JP2017014793A - シャッターの開閉制御システム - Google Patents
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Abstract
Description
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の開閉対象領域の開閉を行うためのシャッターカーテンを、開閉機によって開閉制御するための開閉制御システムに関するものである。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
まず、実施の形態1に係るシャッターの開閉制御システムについて説明する。この実施の形態1は、後述する防災信号又は後述する非常閉鎖信号の入力が受け付けられた場合において、電動駆動によるシャッターカーテンの巻上げ又は巻出しを行わない形態である。
最初に、実施の形態1に係るシャッターの構成について説明する。以下の説明では、図1のX方向をシャッターの左右方向又は幅方向(+X方向をシャッターの左方向、−X方向をシャッターの右方向)、図1のY方向をシャッターの上下方向(+Y方向をシャッターの上方向、−Y方向をシャッターの下方向)、X方向及びY方向に直交する方向を前後方向(図1の紙面の手前側に至る方向をシャッターの前方向(部屋の室外側の方向)、図1の紙面の奥側に至る方向をシャッターの後方向(部屋の室内側の方向))と称する。
シャッター収納部10は、シャッター1の各部を収納するための中空体である。図1に示すように、このシャッター収納部10は、部屋の壁における開口部2の上端部よりも上方に設置されており、具体的には、部屋の天井3よりも上方に設置されている。また、このシャッター収納部10の内部には、開閉機40、巻取り軸、並びに、開閉制御システム60の後述する自動閉鎖装置70、後述する連動中継器130、後述する第1検知部90、後述する第2検知部100、後述する第3検知部101、及び後述するコードリール120が収容されていると共に、巻取り軸にてシャッターカーテン30が巻上げられた状態では、シャッターカーテン30の少なくとも一部も、シャッター収納部10の内部に収容される。なお、このシャッター収納部10の下方側に位置する天井3において、シャッターカーテン30を中心とする部屋の室外側及び室内側には、まぐさ(図示省略)が固定されている。これらまぐさの相互間には、開口部2の左右方向全長にわたるまぐさ開口(図示省略)が形成されており、このまぐさ開口を介してシャッターカーテン30の出し入れが行われる。
ガイドレール20は、シャッターカーテン30を開口部2の開閉方向(上下方向)に沿って移動するように案内するものである。このガイドレール20は、横断面形状が略コ字状となるように形成された長尺体であり、シャッター1の左右の各端部において、上下方向に略沿う方向で配置されており、部屋の壁に対して直接的に固定されており、又は下地材(図示省略)を介して間接的に固定されている。
シャッターカーテン30は、巻取り軸によって巻上げ又は巻出しされることで、開口部2を全開した状態(以下、「開口部全開状態」と称する)、開口部2を全閉した状態(以下、「開口部全閉状態」と称する)、あるいは半開状態とする遮蔽手段である。このシャッターカーテン30は、図4に示す複数のスラット31を備えて構成されており、各スラット31の上下の両端部に形成された嵌合部(図示省略)を介して複数のスラット31が相互に嵌合接続されている。また、このシャッターカーテン30の左右方向の両端部の各々は、ガイドレール20のコ字状の開放端部を介してガイドレール20の内部に挿入されており、上下方向においてはガイドレール20の内部をスライド移動可能であり、かつ、前後方向においてはガイドレール20の外部に脱落しないように規制されている。また、このシャッターカーテン30の下端部には、座板32が接続されている。この座板32は、開口部全閉状態において部屋の床面と近接し、又は接触するように配置されたものであり、シャッターカーテン30の下端部の左右方向全長にわたって形成されている。
開閉機40は、巻取り軸の回転を制御することによってシャッターカーテン30を昇降させる昇降手段であり、出力軸、減速部、調速部、ブレーキ、及び駆動部を備えて構成されている(いずれも図示省略)。なお、この開閉機40は、例えば公知の開閉機等によって構成することができるので、その詳細な説明は省略する。
巻取り軸は、シャッターカーテン30を巻上げ又は巻出すための回動軸であり、例えば公知の巻取り軸等を用いて構成されている。この巻取り軸は、左右方向に沿って設置されており、具体的には、巻取り軸の左端部近傍部分がシャッター収納部10の左面に対して固定具によって回転可能に固定されていると共に、この巻取り軸の右端部近傍部分がシャッター収納部10の右面に対して固定具によって回転可能に固定されている。また、この巻取り軸にはシャッターカーテン30の上端に連結された連結スラット(図示省略)が接続されており、この巻取り軸を回転させることで、連結スラットを介してシャッターカーテン30を巻上げ又は巻出すことができる。また、この巻取り軸の左端部がチェーンを介して開閉機40の出力軸に連結されているので、開閉機40の出力軸の回転に伴って巻取り軸を回転させることができる。
