JP6767146B2 - 造粒活性炭 - Google Patents

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Description

本発明は、造粒活性炭に関する。より詳しくは、本発明は、水を浄化するための造粒活性炭に関する。
従来、浄水器で浄化された水道水が、飲み水や料理用の水として用いられている。一般的に、浄水器には、ろ過フィルタ等と共に活性炭がろ材として組み込まれて用いられる。浄水器に組み込まれた活性炭は、水道水中の遊離残留塩素等の臭気物質や有機化合物を吸着して除去する。
浄水器に用いられる活性炭としては、粒径のより小さな活性炭を用いる事が、比表面積が向上し、吸着効率が向上するため好ましい。しかし、粒径の小さな活性炭を単に浄水器に用いた場合、緻密化して水が流れにくくなる、あるいは目詰まりが発生する等の問題がある。そこで、水溶性バインダーや熱溶着性バインダー等のバインダー樹脂を用いて粒径の小さな活性炭を造粒することで、粒径を従来の活性炭と同等としながらも比表面積を増大させた造粒活性炭を製造する技術が知られている(例えば、後述の特許文献1参照)。
特開2013−014457号公報
しかし、活性炭造粒のため水溶性バインダーを用いた場合、活性炭の表面がバインダーで被覆されることで、活性炭の吸着効率が低下する問題がある。また、特許文献1に記載されているように、熱溶着性バインダーとして熱可塑性樹脂を用いた場合であっても、活性炭表面の部分的な被覆が発生するため、やはり活性炭の吸着効率が低下する問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、バインダー成分による活性炭表面の被覆が起こらず、好ましい吸着効率が得られる造粒活性炭を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、粒子状活性炭と、繊維とを含む造粒活性炭を提供する。
前記造粒活性炭は、粒子状活性炭と、繊維とが結合してなることが好ましい。
前記粒子状活性炭の中心粒子径Dに対する前記繊維の平均繊維径φの比であるφ/Dが0.0009〜0.625であることが好ましい。
前記粒子状活性炭の中心粒子径Dは、40μm以下であることが好ましい。
また、本発明は、前記造粒活性炭を含む浄水カートリッジに関する。
本発明によれば、バインダー成分による活性炭表面の被覆が起こらず、好ましい吸着効率が得られる造粒活性炭を提供できる。
従来の粒子状活性炭の表面付近の断面を拡大した模式図である。 本実施形態の粒子状活性炭の表面付近の断面を拡大した模式図である。 従来の粒子状活性炭のSEM写真である。 本実施形態に係る粒子状活性炭のSEM写真である。 本実施形態に係る粒子状活性炭のSEM写真である。
以下、本発明の好ましい一実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
本実施形態に係る造粒活性炭は、例えば、水道水等の被処理水を浄化する浄水装置における浄水カートリッジに用いられる。このような造粒活性炭は、被処理水中に含有される除去対象物を吸着して除去する。除去対象物としては、例えば水道水中に含有される遊離残留塩素等の臭気物質やトリハロメタン等の有機化合物等が挙げられる。
<造粒活性炭>
本実施形態に係る造粒活性炭は、粒子状活性炭と、繊維と、を含む。
粒子状活性炭としては、任意の出発原料から得られる活性炭を使用できる。具体的には、ヤシ殻、石炭、フェノール樹脂等を高温で炭化させたのち賦活させて活性炭としたものを使用できる。賦活とは、炭素質原料の微細孔を発達させ多孔質に変える反応であり、二酸化炭素、水蒸気等のガスや薬品等により行われる。このような粒子状活性炭の殆どは炭素からなり、一部は炭素と酸素や水素との化合物となっている。
本実施形態における粒子状活性炭の中心粒子径Dは、40μm以下であることが好ましい。粒子状活性炭の中心粒子径が上記範囲内であることにより、粒子状活性炭を含む造粒活性炭の単位質量当たりの除去対象物吸着量が向上する。粒子状活性炭の中心粒子径が小さいほど、粒子状活性炭を含む造粒活性炭の比表面積が増大するためである。
