JP2006247759A - 穴加工方法および穴加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 加工時に発生する消費エネルギを低減させるとともに、作業環境の悪化を防止する。
【解決手段】 先端部に中仕上げ用工具3および仕上げ用工具5を備えたボーリングバー1の基端部15の外周に、インナリング17を固定し、インナリング17の外周に、設備側に固定するアウタリング19を相対回転可能に設ける。インナリング17とアウタリング19との間の切削油溜まり21にポンプ27から切削油を供給し、この切削油を、切削油滴下パイプ29を通して中仕上げ用工具3および仕上げ用工具5に滴下させ、ボーリングバー1の加工時での回転による遠心力によって、被加工穴の内面Waに移動させて付着させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 先端部に中仕上げ用工具3および仕上げ用工具5を備えたボーリングバー1の基端部15の外周に、インナリング17を固定し、インナリング17の外周に、設備側に固定するアウタリング19を相対回転可能に設ける。インナリング17とアウタリング19との間の切削油溜まり21にポンプ27から切削油を供給し、この切削油を、切削油滴下パイプ29を通して中仕上げ用工具3および仕上げ用工具5に滴下させ、ボーリングバー1の加工時での回転による遠心力によって、被加工穴の内面Waに移動させて付着させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、先端側に切削工具を備えるボーリングバーを用いた穴加工方法および穴加工装置に関する。
従来ボーリングバーを用いて穴加工する装置としては、例えば下記特許文献1に記載されたものがある。
特開2004−90105号公報
従来の穴加工装置にあっては、通常切削油を圧縮空気とともに加工点へと吹き付ける構成となっているため、加工時に発生する消費エネルギが大きく、また切削油と空気との混合物がミスト状となって外部に霧散し、作業環境が悪化するという問題がある。
そこで、本発明は、加工時に発生する消費エネルギを低減させるとともに、作業環境の悪化を防止することを目的としている。
本発明は、先端部に切削工具を備えたボーリングバーの基端部外周に、外部から切削油が供給される切削油供給部を設け、この切削油供給部から前記切削工具近傍に前記切削油を滴下させ、この滴下させた切削油を、前記ボーリングバーの加工時での回転による遠心力によって、前記ボーリングバーを挿入する被加工穴の内面に移動させ付着させた状態で加工を行うことを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、切削工具近傍に滴下させた切削油を、ボーリングバーの加工時での回転による遠心力によって、被加工穴の内面に向けて移動させ付着させた状態で加工するようにしたため、圧縮空気が不要となって加工時での消費エネルギが低減するとともに、空気と切削油とのミスト状混合物の外部への霧散を防止して作業環境の悪化を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係わる穴加工装置におけるボーリングバー1の周辺の正面断面図である。この加工装置によって加工するワークWは、例えばエンジンのシリンダブロックであり、そのシリンダボア内面を被加工穴の内面Waとして切削加工する。
ボーリングバー1の図1中で下部側の先端周囲の互いに180度隔てた位置に、切削工具としての中仕上げ用工具3および仕上げ用工具5をそれぞれ取り付けてある。
図1は、中仕上げ用工具3を使用する場合を示し、中仕上げ用工具3が仕上げ用工具5よりも被加工穴の内面Waに接近するように、ボーリングバー1を被加工穴に対し図1中で右側に偏心させている。
一方図2は、仕上げ用工具5を使用する場合を示し、図1とは逆に、仕上げ用工具5が中仕上げ用工具3よりも被加工穴の内面Waに接近するように、ボーリングバー1を被加工穴に対し図2中で左側に偏心させている。
ボーリングバー1の図1,2中で上部側の基端部15は、本加工装置の主軸7の下端に連結し、主軸7は、その外周を覆う回転支持部としての支持筒8に回転可能に支持されている。支持筒8は、本加工装置の本体部に固定してあり、この支持筒8に対してボーリングバー1が主軸7とともに回転する。
主軸7内には、ドローバ9が図示しない駆動機構によって図1,図2中で上下動可能であり、ドローバ9は、ボーリングバー1に対して平行に延びる軸部11と、軸部11の先端(図中で下端)に連結されるカム部13とをそれぞれ有する。
カム部13は、図1,2中で下部側の先端部が同上部側の基端部15に対して図1,2中で左側位置となるよう主軸7の中心軸線Lに対して傾斜しており、この傾斜したカム部13を、ボーリングバー1の基端部15に形成した傾斜ガイド孔15aにスライド移動可能に挿入している。なお、主軸7の中心軸線Lは、被加工穴の中心軸線に一致しており、この主軸7に、ボーリングバー1の基端部15を図1,2中で左右方向に移動可能に設けている。なお、基端部15は、ボーリングバー1の先端側に対して外径を大きくして外側に突出している。
