JP2010064165A - 深穴加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工状態に応じて異常を検出することが可能な、深穴加工装置を提供する。
【解決手段】本発明は、ワークに深穴を形成する深穴加工装置であって、先端に切刃が取り付けられた管状工具と、管状工具を軸周りに回転する回転駆動ユニットと、回転駆動ユニットを進退させる進退ユニットと、管状工具の切刃に向けて切削油を供給する油供給ユニットと、油供給ユニットから供給される切削油の油路に設けられ、切削油の圧力を計測する圧力計測部と、正常加工時における前記管状工具のワークへの加工深さと、当該各加工深さにおける圧力計測部で計測される圧力との関係を示すデータ、及び当該データに基づいて規定された各加工深さにおける異常圧力を記憶する記憶部と、圧力計測部によって計測された圧力が異常圧力に達したとき、回転駆動ユニット及び進退ユニットの駆動を制御する制御部と、を備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、ワークに深穴を形成する深穴加工装置に関する。
ワークに深穴を形成する深穴加工装置としては、例えば、BTA(Boring & Trepanning Association)方式の装置が知られている。この装置では、先端に切刃が取り付けられた円筒状のボーリングバーを回転することで、ワークに深穴を形成する。このとき、ボーリングバーとワークとの隙間から高圧の切削油を供給している。そして、この切削油は切粉とともに、ボーリングバーの内部を通過して排出される。
ところで、特許文献1に記載の深穴加工装置では、加工状態の異常を検出するため、切削油の圧力を測定し、所定の圧力を検出したときに、警報信号を発生するように構成されている。そして、警報信号が発生した場合には、必要に応じて装置を停止するようにしている。
実開平4−76307号公報
しかしながら、深穴加工において、切削油の圧力は常時変化しているため、異常を示す圧力も常時変化している。したがって、上記特許文献1のように警報信号を発生する圧力を一律に規定することは、加工の実情に合わず、異常ではない圧力であっても装置が停止されるおそれがある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、加工状態に応じて異常を検出することが可能な、深穴加工装置を提供することを目的とする。
本発明は、ワークに深穴を形成する深穴加工装置であって、上記問題を解決するためになされたものであり、先端に切刃が取り付けられた管状工具と、前記管状工具を軸周りに回転する回転駆動ユニットと、前記回転駆動ユニットを進退させる進退ユニットと、前記管状工具の切刃に向けて切削油を供給する油供給ユニットと、前記油供給ユニットから供給される切削油の油路に設けられ、切削油の圧力を計測する圧力計測部と、正常加工時における前記管状工具のワークへの加工深さと、当該各加工深さにおいて前記圧力計測部で計測される圧力との関係を示すデータ、及び当該データに基づいて規定された前記各加工深さにおける異常圧力を記憶する記憶部と、前記圧力計測部によって計測された圧力が前記異常圧力に達したとき、前記回転駆動ユニット及び進退ユニットの駆動を制御する制御部と、を備えている。
この構成によれば、正常加工時における管状工具のワークへの加工深さと切削油の圧力との関係を示すデータを予め記憶しておき、これに基づいて異常圧力を規定している。そして、計測された圧力が異常圧力に達したとき、制御部によって回転駆動ユニット及び進退ユニットの駆動を制御している。切削油の圧力は、管状工具の加工深さが長くなるほど、高くなる傾向にあるため、このように加工深さごとに異常圧力を規定しておけば、実際の加工状態に応じた異常を検出することができる。一方、従来例では、いずれの加工深さでも規定された異常圧力が一定であるため、加工深さが短い場合には異常が発生しても検出できないおそれがあった。これに対して、本発明では、加工状態ごと、特に加工深さごとに応じた異常圧力を設定しているため、いずれの加工状態においても、工具の破損などを未然に防止することができる。
なお、記憶部には、種々の加工条件におけるデータを記憶しておくことができる。すなわち、加工状態は、ワークや切刃の種類、切削条件などによって変化するため、各加工条件におけるデータを蓄積し、それに応じた異常圧力を設定しておけば、種々の加工条件にも対応することができる。また、異常圧力を検出した場合には、回転駆動ユニットの停止、減速などの制御を行うことができる。
