JP6760396B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリアリレート樹脂及び電子写真感光体に関する。
電子写真感光体は、像担持体として電子写真方式の画像形成装置(例えば、プリンター又は複合機)において用いられる。電子写真感光体は、感光層を備える。電子写真感光体は、例えば、単層型電子写真感光体又は積層型電子写真感光体が用いられる。単層型電子写真感光体は、電荷発生の機能と、電荷輸送の機能とを有する感光層を備える。積層型電子写真感光体においては、感光層は電荷発生の機能を有する電荷発生層と、電荷輸送の機能を有する電荷輸送層とを備える。
特許文献1には、化学式(E−1)で表される繰返し単位を有するポリアリレート樹脂が記載されている。また、上記ポリアリレート樹脂を含有する電子写真感光体が記載されている。
Figure 0006760396
特許文献2には、化学式(E−2)で表される繰返し単位を有するポリアリレート樹脂が記載されている。また、上記ポリアリレート樹脂を含有する電子写真感光体が記載されている。
Figure 0006760396
特開昭56−135844号公報 特開2005−189716号公報
しかしながら、特許文献1に記載のポリアリレート樹脂は、溶剤に対する溶解性が低く、感光層用塗布液を調製することが困難である。また、特許文献2に記載のポリアリレート樹脂は、非ハロゲン溶剤に対する溶解性があるものの、耐摩耗性を十分に向上させることができない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、優れた耐摩耗性を電子写真感光体に発現させるポリアリレート樹脂を提供することである。また、別の目的は、耐摩耗性に優れる感光層を備えた電子写真感光体を提供することである。
本発明のポリアリレート樹脂は、下記一般式(1)で表される。
Figure 0006760396
前記一般式(1)中、rは、10以上70以下の整数を表す。sは、30以上90以下の整数を表す。r+s=100である。
本発明の電子写真感光体は、導電性基体と、感光層とを備える。前記感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、バインダー樹脂とを含有する。前記バインダー樹脂は、上述のポリアリレート樹脂を含む。前記正孔輸送剤の含有量は、前記バインダー樹脂100質量部に対して25質量部以上75質量部以下である。
本発明のポリアリレート樹脂は、優れた耐摩耗性を電子写真感光体に発現させることができる。また、本発明の電子写真感光体は、耐摩耗性に優れる。
本発明の実施形態に係る電子写真感光体の構造の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る電子写真感光体の構造の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る電子写真感光体の構造の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る電子写真感光体の構造の別の例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る電子写真感光体の構造の別の例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る電子写真感光体の構造の別の例を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内で、適宜変更を加えて実施できる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。なお、本明細書において、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。
以下、ハロゲン原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上3以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、炭素原子数6以上14以下のアリール基及び炭素原子数5以上7以下のシクロアルカンは、各々、次の意味である。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられる。
炭素原子数1以上8以下のアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上8以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基又はオクチル基が挙げられる。
炭素原子数1以上6以下のアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上6以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基又はヘキシル基が挙げられる。
炭素原子数1以上4以下のアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上4以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基又はt−ブチル基が挙げられる。
炭素原子数1以上3以下のアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上3以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基又はイソプロピル基が挙げられる。
炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基又はオクチルオキシ基が挙げられる。
炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基又はヘキシルオキシ基が挙げられる。
炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基又はt−ブトキシ基が挙げられる。
炭素原子数6以上14以下のアリール基は、例えば、炭素原子数6以上14以下の非置換の芳香族単環炭化水素基、炭素原子数6以上14以下の非置換の芳香族縮合二環炭化水素基又は炭素原子数6以上14以下の非置換の芳香族縮合三環炭化水素基である。炭素原子数6以上14以下のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基又はフェナントリル基が挙げられる。
炭素原子数5以上7以下のシクロアルカンは、非置換である。炭素原子数5以上7以下のシクロアルカンとしては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン又はシクロヘプタンが挙げられる。
<第一実施形態:ポリアリレート樹脂>
本発明の第一実施形態に係るポリアリレート樹脂は、下記一般式(1)で表される。以下、このようなポリアリレート樹脂をポリアリレート樹脂(1)と記載することがある。
Figure 0006760396
一般式(1)中、rは、10以上70以下の整数を表す。sは、30以上90以下の整数を表す。r+s=100である。
ポリアリレート樹脂(1)は、モル分率r/(r+s)で化学式(1−5)で表される繰返し単位(以下、繰返し単位(1−5)と記載することがある)と、モル分率s/(r+s)で一般式(1−6)で表される繰返し単位(以下、繰返し単位(1−6)と記載することがある)とを有する。
Figure 0006760396
ポリアリレート樹脂(1)は、繰返し単位(1−5)及び(1−6)のみを有してもよい。また、ポリアリレート樹脂(1)は、繰返し単位(1−5)及び(1−6)以外の繰返し単位を有してもよい。ポリアリレート樹脂(1)中の繰返し単位の物質量の合計に対する繰返し単位(1−5)及び(1−6)の物質量の合計の比率(モル分率)は、0.80以上が好ましく、0.90以上がより好ましく、1.00が更に好ましい。
ポリアリレート樹脂(1)は、繰返し単位(1−5)と(1−6)とがランダムに共重合したランダム共重合体であってもよい。繰返し単位(1−5)と(1−6)とが交互に共重合した交互共重合体であってもよい。1以上の繰返し単位(1−5)と、1以上の繰返し単位(1−6)とが周期的に共重合した周期的共重合体であってもよい。複数の繰返し単位(1−5)からなるブロックと、複数の繰返し単位(1−6)からなるブロックとが共重合したブロック共重合体であってもよい。
