JP6748561B2 - シャッター側制御装置、及びシャッターの制御システム - Google Patents
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Description
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の開口部の開閉を行うためのシャッターカーテンの状態を制御するためのシャッター側制御装置、及びシャッターの制御システムに関するものである。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
最初に、実施の形態に係るシャッター側制御装置が適用される管理システムの構成について説明する。以下の説明では、図1のX方向をシャッターの左右方向(+X方向をシャッターの左方向、−X方向をシャッターの右方向)、図1のY方向をシャッターの上下方向(+Y方向をシャッターの上方向、−Y方向をシャッターの下方向)、X方向及びY方向に直交する方向を前後方向(図1の紙面の手前側に至る方向をシャッターの前方向(建物の屋外側の方向)、図1の紙面の奥側に至る方向をシャッターの後方向(建物の屋内側の方向))と称する。
シャッター1は、枠体10、シャッター収納部20、シャッターカーテン30、開閉機40、位置検知部50、異常検知部51、電源装置60、及び巻取り軸(図示省略)を備えて構成されている。このシャッター1は、上述のように窓シャッターであって、図1に示すように、建物の躯体(図示省略)に形成された開口部2には開閉式の窓(図示省略)が設けられており、この窓よりも建物の屋外側にシャッターカーテン30が設けられている。このため、シャッターカーテン30は、開口部2を、当該開口部2の開口面内ではなく当該開口部2の開口面よりも建物の屋外側において開閉することになるが、このような開閉であっても、開口部2を介した人や物の出入りを制限するための開閉を行う点において同様であるため、「開口部2を開閉する」ものとして説明する。なお、この窓は、例えば公知の開閉式の窓(一例としてサッシ窓等)を採用することができるので、その詳細な説明は省略する。
枠体10は、建物の躯体に形成された開口部2に設けられるものである。この枠体10は、複数の枠材を相互に組み合わせることによって構成されており、具体的には、図1に示すように、複数の枠材は、左縦枠11、右縦枠12、及び下枠13から構成されている。そして、これら左縦枠11、右縦枠12、及び下枠13は、それぞれ開口部2の周縁における建物の躯体の外面に公知の方法で直接的に固定されている。
シャッター収納部20は、シャッター1の各部を収納するための中空状体であり、開口部2の上端近傍位置に取り付けられている。このシャッター収納部20の内部には、開閉機40、位置検知部50、異常検知部51、電源装置60、及び巻取り軸が収納されている。また、この巻取り軸にてシャッターカーテン30が巻装されている状態では、シャッターカーテン30も、シャッター収納部20の内部に収納される。また、このシャッター収納部20の具体的な構成については任意であるが、例えば、折り曲げ成形された複数のスチール製の板状体を、ビスや取付ネジ等の取付具によって相互に接続して形成している。
シャッターカーテン30は、巻取り軸によって巻上げ又は巻出しされることで、全開状態、全閉状態、あるいは非全開閉状態(半開状態)とする遮蔽手段である。このシャッターカーテン30の左右方向の両端部の各々は、ガイドレールのコ字状の開放端部を介してガイドレールの内部に挿入されており、上下方向においてはガイドレールの内部をスライド移動可能であり、かつ、前後方向においてはガイドレールの外部に脱落しないように規制されている。また、シャッターカーテン30の上端部には、連結スラット(図示省略)が接続されている。連結スラットは、シャッターカーテン30を後述する巻取り軸の巻取りシャフト(図示省略)に連結するためのものであり、シャッターカーテン30の上端部の左右方向全長にわたって形成されている。また、図1に示すように、シャッターカーテン30の下端部には、座板31が接続されている。座板31は、全閉状態において建物の床面と近接し、又は接触するように配置されたものであり、シャッターカーテン30の下端部の左右方向全長にわたって形成されている。
開閉機40は、巻取り軸を回転駆動することによって電動でシャッターカーテン30を昇降させる昇降手段であり、後述するシャッター側制御装置80の操作部81、端末装置110、又は携帯端末120を介して操作される。
位置検知部50は、シャッターカーテン30が所定位置に到達したか否かを検知するための位置検知手段であり、開閉機40の近傍位置に設置されている。また、この位置検知部50は、上限リミットスイッチ及び下限リミットスイッチを備えて構成されている(いずれも図示省略)。上限リミットスイッチは、シャッターカーテン30が所定の上限位置に到達したことを検知する上限位置検知手段であり、下限リミットスイッチは、シャッターカーテン30が所定の下限位置に到達したことを検知する下限位置検知手段である。
