JP6772903B2 - 帯状薄板の接合システム - Google Patents
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Description
帯状薄板の接合システムは、第一薄板係止装置(24)、第一薄板切断装置(26)、載置台(28)、第二薄板切断装置(22、23)、第二薄板案内装置(20、21)、テープ設置装置(29)及び接合ユニット(27)を備える。
(一実施形態)
本実施形態に係る帯状薄板の接合システムについて図1から図10に基づいて説明する。図1に帯状薄板の接合システム13を使用した生産装置10についての正面図を示す。
生産装置10は、アルミ製の帯状薄板が巻回された第一アンコイラ11及び第二アンコイラ12を備える。第一アンコイラ11及び第二アンコイラ12は制御装置150に接続され、一方のアンコイラの帯状薄板の残量が少なくなると、他方のアンコイラの薄板が送られるように制御される。図1において、現在搬送され、隣接する加工装置14に送られている薄板を第一薄板16とし、第一薄板16に追行する薄板を第二薄板17とする。ここでは、第一薄板16は第一アンコイラ11に巻回されている。
ここでは第一案内装置20が搬送しクランプするのは第二薄板17として説明したが、第一案内装置20は、第一薄板16を第二薄板17と同様に搬送し、クランプすることが可能である。
ここでは第二案内装置21が搬送しクランプするのは第二薄板17として説明したが、第二案内装置21は、第一薄板16を第二薄板17と同様に搬送し、クランプすることが可能である。
図2の状態では、第一薄板16が第一進路41を通り、搬送進路40を搬送される。搬送進路40と第一進路41との境目は、第一案内装置20を通過したときとする。第二薄板17が第二進路42を通り、搬送進路40を搬送されるときの、搬送進路40と第二進路42との境目は、第二案内装置21を通過したときである。
テープ設置装置29は、接合面180の上方向側に粘着性のある接合テープ292の粘着面を下にして、接合面180を覆うように設置可能である。ここで、第一薄板16と第二薄板17とに接合テープ292が投影された部分を接合部18(図8(b)参照)とし二点鎖線で表す。
接合ユニット27は、接合テープ292よりも上方向側に設けられ、「パッド」としての貼り付けパッド274、「カッタ」としての第一トリミングカッタ272、及び「カッタ」としての第二トリミングカッタ273を有する。
テープ押さえ部277は、搬送方向に垂直な面で切断した断面形が下向きのU字形である。接合ユニット27が下方向に移動したとき、テープ押さえ部277の下端部は接合テープ292と接触する。
ゴム製の貼り付けパッド274は、第一薄板16の終端面161と、第二薄板17の始端面171とを突き合わせて形成される接合面180を含む接合部18に接合テープ292を貼り付けるものであり、テープ押さえ部277に設けられている。貼り付けパッド274は、接合テープ292に向かい合う中央部278になだらかな凸部を有している。ゆえに、貼り付けパッド274の手前方向に垂直な面で切断した断面形状は、中央部278が膨らんだ形状となっている。テープ押さえ部277と貼り付けパッド274との間には、隙間が存在している。
第一トリミングカッタ272及び第二トリミングカッタ273は、接合部18の搬送方向に沿った縁部のトリミングを行う。第一トリミングカッタ272は、奥方向側に位置する外壁に設けられ、第二トリミングカッタ273は、手前方向側に位置する外壁に設けられている。第一トリミングカッタ272の搬送方向の長さ及び第二トリミングカッタ273の搬送方向の長さはどちらも同じであり長さT1である。長さT1は、接合テープ292の搬送方向の長さT2よりも長い。第一トリミングカッタ272と第二トリミングカッタ273とは手前方向について、接合部18の搬送方向に沿った縁部を切断できるように間隔をあけて設けられている。接合ユニット27は図示しない駆動装置により、上下に移動が可能である。
また、図10(b)に示すように、手前方向において、貼り付けパッド274の下面とテープ押さえ部277の下面とは隙間がなくなるため、接合テープ292の全面を押圧し気泡を除去可能である。このため、接合テープ292は接合部18と隙間なく密着する。
その後図9(c)と図10(c)に示すように、接合ユニット27は上昇し、載置台28は下降する。このようにして、接合テープ292で第一薄板16及び第二薄板17を接合し、さらに接合部18をトリミングするという作業を接合ユニット27の上下動作一回で行う。
ステップS1の第二薄板引き出し工程について説明する。
作業者により、第二アンコイラ12から第二薄板17が第二案内装置21の第三ローラ215または第四ローラ216を通して、引き出される。
この工程は制御装置150により自動で行われる。第二案内装置21内にて手前方向についての位置あわせが行われる。この位置あわせは、第二案内装置21が備える第三ローラ215または第四ローラ216にて第二薄板17を搬送させると、上述のクラウン効果によって第二薄板17は第三ローラ215または第四ローラ216の中心方向に寄る。そのため作業者によって第二薄板17を位置あわせする動作等をしなくてもよい。その後、第二案内装置21の第二クランパ212と、第二クランパステージ213とで第二薄板17を係止する。この状態を図13に示す。
