左側)に湾曲している。そして、図2、図3に示すように、スライドドア23の上部に設けられたガイドローラーユニット19のガイドローラ19rがアッパーガイドレール16に沿って転動可能な状態でそのアッパーガイドレール16に収納されている。
上記構成により、スライドドア23が全閉位置近傍(前端位置近傍)まで到達し、ガイドローラ19rがアッパーガイドレール16の前部(湾曲部)に沿って転動することで、スライドドア23はリヤドア開口部12の内側に引き込まれるようになる。即ち、スライドドア23が全閉位置近傍から全閉位置までスライドする間に、図3に示すように、スライドドア23はリヤドア開口部12の内側に引き込まれる。車両ボディ10のリヤドア開口部12の周縁には、図2に示すように、主ウエザーストリップ32が取付けられている。主ウエザーストリップ32は、リヤドア開口部12の形状に合わせて略角枠状に形成されており、全閉位置のスライドドア23と車両ボディ10間をシールする。また、ルーフサイド部15rの下側でレール用凹部14の入口側には上部ウエザーストリップ34が取付けられている。上部ウエザーストリップ34は、スライドドア23とルーフサイド部15rとの見切り隙Mを通過した雨水がレール用凹部14内に入らないようにするためのシール材である。
即ち、スライドドア23が全閉位置でリヤドア開口部12の内側に引き込まれることで、主ウエザーストリップ32と上部ウエザーストリップ34とがスライドドア23と車両ボディ10間で変形し、スライドドア23と車両ボディ10間がシールされる。したがって、全閉位置では、スライドドア23は車両ボディ10の外側方向(右方向)に主ウエザーストリップ32、上部ウエザーストリップ34の弾性力Wdを受けている。このため、スライドドア32のガイドローラ19rは、図2、図3に示すように、ウエザーストリップ32,34の弾性力Wdでアッパーガイドレール16の右側内壁面16wに当接している。
<位置決め機構40について>
スライドドア23と車両ボディ10間には、全閉位置でスライドドア23の前上部を車両ボディ10の定位置に位置決めする位置決め機構40が設けられている。位置決め機構40は、図3に示すように、スライドドア23のガイドローラーユニット19の前側に固定された位置決めピン41と、車両ボディ10のリヤドア開口部12の壁面12wに固定された筒状部44とから構成されている。そして、スライドドア23が全閉位置近傍から全閉位置までスライドする間に位置決めピン41が筒状部44の貫通穴443に挿入されて、スライドドア23の位置決めが行われる。即ち、位置決め機構40の位置決めピン41と筒状部44との軸心がスライドドア23のスライド方向Sに延びている。このように、位置決め機構40の筒状部44が本発明の嵌合部に相当し、位置決め機構40の位置決めピン41が本発明の被嵌合部に相当する。
位置決めピン41は、円柱形をした先細のピンであり、その位置決めピン41の基端部がスライドドア23のガイドローラーユニット19に固定されている。筒状部44は、図4、図5に示すように、筒状部本体440とブラケット部45とから構成されている。筒状部本体440は、上下方向に長い断面長穴形の貫通穴443を備える筒体であり、貫通穴443の左側面が位置決めピンの外周面41s(特定部位)が押し付けられる特定部位443sとなっている。また、貫通穴443の右側面には、貫通穴443に位置決めピン41が挿入される際、その位置決めピン41の外周面41rを右側から押圧してその外周面41rの左側(特定部位41s)を貫通穴443の特定部位443sに押し付ける板バネ状の付勢部441が設けられている。
ここで、ウエザーストリップ32,34は、スライドドア23を車両ボディ10の外側方向(右方向)に押圧しているため、ウエザーストリップ32,34の弾性力Wdは位置決めピン41の特定部位41s(外周面41rの左側)と筒状部本体440の貫通穴443の特定部位443s(左側面)とを離隔するように作用する。付勢部441は、ウエザーストリップ32,34の弾性力Wdに抗して位置決めピン41の特定部位41sと筒状部本体440の貫通穴443の特定部位443sとを互いに押し付けた状態に保持できるように構成されている。
筒状部44のブラケット部45は、筒状部本体440を水平に支持した状態で車両ボディ10(リヤドア開口部12)の壁面12wに取付けるための部材であり、ボルト長穴45hが形成された座部45zと回り止め部45yとを備えている。そして、ブラケット部45の座部45zが車両ボディ10の壁面12wにボルト47により取付けられる。なお、図3、図5では、筒状部44のブラケット部45は、省略されている。ここで、筒状部44の筒状部本体440は、金属に相当する機械的強度を有するエンジニアリング・プラスチック(例えば、ポリアセタール(POM))により形成されており、ブラケット部45は金属(鋼板)により形成されている。また、位置決めピン41は、鋼材、あるいは前記エンジニアリング・プラスチックにより形成されている。