次に、開閉制御システム60と連動させる火災報知システム50の構成について説明する。ただし、火災報知システム50は従来と同様に構成することが可能であり、特記しない構成及び処理については従来と同様であるものとする。この火災報知システム50は、建物に設定された監視領域における火災発生を感知して報知するシステムであり、火災感知器(例えば、熱感知器、煙感知器等)51と、防災盤52を備えて構成されている。火災感知器51は、監視領域における火災発生を感知した場合に、防災盤52に感知信号(例えば、熱感知信号、煙感知信号等)を出力する。防災盤52は、火災感知器51から感知信号を受信した場合に、警報音の出力や火災表示灯の点灯を行うと共に、防災信号を開閉制御システム60の後述する連動中継器130に出力する。ここで、防災信号は、連動中継器130に対して、建物で火災が発生した場合に、後述する防煙可能位置にシャッターカーテン30の下端部の位置が達するように、シャッターカーテン30の開閉制御を開始させるトリガとなる信号であって、シャッターカーテン30の開閉制御することにより防煙区画を形成して煙の広がりを防止するために、火災発生の旨を報知する信号(トリガ信号)である。
次に、開閉制御システム60の構成について説明する。図1に示すように、開閉制御システム60は、シャッターカーテン30の開閉制御を行うためのシステムであり、自動閉鎖装置70、手動閉鎖装置80、第1検知部90、第2検知部100、第3検知部101、座板スイッチ110、コードリール120、及び連動中継器130を備えて構成されている。
自動閉鎖装置70は、開閉機40のブレーキを解放させることにより、シャッターカーテン30を自重降下させるブレーキ解放手段であり、例えば公知の自動閉鎖装置等を用いて構成されている。ここで、「開閉機40のブレーキを解放させる」とは、開閉機40のブレーキを開閉機40の出力軸に作用させないことを意味する。この自動閉鎖装置70は、具体的には、連動中継器130の後述する出力部132から図示しない配線を介して受信した制御信号に基づいて、開閉機40の解放操作部を解放操作することにより開閉機40のブレーキを解放させることで、シャッターカーテン30を自重降下させたり、あるいは、開閉機40の解放操作部を解放操作される前の状態に戻すことにより開閉機40のブレーキを作用させることで、シャッターカーテン30の自重降下を停止させる。
手動閉鎖装置80は、シャッターカーテン30の開閉制御に関する操作入力を受け付ける操作手段である。この手動閉鎖装置80は、例えば公知の手動閉鎖装置80等を用いて構成されており、図1に示すように、上昇ボタン81、下降ボタン82、停止ボタン83、非常閉鎖ボタン84、及び復旧ボタン85を備えている。ここで、上昇ボタン81は、連動中継器130に対して、開閉機40の駆動部によるシャッターカーテン30の巻上げを指示するボタンであり、当該上昇ボタン81が操作された場合には、その指示を示す巻上げ信号(指示信号)を出力する。下降ボタン82は、連動中継器130に対して、開閉機40の駆動部によるシャッターカーテン30の巻出しを指示するボタンであり、当該下降ボタン82が操作された場合には、その指示を示す巻出し信号(指示信号)を出力する。停止ボタン83は、連動中継器130に対して、開閉機40の駆動部によるシャッターカーテン30の巻上げ又は巻出しの停止を指示するボタンであり、当該停止ボタン83が操作された場合には、その指示を示す停止信号(指示信号)を出力する。非常閉鎖ボタン84は、シャッターカーテン30の下端部の位置が後述する防煙可能位置になるように、シャッターカーテン30を非常閉鎖させるボタンであり、当該非常閉鎖ボタン84が操作された場合には、連動中継器130に対して、後述する防煙可能位置にシャッターカーテン30の下端部の位置が達するように、シャッターカーテン30の開閉制御を開始させるトリガとなる非常閉鎖信号であって、当該シャッターカーテン30の開閉制御を指示するための非常閉鎖信号(トリガ信号)を出力させる。また、復旧ボタン85は、シャッターカーテン30の下端部の位置を後述する防煙可能位置に維持することを解除するための復旧信号の出力を指示するボタンであり、当該復旧ボタン85が操作された場合には、連動中継器130に対して当該復旧信号を出力させる。また、この手動閉鎖装置80の設置位置は、人が手動閉鎖装置80を容易に操作できる位置である限り任意に決定することができ、例えば、人が部屋の床面に立った状態で手動閉鎖装置80に手が届く位置(具体的には、部屋の壁のうち、部屋の床面から所定距離(例えば1m等)上方に向けて離れた位置等)に設置される。
