JP2017047489A - 工作機械の加工異常検出装置及び加工異常検出方法 - Google Patents

工作機械の加工異常検出装置及び加工異常検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スルークーラントの流量を用いて、低コスト且つ短時間で加工異常を検出する。
【解決手段】高圧スルークーラントユニット7によってスルークーラントを吐出しながら主軸6に取り付けた工具3を回転させて加工を行う工作機械において、NC装置11は、加工中の異常を検出する装置として機能し、工具3へのスルークーラントの流量を検出する流量検出部17と、流量検出部17によって検出されたスルークーラントの流量のデータを記録する記憶部18と、記憶部18に記録されたスルークーラントの流量のデータから、流量の変動周期を算出する周波数分解部19と、周波数分解部19で算出した変動周期に基づいて加工異常か否かを判断する異常判定部20と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドリル等の工具を回転させながらワークの加工を行う工作機械において、加工異常を検出するための装置及び方法に関するものである。
工具を回転させてワークを加工する工作機械において、工具の損傷はワークを希望通りの径や深さに加工できないといった加工不具合を生じさせる。加えて、工具の損傷によりワークが除去できない状況でも、送り軸は動作し続けて工具とワークが衝突と同じ状況になり、工具やワークだけでなく機械が損傷を受けることになる。このような工具損傷は、チタンやニッケル基合金等の高硬度な難削材で発生しやすい反面、アルミニウム等の延性の高い材料においても発生することが多い。工具損傷は、工具に設けられた切れ刃溝部へ切粉が溜まり、排出されなくなることに起因する場合もある。
この工具損傷の検出は、加工の状態を最も表していると考えられる主軸モータの負荷を工作機械のNC装置のモニタに表示し、オペレータが切削状態の良否を判断したり、機械が主軸モータの負荷を監視して送り軸を停止したりすることで一般的に行われている。
特許文献1では、ドリルによる穴加工時の主軸モータの負荷電流を測定して、ドリル一回転毎のピーク値とボトム値との変化量の分散を計算し、所定の閾値を3回連続して超えたピークが出現したとき、直ちに加工を停止する技術が示されている。特許文献2では、加工中または加工直後におけるドリルの刃部の温度から、加工によるドリルの刃部の温度上昇量を算出し、寿命予測のための基準値を比較してドリルの余寿命を予測する技術が示されている。また、特許文献3では、スルークーラントの圧力に閾値を設け、ドリル加工中に工具が折損した際の圧力低下により、工具の折損を検出するようにしている。
特開2011−20221号公報 特開平6−709号公報 特開2013−220497号公報
特許文献1では、主軸モータの負荷電流の10kHz以上の高周波数成分を、高周波電流センサで測定して、最大値と最小値とを正確に検出する必要がある。このような高周波な信号を測定するためには、高サンプリングが可能なセンサだけでなく、測定した大容量のデータ保存のためのメモリと高速な計算処理能力をもつCPUを必要とし、システム構築のためのコストがかかる。
特許文献2は、ドリル刃部の温度測定を加工前と加工後に行っており、この測定時間のため加工時間が長くなってしまう。また、ドリル加工では高圧スルークーラントを使用することも多く、クーラントが加工室内でミスト状に充満し、非接触の温度計測が行えないケースもでてくる。
特許文献3では、工具が折損するまでは圧力の変化が発生しないため、切削工具が折損するまで異常の検出ができない。また、クーラント吐出圧の高いポンプを採用すると、元圧の変動が大きく検出が困難な場合がある。さらに、エンドミル加工では工具半径方向への切込み量等により流量や圧力も変動するため、検出が困難となる。
そこで、本発明は、加工で一般的に用いられるスルークーラントの流量や圧力を用いて、低コスト且つ短時間で加工異常を検出する装置及び方法を提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、スルークーラントを吐出しながら回転軸に取り付けた工具を回転させて加工を行う工作機械において、加工中の異常を検出する装置であって、