上記装置においては、油供給ユニットを、切削油が収容されたタンクと、当該タンクから前記管状工具へ切削油を供給する油圧回路とで構成することができ、さらに、油圧回路に、安全弁が設けられた第1分流路と、絞り弁が設けられた第2分流路とを設けることができる。このように構成された油圧回路では、切削油の流れに、例えば、切粉の詰まりなどで抵抗が生じれば、計測される圧力が上昇するようなる。よって、上述した制御が可能になる。
また、上記装置において、油圧回路に、タンクから並列に延びて合流する複数の油路を設けるとともに、各油路に、出力の異なる複数のポンプを設けることができる。そして、少なくとも1つのポンプを駆動することによって、切削油を管状工具に向けて供給する。こうすることで、必要な出力、例えば揚水能力に応じて切削油を供給することができる。例えば、必要とする油量が少ない場合には、いずれか1つのポンプを用い、油量が多い場合にはいくつかのポンプを同時に駆動すればよい。これにより、効率的に切削油を供給することが可能になる。
上記装置は、次のように構成することができる。まず、管状工具を支持する支持ユニットをさらに設け、この支持ユニットを、本体部と、当該本体部上で進退可能な第1押圧部とで構成する。そして、第1押圧部は、管状工具を回転可能に支持するとともに、ワークに当接させる。これにより、ワークを強固に保持することができ、管状工具を安定的に駆動することができる。また、第1押圧部には、油供給ユニットから供給される切削油を、管状工具の外周面に供給する供給流路を形成しておき、切削油は、管状工具の外周面を通過して管状工具の切刃側に供給する。そして、切削油は、切粉とともに管状工具の内部を通過して回収される。この構成は、切削油を管状工具の外周面を通して供給するため、BTA方式の深穴加工に適用することができる。
また、本体部上で進退可能な第2押圧部をさらに準備することもできる。この第2押圧部は、管状工具を回転可能に支持するとともに、ワークに当接させる。そして、油供給ユニットにより、管状工具の内部を介して切刃側に切削油を供給し、第2押圧部には、切粉とともに管状工具の外周面を通過した切削油が通過する回収流路が形成する。この構成は、管状工具の内部から切削油を供給するので、ガンドリルに対して適用することができる。また、第1及び第2押圧部は、選択的に基台部に取付可能となっているため、加工条件に応じて、例えば、BTAとガンドリルとを使い分けることができる。
本発明に係る深穴加工装置によれば、加工状態に応じて異常を検出することができる。
以下、本発明に係る深穴加工装置をBTA式加工装置に適用した場合の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係るBTA式加工装置の正面図であり、図2は図1の平面図である。以下の説明では、図1の右側を先端側または前側、左側を後端側または後側として説明することがある。
図1に示すように、この装置は、基台1と、この基台1上に配置され工具を回転する回転駆動ユニット2とを備えている。工具は、深穴加工を行うために長尺状に延びる管状工具3であり、先端に切刃が取り付けられている。そして、基台1の右側のテーブル15上面に着脱自在に固定されたワークWに向かって延びている。基台1上には、図1の左右方向に延びる一対のガイドレール11が平行に配置されており、このガイドレール11に沿って回転駆動ユニット2が移動可能となっている。基台1の後端部には、回転駆動ユニット2を移動するための送り用モータ12が配置されている。
基台1の右側の端部には、ワークWの左側面を押圧するプレッシャーヘッド4が配置されており、このプレッシャーヘッド4は後述するように、管状工具3を回転自在に支持するとともに、加工部位に切削油を供給する役割を果たす。また、プレッシャーヘッド4と回転駆動ユニット2との間には、管状工具3を回転自在に支持する振れ止め13が配置されている。また、ワークWを挟んでプレッシャーヘッド4の反対側には、ワークWの右側面を押圧する第一油受け14が同心上に配置されている。すなわち、加工時には、プレッシャーヘッド4と、第一油受け14とでワークWを狭み、後述する管状工具3から吐出される切削油を、この管状工具3がワークWの右側面から突き抜けたときに第一油受け14が受容する。
図2に示すように、基台1には、使用済みの切削油及び切粉を流す樋5が隣接しており、基台1の長手方向に延びている。この樋5は、基台1に沿って延びる本流路51と、ここから分離する分離路52とからなるT字型に形成されており、分離路52は、切粉と切削油とを分離する分離ユニット6まで延びている。本流路51は、分流路52に向かって傾斜しており、本流路51に排出された切削油が分流路52に流れ込むようになっている。また、分離ユニット6には、分離された切削油を回収しプレッシャーヘッド4へ供給する油供給ユニット7が隣接している。