この工程は制御装置150により自動で行われる。第二薄板17を係止したまま第二案内装置21は搬送方向に沿って移動し、第二薄板17を第二切断装置23に導入する。第二切断装置23にて、第二カッタ231と第二カッタステージ232とにより、第二薄板17は切断され始端面171が形成される。第二薄板17に始端面171が形成された状態を図14に示す。始端面171形成後の残片178は廃棄される。第二薄板17が第二カッタステージ232上にある平面図を図15に示す。このとき始端面171の形成位置についての搬送方向における位置合わせは、第二切断装置23が所定距離移動することで行われる。
その後、第二薄板17を係止したまま第二案内装置21は搬送方向に沿って移動して、原位置に復帰する。この状態を図16に示す。
この後、第一アンコイラ11に巻回されている第一薄板16の量が設定された量よりも少なくなると、第一検知装置111により、自動繋ぎ開始信号が発信されて、自動繋ぎ動作が開始する。
この工程は制御装置150により自動で行われる。第一薄板16の搬送を停止する。第一案内装置20が搬送方向と反対方向に移動し、エレベータ30上に位置する。第一薄板係止装置24の第三クランパ241と第三クランパステージ242とで第一薄板16を係止する。第一案内装置20の第一ローラ205または第二ローラ206が第一薄板16を搬送させていたため、クラウン効果によって第一薄板16は第一ローラ205または第二ローラ206の中心方向に寄っている。そのため第一薄板16は自動的に手前方向についての位置合わせがなされている。
その後、接合装置25が搬送方向と反対方向に移動し、第一薄板切断装置26の第三カッタ261と第三カッタステージ262とにより、第一薄板16を切断し終端面161を形成する。このとき搬送方向と反対方向への接合装置25の移動距離は、第一薄板切断装置26と載置台28との間の搬送方向に沿った距離と同一である。ここで、二つに切断された第一薄板16のうち、第一アンコイラ11に近い方を余剰部168とする。このときの帯状薄板の接合システム13の状態を図17に示す。また、第一薄板16が第三カッタステージ262上にある平面図を図18に示す。
この工程は制御装置150により自動で行われる。接合装置25が搬送方向に移動し原位置に復帰する。第一案内装置20は余剰部168をクランプしたまま、エレベータ30によって上方に移動する。第二薄板17の搬送面と第一薄板16の搬送面とが同一面内になるように、下方向に位置していた第二案内装置21が第二薄板17をクランプしたまま上方に移動する。このときの帯状薄板の接合システム13の状態を図19に示す。そして、載置台28の上で第一薄板16の終端面161と第二薄板17の始端面171とが接合面180を形成するように、第二案内装置21が搬送方向に所定距離だけ移動する。このときの帯状薄板の接合システム13の状態を図20に示す。図21に載置台に第一薄板16の終端面161と第二薄板17の始端面171とが突き合った接合面180の近傍部分が載置している状態を示す。
この工程は制御装置150により自動で行われる。図5と図6とに示したように、テープ設置装置29が接合テープ292をたわみなく接合面180を覆って設置されている。ここでは、あらかじめ設置された接合テープ292の下に接合面180が形成されるものとした。図9から図10に示したように、接合ユニット27によって第一薄板16と第二薄板17とを接合テープ292により接合し、接合部18の搬送方向に沿った縁部のトリミングも行われる。トリミング終了後は図8(c)のように、第一薄板16と第二薄板17とが接合される。
この工程は制御装置150により自動で行われる。第二クランパ212及び第二クランパステージ213による第二薄板17のクランプを緩める。第三クランパ241及び第三クランパステージ242による第一薄板16のクランプを緩める。こうして帯状薄板の搬送が可能となる。第二アンコイラ12から送られる薄板が新たな第一薄板16となる。この状態を図22に示す。
作業者は、余剰部168を廃棄する。
以上、搬送されている第一薄板16が第一アンコイラ11から搬送されている薄板の場合の帯状薄板の接合システム13の自動繋ぎ動作を説明した。
(a)接合ユニット27は、貼り付けパッド274、第一トリミングカッタ272及び第二トリミングカッタ273を有する。そのため接合部18に接合テープ292を押圧することと、接合部18の縁部のトリミングとを接合ユニット27の下降動作一回で行えるので作業時間を短縮し高速化できる。
(b)制御装置150により繋ぎ合わせ動作を自動化できるので、作業時間を短縮し高速化できる。