一般式(1)中、rは、10以上70以下の整数を表す。sは、30以上90以下の整数を表す。r+s=100である。すなわち、r/(r+s)は、0.10以上0.70以下である。s/(r+s)は、0.30以上0.90以下である。r/(r+s)は、ポリアリレート樹脂(1)における繰返し単位(1−5)の物質量及び繰返し単位(1−6)の物質量の合計に対する繰返し単位(1−5)の物質量の比率(モル分率)を表す。s/(r+s)は、ポリアリレート樹脂(1)における繰返し単位(1−5)の物質量及び繰返し単位(1−6)の物質量の合計に対する繰返し単位(1−6)の物質量の比率(モル分率)を表す。
ポリアリレート樹脂(1)の粘度平均分子量は、電子写真感光体の耐摩耗性を更に向上させる観点から、10,000以上であることが好ましく、20,000より大きいことがより好ましく、30,000より大きいことが更に好ましく、48,000より大きいことが特に好ましい。ポリアリレート樹脂(1)の粘度平均分子量が10,000以上である場合、電子写真感光体の感光層の耐摩耗性が高まり、感光層が摩耗しにくくなる。一方、ポリアリレート樹脂(1)の粘度平均分子量は、80,000以下であることが好ましく、51,000以下であることがより好ましい。ポリアリレート樹脂(1)の粘度平均分子量が80,000以下である場合、感光層の形成時に、ポリアリレート樹脂(1)が溶剤に溶解し易くなり、感光層の形成が容易になる傾向がある。
ポリアリレート樹脂(1)の製造方法は、ポリアリレート樹脂(1)を製造できれば、特に限定されない。これらの製造方法として、例えば、ポリアリレート樹脂(1)の繰返し単位を構成するための芳香族ジオールと芳香族ジカルボン酸とを縮重合させる方法が挙げられる。ポリアリレート樹脂(1)の合成方法は特に限定されず、公知の合成方法(より具体的には、溶液重合、溶融重合又は界面重合等)を採用することができる。ここで、芳香族ジカルボン酸以外として、芳香族ジカルボン酸誘導体(より具体的には、ハロゲン化アルカノイル又はジカルボン酸無水物等)であってもよい。
芳香族ジカルボン酸は、2つのカルボキシル基を有し、一般式(1−9)及び一般式(1−10)で表される。
Figure 0006760396
ポリアリレート樹脂(1)を合成する際、芳香族ジカルボン酸は、ジ酸クロライド、ジメチルエステル又はジエチルエステルのような誘導体として用いることができる。芳香族ジカルボン酸は、化学式(1−9)及び(1−10)で表される芳香族ジカルボン酸以外に他の芳香族ジカルボン酸(例えば、テレフタル酸又はイソフタル酸等)を含んでもよい。
芳香族ジオールは、フェノール性水酸基を有し、化学式(1−11)で表される。
Figure 0006760396
芳香族ジオールは、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタンである。ポリアリレート樹脂を合成する際、芳香族ジオールは、ジアセテートのような誘導体として用いることができる。芳香族ジオールは、化学式(1−11)で表される芳香族ジオール以外に他の芳香族ジオール(例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールE又はビスフェノールF等)を含んでもよい。
ポリアリレート樹脂(1)としては、例えば、化学式(R−1)〜(R−4)で表されるポリアリレート樹脂(以下、それぞれポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)と記載することがある)が挙げられる。
Figure 0006760396
ポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)のうち、電子写真感光体の耐摩耗性を更に向上させる観点から、ポリアリレート樹脂(R−1)が好ましい。ポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)のうち、電子写真感光体の感度特性を更に向上させる観点から、ポリアリレート樹脂(R−3)が好ましい。
<第二実施形態:感光体>
本発明の第二実施形態に係る電子写真感光体(以下、感光体と記載することがある)は、導電性基体と、感光層とを備える。感光体としては、例えば、積層型電子写真感光体(以下、積層型感光体と記載することがある)又は単層型電子写真感光体(以下、単層型感光体と記載することがある)が挙げられる。
積層型感光体では、感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層とを備える。以下、図1A〜図1Cを参照して、第二実施形態に係る感光体の一例である積層型感光体の構造を説明する。図1A〜図1Cは、第二実施形態に係る感光体の構造の一例を示す概略断面図である。図1Aに示すように、感光体1としての積層型感光体は、例えば、導電性基体2と、感光層3とを備える。感光層3は、電荷発生層3aと電荷輸送層3bとを備える。図1Aに示すように、積層型感光体は、導電性基体2上に電荷発生層3aを備え、電荷発生層3aの上に更に電荷輸送層3bを備えてもよい。また、図1Bに示すように、積層型感光体は、導電性基体2上に電荷輸送層3bを備え、電荷輸送層3bの上に更に電荷発生層3aを備えてもよい。図1Aに示すように、電荷輸送層3bは積層型感光体の最表面層として配置されてもよい。電荷輸送層3bは、一層(単層)であってもよい。
図1Aに示すように、感光層3は導電性基体2上に直接的に配置されてもよい。また、図1Cに示すように、積層型感光体は、例えば、導電性基体2と、中間層(下引層)4と、感光層3とを備える。図1Cに示すように、感光層3は導電性基体2上に間接的に配置されてもよい。図1Cに示すように、中間層4は、導電性基体2と電荷発生層3aとの間に設けられてもよい。中間層4は、例えば、電荷発生層3aと電荷輸送層3bとの間に設けられてもよい。電荷発生層3aは、単層であってもよく、複数層であってもよい。
図2A〜図2Cを参照して、第二実施形態に係る感光体の別の例である単層型感光体の構造を説明する。図2A〜図2Cは、第二実施形態に係る感光体の構造の別の例を示す概略断面図である。図2Aに示すように、感光体1としての単層型感光体は、導電性基体2と、感光層3を備える。感光層3は、単層型感光層3cである。図2Aに示すように、感光層3は導電性基体2上に直接的に配置されてもよい。また、図2Bに示すように、単層型感光体は、例えば、導電性基体2と、中間層(下引層)4と、感光層3とを備える。図2Bに示すように、感光層3は導電性基体2上に間接的に配置されてもよい。図2Bに示すように、中間層4は、導電性基体2と単層型感光層3cとの間に設けられてもよい。図2Cに示すように、単層型感光体は、最表面層として保護層5を備えてもよい。
第二実施形態に係る感光体1は、耐摩耗性に優れる。その理由は以下のように推測される。第二実施形態に係る感光体1は、バインダー樹脂としてポリアリレート樹脂(1)を含む。ポリアリレート樹脂(1)では、ビスフェノールB由来の繰返し単位(以下、芳香族ジオール由来の繰返し単位と記載することがある)と、2,6−ナフタレンジカルボン酸又はその誘導体由来、及び4,4’−オキシビス安息香酸又はその誘導体由来の繰返し単位(以下、芳香族ジカルボン酸由来の繰返し単位と記載することがある)とを有する。更に、rは10以上70以下の整数を表し、sは30以上90以下の整数を表し、r+s=100である。このため、芳香族ジオール由来の繰返し単位と芳香族ジオール由来の繰返し単位との割合が適度であるため、ポリアリレート樹脂(1)の分子鎖間でスタッキング構造を形成し易く、分子鎖間で絡み合い易い。また、このような構造を有するポリアリレート樹脂(1)は溶剤への溶解性が高いため、感光層3を形成するための塗布液を調製し易い。このため、第二実施形態に係る感光体1は層密度の高い感光層3を得られ易く、耐摩耗性に優れると考えられる。
以下、第二実施形態に係る感光体1の要素(導電性基体2、感光層3及び中間層4)を説明する。更に感光体1の製造方法も説明する。
[1.導電性基体]
導電性基体2は、感光体1の導電性基体2として用いることができる限り、特に限定されない。導電性基体2は、少なくとも表面部を導電性を有する材料(以下、導電性材料と記載することがある)で構成することができる。導電性基体としては、例えば、導電性材料で構成される導電性基体又は導電性材料で被覆されている導電性基体が挙げられる。導電性材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム又はインジウムが挙げられる。これらの導電性材料の中でも、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。2種以上の組合せとしては、例えば、合金(より具体的には、アルミニウム合金、ステンレス鋼又は真鍮等)が挙げられる。