図3は、回転駆動ユニットの一部切欠断面図である。同図に示すように、回転駆動ユニット2は、モータ(図示省略)を内蔵した筐体21を備え、この筐体21の内部に切削油を通すための管状部材22が配置され、左右方向に延びている。筐体21の先端部には、モータと一体的に回転するアダプター23が取り付けられており、このアダプター23を介して管状部材22と管状工具3とが液密に連結されている。この状態で、管状部材22と管状工具3とは内部が連通し、液体が通過可能となっている。そして、管状工具3は管状部材22と共に、モータ(図示省略)によって軸周りに回転されるようになっている。管状部材22は、モータと一体的に回転する中空軸27内に固定保持される。また、中空軸27の後端部は、筐体21から突出しており、切削油の排出管28が管状部材22と同心に連結されている。排出管28の後端は第二油受け24の開口内に挿入されている。図2に示すように、第二油受け24は、樋5の本流路51に延びているため、回転駆動ユニット2とともに進退しても常に本流路51上にある。したがって、回転駆動ユニット2がいずれの位置にあっても、切削油は本流路51に排出される。
図4は、プレッシャーヘッドの断面図である。同図に示すように、プレッシャーヘッド4は、基台41と、その上面に配置された本体部42とを有している。本体部42には、図4の左右方向に延びる貫通孔421が形成されており、この貫通孔421にシリンダー44とこれを支持する支持体43が取り付けられている。支持体43は、シリンダー44の外周面を囲むように形成されており、シリンダー44を進退可能に支持している。このシリンダー44は、複動式の油圧シリンダーであり、支持体43先端部の上部に形成された流路432から圧油を供給することで、シリンダー44を後退させる。一方、支持体43先端部の下部に形成された流路433から圧油を供給することでシリンダー44を前進させるようになっている。
シリンダー44の、ワークW側を向く前端面にはブッシュ442が装着され、このブッシュ442と同心状にシリンダー44の内部には前後方向に延びる貫通孔441が形成されており、この貫通孔441に管状工具3が挿通されている。管状工具3の外周面と貫通孔441の内壁面との間には、隙間が形成されており、ブッシュ442の後端まで延びている。そして、この隙間と連通するように、支持体43の上部からシリンダー44に亘っては、切削油の供給流路444が形成されており、この供給流路444から、管状工具3と支持体43との隙間に切削油が供給されるようになっている。また、図5に示すように、管状工具3の先端には径方向外方に突出する切刃31aが取り付けられ、さらに切刃31aの先端の回転軌跡上にその外周面の高さを一致させたパッド31bを径方向に複数個配列させている。そのため、管状工具3の外周面とブッシュ442の内周面、または加工穴の内周面との間には常に隙間が形成されることになり、上述した切削油がこの隙間に供給され、深穴加工が行われる。また、切削油が外部に漏れないように、ワークWに当接するブッシュ442の先端には管状工具3を囲むように環状のオイルシール442aが取り付けられている。一方、シリンダー44の内壁面の後端部にも後方にオイルが漏れないように、管状工具3と密着するオイルシール443が取り付けられている。また、加工時に生じる切粉は、切削油とともに、管状工具3の内部空間32から排出され、上述した回転駆動ユニット2の後端部から排出管28を介して樋5に排出される。
続いて、図6を参照しつつ分離ユニット及び油供給ユニットについて説明する。図6は、油圧回路を含むこれらのユニットの概略構成図である。同図に示すように、分離ユニット6には、隣接して配置された第1及び第2油槽61,62が設けられている。第1油槽61には、切粉と切削油とを分離するマグネットコンベア63が配置されており、このマグネットコンベア63上に樋5から供給される切削油が注がれる。マグネットコンベア63は、第1油槽61内から外部へ向かって、コンベアが動作するようになっており、切削油に混じった切粉がコンベアに吸着される。切粉はコンベアによって第1油槽61の外部へと排出され、回収箱65に回収される。一方、第1油槽に収容された切削油は、オイルクーラー64によって冷却される。そして、第1油槽61から溢れた切削油が隣接する第2油槽62に貯留される。
