JP6750447B2 - 溶接接合構造 - Google Patents

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本発明は、形鋼を接合対象物に溶接接合するための溶接接合構造に関する。
従来から、被溶接鋼材に対しH型鋼材を溶接により一体連結するものとして、特許文献1に開示される裏当金を用いた突合わせ溶接方法が提案されている。また、スカラップを必要としない特許文献2に開示されるH形鋼溶接用裏当材、又は、鉄骨構造で圧延H形鋼の溶接接合工法に使用される特許文献3に開示される溶接用裏当材が提案されている。
特許文献1に開示されたH型鋼材の突合わせ溶接方法は、H型鋼材のフランジからウェブにかけて、このH型鋼材の端面方向に斜めに開先を形成し、この開先があるH型鋼材の端面を被溶接鋼材に突合わせた後、ウェブの両側に、このウェブ基部の各側面、フランジ内側面及び被溶接鋼材の側面に略合致する各1の裏当金を当接し、開先を含むフランジ、ウェブ、被溶接鋼材及び裏当金相互の間隙に溶接を施すようにしたことを特徴とする。
また、特許文献2に開示されるH形鋼溶接用裏当材は、設計開先形状に切断されたH形鋼におけるウェブ部とフランジ部との交叉部に嵌合する溝孔を有するとともに、同溝孔の奥壁を設計開先形状の面に沿った傾斜面に形成してなることを特徴とする。
さらに、特許文献3に開示される溶接用裏当材は、H形鋼の柱梁の溶接接合部におけるH形鋼梁のフランジ端部に、設計開先角度に等しい傾角を有する傾斜面を設けるとともに、同傾斜面下端縁とウェブフィレット部の側端縁との間に亘って、設計ルート間隔に等しい水平段部を設けてなる部分に取りつけられて、その形状が板状片でかつ先端部がウェブフィレットの曲率に沿う弯曲部を形成してなることを特徴とする。
特開昭63−126671号公報 実開昭56−122570号公報 実開平4−17385号公報
ここで、特許文献1〜3に開示された溶接用裏当材等の裏当金は、H形鋼のフランジとウェブとの境界でフィレットの曲率に沿う弯曲部が形成される。そして、裏当金がウェブの両側から挟み込むように取り付けられることで、H形鋼のウェブを部分的に切り欠いてスカラップを形成しなくても、被溶接鋼材に対しH形鋼を溶接できるものとなる。
しかし、特許文献1〜3に開示された溶接用裏当材等の裏当金は、H形鋼のフランジが幅方向で均一の板厚で形成されて、このH形鋼のフランジに形成された開先を被溶接鋼材に突き合わせた部分に用いられる。このため、特許文献1〜3に開示された溶接用裏当材等の裏当金は、幅方向で板厚差のあるH形鋼のフランジが対象とされていないため、このようなH形鋼を溶接する場合には、そのままの溶接方法を用いることができない。
そして、特許文献1〜3に開示された溶接用裏当材等の裏当金は、板厚差のあるH形鋼のフランジが対象とされていないため、被溶接鋼材に対して溶接されるH形鋼全体のエネルギー吸収性能等を向上させることができない。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであって、その目的とするところは、形鋼全体のエネルギー吸収性能等を向上させながら、経済的な溶接方法で形鋼を接合対象物に溶接接合することのできる溶接接合構造を提供することにある。
第1発明に係る溶接接合構造は、形鋼を接合対象物に溶接接合するための溶接接合構造であって、所定の断面形状で形成された形鋼と、接合対象物に取り付けられる裏当金と、前記形鋼の材軸方向の端部に設けられる第1エンドタブとを備え、前記形鋼は、材軸方向に対する断面で幅方向に延びるフランジと、前記フランジの内面に連結されるウェブとを有し、前記フランジの内面又は外面に前記裏当金が当接されて、前記フランジは、前記裏当金の高さ方向の反対側に拡開させた母材開先面が形成されて、幅方向で前記ウェブが連結される拘束端側に形成される厚板部の板厚よりも、幅方向で前記ウェブから離間させた自由端側に形成される薄板部の板厚が小さくなって、前記第1エンドタブは、幅方向で前記厚板部の側方に設けられることで、前記厚板部と前記薄板部との板厚差が補完されて、幅方向で前記フランジの略全幅を前記厚板部の板厚で溶接接合できるように、前記裏当金の高さ方向の反対側に拡開させた補完開先面が形成されることを特徴とする。
