JP6759880B2 - イオン伝導体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、イオン伝導体の製造方法および該方法によって製造され得るイオン伝導体に関する。また、本発明は、上記イオン伝導体を用いて成形された成形体、ならびに上記イオン伝導体を含む固体電解質および全固体電池にも関する。
近年、携帯情報端末、携帯電子機器、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、更には定置型蓄電システムなどの用途において、リチウムイオン二次電池の需要が増加している。しかしながら、現状のリチウムイオン二次電池は、電解液として可燃性の有機溶媒を使用しており、有機溶媒が漏れないように強固な外装を必要とする。また、携帯型のパソコン等においては、万が一電解液が漏れ出した時のリスクに備えた構造を取る必要があるなど、機器の構造に対する制約も出ている。
更には、自動車や飛行機等の移動体にまでその用途が広がり、定置型のリチウムイオン二次電池においては大きな容量が求められている。このような状況の下、安全性が従来よりも重視される傾向にあり、有機溶媒等の有害な物質を使用しない全固体リチウムイオン二次電池の開発に力が注がれている。
例えば、全固体リチウムイオン二次電池における固体電解質として、酸化物、リン酸化合物、有機高分子、硫化物等を使用することが検討されている。
しかしながら、酸化物やリン酸化合物は、その粒子が堅いという特性を有する。従って、これらの材料を使用して固体電解質層を成形するには、一般的に600℃以上の高い温度での焼結を必要とし、手間がかかる。更には、固体電解質層の材料として酸化物やリン酸化合物を使用した場合、電極活物質との間の界面抵抗が大きくなってしまうという欠点も有する。有機高分子については、室温におけるリチウムイオン伝導度が低く、温度が下がると急激に伝導性が低くなるという欠点を有する。
新しいリチウムイオン伝導性固体電解質に関しては、2007年に錯体水素化物固体電解質であるLiBHの高温相が高いリチウムイオン伝導性を有することが報告された(非特許文献1)。LiBHは密度が小さく、これを固体電解質として用いた場合には軽い電池を作製できる。また、LiBHは180℃以下の高温においても安定であるため、耐熱性の電池を作製することも可能である(非特許文献3)。
しかし、LiBHは、相転移温度である115℃未満において、リチウムイオン伝導度が大きく低下してしまうという問題がある。そこで、相転移温度である115℃未満においても高いリチウムイオン伝導性を有する固体電解質を得るべく、LiBHとアルカリ金属化合物とを組み合わせた固体電解質が提案されている。例えば、2009年には、LiBHにLiIもしくはLiNHなどのアルカリ金属化合物を加えることによって得られるイオン伝導体が新規の結晶構造を有し、室温においても高温相を保つことができることが報告された(非特許文献2、ならびに特許文献1および2;以下、例えばLiBH等の錯体水素化物を含むイオン伝導体を固体電解質として使用する場合に、「錯体水素化物固体電解質」とも称する)。このイオン伝導体からなる錯体水素化物固体電解質は、金属リチウムに対して安定であるため、負極に金属リチウムを使用して高容量な全固体電池を作製することができる(特許文献3および4)。
一方、LiBHにLiNHを加えることによって得られるイオン伝導体は、遊星ボールミルによるメカニカルミリング法にて少量の規模で製造されている報告はあるが(特許文献1および2)、装置の大型化が難しいことが問題となっている。したがって、LiBHにLiNHを加えることによって得られるイオン伝導体を、より効率よく製造することが求められている。
特許第5187703号公報 特開2014−130687号公報 国際公開第2015/030052号 国際公開第2015/030053号
Applied Physics Letters(2007)、91、p.224103 JOURNAL OF THE AMERICAN CHEMICAL SOCIETY(2009)、131、p.894−895 Chemical Reviews(2007)、107、p.4111−4132
本発明は、イオン伝導性等の種々の特性に優れたイオン伝導体を効率よく製造することができる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を行ったところ、LiBHとLiNHを、溶媒を用いて混合し、その後、溶媒を除去することにより、イオン伝導性等の種々の特性に優れたイオン伝導体を効率よく製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、例えば以下のとおりである。
[1] (a)LiBHおよびLiNHを含む原料と、溶媒とを混合する工程と、