図6に示すように、油供給ユニット7は、分離ユニット6に隣接して配置されている。油供給ユニット7は、切削油をためるタンク71と、このタンク12から管状工具3に向けて切削油を供給するための油圧回路とを備えている。タンク71には、分離ユニット6の第2油槽62からポンプ66によって切削油をくみ上げて貯留している。そして、油圧回路は、次のように構成されている。
まず、タンク71から切削油をくみ上げる2つの汲み上げ油路72a,72bが設けられている。各油路72a,72bには、揚水能力の異なるポンプ、つまり小出力ポンプ721aと、大出力ポンプ721bが取り付けられている。そして、これら油路72a,72bが合流して本流油路73となって、3位置切換式の方向切換弁74に接続されている。方向切換弁74からは、BTA用の油路75aと、後述するガンドリル用の油路75bが延びており、図示の中央位置では方向切換弁74はどちらの油路にも切削油を流さず、右位置を中央に置くと油路75aに、左位置を中央に置くと油路75bにそれぞれ切削油が流れるようになっている。また、各汲み上げ油路72a,72bには、タンク71側へ分流する油路76a,76bが連結されており、これらの油路76a,76bには、安全弁761a,761bがそれぞれ取り付けられている。さらに、本流油路73にもタンク71側へ分流する油路77が連結されており、この油路77には絞り弁からなる流量調整弁771が取り付けられている。
また、この油圧回路では、本流油路73において油圧を計測する油圧計8が設けられている。そして、この油圧計8で計測された油圧は、コンピュータで構成された制御部9によって監視され、後述する異常圧力が検出されると、装置の駆動を停止するようになっている。
次に、上記のように構成された深穴加工装置の動作について説明する。まず、プレッシャーヘッド4を駆動し、シリンダー44をワークWに当接させる。次に、油供給ユニット7の油圧回路において、切換弁74を図示右位置のBTA側に切り換えた後、ポンプ721を駆動し、切削油を管状工具3側へ供給する。このとき、管状工具3の径に合わせて供給する油量を調整する。すなわち、小出力及び大出力のポンプ721a,721bを同時作動させるかどちらか一方作動させるか適宜組み合わせて、切削油を供給する。続いて、管状工具3を回転しつつ回転駆動ユニット2をワークWに向けて前進させる。こうして、ワークWに対して深穴加工が施される。このとき、切削油は、上述したように、供給流路444から管状工具3の外周面を通過して加工部位に供給され、切粉とともに管状工具3の内部空間32を通過し、樋5へと排出される。その後、分離ユニット6において切粉と切削油が分離され、切削油はオイルクーラー64によって冷却された後、タンク71にためられ、再び管状工具3へと供給される。
続いて、この深穴加工装置における切削異常の検出方法について説明する。切削異常とは、例えば、切粉が管状工具3に詰まったため、油圧が高くなり、工具が折れたり、損傷したりすることをいう。この異常を検出するため、まず、正常状態の圧力を測定する。上述したように、油圧回路には、本流油路73に絞り弁771が設けられているので、切削油の流れに抵抗が生じれば、油圧が上昇するようになっている。すなわち、管状工具3が前進し、ワークWへの加工深さが長くなると、切削油の圧力は高くなっていく。そこで、正常運転時における管状工具の加工深さと油圧との関係を示すデータを記録する。図7は、その一例である。同図には、低出力ポンプのみを使用したときのデータ、及び両ポンプを使用したときのデータを示している。そして、このデータに基づいて各加工深さにおける異常圧力を規定する。つまり、計測されたデータよりも所定圧力ΔPだけ高い圧力を規定し、これを異常圧力とする。異常圧力の設定は、過去の異常発生時のデータなどから経験的、理論的に設定することができる。そして、これらデータ及び設定された異常圧力は、ハードディスク、メモリなどの記憶部に保存しておく。なお、このようなデータは、ワークや切刃の種類、加工条件ごとに記憶しておくことができる。
そして、加工時には、圧力計8によって逐次圧力を計測しておき、管状工具3の加工深さとの関係から、異常圧力が検出されたときには、制御部9によって、直ちに工具3の回転と前進とを停止する。これにより、工具の損傷を未然に防止することができる。