第2発明に係る溶接接合構造は、第1発明において、前記形鋼は、前記フランジの内面に前記裏当金が当接されて、前記フランジは、前記母材開先面が前記フランジの外面側に拡開させて形成されるとともに、前記厚板部に前記薄板部から前記フランジの内面側に突出させた段差が形成されて、前記第1エンドタブは、幅方向で前記段差の側方に設けられて、前記フランジの内面側で前記薄板部と前記裏当金とに挟み込まれることで、前記厚板部と前記薄板部との板厚差が補完されて、前記補完開先面が前記フランジの外面側に拡開させて形成されることを特徴とする。
第3発明に係る溶接接合構造は、第1発明において、前記形鋼は、前記フランジの外面に前記裏当金が当接されて、前記フランジは、前記母材開先面が前記フランジの内面側に拡開させて形成されるとともに、前記厚板部に前記薄板部から前記フランジの内面側に突出させた段差が形成されて、前記第1エンドタブは、幅方向で前記段差の側方に設けられて、前記フランジの内面側で前記薄板部に当接されることで、前記厚板部と前記薄板部との板厚差が補完されて、前記補完開先面が前記フランジの内面側に拡開させて形成されることを特徴とする。
第4発明に係る溶接接合構造は、第2発明において、前記形鋼は、前記フランジよりも材軸方向に突出させたウェブ端面が前記ウェブに形成されて、幅方向で前記ウェブ端面の側方に前記裏当金が設けられて、前記フランジは、前記母材開先面の始端部と接合対象物とを離間させることで、前記ウェブ端面及び前記裏当金が底面に配置されるルートギャップが形成されることを特徴とする。
第5発明に係る溶接接合構造は、第2発明又は第3発明において、前記形鋼は、前記ウェブの上下両端が一対の前記フランジに連結されるとともに、前記フランジに連結される箇所で前記ウェブにスカラップが形成されて、一対の前記フランジのうち上部の前記フランジでは、前記スカラップに挿通された前記裏当金が前記フランジの内面に当接されるとともに、一対の前記フランジのうち下部の前記フランジでは、前記裏当金が前記フランジの外面に当接されることを特徴とする。
第6発明に係る溶接接合構造は、第1発明〜第5発明の何れかにおいて、前記形鋼の材軸方向の端部に設けられる第2エンドタブをさらに備え、前記第2エンドタブは、幅方向で前記薄板部の側方に設けられて、前記第1エンドタブに当接されるとともに、前記裏当金の高さ方向の反対側に拡開させた延伸開先面が形成されることを特徴とする。
第1発明〜第6発明によれば、形鋼のフランジの厚板部が形成される部分、薄板部が形成される部分、及び薄板部の側方となる部分で、厚板部の板厚で接合対象物の側面との間に溶接金属が充填されるため、幅方向でフランジの略全幅を厚板部の板厚で溶接接合できるものとなる。このとき、厚板部と薄板部とでフランジに板厚差が形成されるにもかかわらず、特殊な溶接機器等を使用することなく、従来と同様のガスシールドアーク溶接工法等が利用できるため、形鋼を接合対象物に経済的に溶接接合することが可能となる。また、厚板部と薄板部とでフランジに板厚差が形成されるため、フランジのひずみ発生量を抑制するとともに、フランジの局部座屈後の圧縮応力の負担能力を高めて、形鋼全体でのエネルギー吸収性能を向上させることが可能となる。
特に、第2発明、第3発明によれば、H形鋼等が用いられた形鋼の上部及び下部のフランジにおいて、特殊な溶接機器等を使用することなく、従来と同様のガスシールドアーク溶接工法等を利用することが可能となる。
特に、第4発明によれば、材軸方向の端部でウェブにスカラップが形成されていないノンスカラップのH形鋼等の形鋼においても、特殊な溶接機器等を使用することなく、従来と同様のガスシールドアーク溶接工法等を利用することが可能となる。
特に、第5発明によれば、材軸方向の端部でウェブにスカラップが形成されたH形鋼等の形鋼においても、特殊な溶接機器等を使用することなく、従来と同様のガスシールドアーク溶接工法等を利用することが可能となる。
特に、第6発明によれば、薄板部の側方に第2エンドタブが設けられるため、フランジの厚板部から薄板部及び第2エンドタブに至るまで、幅方向でフランジの全幅を溶接接合することが可能となる。