(b)前記(a)工程で得られた混合物から溶媒を除去する工程と
を含み、前記原料におけるLiBHとLiNHのモル比は、LiBH:LiNH=1:x(式中、xは0.7<x<4.0を満たす)である、イオン伝導体の製造方法。
[2] 前記イオン伝導体は、X線回折(CuKα:λ=1.5405Å)において、少なくとも、2θ=11.6±0.6deg、16.5±0.8deg、20.3±1.0deg、28.8±1.4deg、31.2±1.6deg、33.5±1.7degおよび48.1±2.4degに回折ピークを有する、[1]に記載の方法。
[3] 前記溶媒は、エーテル系溶媒である[1]または[2]に記載の方法。
[4] 前記エーテル系溶媒は、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランおよびシクロペンチルメチルエーテルからなる群より選択される、[3]に記載の方法。
[5] 前記(a)工程における混合は、少なくともLiBHの一部が溶解する温度で行われる[1]〜[4]のいずれかに記載の方法。
[6] 前記(a)工程において、前記溶媒はテトラヒドロフランであり、前記混合物に対する前記原料の濃度が1〜60質量%である[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
[7] 前記(a)工程において、前記溶媒はジエチルエーテルであり、前記混合物に対する前記原料の濃度が1〜15質量%である[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
[7−1] 前記混合物は、LiBHの少なくとも一部が前記溶媒に溶解している状態である[1]〜[7]のいずれかに記載の方法。
[7−2] 前記混合物は、前記原料におけるLiBHの85質量%以上が前記溶媒に溶解している状態である[7−1]に記載の方法。
[8] 前記(b)工程における溶媒の除去は、70〜180℃の温度で行われる[1]〜[7−2]のいずれかに記載の方法。
[8−1] 前記(b)工程における溶媒の除去は、前記混合物を撹拌しながら行われる[1]〜[8]のいずれかに記載の方法。
[8−2] 前記(b)工程によって、前記(a)工程で添加した溶媒の95質量%超が除去される[1]〜[8−1]のいずれかに記載の方法。
[9] [1]〜[8−2]のいずれかに記載の方法によって製造され得るイオン伝導体。
[9−1] 前記イオン伝導体の溶媒残存率は、添加した溶媒量に対して5質量%以下である[9]に記載のイオン伝導体。
[10] [9]または[9−1]に記載のイオン伝導体を用いて成形された成形体。
[11] [9]または[9−1]に記載のイオン伝導体を含む固体電解質。
[12] [11]に記載の固体電解質を含む全固体電池。
[13] LiBH−LiNHとLiBHとを含む溶融物(ここで、前記溶融物中のLiBHとLiNHのモル比は1:xであり、xは0.7<x<4.0を満たす)。
[13−1] 97℃以上の温度を有する[13]に記載の溶融物。
本発明によれば、イオン伝導性等の種々の特性に優れたイオン伝導体を効率よく製造することができる方法を提供することができる。
実施例1〜3、比較例1および2、ならびに参考例1で得られたイオン伝導体のX線回折パターンを示す図。 実施例1〜3、比較例1および2、ならびに参考例1で得られたイオン伝導体の降温時のイオン伝導度を示す図。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する材料、構成等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
1.イオン伝導体の製造方法
本発明の1つの実施形態によると、
(a)LiBHおよびLiNHを含む原料と、溶媒とを混合する工程と、
(b)前記(a)工程で得られた混合物から溶媒を除去する工程と
を含み、前記原料におけるLiBHとLiNHのモル比は、LiBH:LiNH=1:x(式中、xは0.7<x<4.0を満たす)である、イオン伝導体の製造方法が提供される。
LiBHおよびLiNHを用いると、比較的容易にイオン伝導体が得られる。LiBHおよびLiNHを原料に用いたイオン伝導体の従来の製造方法としては、遊星ボールミルによるメカニカルミリング法が採用されてきた。しかし、メカニカルミリング法では、小さなポットを使用した場合であっても大きなエネルギーを必要とするため、ポットを大型化することが難しく、工業スケールでの製造が困難であった。これに対して、本発明による製造方法によれば、LiBHとLiNHとを溶媒の存在下で混合するため、メカニカルミリング法のように大きなエネルギーを必要とすることがない。したがって、装置の大型化が可能であり、LiBHおよびLiNHを含むイオン伝導体を、効率よく大量に製造することが可能になる。また、溶媒による混合は、溶融混合のように高い温度を必要とせず、溶媒の除去もLiBHが安定に存在できる180℃以下で実施することが可能である。さらに、溶媒を使用することにより、原料を均一に混合することができる。これらの結果として、イオン伝導性等の種々の特性に優れたイオン伝導体を、より簡便な方法で得ることができる。