これらの導電性材料の中でも、感光層3から導電性基体2への電荷の移動が良好であることから、アルミニウム又はアルミニウム合金が好ましい。
導電性基体2の形状は、使用する画像形成装置の構造に合わせて適宜選択することができる。導電性基体2の形状としては、例えば、シート状又はドラム状が挙げられる。また、導電性基体2の厚みは、導電性基体2の形状に応じて、適宜選択することができる。
[2.感光層]
感光層3は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、バインダー樹脂とを含有する。バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂(1)を含む。感光層3は、添加剤を含有してもよい。積層型感光体では、感光層3は、電荷発生層3aと、電荷輸送層3bとを備える。電荷発生層3aは、電荷発生剤を含有する。電荷輸送層3bは、正孔輸送剤と、バインダー樹脂とを含有する。電荷発生層3aの厚さは、電荷発生層3aとして十分に作用することができれば、特に限定されない。電荷発生層3aの厚さは、具体的には、0.01μm以上5μm以下であることが好ましく、0.1μm以上3μm以下であることがより好ましい。電荷輸送層3bの厚さは、電荷輸送層3bとして十分に作用することができれば、特に限定されない。電荷輸送層3bの厚さは、具体的には、2μm以上100μm以下であることが好ましく、5μm以上50μm以下であることがより好ましい。
単層型感光体の感光層(単層型感光層3c)は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、バインダー樹脂とを含有する。単層型感光層3cの厚さは、感光層3としての機能を十分に発現できれば、特に限定されない。具体的には、単層型感光層3cの厚さは、5μm以上100μm以下であってもよく、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
[2−1.共通の構成要素]
以下、電荷発生剤、正孔輸送剤及びバインダー樹脂を説明する。更に添加剤を説明する。
[2−1−1.電荷発生剤]
電荷発生剤は、感光体1用の電荷発生剤であれば、特に限定されない。電荷発生剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム、アモルファスシリコンのような無機光導電材料の粉末、ピリリウム塩、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、又はキナクリドン系顔料が挙げられる。フタロシアニン系顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料又はフタロシアニン誘導体の顔料が挙げられる。フタロシアニン顔料としては、例えば、無金属フタロシアニン顔料(より具体的には、X型無金属フタロシアニン顔料(x−H2Pc)等)が挙げられる。フタロシアニン誘導体の顔料としては、例えば、金属フタロシアニン顔料(より具体的には、チタニルフタロシアニン顔料又はV型ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料等)が挙げられる。フタロシアニン系顔料の結晶形状については特に限定されず、種々の結晶形状を有するフタロシアニン系顔料が使用される。フタロシアニン系顔料の結晶形状としては、例えば、α型、β型又はY型が挙げられる。電荷発生剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの電荷発生剤のうち、フタロシアニン系顔料が好ましく、金属フタロシアニン顔料がより好ましく、Y型チタニルフタロシアニン顔料(Y−TiOPc)が更に好ましい。
Y型チタニルフタロシアニン顔料は、Cu−Kα特性X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に主ピークを有する。CuKα特性X線回折スペクトルにおける主ピークとは、ブラッグ角(2θ±0.2°)が3°以上40°以下である範囲において、1番目又は2番目に大きな強度を有するピークである。
(CuKα特性X線回折スペクトルの測定方法)
CuKα特性X線回折スペクトルの測定方法の一例について説明する。試料(チタニルフタロシアニン)をX線回折装置(例えば、株式会社リガク製「RINT(登録商標)1100」)のサンプルホルダーに充填してX線回折スペクトルを測定する。測定条件は、X線管球Cu、管電圧40kV、管電流30mAかつCuKα特性X線の波長1.542Åである。測定範囲(2θ)は、3°以上40°以下(スタート角3°及びストップ角40°)であり、走査速度は、10°/分である。
所望の領域に吸収波長を有する電荷発生剤を単独で用いてもよいし、2種以上の電荷発生剤を組み合わせて用いてもよい。更に、例えば、デジタル光学式の画像形成装置には、700nm以上の波長領域に感度を有する感光体1を用いることが好ましい。デジタル光学式の画像形成装置としては、例えば、半導体レーザーのような光源を使用したレーザービームプリンター又はファクシミリが挙げられる。そのため、フタロシアニン系顔料が好ましい。
短波長レーザー光源を用いた画像形成装置に適用される感光体には、電荷発生剤として、アンサンスロン系顔料又はペリレン系顔料が好適に用いられる。なお、短波長レーザー光源は、例えば、350nm以上550nm以下程度の波長を有する。
電荷発生剤は、例えば、化学式(CGM−1)〜(CGM−4)で表されるフタロシアニン系顔料である(以下、それぞれ電荷発生剤(CGM−1)〜(CGM−4)と記載することがある)。
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電荷発生剤の含有量は、電荷発生層用バインダー樹脂(以下、ベース樹脂と記載することがある)100質量部に対して、5質量部以上1000質量部以下であることが好ましく、30質量部以上500質量部以下であることがより好ましい。
[2−1−2.正孔輸送剤]
正孔輸送剤としては、例えば、トリアリールアミン誘導体、ジアミン誘導体(より具体的には、N,N,N’,N’−テトラフェニルフェニレンジアミン誘導体、N,N,N’,N’−テトラフェニルナフチレンジアミン誘導体又はN,N,N’,N’−テトラフェニルフェナントリレンジアミン誘導体等);オキサジアゾール系化合物(より具体的には、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等);スチリル系化合物(より具体的には、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等);カルバゾール系化合物(より具体的には、ポリビニルカルバゾール等);有機ポリシラン化合物;ピラゾリン系化合物(より具体的には、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等);ヒドラゾン系化合物;インドール系化合物;オキサゾール系化合物;イソオキサゾール系化合物;チアゾール系化合物;チアジアゾール系化合物;イミダゾール系化合物;ピラゾール系化合物;トリアゾール系化合物が挙げられる。これらの正孔輸送剤のうち、一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)又は一般式(5)で表される化合物が好ましい。感光体1の耐摩耗性を向上させる観点から、正孔輸送剤は一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)又は一般式(5)で表される化合物を含むことが好ましい。感光体1の耐摩耗性に加えて、感光体1の帯電特性を向上させる観点から、正孔輸送剤は、一般式(2)、一般式(3)又は一般式(5)で表される化合物を含むことがより好ましい。
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一般式(2)中、Q1は、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基又はフェニル基を表す。フェニル基は炭素原子数1以上8以下のアルキル基で置換されてもよいQ2は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基又はフェニル基を表す。Q3、Q4、Q5、Q6及びQ7は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基又はフェニル基を表す。Q3、Q4、Q5、Q6及びQ7のうちの隣接した二つが互いに結合して環を形成してもよい。aは、0以上5以下の整数を表す。aが2以上5以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のQ2は、互いに同一でも異なっていてもよい。
