JP6771539B2 - 加工装置、加工装置の使用方法及びチャック装置 - Google Patents

加工装置、加工装置の使用方法及びチャック装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6771539B2
JP6771539B2 JP2018505049A JP2018505049A JP6771539B2 JP 6771539 B2 JP6771539 B2 JP 6771539B2 JP 2018505049 A JP2018505049 A JP 2018505049A JP 2018505049 A JP2018505049 A JP 2018505049A JP 6771539 B2 JP6771539 B2 JP 6771539B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
collet
sleeve
work
end side
annular member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018505049A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2018105009A1 (ja
Inventor
雄大 奥野
雄大 奥野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nittan Valve Co Ltd
Original Assignee
Nittan Valve Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nittan Valve Co Ltd filed Critical Nittan Valve Co Ltd
Publication of JPWO2018105009A1 publication Critical patent/JPWO2018105009A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6771539B2 publication Critical patent/JP6771539B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B41/00Boring or drilling machines or devices specially adapted for particular work; Accessories specially adapted therefor
    • B23B41/02Boring or drilling machines or devices specially adapted for particular work; Accessories specially adapted therefor for boring deep holes; Trepanning, e.g. of gun or rifle barrels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B31/00Chucks; Expansion mandrels; Adaptations thereof for remote control
    • B23B31/02Chucks
    • B23B31/10Chucks characterised by the retaining or gripping devices or their immediate operating means
    • B23B31/12Chucks with simultaneously-acting jaws, whether or not also individually adjustable
    • B23B31/20Longitudinally-split sleeves, e.g. collet chucks
    • B23B31/201Characterized by features relating primarily to remote control of the gripping means
    • B23B31/207Characterized by features relating primarily to remote control of the gripping means using mechanical transmission through the spindle
    • B23B31/2073Axially fixed cam, moving jaws
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2215/00Details of workpieces
    • B23B2215/24Components of internal combustion engines
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2260/00Details of constructional elements
    • B23B2260/042Collets of known configuration, i.e. devices using a collet
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2260/00Details of constructional elements
    • B23B2260/142Valves
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S408/00Cutting by use of rotating axially moving tool
    • Y10S408/705Drilling deep holes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T279/00Chucks or sockets
    • Y10T279/17Socket type
    • Y10T279/17411Spring biased jaws
    • Y10T279/17529Fixed cam and moving jaws

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Gripping On Spindles (AREA)
  • Drilling And Boring (AREA)