したがって、ドローバ9を、図1の状態から、主軸7に対し上方に移動させることで、カム部13が傾斜ガイド孔15aに対してスライド移動して、ボーリングバー1(基端部15)を主軸7に対して図1中で左方向に移動させ、図2の状態となる。
逆にドローバ9を、図2の状態から、主軸7に対し下方に移動させることで、カム部13が傾斜ガイド孔15aに対してスライド移動して、ボーリングバー1(基端部15)を主軸7に対して図2中で右方向に移動させ、図1の状態となる。
ボーリングバー1の基端部15の外周にはインナリング17を固定し、インナリング17のさらに外周には、アウタリング19をインナリング17に対して相対回転可能に設けている。
アウタリング19は、インナリング17を上下方向に挟持するようにして内側に突出する鍔部19aと、鍔部19aの外側に位置する円筒部19bとをそれぞれ有し、鍔部19aに対してインナリング17が回転摺動するとともに図1,2中で左右方向に摺動する。
アウタリング19の円筒部19bは、前記した支持筒8の外周面より外側に突出しており、この突出した部位の上面に、支持筒8の下端外周に形成したフランジ8aを、ボルト20により固定する。
インナリング17とアウタリング19との間には、切削油を溜める切削油溜まり21を設けている。
アウタリング19には、上記した切削油溜まり21に連通する切削油導入部としての切削油導入孔19cを設け、切削油導入孔19cの外周側の開口を切削油導入パイプ25の一端に接続し、切削油導入パイプ25の他端を、図1に示すようにポンプ27に接続する。
一方、インナリング17の中仕上げ用工具3および仕上げ用工具5にそれぞれ対応する位置の切削油溜まり21には、切削油放出孔17aを連通して設け、切削油放出孔17aは、ボーリングバー1の基端部15に形成した切削油滴下部としての切削油通路15bの一端に連通する。切削油通路15bの他端は、基端部15の下部に開口し、この開口を切削油滴下通路としての切削油滴下パイプ29に接続する。
上記した切削油導入部としての切削油導入孔19cと、切削油滴下部としての切削油通路15bとで切削油供給部を構成している。
切削油滴下パイプ29は、ボーリングバー1に沿って下方に延長し、その下端を、中仕上げ用工具3および仕上げ用工具5の直上の近傍位置に設定し、この切削油滴下パイプ29から滴下する切削油を中仕上げ用工具3および仕上げ用工具5の近傍に滴下させる。
次に、作用を説明する。図1の状態で、主軸7の回転に伴ってボーリングバー1が回転し、この回転するボーリングバー1を、ワークWの被加工穴内に挿入することで、中仕上げ工具3が被加工穴の内面Waを切削加工する。
そして、この中仕上げ工具3による切削加工時には、ポンプ27から切削油を常時圧送しており、この圧送する切削油は、切削油導入パイプ25を経て切削油溜まり21に入り込む。切削油溜まり21内の切削油は、切削油放出孔17aおよび切削油通路15bを経て切削油滴下パイプ29に流下し、切削油滴下パイプ29の下端開口29aから、それぞれ対応する中仕上げ用工具3および仕上げ用工具5に油滴となって滴下する。
中仕上げ用工具3および仕上げ用工具5に滴下した切削油は、ボーリングバー1の回転による遠心力によって、その周囲の被加工穴の内面Waに移動して付着し、その状態で被加工穴の内面Waを中仕上げ用工具3により切削加工する。この中仕上げ加工は、極少量の切削油を滴下させて行うことから、セミドライ加工であり、したがって廃油が少なくて済み、作業環境の向上に寄与することができる。
中仕上げ加工終了後は、ドローバ9を、図1の状態から図2の状態まで上昇させることで、カム部13を傾斜ガイド孔15aに対してスライド移動させ、ボーリングバー1を主軸7に対し図1中で左方向に移動させて図2の状態とする。これにより、仕上げ用工具5を被加工穴の内面Waに接近させ、この仕上げ用工具5により被加工穴の内面Waを切削加工する。
そして、この仕上げ用工具5による切削加工時においても、ポンプ27から切削油を常時圧送しており、この圧送する切削油は、中仕上げ加工時と同様に、切削油導入パイプ25を経て切削油溜まり21に入り込んだ後、切削油放出孔17aおよび切削油通路15bを経て切削油滴下パイプ29に流下し、その下端開口29aから、それぞれ対応する中仕上げ用工具3および仕上げ用工具5に油滴となって滴下する。
中仕上げ用工具3および仕上げ用工具5に滴下した切削油は、ボーリングバー1の回転による遠心力によって、その周囲の被加工穴の内面Waに移動して付着し、その状態で被加工穴の内面Waを仕上げ用工具5により切削加工する。この仕上げ加工についても、極少量の切削油を滴下させて行うことから、セミドライ加工であり、したがって廃油が少なくて済み、作業環境の向上に寄与することができる。