Figure 0006760396
一般式(3)中、Q8、Q10、Q11、Q12、Q13及びQ14は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基又はフェニル基を表す。Q9及びQ15は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基又はフェニル基を表す。bは、0以上5以下の整数を表す。bが2以上5以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のQ9は、互いに同一でも異なっていてもよい。cは、0以上4以下の整数を表す。cが2以上4以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のQ15は、互いに同一でも異なっていてもよい。kは、0又は1を表す。
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一般式(4)中、Ra、Rb及びRcは、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、フェニル基又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表す。qは、0以上4以下の整数を表す。qが2以上4以下の整数を表す場合、同一のフェニレン基に結合する複数のRcは、互いに同一でも異なっていてもよい。m及びnは、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。mが2以上5以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のRbは、互いに同一でも異なっていてもよい。nが2以上5以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のRaは、互いに同一でも異なっていてもよい。
Figure 0006760396
一般式(5)中、R16及びR17は、各々独立に、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素原子数1以上6以下のアルキル基、置換基を有してもよい炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基又は置換基を有してもよい炭素原子数6以上14以下のアリール基を表す。d及びeは、0以上4以下の整数を表す。d及びeが2以上の整数を表す場合、同一の芳香環に存在する複数のR16及びR17は、それぞれ、同一でも異なっていてもよい。f及びgは、1以上3以下の整数を表す。f及びgは、互いに異なる。
一般式(2)中、Q1の表すフェニル基は、炭素原子数1以上8以下のアルキル基で置換されたフェニル基であることが好ましく、メチル基で置換されたフェニル基であることがより好ましい。
一般式(2)中、Q2の表す炭素原子数1以上8以下のアルキル基は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基であることが好ましく、炭素原子数1以上4以下のアルキル基であることがより好ましく、メチル基であることが更に好ましい。aは、0又は1を表すことが好ましい。
一般式(2)中、Q3〜Q7の表す炭素原子数1以上8以下のアルキル基は、炭素原子数1以上4以下のアルキル基であることが好ましく、メチル基、エチル基又はn−ブチル基であることがより好ましい。一般式(2)中、Q3〜Q7の表す炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基は、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基であることがより好ましい。一般式(2)中、Q3〜Q7は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表すことが好ましく、水素原子、炭素原子数1以上4以下のアルキル基又は炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基を表すことがより好ましい。
一般式(2)中、Q3〜Q7のうちの隣接した二つが互いに結合して、環(より具体的には、ベンゼン環又は炭素原子数5以上7以下のシクロアルカン)を形成してもよい。例えば、Q3〜Q7のうちの隣接したQ6とQ7とが互いに結合して、ベンゼン環、又は炭素原子数5以上7以下のシクロアルカンを形成してもよい。Q3〜Q7のうちの隣接した二つが互いに結合してベンゼン環を形成する場合、このベンゼン環はQ3〜Q7が結合するフェニル基と縮合して二環縮合環基(ナフチル基)を形成する。Q3〜Q7のうちの隣接した二つが互いに結合して炭素原子数5以上7以下のシクロアルカンを形成する場合、この炭素原子数5以上7以下のシクロアルカンはQ3〜Q7が結合するフェニル基と縮合して二環縮合環基を形成する。この場合、炭素原子数5以上7以下のシクロアルカンとフェニル基との縮合部位は、二重結合を含んでもよい。Q3〜Q7のうちの隣接した二つが互いに結合して、炭素原子数5以上7以下のシクロアルカンを形成することが好ましく、シクロヘキサンを形成することがより好ましい。
一般式(2)中、Q1は、水素原子又はフェニル基を表すことが好ましい。フェニル基は炭素原子数1以上8以下のアルキル基で置換されたQ2は、炭素原子数1以上8以下のアルキル基を表すことが好ましい。Q3〜Q7は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表すことが好ましい。Q3〜Q7のうち隣接した二つが互いに結合して環を形成することが好ましい。aは、0又は1を表すことが好ましい。
一般式(3)中、Q8及びQ10〜Q14の表す炭素原子数1以上8以下のアルキル基は、炭素原子数1以上4以下のアルキル基であることが好ましく、メチル基又はエチル基であることがより好ましい。一般式(3)中、Q8及びQ10〜Q14は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上4以下のアルキル基又はフェニル基を表すことが好ましい。一般式(3)中、b及びcは、0を表すことが好ましい。
一般式(4)中、Ra及びRbの表す炭素原子数1以上8以下のアルキル基は、炭素原子数1以上4以下のアルキル基であることが好ましく、メチル基又はエチル基を表すことがより好ましい。一般式(4)中、Ra及びRbは、炭素原子数1以上8以下のアルキル基を表すことが好ましい。m及びnは、各々独立に、0以上2以下の整数を表すことが好ましい。qは0を表すことが好ましい。
一般式(5)中、R16及びR17の表す炭素原子数1以上6以下のアルキル基は、炭素原子数1以上3以下のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。R16及びR17の表す炭素原子数1以上6以下のアルキル基は、置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基又は炭素原子数6以上14以下のアリール基が挙げられる。
一般式(5)中、一般式(5)中、R16及びR17の表す炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基は置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基又は炭素原子数6以上14以下のアリール基が挙げられる。
一般式(5)中、R16及びR17の表す炭素原子数6以上14以下のアリール基は、置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、又は炭素原子数6以上14以下のアリール基が挙げられる。
一般式(5)中、R16及びR17は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表し、dは0を表し、eは1を表し、fは1を表し、gは2を表すことが好ましい。
