JP6760342B2 - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
これら一連の粒子は、必要に応じて2種類以上を併用してもよい。
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布における積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。
塗布層の表面をRuO4で染色し、エポキシ樹脂中に包埋した。その後、超薄切片法により作成した切片をRuO4で染色し、塗布層断面をTEM(株式会社日立ハイテクノロジーズ製 H−7650、加速電圧100kV)を用いて測定した。
サンプルの測定面がむき出しとなる状態でケント紙と重ねて固定し、窒素雰囲気下で、150℃で90分間放置して熱処理を行う。
試料フィルムをJIS−K−7136に準じ、株式会社村上色彩技術研究所製ヘーズメーター「HM−150」により、フィルムヘーズを測定した。
ポリエステルフィルムの、測定したい塗布層が設けられた面とは反対側の面に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート80重量部、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート20重量部、光重合開始剤(商品名:イルガキュア184、チバスペシャルティケミカルズ株式会社製)5重量部、メチルエチルケトン200重量部の混合塗液を乾燥膜厚が3μmになるように塗布し、紫外線を照射して硬化させハードコート層を形成した。ハードコート層を形成したフィルムのヘーズを(5)の方法で測定した。次いで(4)項の方法で加熱した後、(5)の方法でヘーズを測定した。熱処理後のヘーズと熱処理前のヘーズの差を計算し、フィルムヘーズ変化量とした。
フィルムヘーズ変化量が低いほど、高温処理によるエステル環状三量体の析出が少ないことを示し、良好である。
ポリエステルフィルムを空気中、150℃で90分間加熱する。その後、熱処理をした当該フィルムを上部が開いている縦横10cm、高さ3cmになるように、測定面(塗布層)を内面として箱形の形状を作成する。次いで、上記の方法で作成した箱の中にDMF(ジメチルスルホアミド)4mlを入れて3分間放置した後、DMFを回収し、液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製:LC−7A 移動相A:アセトニトリル、移動相B:2%酢酸水溶液、カラム:三菱化学株式会社製「MCI GEL ODS 1HU」、カラム温度:40℃、流速:1ml/分、検出波長:254nm)に供給して、DMF中のエステル環状三量体量を求め、この値を、DMFを接触させたフィルム面積で割って、フィルム表面エステル環状三量体量(mg/m2)とした。DMF中のエステル環状三量体は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。なお、標準試料の作成は、予め分取したエステル環状三量体を正確に秤量し、正確に秤量したDMFに溶解し、作成した。
ポリエステルフィルムの塗布層上にジペンタエリスリトールヘキサアクリレート80重量部、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート20重量部、光重合開始剤(商品名:イルガキュア184、チバスペシャルティケミカルズ株式会社製)5重量部、メチルエチルケトン200重量部の混合塗液を塗布し、80℃で1分間乾燥し溶剤を除去した後、紫外線照射機から紫外線をメタルハライドランプ120Wで180mJ/cm2照射し、厚み5μmのハードコート層を形成した。得られたフィルムに対して、100個の升目状の切り傷を、隙間間隔1mmのカッターガイドを用いて付けた。次いで、18mm幅のテープ(ニチバン株式会社製セロテープ(登録商標)CT−18)を升目上の切り傷面に貼り付け、4.0cm幅の2.0kgのローラーを20往復して完全に付着させた後、180度の剥離角度で急激に剥がした後の剥離面を観察し、残存したマス目の数が95個以上ならば◎、80個以上95個未満なら○、50個以上80個未満なら△、50個未満ならば×とした。
<ポリエステル(A)の製造方法>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04重量部を添加した後、三酸化アンチモン0.04重量部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(A)の極限粘度は0.63であった。
ポリエステル(A)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04重量部を添加後、平均粒子径2μmのシリカ粒子を0.2重量部、三酸化アンチモン0.04重量部を加えて、極限粘度0.65に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル(A)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(B)を得た。得られたポリエステル(B)は、極限粘度0.65であった。
・酸基を有するモノマーを含有する樹脂であり(メタ)アクリル酸エステル構造を有する樹脂(IA):
メタクリル酸/n−ブチルアクリレート/n−ブチルメタクリレート/エチルアクリレート/エチルメタクリレート=49/14/9/24/4(モル%)で共重合したアクリル樹脂
・酸基を有するモノマーを含有する樹脂であり(メタ)アクリル酸エステル構造を有する樹脂(IB):
メタクリル酸/エチルアクリレート/エチルメタクリレート/イソブチルメタクリレート=37/43/7/13(モル%)で共重合したアクリル樹脂
・酸基を有するモノマーを含有する樹脂であり(メタ)アクリル酸エステル構造を有する樹脂(IC):
メタクリル酸/n−ブチルアクリレート/n−ブチルメタクリレート/エチルメタクリレート=25/28/15/32(モル%)で共重合したアクリル樹脂
・酸基を有するモノマーを含有する樹脂であり(メタ)アクリル酸エステル構造を有する樹脂(ID):
メタクリル酸/エチルアクリレート/n−ブチルメタクリレート/イソブチルメタクリレート=3/25/32/30(モル%)で共重合したアクリル樹脂
・エポキシ化合物(IIB):ポリグリセロールポリグリシジルエーテル
・イソシアネート系化合物(IIC):下記製造方法で得られたブロックポリイソシアネート