上記した本実施形態によれば、中仕上げ用工具3および仕上げ用工具5の近傍に滴下させた切削油を、ボーリングバー1の加工時での回転による遠心力によって、被加工穴の内面Waに移動させて付着させるようにしたため、圧縮空気が不要となって加工時での消費エネルギが低減するとともに、空気と切削油とのミスト状混合物の外部への霧散を防止して作業環境の悪化を防止することができる。
また、切削油滴下部を構成する切削油通路15bをボーリングバー1側に設ける一方、切削油導入部を構成する切削油放出孔19cを備えるアウタリング19を、ボーリングバー1対して相対回転可能に設けた支持筒8に固定しているので、回転部分への切削油の供給を固定側であるアウタリング19側から容易に行うことができる。
そして、インナリング17とアウタリング19との間に、切削油を溜める切削油溜まり21を設けることで、この切削油溜まり21から中仕上げ用工具3および仕上げ用工具5の近傍に、切削油を効率よく供給することができる。
さらに、上記した切削油溜まり21に、中仕上げ用工具3および仕上げ用工具5の近傍まで延びる切削油滴下パイプ29を接続することで、切削油を、中仕上げ用工具3および仕上げ用工具5の近傍に確実に滴下させることができる。
1 ボーリングバー
3 中仕上げ用工具(切削工具)
5 仕上げ用工具(切削工具)
15 ボーリングバーの基端部
15b 切削油通路(切削油滴下部,切削油供給部)
19c 切削油導入孔(切削油導入部,切削油供給部)
21 切削油溜まり
29 切削油滴下パイプ(切削油滴下通路)
Wa 被加工穴の内面
3 中仕上げ用工具(切削工具)
5 仕上げ用工具(切削工具)
15 ボーリングバーの基端部
15b 切削油通路(切削油滴下部,切削油供給部)
19c 切削油導入孔(切削油導入部,切削油供給部)
21 切削油溜まり
29 切削油滴下パイプ(切削油滴下通路)
Wa 被加工穴の内面
Claims (4)
- 先端部に切削工具を備えたボーリングバーの基端部外周に、外部から切削油が供給される切削油供給部を設け、この切削油供給部から前記切削工具近傍に前記切削油を滴下させ、この滴下させた切削油を、前記ボーリングバーの加工時での回転による遠心力によって、前記ボーリングバーを挿入する被加工穴の内面に移動させ付着させた状態で加工を行うことを特徴とする穴加工方法。
- 先端部に切削工具を備えたボーリングバーの基端部外周に、切削油が供給される切削油供給部を設け、この切削油供給部は、前記ボーリングバーの回転に伴って回転して前記供給された切削油を前記切削工具近傍に滴下させる切削油滴下部と、この切削油滴下部に対して相対回転可能で、前記ボーリングバーに対して相対回転可能に設けた回転支持部に固定した切削油導入部とをそれぞれ備えることを特徴とする穴加工装置。
- 前記切削油滴下部と前記切削油導入部との間に、前記切削油を導入しつつ滴下させる切削油溜まりを設けたことを特徴とする請求項2に記載の穴加工装置。
- 前記切削油滴下部に、前記切削工具近傍まで延びる切削油滴下通路を接続し、この切削油滴下通路の下端開口から前記切削工具近傍に切削油を滴下することを特徴とする請求項2または3に記載の穴加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005064364A JP2006247759A (ja) | 2005-03-08 | 2005-03-08 | 穴加工方法および穴加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI422446B (zh) * | 2011-02-01 | 2014-01-11 | China Steel Corp | An annular deep hole processing apparatus and a method of machining the inner wall of the workpiece |
JP2019506306A (ja) * | 2016-01-18 | 2019-03-07 | サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ | 遠心力によって作動可能なボーリングバー |
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2005
- 2005-03-08 JP JP2005064364A patent/JP2006247759A/ja not_active Withdrawn
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JP2019506306A (ja) * | 2016-01-18 | 2019-03-07 | サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ | 遠心力によって作動可能なボーリングバー |
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