以上のように、本実施形態によれば、正常加工時における管状工具3のワークWへの加工深さと切削油の圧力との関係を示すデータを予め記憶しておき、これに基づいて異常圧力を規定している。そして、計測された圧力が異常圧力に達したとき、制御部9によって回転駆動ユニット2及び送り用モータ12の駆動を調整する。切削油の圧力は、管状工具3の加工深さが長くなるほど、高くなる傾向にあるため、このように加工深さごとに異常圧力を規定しておけば、実際の加工状態に応じた異常を検出することができる。したがって、いずれの加工状態においても、工具の破損などを未然に防止することができる。
ところで、上述したように、上記実施形態に係る装置では、BTA方式の工具のほか、ガンドリルを使用することもできる。そこで、ガンドリルを使用するには、工具のほか、プレッシャーヘッド及び回転駆動ユニットのパーツを交換する必要がある。まず、工具について説明する。図8はガンドリルを示す管状部材10の正面図である。同図に示すように、ガンドリル用の管状工具10は、BTAに比べて小径の深穴を加工する際に使用される。この管状工具10の先端は、扇形の切り欠き101が形成された断面を有しており、この切り欠き面101が切刃となって加工が行われる。また、切削油は管状工具の異形状の内部空間102から供給される。このような管状工具10を取り付けるため、プレッシャーヘッドは、図9のように構成されている。図9は、ガンドリル用のプレッシャーヘッドの断面図である。このプレッシャーヘッドが図4のものと相違するのは、シリンダー46と、これを支持する支持体45の構成であり、基台41及び本体部42はBTAと同じものが使用される。つまり、ガンドリルを使用する場合には、シリンダー46と支持体45を交換する。
図9に示すように、このプレッシャーヘッドのシリンダー46は、複動式の油圧シリンダーである。そして、支持体45は、図4のものと同様に、シリンダー46を進退自在に支持する貫通孔451、前後進用の圧油の油路452,453が形成されている。相違点として、切削油を供給する供給流路は設けられていない。そして、支持体45の後端部の下面には開口421が形成され、基台41に設けられた排出口411に通じている。なお、この排出口411は、切削油を回収する樋5に通じている。
シリンダー46の内部には前後方向に延びる貫通孔461が形成されており、この貫通孔461に、管状工具10が挿通されている。また、貫通孔461は、後端にいくにしたがって裾広がりに形成されており、支持体45の貫通孔451と連通している。すなわち、シリンダー46の貫通孔461は、基台41の排出口411に通じている。シリンダー46の先端には、貫通孔461が形成されたブッシュ462が取り付けられている。このブッシュ462は、管状工具10を回転自在に支持するとともに、ワークWに対して当接する。ワークWとの当接部分には、管状工具10の周囲を囲む環状の突起463が一体形成されている。
次に、回転駆動ユニットについて図10を参照しつつ説明する。図10はガンドリル用回転駆動ユニットの断面図である。同図に示す回転駆動ユニット2が図3のものと相違するのは、管状工具10を取り付けるアダプターと、排出管である。アダプター25は、ガンドリル用の管状工具10を支持するとともに、管状工具10が筐体21内部の管状部材22と液密に連通するように構成されている。また、このガンドリルでは、管状工具10の内部空間102に切削油を供給するため、筐体21の中空軸27の後端には、油供給ユニット7から延びるパイプを接続するスイベルジョイント型の連結部材26が管状部材22と同心上に取り付けられている。この連結部材26は、回転駆動ユニット2のフレーム枠などに固定され、その内部にある回転自在な油受継部(図示せず)を管状部材22に接続する。したがって、ガンドリル用の管状工具10を使用する場合には、図3に示す中空軸27の後端の排出管28を連結部材26に付け替え、さらに回転駆動ユニット2先端のアダプター25をガンドリル用に交換した上で、管状工具10を取り付ける。第二油受け24の開口は閉じられる。その他の相違点として、図6に示すように、油圧回路には、ガンドリル用の油路75bが形成されている。BTA用の油路75aと相違するのは絞り弁751bが取り付けられている点である。