本発明を適用した溶接接合構造が用いられる形鋼の柱梁接合部を示す斜視図である。 本発明を適用した溶接接合構造が用いられるH形鋼を示す正面図である。 本発明を適用した溶接接合構造が用いられる溝形鋼を示す正面図である。 (a)は、本発明を適用した溶接接合構造が用いられるCT形鋼を示す正面図であり、(b)は、その山形鋼を示す正面図である。 本発明を適用した溶接接合構造が用いられるスカラップが形成された形鋼の端部を示す側面図である。 本発明を適用した溶接接合構造が用いられるノンスカラップの形鋼の端部を示す側面図である。 (a)は、本発明を適用した溶接接合構造が用いられるスカラップが形成された形鋼の端部における上部のフランジを示す側面図であり、(b)は、その下部のフランジを示す側面図である。 (a)は、本発明を適用した溶接接合構造が用いられるノンスカラップの形鋼の端部における上部のフランジを示す側面図であり、(b)は、その下部のフランジを示す側面図である。 (a)は、本発明を適用した溶接接合構造で各1箇所の段差が形成されたフランジを示す正面図であり、(b)は、2箇所以上の段差が形成されたフランジを示す正面図であり、(c)は、略テーパ状に形成されたフランジを示す正面図である。 本発明を適用した溶接接合構造でスカラップが形成された形鋼の端部における上部のフランジの開先面を示す斜視図である。 本発明を適用した溶接接合構造でスカラップが形成された形鋼の端部における下部のフランジの開先面を示す斜視図である。 本発明を適用した溶接接合構造でノンスカラップの形鋼の端部におけるフランジの開先面を示す斜視図である。 (a)は、スカラップが形成された形鋼の上部のフランジを示す正面図であり、(b)は、スカラップが形成された形鋼の下部のフランジを示す正面図であり、(c)は、ノンスカラップの形鋼のフランジを示す正面図である。 (a)は、図13(a)に示す溶接接合構造のA−A線断面図であり、(b)は、そのB−B線断面図であり、(c)は、そのC−C線断面図である。 (a)は、図13(b)に示す溶接接合構造のA−A線断面図であり、(b)は、そのB−B線断面図であり、(c)は、そのC−C線断面図である。 (a)は、図13(c)に示す溶接接合構造のA−A線断面図であり、(b)は、そのB−B線断面図であり、(c)は、そのC−C線断面図である。 (a)は、互いに傾角が異なる母材開先面と補完開先面とを示す側面図、(b)は、互いに傾角が異なる母材開先面又は補完開先面と延伸開先面とを示す側面図、(c)は、互いに段違いの母材開先面と補完開先面又は延伸開先面とを示す側面図である。 (a)は、第2エンドタブに配置された溶接金属の折返部を示す正面図であり、(b)は、薄板部の両端と一致させた溶接金属の折返部を示す正面図であり、(c)は、薄板部の両端よりも後退させた溶接金属の折返部を示す正面図である。 本発明を適用した溶接接合構造が用いられる形鋼の梁端接合部を示す斜視図である。
以下、本発明を適用した溶接接合構造1を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した溶接接合構造1は、図1に示すように、例えば、住宅、学校、事務所、病院施設等の建築物等において、梁材と柱材とを接合させた柱梁接合部等で用いられて、梁材等となる形鋼7を柱材等となる接合対象物8に溶接接合するために用いられる。
本発明を適用した溶接接合構造1は、H形鋼71等のフランジ2を備えた形鋼7と、H形鋼、角形鋼管、及びダイアフラム等の接合対象物8に取り付けられる裏当金4と、形鋼7の材軸方向Xの端部7aに設けられる第1エンドタブ5とを備える。また、本発明を適用した溶接接合構造1は、必要に応じて、形鋼7の材軸方向Xの端部7aに設けられる第2エンドタブ6をさらに備える。
形鋼7は、例えば、梁材、柱材又は斜材等の構造材として、又は、倉庫棚等の各種設備の構成材として用いられる。形鋼7は、材軸方向Xに対して所定の断面形状で形成されて、図2に示すように、断面形状が略H形状に形成されたH形鋼71が用いられるほか、図3に示すように、断面形状が略C形状に形成された溝形鋼72が用いられてもよい。
形鋼7は、図2、図3に示すように、材軸方向Xに対する断面で幅方向Yに延びるフランジ2と高さ方向Zに延びるウェブ3とを有する。形鋼7は、H形鋼71又は溝形鋼72が用いられる場合に、高さ方向Zの上部及び下部で一対となった各々のフランジ2にウェブ3の上下両端が連結されることで、一対のフランジ2にウェブ3が架設される。
形鋼7は、ウェブ3の上端又は下端が連結されるフランジ2の片面(即ち、フランジ2においてウェブ3と連結された面)がフランジ2の内面2aとなるとともに、ウェブ3が連結されないフランジ2の片面(即ち、フランジ2においてウェブ3と接続された面とは反対側の面)がフランジ2の外面2bとなって、各々のフランジ2の内面2aが互いに対向して配置される。
形鋼7は、H形鋼71が用いられる場合に、例えば、一対のフランジ2とウェブ3とを高周波抵抗溶接等で互いに接合させた溶接軽量H形鋼が用いられる。このとき、形鋼7は、必要に応じて、一対のフランジ2とウェブ3とをサブマージアーク溶接等で接合させた溶接H形鋼、又は、圧延で製造した圧延H形鋼等が用いられてもよい。