Description

本発明は、加工装置、加工装置の使用方法及びチャック装置に関する。
加工装置には、特許文献1に示すように、穴あけ加工機と、該穴あけ加工機に対向した状態で配設され該穴あけ加工機により穴あけ加工されるワークをチャック(保持)するチャック装置とを備えたものがある。具体的には、チャック装置には、その内部において、コレットチャックとして、筒状のスリーブと、該スリーブ内に嵌合され該スリーブとの相対移動により縮径されるコレットとが備えられ、そのコレット及びスリーブは、チャック装置の内部において、穴あけ加工機側に近づいた状態で配置されている。このチャック装置におけるコレット及びスリーブは、その各両端開口がチャック装置の外部に向けて開口されていると共に、そのコレット及びスリーブの各一端側開口が穴あけ加工機に向けられており、そのコレット及びスリーブの向きは、チャック装置が備える反転機構に基づき反転可能となっている。
この加工装置によれば、長尺なワークに対して穴あけ加工を行う場合には、その長尺なワークをコレット及びスリーブの一端側開口から挿入すれば、その長尺なワークをチャック装置に貫通した状態でチャックできることになり、穴あけ加工機は、短尺なワークだけでなく、その長尺なワークに対しても、穴あけ加工を行うことができる。しかも、コレット及びスリーブの向きを反転できることから、チャック装置に貫通した状態でチャックされているワークを反転させれば、そのワークに対して、その一端側だけでなく他端側からも穴あけ加工を行うことができる。
ところで、軸状のワークには、形状として、軸部と、該軸部の一端部に一体的に設けられて該軸部よりも拡径された拡径部とを備えたものがある。このような形状のワークにおいては、長尺なワークについて、拡径部の端面から穴あけ加工を行い、短尺なワークについては、軸部の端面から穴あけ加工を行うことが求められることがある。このような場合、前述の加工装置を用いれば、そのチャック機能、反転機能を利用することにより、ワークの加工に関し、上記要求を満足させることができる。
特許第4227551号公報
しかし、上記加工装置においては、短尺なワークに対してその軸部の端面から穴あけ加工を行う場合には、チャック装置におけるコレット及びスリーブの向きを反転させて、短尺なワークにおける軸部端面を穴あけ加工装置に臨ませなければならず、その反転の際には、他の周辺装置との干渉を避けるための自由空間が必要となるばかりか、チャック装置に対する配線、配管等について、コレット及びスリーブの向きの反転に伴って追随できる構造を準備しなければならない。しかも、コレット及びスリーブの向きを反転させる場合には、その反転作業、設定作業が必要となり、作業者の負担は増大せざるを得ない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、ワークとして、軸部と、該軸部の一端部に一体的に設けられて該軸部よりも拡径された拡径部とを備えたものに対して穴あけ加工を行うに際して、チャック装置におけるコレット及びスリーブの向きを反転させなくても、長尺なワークに対しては、拡径部の端面から穴あけ加工を行うことができ、短尺なワークに対しては、軸部の端面から穴あけ加工を行うことができる加工装置を提供することにある。
第2の目的は、上記加工装置に用いられる加工装置の使用方法を提供することにある。
第3の目的は、上記加工装置に用いられるチャック装置を提供することにある。
前記第1の目的を達成するために本発明にあっては、下記(1)〜(10)の構成が採用されている。
(1)穴あけ加工機と、該穴あけ加工機に対向した状態で配設され該穴あけ加工機により穴あけ加工されるワークをチャックするチャック装置とが備えられ、該チャック装置の内部に、コレットチャックとして、筒状のスリーブと、該スリーブ内に嵌合され該スリーブとの相対移動により縮径されるコレットとが備えられ、該コレット及び該スリーブの各両端開口が前記チャック装置の外部に向けて開口されている加工装置において、
前記スリーブ及び前記コレットの各一端側開口が前記穴あけ加工機に向けられ、
前記コレットが、前記スリーブの他端側に配置されている構成とされている。
この構成によれば、軸部と、該軸部の一端部に一体的に設けられて該軸部よりも拡径された拡径部とを備えるワークのうち、長尺なワークに関しては、そのワークの長い軸部をコレット内に穴あけ加工機に近い側のスリーブの一端側開口から挿入すれば、コレット及びスリーブの各両端がチャック装置の外部に開口されていること、ワークの軸部が長いことを利用することができ、コレットとスリーブとの相対移動により、穴あけ加工機から離れたコレットにその長い軸部をチャックすることができる。その際、ワークの拡径部の端面が穴あけ加工機に臨むことから、拡径部の端面から穴あけ加工を行うことができる。
他方、前記ワークのうち、短尺なワークに関しては、その短い軸部をコレット内に穴あけ加工機に対して遠い側のスリーブの他端側開口から挿入すれば、そのワークの軸部が短くても、スリーブ内でのコレットの配置位置を利用して、そのコレットとスリーブとの相対移動によりそのコレットにそのワークの短い軸部をチャックすることができる。その際、コレット及びスリーブの各両端開口がチャック装置の外部に開口されていることを利用して、穴あけ加工機をスリーブ内にその一端側開口から進入させることができることから、チャック装置におけるコレット及びスリーブの向きを反転させなくても、ワークの軸部の端面に穴あけ加工を行うことができる。
(2)前記(1)の構成の下で、
前記スリーブの他端が、該スリーブの軸線方向において、前記チャック装置の外面のうち、前記穴あけ加工機に近い側に位置するものに比して遠い側に位置するものに近づけられている構成とされている。
この構成によれば、コレットを、チャック装置の外面のうち、穴あけ加工機に近い側に位置するものに比して遠い側に位置するものに近づけることができ、ワークの軸部がかなり短いものであっても、その短い軸部をスリーブの他端側開口から挿入することにより、コレットに的確にチャックすることができる。
(3)前記(2)の構成の下で、
前記チャック装置が、前記コレットチャックが組み込まれたチャック装置本体と、該チャック装置本体における前記コレットに対して、その他端側外方に配置される押圧装置とを備え、
前記押圧装置は、前記コレットに対して接近、離間動可能に設定されていると共に、前記コレットを縮径させるときには、該コレットに接近して該コレット又は前記スリーブを押圧することにより、該コレットと該スリーブとを相対移動させるように設定されている構成とされている。
この構成によれば、コレットとスリーブとを相対移動させる駆動手段として、コレットに対して接近、離間動する押圧装置が用いられることから、チャック装置本体内部に、コレットとスリーブとを相対移動させる駆動手段として、複雑で緻密な油圧回路等を設ける必要がなくなり、チャック装置の構成を簡素化することができる。
また、チャック装置本体内部に、コレットとスリーブとを相対移動させる駆動手段を設けずに、押圧装置を、その駆動手段として、チャック装置本体の外部に設けることから、チャック装置本体の長さを、コレットの軸線方向において、駆動手段をチャック装置本体内部に設ける場合(例えば特許文献1に記載の装置)に比べて短くすることでき、短尺なワークの軸部端面から穴あけ加工をするに際して、チャック装置本体(スリーブ内)への穴あけ加工機の進入量を減らすことができる。このため、穴あけ加工機(切削具)としては、上記進入量分だけ減らしたものを用いることができ、穴あけ加工時において、その穴あけ加工機(切削具)の撓み抑制効果を高めることができる。この結果、ワークにおいて穴あけ加工を行うに当り、加工穴が振れた状態に形成されることを抑えることができ、加工穴として、精度が高いものを形成できる。
(4)前記(3)の構成の下で、
前記チャック装置本体に筒状の本体が、その軸線方向を前記コレットの軸線方向に向くようにして備えられ、
前記本体内に前記スリーブが、その他端側を前記押圧装置に向けた状態で取付けられ、
前記スリーブの他端側内に前記コレットが、該コレットの他端側を前記押圧装置に向けた状態で嵌合され、
前記スリーブの内周面が、該スリーブの一端側から他端側に向かうに従って拡径され、
前記コレットの外周面が、その一端側から他端側に向かうに従って拡径され、
前記押圧装置は、前記コレットを縮径させるときには、該コレットを押圧して該コレットと前記スリーブとを相対移動させるように設定されている構成とされている。
この構成によれば、コレットに対する押圧装置の押圧によりワークの軸部をコレットにチャックさせることができる一方で、スリーブの内周面及びコレットの外周面の形状に基づき、スリーブの他端側において、スリーブに対するコレットの着脱を確実且つ容易に行うことができ、コレットを、ワークに応じたより好ましいコレットに容易に交換することができる。
(5)前記(4)の構成の下で、
前記コレットの他端側開口周縁部に係止部材が設けられ、
前記スリーブの他端側外周面と前記本体内周面との間に、筒状部材の一端側が、該筒状部材の他端側を前記スリーブの他端側外方に突出させた状態で摺動可能に介在され、
前記筒状部材の他端側内周面に、該筒状部材の他端側内径を該筒状部材の一端側内径よりも縮径させた縮径部が形成され、
前記縮径部には、前記コレットの他端面外周縁部に当接する当接面と、該当接面が該コレットの他端面外周縁部に当接している状態の下で前記係止部材に係止されて該コレットと前記筒状部材とを該コレットの軸線方向に相対変位不能とする規制爪部と、が設けられ、
前記筒状部材の一端面と前記本体との間に、該筒状部材の縮径部を前記スリーブの他端面から離間する方向に付勢する付勢手段が介在されている構成とされている。
この構成によれば、軸部と、該軸部の一端部に一体的に設けられて該軸部よりも拡径された拡径部とを備えるワークのうち、短尺なワークを加工するに際して、そのワークの拡径部の径が大きなものであっても、筒状部材の他端面の外径を大きくすることにより、その筒状部材の他端面を押圧装置により押圧することができ、その筒状部材の他端面に対する押圧によりコレットをスリーブに対して後退させて該コレットを的確に縮径させることができる(ワーク軸部のチャック)。
その一方で、押圧装置が筒状部材の他端面を押圧しないときには、コレットが、付勢手段の付勢力によりスリーブの他端側から外方に突出された状態となり、筒状部材を容易に把持できるばかりか、その筒状部材を外方に引き出すことによりコレットを簡単に引き出すことができる。このため、コレットの交換を容易に行うことができる。
(6)前記(1)の構成の下で、
前記スリーブの一端面に、軸状ワークの径よりも縮径された貫通孔を有する第1環状部材又は軸状ワークの径よりも拡大された貫通孔を有する第2環状部材のいずれかが選択的に着脱可能に取付けられ、
前記第1環状部材として、該第1環状部材の貫通孔を前記コレットの一端側開口に臨ませると共に、該第1環状部材の貫通孔周縁部に位置決め用筒部を突設して該位置決め用筒部を前記スリーブ内に該スリーブの一端側から進入させるものが用いられ、
前記第2環状部材として、該第2環状部材の貫通孔を前記コレットの一端側開口に臨ませると共に、該第2環状部材の外面側に該環状部材の貫通孔を中心として広がる凹所を形成して該凹所の内面を該貫通孔の軸線方向外方に向うに従って拡径するように傾斜させたものが用いられる構成とされている。
この構成によれば、第1環状部材を用いた状態で、短尺なワークの短い軸部をスリーブ内にその他端側開口から挿入したときには、その軸部端面を位置決め用筒部の先端面に当接させることができ、コレットに対する短尺なワークの位置決めを行うことができる。また、第2環状部材を用いた状態で、長尺なワークの長い軸部をスリーブ内にその一端側開口から挿入したときには、その傘部背面を凹所内面に当接させることができ、コレットに対する長尺なワークの位置決めを行うことができる。このため、いずれの場合においても、位置決めされたワークに対して、穴あけ加工機により穴あけ加工が行われることになり、穴あけ加工を精度の高いものとすることができる。
また、第1、第2の環状部材がスリーブの一端面に選択的に着脱可能に取付けられることから、ワークに応じた最適な環状部材(第1又は第2の環状部材)を選択し、その環状部材をスリーブの一端面に簡単に取付けることができる。
(7)前記(6)の構成の下で、
前記第1環状部材の外面側には、該第1環状部材の貫通孔を中心として広がる凹所が形成され、
前記凹所内面が、前記貫通孔の軸線方向において前記位置決め用筒部から前記環状部材の外面側に向うに従って拡径されるように傾斜されている構成とされている。
この構成によれば、短尺なワークに対してその軸部端面から穴あけ加工を行うに際して、切削屑が発生しても、その切削屑を凹所内面の案内作用により外部に容易に排出することができる。
(8)前記(6)の構成の下で、
前記スリーブの一端面に前記第2環状部材が取付けられたときには、前記スリーブ内に、前記コレットとして、該コレットの軸線方向長さが標準長さよりも長くされた長尺コレットが組み込まれ、
前記長尺コレットの一端面が前記スリーブの軸線方向中央部を越えて該第2環状部材の内面側に位置されている構成とされている。
この構成によれば、長尺コレットが長尺なワークの長い軸部を長い範囲に亘ってチャックできることになり、長尺なワークに対する穴あけ加工に際して、その長い軸部が振れることを高い確実性をもって防止できる。このため、長尺なワークに対する穴あけ加工の精度を高めることができる。