正孔輸送剤は、具体的には、化学式(HTM−1)〜(HTM−10)で表される正孔輸送剤である(以下、それぞれ正孔輸送剤(HTM−1)〜(HTM−10)と記載することがある)。なお、正孔輸送剤(HTM−1)〜(HTM−4)は、一般式(2)で表される化合物の具体例である。正孔輸送剤(HTM−5)〜(HTM−7)は、一般式(3)で表される化合物の具体例である。正孔輸送剤(HTM−8)及び正孔輸送剤(HTM−9)は一般式(4)で表される化合物の具体例である。正孔輸送剤(HTM−10)は一般式(5)で表される化合物の具体例である。
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正孔輸送剤(HTM−1)〜(HTM−10)のうち、正孔輸送剤(HTM−1)〜(HTM−7)が好ましく、正孔輸送剤(HTM−4)又は(HTM−5)がより好ましい。正孔輸送剤(HTM−1)〜(HTM−10)のうち、感光体の耐摩耗性を更に向上させる観点から、正孔輸送剤(HTM−3)、(HTM−4)、又は(HTM−7)が好ましく、正孔輸送剤(HTM−4)がより好ましい。また、正孔輸送剤(HTM−1)〜(HTM−10)のうち、感光体の感度特性を向上させる観点から、正孔輸送剤(HTM−4)、(HTM−5)、(HTM−6)、(HTM−7)、(HTM−9)又は(HTM−10)が好ましく、正孔輸送剤(HTM−4)、(HTM−5)、(HTM−7)、(HTM−9)又は(HTM−10)がより好ましく、正孔輸送剤(HTM−4)又は(HTM−10)が更に好ましく、正孔輸送剤(HTM−4)が特に好ましい。また、正孔輸送剤(HTM−1)〜(HTM−10)のうち、感光体の帯電特性を向上させる観点から、正孔輸送剤(HTM−2)、(HTM−3)、(HTM−5)、(HTM−6)又は(HTM−10)が好ましい。
正孔輸送剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、25質量部以上75質量部以下であることが好ましい。
[2−1−3.バインダー樹脂]
バインダー樹脂は、電荷輸送層3b又は単層型感光層3cに用いられる。バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂(1)を含む。感光体1がポリアリレート樹脂(1)を含有することにより、感光体1の耐摩耗性を向上させることができる。
第二実施形態に用いられるバインダー樹脂としては、ポリアリレート樹脂(1)を単独で用いてもよいし、ポリアリレート樹脂(1)以外の他の樹脂を、本発明の効果を損なわない範囲で含んでいてもよい。他の樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアリレート樹脂(1)以外のポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、アクリル共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂又はポリエステル樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂又はその他架橋性の熱硬化性樹脂が挙げられる。光硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ−アクリル酸系樹脂又はウレタン−アクリル酸系共重合体が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。ポリアリレート樹脂(1)の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して80質量部以上であることが好ましく、90質量部以上であることがより好ましく、100質量部であることが更に好ましい。
第二実施形態において、バインダー樹脂の含有量の比率は、電荷輸送層3bに含まれるすべての構成要素(例えば、正孔輸送剤又はバインダー樹脂)の質量の合計に対して40質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。
[2−1−4.添加剤]
電荷発生層3a、電荷輸送層3b、単層型感光層3c及び中間層4のうちの少なくとも一つが、電子写真特性に悪影響を与えない範囲で、各種の添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、劣化防止剤(より具体的には、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、消光剤又は紫外線吸収剤等)、軟化剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、電子アクセプター化合物、電子輸送剤、ドナー、界面活性剤又はレベリング剤が挙げられる。
レベリング剤としては、例えば、メタターフェニルが挙げられる。
電荷輸送層3b中の酸化防止剤の添加量は、バインダー樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましい。酸化防止剤の添加量がこのような範囲内であると、感光体1が酸化されることによる電気特性の低下を抑制し易い。
[2−2.共通しない構成要素]
積層型感光体では、電荷発生層は、電荷発生層用バインダー樹脂(以下、ベース樹脂と記載することある)を含有してもよい。ベース樹脂は、感光体に適用できる限り、特に限定されない。ベース樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸系共重合体、アクリル共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂又はポリエステル樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂又はその他架橋性の熱硬化性樹脂が挙げられる。光硬化性樹脂としては、例えば、エポキシアクリル酸系樹脂又はウレタン−アクリル酸系樹脂が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ベース樹脂は、上述したバインダー樹脂と同様の樹脂も例示されているが、同一の積層型感光体においては、通常、バインダー樹脂とは異なる樹脂が選択される。これは以下の理由を根拠としている。積層型感光体を製造する際、通常、電荷発生層3a、電荷輸送層3bの順に形成するため、電荷発生層3aに、電荷輸送層用塗布液を塗布することになる。電荷輸送層3bの形成時に、電荷発生層3aは、電荷輸送層用塗布液の溶剤に溶解しないことが好ましい。そこで、ベース樹脂は、同一の積層型感光体においては、通常、バインダー樹脂とは異なる樹脂が選択される。
[3.中間層]
第二実施形態に係る感光体1は、中間層4を有してもよい。中間層4は、例えば、無機粒子及び樹脂(中間層用樹脂)を含有する。中間層4を介在させると、電流リークの発生を抑制し得る程度の絶縁状態を維持しつつ、感光体1を露光した時に発生する電流の流れを円滑にして、電気抵抗の上昇を抑えることができる。
無機粒子としては、例えば、金属(より具体的には、アルミニウム、鉄又は銅等)の粒子、金属酸化物(より具体的には、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ又は酸化亜鉛等)の粒子又は非金属酸化物(より具体的には、シリカ等)の粒子が挙げられる。これらの無機粒子は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
中間層用樹脂としては、中間層4を形成する樹脂として用いることができれば、特に限定されない。
[4.感光体の製造方法]
感光体1の製造方法について説明する。感光体1の製造方法は、例えば、感光層形成工程を有する。
[4−1.積層型感光体の製造方法]
積層型感光体の製造方法において、感光層形成工程は、電荷発生層形成工程と電荷輸送層形成工程とを有する。電荷発生層形成工程では、まず、電荷発生層3aを形成するための塗布液(以下、電荷発生層用塗布液と記載することがある)を調製する。電荷発生層用塗布液を導電性基体2上に塗布し、塗布膜を形成する。次いで、適宜な方法で塗布膜を乾燥させることによって、塗布膜に含まれる溶剤の少なくとも一部を除去して電荷発生層3aを形成する。電荷発生層用塗布液は、例えば、電荷発生剤と、ベース樹脂と、溶剤とを含む。このような電荷発生層用塗布液は、電荷発生剤を溶剤に溶解又は分散させることにより調製する。電荷発生層用塗布液は、必要に応じて各種添加剤を加えてもよい。