形鋼7は、主に、一対のフランジ2が高さ方向Zで互いに離間して略平行に形成されるとともに、ウェブ3の上下両端と各々のフランジ2とが互いに略直交して形成されるものとなる。なお、形鋼7は、図4に示すように、ウェブ3の上端又は下端が1個のフランジ2に連結されたCT形鋼73又は山形鋼74が用いられてもよい。
形鋼7は、図5に示すように、ウェブ3がフランジ2に連結される箇所で、ウェブ3を略湾曲状等に切り欠くことで、材軸方向Xの端部7aでウェブ3にスカラップ30が形成されたH形鋼71等が用いられる。このとき、形鋼7は、材軸方向Xの端部7aにおけるフランジ2の内面2a側で、ウェブ3にスカラップ30による隙間Gが形成される。
形鋼7は、必要に応じて、図6に示すように、材軸方向Xの端部7aでウェブ3にスカラップが形成されていないノンスカラップのH形鋼71等が用いられてもよい。このとき、形鋼7は、ウェブ3にスカラップによる隙間が形成されることなく、フランジ2よりも材軸方向Xに突出させた略平坦状等のウェブ端面31がウェブ3に形成される。
フランジ2は、図2〜図4に示すように、幅方向Yでウェブ3が連結される拘束端側αに厚板部21が形成されて、幅方向Yでウェブ3から離間させた自由端側βに薄板部22が形成される。フランジ2は、拘束端側αがウェブ3に連結されて拘束された状態となるとともに、自由端側βがウェブ3に連結されることなく拘束されていない状態となる。
フランジ2は、厚板部21の板厚t1よりも薄板部22の板厚t2が小さくなる。このとき、フランジ2は、例えば、厚板部21の板厚t1が幅方向Yで略均一となるとともに、薄板部22の板厚t2が幅方向Yで略均一となって、厚板部21の板厚t1が6mm〜16mm程度となるとともに、薄板部22の板厚t2が2mm〜13mm程度となる。
フランジ2は、厚板部21の板厚t1及び薄板部22の板厚t2が幅方向Yで略均一となることで、薄板部22からフランジ2の内面2a側に突出させた段差23が厚板部21に形成される。このとき、フランジ2は、幅方向Yで所定の箇所に段差23が形成されて、厚板部21と薄板部22との境界における段差23の高さが、厚板部21の板厚t1と薄板部22の板厚t2との板厚差Δt(=t1−t2)となる。
フランジ2は、図2、図4(a)に示すように、H形鋼71又はCT形鋼73の形鋼7が用いられる場合に、幅方向Yでウェブ3の両側方の各1箇所に段差23が形成される。また、フランジ2は、図3、図4(b)に示すように、溝形鋼72又は山形鋼74の形鋼7が用いられる場合に、幅方向Yでウェブ3の片側方の1箇所に段差23が形成される。
フランジ2は、例えば、厚板部21の幅寸法b1を20mm〜150mm程度、薄板部22の幅寸法b2を10mm〜80mm程度として、幅方向Yの全幅寸法bが40mm〜160mm程度となる。このとき、フランジ2は、図2、図3に示すように、H形鋼71又は溝形鋼72の形鋼7が用いられる場合に、一対のフランジ2の各々の内面2aに形成された各々の段差23が、幅方向Yで互いに略同一の位置に配置される。
フランジ2は、フランジ2の内面2aにのみ段差23が形成されることで、フランジ2の外面2bが略平坦状に形成される。また、フランジ2は、必要に応じて、フランジ2の外面2bにのみ段差23が形成されて、フランジ2の内面2aが略平坦状に形成されてもよく、さらに、フランジ2の内面2a及び外面2bに段差23が形成されてもよい。
なお、フランジ2は、必要に応じて、幅方向Yでウェブ3の片側方又は両側方に、合計で2箇所以上の段差23が形成されてもよい。また、フランジ2は、拘束端側αの厚板部21の板厚t1を、自由端側βの薄板部22の板厚t2まで漸減させることで、幅方向Yで略テーパ状に形成されて、段差23の一部又は全部が形成されなくてもよい。
形鋼7は、図7、図8に示すように、材軸方向Xの端部7aにおけるフランジ2の内面2a又は外面2bに、鉄鋼又はセラミック等を材質とする裏当金4が当接される。裏当金4は、接合対象物8となる角形鋼管等の側面8aに仮付け溶接等で取り付けられるとともに、接合対象物8の側面8aから突出させた裏当金4の上面4a及び下面4bの何れかが、フランジ2の内面2a及び外面2bの何れかに当接される。
フランジ2は、裏当金4の高さ方向Zの反対側に拡開させた母材開先面20が形成される。母材開先面20は、接合対象物8の側面8aに最も近接させた始端部20aを裏当金4側として、裏当金4側から裏当金4の高さ方向Zの反対側まで、接合対象物8の側面8aと次第に離間するように材軸方向Xに傾斜させることで、裏当金4の高さ方向Zの反対側に拡開させたものとなる。また、フランジ2は、母材開先面20の始端部20aと接合対象物8の側面8aとを材軸方向Xに離間させることで、裏当金4が底面に配置されるルートギャップ40が形成される。