異常検知部51は、シャッターカーテン30に関する異常を検知する異常検知手段であり、開閉機40の近傍に設置されている。ここで、「異常」とは、シャッターカーテン30の動作及びそれに関連する装置の動作が正常でないことを意味し、例えば、シャッターカーテン30の下端部と建物の床面との間に障害物が存在すること、開閉機40のモータに関するサーマル異常が生じたこと、シャッターカーテン30の使用頻度が過大であること等を含む概念である。また、この異常検知部51は、公知の異常検知装置(一例として、過負荷検知センサ、熱検知センサ、使用頻度検知センサ等)を用いて構成されている。ここで、異常検知部51が過負荷検知センサである場合の検知動作については、例えば、シャッターカーテン30の下降中にシャッターカーテン30の下端部が障害物と接触したか否かに基づいて異常を検知する。また、異常検知部51が熱検知センサである場合の検知動作については、例えば、開閉機40のモータの熱が閾値以上であるか否かに基づいて異常を検知する。また、異常検知部51が使用頻度検知センサである場合の検知動作については、例えば、シャッターカーテン30の昇降頻度が閾値以上であるか否かに基づいて異常を検知する。
電源装置60は、商用電源(図示省略)から供給された電力を開閉機40、並びに、シャッター側制御装置80、及び中継装置90に供給するための電力供給手段である。この電源装置60は、商用電源から第1ケーブル3を介して供給された電力を第2ケーブル4を介して開閉機40に供給する。また、この電源装置60は、商用電源から第1ケーブル3を介して供給された供給された電力を所定の電圧に変圧し、当該変圧した電力を第3ケーブル5を介してシャッター側制御装置80に供給すると共に、シャッター側制御装置80及び第5ケーブル7を介して中継装置90に供給する。
巻取り軸は、シャッターカーテン30を巻上げ又は巻出すための回動軸である。この巻取り軸は、例えば公知の巻取り軸等を用いて構成されており、左右方向に沿って設けられ、シャッター収納部20に対して固定具等を介して回動可能に接続されている。また、この巻取り軸には、シャッターカーテン30の上端に連結された連結スラット(図示省略)が接続されており、この巻取り軸を回転させることで、連結スラットを介してシャッターカーテン30を巻上げ又は巻出すことができる。
シャッター側制御装置80は、シャッターカーテン30の状態を制御するための装置であり、図2に示すように、操作部81、通信部82、出力部83、電源部84、制御部85、及びデータ記録部86を備えている。
操作部81は、シャッター側制御装置80に対する操作入力を受け付ける第1操作端末である。この操作部81は、例えば有線式の操作スイッチや無線式のリモコン装置(一例として、赤外線方式のリモコン)等を用いて構成されており、外部ネットワーク130を介さずに制御部85と直接的に通信可能に接続されている。また、図2に示すように、この操作部81は、開放ボタン81a、閉鎖ボタン81b、及び停止ボタン81cを備えている。このうち、開放ボタン81aは、開閉機40に対してシャッターカーテン30の開放(上昇、巻上げ)を指示するボタンである。閉鎖ボタン81bは、開閉機40に対してシャッターカーテン30の閉鎖(下降、巻出し)を指示するボタンである。停止ボタン81cは、シャッターカーテン30の昇降の停止を指示するボタンである。なお、これら開放ボタン81a、閉鎖ボタン81b、又は停止ボタン81cの操作入力が受け付けられると、上記受け付けられたボタンに対応する状態情報を含む後述する第1操作信号が操作部81から制御部85に送信される。ここで、「状態情報」とは、操作部81、端末装置110、又は携帯端末120のユーザが操作指示によって制御したいシャッターカーテン30の状態を示す情報である。また、「上記受け付けられたボタンに対応する状態情報」とは、実施の形態では、開放ボタン81aに対応する状態情報=「全開状態」、閉鎖ボタン81bに対応する状態情報=「全閉状態」、停止ボタン81cに対応する状態情報=「非全開閉状態」が該当する。すなわち、実施の形態では、第1操作信号に対応する後述の第1制御によって制御されるシャッターカーテン30の状態の種類である第1の状態種類は、全開状態、全閉状態、及び非全開閉状態を含む。
通信部82は、後述する第1制御信号又は後述する第2制御信号(後述する第2操作信号)を中継装置90を介して中央制御装置100から受信する通信手段であり、例えばHEMSの通信規格に準拠した通信を行うことが可能な公知の通信手段を用いて構成されている。