電荷輸送層形成工程では、まず、電荷輸送層3bを形成するための塗布液(以下、電荷輸送層用塗布液と記載することがある)を調製する。電荷輸送層用塗布液を電荷発生層3a上に塗布し、塗布膜を形成する。次いで、適宜な方法で塗布膜を乾燥させることによって、塗布膜に含まれる溶剤の少なくとも一部を除去して電荷輸送層3bを形成する。電荷輸送層用塗布液は、正孔輸送剤と、バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(1)と、溶剤とを含む。電荷輸送層用塗布液は、正孔輸送剤と、ポリアリレート樹脂(1)とを溶剤に溶解又は分散させることにより調製することができる。電荷輸送層用塗布液には、必要に応じて各種添加剤を加えてもよい。
[4−2.単層型感光体の製造方法]
単層型感光体の製造方法において、感光層形成工程では、単層型感光層3cを形成するための塗布液(以下、単層型感光層用塗布液と記載することがある)を調製する。単層型感光層用塗布液を導電性基体2上に塗布し、塗布膜を形成する。次いで、適宜な方法で乾燥させることによって、塗布膜に含まれる溶剤の少なくとも一部を除去して単層型感光層3cを形成する。単層型感光層用塗布液は、例えば、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(1)と、溶剤とを含む。このような単層型感光層用塗布液は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、ポリアリレート樹脂(1)とを溶剤に溶解又は分散させることにより調製する。単層型感光層用塗布液は、必要に応じて各種添加剤を加えてもよい。
以下、感光層形成工程の詳細を説明する。電荷発生層用塗布液、電荷輸送層用塗布液及び単層型感光層用塗布液(以下、これらの3つの塗布液を併せて塗布液と記載することがある)に含有される溶剤は、塗布液に含まれる各成分を溶解又は分散できれば、特に限定されない。溶剤としては、例えば、アルコール(より具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール又はブタノール等)、脂肪族炭化水素(より具体的には、n−ヘキサン、オクタン又はシクロヘキサン等)、芳香族炭化水素(より具体的には、ベンゼン、トルエン又はキシレン等)、ハロゲン化炭化水素(より具体的には、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素又はクロロベンゼン等)、エーテル(より具体的には、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル又はジエチレングリコールジメチルエーテル等)、ケトン(より具体的には、アセトン、メチルエチルケトン又はシクロヘキサノン等)、エステル(より具体的には、酢酸エチル又は酢酸メチル等)、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド又はジメチルスルホキシドが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの溶剤のうち、非ハロゲン溶剤を用いることが好ましい。
更に、電荷輸送層用塗布液に含有される溶剤は、電荷発生層用塗布液に含有される溶剤と、異なることが好ましい。積層型感光体を製造する際、通常、電荷発生層3a、電荷輸送層3bの順に形成するため、電荷発生層3a上に、電荷輸送層用塗布液を塗布することになる。電荷輸送層形成時に、電荷発生層3aは、電荷輸送層用塗布液の溶剤に溶解しないことが求められるからである。
塗布液は、それぞれ各成分を混合し、溶剤に分散することにより調製される。混合又は分散には、例えば、ビーズミル、ロールミル、ボールミル、アトライター、ペイントシェーカー又は超音波分散器を用いることができる。
塗布液は、各成分の分散性又は形成される各々の層の表面平滑性を向上させるために、例えば、界面活性剤又はレベリング剤を含有してもよい。
塗布液を塗布する方法としては、塗布液を均一に塗布できる方法であれば、特に限定されない。塗布方法としては、例えば、ディップコート法、スプレーコート法、スピンコート法又はバーコート法が挙げられる。
塗布液に含まれる溶剤の少なくとも一部を除去する方法としては、塗布液中の溶剤を蒸発させ得る方法であれば、特に限定されない。除去する方法としては、例えば、加熱、減圧又は加熱と減圧との併用が挙げられる。より具体的には、高温乾燥機又は減圧乾燥機を用いて、熱処理(熱風乾燥)する方法が挙げられる。熱処理条件は、例えば、40℃以上150℃以下の温度、かつ3分間以上120分間以下の時間である。
なお、感光体1の製造方法は、必要に応じて中間層4を形成する工程を更に有してもよい。中間層4を形成する工程は、公知の方法を適宜選択することができる。
以上説明した本発明の電子写真感光体は、耐摩耗性に優れるため、種々の画像形成装置で好適に使用できる。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。なお、本発明は実施例の範囲に何ら限定されるものではない。
<<ポリアリレート樹脂の作製>>
[ポリアリレート樹脂(R−1)の作製]
三口フラスコを反応容器として用いた。この反応容器は、温度計、三方コック、及び滴下ロート200mLを備えた容量1Lの三口フラスコである。反応容器に1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン10g(41.28ミリモル)と、t−ブチルフェノール0.062g(0.413ミリモル)と、水酸化ナトリウム3.92g(98ミリモル)と、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド0.120g(0.384ミリモル)とを投入した。次いで、反応容器内をアルゴン置換した。その後、水300mLを更に反応容器に投入した。反応容器の内温を50℃に昇温させた。反応容器の内温50℃を保持して反応容器内の内容物を1時間攪拌した。その後、反応容器の内温を10℃に冷却した。その結果、アルカリ性水溶液を得た。
一方、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロリド4.10g(16.2ミリモル)と、4,4’−オキシビス安息香酸クロリド4.78g(16.2ミリモル)とをクロロホルム(アミレン(登録商標)添加品)150mLに溶解させた。その結果、クロロホルム溶液を得た。
次いで、上記クロロホルム溶液を滴下ロートから上記アルカリ性水溶液に110分間かけてゆっくりと滴下して、重合反応を開始させた。反応容器内の内温を15±5℃に調節して、反応容器の内容物を4時間攪拌して重合反応を進行させた。
その後、デカントを用いて反応容器の内容物における上層(水層)を除去し、有機層を得た。次いで、容量1Lの三口フラスコにイオン交換水400mLを投入した後に、得られた有機層を投入した。更にクロロホルム400mLと、酢酸2mLとを投入した。三口フラスコの内容物を室温(25℃)で30分攪拌した。その後、デカントを用いて密口フラスコの内容物における上層(水層)を除去し、有機層を得た。水1Lを用いて得られた有機層を分液ロートにて5回洗浄した。その結果、水洗した有機層を得た。
次に、水洗した有機層をろ過し、ろ液を得た。容量1Lの三角フラスコにメタノール1Lを投入した。得られたろ液を三角フラスコにゆっくり滴下し、沈殿物を得た。沈殿物をろ過によりろ別した。得られた沈殿物を温度70℃で12時間真空乾燥した。その結果、ポリアリレート樹脂(R−1)を得た。ポリアリレート樹脂(R−1)の収量は10.5gであり、収率は73モル%であった。
[ポリアリレート樹脂(R−2)〜(R−4)の作製]
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロリドの添加量及び4,4’−オキシビス安息香酸クロリドの添加量をポリアリレート樹脂(R−2)〜(R−4)のモル分率に相当する添加量に変更した。上記変更以外は、ポリアリレート樹脂(R−1)と同様にしてそれぞれポリアリレート樹脂(R−2)〜(R−4)を製造した。
次に、プロトン核磁気共鳴分光計(日本分光株式会社製、300MHz)を用いて、作製したポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)の1H−NMRスペクトルを測定した。溶媒としてCDCl3を用いた。内部標準試料としてテトラメチルシラン(TMS)を用いた。これらのうちポリアリレート樹脂(R−1)を代表例として挙げる。以下に、ポリアリレート樹脂(R−1)の化学シフト値を示す。
ポリアリレート樹脂(R−1):1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ=8.85(s,2H),8.29(d,2H),8.23(dd,4H),8.12(d,2H),7.04−7.24(m,16H),2.16(q,4H),1.65(s,6H),0.78(t,6H).