中心粒子径Dは、上記の観点から32μm以下であることがより好ましく、17μm以下であることが更に好ましい。
なお、粒子状活性炭の中心粒子径Dは40μmを超えていてもよいが、粒子状活性炭の緻密化が起こりにくく、通水抵抗が上昇しにくいため、活性炭を造粒する必要性は低い。また、後述する除去対象物の吸着速度の観点からも粒子状活性炭の中心粒子径は小さいことが好ましい。
なお、本実施形態において、粒子状活性炭の中心粒子径Dは、レーザー回折法により測定された値であり、体積基準の積算分率における50%径の値(D50)を意味する。Dは、例えばマイクロトラックMT3300EXII(レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置、マイクロトラック・ベル株式会社製)により測定される。
本実施形態に係る上記粒子状活性炭を含む造粒活性炭は、除去対象物の高い吸着速度を有する。
浄水器に用いられる浄水カートリッジには、極めて速い吸着速度が求められる。例えば、一般的な浄水カートリッジの容量は35cc程度であるが、これに対し被処理水として例えば流量2500cc/minの水道水を透過させるとすると、約0.8秒でカートリッジ中の水の全量が入れ替わる計算になる。従って活性炭の吸着速度が十分でない場合、被処理水の流量によっては除去対象物の除去が不十分となる。
ここで、本実施形態に係る粒子状活性炭は、従来の粒子状活性炭よりも粒径が小さいものである。活性炭の吸着速度と粒径との関係につき、以下図面を参照しながら説明する。
図1は、従来の浄水器に用いられる粒子状活性炭(粒径80μm)の表面付近の断面を拡大した模式図である。また、図2は、同様に本実施形態に係る粒子状活性炭(粒径10μm程度)の表面付近の断面を拡大した模式図である。
図1及び図2中、aは直径50nm以上のマクロ孔、bは直径2〜50nmのメソ孔、cは直径2nm以下のミクロ孔を示す。また、黒点部は除去対象物が吸着される反応サイトを示す。活性炭表面の細孔は孔の大きさに合致した物質を吸着するが、図1及び図2に示す通り、反応サイトが存在するのはミクロ孔cが主である。これは、水処理における除去対象物は、例えば遊離塩素やトリハロメタンとしてのCHCl等、分子量の比較的小さな物質が主であるためである。
図1において、活性炭表面から侵入するCHCl等の除去対象物は、マクロ孔a、メソ孔b、ミクロ孔cを通じて反応サイトに到達する。これに対し、図2においては、表面から侵入するCHCl等の除去対象物は、メソ孔b、ミクロ孔cを通じて反応サイトに到達し、反応サイト到達までの距離が図1における距離よりも短い。従って、本実施形態に係る粒子状活性炭は、従来の粒子状活性炭と比較して吸着速度が速い。
本実施形態に係る中心粒子径Dが40μm以下の粒子状活性炭は、例えば、上記のような任意の出発原料から得られる活性炭を、ボールミル、ディスクミル、ジェットミル等を用いた公知の方法で粉砕し、篩やサイクロン型分級機等で分級することにより得られる。
本実施形態に係る造粒活性炭に含まれる繊維は、例えばマイクロファイバーやナノファイバーと呼ばれる微細な繊維であり、粒子状活性炭と絡まり合うことで造粒体を形成する。このようなマイクロファイバーやナノファイバーとしては、例えば、セルロースマイクロファイバー、セルロースナノファイバーが挙げられる。
セルロースは、樹木や植物、一部の動物や菌類等により産生されることで知られている。このセルロースが繊維状に集合した構造を有し、かつ繊維径がマイクロサイズのものがセルロースマイクロファイバー、マイクロサイズ未満のものがセルロースナノファイバーと呼ばれる。
天然においてセルロースナノファイバーは、繊維間の水素結合等の相互作用により強固に集合した状態で存在し、単繊維としては殆ど存在しない。また、例えば、紙の原料として用いられるパルプは木材を解繊したものであるが、10〜80μm程度のマイクロサイズの繊維径を有するものであり、上記水素結合等の相互作用によりセルロースナノファイバーが強固に集合した繊維状の形態をとっている。このようなパルプの解繊を更に進めることによりセルロースナノファイバーが得られる。解繊方法としては酸加水分解法等の化学的処理やグラインダー法等の機械的処理が挙げられる。