出力部83は、シャッターカーテン30の状態を制御する旨を示す情報(以下、「報知情報」と称する)を出力する出力手段であり、例えば、報知情報を音声出力するスピーカ等の公知の音声出力手段等を用いて構成されている。この出力部83により出力される音声の具体的な態様は任意であり、必要に応じて生成された合成音声や、予め録音された音声を出力することができる。
電源部84は、電源装置60から供給された電力又は当該電源部84に蓄電された電力を、シャッター側制御装置80の各部に供給する電力供給手段である。
制御部85は、シャッター側制御装置80の各部を制御する制御手段である。この制御部85は、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである(なお、中央制御装置100の制御部103、端末装置110の制御部115、携帯端末120の制御部126の構成についても同様とする)。なお、上述した「通信部82」及び「制御部85」は、特許請求の範囲の「通信手段」に対応する。
データ記録部86は、シャッター側制御装置80の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段であり、書き換え可能な記録媒体を用いて構成され、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性記録媒体を用いることができる(なお、中央制御装置100のデータ記録部104、端末装置110のデータ記録部116、及び携帯端末120のデータ記録部127の構成についても同様とする)。
中継装置90は、シャッター側制御装置80と中央制御装置100との相互間の通信を中継するための装置であり、例えばHEMSの通信規格に対応した公知のアダプタ等を用いて構成されている。
中央制御装置100は、管理システム70を管理するための装置である。この中央制御装置100は、例えばHEMSの通信規格に対応した公知の管理装置等を用いて構成されており、図3に示すように、通信部101、電源部102、制御部103、及びデータ記録部104を備えている。
通信部101は、シャッター側制御装置80、端末装置110、携帯端末120との間で通信するための通信手段であり、例えばHEMSの通信規格に準拠した通信及び外部ネットワーク130の通信規格(一例として、インターネット回線の通信規格等)に準拠した通信を行うことが可能な公知の通信手段を用いて構成されている。
電源部102は、商用電源(図示省略)から供給された電力又は当該電源部102に蓄電された電力を、中央制御装置100の各部に供給する電力供給手段である。
制御部103は、中央制御装置100の各部を制御する制御手段である。なお、この制御部103によって実行される処理の詳細については後述する。
データ記録部104は、中央制御装置100の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段であり、図3に示すように、状態テーブル104aを備えている。状態テーブル104aは、状態情報を格納する状態情報格納手段であり、図4に示すように、項目「操作端末種類情報」、項目「操作識別情報」、及び項目「状態情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。ここで、項目「操作端末種類情報」に対応する情報は、操作端末の種類を特定する操作端末種類情報であり、例えば、図4に示す操作端末の種類である「端末装置」、「携帯端末」等が該当する。項目「操作識別情報」に対応する情報は、操作端末に対する操作を一意に識別するための操作識別情報であり、例えば、図4に示す操作識別情報である「1001」等が該当する。項目「状態情報」に対応する情報は、状態情報であり、例えば、図4に示すように、操作端末種類情報=端末装置に対応する状態情報として、シャッターカーテン30の状態である「全閉状態」、「全開状態」、「非全開閉状態」等が該当する。すなわち、実施の形態では、第1制御信号に対応する後述の第1制御によって制御されるシャッターカーテン30の状態の種類である第1の状態種類は、少なくとも全開状態、全閉状態、及び非全開閉状態を含む。また、図4に示すように、操作端末種類情報=携帯端末に対応する状態情報として、シャッターカーテン30の状態である「全閉状態」が該当する。すなわち、実施の形態では、第1の状態種類と第2の状態種類とを異ならせるために、第2制御信号に対応する後述の第2制御によって制御されるシャッターカーテン30の状態の種類である第2の状態種類は、全開状態のみを含む。
端末装置110は、シャッター側制御装置80を遠隔操作するための第1操作端末である。この端末装置110は、例えばHEMSの通信規格に対応した公知のモニター装置等を用いて構成されており、図5に示すように、操作部111、通信部112、出力部113、電源部114、制御部115、及びデータ記録部116を備えている。