ヘキサメチレンジイソシアネート1000部を60℃で攪拌し、触媒としてテトラメチルアンモニウム・カプリレート0.1部を加えた。4時間後、リン酸0.2部を添加して反応を停止させ、イソシアヌレート型ポリイソシアネート組成物を得た。得られたイソシアヌレート型ポリイソシアネート組成物100部、数平均分子量400のメトキシポリエチレングリコール42.3部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート29.5部を仕込み、80℃で7時間保持した。その後反応液温度を60℃に保持し、イソブタノイル酢酸メチル35.8部、マロン酸ジエチル32.2部、ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.88部を添加し、4時間保持した。n−ブタノール58.9部を添加し、反応液温度80℃で2時間保持し、その後、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート0.86部を添加してブロックポリイソシアネートを得た。
・カルボジイミド化合物(IID):ポリカルボジイミド化合物 カルボジライト(カルボジイミド当量=600、日清紡株式会社製)
・メラミン化合物(IIE):ヘキサメトキシメチロールメラミン
・アクリル樹脂(IV):n−ブチルアクリレート/n−ブチルメタクリレート/エチルアクリレート/エチルメタクリレート==20/26/40/14(モル%)で共重合したアクリル樹脂
ポリエステル(A)、(B)をそれぞれ90%、10%の割合で混合した混合原料を最外層(表層)の原料とし、ポリエステル(A)のみを中間層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、40℃に設定した冷却ロール上に、2種3層(表層/中間層/表層=1:8:1の吐出量)の層構成で共押出し冷却固化させて未延伸シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸した後、この縦延伸フィルムの片面に、下記表1に示す塗布液1を塗布し、テンターに導き、横方向に110℃で4.3倍延伸し、235℃で熱処理を行った後、横方向に2%弛緩し、膜厚(乾燥後)が0.05μmの塗布層を有する厚さ50μmのポリエステルフィルムを得た。
参考例1において、塗布剤組成を表1に示す塗布剤組成に変更する以外は参考例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。でき上がったポリエステルフィルムは表2に示すとおり、加熱処理によるフィルムヘーズ変化量は小さく、エステル環状三量体の析出量は少なく良好であった。
参考例1において、塗布層を設けないこと以外は参考例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。でき上がった積層ポリエステルフィルムを評価したところ、表2に示すとおり、加熱処理によるフィルムヘーズ変化量が大きく上昇し、エステル環状三量体の析出も多いものであった。
参考例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。でき上がった積層ポリエステルフィルムを評価したところフィルムヘーズ変化量が大きく上昇し、熱処理によるエステル環状三量体の析出が多いものであり、工程の汚染が懸念されるものであった。
Claims (7)
- 25モル%以上が酸基を有するモノマーから構成され、かつ(メタ)アクリル酸エステル構造を有する樹脂と、メラミン化合物と、オキサゾリン化合物又はエポキシ化合物とを含有する塗布液から形成されてなる塗布層を、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に有し、当該塗布層上にハードコート層を有することを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、25モル%以上が酸基を有するモノマーから構成され、かつ(メタ)アクリル酸エステル構造を有する樹脂と、メラミン化合物と、オキサゾリン化合物又はエポキシ化合物とを含有する塗布液をインラインコーティング法により塗布して塗布層を形成し、当該塗布層上にハードコート層を形成することを特徴とする積層ポリエステルフィルムの製造方法。
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、25モル%以上が酸基を有するモノマーから構成され、かつ炭素数が4以下のアルキル基をエステル基末端に有する(メタ)アクリル酸エステル構造を有する樹脂と、メラミン化合物と、オキサゾリン化合物又はエポキシ化合物とを含有する塗布液をインラインコーティング法により塗布して塗布層を形成することにより、熱処理(150℃、90分間)した際のフィルムヘーズ変化量が1.0%以下であるフィルムを得ることを特徴とする積層ポリエステルフィルムの製造方法。
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、25モル%以上が酸基を有するモノマーから構成され、かつ炭素数が4以下のアルキル基をエステル基末端に有する(メタ)アクリル酸エステル構造を有する樹脂と、メラミン化合物と、オキサゾリン化合物又はエポキシ化合物とを含有する塗布液をインラインコーティング法により塗布して塗布層を形成することにより、熱処理(150℃、90分間)した際に、当該塗布層の表面からジメチルホルムアミドにより抽出されるエステル環状三量体量が2.0mg/m2以下であるフィルムを得ることを特徴とする積層ポリエステルフィルムの製造方法。
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、25モル%以上が酸基を有するモノマーから構成され、かつ炭素数が4以下のアルキル基をエステル基末端に有する(メタ)アクリル酸エステル構造を有する樹脂と、メラミン化合物と、オキサゾリン化合物又はエポキシ化合物とを含有する塗布液をインラインコーティング法により塗布して塗布層を形成し、当該塗布層の膜厚が0.003〜0.09μmの範囲であることを特徴とする積層ポリエステルフィルムの製造方法。
- ヘーズが5.0%以下であるフィルムを得ることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法。
- 請求項1に記載の積層ポリエステルフィルムを基材として用いてなる透明導電性積層体。
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