続いて、この深穴加工装置をガンドリルとして使用する場合の動作について説明する。まず、プレッシャーヘッド4を駆動し、シリンダー46のブッシュ462をワークWに当接させる。次に、油供給ユニット7の油圧回路において、切換弁74を図示左位置のガンドリルに切り換えた後、ポンプ721を駆動し、切削油を管状工具10側へ供給する。続いて、管状工具10を回転しつつ回転駆動ユニット2をワークWに向けて前進させる。こうして、ワークWに対して深穴加工が施される。このとき、切削油は、上述したように、回転駆動ユニット2の後端部から管状工具10の内部に供給され、加工部位に流れ込む。その後、切削油は、切粉とともに管状工具10の切り欠き部101とブッシュ462の内周面との間、ならびに貫通孔461を通過して基台41の排出口411へ流れ込み、樋5へと排出される。その後、分離ユニット6において切粉と切削油が分離され、切削油は冷却された後、タンクにためられ、再び管状工具10へと供給される。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、BTA方式、ガンドリル用の管状工具は、上述した図5,図8に示されたものに限定されるものではなく、BTA方式、ガンドリル用の一般的な形態の工具であれば、適用可能である。
本実施形態に係るBTA式加工装置の正面図である。 図1の平面図である。 回転駆動ユニットの一部切欠断面図である。 プレッシャーヘッドの断面図である。 BTA方式の管状工具の先端の正面図である。 油圧回路を含むこれらのユニットの概略構成図である。 正常運転時における管状工具の加工深さと油圧との関係を示すグラフである。 ガンドリルを示す管状部材の正面図である。 ガンドリル用のプレッシャーヘッドの断面図である。 ガンドリル用回転駆動ユニットの断面図である。
符号の説明
1 基台(進退ユニット)
11 ガイドレール(進退ユニット)
12 送り用モータ(進退ユニット)
2 回転駆動ユニット
3 管状工具(BTA方式)
31 切刃
32 内部空間
4 プレッシャーヘッド(支持ユニット)
42 本体部
44 シリンダー(第1押圧部)
46 シリンダー(第2押圧部)
7 油供給ユニット
71 タンク
721a 小出力ポンプ
721b 大出力ポンプ
761a,761b 安全弁
77 分流路
771 絞り弁
8 圧力計(圧力計測部)
9 制御部
10 管状工具(ガンドリル)

Claims (5)

  1. ワークに深穴を形成する深穴加工装置であって、
    先端に切刃が取り付けられた管状工具と、
    前記管状工具を軸周りに回転する回転駆動ユニットと、
    前記回転駆動ユニットを進退させる進退ユニットと、
    前記管状工具の切刃に向けて切削油を供給する油供給ユニットと、
    前記油供給ユニットから供給される切削油の油路に設けられ、切削油の圧力を計測する圧力計測部と、
    正常加工時における前記管状工具のワークへの加工深さと、当該各加工深さにおける前記圧力計測部で計測される圧力との関係を示すデータ、及び当該データに基づいて規定された前記各加工深さにおける異常圧力を記憶する記憶部と、
    前記圧力計測部によって計測された圧力が前記異常圧力に達したとき、前記回転駆動ユニット及び進退ユニットの駆動を制御する制御部と、
    を備えている、深穴加工装置。
  2. 前記油供給ユニットは、切削油が収容されたタンクと、当該タンクから前記管状工具へ切削油を供給する油圧回路とを有し、
    前記油圧回路は、安全弁が設けられた第1分流路と、絞り弁が設けられた第2分流路とを有している、請求項1に記載の深穴加工装置。
  3. 前記油圧回路は、前記タンクから並列に延びて合流する複数の油路を有しており、
    前記各油路には、出力の異なる複数のポンプが設けられ、少なくとも1つの前記ポンプを駆動することによって、切削油を前記管状工具の切刃に向けて供給する、請求項2に記載の深穴加工装置。
  4. 前記管状工具を支持する支持ユニットをさらに備えており、
    前記支持ユニットは、本体部と、当該本体部に進退可能に支持される第1押圧部とを有し、
    前記第1押圧部は、前記管状工具を回転可能に支持するとともに、ワークに当接し、
    前記第1押圧部には、前記油供給ユニットから供給される切削油を、前記管状工具の外周面に供給する供給流路が形成されており、
    切削油は、前記管状工具の外周面を通過して前記管状工具の切刃側に供給されるとともに、切粉とともに前記管状工具の内部空間を通過して回収される、請求項1から3のいずれかに記載の深穴加工装置。
  5. 前記本体部に進退可能に支持される第2押圧部をさらに有し、
    前記第2押圧部は、前記管状工具を回転可能に支持するとともに、ワークに当接し、
    前記油供給ユニットは、前記管状工具の内部を介して切刃側に切削油を供給し、
    前記第2押圧部には、切粉とともに前記管状工具の外周面を通過した切削油が通過する回収流路が形成されており、
    前記第1及び第2押圧部は、選択的に前記本体部に取付可能である、請求項4に記載の深穴加工装置。
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