操作部111は、シャッター側制御装置80に対する操作入力を受け付ける操作手段であり、例えば、タッチパネルやハードスイッチ等の公知の操作手段を用いて構成されている。
通信部112は、中央制御装置100との間で通信するための通信手段であり、例えば、HEMSの通信規格に準拠した通信を行うことが可能な公知の通信手段を用いて構成されている。
出力部113は、制御部115の制御に基づいて各種の情報を出力する出力手段であり、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイ等の公知の表示手段やスピーカ等の公知の音声出力手段等を用いて構成されている。
電源部114は、商用電源(図示省略)から供給された電力又は当該電源部114に蓄電された電力を、端末装置110の各部に供給する電力供給手段である。
制御部115は、端末装置110の各部を制御する制御手段である。なお、この制御部115によって実行される処理の詳細については後述する。
データ記録部116は、端末装置110の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段であり、図5に示すように、第1操作テーブル116aを備えている。第1操作テーブル116aは、第1操作端末によるシャッター1に関する操作を示す情報(以下、「第1操作情報」と称する)を格納する第1操作情報格納手段であり、図6に示すように、項目「第1操作情報」及び項目「操作識別情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。ここで、項目「第1操作情報」に対応する情報は、第1操作情報であり、例えば、図6に示すシャッター1に関する操作である「閉鎖」、「開放」、「停止」等が該当する。項目「操作識別情報」に対応する情報は、操作識別情報である。
携帯端末120は、シャッター側制御装置80を遠隔操作するための第2操作端末である。この携帯端末120は、例えば公知の携帯端末(一例として、スマートフォンやタブレット端末)を用いて構成されており、図7に示すように、通信部121、タッチパッド122、ディスプレイ123、電源部125、制御部126、及びデータ記録部127を備えている。
通信部121は、中央制御装置100との間で通信するための通信手段であり、例えば、外部ネットワーク130の通信規格に準拠した通信を行うことが可能な公知の通信手段を用いて構成されている。
タッチパッド122は、ユーザの指等で押圧されることにより、当該ユーザから各種操作入力を受け付ける操作手段である。このタッチパッド122の具体的な構成は任意であるが、例えば、抵抗膜方式や静電容量方式等による操作位置検出手段を備えた公知のものを用いることができる。
ディスプレイ123は、制御部126の制御に基づいて各種の情報を表示する表示手段である。このディスプレイ123の具体的な構成は任意であるが、例えば、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイ等を用いることができる。なお、上記のタッチパッド122とディスプレイ123をタッチパッド122として一体形成しても構わない。
電源部125は、携帯端末120の各部に電力を供給する電力供給手段であり、例えば公知の乾電池や充電池を用いて構成されている。
制御部126は、携帯端末120の各部を制御する制御手段である。なお、この制御部126によって実行される処理の詳細については後述する。
データ記録部127は、携帯端末120の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段であり、図7に示すように、第2操作テーブル127aを備えている。第2操作テーブル127aは、第2操作端末によるシャッター1に関する操作を示す情報(以下、「第2操作情報」と称する)を格納する第2操作情報格納手段であり、図8に示すように、項目「第2操作情報」及び項目「操作識別情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。ここで、項目「第2操作情報」に対応する情報は、第2操作情報であり、例えば、図8に示すシャッター1に関する操作である「閉鎖」等が該当する。項目「操作識別情報」に対応する情報は、操作識別情報である。なお、実施の形態では、図8に示すように、第2操作テーブル127aには、第2操作情報=「閉鎖」、及び当該操作情報と対応する操作識別情報=「2001」のみが格納されている。その理由は、例えば、第2操作情報=「開放」、及び当該操作情報と対応する操作識別情報も格納されていると、建物から離れた場所にいる携帯端末120のユーザの操作によって当該第2操作情報に対応する後述する第2制御が行われた場合に、開口部2を不用意に開放することにより、建物のセキュリティを確保できないおそれがあるので、これを回避するためである。よって、後述する第2操作信号の送信方法においては、後述する第2指定領域に第2操作情報=「閉鎖」のみを表示することで、当該第2操作情報のみを携帯端末120のタッチパッド122を介して指定可能としている。