形鋼7は、図7に示すように、スカラップ30が形成されたH形鋼71等が用いられる場合に、形鋼7の材軸方向Xの端部7aと接合対象物8の側面8aとが、主に、現場施工によって溶接接合される。そして、形鋼7は、一対のフランジ2のうち上部のフランジ2では、裏当金4がフランジ2の内面2aに当接されるとともに、一対のフランジ2のうち下部のフランジ2では、裏当金4がフランジ2の外面2bに当接されるものとなる。
このとき、上部のフランジ2では、図7(a)に示すように、裏当金4の高さ方向Zの反対側に拡開させた母材開先面20が形成されるため、フランジ2の外面2b側に拡開させた母材開先面20となって、上方から溶接接合される。また、下部のフランジ2では、図7(b)に示すように、裏当金4の高さ方向Zの反対側に拡開させた母材開先面20が形成されるため、フランジ2の内面2a側に拡開させた母材開先面20となって、上方から溶接接合される。
これに対して、形鋼7は、図8に示すように、ノンスカラップのH形鋼71等が用いられる場合に、形鋼7の材軸方向Xの端部7aと接合対象物8の側面8aとが、主に、工場施工によって溶接接合される。そして、形鋼7は、接合対象物8の側面8aに上部のフランジ2を溶接した後に、接合対象物8及び形鋼7を高さ方向Zに反転させて、接合対象物8の側面8aに下部のフランジ2を溶接するものとなる。
このとき、上部及び下部の何れのフランジ2でも、裏当金4がフランジ2の内面2aに当接されるものとなるが、工場施工で上方から溶接接合できるものとなる。そして、上部のフランジ2では、図8(a)に示すように、裏当金4の高さ方向Zの反対側に拡開させた母材開先面20が形成されるため、フランジ2の外面2b側に拡開させた母材開先面20となる。また、下部のフランジ2でも、図8(b)に示すように、裏当金4の高さ方向Zの反対側に拡開させた母材開先面20が形成されるため、フランジ2の外面2b側に拡開させた母材開先面20となる。
第1エンドタブ5は、鉄鋼又はセラミック等を材質として、図9に示すように、幅方向Yで厚板部21の側方に設けられる。第1エンドタブ5は、主に、幅方向Yで薄板部22の両端よりも側方に突出させることが望ましい。第1エンドタブ5は、幅方向Yで厚板部21の側方に設けられることで、厚板部21と薄板部22との板厚差Δtが補完されるとともに、裏当金4の高さ方向Zの反対側に拡開させた補完開先面50が形成されることで、幅方向Yでフランジ2の略全幅を厚板部21の板厚t1で溶接接合できるものとなる。なお、裏当金4も、主に、幅方向Yで薄板部22の両端よりも側方に突出させることが望ましい。
ここで、第1エンドタブ5は、図9(a)に示すように、フランジ2に各1箇所の段差23が形成される場合に、段差23の高さと略同程度の大きさの板厚t5とする。そして、第1エンドタブ5は、薄板部22及び段差23に当接させて設けられて、厚板部21と薄板部22との板厚差Δtが補完されるものとなる。
また、第1エンドタブ5は、図9(b)に示すように、フランジ2に2箇所以上の段差23が形成される場合に、各々の段差23の高さと略同程度の板厚t5とした複数の第1エンドタブ5が設けられる。そして、各々の第1エンドタブ5は、各々の段差23に当接させて設けられて、厚板部21と薄板部22との板厚差Δtが補完される。なお、複数の第1エンドタブ5が設けられるほか、フランジ2の各々の段差23に略合致する階段状に形成された1個の第1エンドタブ5が設けられてもよい。
さらに、第1エンドタブ5は、図9(c)に示すように、幅方向Yで略テーパ状のフランジ2が形成される場合に、幅方向Yで板厚t5が漸増する略テーパ状の第1エンドタブ5が設けられる。そして、この第1エンドタブ5は、フランジ2のテーパ面に当接させて設けられて、最大の板厚t1となる厚板部21から最小の板厚t2となる薄板部22まで板厚t5が漸増することで、厚板部21と薄板部22との板厚差Δtが補完される。
第1エンドタブ5は、必要に応じて、第2エンドタブ6とともに設けられる。このとき、第1エンドタブ5及び第2エンドタブ6は、必要に応じて、フランジ2又は裏当金4等に仮付け溶接等で取り付けられる。第2エンドタブ6は、鉄鋼又はセラミック等を材質とする。そして、第2エンドタブ6は、幅方向Yで薄板部22の側方に設けられて、第1エンドタブ5及び薄板部22に当接されるとともに、裏当金4の高さ方向Zの反対側に拡開させた延伸開先面60が形成される。