(9)前記(4)の構成の下で、
前記本体が、該本体の軸線を中心として回転駆動されるように設定され、
前記押圧装置が、前記コレットに接近、離間動可能とされる移動体と、該移動体に、前記コレットに臨む領域において回転可能に支持される押圧部材と、を備えている構成とされている。
この構成によれば、穴あけ加工に際して、ワークが回転させられるとしても、その回転は、移動体に対する押圧部材の相対回転により吸収されることになり、押圧装置を、ワークの回転に支障を与えることなく穴あけ加工に的確に用いることができる。
(10)前記(5)の構成の下で、
前記筒状部材が、一端側が前記スリーブの他端側外周面と前記本体内周面との間に摺動可能に挿入され他端側が前記スリーブの他端面よりも外方に突出される筒本体と、該筒本体の他端面に着脱可能に取付けられる環状蓋とにより構成され、
前記本体に、前記筒本体の他端側が前記スリーブの他端面に対して所定突出量を超えたとき、該筒本体に係合して該筒本体の移動を規制するストッパが取付けられ、
前記環状蓋が、前記縮径部として、前記当接面及び前記規制爪部を構成している構成とされている。
この構成によれば、環状蓋を取り外すことにより、筒本体及び付勢手段を本体内に残しつつ、コレットだけをスリーブから引き出すことができ、コレットの取外し、組付け作業を著しく向上させることができる。
前記第2の目的を達成するために本発明にあっては、下記(11)〜(14)の構成が採用されている。
(11)穴あけ加工機と、該穴あけ加工機に対向した状態で配設され該穴あけ加工機により穴あけ加工されるワークをチャックするチャック装置とが備えられ、該チャック装置の内部に、コレットチャックとして、筒状のスリーブと、該スリーブ内に嵌合され該スリーブとの相対移動により縮径されるコレットとが備えられ、該コレット及び該スリーブの各両端開口が前記チャック装置の外部に向けて開口され、前記スリーブ及び前記コレットの各一端側開口が前記穴あけ加工機に向けられ、前記コレットが、前記スリーブの他端側に配置されている加工装置の下で、
ワークとして、軸部と該軸部の一端部に一体的に設けられて該軸部よりも拡径された拡径部とを備えるものを用意し、
前記ワークの軸部が前記スリーブの軸線方向長さよりも短く且つ該ワークの軸部の他端面から穴あけ加工を行うときには、該ワークの軸部を前記コレット内にその他端側開口から挿入して、該ワークの軸部を、前記コレットと前記スリーブとの相対移動により該コレットをもって保持し、
前記ワークの軸部が前記スリーブの軸線方向長さよりも長く且つ該ワークの拡径部の端面から穴あけ加工を行うときには、該ワークの軸部を前記コレット内にその一端側開口から挿入して、該ワークの軸部を、前記コレットと前記スリーブとの相対移動により該コレットをもって保持する構成とされている。
この構成によれば、ワークのうち、長尺なワークに関しては、コレット及びスリーブの各両端開口がチャック装置の外部に開口されていること、ワークの軸部が長いことを利用することにより、コレットにその長い軸部を的確にチャックすることができ、その際、ワークの拡径部の端面が穴あけ加工機に臨むことから、拡径部の端面に穴あけ加工を行うことができる。
ワークのうち、短尺なワークに関しては、チャック装置内でのコレットの配置位置を利用することにより、コレットにその短い軸部を的確にチャックすることができ、その際、コレット及びスリーブの各両端開口がチャック装置の外部に開口されていることを利用することにより、穴あけ加工機をスリーブ内に進入させて、チャック装置におけるコレット及びスリーブの向きを反転させなくても、ワークの軸部の端面に穴あけ加工を行うことができる。
(12)前記(11)の構成の下で、
前記ワークの軸部が前記スリーブの軸線方向長さよりも短く且つ該ワークの軸部の他端面から穴あけ加工を行うときには、前記コレットに対する前記ワークの位置決め手段として、環状部材であって該環状部材の貫通孔周縁部から筒部が突出するものを用意し、
前記スリーブの一端面に前記環状部材を取付けて、該環状部材の筒部を前記スリーブ内に進入させた上で、
前記ワークの軸部を前記コレットの他端側開口から挿入することにより、該ワークの軸部の他端面を前記筒部の端面に当接させる構成とされている。
この構成によれば、ワークが短尺なワークであっても、コレットに対する短尺なワークの挿入状態を決めることができ、コレットにおいて短尺なワークを所定の位置状態でチャックすることができる。このため、短尺なワークに対する穴あけ加工を的確に行うことができる。
(13)前記(11)の構成の下で、
前記ワークの軸部が前記スリーブの軸線方向長さよりも長く且つ該ワークの拡径部の端面から穴あけ加工を行うときには、前記コレットに対する前記ワークの位置決め手段として、環状部材であって該環状部材の貫通孔周縁部が前記ワークの拡径部を受け止める受け面を構成するものを用意し、
前記スリーブの一端面に前記環状部材を取付けて、該環状部材の受け面を外側に向け、
その上で、前記ワークの軸部を前記環状部材の貫通孔及び前記スリーブの一端側開口を介して前記コレット内に挿入することにより、該ワークの拡径部を前記環状部材の受け面に当接させる構成とされている。
この構成によれば、コレットに対する長尺なワークの挿入状態を環状部材の受け面により決めることができ、コレットにおいて長尺なワークを所定の位置状態でチャックすることができる。このため、長尺なワークに対する穴あけ加工を的確に行うことができる。
(14)前記(13)の構成の下で、
前記コレットとして、その軸線方向長さが標準長さよりも長い長尺コレットを用意し、
前記長尺コレットを前記スリーブ内に組み込んで、該長尺コレットの一端面を該スリーブの軸線方向中央部を越えて前記環状部材の内面に近づける構成とされている。
この構成によれば、長尺コレットが長尺なワークの長い軸部を長い範囲に亘ってチャックすることになり、長尺なワークに対する穴あけ加工に際して、その長い軸部が振れることを高い確実性をもって防止できる。このため、長尺なワークに対する穴あけ加工の精度を高めることができる。
前記第3の目的を達成するために本発明にあっては、下記(15)〜(18)の構成が採用されている。
(15)軸線方向一端面が穴あけ加工機に対向する対向端面とされる筒状の本体と、該本体の軸線方向に軸線方向を合わせた状態で該本体内に設けられるスリーブと、該スリーブの軸線方向に軸線方向を合わせた状態で該スリーブ内に嵌合されるコレットと、が備えられ、該スリーブ及び該コレットの両端開口が前記本体の軸線方向両端外方に向けて開口されているチャック装置において、
前記スリーブ及び前記コレットの各一端側開口が前記対向端面の開口に向けられ、
前記コレットが、前記スリーブの他端側に配置されている構成とされている。
この構成によれば、前記(1)の構成に係る加工装置に用いられるチャック装置として好ましいものを提供できる。
(16)前記(15)の構成の下で、
前記スリーブの他端が、該スリーブの軸線方向において、前記本体の軸線方向一端面よりも該本体の軸線方向他端面に近づけられている構成とされている。
この構成によれば、前記(2)の構成に係る加工装置に用いられるチャック装置として好ましいものを提供できる。
(17)前記(16)の構成の下で、
前記本体、前記コレット及び前記スリーブが組み込まれたチャック装置本体と、該チャック装置本体における前記コレットに対して、その他端側外方に配置される押圧装置とを備え、
前記押圧装置は、前記コレットに対して接近、離間動可能に設定されていると共に、前記コレットを縮径させるときには、該コレットに接近して該コレット又は前記スリーブを押圧することにより、該コレットと該スリーブとを相対移動させるように設定されている構成とされている。
この構成によれば、前記(3)の構成に係る加工装置に用いられるチャック装置として好ましいものを提供できる。
(18)前記(17)の構成の下で、
前記本体が、該本体の軸線を中心として回転駆動されるように設定され、
前記押圧装置が、前記コレットに接近、離間動可能とされた移動体と、該移動体に、前記コレットに臨む領域において回転可能に支持される押圧部材と、を備えている構成とされている。
この構成によれば、ワークが回転させられるとしても、押圧装置に対しては、その回転は、移動体に対する押圧部材の相対回転により吸収されることになり、押圧装置がワークの回転に支障を与えることを防止できる。
以上の内容から、本発明によれば、ワークとして、軸部と、該軸部の一端側に該軸部よりも拡径された拡径部とを一体的に備えたものに対して穴あけ加工を行うに際して、チャック装置におけるコレット及びスリーブの向きを反転させなくても、長尺なワークに関しては、拡径部の端面から穴あけ加工を行うことができ、短尺なワークに関しては、軸部の端面から穴あけ加工を行うことができる加工装置を提供できる。
また、上記加工装置に用いられる加工装置の使用方法及びチャック装置を提供できる。
実施形態に係る加工装置を示す全体図。 実施形態に係る加工装置に用いられるチャック装置本体を示す縦断面図。 長尺ワーク(バルブ)を説明する説明図。 短尺ワーク(バルブ)を説明する説明図。 実施形態に係る加工装置に用いられるチャック装置本体の一部を拡大して示す一部拡大縦断面図。 実施形態に係るチャック装置本体に長尺コレット、第2環状部材が用いられた状態を示す縦断面図。 実施形態に係る加工装置を用いて、短尺ワークの深穴加工を行う動作を説明する動作説明図。 図7の続きを説明する動作説明図。 図8の続きを説明する動作説明図。 図9の続きを説明する動作説明図。 図10の続きを説明する動作説明図。 実施形態に係る加工装置を用いて、長尺ワークの深穴加工を行う動作を説明する動作説明図。 図12の続きを説明する動作説明図。 図13の続きを説明する動作説明図。 図14の続きを説明する動作説明図。 図15の続きを説明する動作説明図。 図16の続きを説明する動作説明図。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1、図2において、符号1は、実施形態に係る加工装置を示す。この加工装置1は、穴あけ加工機としての深穴加工機2(後述のガンドリル2Aをもって示す)と、その深穴加工機2により深穴加工されるワークをチャック(保持)するチャック装置3とを備えており、深穴加工機2とチャック装置3とは、ワークに対する深穴加工を可能とすべく、対向した状態で配置されている。
前記加工装置1は、図3、図4に示すように、2種類のワークWL,WSを加工対象としている。2種類のワークWL,WSは、いずれも、軸部W1と、該軸部W1の一端部に該軸部W1よりも拡径された状態で一体化された傘部(拡径部)W2とを備えたバルブ形状をしている点で共通する一方、両者WL,WSの軸部W1の軸線方向長さが異なっており、2種類のワークWL,WSは、軸線方向長さの相違に基づき、長尺ワークWLと短尺ワークWSとして構成されている。具体的には、長尺ワークWLは、既に完成品形状として形成されており、この長尺ワークWLに対しては、傘部W2端面から軸部W1に向けて深穴加工が行われる。短尺ワークWSは、未だ完成品形状として形成されておらず、この短尺ワークWSに対しては軸部W1端面から傘部W2に向けて深穴加工が行われる。この短尺ワークWSに関しては、この後、その軸部W1に別の軸部材が接合されることにより完成品形状とされる。
前記加工装置1を構成する深穴加工機2は、図1に示すように、位置固定された装置本体(図示略)にガンドリル2Aを備える構造とされている。ガンドリル2Aは、既知の如く軸形状をしており、そのガンドリル2Aは、先端部(刃先部)をチャック装置3に向けた状態でその軸線方向が水平方向となるように配置されている。このガンドリル2Aは、単独でチャック装置3に向けて進退動できることになっており、そのガンドリル2Aの進退動に基づき、チャック装置3にチャックされたワークWL又はWSに対して深穴加工が行われる。
この深穴加工機2には、種々の付属品を取付けることができることになっている。本実施形態においては、長尺ワークWLに対する深穴加工を行う場合には、後述の図12、図13等に示すように、ドリルブッシュ5が深穴加工機2の装置本体に取付けられることになっており、そのドリルブッシュ5に対して長尺ワークWLの傘部W2端面が当接され、ガンドリル2Aは、そのドリルブッシュ5を通って長尺ワークWLに対して深穴加工を行うことになる。
前記加工装置1を構成するチャック装置3は、図1に示すように、スライドベース6上に配置されている。
スライドベース6は、基盤7上に設けられる一対のガイドレール8(図1等では一方のガイドレールのみを図示)にスライド可能に支持されている。一対のガイドレール8は、基盤7上において、チャック装置3と深穴加工機2の並設方向(図1中、左右方向)に伸びており、スライドベース6は、その一対のガイドレール8に案内されて、深穴加工機2に対して接近、離間動可能となっている。このスライドベース6には、図示を略す往復駆動源が連係されており、その往復駆動源を駆動することによりスライドベース6が駆動され、それに伴い、チャック装置3が深穴加工機2に対して接近、離間動されることになっている。
前記チャック装置3は、図1に示すように、前記スライドベース6上において、チャック装置本体9と、押圧装置10とを備えている。チャック装置本体9は、深穴加工機2に近い側であるスライドベース6の一方側(図1中、右側)上に配置され、押圧装置10は、チャック装置本体9よりもスライドベース6の他方側(図1中、左側)上に配置されている。