以下、本発明の製造方法における各工程および構成要素について、順に説明する。
1−1.原料
本発明の製造方法に用いるLiBHとしては、通常に市販されているものを使用することができる。その純度は、90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。純度が上記範囲である化合物は、イオン伝導体としての性能が高いためである。また、固体のLiBHを用いてもよいし、THF等の溶媒に溶解したLiBHを用いてもよい。なお、溶液の場合には、溶媒を除いた純度で90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。
LiNHとしては、特に限定されないが、均一なイオン伝導体を得るためには粒子径が小さい方がよい。使用する溶媒の種類によっても、LiNHの好ましい粒子径が異なるが、例えば以下に記載するような溶媒を使用する場合、LiNHを走査型電子顕微鏡により観察した場合に、LiNH粒子の80%以上が50μm以下である粒径分布であることが好ましく、80%以上が30μm以下である粒径分布であることがより好ましい。
LiBHとLiNHの混合比は、モル比で、LiBH:LiNH=1:xとした場合、xは0.7より大きく4.0未満であるのが好ましく、0.9以上3.3以下であるのがより好ましく、1.0以上3.0以下であるのが特に好ましい。モル比を上記範囲とすることにより、イオン伝導体中のLiBHの量を十分に確保することができ、高いイオン伝導性を得ることができる。一方、LiNHに対してLiBHの量が多すぎると、LiBHの一部が相転移をおこし、LiBHの高温相(高イオン伝導相)の転移温度(115℃)未満において十分なイオン伝導性を得られない傾向にある。上記混合比は、原料におけるLiBHとLiNHのモル比(すなわち、仕込み比)であり、また、得られたイオン伝導体中におけるLiBHとLiNHのモル比でもある。なお、原料としては、LiBHおよびLiNH以外の物質を含んでいてもよいが、LiBHおよびLiNH以外の物質を含まないことが好ましい。
LiBHおよびLiNHの混合に使用する溶媒としては、混合条件下で、少なくともLiBHの一部が溶解する溶媒であれば、特に限定されない。そのような溶媒としては、エーテル系溶媒が挙げられる。使用する原料が安定に存在できるエーテル系溶媒が好ましく、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジエチレングリコール、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、トリエチレングリコールジメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジオキサン等を挙げることができる。その中でも、均一溶液が得られるテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、2−メチルテトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテルがより好ましく、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルが特に好ましい。
1−2.混合工程
LiBHおよびLiNHを含む原料と溶媒とを混合する工程において、混合方法は特に限定されず、一般的な混合方法を用いることができる。また、原料の添加順も特に限定されない。上述したとおり、混合後に、少なくともLiBHの一部が溶媒に溶解している状態であればよく、例えば、LiBHが一部溶解しており、残りのLiBHおよびLiNHが溶液中に均一に分散したスラリーの状態であってもよい。この場合、原料中のLiBHの85質量%以上、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上が溶媒に溶解していることが好ましい。より好ましくは、混合後に、LiBHの全部が溶媒に溶解している状態であり、この場合、混合工程は、LiBHを溶媒に完全に溶解して均一な溶液を得た後、LiNHを加えてスラリー状態に均一に分散させることにより行うことができる。さらに好ましくは、混合後に、LiBHおよびLiNHの両方が完全に溶媒に溶解した状態であり、この場合、LiBHおよびLiNHの両方が溶解する溶媒を使用することにより混合工程を行う。LiBHとLiNHの両方が溶解することにより、均一な溶液を得ることができ、結果としてイオン伝導性のより優れたイオン伝導体を得られる。原料を溶媒に均一に溶解または分散させるための手段として、ホモジナイザーまたは超音波分散機のような攪拌機を用いても良い。