なお、第2エンドタブ6は、図9(a)〜(c)に示すものの場合、薄板部22の板厚t2と略同程度の大きさの厚さt6としているが、第2エンドタブの厚さt6については、必ずしも薄板部22の板厚t2と略同程度の大きさにしなくてもよい。
第1エンドタブ5は、図10に示すように、スカラップ30が形成されたH形鋼71等の上部のフランジ2に設けられる場合に、フランジ2の内面2a側で薄板部22と裏当金4とに挟み込まれる。そして、第1エンドタブ5は、裏当金4の高さ方向Zの反対側に拡開させた補完開先面50が形成されることで、フランジ2の外面2b側に拡開させた補完開先面50となる。また、第2エンドタブ6も、裏当金4の高さ方向Zの反対側に拡開させた延伸開先面60が形成されることで、フランジ2の外面2b側に拡開させた延伸開先面60となる。
第1エンドタブ5は、図11に示すように、スカラップ30が形成されたH形鋼71等の下部のフランジ2に設けられる場合に、フランジ2の内面2a側に載せ置かれて薄板部22に当接される。このとき、第1エンドタブ5は、裏当金4の高さ方向Zの反対側に拡開させた補完開先面50が形成されることで、フランジ2の内面2a側に拡開させた補完開先面50となる。また、第2エンドタブ6も、裏当金4の高さ方向Zの反対側に拡開させた延伸開先面60が形成されることで、フランジ2の内面2a側に拡開させた延伸開先面60となる。このとき、第2エンドタブ6は、薄板部22の板厚t2と略同程度の大きさの板厚t6とする。
第1エンドタブ5は、図12に示すように、ノンスカラップのH形鋼71等のフランジ2に設けられる場合に、上部及び下部のフランジ2の内面2a側で薄板部22と裏当金4とに挟み込まれる。このとき、第1エンドタブ5は、裏当金4の高さ方向Zの反対側に拡開させた補完開先面50が形成されることで、上部及び下部の何れのフランジ2でも外面2b側に拡開させた補完開先面50となる。また、第2エンドタブ6も、裏当金4の高さ方向Zの反対側に拡開させた延伸開先面60が形成されることで、上部及び下部の何れのフランジ2でも外面2b側に拡開させた延伸開先面60となる。
本発明を適用した溶接接合構造1は、図10、図11に示すように、スカラップ30が形成されたH形鋼71等が形鋼7として用いられる場合に、裏当金4が底面に配置されるルートギャップ40が形成される。また、本発明を適用した溶接接合構造1は、図12に示すように、ノンスカラップのH形鋼71等が形鋼7として用いられる場合に、形鋼7のウェブ3の側方に裏当金4が設けられる。このとき、本発明を適用した溶接接合構造1は、ウェブ端面31と裏当金4の上面4aとで略同一平面が形成されることで、ウェブ端面31及び裏当金4が底面に配置されるルートギャップ40が形成されるものとなる。
本発明を適用した溶接接合構造1は、図13に示すように、厚板部21と薄板部22との板厚差Δtが第1エンドタブ5で補完されるとともに、裏当金4の高さ方向Zの反対側に拡開させた補完開先面50が第1エンドタブ5に形成されることで、幅方向Yでフランジ2の略全幅を厚板部21の板厚t1で溶接接合できるものとなる。このとき、本発明を適用した溶接接合構造1は、図14〜図16に示すように、フランジ2の母材開先面20、補完開先面50、及び延伸開先面60と接合対象物8の側面8aとの間に、例えば、CO2等のガスシールドアーク溶接工法で、複数の溶接層を積層させた溶接金属Wが充填される。
本発明を適用した溶接接合構造1は、図13(a)、図14に示すように、スカラップ30が形成されたH形鋼71等の上部のフランジ2に設けられる場合に、スカラップ30の隙間Gに裏当金4が挿通されて、フランジ2の外面2b側から溶接金属Wが充填される。また、本発明を適用した溶接接合構造1は、図13(b)、図15に示すように、スカラップ30が形成されたH形鋼71等の下部のフランジ2に設けられる場合に、フランジ2の内面2a側からスカラップ30の隙間Gを利用して溶接金属Wが充填される。さらに、本発明を適用した溶接接合構造1は、図13(c)、図16に示すように、ノンスカラップのH形鋼71等のフランジ2に設けられる場合に、形鋼7を高さ方向Zに反転させることで、フランジ2の外面2b側から溶接金属Wが充填される。なお、形鋼7のウェブ3にフィレットが形成される場合は、このフィレットの形状に沿うように裏当金4の側端部を湾曲させた形状とする。そして、図2、図4(a)に示すH形鋼71又はCT形鋼73の形鋼7が用いられる場合は、幅方向Yでウェブ3の両側方に一対となって裏当金4が設けられる。