チャック装置本体9は、基本構造の下で、その基本構造に取付けるべき構成部品を取り替えることにより、短尺ワークWSと長尺ワークWLとに対する各保持を独自のものとしており、図1、図2は、短尺ワークWSを保持するための構成部品を取付けたチャック装置本体9を示し、図6は、長尺ワークWLを保持するための構成部品を取付けたチャック装置本体9を示している。先ず、短尺ワークWSを保持するための構成部品を取付けたチャック装置本体9について説明する。
チャック装置本体9は、図1、図2に示すように、スライドベース6上にベース11を介して配置されるハウジング12を備えている。ハウジング12は、スライドベース6のスライド方向(図1、図2中、左右方向)に一定幅を有しており、そのハウジング12には、断面円形の段付き貫通孔13がスライドベース6のスライド方向(ハウジング12の幅方向)に貫通した状態で形成されている。この貫通孔13は、深穴加工機2に対して近い側をなすハウジング12の幅方向一端面(図1、図2中、右端面)から他端面(図1、図2中、左端面)近くまでの間において、大き目の孔径をなす第1内周面14を形成し、ハウジング12の幅方向他端面近くにおいては、前記孔径よりも縮径された孔径をなす第2内周面15を形成しており、この第1内周面14と第2内周面15との間には、段差面16が形成されている。このハウジング12の幅方向一端面には、カバー部材17が着脱可能に取付けられている。このカバー部材17は、その中央部において大きな孔18を有しており、このカバー部材17により、ハウジング12の幅方向一端側開口が覆われている。
上記ハウジング12内には、その第1内周面14において、図1、図2に示すように、軸受け19を介して円筒状の回転体(筒状の本体)20が嵌合されている。
軸受け19は、その軸線方向をハウジング12の貫通孔13の軸線方向に向けつつ前記第1内周面14に嵌合保持されている。その軸受け19は、その軸受け19の一端面外周縁部が前記カバー部材17における孔周縁部に当接され、軸受け19の他端面は、その外周縁部においてハウジング12における段差面16に当接されている。
回転体20は、上記軸受け19の内周面に嵌合保持されている。この回転体20は、その一端部が軸受け19の一端面よりも多少、外方に突出して、カバー部材17の孔18内にまで伸びており、その回転体20の一端部外周面には環状板90が螺合されている。この環状板90は、カバー部材17における孔18の内周面と回転体20の一端部外周面との間をほぼ閉塞した状態で、軸受け19の一端面内周縁部に臨んでいる。他方、回転体20の他端部外周面には、ハウジング12の第2内周面15に向けて拡がるようにして拡径部21が一体的に形成されており、その拡径部21は軸受け19の他端面内周縁部に臨んでいる。これにより、回転体20は、軸受け19に基づき、その軸受け19の軸線方向に変位動することなくハウジング12に対して相対回転可能となっている。この回転体20の貫通孔22は、その軸線方向内方部分における内周面23の内径が最も短くされ、その軸線方向一端側(図1、図2中、右端側)及び他端側(図1、図2中、左端側)の各内周面24,25の内径は、その軸線方向内方部分の内径よりも拡径されている。このため、軸受け19の軸線方向内方部分の内周面23とその軸線方向一端側の内周面24との間には段差面26が形成され、軸受け19の軸線方向内方部分の内周面2とその軸線方向他端側の内周面25との間には段差面27が形成されている。
前記回転体20内には、図1、図2に示すように、コレットチャック28が備えられている。コレットチャック28は、筒状のスリーブ29と、そのスリーブ29内に組み込まれる拡縮可能なコレット30とを備えており、スリーブ29とコレット30との相対移動によりコレット30の内径が拡縮されることになっている。
スリーブ29としては、その軸線方向長さが前記ハウジング12の幅方向長さよりも多少、長くされたものが用いられている。このスリーブ29は、その一端部外周面において拡径部31が形成され、その一端部よりも他端側における外周面においては、その外径は、拡径部の外径よりも短いものをもって一定に維持されている。このスリーブ29は、その他端側が回転体20の一端側開口から挿入されることにより、回転体20の軸線方向内方部分の内周面23に嵌合され、そのスリーブ29の拡径部31は、前記回転体20の段差面26に当接される。この拡径部31と段差面26とは、留め具32を用いることにより固定されており、スリーブ29と回転体20とは着脱可能に一体化されている。これにより、このスリーブ29の他端側外周面と回転体20の他端側内周面との間には、環状空間33が形成されており、その環状空間33は、ハウジング12の幅方向他端側外方に向けて開口されている。また、このスリーブ29は、その内部において軸線方向全長に亘って伸びる貫通孔29aを有しており、その貫通孔29aが形成する内周面29aaは、その一端側から他端側に向うに従って拡径されるように形成され、そのスリーブ29(貫通孔29a)の他端開口は外部に開放されている。
コレット30は、図1、図2に示すように、上記スリーブ29内において、そのスリーブ29の他端側において組み込まれている。コレット30は、複数の拡縮片をもって拡縮可能な円筒形状に構成されており、このコレット30内には、その軸線方向全長に亘って伸びる貫通孔30aが形成されている。このため、コレット30は、その一端開口が回転体20の一端側開口及びスリーブ29の一端側開口を介して前記深穴加工機2におけるガンドリル2Aに臨み、他端側開口は押圧装置10に臨んでいる。
本実施形態においては、そのコレット30の軸線方向長さが、スリーブ29の軸線方向長さの略半分程度とされている。このコレット30は、その一端面30bがスリーブ29の軸線方向中央付近に位置され、そのコレット30の他端側は、スリーブ29の他端面より外方に多少、突出されている。
このコレット30の内周面30aaは、そのコレット30の径方向外方側から径方向内方側に向けて外力が作用しないときには、その内径が全長に亘って短尺ワークWSの軸部W1を挿通できる程度のものに設定されている一方、そのコレット30の外周面は、その一端側から他端側に向うに従って拡径されるように形成されている。このコレット30には、複数の拡縮片を形成すべく、その周囲において、複数のスリットが形成されており、このコレット30をスリーブ29の一端側に相対移動させて、そのコレット30に径方向内方に向けた外力を加えたときには、そのコレット30の内径が縮径されることになっている。本実施形態においては、コレット30における複数の各スリットは、コレット30の全長に亘って形成されているものの、そのコレット30の軸線方向一端部及び他端部においては、コレット30の肉厚方向全体に亘って隙間が交互に形成されておらず(切り離されておらず)、その各連結部分が隣合う拡縮片を連結している。このため、コレット30がスリーブ29の一端側に向けて相対移動したときには、コレット30の内径は、その軸線方向全体に亘って略等しく縮径されることになる。
勿論、コレット30としては、そのコレット30の他端側を先端側とし、その先端側(他端側)にだけ複数のスリットを入れ、そのコレット30の先端側を、主として拡縮させるようにした一般的なものを用いてもよい。
前記コレット30の他端面30cには、図5に示すように、その他端側開口周縁部において、その周方向に隣合うようにして複数の係止部材37が設けられている。各係止部材37は、コレット30の他端側開口周縁部から伸びる脚部38と、その脚部38の先端部に設けられる爪部39とにより形成されており、これら複数の係止部材37により、コレット30の他端面外方において、該コレット30の他端面における径よりも縮径された筒形状が形成されると共に、各係止部材37の爪部39とコレット30の他端面との間において環状溝が形成されている。
前記環状空間33には、図1、図2、図5に示すように、筒状部材としての円筒状部材42が嵌め込まれている。円筒状部材42は、筒本体としての円筒本体43と環状蓋としての円環状部材45とからなる分割構造とされている。円筒本体43は、その一端側(図1、図2中、右端側)が前記スリーブ29の他端側外周面と前記回転体20の他端側内周面との間に摺動可能に嵌合されており、その円筒本体43の他端面は、コレット30の他端面付近にまで至っている。円環状部材45は、円筒本体43の他端面に留め具46を用いて着脱可能に取付けられており、その円環状部材45と円筒本体43とは、その一体化した状態での外周面を全体に亘って一定の外径としている。この円環状部材45は、その中央部において中央孔45aを有しており、その中央孔45aは、短尺ワークWSの軸部W1の挿入口となっている。この中央孔45aは、円筒本体43の内径よりも縮径されており、その円環状部材45の内面のうち、コレット30の他端面に臨む中央孔周縁部分45bは、当接面として、コレット30の他端面30cに当接している。またこの円環状部材45の中央孔周縁部には、その内面側において、規制爪部48が中央孔45aの径方向内方に向けて突出されており、その規制爪部48は、前記環状溝(前記係止部材37の爪部39とコレット30の他端面との間)に入り込んでいる。
また、この円筒本体43の一端面と前記段差面27との間には、付勢手段としてコイルスプリング49が介装されており、そのコイルスプリング49の付勢力により、円筒状部材42の他端側が回転体20の他端側外方に突出されている。これに伴い、コレット30の他端側も、スリーブ29の他端側及び回転体20の他端側から外方に突出されることになっている。尚、符号50は、円筒本体43に形成されたコイルスプリング49の保持孔である。
前記回転体20の他端面には、図1に示すように、歯付きプーリ51が取付けられている。このプーリ51は、その中央部において中央孔51aが形成されており、その中央孔51aに前記円筒状部材42の他端側を挿通し、そのプーリ51の側板部を回転体20の拡径部21に留め具53を用いて取付けることにより、プーリ51は回転体20の他端面に着脱可能に取付けられている。このプーリ51には、図示を略す回転駆動源に連係された歯付きベルト54が巻回されており、回転駆動源の回転駆動力に基づきプーリ51が回転され、これに伴い、回転体20、スリーブ29及びコレット30がハウジング12に対して回転駆動されることになる。
尚、本実施形態においては、前記円筒本体43の外周面に段部43aが形成され、その段部43aにプーリ51の中央孔周縁部がストッパとして臨んでおり、プーリ51の中央孔周縁部は、円筒本体43の抜け止めを図っている。
前記スリーブ29の一端側の拡径部31外面には、図1、図2に示すように、ワークを位置決めるための環状部材55が、図示を略す留め具を用いることにより、着脱可能に取付けられている。環状部材55としては、短尺ワークWSを位置決める第1環状部材56と、長尺ワークWLを位置決める第2環状部材57(後述の図6参照)とが準備されており、図1、図2においては、短尺ワークWSに対して深穴加工を行うことから、第1環状部材56が示されている。第1環状部材56は、その内面側における貫通孔周縁部に筒部58を一体的に有し、その筒部58の先端部には筒状のブッシュ59が取付けられており、第1環状部材56の貫通孔60はブッシュ59内の貫通孔59aに連続している。この筒部58及びブッシュ59は、筒部58の基端部をスリーブ29の一端側開口に嵌合させた状態でスリーブ29内に入り込んでおり、そのブッシュ59の先端面は、該ブッシュ59及び第1環状部材56の貫通孔60の軸線をコレット30における貫通孔30aの軸線に合致させつつ、短尺ワークWSの位置決めの観点から、スリーブ29の軸線方向において、該スリーブ29内の所定位置に位置されている。この第1環状部材56及びブッシュ59の一連の貫通孔60,59aは、前記ガンドリル2Aが挿通できる径であって短尺ワークWSの軸部W1の径よりも小さい径とされており、ブッシュ59の先端面は、短尺ワークWSにおける軸部W1端面を当接面として受け止めることができることになっている。これにより、短尺ワークWSの軸部W1が円筒状部材42(円環状部材45)の中央孔45aを経てコレット30の貫通孔30aに挿入された際には、その短尺ワークWSの軸部W1端面をブッシュ59先端面が的確に受け止めて、その短尺ワークWSがコレット30の一端側に向けて移動することを規制することになる(短尺ワークWSの位置決め)。
他方、第1環状部材56の外面には、貫通孔60を中心として広がる凹所61が形成されている。その凹所61の内面61aは、貫通孔60の軸線方向において筒部5から第1環状部材56の外面側に向うに従って拡径されるように傾斜されており、この凹所内面61aの傾斜角度は、本実施形態においては、ガンドリル2Aの深穴加工に伴う切削屑の排出を案内することを考慮して設定されている。
チャック装置本体9においては、長尺ワークWLに対して深穴加工を行うに際しては、図6に示すように、第2環状部材57が環状部材55として用いられる。第2環状部材57は、その基本形状が第1環状部材56の基本形状と同じとなっており、その第2環状部材57にも、その内面において筒部62が設けられていると共に、その外面において凹所内面63aが形成されている。このため、筒部62をスリーブ29の一端側開口に嵌合することにより、第2環状部材57の貫通孔64の軸線をコレット30の貫通孔30aの軸線に合致させた状態にすることができ、その状態をもって、第2環状部材57をスリーブ29における拡径部31外面に、図示を略す留め具により着脱可能に取付けることができることになっている。