次に、このように構成された管理システム70によって実行される処理について説明する。この管理システム70によって実行される処理は、状態制御処理と、異常処理とに大別される。以下、状態制御処理と、異常処理とのそれぞれについて説明する。
まず、状態制御処理について説明する。状態制御処理は、シャッターカーテン30の状態を制御するための処理である。この状態制御処理を実行するタイミングは任意であるが、実施の形態においては、開閉機40、位置検知部50、異常検知部51、電源装置60、シャッター側制御装置80、中継装置90、中央制御装置100、端末装置110、及び携帯端末120に電源が投入された後に起動されるものとして説明する。また、この状態制御処理の前提としては、シャッターカーテン30の状態が全開状態であるとして説明する。
次に、図10のSB5の第2制御処理について説明する。第2制御処理は、SB3にて受信した第2制御信号に含まれる状態情報に基づいて、シャッターカーテン30の状態を所定の状態に制御する制御(以下、「第2制御」と称する)を行う処理である。
また、上記状態制御処理が実行される具体的な状況及びその場合の処理内容(特に、所定の状態(全閉状態)に制御する第1制御の処理内容、及び所定の状態(全閉状態)に制御する第2制御の処理内容)について、以下で説明する。
次に、異常処理について説明する。異常処理は、異常状態に応じたシャッターカーテン30の制御を行うための処理である。この異常処理を実行するタイミングは任意であるが、実施の形態では、開閉機40、異常検知部51、電源装置60、シャッター側制御装置80、中継装置90、端末装置110、及び携帯端末120に電源が投入された後に起動され、状態制御処理と並行して実行される。
このように実施の形態によれば、第1制御によってシャッターカーテン30の状態を所定の状態に制御するための制御内容と、第2制御によってシャッターカーテン30の状態を所定の状態に制御するための制御内容とをそれぞれ異ならせたので、建物にいる人の安全性の確保、シャッター1の使用性の確保、又は建物のセキュリティの確保を、第1制御を行う場合にはシャッター側制御装置80又は端末装置110のユーザに委ねる一方で、第2制御を行う場合には自動的な制御により行うことができる。また、第1の状態種類と第2の状態種類とをそれぞれ異ならせたので、第1の状態種類と第2の状態種類とを同一とした場合に比べて、第2制御において、建物にいる人の安全性の確保、シャッター1の使用性の確保、又は建物のセキュリティの確保を考慮したシャッターカーテン30の制御を行うことができる。以上のことから、従来技術(第1操作端末及び第2操作端末の各々の操作でシャッターカーテン30の状態を所定の状態に制御する制御内容を同一とし、及び制御可能なシャッターカーテン30の状態の種類を同一とする技術)に比べて、シャッター1の遠隔操作におけるユーザの利便性を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、本発明に係るシャッター1の制御システムにおけるシャッター1の遠隔操作におけるユーザの利便性が従来と同程度であっても、従来と異なる構造により従来と同程度の上記ユーザの利便性を確保できている場合には、本願の課題は解決している。
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。例えば、シャッター側制御装置80を、相互に通信可能に構成された複数の装置に分散して構成し、これら複数の装置の一部に制御部85を設けると共に、これら複数の装置の他の一部にデータ記録部86を設けてもよい。
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
上記実施の形態では、シャッターカーテン30がスクリーン式のシャッターカーテン30であると説明したが、これに限られず、例えば、ブラインド式のシャッターカーテン30であってもよい。この場合には、状態制御処理のSB2及び第2制御処理のSC7からSC9において、シャッターカーテン30の状態をスラット32が所定角度で傾斜している状態であるスラット傾斜状態に制御するように、シャッターカーテン30を昇降させてもよい。