<スライドドア構造の働きについて>
スライドドア23が全閉位置近傍から全閉位置までスライドする間に、図3に示すように、スライドドア23はアッパーガイドレール16とガイドローラ19rの働きによりリヤドア開口部12の内側に引き込まれるようになる。さらに、スライドドア23側の位置決めピン41が車両ボディ10側の筒状部44(筒状部本体440)の貫通穴443に挿入される。スライドドア23側の位置決めピン41は、車両ボディ10側の筒状部44の貫通穴443に挿入される際、貫通穴443の付勢部441により右側(外側)から押圧される。これにより、図3等に示すように、位置決めピン41の外周面41rにおける左側の特定部位41sが、筒状部44の貫通穴443の左側に設けられた特定部位443sに押し付けられた状態に保持される。また、スライドドア23はウエザーストリップ32,34の弾性力Wdにより車両ボディ10の外側方向に押圧されているため、図3に示すように、スライドドア23側のガイドローラ19rはアッパーガイドレール16の右側内壁面16wに当接している。
この状態で、車両走行中、スライドドア23に対してウエザーストリップ32,34の弾性力Wd以上の外力が車両ボディ10の内側方向に加わると、スライドドア23が車両ボディ10の内側方向に変位しようとする。しかし、スライドドア23側の位置決めピン41の外周面における左側の特定部位41sが、車両ボディ10側の筒状部44の貫通穴443における左側の特定部位443sに押し付けられている。このため、スライドドア23は、位置決めピン41と筒状部44の働きで車両ボディ10の内側方向に変位することがない。したがって、スライドドア23側のガイドローラ19rはアッパーガイドレール16の右側内壁面16wに当接した状態に保持される。
また、スライドドア23に加わる外力が解除されると、スライドドア23はウエザーストリップ32,34の弾性力Wdで車両ボディ10の外側方向に押圧される。即ち、ウエザーストリップ32,34の弾性力Wdは、位置決めピン41の外周面における左側の特定部位41sと、筒状部44の貫通穴443における左側の特定部位443sとを離隔させる方向に作用する。しかし、筒状部44の貫通穴443の付勢部441は、ウエザーストリップ32,34の弾性力Wdに抗して貫通穴443の特定部位443sと位置決めピン41の特定部位41sとを互いに押し付けた状態に保持できるように構成されている。
このため、スライドドア23がウエザーストリップ32,34の弾性力Wdで車両ボディ10の外側方向に押圧されても、筒状部44の貫通穴443の特定部位443sと位置決めピン41の特定部位41sとは押し付けられた状態に保持される。即ち、スライドドア23は車両ボディ10の外側方向に変位することはない。したがって、スライドドア23は、車両走行中に外力が加わっても車両ボディ10の内外方向に振動し難くなり、位置決めピン41と筒状部44間、及びガイドローラ19rとアッパーガイドレール16間で振動に起因する打音が発生し難くなる。
<本実施形態に係るスライドドア構造の長所について>
本実施形態に係るスライドドア構造によると、付勢部441(付勢手段)の働きで位置決め機構40の筒状部44(嵌合部)の貫通穴443の特定部位443sと位置決めピン41(被嵌合部)の外周面41rの特定部位41sとが互いに押し付けられた状態に保持されている。このため、スライドドア23が外力によりウエザーストリップ32,34の弾性力Wdに抗して車両ボディ10の内側方向に変位しようとしても、位置決め機構40の筒状部44と位置決めピン41との働きで、スライドドア23が車両ボディ10の内側方向に変位することがない。また、スライドドア23に加わる外力が解除されて、スライドドア23がウエザーストリップ32,34の弾性力Wdで車両ボディ10の外側方向に押圧されても、付勢部441の働きで位置決め機構40の筒状部44の貫通穴443の特定部位443sと位置決めピン41の外周面41rの特定部位41sとが互いに押し付けられた状態に保持されている。このため、スライドドア23が車両ボディ10の外側方向に変位することがない。このように、スライドドア23に対して外力が加わり、あるいはその外力が解除されても、スライドドア23が車両ボディ10の内外方向に振動し難くなる。このため、、スライドドア23の振動に起因する位置決め機構40、及びアッパーガイドレール16、ガイドローラ19r間の打音等を抑制できる。