本実施形態に係る繊維の平均繊維径φは、粒子状活性炭の中心粒子径Dに対する比であるφ/Dが0.0009〜0.625であることが好ましい。繊維の平均繊維径φを上記範囲とすることで、造粒活性炭の好ましい造粒性が得られる。このような観点から、φ/Dは0.0041〜0.0156であることがより好ましい。
なお、本実施形態において、繊維の平均繊維径φは、走査型電子顕微鏡等の電子顕微鏡で繊維の任意の箇所の繊維径を30か所測定し、その数値を平均することで算出される。
また、本実施形態に係る繊維の造粒活性炭における質量比(%)は、0.5〜15質量%であることが好ましい。繊維の質量比が上記範囲内であることにより、造粒活性炭の造粒性と、造粒活性炭の吸着効率を両立できるため好ましい。このような観点から、上記質量比(%)は、0.5〜4質量%であることがより好ましい。
本実施形態における造粒活性炭は、上記粒子状活性炭と、上記繊維としてのセルロースナノファイバー等が結合してなる。
粒子状活性炭と繊維としてのセルロースナノファイバー等が結合して造粒体を形成するメカニズムについては定かではないが、例えば以下のような理由が考えられる。まず、繊維と粒子状活性炭とが絡まり合うことで、機械的強度が発現する。本実施形態に係る造粒活性炭は、後述する造粒活性炭の製造方法により、繊維と粒子状活性炭が絡まり合った状態で造粒体を作ることができる。
また、粒子状活性炭の表面は完全な疎水性ではなく、数%の酸素がカルボキシ基、あるいはヒドロキシ基という形で活性炭表面に存在している。同様に、セルロースナノファイバー等の表面にはセルロースに起因するヒドロキシ基が存在する。このため、活性炭表面とセルロースナノファイバーとの間に水素結合が生じ、強固に造粒体を形成しているものと考えられる。
なお、本発明において「結合」とは、上記繊維と粒子状活性炭が絡まり合うことによる機械的結合と、水素結合のような化学的結合とを含む概念である。
<浄水カートリッジ>
本実施形態に係る浄水カートリッジは、水道水等の被処理水を浄化するための浄水器に用いられ、上記造粒活性炭を含む。本実施形態に係る浄水カートリッジとしては、特に限定されない。
浄水カートリッジに含まれる造粒活性炭は、例えば、水中に分散させてスラリー化した後に吸引成形され、活性炭成形体として用いられる。活性炭成形体は、更にフィブリル繊維やイオン交換性材料を含んでいてもよい。
また、本実施形態に係る浄水カートリッジは、上記活性炭成形体の支持部材としてのセラミックスフィルタ等や、中空糸膜等のろ過フィルタ、あるいは上記活性炭成形体表面を保護するための不織布等を含んでいてもよい。
<造粒活性炭の製造方法>
本実施形態における造粒活性炭の製造方法は、撹拌工程と、造粒工程と、脱水工程と、を含む。
まず、撹拌工程において、公知の方法で粉砕及び分級された任意の粒径の粒子状活性炭と、ナノファイバー等の繊維と水とを混合して撹拌することで、スラリー状の原料混合物が得られる。
次に、造粒工程において、原料混合物が造粒される。造粒方法としては特に限定されないが、例えば、スプレードライヤー法を用いて造粒を行うことができる。スプレードライヤー法においては、原料混合物がスプレードライヤーに投入されて噴霧乾燥されることで、原料混合物の粒子が得られる。スプレードライヤーの噴出圧力、ノズル径、循環風量、温度等のパラメータを適宜調整することで、任意の大きさの粒子を形成することができる。上記スプレードライヤー法を用いることで、粒子状活性炭と繊維とが絡まり合った状態で造粒体(乾燥状態)を作ることができる。
その後、脱水工程において、形成された原料混合物の粒子が加熱炉に載置されて脱水される。加熱温度は特に制限されないが、例えば、130℃程度とすることができる。脱水工程によって脱水することで、粒子状活性炭と繊維とは強固な造粒体となり、水中に投入しても造粒体構造が崩れることがない。