上記実施の形態では、第1の状態種類と第2の状態種類とを異ならせていると説明したが、これに限られず、例えば、第1の状態種類と第2の状態種類とが同一であってもよい。この場合には、状態テーブル104aに格納されている状態情報のうち、操作端末種類情報=携帯端末に対応する状態情報として、シャッターカーテン30の状態である「全閉状態」、「全開状態」、「非全開閉状態」が該当する。また、第2操作テーブル127aに格納されている第2操作情報として、「閉鎖」、「開放」、「停止」が該当する。あるいは、状態テーブル104aに格納されている状態情報のうち、操作端末種類情報=端末装置に対応する状態情報及び操作端末種類情報=携帯端末に対応する状態情報として、シャッターカーテン30の状態である「全閉状態」、「全開状態」が該当してもよい。また、第2操作テーブル127aに格納されている第2操作情報として、「閉鎖」、「開放」が該当する。
上記実施の形態では、シャッター側制御装置80が、中央制御装置100から送信された第2制御信号を中継装置90を介して受信すると説明したが、これに限られない。例えば、シャッター側制御装置80は、外部ネットワーク130を介して通信可能な通信部82を備え、中央制御装置100を介することなく(すなわち、HEMSの通信規格を用いることなく)、携帯端末120から送信された第2操作信号(状態情報を含む)を外部ネットワーク130を介して受信してもよい。
上記実施の形態では、端末装置110は、第7ケーブル9を介して第1操作信号を中央制御装置100に送信すると説明したが、これに限られず、例えば、Wi−Fi通信を利用したネットワークを介して第1操作信号を中央制御装置100に送信してもよい。
上記実施の形態では、携帯端末120は、外部ネットワーク130を介して第2操作信号を中央制御装置100に送信すると説明したが、これに限られない。例えば、中央制御装置100が内部ネットワーク(一例として、Wi−Fi通信を利用したネットワーク等)を介して携帯端末120と通信できる場合には、携帯端末120は、上述した第1操作信号の送信方法を用いて、外部ネットワーク130を介することなく、内部ネットワークを介して第1操作信号を送信してもよい。
上記実施の形態では、SB3からSB5の処理が行われると説明したが、これに限られない。例えば、シャッター側制御装置80に第2制御を有効にするか否かを切り替える切替手段を備え、切替手段によって第2制御を有効にしないように切り替えられた場合には、SB3からSB5の処理が行われないようにしてもよい。これにより、状況に応じて第2制御を有効にするか否かを切り替えることができ、建物にいる人の安全性、シャッター1の使用性、又は建物のセキュリティを考慮した制御を一層効果的に行うことが可能となる。
上記実施の形態では、SC1からSC5の処理が行われると説明したが、これに限られず、例えば、SC1からSC5の処理を省略してもよい。また、上記実施の形態では、SC6、SC10の処理が行われると説明したが、これに限られず、例えば、SC6、SC10の処理を省略してもよい。なお、SC1からSC6、SC10の処理を省略する場合には、例えば、報知情報を出力させることなく、SC7の処理(シャッターカーテン30の下降)を行ってもよい(すなわち、第1制御によってシャッターカーテン30の状態を所定の状態に制御するための制御内容と、第2制御によってシャッターカーテン30の状態を所定の状態に制御するための制御内容とが同一であってもよい)。あるいは、SC7の処理において、報知情報を出力させることなく、当該処理にてシャッターカーテン30の状態を制御する時間(すなわち、シャッターカーテン30の下降時間)と図10のSB2の第1制御にてシャッターカーテン30の状態を制御する時間(すなわち、シャッターカーテン30の下降時間)とが異なるように、シャッターカーテン30を下降させてもよい。一例としては、シャッターカーテン30の状態を人が通過できる程度に開放された非開閉状態に制御するために、シャッターカーテン30を下降させ、当該下降してから所定時間経過後(例えば、10min等)にシャッターカーテン30の状態を全閉状態に制御するために、シャッターカーテン30をさらに下降させてもよい。あるいは、シャッターカーテン30の状態を全閉状態に制御するために、シャッターカーテン30を下降させるものの、その下降速度を、図10のSB2の第1制御にてシャッターカーテン30を下降させるときの下降速度よりも遅くしてもよい。このような処理により、シャッターカーテン30の状態の制御を行う際に、報知情報を出力しなくても、上記人がシャッターカーテン30に挟まれたり、上記人が建物の外に締め出されることを抑制できる。
上記実施の形態では、異常処理が行われると説明したが、これに限られず、例えば、異常処理を省略してもよい。