厚板部21が形成される部分では、図14(a)、図15(a)、図16(a)に示すように、厚板部21の板厚t1で母材開先面20が形成されて、母材開先面20と接合対象物8の側面8aとの間に溶接金属Wが充填される。また、薄板部22が形成される部分では、図14(b)、図15(b)、図16(b)に示すように、第1エンドタブ5の板厚t5で補完開先面50が形成されるとともに、薄板部22の板厚t2で母材開先面20が形成されて、補完開先面50と母材開先面20とを併せた厚板部21の板厚t1で、補完開先面50及び母材開先面20と接合対象物8の側面8aとの間に溶接金属Wが充填される。そして、薄板部22の側方となる部分では、図14(c)、図15(c)、図16(c)に示すように、第1エンドタブ5の板厚t5で補完開先面50が形成されるとともに、第2エンドタブ6の板厚t6で延伸開先面60が形成されて、補完開先面50と延伸開先面60とを併せた厚板部21の板厚t1で、補完開先面50及び延伸開先面60と接合対象物8の側面8aとの間に溶接金属Wが充填される。なお、第2エンドタブ6の厚さt6は、図15(c)に示す場合、薄板部22の板厚t2と略同程度の大きさとしているが、図14(c)、図16(c)に示す場合、必ずしも薄板部22の板厚t2と略同程度の大きさにしなくてもよい。
本発明を適用した溶接接合構造1は、図13〜図16に示すように、厚板部21が形成される部分、薄板部22が形成される部分、及び薄板部22の側方となる部分で、厚板部21の板厚t1で接合対象物8の側面8aとの間に溶接金属Wが充填されるため、幅方向Yでフランジ2の略全幅を厚板部21の板厚t1で溶接接合できるものとなる。このとき、本発明を適用した溶接接合構造1は、厚板部21と薄板部22とでフランジ2に板厚差Δtが形成されるにもかかわらず、特殊な溶接機器等を使用することなく、従来と同様のガスシールドアーク溶接工法等が利用できるため、形鋼7を接合対象物8に経済的に溶接接合することが可能となる。そして、本発明を適用した溶接接合構造1は、厚板部21と薄板部22とでフランジ2に板厚差Δtが形成されるため、フランジ2のひずみ発生量を抑制するとともに、フランジ2の局部座屈後の圧縮応力の負担能力を高めて、形鋼7全体でのエネルギー吸収性能を向上させることが可能となる。
なお、本発明を適用した溶接接合構造1は、フランジ2の母材開先面20と第1エンドタブ5の補完開先面50及び第2エンドタブ6の延伸開先面60とが、互いに略同一の傾角となって、幅方向Y及び高さ方向Zに連続させた略同一平面となることが望ましい。本発明を適用した溶接接合構造1は、これに限らず、図17(a)に示すように、母材開先面20の傾角と補完開先面50の傾角とが異なってもよく、図17(b)に示すように、母材開先面20又は補完開先面50の傾角と延伸開先面60の傾角とが異なってもよい。また、本発明を適用した溶接接合構造1は、図17(c)に示すように、母材開先面20と補完開先面50又は延伸開先面60とが段違いとなることで、略同一平面とならなくてもよい。
本発明を適用した溶接接合構造1は、図18(a)に示すように、フランジ2の幅方向Yの両端に溶接金属Wの折返部Rを形成しながら、複数の溶接層を積層させて溶接金属Wが充填される。このとき、本発明を適用した溶接接合構造1は、薄板部22の側方に第2エンドタブ6が設けられて、フランジ2の厚板部21から薄板部22及び第2エンドタブ6に至るまで、フランジ2の全幅を溶接接合できるものとなる。
これに対して、本発明を適用した溶接接合構造1は、図18(b)、(c)に示すように、薄板部22の側方に第2エンドタブ6が設けられない場合であっても、フランジ2の略全幅を溶接接合できるものとする。このとき、本発明を適用した溶接接合構造1は、図18(b)に示すように、幅方向Yで薄板部22の両端と一致させた位置に溶接金属Wの折返部Rが配置されてもよく、また、図18(c)に示すように、幅方向Yで薄板部22の両端よりも若干後退させた位置に溶接金属Wの折返部Rが配置されてもよい。
なお、本発明を適用した溶接接合構造1は、図1に示すように、梁材と柱材とを互いに接合させる柱梁接合部で、接合対象物8となる角形鋼管等の側面又はダイアフラム等に溶接接合するために用いられるほか、図19に示すように、複数の梁材の梁端接合部で用いられてもよい。このとき、本発明を適用した溶接接合構造1は、複数の梁材となる各々の形鋼7の材軸方向Xの端部7aを互いに対向させて、何れか一方又は両方の形鋼7のフランジ2に母材開先面20が形成されることで、形鋼7が溶接接合されるものとなる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。