他のポリアリレート樹脂(R−2)〜(R−4)も同様にして、化学シフト値により、それぞれポリアリレート樹脂(R−2)〜(R−4)が得られていることを確認した。
<<感光体の製造>>
(電荷発生剤)
第二実施形態で説明した電荷発生剤(CGM−2)を準備した。電荷発生剤(CGM−2)は、化学式(CGM−2)で表されるチタニルフタロシアニン顔料(Y型チタニルフタロシアニン顔料)であった。また、電荷発生剤(CGM−2)の結晶構造はY型であった。Y型チタニルフタロシアニン顔料のX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)=27.2°に主ピークを有していることを確認した。
(正孔輸送剤)
第二実施形態で説明した正孔輸送剤(HTM−1)〜(HTM−10)を準備した。
(バインダー樹脂)
上述した合成方法を用いてバインダー樹脂としてポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)を準備した。更に、バインダー樹脂として、ポリアリレート樹脂(R−B1)〜(R−B6)を準備した。ポリアリレート樹脂(R−B1)、(R−B2)及び(R−B6)はそれぞれ化学式(R−B1)、(R−B2)及び(R−B6)で表される。ポリアリレート樹脂(R−B3)〜(R−B5)はそれぞれ化学式(R−B3)〜(R−B5)で表される繰返し単位を有する。
Figure 0006760396
[感光体(A−1)の製造]
以下、実施例1に係る感光体(A−1)の製造について説明する。
(中間層の形成)
はじめに、表面処理された酸化チタン(テイカ株式会社製「試作品SMT−A」、平均一次粒径10nm)を準備した。詳しくは、アルミナとシリカとを用いて酸化チタンを表面処理し、更に、表面処理された酸化チタンを湿式分散しながらメチルハイドロジェンポリシロキサンを用いて表面処理したものを準備した。次いで、表面処理された酸化チタン(2質量部)と、ポリアミド樹脂であるアミラン(登録商標)(東レ株式会社製「CM8000」)(1質量部)とを、混合溶媒に対して添加した。混合溶媒は、メタノール(10質量部)と、ブタノール(1質量部)と、トルエン(1質量部)とを含んでいた。アミランは、ポリアミド6と、ポリアミド12と、ポリアミド66と、ポリアミド610との四元共重合ポリアミド樹脂であった。ビーズミルを用いて材料(表面処理した酸化チタン及びポリアミド樹脂)と混合溶媒とを5時間混合し、混合溶剤中に材料を分散させた。これにより、中間層用塗布液を調製した。
得られた中間層用塗布液を、目開き5μmのフィルターを用いてろ過した。その後、導電性基体としてのアルミニウム製のドラム状支持体(直径30mm、全長246mm)の表面に、ディップコート法を用いて、中間層用塗布液を塗布し、塗布膜を形成した。続いて、塗布膜を130℃で30分間乾燥させて、導電性基体(ドラム状支持体)上に中間層(膜厚2.0μm)を形成した。
(電荷発生層の形成)
Y型チタニルフタロシアニン顔料(1.5質量部)と、ベース樹脂としてのポリビニルアセタール樹脂(積水化学工業株式会社製「エスレックBX−5」)(1質量部)とを、混合溶媒に対して添加した。混合溶媒は、プロピレングリコールモノメチルエーテル(40質量部)と、テトラヒドロフラン(40質量部)をと含んでいた。ビーズミルを用いて材料(Y型チタニルフタロシアニン顔料及びポリビニルアセタール樹脂)と混合溶媒とを12時間混合し、混合溶剤中に材料を分散させて、電荷発生層用塗布液を作製した。得られた電荷発生層用塗布液を、目開き3μmのフィルターを用いてろ過した。次いで、得られたろ過液を、上述のようにして形成された中間層上にディップコート法を用いて塗布し、塗布膜を形成した。塗布膜を50℃で5分間乾燥させた。これにより、中間層上に電荷発生層(膜厚0.3μm)を形成した。
(電荷輸送層の形成)
正孔輸送剤としての正孔輸送剤(HTM−1)50質量部と、添加剤としてのメタターフェニル55質量部と、バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(R−1)(粘度平均分子量50,500)100質量部と、レベリング剤としてジメチルシリコーンオイル(信越化学工業株式会社製「KF96−50CS」)0.05質量部とを、混合溶媒に対して添加した。混合溶媒は、テトラヒドロフラン600質量部と、トルエン100質量部とを含んでいた。材料(正孔輸送剤、メタターフェニル、ポリアリレート樹脂(R−1)及びジメチルシリコーンオイル)と混合溶媒とを12時間混合し、混合溶剤中に材料を分散させた。30日間静置して、電荷輸送層用塗布液を調製した。
電荷発生層用塗布液と同様の操作により、電荷輸送層用塗布液を電荷発生層上に塗布した。塗布膜を形成した。その後、開始温度60℃及び最終到達温度130℃となるように昇温速度1℃/分で昇温し、オーブンにて塗布膜を60分間乾燥させた。電荷発生層上に電荷輸送層(膜厚20μm)を形成した。その結果、感光体(A−1)が得られた。感光体(A−1)は、導電性基体上に、中間層、電荷発生層及び電荷輸送層が、この順で積層された構成を有していた。
[感光体(A−2)〜(A−17)及び感光体(B−1)〜(B−6)]
正孔輸送剤(HTM−1)を表1に記載の正孔輸送剤に変更し、正孔輸送剤の含有量50質量部を表1に記載の正孔輸送剤の含有量に変更し、バインダー樹脂(R−1)を表1に記載のバインダー樹脂に変更した以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、それぞれ感光体(A−2)〜(A−17)及び感光体(B−1)〜(B−6)を作製した。
[感光体の性能評価]
(電気的特性評価)
(帯電電位V0の測定)
感光体(A−1)〜(A−17)及び感光体(B−1)〜(B−6)の何れかを、ドラム感度試験機(ジュンテック株式会社製)を用いて、回転数31rpmとし、ドラム流れ込み電流が−10μmA時の表面電位を測定した。測定した表面電位を帯電電位(V0)とした。測定環境は、温度23℃、かつ湿度50%RHとした。
(感度電位VLの測定)