付記1のシャッター側制御装置は、建物の開口部の開閉を行うためのシャッターカーテンの状態を制御するためのシャッター側制御装置であり、第1操作端末と外部ネットワークを介さずに通信可能に接続されていると共に、第2操作端末と前記外部ネットワークを介して通信可能に接続されているシャッター側制御装置であって、前記シャッターカーテンの状態を制御するための第1操作信号を前記第1操作端末から受信し、又は前記シャッターカーテンの状態を制御するための第2操作信号を前記第2操作端末から受信する通信手段と、前記通信手段にて受信された前記第1操作信号に基づいて前記シャッターカーテンの状態を制御する第1制御と、前記通信手段にて受信された前記第2操作信号に基づいて前記シャッターカーテンの状態を制御する第2制御と、を行う状態制御手段と、を備え、前記第1制御によって前記シャッターカーテンの状態を所定の状態に制御するための制御内容と、前記第2制御によって前記シャッターカーテンの状態を前記所定の状態に制御するための制御内容とをそれぞれ異ならせ、又は/及び、前記第1制御によって制御される前記シャッターカーテンの状態の種類である第1の状態種類と、前記第2制御によって制御される前記シャッターカーテンの状態の種類である第2の状態種類とをそれぞれ異ならせた。
付記1に記載のシャッター側制御装置又は付記11に記載のシャッターの制御システムによれば、第1制御によってシャッターカーテンの状態を所定の状態に制御するための制御内容と、第2制御によってシャッターカーテンの状態を所定の状態に制御するための制御内容とをそれぞれ異ならせたので、建物にいる人の安全性の確保、シャッターの使用性の確保、又は建物のセキュリティの確保を、第1制御を行う場合には第1操作端末のユーザに委ねる一方で、第2制御を行う場合には自動的な制御により行うことができる。また、第1の状態種類と第2の状態種類とをそれぞれ異ならせたので、第1の状態種類と第2の状態種類とを同一とした場合に比べて、第2制御において、建物にいる人の安全性の確保、シャッターの使用性の確保、又は建物のセキュリティの確保を考慮したシャッターカーテンの制御を行うことができる。以上のことから、従来技術(第1操作端末及び第2操作端末の各々の操作でシャッターカーテンの状態を所定の状態に制御する制御内容を同一とし、及び制御可能なシャッターカーテンの状態の種類を同一とする技術)に比べて、シャッターの遠隔操作におけるユーザの利便性を向上させることができる。
2 開口部
3 第1ケーブル
4 第2ケーブル
5 第3ケーブル
6 第4ケーブル
7 第5ケーブル
8 第6ケーブル
9 第7ケーブル
10 枠体
11 左縦枠
12 右縦枠
13 下枠
20 シャッター収納部
30 シャッターカーテン
31 座板
32 スラット
40 開閉機
50 位置検知部
51 異常検知部
60 電源装置
70 管理システム
80 シャッター側制御装置
81 操作部
81a 開放ボタン
81b 閉鎖ボタン
81c 停止ボタン
82 通信部
83 出力部
84 電源部
85 制御部
85a 状態制御部
86 データ記録部
90 中継装置
100 中央制御装置
101 通信部
102 電源部
103 制御部
104 データ記録部
104a 状態テーブル
110 端末装置
111 操作部
112 通信部
113 出力部
114 電源部
115 制御部
116 データ記録部
116a 第1操作テーブル
120 携帯端末
121 通信部
122 タッチパッド
123 ディスプレイ
125 電源部
126 制御部
127 データ記録部
127a 第2操作テーブル
130 外部ネットワーク
Claims (11)
- 建物の開口部の開閉を行うためのシャッターカーテンの状態を制御するためのシャッター側制御装置であり、第1操作端末と外部ネットワークを介さずに通信可能に接続されていると共に、第2操作端末と前記外部ネットワークを介して通信可能に接続されているシャッター側制御装置であって、
前記シャッターカーテンの状態を制御するための第1操作信号を前記第1操作端末から受信し、又は前記シャッターカーテンの状態を制御するための第2操作信号を前記第2操作端末から受信する通信手段と、
前記通信手段にて受信された前記第1操作信号に基づいて前記シャッターカーテンの状態を制御する第1制御と、前記通信手段にて受信された前記第2操作信号に基づいて前記シャッターカーテンの状態を制御する第2制御と、を行う状態制御手段と、を備え、
前記第1制御によって前記シャッターカーテンの状態を所定の状態に制御するための制御内容と、前記第2制御によって前記シャッターカーテンの状態を前記所定の状態に制御するための制御内容とをそれぞれ異ならせ、又は/及び、前記第1制御によって制御される前記シャッターカーテンの状態の種類である第1の状態種類と、前記第2制御によって制御される前記シャッターカーテンの状態の種類である第2の状態種類とをそれぞれ異ならせた、
シャッター側制御装置。 - 前記第1操作信号又は前記第2操作信号は、前記シャッターカーテンの状態を前記所定の状態に制御するための信号であり、
前記状態制御手段は、