前記工具への前記スルークーラントの流量又は圧力を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された前記スルークーラントの流量又は圧力のデータを記録する記憶手段と、
前記記憶手段に記録された前記スルークーラントの流量又は圧力のデータから、前記流量又は前記圧力の変動周期を算出する演算手段と、
前記演算手段で算出した前記変動周期を正常時の前記流量又は前記圧力の変動周期と比較して加工異常か否かを判断する異常判定手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、前記異常判定手段は、前記正常時の前記変動周期を、前記回転軸の回転速度と前記工具の溝数との積に基づいて算出して、前記演算手段で算出した前記変動周期と比較し、両前記変動周期が一致しない場合に加工異常が発生したと判断することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2の構成において、前記スルークーラントを吐出させるポンプの駆動回転数を制御するポンプ制御手段を備え、加工中の異常判定を行う前に、
前記検出手段は、前記スルークーラントを吐出させる前記ポンプの駆動回転数に比例する前記スルークーラントの流量又は圧力を検出すると共に、前記演算手段は、前記流量又は前記圧力のデータから、前記ポンプの脈動周期を算出して、
前記異常判定手段は、前記脈動周期を前記正常時の前記流量又は前記圧力の変動周期と比較し、両者が一致する場合は、前記ポンプ制御手段によって前記ポンプの駆動回転数を変更することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、スルークーラントを吐出しながら回転軸に取り付けた工具を回転させて加工を行う工作機械において、加工中の異常を検出する方法であって、
前記工具への前記スルークーラントの流量又は圧力を検出する検出ステップと、
前記検出ステップによって検出された前記スルークーラントの流量又は圧力のデータを記憶手段に記録する記憶ステップと、
前記記憶手段に記録された前記スルークーラントの流量又は圧力のデータから、前記流量又は前記圧力の変動周期を算出する演算ステップと、
前記演算ステップで算出した前記変動周期を正常時の前記流量又は前記圧力の変動周期と比較して加工異常か否かを判断する異常判定ステップと、を実行することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4の構成において、前記異常判定ステップでは、前記正常時の前記変動周期を、前記回転軸の回転速度と前記工具の溝数との積に基づいて算出して、前記演算ステップで算出した前記変動周期と比較し、両前記変動周期が一致しない場合に加工異常が発生したと判断することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5の構成において、前記スルークーラントを吐出させるポンプの駆動回転数を制御するポンプ制御手段を備え、加工中の異常判定を行う前に、
前記スルークーラントを吐出させる前記ポンプの駆動回転数に比例する前記スルークーラントの流量又は圧力を検出し、前記流量又は前記圧力のデータから、前記ポンプの脈動周期を算出する脈動周期算出ステップと、
前記脈動周期算出ステップで算出された前記脈動周期を前記正常時の前記流量又は前記圧力の変動周期と比較し、両者が一致する場合は、前記ポンプ制御手段によって前記ポンプの駆動回転数を変更するポンプ回転数変更ステップと、を実行することを特徴とする。
本発明によれば、スルークーラントの流量又は圧力から、加工異常を検出することができる。スルークーラントの流量又は圧力は比較的変化が速い現象ではないため、高速なサンプリングの必要が無く、低コストで加工異常の検出が可能となる。また、スルークーラントの流量又は圧力の計測は加工中に可能であり、加工異常の検出は短時間で行える。さらに、流量又は圧力の変化量に着目しているため、ドリルのみでなくエンドミル等の工具の加工にも適用できる。加えて、着目する変動周期を限定することで、ポンプの脈動が大きい環境下でも加工異常の検出を行うことができる。