溶媒の添加量は、少なくともLiBHの一部が溶媒に溶解する量であればよく、溶媒の種類および目的とする原料の溶解状態に応じて調節することができるが、溶媒に対する原料の濃度が薄すぎると除去すべき溶媒量が増加することから、効率的ではない。例えば、溶媒としてテトラヒドロフランを使用する場合には、原料と溶媒を混合して得られる混合物中の原料の濃度が1〜60質量%であることが好ましく、10〜55質量%であることがより好ましく、20〜50質量%であることがさらに好ましい。また、溶媒としてジエチルエーテルを使用する場合には、原料と溶媒を混合して得られる混合物中の原料の濃度が1〜15質量%であることが好ましく、2〜12質量%であることがより好ましく、5〜10質量%であることがさらに好ましい。
混合温度は、少なくともLiBHの一部が溶媒に溶解する温度であればよく、溶媒の種類および目的とする原料の溶解状態に応じて調節することができる。特に加熱する必要もないが、原料の溶解度や溶解速度を上げるために加熱することもできる。加熱する場合には、溶媒の沸点以下に加熱することで十分である。しかし、オートクレーブ等を用いて加圧条件とし、180℃程度までであれば熱をかけることも可能である。180℃以下の温度であれば、LiBHの分解を十分に抑えることができる。
混合時間は、少なくともLiBHの一部が溶媒に溶解する時間であればよく、溶媒の種類および目的とする原料の溶解状態に応じて調節することができるが、混合物が均一な状態となる時間を確保することが好ましい。混合時間は、原料の粒度分布や製造規模に左右されることが多いが、例えば0.1〜5時間行うことで十分に均一な溶液またはスラリーを得ることができる。
1−3.溶媒除去工程
イオン伝導体を得るためには、上記混合工程で均一な溶液またはスラリーを得た後に、溶媒を除去して乾燥する。溶液またはスラリーが均一な状態で溶媒を除去することが、均一なイオン伝導体を得るうえで重要である。したがって、溶媒除去工程においては、撹拌しながら乾燥することが好ましい。
溶媒除去工程は、溶媒を除去することができる方法であれば特に限定されないが、例えば加熱乾燥や真空乾燥で行うことができ、複数種の方法を組み合わせて行ってもよい。溶媒除去の際の最適な温度は、溶媒の種類によって異なるが、溶媒の沸点よりも十分に高い温度をかけることで、溶媒除去時間を短くすることが可能である。溶媒を除去する温度は、70〜180℃の範囲であることが好ましい。70℃以上の温度であればイオン伝導体中の溶媒を十分に除去することができ、イオン伝導度への悪影響も抑えることができる。また、180℃以下の温度であれば、イオン伝導体の分解や、結晶の変質を十分に抑制することができる。溶媒除去温度は、より好ましくは80〜180℃であり、特に好ましくは85〜180℃である。なお、真空乾燥等のように減圧下で溶媒を除去することで、溶媒を除去する際の温度を下げると共に所要時間を短くすることができる。また、十分に水分の少ない窒素やアルゴン等の不活性ガスを流すことによっても、溶媒除去に要する時間を短くすることができる。
1−4.熱処理工程
上記のようにして得られたイオン伝導体の結晶化をさらに進行させるため、溶媒除去工程の後に加熱処理を行ってもよい。加熱温度は、通常70〜180℃の範囲であり、より好ましくは80〜180℃の範囲であり、特に好ましくは85℃以上180℃未満である。70℃以上の温度であれば結晶化が生じ易く、一方、180℃以下の温度であれば、イオン伝導体が分解することや、結晶が変質することを十分に抑制することができる。なお、溶媒除去工程で加熱した場合は、溶媒除去と結晶化が同時に進行し、効率的である。
加熱時間は、加熱温度との関係で若干変化するものの、通常は0.1〜48時間の範囲で十分に結晶化される。加熱時間は、好ましくは1〜36時間であり、より好ましくは2〜24時間である。イオン伝導体の変質を抑える観点から、加熱時間は短い方が好ましい。
溶媒除去工程および任意に行われる熱処理工程によって、添加した溶媒の95質量%超が除去されることが好ましく、99質量%超が除去されることが好ましく、99.7質量%超が除去されることがより好ましく、100質量%が除去されることが特に好ましい。
2.イオン伝導体