以上の工程により、本実施形態に係る造粒活性炭を製造することができる。
上記説明した本実施形態に係る造粒活性炭は、バインダー樹脂を用いることなく造粒することができ、従来の粒子状活性炭と比較して、活性炭性能の代表的な指標となる比表面積や細孔容積に優れる。
図3及び図4は、従来の粒子状活性炭及び本実施形態に係る造粒活性炭を63μm/90μm(170mesh/230mesh)の篩で粒度分布を同様に揃え、それぞれ走査型電子顕微鏡で撮影した写真である。
図3は従来の粒子状活性炭1を示し、図4は本実施形態に係る、粒子状活性炭21を含む造粒活性炭2を示す。また、図5は、本実施形態に係る造粒活性炭2を更に拡大して走査型電子顕微鏡により撮影した写真である。図5から明らかなように、粒子状活性炭21と繊維22とが絡まり合うことでバインダー樹脂を用いることなく造粒体が形成されている。
また、図3及び図4から明らかなように、本実施形態に係る造粒活性炭2は従来の粒子状活性炭1と比較して粒径の小さい粒子状活性炭21が造粒されて形成されており、比表面積に優れる。
以下に示す表1において、上記粒度分布を同様に揃えた、図3における従来の粒子状活性炭1と、図4における本実施形態に係る造粒活性炭2の比表面積及び細孔容積をそれぞれ測定し、数値を比較した。
表1における比表面積はBET法により算出し、細孔容積はマイクロ孔についてはMP法により、メソ孔及びマクロ孔についてはBJH法により算出した。
なお、MP法とは、「t−プロット法」を利用して、マイクロ孔容積等の分布を求める方法であり、文献(Colloid and Interface Science, 26, 46(1968))に記載の細孔測定法を意味する。また、BJH法はメソ孔やマクロ孔の解析に用いられる計算方法で、Barrett,Joyner,Halendaらにより提唱されたものである。
表1から明らかであるように、本実施形態に係る造粒活性炭2は、従来の粒子状活性炭1と比較して比表面積において約1.5倍、全細孔容積において約1.7倍の高い数値を示しており、好ましい吸着効率が得られることが推定される。
なお、本実施形態において、造粒体形成の有無の判定手法としては特に制限されず、例えば電子顕微鏡等を用いて造粒体の有無を観察することで判定できる。
本実施形態において、造粒活性炭の中心粒子径Dとしては特に限定されないが、40μmを超える事が好ましい。中心粒子径Dが40μmを超えることにより、造粒活性炭の緻密化が起こりにくく、通水抵抗が上昇しにくい。また、中心粒子径Dは2mm以下であることが好ましい。中心粒子径Dを2mm以下とすることにより、造粒活性炭間の空隙をより小さなものとすることができ、活性炭全体の体積当たりの吸着量を高めることができる。このような観点から、中心粒子径Dは150μm以下とすることがより好ましい。
なお、中心粒子径Dは中心粒子径Dと同様、レーザー回折法により測定された値であり、体積基準の積算分率における50%径の値(D50)を意味する。
以上本実施形態に係る造粒活性炭によれば、以下のような効果を奏する。
(1)造粒活性炭を、粒子状活性炭と、繊維とを含むものとした。
これにより、バインダー成分として樹脂を使用せずとも粒子状活性炭の造粒が可能となるため、バインダー成分による活性炭表面の被覆が起こらず、好ましい吸着効率が得られる造粒活性炭を提供できる。
(2)また、粒子状活性炭の中心粒子径Dに対する繊維の平均繊維径φの比であるφ/Dが0.0009〜0.625であるものとした。
これにより、造粒活性炭の好ましい造粒性が得られる。
(3)また、粒子状活性炭の中心粒子径Dは、40μm以下であるものとした。
これにより、造粒活性炭のより好ましい吸着効率が得られる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は本発明に含まれる。