前記通信手段にて前記第1操作信号が受信された場合における前記所定の状態に制御する前記第1制御と、前記通信手段にて前記第2操作信号が受信された場合における前記所定の状態に制御する前記第2制御とがそれぞれ異なるように、前記シャッターカーテンの制御を行う、
請求項1に記載のシャッター側制御装置。 - 前記第1の状態種類は、少なくとも、前記シャッターカーテンによって前記開口部を全閉した全閉状態と、前記シャッターカーテンによって前記開口部を全開した全開状態とを含み、
前記第2の状態種類は、前記全閉状態のみを含み、
前記第1操作信号は、前記シャッターカーテンの状態を少なくとも前記全閉状態又は前記全開状態に制御するための信号であり、
前記第2操作信号は、前記シャッターカーテンの状態を前記全閉状態のみに制御するための信号であり、
前記状態制御手段は、
前記通信手段にて前記第1操作信号が受信された場合に、前記シャッターカーテンの状態を少なくとも前記全閉状態又は前記全開状態に制御する前記第1制御を行い、
前記通信手段にて前記第2操作信号が受信された場合に、前記シャッターカーテンの状態を前記全閉状態のみに制御する前記第2制御を行う、
請求項1又は2に記載のシャッター側制御装置。 - 前記シャッターカーテンの状態を制御する旨を示す報知情報を出力する出力手段を備え、
前記状態制御手段は、
前記通信手段にて前記第1操作信号が受信された場合に、前記出力手段によって前記報知情報を出力させることなく、前記シャッターカーテンの状態を制御する前記第1制御を行い、
前記通信手段にて前記第2操作信号が受信された場合に、前記出力手段によって前記報知情報を出力させると共に、前記シャッターカーテンの状態を制御する前記第2制御を行う、
請求項1から3のいずれか一項に記載のシャッター側制御装置。 - 前記状態制御手段は、前記第2制御において、前記報知情報の出力を所定時間行った後に前記シャッターカーテンの状態を制御する、
請求項4に記載のシャッター側制御装置。 - 前記状態制御手段は、前記第2制御において、前記報知情報の出力を、第1の出力態様で前記所定時間の一部の間行った後に、前記第1の出力態様とは異なる第2の出力態様で前記所定時間の他の一部の間行う、
請求項5に記載のシャッター側制御装置。 - 前記状態制御手段は、前記第2制御において、前記報知情報の出力を、前記シャッターカーテンの状態の制御を開始してから終了するまでの間行う、
請求項4から6のいずれか一項に記載のシャッター側制御装置。 - 前記シャッターカーテンに関する異常を検知する異常検知手段を備え、
前記状態制御手段は、前記第2制御において、前記異常検知手段にて異常が検知された場合には、前記異常が解除されるまで、前記通信手段にて前記第2操作信号が受信されても前記シャッターカーテンの状態を制御しない、
請求項1から7のいずれか一項に記載のシャッター側制御装置。 - 前記状態制御手段は、前記第1制御が行われているときに前記通信手段にて前記第2操作信号が受信された場合、又は前記第2制御が行われているときに前記通信手段にて前記第1操作信号が受信された場合には、前記第1制御を前記第2制御よりも優先させる、
請求項1から8のいずれか一項に記載のシャッター側制御装置。 - 前記第2制御を有効にするか否かを切り替える切替手段を備えた、
請求項1から9のいずれか一項に記載のシャッター側制御装置。 - 建物の開口部の開閉を行うためのシャッターカーテンの状態を制御する制御システムであって、
前記シャッターカーテンの制御を行うシャッター側制御装置と、
前記シャッター側制御装置と外部ネットワークを介さずに通信可能に接続されている第1操作端末と、
前記シャッター側制御装置と前記外部ネットワークを介して通信可能に接続されている第2操作端末と、を備え、
前記シャッター側制御装置は、
前記シャッターカーテンの状態を制御するための第1操作信号を前記第1操作端末から受信し、又は前記シャッターカーテンの状態を制御するための第2操作信号を前記第2操作端末から受信する通信手段と、
前記通信手段にて受信された前記第1操作信号に基づいて前記シャッターカーテンの状態を制御する第1制御と、前記通信手段にて受信された前記第2操作信号に基づいて前記シャッターカーテンの状態を制御する第2制御と、を行う状態制御手段と、を備え、
前記第1制御によって前記シャッターカーテンの状態を所定の状態に制御するための制御内容と、前記第2制御によって前記シャッターカーテンの状態を前記所定の状態に制御するための制御内容とをそれぞれ異ならせ、又は/及び、前記第1制御によって制御される前記シャッターカーテンの状態の種類である第1の状態種類と、前記第2制御によって制御される前記シャッターカーテンの状態の種類である第2の状態種類とをそれぞれ異ならせた、
シャッターの制御システム。
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