本発明の他の実施形態によると、上記製造方法によって製造され得るイオン伝導体が提供される。上記製造方法によって製造されたイオン伝導体は、優れたイオン伝導性を有する。上述したように、LiBHは、相転移温度である115℃未満において、リチウムイオン伝導度が大きく低下してしまうという問題がある。しかしながら、本発明のイオン伝導体では、このようなリチウムイオン伝導度の低下は生じず、広い温度範囲において優れたイオン伝導性を得ることができる。また、イオン伝導度が温度によって変動し難い(すなわち、低温領域と高温領域でのイオン伝導度の差が小さい)という特性も有する。さらに、本発明のイオン伝導体は結晶であるため、ガラスと比較して、機械的および熱的に強固であるという点でも優れている。
本発明の製造方法によって得られるイオン伝導体は、LiBHとLiNHとをLiBH:LiNH=1:x(式中、0.7<x<4.0を満たす)のモル比で含む。このイオン伝導体は、X線回折(CuKα:λ=1.5405Å)において、少なくとも、2θ=11.6±0.6deg、16.5±0.8deg、20.3±1.0deg、28.8±1.4deg、31.2±1.6deg、33.5±1.7degおよび48.1±2.4degの7箇所に回折ピークを有することが好ましい。少なくとも2θ=11.6±0.4deg、16.5±0.5deg、20.3±0.7deg、28.8±0.9deg、31.2±1.1deg、33.5±1.1degおよび48.1±1.8degの7箇所に回折ピークを有することがより好ましい。少なくとも2θ=11.6±0.3deg、16.5±0.4deg、20.3±0.5deg、28.8±0.7deg、31.2±0.8deg、33.5±0.8degおよび48.1±1.2degの7箇所に回折ピークを有することが特に好ましい。これらの回折ピークは、LiBH:LiNH=1:3(LiBH−3LiNH)の立方晶構造の回折ピークに相当するものである。
本発明の製造方法によって得られるイオン伝導体中の溶媒残存率は、添加した溶媒量に対して5質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.3質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明のイオン伝導体は、各種手段によって成形体とし、以下に記載する全固体電池の固体電解質層をはじめとする各種用途に使用することができる。よって、本発明の一実施形態によると、上述したイオン伝導体を用いて形成された成形体が提供される。成形方法については特に限定されず、以下に詳述する方法を使用することができる。
3.固体電解質および全固体電池
本発明のイオン伝導体は、例えば、電池用の固体電解質として使用され得る。よって、本発明の一実施形態によると、上述したイオン伝導体を含む固体電解質が提供される。また、本発明のさらなる実施形態によると、この固体電解質を含む全固体電池が提供される。
本明細書において、全固体電池とは、リチウムイオンが電気伝導を担う全固体電池であり、特に全固体リチウムイオン二次電池である。全固体電池は、正極層と負極層との間に固体電解質層が配置された構造を有する。本発明のイオン伝導体は、正極層、負極層および固体電解質層のいずれか1層以上に、固体電解質として含まれてよい。本発明のイオン伝導体を電極層に使用する場合には、正極層よりも負極層に使用することが好ましい。負極層の方が、副反応が生じにくいためである。正極層または負極層に本発明のイオン伝導体が含まれる場合、イオン伝導体と公知のリチウムイオン二次電池用正極活物質または負極活物質とを組み合わせて使用する。正極層としては、活物質と固体電解質が混じり合ったバルク型を用いると、単セルあたりの容量が大きくなることから好ましい。
全固体電池は、上述した各層を成形して積層することによって作製されるが、各層の成形方法および積層方法については、特に限定されるものではない。例えば、固体電解質および/または電極活物質を溶媒に分散させてスラリー状としたものをドクターブレード、スピンコート等により塗布し、それを圧延することにより製膜する方法;真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、レーザーアブレーション法等を用いて成膜および積層を行う気相法;ホットプレスまたは温度をかけないコールドプレスによって粉末を成形し、それを積層していく加圧成形法等がある。本発明のイオン伝導体は比較的柔らかいことから、加圧成形によって成形および積層して電池を作製することが特に好ましい。加圧成形法としては、加温して行うホットプレスと加温しないコールドプレスとがあるが、固体電解質と活物質の組み合わせによって適切な方を選べば良い。加圧成形にて各層を一体成型することが好ましく、その際の圧力は、50〜800MPaであることが好ましく、114〜500MPaであることがより好ましい。上記範囲の圧力で加圧成形することにより、粒子間の空隙が少なく、密着性が良好な層を得ることができるため、イオン伝導性の観点から望ましい。必要以上に圧力を高くすることは、高価な材質の加圧装置や成形容器を使用する必要が生じると共に、それらの耐用寿命が短くなることから実用的ではない。また、正極層は、ゾルゲル法を用いて成膜することもできる。