本発明における繊維としてセルロースナノファイバー等を例に挙げて説明したが、繊維としては、造粒体が形成可能な繊維状物質であればよく、セルロースナノファイバー等には限定されない。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
[実施例1、比較例1]
63μm/90μm(170mesh/230mesh)の篩を使用して粒度分布を同様に揃えた、図3における従来の粒子状活性炭1を比較例1、図4における造粒活性炭2を実施例1として、JIS K1474に規定される活性炭試験方法に準拠してヨウ素吸着性能及びメチレンブルー吸着性能を測定した。結果を表2に示す。
表2の結果から、実施例1の造粒活性炭は、比較例1の粒子状活性炭と比較して、ヨウ素吸着性能及びメチレンブルー吸着性能に優れることが分かった。この結果から、粒径を同様とした場合、造粒活性炭は、従来の粒子状活性炭よりも好ましい吸着効率が得られることが確認された。
[実施例2]
以下の方法によって実施例2に係る造粒活性炭を製造した。
まず、活性炭を粉砕及び分級して、中心粒子径Dが32μmの粒子状活性炭を得た。これに対し、平均繊維径φが0.03μmのセルロースナノファイバーと水を加えて撹拌して分散させスラリー状にし、スプレードライヤー処理を行った後加熱炉により約130℃で加熱して脱水し造粒体を得た。得られた造粒体を170/325meshの篩を用いて分級し、中心粒子径68μmの造粒活性炭を得た。
[実施例3〜14、比較例2〜8]
実施例3〜14、比較例2〜8に関しても、粒子状活性炭の中心粒子径Dと繊維の平均繊維径φを表3及び表4におけるものとしたこと以外は実施例2と同様にして造粒活性炭を製造した。比較例2〜7に関しては造粒体を得ることができなかった。なお、造粒体の有無は電子顕微鏡で観察することにより判定した。
[メチレンブルー吸着性能評価試験]
上記により得られた実施例2〜14、比較例8の造粒活性炭を用い、JIS K1474に規定される活性炭試験方法に準拠してメチレンブルー吸着性能評価試験を行った。なお、比較用として、比較例2の中心粒子径68μmの粒子状活性炭のメチレンブルー吸着性能評価試験を同様に行ったところ、結果は100ml/gであった。結果を表3及び表4に示す。
実施例2〜14と、比較例2との比較から、実施例2〜14の造粒活性炭は同様の粒径の粒子状活性炭と比較してメチレンブルー吸着性能試験の評価結果に優れることが分かった。この結果から、粒子状活性炭の中心粒子径Dを40μm以下とすることで、造粒活性炭の好ましい吸着効率が得られることが確認された。
実施例2〜14と、比較例2〜5との比較から、実施例2〜14の造粒活性炭は造粒可能であるのに対し、比較例2〜5においては造粒が不可能であることが分かった。この結果から、粒子状活性炭の中心粒子径Dに対する繊維の平均繊維径φの比であるφ/Dを0.0009〜0.625とすることで、造粒活性炭の好ましい造粒性が得られることが確認された。
実施例4〜8と、比較例6〜8との比較から、実施例4〜8の造粒活性炭は造粒可能であり、同様の粒径の粒子状活性炭と比較して好ましいメチレンブルー吸着性能が得られるのに対し、比較例6、7においては造粒が不可能であり、比較例8においては同様の粒径の粒子状活性炭と比較して好ましいメチレンブルーの吸着性能が得られないことが分かった。この結果から、造粒活性炭中の繊維の質量比を0.5〜15質量%とすることで、造粒活性炭の好ましい造粒性及び、造粒活性炭の好ましい吸着効率が得られることが確認された。
2 造粒活性炭
21 粒子状活性炭
22 繊維

Claims (2)

  1. 粒子状活性炭と、繊維と水とを混合して撹拌し、原料混合物を得る撹拌工程と、
    前記原料混合物を噴霧乾燥し、前記粒状活性炭と前記繊維とが絡まり合うことで造粒体を得る造粒工程と、を含む、造粒活性炭の製造方法。
  2. 前記粒子状活性炭の中心粒子径D1に対する前記繊維の平均繊維径φFの比であるφF/D1が0.0009〜0.625である、請求項1に記載の造粒活性炭の製造方法。
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