感光体(A−1)〜(A−17)及び感光体(B−1)〜(B−6)の何れかを、ドラム感度試験機(ジェンテック株式会社製)を用いて、回転数を31rpmとし、−600Vになるように帯電させた。次いで、単色光(波長:780nm、露光量:0.8μJ/cm2)をハロゲンランプの光からバンドパスフィルターを用いて取り出し、感光体の表面に照射した。単色光の照射終了後、80ミリ秒が経過した後の表面電位を測定した。測定した表面電位を感度電位(VL)とした。測定環境は、温度23℃、かつ相対湿度50%RHとした。
(感光体の耐摩耗性評価)
感光体(A−1)〜(A−17)及び感光体(B−1)〜(B−6)の何れかの製造において調製した電荷輸送層用塗布液を、アルミパイプ(直径:78mm)に巻きつけたポリプロピレンシート(厚さ0.3mm)に塗布した。塗布膜を形成した。その後、開始温度60℃及び最終到達温度130℃となるように昇温速度1℃/分で昇温し、オーブンにて塗布膜を60分間乾燥させた。ポリプロピレンシート上に電荷輸送層(膜厚30μm)を形成し、摩耗評価用シートを作製した。
このポリプロピレンシートから電荷輸送層を剥離し、ウィールS−36(テーバー社製)に貼り付け、サンプルを作製した。作製したサンプルをロータリーアブレージョンテスター(株式会社東洋精機製作所製)にセットし、摩耗輪CS−10(テーバー社製)を用い、荷重500gfかつ回転速度60rpmの条件で1,000回転させ、摩耗評価試験を実施した。摩耗評価試験前後のサンプルの質量変化である摩耗減量(mg/1000回転)を測定した。得られた摩耗減量に基づいて、感光体の耐摩耗性を評価した。
表1は、感光体(A−1)〜(A−17)及び感光体(B−1)〜(B−6)の構成及び性能評価結果を示す。表1中、欄「正孔輸送剤の種類」のHTM−1〜HTM−10は、それぞれ正孔輸送剤(HTM−1)〜(HTM−10)を表す。欄「正孔輸送剤の含有量(部)」は、バインダー樹脂100質量部に対する正孔輸送剤の含有量(単位:質量部)を表す。欄「バインダー樹脂」の分子量は、粘度平均分子量を表す。欄「バインダー樹脂」の種類のR−1〜R−4及びR−B1〜R−B6は、それぞれポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)及び(R−B1)〜(R−B6)を表す。
Figure 0006760396
表1に示すように、感光体(A−1)〜(A−17)では、電荷輸送層は、バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)の何れかを含有していた。ポリカーボネート樹脂(R−1)〜(R−4)は、一般式(1)で表される繰返し単位を有していた。表1に示すように、感光体(A−1)〜(A−17)では、摩耗減量が4.0mg以上6.7mg以下であった。
表1に示すように、感光体(B−1)〜(B−6)では、電荷輸送層はバインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(R−B1)〜(R−B6)を含有していた。ポリアリレート樹脂(R−B1)〜(R−B6)は、一般式(1)で表される繰返し単位を有していなかった。表1に示すように、感光体(B−1)〜(B−2)では、電荷輸送層用塗布液がゲル化して電荷輸送層を十分に作製できなかった。感光体(B−3)〜(B−6)では、摩耗減量が7.2mg以上8.2mg以下であった。
表1から明らかなように、感光体(A−1)〜(A−17)は、感光体(B−1)〜(B−6)に比べ、耐摩耗試験において摩耗減量が少なかった。よって、第一実施形態に係るポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)は、ポリアリレート樹脂(R−B1)〜(R−B6)に比べ、感光体の耐摩耗性を向上させることが明らかである。また、第二実施形態に係る感光体(感光体(A−1)〜(A−17))は、感光体(B−1)〜(B−6)に比べ、耐摩耗性に優れることが明らかである。以上から、本発明に係るポリアリレート樹脂は、感光体の耐摩耗性を向上させることができ、本発明に係る感光体は耐摩耗性に優れることが明らかである。
本発明に係る電子写真感光体は、複合機のような画像形成装置に利用できる。

Claims (5)

  1. 導電性基体と、感光層とを備える電子写真感光体であって、
    前記感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、バインダー樹脂とを含有し、
    前記バインダー樹脂は、一般式(1−5)で表されるモル分率r/(r+s)の繰返し単位と、一般式(1−6)で表されるモル分率s/(r+s)の繰返し単位とを有するポリアリレート樹脂を含み、
    前記正孔輸送剤の含有量は、前記バインダー樹脂100質量部に対して25質量部以上75質量部以下であり、
    前記正孔輸送剤は、化学式(HTM−1)、化学式(HTM−2)、化学式(HTM−3)、化学式(HTM−4)、化学式(HTM−5)、化学式(HTM−6)、化学式(HTM−7)、化学式(HTM−8)、化学式(HTM−9)又は化学式(HTM−10)で表される、電子写真感光体。
    Figure 0006760396
    前記一般式(1−5)及び前記一般式(1−6)中、
    rは、10以上70以下の整数を表し、
    sは、30以上90以下の整数を表し、
    r+s=100である。
    Figure 0006760396
    Figure 0006760396
    Figure 0006760396
    Figure 0006760396
  2. 前記正孔輸送剤は、化学式(HTM−4)で表される、請求項に記載の電子写真感光体。
  3. 前記感光層は、前記電荷発生剤を含有する電荷発生層と、前記正孔輸送剤及び前記バインダー樹脂を含有する電荷輸送層とを備え、
    前記電荷輸送層は一層であり、前記電荷輸送層は最表面層である、請求項に記載の電子写真感光体。
  4. 前記電荷発生剤は、Y型チタニルフタロシアニン顔料である、請求項に記載の電子写真感光体。
  5. 前記感光層は、添加剤を更に含み、
    前記添加剤は、メタターフェニル、ジメチルシリコーンオイル、又はメタターフェニル及びジメチルシリコーンオイルを含む、請求項に記載の電子写真感光体。
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