第1検知部90は、シャッターカーテン30の下端部が、部屋の床面近傍に設定された位置(例えば、床面から所定距離(数cm)だけ上方側に設定された位置等。以下、「下限位置」と称する。)に達しているか否かを検出する第1検知手段である。また、第2検知部100は、シャッターカーテン30の下端部の位置が後述する防煙可能位置に達しているか否かを検出する第2検知手段である。第3検知部101は、シャッターカーテン30の下端部が、部屋の天井面近傍に設定された位置(以下、「上限位置」と称する。)に達しているか否かを検出する第3検知手段である。これら第1検知部90、第2検知部100、及び第3検知部101は、例えばカウンター式のリミットスイッチ等の公知の検知センサを用いて構成されており、開閉機40近傍位置にそれぞれ設置されている。また、これら第1検知部90、第2検知部100、及び第3検知部101が開閉機40の出力軸の回転数を検出するカウンター式のリミットスイッチである場合の検知動作については、例えば、第1検知部90においては、開閉機40の出力軸の回転数が、シャッターカーテン30の下端部が開口部2の上端部から下限位置に到達するまでに必要な必要回転数に達していない場合には、第1検知信号を出力しないが、開閉機40の出力軸の回転数が上記必要回転数に達している場合には、第1検知信号を出力する。また、第2検知部100においては、開閉機40の出力軸の回転数が、シャッターカーテン30の下端部が開口部2の上端部から防煙可能位置に到達するまでに必要な必要回転数に達していない場合には、第2検知信号を出力しないが、開閉機40の出力軸の回転数が上記必要回転数に達している場合には、第2検知信号を出力する。例えば、第3検知部101においては、開閉機40の出力軸の回転数が、シャッターカーテン30の下端部が開口部2の下端部から上限位置に到達するまでに必要な必要回転数に達していない場合には、第3検知信号を出力しないが、開閉機40出力軸の回転数が上記必要回転数に達している場合には、第3検知信号を出力する。
座板スイッチ110は、シャッターカーテン30の降下時において、シャッターカーテン30の下端部が、障害物に接触したことを検知する障害物センサである。この座板スイッチ110は、例えば公知の座板スイッチ等を用いて構成されており、座板32に取り付けられている。ここで、この座板スイッチ110の検知動作については、例えば、シャッターカーテン30の降下時にシャッターカーテン30の下端部が障害物に接触して当該シャッターカーテン30に対して相対的に上方に持ち上げられた場合に、その持ち上げられた変位がマイクロスイッチ等によって検知されることにより、障害物が検知された旨を示す障害物検知信号を出力する。なお、座板スイッチ110の具体的な構成について任意であるが、例えば、座板スイッチ110に代えて、障害物を検知するための任意の検知手段を用いることができ、具体的には、超音波センサ、静電容量センサや光学センサによって、シャッターカーテン30の下端部よりも下方に障害物が存在することを検知してもよい。
コードリール120は、シャッターカーテン30の昇降に伴って座板スイッチ110が上下動しても、座板スイッチ110と連動中継器130とを有線通信可能に接続する配線4の巻出し長さが常に適切な長さに維持されるように、配線4の巻上げ又は巻出しを行うものであり、例えば公知のコードリール等を用いて構成されている。
連動中継器は、シャッター1の各部を相互に連動させるものである。この連動中継器130は、開閉機40、自動閉鎖装置70、手動閉鎖装置80、座板スイッチ110、及び火災報知システム50の防災盤52と配線を介して電気的に接続されており、図2に示すように、入力部131、出力部132、電源部133、制御部134、及び記憶部135を備えている。
次に、このように構成された開閉制御システム60によって実行される開閉処理について説明する。以下の説明では、図3に示す各処理の説明ではステップを「S」と略記する。開閉処理は、シャッターカーテン30を開閉機40によって開閉制御するための処理である。この開閉処理においては、概略的には、シャッターカーテン30を昇降させるために、開閉機40の駆動部を電動駆動させたり、又は自動閉鎖装置70を作動させる処理が行われる。また、この開閉処理における開閉機40のブレーキの動作については、具体的には、「開閉機40のブレーキを作用させる」こと、「開閉機40のブレーキを機械的に解放させる」こと、「開閉機40のブレーキを電気的に解放させる」こと、が含まれる。ここで、「開閉機40のブレーキを作用させる」とは、開閉機40の図示しない付勢手段(例えば、スプリング等)による付勢力を用いて、開閉機40のブレーキを開閉機40の出力軸に対して効かせることを意味する。また、「開閉機40のブレーキを機械的に解放させる」とは、開閉機40のブレーキを作用させた状態において、自動閉鎖装置70によって開閉機40の解放操作部が解放操作されることにより、開閉機40の付勢手段による付勢力に抗して、開閉機40のブレーキを解放することで、開閉機40のブレーキを開閉機40の出力軸に対して効かせないことを意味する。また、「開閉機40のブレーキを電気的に解放させる」とは、開閉機40のブレーキを作用させた状態において、開閉機40の電磁クラッチ(図示省略)が電気的に操作されることにより、開閉機40の付勢手段による付勢力に抗して、開閉機40のブレーキを解放することで、開閉機40のブレーキを開閉機40の出力軸に対して効かせないことを意味する。また、この開閉処理を実行するタイミングは任意であるが、実施の形態1では、開閉機40、火災報知システム50の火災感知器51、及び防災盤52、並びに、開閉制御システム60の自動閉鎖装置70、手動閉鎖装置80、第1検知部90、第2検知部100、及び連動中継器130の電源が投入された後に起動されるものとして説明する。また、この開閉処理の前提としては、具体的には、開口部全開状態において、開閉機40のブレーキを作用させることで、シャッターカーテン30を停止させているものとして説明する。