(c)搬送方向の位置あわせを第一案内装置20及び第二案内装置21の予め決定された機械的な移動距離によって行うことができる。そのため位置精度が高精度であるし、作業者によって精度が変化しない。繋ぎ合わせの精度が良いため帯状薄板同士が2枚重なり厚みが増して詰まることを防げる。帯状薄板同士が離れすぎて、接合強度が弱まり搬送中に接合テープ292が切断されることを防げる。
(d)手前方向についての位置あわせを第一ローラ205、第二ローラ206、第三ローラ215及び第四ローラ216のクラウン効果により行うことができる。そのため位置精度が高精度であるし、作業者によって精度が変化しない。また、幅ずれを少なくできるためローラのガイド等に引っかかり詰まることも防げる。
(f)第一トリミングカッタ272及び第二トリミングカッタ273の搬送方向に沿った長さは接合テープ292の長さよりも長いため接合部18の搬送方向に沿った縁部を確実にカットできる。そのため接合テープ292の切り残しが詰まることを防げる。
(g)載置台28の奥方向側の壁面は、第一トリミングカッタ272に対応したダイの役割を持つ第一ダイ壁面281である。手前方向側の壁面は、第二トリミングカッタ273に対応したダイの役割を持つ第二ダイ壁面282である。そのため接合部18の搬送方向に沿った縁部をバリが少なくカットでき、バリの厚みにより詰まることを防げる。
(h)貼り付けパッド274が押圧で変形するとき、テープ押さえ部277の内側面に接触するまで膨らむ。そのため接合テープ292と接合部18との間にある気泡を外部に確実に押し出すことができる。
(i)第一案内装置20と第二案内装置21とを交互に使用し、第一薄板16が搬送しているときに、第二薄板17の位置合わせと切断による始端面171の形成を行う。いわゆる外段取りを行うことができ作業時間を短縮し高速化できる。
(ア)本実施形態においては、接合テープは接合部の上を覆うように配置されているが、これに代えて接合テープが接合部の下にあってもよい。
(イ)本実施形態においては、接合ユニットが帯状薄板の上にあるが、これに代えて、接合ユニットが下にあってもよい。この場合、載置台が帯状薄板の上にある。
(ウ)本実施形態においては、熱交換器のフィンに使用する帯状薄板を接合するが、これに代えて、チューブや線材等でも、本発明の帯状薄板の接合システムを適用可能である。
(エ)本実施形態においては、第一案内装置と第二案内装置とは上下方向に配置されているが、これに代えて、手前側と奥側とに配置されていても本発明は適用可能である。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
11 第一アンコイラ、 111 第一検知装置
12 第二アンコイラ、 121 第二検知装置
13 帯状薄板の接合システム
16 第一薄板、 161 終端面
17 第二薄板、 171 始端面
18 接合部 180 接合面
20 第一案内装置(第二薄板案内装置)、21 第二案内装置(第二薄板案内装置)
205 第一ローラ(送りローラ)、 206 第二ローラ(送りローラ)
215 第三ローラ(送りローラ)、 216 第四ローラ(送りローラ)
22 第一切断装置(第二薄板切断装置)、23 第二切断装置(第二薄板切断装置)
24 第一薄板係止装置
25 接合装置
26 第一薄板切断装置
27 接合ユニット
272 第一トリミングカッタ(カッタ)
273 第二トリミングカッタ(カッタ)
274 貼り付けパッド(パッド)
28 載置台
29 テープ設置装置
150 制御装置
Claims (1)
- 搬送可能な帯状の第一薄板(16)、及び前記第一薄板に追行して搬送可能な帯状の第二薄板(17)について、前記第一薄板の終端面(161)と前記第二薄板の始端面(171)とを突き合わせて接合する帯状薄板の接合システム(13)であって、
前記第一薄板を係止可能な第一薄板係止装置(24)と、
前記第一薄板を切断することで前記終端面を形成可能な第一薄板切断装置(26)と、
前記第二薄板を切断することで前記始端面を形成可能な第二薄板切断装置(22、23)と、
前記始端面が形成された前記第二薄板を係止し、係止された前記第二薄板を前記第一薄板の搬送面と同一面内に移動し、前記始端面を前記終端面に突き合わせ可能な第二薄板案内装置(20、21)と、
前記終端面と前記始端面とが接合した接合面(180)から前記第一薄板の板面に垂直な方向に離間して設けられ、前記第一薄板及び前記第二薄板のうち前記接合面の近傍部分を載置する載置台(28)と、
前記接合面を覆う接合テープ(292)を設置可能なテープ設置装置(29)と、
前記第一薄板と前記第二薄板とに前記接合テープが投影された部分である接合部(18)を前記接合テープと前記載置台との間で押圧可能なパッド(274)、及び前記接合部の縁部を切断可能なカッタ(272、273)を有し、前記第一薄板の板面に垂直な方向に移動可能な接合ユニット(27)と、
を備え、
前記第二薄板案内装置は、前記第一薄板の板面内で前記搬送方向と垂直な方向に前記第一薄板と前記第二薄板との位置合わせが可能な、中央部(207)が凸状の送りローラ(205、206、215、216)を有する、帯状薄板の接合システム。
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