他方、第2環状部材57は、その貫通孔64の径、凹所内面63aの傾斜角度について、第1環状部材56の場合と相違している。第2環状部材57の貫通孔64は、長尺ワークWLの軸部W1の挿入口としての役割を果たすべく、第1環状部材56の貫通孔60の径よりも大きい径とされ、その第2環状部材57の貫通孔64は、長尺ワークWLの軸部W1を挿通させることができることになっている。凹所内面63aは、受け面として、長尺ワークWLの傘部W2背面を的確に受け止める観点から、傾斜角度が設定されており、長尺ワークWLの軸部W1が第2環状部材57の貫通孔64を経てコレット30の貫通孔30aに挿入された際には、その長尺ワークWLの傘部W2背面は、凹所内面63aにより的確に受け止められ、その凹所内面63aは、長尺ワークWLがコレット30の他端側に向けて移動することを規制することになる(長尺ワークWLの位置決め)。
また、長尺ワークWLに対して深穴加工を行うに際しては、図6に示すように、チャック装置本体9に、前記コレット30に代えて、そのコレット30(標準長さ)よりも軸線方向長さだけが長くされた長尺コレット30Aを用いることが好ましい。長尺ワークWLに対して深穴加工を行う場合であっても、前述のコレット30を用いることができるが、長尺コレット30Aを用いることにより、長尺ワークWLの軸部W1を挟持する長さを長くすることができ、深穴加工時において、長尺ワークWLの軸部W1の振れを、より高い確実性をもって抑制できるからである。
このため、スリーブ29内での長尺ワークWLの配設空間を確保すべく、第2環状部材57において、その筒部62の突出長さが第1環状部材56の筒部58の突出長さよりも短くされる一方、長尺コレット30Aは、全体的にスリーブ29内においてそのスリーブ29の他端側寄りに位置される状態の下で、その長尺コレット30Aの一端面が、スリーブ29の軸線方向中央部を越えて第2環状部材57の筒部62近くに位置されている。勿論、長尺コレット30Aの他端側については、前記コレット30の場合同様、スリーブ29の他端面より外方に多少、突出されている。
前記押圧装置10は、図1に示すように、スライドベース6上に一対のガイドレール66(図1等では一方のガイドレールのみを図示)を介してスライド可能に支持されている。
一対のガイドレール66は、スライドベース6上において、チャック装置3と深穴加工機2の並設方向(図1中、左右方向)に伸びており、押圧装置10は、その一対のガイドレール66に案内されて、チャック装置本体9に対して接近、離間動可能となっている。
押圧装置10は、図1に示すように、一対のガイドレール66により案内される移動体67を備えている。この移動体67内部には、その上部において、一対のガイドレールの伸び方向に伸びるようにして貫通孔68が形成されており、その貫通孔68の一端側開口は、前記チャック装置本体9に臨んでいる。この貫通孔68の一端側内周面には、円筒体69が、その軸線をコレット30の軸線に合致させつつ、その一方側部分69aを軸受け65を介して貫通孔68の内周面に支持させ、その円筒体69の他方側部分69bを移動体67における貫通孔68の一端側開口から外方に突出させている。この円筒体69における他方側部分69bの環状端面は、その内径を前記短尺ワークWSの傘部W2外径よりも大きくした状態の下で、前記円筒状部材42における円環状部材45に臨んでおり、移動体67の移動に伴い、その他方側部分の環状端面は円環状部材45に当接することになっている。
本実施形態においては、円筒体69として、分割構造のものが用いられており、円筒状部材42の一方側部分69aと他方側部分69bとは、着脱可能な関係をもって一体化されている。
前記移動体67には、図1に示すように、その貫通孔68の他端側開口においてシリンダ駆動装置70が取付けられている。このシリンダ駆動装置70は、その伸縮ロッド71を移動体67における貫通孔68の一端側開口に向くように配置されており、その伸縮ロッド71には、短尺ワークWSに対して深穴加工するとき、プッシャヘッド73が取付けられる。このため、伸縮ロッド71にプッシャヘッド73が取付けられたときには、プッシャヘッド73の位置は、伸縮ロッド71の伸縮動に基づき調整されることになり、本実施形態では、伸縮ロッドの短縮時に、プッシャヘッド73の先端が円筒体69内に位置し、伸縮ロッド71の伸長時には、プッシャヘッド73が円筒体69(他方側部分69b)外方に延出することになる。このプッシャヘッド73は、鉄材、緩衝材料等、種々の材料の中から適宜選択して形成することができ、その選択に際しては、短尺ワークWSの材料等が考慮されている。
他方、長尺ワークWLに対して深穴加工するときには、シリンダ駆動装置70の伸縮ロッド71に押圧棒72が取付けられる。この押圧棒72は、長尺ワークWLに対するイジェクタピンとして利用される(図16参照)。
また、シリンダ駆動装置70は、そのシリンダ74内の作動流体(エア)に基づき伸縮ロッド71(ピストン)が作動されるが、プッシャヘッド73に一定力以上の反力が作用したときには、シリンダ74内の作動流体がリリーフ弁(図示略)を介して逃がされ、伸縮ロッド71は、その状態以上には、伸長しないようになっている。
前記移動体67には、図1に示すように、シリンダ駆動装置75が関連付けられている。スライドベース6上には、その他端側において支持部材76が立設され、その支持部材76に、シリンダ駆動装置75のシリンダ7が、そのシリンダ駆動装置75の伸縮ロッド78を移動体67側に向けた状態で取付けられている。このシリンダ駆動装置75の伸縮ロッド78の先端部が移動体67に連結されており、移動体67は、スライドベース6上において、伸縮ロッド78の伸縮動に基づき、前記チャック装置本体9に対して接近、離間動することになる。
次に、上記加工装置1を用いて行われる短尺ワークWS及び長尺ワークWLに対する深穴加工について順次、説明する。
短尺ワークWSに対して深穴加工を行う当初においては、図7に示すように、シリンダ駆動装置75に基づき押圧装置10がチャック装置本体9に対して離間状態となり、図示を略す往復駆動源に基づくスライドベース6の移動により、チャック装置本体9が深穴加工機2(ガンドリル2A)に対して近接した位置状態(位置固定状態)となる。この状態の下で、短尺ワークWSがチャック装置本体9と押圧装置10との間の上方からチャック装置本体9に搬送装置79により搬送(搬入)されてくる。この場合、搬送装置79としては、短尺ワークWSの傘部W2端面を吸引する吸着具80と、一対の把持具81により短尺ワークWSの軸部W1を挟持する挟持具82とを一つのユニットとして備えたものが用いられ、搬送装置79は、全体として(吸着具80と挟持具82とが一体となって)移動できると共に、その搬送装置79において、吸着具80が個別に横方向に往復動できることになっている。この短尺ワークWSの搬入に際しては、搬送装置79は、吸着具80がその搬入すべき短尺ワークWSの傘部W2端面を吸着し、挟持具82の一対の把持具81がその短尺ワークWSの軸部W1を挟持することになり、短尺ワークWSは、その軸部W1を水平に保ちつつその軸部W1がチャック装置本体9側に向けられる。搬送装置79は、その短尺ワークWSの姿勢状態を維持しつつその短尺ワークWSを下降させることになり、その短尺ワークWSの軸部W1が円環状部材45の中央孔45a(コレット30の貫通孔)の高さ位置にまで至ると、搬送装置79は、チャック装置本体9に近づく方向に移動することにより、短尺ワークWSの軸部W1を円環状部材45の中央孔45aを経てコレット30の貫通孔30a内に挿入する(図7中の矢印参照)。短尺ワークWSの軸部W1がコレット30の貫通孔30a内に挿入されると、吸着具80が短尺ワークWSの傘部W2に対する吸着関係を解除すると共に挟持具82(一対の把持具81)が短尺ワークWSの軸部W1に対する挟持関係を解除し、搬送装置79は、図7の矢印で示すように待避する。
搬送装置79が待避位置に待避すると、シリンダ駆動装置75の駆動に基づき押圧装置10の移動体67がチャック装置本体9に接近し始める。このとき同時に、シリンダ駆動装置70の伸縮ロッド71も伸長し、プッシャヘッド73の先端が円筒体69の先端よりも多少、突出した状態となる。この状態で移動体67がチャック装置本体9に接近することになり、円筒体69の他方側部分69bが円筒状部材42における円環状部材45に当接する前に、プッシャヘッド73の先端が、図8に示すように、短尺ワークWSの傘部W2端面に当接し、移動体67のさらなる接近動に伴い、短尺ワークWSはチャック装置本体9内に押し込まれる。これに伴い、短尺ワークWSは、コレット30の貫通孔30aにより案内されつつ第1環状部材56に向けて移動し、その短尺ワークWSの軸部W1端面は、図9に示すように、ブッシュ59の先端面に当接する。この当接により短尺ワークWSの移動が規制されることになり、コレット30に対する短尺ワークWSの位置決めがなされたことになる。この短尺ワークWSとブッシュ59との当接後においては、移動体67のさらなる接近動に伴い、短尺ワークWSの傘部W2に対するプッシャヘッド73の押圧力が高まろうとするが、その押圧力は、シリンダ駆動装置70における作動流体(エア)の排出により増加しないようにされることになり、その押圧力は、以後、一定に維持される。
他方、チャック装置本体9に対する移動体67の接近動に伴い、円筒体69は、その他端側部分69bの内部空間内に短尺ワークWSの傘部W2を取り込みつつ、その他端側部分69bにおける環状の端面が円筒状部材42の円環状部材45を押圧することになり、円環状部材45はコレット30をスリーブ29に対してそのスリーブ29の一端側に向けて相対移動させる。これにより、コレット30は、その内径が縮径されることになり、位置決めされている短尺ワークWSの軸部W1はコレット30によりチャックされる(図9参照)。
短尺ワークWSの軸部W1がコレット30によりチャックされると、プーリ51が回転され始めることになり、これに伴い、短尺ワークWSも、回転体20、スリーブ29及びコレット30を介して回転し始める。このとき、この回転は、円環状部材45を介して円筒体69に伝達されるが、その円筒体69の回転は、軸受け65により吸収されることになり(円筒体69が移動体67に対して相対回転)、短尺ワークWSの回転が妨げられることはない。
またこのとき同時に、スライドベース6がその位置状態を維持する一方、ガンドリル2Aがチャック装置本体9に接近動することになり、ガンドリル2Aは、第1環状部材56の貫通孔60、ブッシュ59の貫通孔59aを経て、回転中の短尺ワークWSの軸部W1端面へと移動し、その軸部W1端面からその軸部W1に対して深穴加工を行う。この深穴加工に伴い、切削屑が発生するが、その切削屑は、第1環状部材56の凹所内面61aにより、順次、円滑に外部に排出される。
この深穴加工を終えると、プーリ51の回転が停止されると共に、ガンドリル2Aがチャック装置本体9内から退出動する。また同時に、シリンダ駆動装置75における伸縮ロッド78が短縮することになり、押圧装置10は、チャック装置本体9から離間して元の待避位置に戻ることになる。
押圧装置10が待避位置に戻ると、図10に示すように、前記搬送装置79は、短尺ワークWSの傘部W2の前方に下降し、その吸着具80により傘部W2端面を吸着した上で、短尺ワークWSをチャック装置本体9から引き出す。その引き出しが行われると、さらに、図11に示すように、挟持具82の一対の把持具81が短尺ワークWSの軸部W1を挟持することになり、搬送装置79は、その状態を維持しつつ短尺ワークWSを次の工程に搬送する。
長尺ワークWLに対して深穴加工を行うに当たっては、第1環状部材56が第2環状部材57に交換されると共に、コレット30が長尺コレット30Aに交換される。第2環状部材57に交換するに際しては、先ず、第1環状部材56をスリーブ29に取付けている留め具(図示略)が取外され、その上で第1環状部材56がスリーブ29から引き抜かれる。この後、第2環状部材57の筒部62がスリーブ29の一端側開口に嵌合され、その状態で第2環状部材57はスリーブ29の拡径部31に留め具(図示略)により取付けられる(図6、図12に示す状態)。
長尺コレット30Aに交換するに際しては、留め具46を取り外した上で円環状部材45を円筒本体43から引き離すことが行われる。この円筒本体43に対する円環状部材45の引き離しに伴い、円環状部材45の規制爪部48と係止部材37の爪部39との係止関係に基づき、コレット30はスリーブ29から引き出される。その引き出されたコレット30を縮径させて、円環状部材45の規制爪部48と係止部材37の爪部39との係止関係を解除すれば、コレット30は円環状部材45から外れることになる。この後、新たに取付けるべき長尺コレット30Aの複数の係止部材37を円環状部材45の中央孔45aに押し込んで、円環状部材45の規制爪部48に係止部材37の爪部39を係止させ、その状態で、その長尺コレット30Aの一端側をスリーブ29内に挿入する。そしてこの後、円環状部材45を円筒本体43に留め具46を用いて取り付ければ、長尺コレット30Aがスリーブ29内にセットされたことになる(図6、図12に示す状態)。