さらに本発明者らは、上述した方法によって得られるイオン伝導体がLiBH−LiNHとLiBHとの混合物である場合に、97℃付近で融解することを見出した。したがって、本発明の一実施形態によると、LiBH−LiNHとLiBHとを含む溶融物(ここで、前記溶融物中のLiBHとLiNHのモル比は1:xであり、xは0.7<x<4.0を満たす)が提供される。ここで、LiBH−LiNHにおけるLiBHとLiNHのモル比は、溶融物中のLiBHとLiNHのモル比(1:x)が上記範囲を満たす限りにおいて任意である。xの好ましい範囲は上述したとおりであるが、溶融物を得るには、x=1であることが特に好ましい。また、溶融物中に含まれるLiBH−LiNHは、LiBH−3LiNHであることが好ましい。上記溶融物は、97℃以上の温度で得られる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
<イオン伝導体の製造>
(実施例1)
アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、テトラヒドロフラン(和光純薬製、純度99.5%、脱酸素、安定剤不含)15.8gを三口フラスコに量り取り、LiBH(アルドリッチ社製、純度90%)を1.18g加え、シーリングミキサー(中村科学機械工業製)で混合して溶解した。得られた溶液にLiNH(STREM CHEMICALS社製、純度95%)を3.75g加え[LiBH:LiNH=1:3のモル比]、27℃で1時間撹拌混合したところ、白濁した。
次に、得られた混合物を、真空下、150℃でアルゴンを流速5cc/minで流しながら、1時間乾燥させることで溶媒を除去した。溶媒除去は、混合物を撹拌しながら行った。その後、減圧下、150℃で3時間乾燥させた。この乾燥粉末をガラス容器に移した後、オートクレーブを用いて150℃に加熱して14時間保持した。その後、室温まで冷却して白色のイオン伝導体(LiBH−3LiNH)を得た。
(実施例2)
アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、テトラヒドロフラン(和光純薬製、純度99.5%、脱酸素、安定剤不含)15.8gを三口フラスコに量り取り、LiBH(アルドリッチ社製、純度90%)を1.65g加え、シーリングミキサー(中村科学機械工業製)で混合して溶解した。得られた溶液にLiNH(STREM CHEMICALS社製、純度95%)を1.74g加え[LiBH:LiNH=1:1のモル比]、40℃で1時間撹拌混合したところ、白濁した。
次に、得られた混合物を、真空下、150℃でアルゴンを流速5cc/minで流しながら、1時間乾燥させることで溶媒を除去した。溶媒除去は、混合物を撹拌しながら行った。その後、減圧下、150℃で3時間乾燥させた。この乾燥粉末をガラス容器に移した後、オートクレーブを用いて150℃に加熱して14時間保持した。その後、室温まで冷却して白色のイオン伝導体(LiBH−3LiNHとLiBHの混合物)を得た。ここで得られたイオン伝導体は、97℃付近で融解した。
(実施例3)
テトラヒドロフランの代わりにジエチルエーテル(和光純薬製、純度99.5%、脱酸素)52.8gを使用したことを除き、実施例2と同様にイオン伝導体(LiBH−3LiNHとLiBHの混合物)を製造した。ここで得られたイオン伝導体は、97℃付近で融解した。
(比較例1)
LiBHの量を1.50gに、LiNHの量を1.11gに変更したことを除き(LiBH:LiNH=1:0.7のモル比)、実施例2と同様にイオン伝導体(LiBH−3LiNHとLiBHの混合物)を製造した。
(比較例2)
LiBHの量を0.36gに、LiNHの量を1.5gに変更したことを除き(LiBH:LiNH=1:4のモル比)、実施例1と同様にイオン伝導体を製造した。白色のイオン伝導体(LiBH−3LiNHとLiNHの混合物)が得られた。
(参考例1)
アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、LiBH(アルドリッチ社製、純度90%)0.25gとLiNH(STREM CHEMICALS社製、純度95%)0.79g[LiBH:LiNH=0.25:0.75のモル比]を秤量した。これらを遊星ボールミル(400rpm、ジルコニアボール)で1時間、混合粉砕した。この混合粉末をガラス容器に移した後、オートクレーブを用いて150℃に加熱して14時間保持した。その後、室温まで冷却して白色のイオン伝導体(LiBH−3LiNH)を得た。
<X線回折測定>