そして、切粉が工具溝に詰まった時点で異常が検出できるため、折損等工具に致命的な損傷が生じる前に異常を検出することが可能となる。よって、工具ホルダや工作機械本体、ワークに対して損傷を軽減又は回避することができる。
形態1の工作機械のブロック構成図である。 正常時の加工の説明図である。 正常な加工中のスルークーラントの流量を周波数分解した説明図である。 異常時の加工の説明図である。 異常な加工中のスルークーラントの流量を周波数分解した説明図である。 加工による流量の変動とポンプの脈動とが一致した場合のスルークーラントの流量を周波数分解した説明図である。 ポンプの駆動回転数を変更した場合のスルークーラントの流量を周波数分解した説明図である。 形態1の加工異常検出方法のフローチャートである。 形態2の工作機械のブロック構成図である。 形態2の加工異常検出方法のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[形態1]
図1は、工作機械の一例を示すブロック構成図である。工作機械の主軸ハウジング1には、主軸モータ2で回転可能な回転軸としての主軸6が備えられ、主軸6の先端にはドリルやエンドミル等の工具3が取り付けられる。テーブル5の上にはワーク4が固定され、テーブル5を移動させることで工具3とワーク4とを相対的に移動させてワーク4の加工が行われる。
一般的な穴明け加工では、工具(ここではドリル)にあけられた穴からクーラントを吐出して、穴から切粉を強制的に排出することで加工不具合を防ぐスルークーラントが使用される。特に、被削材が難削材の場合は、切粉の噛みによる加工不具合を防ぐため、より確実に切粉を切断して穴から排出できる高圧タイプのスルークーラントユニットが使用される。ここでは高圧スルークーラントユニット7が設けられ、高圧スルークーラントユニット7は、途中に流量センサ8と回転継手とを介して主軸6と接続されている。主軸6及び工具3には、スルークーラントが流れる供給孔が設けられ、工具3の先端のクーラントホールの吐出口から高圧のクーラントが吐出される。
11は、工作機械を制御するNC装置で、NC装置11は、記憶されているNCプログラム12で機械を動作させてワーク4の加工を行うと共に、本発明の加工異常検出装置としての機能も備える。
NC装置11において、NCプログラム12は、プログラム解釈部13で実行処理が行われて機械制御命令が解釈され、主軸6やテーブル5の送り軸を制御する送り軸制御部15に対する目標位置指令および送り速度指令を関数発生部14に受け渡すとともに、主軸6を制御する主軸制御部16に対して回転速度の指令を出力する。
17は、検出手段としての流量検出部で、この流量検出部17には、流量センサ8からの検出信号が入力されて瞬時流量に変換される。変換された瞬時流量値は、記憶手段としての記憶部18に記録され、演算手段としての周波数分解部19において周波数分解される。
20は、異常判定手段としての異常判定部で、周波数分解部19で周波数分解された流量の変動周期から、加工異常か否かを判定する。この判定については以下に詳述する。
図2は、工具3を、4つの切れ刃31,31・・の間の溝32,32・・にクーラントホール33,33・・が設けられたエンドミル30とし、当該エンドミル30で正常な加工を行った際の説明図である。ここでは各切れ刃31が切削を行う度にクーラントホール33の吐出口34が塞がれるため、流量の減少若しくは圧力の増加が生じる。この流量減少若しくは圧力増加の周期は、エンドミル30の溝32の数(ここでは4つ)と主軸回転数とに依存する。
図3は、図2のエンドミル30を用いて主軸回転数150min−1で加工した際の流量の変動を周波数分解部19で周波数分解し、横軸を変動周期、縦軸を変動振幅で示した図である。異常判定部20では、正常時の流量の変動周期を下記の式(1)によって算出し(ここでは100msecとなる。)、周波数分解部19で周波数分解されて記憶部18に記録されていた変動周期と比較する。式(1)において、工具回転数[min−1]は主軸回転数に置き換えて計算する。図3の場合、正常時の変動周期と一致しているので、正常に加工が行えていると判定される。
正常時の変動周期=60/(工具溝数×工具回転数)・・(1)
そして、図4は、切粉35が絡みついて正常に加工が行えなくなりつつある様子を示した説明図である。ここでは絡みついた切粉35が溝32を埋めることでクーラントホール33の吐出口34が塞がれ、流量の減少若しくは圧力の増加の周期が変化する。