上記実施形態においては、円筒本体43の段部43aにプーリ51の中央孔内周縁部が臨んでいる構成に基づき、円環状部材45だけを外すことにより、コレット30(30A)をスリーブ29から引き出すことになっているが、変形例として、円筒本体43に段部43aを形成せず、留め具46を外すことなく円筒状部材(筒状部材(円環状部材45及び円筒本体43))42自体を引き出すことにより、コレット30(30A)をスリーブ29から引き出してもよい。また、この円筒本体43に段部43aを形成しない状態の下で、円環状部材45を円筒本体43から外すことにより、コレット30(30A)をスリーブ29から引き出すようにしてもよい。
またこの長尺ワークに対して深穴加工するときには、深穴加工機2(装置本体)にはドリルブッシュ5が取付けられ、押圧装置10においては、プッシャヘッド73に代えて押圧棒72が伸縮ロッド71に取付けられる(図12参照)。
第2環状部材57及び長尺コレット30Aへの交換後、長尺ワークWLに対して深穴加工を行う当初においては、図12に示すように、深穴加工機2に対して上記チャック装置本体9が離間した状態となっており、この状態の下で、長尺ワークWLが深穴加工機2とチャック装置本体9との間の上方からチャック装置本体9に搬送装置84により搬送されてくる。この場合、搬送装置84としては、一対の把持具85により長尺ワークWLの軸部W1を挟持する挟持具86を備えたものが用いられ、その搬送装置84は、上下方向及び横方向に移動できることになっている。これに基づき、搬送装置84は、長尺ワークWLの搬送に際して、挟持具8が長尺ワークWLの軸部W1を挟持することにより、その長尺ワークWLの軸部W1を水平に保ちつつその傘部W2をドリルブッシュ5側に向けた状態とし、その状態をもってその長尺ワークWLを下降させる。そしてその長尺ワークWLの傘部W2がドリルブッシュ5の高さ位置にまで至ると、搬送装置84は、ドリルブッシュ5に近づく方向に移動することにより、長尺ワークWLの傘部W2端面をドリルブッシュ5に押し付ける(図12、図13中の矢印参照)。
長尺ワークWLの傘部W2端面がドリルブッシュ5に押し付けられると、スライドベース6が駆動されることになり、これに基づき、図13の矢印で示すように、チャック装置本体9における第2環状部材57の貫通孔64内に長尺ワークWLの軸部W1が相対的に挿入され始める。
スライドベース6の駆動によりチャック装置本体9内に対する長尺ワークWLの軸部W1の相対的な進入がさらに進むと、ドリルブッシュ5に支えられる長尺ワークWLの傘部W2背面が第2環状部材57における凹所内面63aに当接することになり、スライドベース6(チャック装置本体9)の移動が規制される。これにより、長尺コレット30Aに対する長尺ワークWLの位置決めがなされたことになる。このとき、長尺ワークWLの軸部W1の軸線方向長さが、長尺コレット30Aの軸線方向におけるチャック装置本体9の長さよりも長くなるが、長尺コレット30Aに長尺ワークWLの軸部W1を挿入させるに際して、チャック装置本体9が長尺ワークWLの軸部W1を貫通させ得る構造であることから、長尺ワークWLを長尺コレット30Aに的確に挟持できる。
長尺コレット30Aに対する長尺ワークWLの位置決めがなされると、シリンダ駆動装置75により押圧装置10(移動体67)がスライドベース6上においてチャック装置本体9に向けて移動され、その押圧装置10の円筒体69(他方側部分69b)の環状端面が、図14に示すように、円環状部材45を押圧することになる。これにより、長尺コレット30Aはスリーブ29の一端側に向けて相対移動することになり、長尺コレット30Aの内径は縮径され、長尺ワークWLの軸部W1はその長尺コレット30Aにより挟持される。このとき、押圧棒72は、円筒体69内に引っ込んだ状態にあり、その押圧棒72により長尺ワークWLの軸部W1端面は押圧されない(図14参照)。
長尺ワークWLの軸部W1が長尺コレット30Aにより挟持されると、ガンドリル2Aがドリルブッシュ5内を経て長尺ワークWLにおける傘部W2端面に移動することになり、長尺ワークWLに対して、その傘部W2端面から深穴加工が行われる(図14参照)。このとき、長尺ワークWLの軸部W1を長尺コレット30Aが挟持することから、前述のコレット30を用いる場合に比して軸部W1の振れを抑制できることになり、長尺ワークWLに対して、より精度が高い深穴加工を行うことができる。
長尺ワークWLに対する深穴加工が終了すると、図15に示すように、ガンドリル2Aがチャック装置本体9内から退出すると共に、シリンダ駆動装置75における伸縮ロッド78の短縮動に基づき、押圧装置10がチャック装置本体9から多少、離間され、円環状部材45に対する円筒体69の押圧力付与が解除される。これにより、長尺コレット30Aは、長尺ワークWLの軸部W1のチャックを解除する。
長尺コレット30Aが長尺ワークWLの軸部W1のチャックを解除すると、図16に示すように、スライドベース6の移動に基づき、チャック装置本体9がドリルブッシュ5(深穴加工機2)から離間すると共に、シリンダ駆動装置70における伸縮ロッド71の伸長に基づき、押圧棒72が、長尺ワークWLの軸部W1端面を押圧して、長尺ワークWLの傘部W2側を第2環状部材57の貫通孔64外方に押し出す。
長尺ワークWLの傘部W2側が第2環状部材57の貫通孔64外方に押し出されると、図17に示すように、搬送装置84がハウジング12の幅方向一端側外方において下降し、その挟持具86における一対の把持具85が、第2環状部材57の貫通孔64外方に突出された長尺ワークWLの軸部W1を把持する。この挟持具86による長尺ワークWLの軸部W1の把持が行われると、スライドベース6の移動に基づき(図17中、左向き矢印参照)、長尺ワークWLの軸部W1をチャック装置本体9から完全に抜き出され、その長尺ワークWLにおける軸部W1の抜き出しが行われると、搬送装置84は、その移動により、その長尺ワークWLを次工程に搬送する(図17中の上向き矢印参照)。
したがって、上記加工装置1においては、長尺ワークWLに関しては、そのワークWLの長い軸部W1をコレット30内に深穴加工機2(ガンドリル2A)に近い側のスリーブ29の一端側開口から挿入すれば、コレット30及びスリーブ29の各両端がチャック装置本体9の外部に開口されていることから、長尺ワークWLの軸部W1が長くても、その軸部W1をチャック装置本体9に対して貫通した状態で挿通させることができ、コレット30が深穴加工機2から離れているとしても、その長い軸部W1をそのコレット30に、そのコレット30とスリーブ29との相対移動によりチャックすることができる。その際、長尺ワークWLの傘部W2の端面が深穴加工機2(ガンドリル2A)に臨むことから、傘部W2の端面から深穴加工を行うことができる。
この場合、コレット30として、長尺コレット30Aを用いることから、長尺ワークWLの軸部W1を長い範囲に亘って挟持することができ、深穴加工時の軸部W1の振れをより高い確実性をもって抑制することができる。
他方、短尺なワークWSに関しては、その短い軸部W1をコレット30内に深穴加工機2(ガンドリル2A)に対して遠い側のスリーブ29の他端側開口から挿入すれば、その短尺ワークWSの軸部W1が短くても、スリーブ29内でのコレット30の配置位置(スリーブ29の他端側開口に近い位置)を利用して、そのコレット30とスリーブ29との相対移動によりそのコレット30にその短尺ワークWSの短い軸部W1をチャックすることができる。その際、コレット30及びスリーブ29の各両端開口がチャック装置本体9の外部に開口されていることを利用して、ガンドリル2Aをスリーブ29内にその一端側開口から進入させることができることから、チャック装置本体9(コレット30及びスリーブ29)の向きを反転させなくても、短尺ワークWSの軸部W1の端面に深穴加工を行うことができる。
特に本実施形態においては、スリーブ29の他端部が、チャック装置本体9におけるハウジング12の幅方向他端面から外方に多少、突出された状態とされていることから、短尺ワークWSの軸部W1がかなり短いものであっても、その短い軸部W1をスリーブ29の他端側開口から挿入して、コレット30に的確にチャックすることができ、そのような短尺ワークWSの軸部W1に対しても深穴加工を行うことができる。
これにより、加工装置1においては、長尺ワークWLからかなり短い短尺ワークWSまでの多くの種類のワーク(バルブ)に対して深穴加工を行うことができることになり、種々のエンジンに用いる多くの種類のバルブの深穴加工に対応できることになる(エンジンバリエーションに対応)。
しかも、スリーブ29の一端面に第1環状部材56又は第2環状部材57のいずれかを選択的に着脱可能に取付けることができることから、短尺ワークWSに対しては第1環状部材56を用いることによりコレット30に対する短尺ワークWSの位置決めを行うことができ、その位置状態の下で短尺ワークWSをコレット30に挟持してその短尺ワークWSに対する深穴加工を的確に行うことができる。また、長尺ワークWLに対しては第2環状部材57を用いることによりコレット30(長尺コレット30A)に対する長尺ワークWLの位置決めを行うことができ、その位置状態の下で長尺ワークWLをコレット30に挟持してその長尺ワークWに対する深穴加工を的確に行うことができる。
また、チャック装置3がチャック装置本体9と押圧装置10とを備え、その押圧装置10が、チャック装置本体9におけるコレット30の他端側外方において、コレット30に対して接近、離間動可能に設定され、コレット30を縮径させるときには、押圧装置10がコレット30を押圧することにより、コレット30とスリーブ29とが相対移動されることから、チャック装置3内部に、コレット30とスリーブ29とを相対移動させる駆動手段として、複雑で緻密な油圧回路等を設ける必要がなくなり、チャック装置3(チャック装置本体及び押圧装置10)全体としての構成を簡単化することができる。
さらには、上述の通り、チャック装置本体9内部に、コレット30とスリーブ29とを相対移動させる駆動手段を設けずに、その駆動手段を、押圧装置10として、チャック装置本体9の外部に設けることから、チャック装置本体9の長さを、コレット30の軸線方向において、駆動手段をチャック装置本体9内部に設ける場合(例えば特許文献1に記載の装置)に比べて短くすることができ、短尺ワークWSの軸部W1端面から深穴加工するに際して、チャック装置本体9(スリーブ29内)へのガンドリル2Aの進入量を減らすことができる。このため、ガンドリル2Aとしては、シャンク(ガンドリルの刃先から固定部までの部分)をかなり短くしたものを用いることができ、深穴加工時において、ガンドリル2Aの撓みを極めて小さく抑えることができる。この結果、ワークWS,WLにおいて深穴加工を行うに当り、加工穴が振れた状態に形成されることを抑えることができ、加工穴として、精度が高いものを形成できる。
しかも、深穴加工に際しては、既知の如く、ガンドリル2A(シャンク)の内部通路を通ってその先端からクーラント(液体)が噴出されることになるが、ガンドリル2A(シャンク)の長さが短くなるに伴い、その内部通路におけるクーラントの圧力損失を低減することができる。このため、規定のクーラント圧力の下でクーラントの流量を増大させることができ、切削屑の排出性を高めることができると共に、その切削屑の排出性が高まることに基づきガンドリル2Aが折損することを減少させることができる。
加えて、上述の通り、チャック装置本体9の長さを、コレット30の軸線方向において、駆動手段をチャック装置本体9内部に設ける場合(例えば特許文献1に記載の装置)に比べて短くすることできることから、前述の通り、ガンドリル2Aの軸線方向長さの短縮化を図ることができるだけでなく、スリーブ29及びコレット30(コレットチャック28)についても、チャック装置本体9と同方向にコンパクト化を図ることができることになる。このため、ガンドリル2A、及びコレットチャック28(スリーブ29及びコレット30)に要するコストを低下させることができる。
しかもこの場合、深穴加工に際して、ワークWS(WL)が回転させられ、その回転が押圧装置10の円筒体69に伝達されることになるが、その円筒体69の回転が、軸受け65を利用して移動体67に対する円筒体69の相対回転として吸収されることになり、押圧装置10が、深穴加工におけるワークWS(WL)の回転に支障を与えることはない。
1 加工装置
2 深穴加工機(穴あけ加工機)
2A ガンドリル
3 チャック装置
9 チャック装置本体
10 押圧装置
12 ハウジング
20 回転体(筒状の本体)
22 回転体の貫通孔(対向端面の開口)
28 コレットチャック
29 スリーブ
29a スリーブの貫通孔
30 コレット
30a コレットの貫通孔
37 係止部材
42 円筒状部材(円筒状部材、筒状部材)
43 円筒本体(筒本体)
45 円環状部材(縮径部、環状蓋)
45a 円環状部材の中央孔
45b 円環状部材の中央孔周縁部分(当接面)
48 規制爪部
49 コイルスプリング(付勢手段)
51 プーリ(ストッパ)
55 環状部材
56 第1環状部材(環状部材)
57 第2環状部材(環状部材)
59 筒部(位置決め用筒部)
61a 凹所内面
63a 凹所内面(受け面)
67 移動体
69 円筒体(押圧部材)
WL 長尺ワーク(ワーク)
WS 短尺ワーク(ワーク)
W1 軸部
W2 傘部(拡径部)