また、位置決め機構40における筒状部44と位置決めピン41とは、金属、あるいは金属に相当する機械的強度を有するエンジニアリング・プラスチックにより形成されている。このため、筒状部44の貫通穴443の特定部位443sと位置決めピン41の外周面の特定部位41sとが押し付けられた状態で、筒状部44、及び位置決めピン41が変形し難くなる。また、位置決め機構40の位置決めピン41と筒状部44との軸心がスライドドア23のスライド方向に延びている。このため、例えば、扉式のスイングドア等、回転軌跡が円弧軌跡となるドアに前記位置決め機構40を設ける場合のように、回転軌跡を考慮して位置決めピン41と筒状部44の貫通穴443間の隙間を大きくする必要がなくなる。即ち、位置決め機構40の位置決めピン41と筒状部44との軸心がスライドドア23のスライド方向に延びていることで、位置決めピン41と筒状部44の貫通穴443間の隙間を十分小さくでき、ガタの影響を受け難くなる。
[変更例]
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、位置決め機構40の筒状部44の貫通穴443内に付勢部441(付勢手段)を設ける例を示した。しかし、筒状部44の筒状部本体440とブラケット部45との間に付勢部を設け、筒状部44の貫通穴443の特定部位443sと位置決めピン41の外周面の特定部位41sとを押し付けた状態に保持することも可能である。また、本実施形態では、スライドドア23側に位置決め機構40の位置決めピン41を固定し、車両ボディ10側に筒状部44を固定する例を示した。しかし、スライドドア23側に位置決め機構40の筒状部44を固定し、車両ボディ10側に位置決めピン41を固定する構成でも可能である。
10・・・車両ボディ
12・・・リヤドア開口部(ドア開口部)
16・・・アッパーガイドレール
16w・・右側内壁面(内壁面)
19r・・ガイドローラ
19・・・ガイドローラーユニット
23・・・スライドドア
32・・・主ウエザーストリップ
34・・・上部ウエザーストリップ
40・・・位置決め機構
41・・・位置決めピン(被嵌合部)
41r・・外周面
41s・・特定部位
44・・・筒状部(嵌合部)
441・・付勢部(付勢手段)
443・・貫通穴(穴)
443s・特定部位
Wd・・・弾性力
S・・・・スライド方向

Claims (4)

  1. 車両ボディのドア開口部の縁部に設けられたガイドレールに沿って転動するガイドローラを備え、前記ドア開口部を開閉するスライドドアと、前記ドア開口部の周縁に設けられ、前記スライドドアと前記車両ボディ間をシールするウエザーストリップと、前記スライドドアが閉じられる際、前記スライドドアのスライド方向から嵌合し、前記スライドドアの一部を車両ボディの定位置に位置決めする位置決め機構とを備える車両のスライドドア構造であって、
    前記位置決め機構は、前記車両ボディ、あるいは前記スライドドアのいずれか一方に設けられた嵌合部と、前記車両ボディ、あるいは前記スライドドアのいずれか他方に設けられ、前記嵌合部と嵌合する被嵌合部とを備え、前記スライドドアが外力で前記ウエザーストリップの弾性力に抗して前記車両ボディの内側方向に変位する際、前記嵌合部の特定部位と前記被嵌合部の特定部位とが当接する構成であり、
    前記位置決め機構には、前記嵌合部の特定部位と前記被嵌合部の特定部位とを互いに押し付けた状態に保持する付勢手段が設けられており、
    前記スライドドアのガイドローラは、前記ウエザーストリップの弾性力を受けて前記車両ボディのガイドレールの内壁面に当接しており、
    前記付勢手段は、前記ウエザーストリップの弾性力に抗する方向に付勢されて、前記嵌合部の特定部位と前記被嵌合部の特定部位とを互いに押し付けた状態に保持できる構成であり、
    前記ガイドレールは、そのガイドレールの端部で前記スライドドアを全閉位置近傍と全閉位置間でガイドする構成で、前記車両ボディのドア開口部の縁部には、前記特定部位が前記ガイドレールの端部の内壁面に沿うように位置決めされた状態で、前記車両ボディ側の嵌合部、あるいは被嵌合部が固定されている車両のスライドドア構造。
  2. 請求項1に記載された車両のスライドドア構造であって、
    前記位置決め機構の嵌合部は、軸方向に延びる穴を備える筒状部であり、前記位置決め機構の前記被嵌合部は、前記筒状部の穴に挿入される位置決めピンであり、
    前記位置決めピンと前記筒状部との軸心が前記スライドドアのスライド方向に延びている車両のスライドドア構造。
  3. 請求項2に記載された車両のスライドドア構造であって、
    前記付勢手段により前記筒状部の穴の特定部位と前記位置決めピンの外周面の特定部位とが押し付けられた状態に保持される車両のスライドドア構造。
  4. 請求項3に記載された車両のスライドドア構造であって、
    前記付勢手段は、板バネ状の部材で、前記筒状部の穴の特定部位と中心を挟んで反対側の位置に形成されており、
    前記筒状部の穴に挿入された前記位置決めピンの外周面が前記付勢手段に押圧され、その外周面と中心を挟んで反対側にある前記位置決めピンの特定部位が前記筒状部の穴の特定部位に押し付けられる構成である車両のスライドドア構造。
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