実施例1〜3、比較例1および2、ならびに参考例1で得られたイオン伝導体の粉末について、Ar雰囲気下、室温にて、X線回折測定(PANalytical社製X‘pert Powder、CuKα:λ=1.5405Å)を実施した。得られた回折ピークを図1に示す。
実施例1〜3、比較例1および2、ならびに参考例1では、少なくとも、2θ=11.6deg、16.5deg、20.3deg、28.8deg、31.2deg、33.5degおよび48.1degに回折ピークが観測された。これは、LiBH−3LiNH結晶に帰属するピークであると考えられる。
<イオン伝導度測定>
実施例1〜3、比較例1および2、ならびに参考例1で得られたイオン伝導体を一軸成型(240MPa)に供し、厚さ約1mm、直径8mmのディスクを得た。実施例1、比較例2および参考例1のサンプルは室温(25℃)から150℃の温度範囲において、実施例2および3、ならびに比較例1のサンプルは室温(25℃)から90℃の温度範囲において、10℃間隔でリチウム電極を利用した四端子法による交流インピーダンス測定(SI1260 IMPEDANCE/GAIN―PHASE ANALYZER)を行い、リチウムイオン伝導度を算出した。具体的には、サンプルを25℃に設定した恒温槽に入れて30分間保持した後にイオン伝導度を測定し、続いて30℃〜150℃まで10℃ずつ恒温槽を昇温し、各温度で同様の操作を繰り返した。150℃での測定を終えた後は、140℃〜30℃まで10℃ずつ恒温槽を降温し、各温度で40分間保持した後にイオン伝導度を測定した。測定周波数範囲は0.1Hz〜1MHz、振幅は50mVとした。降温時のリチウムイオン伝導度の測定結果を図2に示す。
実施例1〜3のイオン伝導体は、良好なリチウムイオン伝導度を示し、LiBHの相転移温度である115℃未満においてもリチウムイオン伝導度が大きく低下することはなかった。また、実施例1〜3のイオン伝導体は、メカニカルミリング法によって製造した参考例1のイオン伝導体と比較しても、優れたリチウムイオン伝導性を有していた。一方、原料におけるLiBHの割合が多い比較例1のイオン伝導体は、高温域では比較的良好なリチウムイオン伝導度を得られたものの、低温域においてリチウムイオン伝導度の大幅な低下が見られた。また、原料におけるLiBHの割合が少ない比較例2のイオン伝導体は、良好なイオン伝導性が得られなかった。
以上説明したように、本発明によれば、イオン伝導性等の種々の特性に優れたイオン伝導体を効率よく製造することが可能となる。さらに、従来のメカニカルミリング法と比較しても、本発明の方法によると、得られるイオン伝導体のイオン伝導性を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

Claims (7)

  1. (a)LiBHおよびLiNHを含む原料と、エーテル系溶媒とを混合する工程と、
    (b)前記(a)工程で得られた混合物からエーテル系溶媒を除去する工程と
    を含み、前記原料におけるLiBHとLiNHのモル比は、LiBH:LiNH=1:x(式中、xは0.7<x<4.0を満たす)である、イオン伝導体の製造方法。
  2. 前記イオン伝導体は、X線回折(CuKα:λ=1.5405Å)において、少なくとも、2θ=11.6±0.6deg、16.5±0.8deg、20.3±1.0deg、28.8±1.4deg、31.2±1.6deg、33.5±1.7degおよび48.1±2.4degに回折ピークを有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記エーテル系溶媒は、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランおよびシクロペンチルメチルエーテルからなる群より選択される、請求項に記載の方法。
  4. 前記(a)工程における混合は、少なくともLiBHの一部が溶解する温度で行われる請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記(a)工程において、前記エーテル系溶媒はテトラヒドロフランであり、前記混合物に対する前記原料の濃度が1〜60質量%である請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記(a)工程において、前記エーテル系溶媒はジエチルエーテルであり、前記混合物に対する前記原料の濃度が1〜15質量%である請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記(b)工程におけるエーテル系溶媒の除去は、70〜180℃の温度で行われる請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
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