図5は、図4の状態のエンドミル30を用いて主軸回転数150min−1で加工した際の流量の変動を周波数分解部19で周波数分解し、横軸を変動周期、縦軸を変動振幅で示した図である。前述のように正常時の変動周期は100msecであるが、ここでは100msec付近にピークが見られないため、異常判定部20は、加工異常が発生したと判定する。
こうして異常判定部20による判定結果は、NCプログラム12等を表示するための表示画面21に表示される。
一方、流量又は圧力の変動の原因としては、高圧スルークーラントユニット7におけるポンプの脈動周期に依存する場合がある。例えばプランジャ式ポンプでは、駆動回転数と搭載しているプランジャ数とに依存し、3プランジャのポンプを200min−1で駆動した場合は、図6に示すように、ポンプの脈動周期は100msecとなり、加工による変動周期と一致してしまうため、加工異常の判定が困難となる。
よって、ここでは高圧スルークーラントユニット7のポンプを制御するポンプ制御部22を設けて、プログラム解釈部13において指令された主軸回転速度で加工を行う場合の加工による正常時の変動周期と、流量検出部17及び周波数分解部19で検出、算出されたポンプの脈動周期とが一致する場合は、関数発生部14からポンプ制御部22へ指令を行い、ポンプの駆動回転数を上げる若しくは下げることによって脈動周期を変更する。例えばポンプの駆動回転数を200min−1から400min−1へ変更した場合は、図7に示すように加工による変動周期とポンプによる脈動周期とが異なるため、加工異常の判定をポンプの脈動周期に影響なく行うことができる。なお、ポンプの駆動回転数を上げたことで上昇した圧力は、高圧スルークーラントユニット7に設けたリリーフバルブ9によって開放し、定圧を維持すればよい。
次に、NC装置11による加工異常検出方法の手順を図8のフローチャートに基づいて説明する。
まず、S1で、主軸6の回転後、実加工を行う前に、高圧スルークーラントユニット7のポンプの駆動回転数に比例して流量検出部17で検出される流量の変動周期(ポンプの脈動周期)を周波数分解部19で算出し(脈動周期算出ステップ)、ポンプの脈動周期が、式(1)で算出された正常時の流量の変動周期(正常時の変動周期)と一致するか否かを判別する。
ここで変動周期が一致していれば、S2で、ポンプ制御部22によりポンプの駆動回転数を変更(例えば2倍に増加)して、再びS1で脈動周期と変動周期との比較を行う(ポンプ回転数変更ステップ)。
そして、S1の判別でポンプの脈動周期と正常時の変動周期とが一致していなければ、S3で実加工を開始し、S4で、加工時のスルークーラントの流量を流量検出部17によって検出して(検出ステップ)、S5で、検出した計測データを記憶部18に記録する(記録ステップ)。
次に、S6で、記録された計測データを周波数分解部19において周波数分解し、流量の変動周期を算出する(演算ステップ)。
そして、S7で、算出された変動周期が正常時の変動周期と一致するか否かを異常判定部20で判別する(異常判定ステップ)。ここで変動周期が一致していれば、加工異常は発生していないとして、S8で判定結果を表示画面21に表示し、S9の判別で加工が終了していなければS4へ戻って流量検出以降の処理を繰り返す。
一方、S7の判別で変動周期が一致しなければ、加工異常が発生したとして、S10で判定結果を表示画面21に表示すると共に、アラーム等による警告音を発生させる。よって、オペレータは加工異常の発生を認識して運転停止等の措置を行うことができる。
このように、上記形態1の加工異常検出装置及び加工異常検出方法によれば、スルークーラントの流量から、加工異常を検出することができる。スルークーラントの流量は比較的変化が速い現象ではないため、高速なサンプリングの必要が無く、低コストで加工異常の検出が可能となる。また、スルークーラントの流量の計測は加工中に可能であり、加工異常の検出は短時間で行える。さらに、流量の変化量に着目しているため、ドリルのみでなくエンドミル等の工具の加工にも適用できる。加えて、着目する変動周期を限定することで、ポンプの脈動が大きい環境下でも加工異常の検出を行うことができる。