Claims (18)

  1. 穴あけ加工機と、該穴あけ加工機に対向した状態で配設され該穴あけ加工機により穴あけ加工されるワークをチャックするチャック装置とが備えられ、該チャック装置の内部に、コレットチャックとして、筒状のスリーブと、該スリーブ内に嵌合され該スリーブとの相対移動により縮径されるコレットとが備えられ、該コレット及び該スリーブの各両端開口が前記チャック装置の外部に向けて開口されている加工装置において、
    前記スリーブ及び前記コレットの各一端側開口が前記穴あけ加工機に向けられ、
    前記コレットが、前記スリーブの他端側に配置され、
    前記穴あけ加工機として、1台の穴あけ加工機が備えられている、
    ことを特徴とする加工装置。
  2. 請求項1において、
    前記スリーブの他端が、該スリーブの軸線方向において、前記チャック装置の外面のうち、前記穴あけ加工機に近い側に位置するものに比して遠い側に位置するものに近づけられている、
    ことを特徴とする加工装置。
  3. 請求項2において、
    前記チャック装置が、前記コレットチャックが組み込まれたチャック装置本体と、該チャック装置本体における前記コレットに対して、その他端側外方に配置される押圧装置とを備え、
    前記押圧装置は、前記コレットに対して接近、離間動可能に設定されていると共に、前記コレットを縮径状態とするときには、該コレットに接近して該コレット又は前記スリーブを押圧することにより、該コレットと該スリーブとを相対移動させた上で、その押圧状態を維持するように設定されている、
    ことを特徴とする加工装置。
  4. 請求項3において、
    前記チャック装置本体に筒状の本体が、その軸線方向を前記コレットの軸線方向に向くようにして備えられ、
    前記本体内に前記スリーブが、その他端側を前記押圧装置に向けた状態で取付けられ、
    前記スリーブの他端側内に前記コレットが、該コレットの他端側を前記押圧装置に向けた状態で嵌合され、
    前記スリーブの内周面が、該スリーブの一端側から他端側に向かうに従って拡径され、
    前記コレットの外周面が、その一端側から他端側に向かうに従って拡径され、
    前記押圧装置は、前記コレットを縮径させるときには、該コレットを押圧して該コレットと前記スリーブとを相対移動させるように設定されている、
    ことを特徴とする加工装置。
  5. 請求項4において、
    前記コレットの他端側開口周縁部に係止部材が設けられ、
    前記スリーブの他端側外周面と前記本体内周面との間に、筒状部材の一端側が、該筒状部材の他端側を前記スリーブの他端側外方に突出させた状態で摺動可能に介在され、
    前記筒状部材の他端側内周面に、該筒状部材の他端側内径を該筒状部材の一端側内径よりも縮径させた縮径部が形成され、
    前記縮径部には、前記コレットの他端面外周縁部に当接する当接面と、該当接面が該コレットの他端面外周縁部に当接している状態の下で前記係止部材に係止されて該コレットと前記筒状部材とを該コレットの軸線方向に相対変位不能とする規制爪部と、が設けられ、
    前記筒状部材の一端面と前記本体との間に、該筒状部材の縮径部を前記スリーブの他端面から離間する方向に付勢する付勢手段が介在されている、
    ことを特徴とする加工装置。
  6. 請求項1において、
    前記スリーブの一端面に、軸状ワークの径よりも縮径された貫通孔を有する第1環状部材又は軸状ワークの径よりも拡大された貫通孔を有する第2環状部材のいずれかが選択的に着脱可能に取付けられ、
    前記第1環状部材として、該第1環状部材の貫通孔を前記コレットの一端側開口に臨ませると共に、該第1環状部材の貫通孔周縁部に位置決め用筒部を突設して該位置決め用筒部を前記スリーブ内に該スリーブの一端側から進入させるものが用いられ、
    前記第2環状部材として、該第2環状部材の貫通孔を前記コレットの一端側開口に臨ませると共に、該第2環状部材の外面側に該環状部材の貫通孔を中心として広がる凹所を形成して該凹所の内面を該貫通孔の軸線方向外方に向うに従って拡径するように傾斜させたものが用いられる、
    ことを特徴とする加工装置。
  7. 請求項6において、
    前記第1環状部材の外面側には、該第1環状部材の貫通孔を中心として広がる凹所が形成され、
    前記凹所内面が、前記貫通孔の軸線方向において前記位置決め用筒部から前記環状部材の外面側に向うに従って拡径されるように傾斜されている、
    ことを特徴とする加工装置。
  8. 請求項6において、
    前記スリーブの一端面に前記第2環状部材が取付けられたときには、前記スリーブ内に、前記コレットとして、該コレットの軸線方向長さが標準長さよりも長くされた長尺コレットが組み込まれ、
    前記長尺コレットの一端面が前記スリーブの軸線方向中央部を越えて該第2環状部材の内面側に位置されている、
    ことを特徴とする加工装置。
  9. 請求項4において、
    前記本体が、該本体の軸線を中心として回転駆動されるように設定され、
    前記押圧装置が、前記コレットに接近、離間動可能とされる移動体と、該移動体に、前記コレットに対する押圧力作用可能領域に臨むようにした状態で回転可能に支持される押圧部材と、を備えている、
    ことを特徴とする加工装置。
  10. 請求項5において、
    前記筒状部材が、一端側が前記スリーブの他端側外周面と前記本体内周面との間に摺動可能に挿入され他端側が前記スリーブの他端面よりも外方に突出される筒本体と、該筒本体の他端面に着脱可能に取付けられる環状蓋とにより構成され、
    前記本体に、前記筒本体の他端側が前記スリーブの他端面に対して所定突出量を超えたとき、該筒本体に係合して該筒本体の移動を規制するストッパが取付けられ、
    前記環状蓋が、前記縮径部として、前記当接面及び前記規制爪部を構成している、
    ことを特徴とする加工装置。
  11. 穴あけ加工磯と、該穴あけ加工機に対向した状態で配設され該穴あけ加工機により穴あけ加工されるワークをチャックするチャック装置とが備えられ、該チャック装置の内部に、コレットチャックとして、筒状のスリーブと、該スリーブ内に嵌合され該スリーブとの相対移動により縮径されるコレットとが備えられ、該コレット及び該スリーブの各両端開口が前記チャック装置の外部に向けて開口され、前記スリーブ及び前記コレットの各一端側開口が前記穴あけ加工機に向けられ、前記コレットが、前記スリーブの他端側に配置されている加工装置の下で、
    ワークとして、軸部と該軸部の一端部に一体的に設けられて該軸部よりも拡径された拡径部とを備えるものを用意し、
    前記ワークの軸部が前記スリーブの軸線方向長さよりも短く且つ該ワークの軸部の他端面から穴あけ加工を行うときには、該ワークの軸部を前記コレット内にその他端側開口から挿入して、該ワークの軸部を、前記コレットと前記スリーブとの相対移動により該コレットをもって保持し、
    前記ワークの軸部が前記スリーブの軸線方向長さよりも長く且つ該ワークの拡径部の端面から穴あけ加工を行うときには、該ワークの軸部を前記コレット内にその一端側開口から挿入して、該ワークの軸部を、前記コレットと前記スリーブとの相対移動により該コレットをもって保持する、
    ことを特徴とする加工装置の使用方法。
  12. 請求項11において、
    前記ワークの軸部が前記スリーブの軸線方向長さよりも短く且つ該ワークの軸部の他端面から穴あけ加工を行うときには、前記コレットに対する前記ワークの位置決め手段として、環状部材であって該環状部材の貫通孔周縁部から位置決め用筒部が突出するものを用意し、
    前記スリーブの一端面に前記環状部材を取付けて、該環状部材の位置決め用筒部を前記スリーブ内に進入させた上で、
    前記ワークの軸部を前記コレットの他端側開口から挿入することにより、該ワークの軸部の他端面を前記筒部の端面に当接させる、
    ことを特徴とする加工装置の使用方法。
  13. 請求項11において、
    前記ワークの軸部が前記スリーブの軸線方向長さよりも長く且つ該ワークの拡径部の端面から穴あけ加工を行うときには、前記コレットに対する前記ワークの位置決め手段として、環状部材であって該環状部材の貫通孔周縁部が前記ワークの拡径部を受け止める受け面を構成するものを用意し、
    前記スリーブの一端面に前記環状部材を取付けて、該環状部材の受け面を外側に向け、
    その上で、前記ワークの軸部を前記環状部材の貫通孔及び前記スリーブの一端側開口を介して前記コレット内に挿入することにより、該ワークの拡径部を前記環状部材の受け面に当接させる、
    ことを特徴とする加工装置の使用方法。
  14. 請求項13において、
    前記コレットとして、その軸線方向長さが標準長さよりも長い長尺コレットを用意し、
    前記長尺コレットを前記スリーブ内に組み込んで、該長尺コレットの一端面を該スリーブの軸線方向中央部を越えて前記環状部材の内面に近づける、
    ことを特徴とする加工装置の使用方法。
  15. 軸線方向一端面が穴あけ加工機に対向する対向端面とされ、軸線方向他端面が、穴あけ加工機が存在しない空間に臨む端面とされている筒状の本体と、該本体の軸線方向に軸線方向を合わせた状態で該本体内に設けられるスリーブと、該スリーブの軸線方向に軸線方向を合わせた状態で該スリーブ内に嵌合されるコレットと、が備えられ、該スリーブ及び該コレットの両端開口が前記本体の軸線方向両端外方に向けて開口されているチャック装置において、
    前記スリーブ及び前記コレットの各一端側開口が前記対向端面の開口に向けられ、
    前記コレットが、前記スリーブの他端側に配置されている、
    ことを特徴とするチャック装置。
  16. 請求項15において、
    前記スリーブの他端が、該スリーブの軸線方向において、前記本体の軸線方向一端面よりも該本体の軸線方向他端面に近づけられている、
    ことを特徴とするチャック装置。
  17. 請求項16において、
    前記本体、前記コレット及び前記スリーブが組み込まれたチャック装置本体と、該チャック装置本体における前記コレットに対して、その他端側外方に配置される押圧装置とを備え、
    前記押圧装置は、前記コレットに対して接近、離間動可能に設定されていると共に、前記コレットを縮径状態とするときには、該コレットに接近して該コレット又は前記スリーブを押圧することにより、該コレットと該スリーブとを相対移動させた上で、その押圧状態を維持するように設定されている、
    ことを特徴とするチャック装置。
  18. 請求項17において、
    前記本体が、該本体の軸線を中心として回転駆動されるように設定され、
    前記押圧装置が、前記コレットに接近、離間動可能とされた移動体と、該移動体に、前記コレット又はスリーブに対する押圧力作用可能領域に臨むようにした状態で回転可能に支持される押圧部材と、を備えている、
    ことを特徴とするチャック装置。
JP2018505049A 2016-12-05 2016-12-05 加工装置、加工装置の使用方法及びチャック装置 Active JP6771539B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2016/086076 WO2018105009A1 (ja) 2016-12-05 2016-12-05 加工装置、加工装置の使用方法及びチャック装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018105009A1 JPWO2018105009A1 (ja) 2019-11-07
JP6771539B2 true JP6771539B2 (ja) 2020-10-21