1 :溶接接合構造
2 :フランジ
2a :内面
2b :外面
20 :母材開先面
20a :始端部
21 :厚板部
22 :薄板部
23 :段差
3 :ウェブ
30 :スカラップ
31 :ウェブ端面
4 :裏当金
4a :上面
4b :下面
40 :ルートギャップ
5 :第1エンドタブ
50 :補完開先面
6 :第2エンドタブ
60 :延伸開先面
7 :形鋼
7a :端部
71 :H形鋼
72 :溝形鋼
73 :CT形鋼
74 :山形鋼
8 :接合対象物
8a :側面
G :隙間
R :折返部
W :溶接金属
α :拘束端側
β :自由端側
X :材軸方向
Y :幅方向
Z :高さ方向

Claims (6)

  1. 形鋼を接合対象物に溶接接合するための溶接接合構造であって、
    所定の断面形状で形成された形鋼と、接合対象物に取り付けられる裏当金と、前記形鋼の材軸方向の端部に設けられる第1エンドタブとを備え、
    前記形鋼は、材軸方向に対する断面で幅方向に延びるフランジと、前記フランジの内面に連結されるウェブとを有し、前記フランジの内面又は外面に前記裏当金が当接されて、
    前記フランジは、前記裏当金の高さ方向の反対側に拡開させた母材開先面が形成されて、幅方向で前記ウェブが連結される拘束端側に形成される厚板部の板厚よりも、幅方向で前記ウェブから離間させた自由端側に形成される薄板部の板厚が小さくなって、
    前記第1エンドタブは、幅方向で前記厚板部の側方に設けられることで、前記厚板部と前記薄板部との板厚差が補完されて、幅方向で前記フランジの略全幅を前記厚板部の板厚で溶接接合できるように、前記裏当金の高さ方向の反対側に拡開させた補完開先面が形成されること
    を特徴とする溶接接合構造。
  2. 前記形鋼は、前記フランジの内面に前記裏当金が当接されて、
    前記フランジは、前記母材開先面が前記フランジの外面側に拡開させて形成されるとともに、前記厚板部に前記薄板部から前記フランジの内面側に突出させた段差が形成されて、
    前記第1エンドタブは、幅方向で前記段差の側方に設けられて、前記フランジの内面側で前記薄板部と前記裏当金とに挟み込まれることで、前記厚板部と前記薄板部との板厚差が補完されて、前記補完開先面が前記フランジの外面側に拡開させて形成されること
    を特徴とする請求項1記載の溶接接合構造。
  3. 前記形鋼は、前記フランジの外面に前記裏当金が当接されて、
    前記フランジは、前記母材開先面が前記フランジの内面側に拡開させて形成されるとともに、前記厚板部に前記薄板部から前記フランジの内面側に突出させた段差が形成されて、
    前記第1エンドタブは、幅方向で前記段差の側方に設けられて、前記フランジの内面側で前記薄板部に当接されることで、前記厚板部と前記薄板部との板厚差が補完されて、前記補完開先面が前記フランジの内面側に拡開させて形成されること
    を特徴とする請求項1記載の溶接接合構造。
  4. 前記形鋼は、前記フランジよりも材軸方向に突出させたウェブ端面が前記ウェブに形成されて、幅方向で前記ウェブ端面の側方に前記裏当金が設けられて、
    前記フランジは、前記母材開先面の始端部と接合対象物とを離間させることで、前記ウェブ端面及び前記裏当金が底面に配置されるルートギャップが形成されること
    を特徴とする請求項2記載の溶接接合構造。
  5. 前記形鋼は、前記ウェブの上下両端が一対の前記フランジに連結されるとともに、前記フランジに連結される箇所で前記ウェブにスカラップが形成されて、一対の前記フランジのうち上部の前記フランジでは、前記スカラップに挿通された前記裏当金が前記フランジの内面に当接されるとともに、一対の前記フランジのうち下部の前記フランジでは、前記裏当金が前記フランジの外面に当接されること
    を特徴とする請求項2又は3記載の溶接接合構造。
  6. 前記形鋼の材軸方向の端部に設けられる第2エンドタブをさらに備え、
    前記第2エンドタブは、幅方向で前記薄板部の側方に設けられて、前記第1エンドタブに当接されるとともに、前記裏当金の高さ方向の反対側に拡開させた延伸開先面が形成されること
    を特徴とする請求項1〜5の何れか1項記載の溶接接合構造。
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