そして、切粉が工具溝に詰まった時点で異常が検出できるため、折損等工具に致命的な損傷が生じる前に異常を検出することが可能となる。よって、工具ホルダや工作機械本体、ワークに対して損傷を軽減又は回避することができる。
[形態2]
次に、本発明の他の形態を説明する。但し、形態1と同じ構成部には同じ符号を付して重複する説明は省略する。
上記形態1では、スルークーラントの流量を検出して異常判定を行っているが、本形態2では、図9に示すように、流量センサに代えて、高圧スルークーラントユニット7に、スルークーラントの圧力を検出する圧力センサ10を設け、NC装置11には、圧力検出部23を設けている。圧力検出部23には、圧力センサ10からの検出信号が入力されて瞬時圧力に変換され、変換された瞬時圧力値は、記憶部18に記録され、周波数分解部19において周波数分解される。異常判定部20は、周波数分解部19で周波数分解された圧力の変動周期から、加工異常か否かを判定することになる。
この加工異常検出方法を図10のフローチャートに基づいて説明する。
まず、S11で、主軸6の回転後、実加工を行う前に、高圧スルークーラントユニット7のポンプの駆動回転数に比例して圧力検出部23で検出される圧力の変動周期(ポンプの脈動周期)を周波数分解部19で算出し(脈動周期算出ステップ)、ポンプの脈動周期が、式(1)で算出された正常時の圧力の変動周期(正常時の変動周期)と一致するか否かを判別する。
ここで変動周期が一致していれば、S12で、ポンプ制御部22によりポンプの駆動回転数を変更(例えば2倍に増加)して(ポンプ回転数変更ステップ)、再びS11で脈動周期と変動周期との比較を行う。
そして、S11の判別でポンプの脈動周期と正常時の変動周期とが一致していなければ、S13で実加工を開始し、S14で、加工時のスルークーラントの圧力を圧力検出部23によって検出して(検出ステップ)、S15で、検出した計測データを記憶部18に記録する(記憶ステップ)。
次に、S16で、記録された計測データを周波数分解部19において周波数分解し、圧力の変動周期を算出する(演算ステップ)。
そして、S17で、算出された変動周期が正常時の変動周期と一致するか否かを異常判定部20で判別する(異常判定ステップ)。ここで変動周期が一致していれば、加工異常は発生していないとして、S8で判定結果を表示画面21に表示し、S19の判別で加工が終了していなければS14へ戻って圧力検出以降の処理を繰り返す。
一方、S17の判別で変動周期が一致しなければ、加工異常が発生したとして、S20で判定結果を表示画面21に表示すると共に、アラーム等による警告音を発生させる。よって、オペレータは加工異常の発生を認識して運転停止等の措置を行うことができる。
このように、上記形態2の加工異常検出装置及び加工異常検出方法においても、スルークーラントの圧力から、加工異常を検出することができる。スルークーラントの圧力は比較的変化が速い現象ではないため、高速なサンプリングの必要が無く、低コストで加工異常の検出が可能となる。また、スルークーラントの圧力の計測は加工中に可能であり、加工異常の検出は短時間で行える。さらに、圧力の変化量に着目しているため、ドリルのみでなくエンドミル等の工具の加工にも適用できる。加えて、着目する変動周期を限定することで、ポンプの脈動が大きい環境下でも加工異常の検出を行うことができる。
そして、切粉が工具溝に詰まった時点で異常が検出できるため、折損等工具に致命的な損傷が生じる前に異常を検出することが可能となる。よって、工具ホルダや工作機械本体、ワークに対して損傷を軽減又は回避することができる。
なお、上記形態1,2では、異常判定部において、加工による変動周期が正常時の変動周期と一致しない場合に加工異常と判断しているが、正常時の変動周期に所定の幅を持たせて、加工による変動周期が変動周期の正常範囲内にあるか否かで加工異常を判断するようにしてもよい。
また、上記形態1,2ではそれぞれスルークーラントの流量又は圧力を検出して異常判定を行うようにしているが、流量センサと圧力センサ、流量検出部と圧力検出部とを同時に設けて流量と圧力との変動周期をそれぞれ算出し、流量の変動周期と圧力の変動周期との何れか一方或いは両方が正常時の変動周期に一致しない(或いは正常範囲内にない)場合に加工異常と判断することもできる。