Family

ID=62491779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018505049A Active JP6771539B2 (ja) 2016-12-05 2016-12-05 加工装置、加工装置の使用方法及びチャック装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US10799957B2 (ja)
EP (1) EP3549703A4 (ja)
JP (1) JP6771539B2 (ja)
CN (1) CN109922911B (ja)
TW (1) TWI735660B (ja)
WO (1) WO2018105009A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019180806A1 (ja) 2018-03-20 2019-09-26 日鍛バルブ株式会社 排気用中空ポペットバルブ
JP7190506B2 (ja) 2018-11-12 2022-12-15 株式会社Nittan エンジンのポペットバルブの製造方法
CN110449617A (zh) * 2019-07-31 2019-11-15 杨立夸 一种钢管打孔机和钢管打孔的方法
CN115697584A (zh) 2020-03-30 2023-02-03 日锻株式会社 发动机的提升阀的制造方法
CN113814419B (zh) * 2021-10-07 2024-05-03 华闽南配集团股份有限公司 活塞油环体内圆面弹簧凹槽的加工方法

Family Cites Families (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1356311A (en) * 1919-05-22 1920-10-19 John J Reilly Machine for making nut-blanks
US1402720A (en) * 1919-10-11 1922-01-03 Charles E Thompson Centering device
US2276552A (en) * 1939-12-18 1942-03-17 Jr John Weber Self-shank button chuck
US2453642A (en) * 1947-08-18 1948-11-09 Roy Emil Automatic chuck
US2668719A (en) * 1950-10-06 1954-02-09 Charles F Harmon Milling attachment for lathe
US2736560A (en) 1951-01-30 1956-02-28 Thompson Prod Inc Spindle and collet assembly
US2698754A (en) * 1953-10-30 1955-01-04 Bernstein Michael Collet closer
USRE24903E (en) * 1955-05-11 1960-12-06 Collet pads
US2966363A (en) * 1958-11-14 1960-12-27 Hendrickson Machine Company Chuck assembly
US3132871A (en) * 1961-10-09 1964-05-12 Rubbermaid Inc Chuck
US3395927A (en) * 1965-04-19 1968-08-06 Houdaille Industries Inc Tool holder and tool assembly
GB1254431A (en) * 1968-05-21 1971-11-24 Williams Holdings Ltd Edward Chucks
US3659863A (en) * 1969-10-07 1972-05-02 Buttner Horace Judson Automatic drill chuck and split collet
JPS6097213U (ja) 1983-12-12 1985-07-02 本田技研工業株式会社 両端同時加工機におけるチヤツク装置
JPS6142208U (ja) 1984-08-23 1986-03-18 トヨタ自動車株式会社 工具研削盤等のコレット装置
DE3600967C1 (de) * 1986-01-15 1987-05-21 Tiefbohrtechnik Gmbh Tbt Tiefbohrmaschine
US4762447A (en) * 1986-09-23 1988-08-09 Optima Industries, Inc. Dual-plane high-speed collet
JP2715293B2 (ja) 1989-11-30 1998-02-18 愛三工業株式会社 傘表切削用保持装置
US5077876A (en) * 1990-01-05 1992-01-07 Coldstream Spindle assembly for a single or a multiple spindle machine
JPH07204909A (ja) * 1994-01-17 1995-08-08 Mic Eng:Kk 両面チャック
JP3061722B2 (ja) * 1994-05-09 2000-07-10 本田技研工業株式会社 チャック装置
DE29612743U1 (de) * 1996-07-23 1997-11-27 Fahrion Eugen Gmbh Spannfutter
JP2798064B2 (ja) 1996-08-05 1998-09-17 株式会社日立製作所 空気調和機
DE19826885A1 (de) * 1998-06-17 1999-12-23 Bosch Gmbh Robert Werkstückträger, insbesondere zur Aufnahme runder oder symmetrischer Formteile
JP2004106109A (ja) 2002-09-18 2004-04-08 Olympus Corp 旋削加工方法、旋削加工装置およびワーク把持機構
JP4227551B2 (ja) 2004-03-30 2009-02-18 株式会社スギノマシン ワーク回転装置
CN2865945Y (zh) * 2006-01-23 2007-02-07 许晓华 一种数控车床内胀夹具
KR100886863B1 (ko) * 2007-06-01 2009-03-05 에스엠티주식회사 밸브의 헤드 가공용 척
US20090206559A1 (en) * 2008-02-14 2009-08-20 Bill Nguyen Eccentric collet chuck for CNC lathe adjustment the concentricity and misalignment
JP5469490B2 (ja) * 2010-03-12 2014-04-16 株式会社スギノマシン 加工装置
CN201760603U (zh) * 2010-07-12 2011-03-16 许世桦 车床的工件夹持及退出结构
JP5718128B2 (ja) * 2011-03-31 2015-05-13 ビアメカニクス株式会社 穴明け加工機
CN103801946B (zh) * 2012-11-07 2016-01-27 吴炫隆 同动双向油压夹头装置及同一动力源双加工系统
CN203227835U (zh) * 2013-03-08 2013-10-09 常州金安轧辊制造有限公司 万用卡盘装置
JP6196497B2 (ja) * 2013-08-13 2017-09-13 株式会社スギノマシン 工作機械
WO2015155827A1 (ja) * 2014-04-08 2015-10-15 株式会社ダイヤ精機製作所 コレットチャック、チャック装置、及び、加工製品の製造方法
DE202016004635U1 (de) * 2016-07-21 2016-08-11 TIBO Tiefbohrtechnik GmbH Schwingungsdämpfungseinrichtung für einen Bohrer sowie Tiefbohranordnung mit einer solchen Schwingungsdämpfungseinrichtung

Also Published As

Publication number Publication date
CN109922911A (zh) 2019-06-21
CN109922911B (zh) 2021-03-09
EP3549703A1 (en) 2019-10-09
US20190240743A1 (en) 2019-08-08
TW201821187A (zh) 2018-06-16
JPWO2018105009A1 (ja) 2019-11-07
WO2018105009A1 (ja) 2018-06-14
US10799957B2 (en) 2020-10-13
TWI735660B (zh) 2021-08-11
EP3549703A4 (en) 2019-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6771539B2 (ja) 加工装置、加工装置の使用方法及びチャック装置
JP5714556B2 (ja) 穿孔装置のクランプ装置及びエア駆動ドリル装置
KR101495888B1 (ko) 에어 블로 중공형 핑거 척
US10427260B2 (en) Machine tool
CN210232619U (zh) 珩磨加工中心
US7226253B2 (en) Clamping mechanism
JP6196497B2 (ja) 工作機械
JP4338630B2 (ja) 動力送り装置および出力軸を送るための方法
KR101605442B1 (ko) 다축 드릴링머신
WO2016074322A1 (zh) 一种深孔加工机构
EP3549716A1 (en) Machine tool
US20130108386A1 (en) Clamp device of a drill and air drive drill
US6679503B2 (en) Chuck unit for machine tool
KR20160116473A (ko) 심공드릴링머신용 유압식 회전지그장치
JP2005230945A (ja) 長尺ワ−クに対する深穴外周同時加工装置。
JPH0424163B2 (ja)
KR100935804B1 (ko) 볼리테이너가 구비된 클램프장치
JP4362331B2 (ja) 棒材供給機
JP2007044792A (ja) 長物加工用工作機械
CN211759771U (zh) 一种方向机齿轮轴的孔加工一体机床
JP5385123B2 (ja) 回転加工装置
CN210208770U (zh) 基于卧式车床的深孔加工装置
JP2017164889A (ja) カウンタシンク加工用装置及びカウンタシンク加工用装置に関連する方法
JP2009023009A (ja) パレットクランプ装置
JP2006247759A (ja) 穴加工方法および穴加工装置

Legal Events

Date Code Title Description
A529 Written submission of copy of amendment under article 34 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A5211

Effective date: 20180131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191015

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200924

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200929

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6771539

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250