1・・主軸ハウジング、2・・主軸モータ、3・・工具、4・・ワーク、5・・テーブル、6・・主軸、7・・高圧スルークーラントユニット、8・・流量センサ、10・・圧力センサ、11・・NC装置、12・・NCプログラム、13・・プログラム解釈部、14・・関数発生部、15・・送り軸制御部、16・・主軸制御部、17・・流量検出部、18・・記憶部、19・・周波数分解部、20・・異常判定部、21・・表示画面、22・・ポンプ制御部、23・・圧力検出部。

Claims (6)

  1. スルークーラントを吐出しながら回転軸に取り付けた工具を回転させて加工を行う工作機械において、加工中の異常を検出する装置であって、
    前記工具への前記スルークーラントの流量又は圧力を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された前記スルークーラントの流量又は圧力のデータを記録する記憶手段と、
    前記記憶手段に記録された前記スルークーラントの流量又は圧力のデータから、前記流量又は前記圧力の変動周期を算出する演算手段と、
    前記演算手段で算出した前記変動周期を正常時の前記流量又は前記圧力の変動周期と比較して加工異常か否かを判断する異常判定手段と、
    を備えることを特徴とする工作機械の加工異常検出装置。
  2. 前記異常判定手段は、前記正常時の前記変動周期を、前記回転軸の回転速度と前記工具の溝数との積に基づいて算出して、前記演算手段で算出した前記変動周期と比較し、両前記変動周期が一致しない場合に加工異常が発生したと判断することを特徴とする請求項1に記載の工作機械の加工異常検出装置。
  3. 前記スルークーラントを吐出させるポンプの駆動回転数を制御するポンプ制御手段を備え、加工中の異常判定を行う前に、
    前記検出手段は、前記スルークーラントを吐出させる前記ポンプの駆動回転数に比例する前記スルークーラントの流量又は圧力を検出すると共に、前記演算手段は、前記流量又は前記圧力のデータから、前記ポンプの脈動周期を算出して、
    前記異常判定手段は、前記脈動周期を前記正常時の前記流量又は前記圧力の変動周期と比較し、両者が一致する場合は、前記ポンプ制御手段によって前記ポンプの駆動回転数を変更することを特徴とする請求項2に記載の工作機械の加工異常検出装置。
  4. スルークーラントを吐出しながら回転軸に取り付けた工具を回転させて加工を行う工作機械において、加工中の異常を検出する方法であって、
    前記工具への前記スルークーラントの流量又は圧力を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップによって検出された前記スルークーラントの流量又は圧力のデータを記憶手段に記録する記憶ステップと、
    前記記憶手段に記録された前記スルークーラントの流量又は圧力のデータから、前記流量又は前記圧力の変動周期を算出する演算ステップと、
    前記演算ステップで算出した前記変動周期を正常時の前記流量又は前記圧力の変動周期と比較して加工異常か否かを判断する異常判定ステップと、
    を実行することを特徴とする工作機械の加工異常検出方法。
  5. 前記異常判定ステップでは、前記正常時の前記変動周期を、前記回転軸の回転速度と前記工具の溝数との積に基づいて算出して、前記演算ステップで算出した前記変動周期と比較し、両前記変動周期が一致しない場合に加工異常が発生したと判断することを特徴とする請求項4に記載の工作機械の加工異常検出方法。
  6. 前記スルークーラントを吐出させるポンプの駆動回転数を制御するポンプ制御手段を備え、加工中の異常判定を行う前に、
    前記スルークーラントを吐出させる前記ポンプの駆動回転数に比例する前記スルークーラントの流量又は圧力を検出し、前記流量又は前記圧力のデータから、前記ポンプの脈動周期を算出する脈動周期算出ステップと、
    前記脈動周期算出ステップで算出された前記脈動周期を前記正常時の前記流量又は前記圧力の変動周期と比較し、両者が一致する場合は、前記ポンプ制御手段によって前記ポンプの駆動回転数を変更するポンプ回転数変更ステップと、を実行することを特徴とする請求項5に記載の工作機械の加工異常検出方法。
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