このように実施の形態1によれば、入力部131によって防災信号又は非常閉鎖信号の入力が受け付けられた場合において、判定部134aによってシャッターカーテン30の下端部の位置が防煙可能位置に達していないと判定されている場合には、シャッターカーテン30を自重降下させることにより、シャッターカーテン30の下端部の位置が防煙可能位置に達するように、自動閉鎖装置70を作動させ、防災信号又は非常閉鎖信号の入力が受け付けられた場合において、判定部134aによってシャッターカーテン30の下端部の位置が防煙可能位置に達していると判定されている場合には、自動閉鎖装置70を作動させないので、シャッター1を通常のシャッターとして機能させることができると共に、シャッター1を垂れ壁として機能させることもでき、よって、シャッター及び垂れ壁の両方を設置する場合に比べて設置コストを低減することが可能となると共に、火災時において建物にいる人が避難するための空間を確保することも可能となる。
次に、実施の形態2に係るシャッターの開閉制御システムについて説明する。この実施の形態2は、防災信号又は非常閉鎖信号の入力が受け付けられた場合において、シャッターカーテンの下端部の位置が防煙可能位置に達している場合に、シャッターカーテンの下端部の位置が防煙可能位置以下となる範囲で、電動駆動によるシャッターカーテンの巻上げ又は巻出しを行う形態である。ただし、この実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて、実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたものと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
まず、実施の形態2に係るシャッターの開閉制御システムの構成を説明する。実施の形態2に係るシャッターの開閉制御システム60は、実施の形態1に係るシャッターの開閉制御システム60とほぼ同様に構成される。
次に、このように構成されるシャッター1の開閉制御システム60によって実行される開閉処理について説明する。実施の形態2に係る開閉処理については、図5のSB1からSB6は、図3のSA1からSA6とそれぞれ同様であるので、説明を省略する。
このように実施の形態2によれば、入力部131によって防災信号又は非常閉鎖信号の入力が受け付けられた場合において、判定部134aによってシャッターカーテン30の下端部の位置が防煙可能位置に達していると判定されている場合に、入力部131によって巻上げ信号又は巻出し信号の入力が受け付けられた場合には、シャッターカーテン30の下端部の位置が防煙可能位置以下となる範囲で、電動駆動によるシャッターカーテン30の巻上げ又は巻出しを行うので、上記範囲でシャッターカーテン30を昇降させることで、開口部2の開口状態を変更することができる。これにより、例えば、シャッターカーテン30の下端部の位置を防煙可能位置よりも下方位置に維持しつつ、シャッターカーテン30を降下させることにより、火災時における煙の広がりを防ぎながら、火災時における炎の広がりも防ぐことが可能となる。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、本発明に係るシャッター1の設置コストが従来と同程度であっても、従来と異なる構造により従来と同程度の設置コストである場合には、本願の課題は解決している。
上記実施の形態1、2では、第1検知部90、第2検知部100、及び第3検知部101は、カウンター式のリミットスイッチであると説明したが、これに限られない。例えば、シャッターカーテン30の下端部の位置が下限位置(又は防煙可能位置)に達しているか否かを検出できるもの(具体的には、ローラレバー式のリミットスイッチ、光電センサ、音波センサ等)であってもよい。
上記実施の形態1、2では、巻上げ信号、巻出し信号、停止信号、非常閉鎖信号、及び復旧信号は、手動閉鎖装置80から送信されると説明したが、これに限られず、例えば、シャッター1が設置された部屋から離れた位置からでも遠隔操作によりシャッター1の開閉制御を行うことができるように、他の部屋又は他の建物に設けられたセンタ装置等の外部装置から送信されてもよい。
上記実施の形態1、2では、座板スイッチ110と連動中継器130との相互間では、コードリール120及び配線4を用いた有線通信が行われると説明したが、これに限られず、例えば、これらコードリール120及び配線4を用いた有線通信に代えて、公知の無線通信(赤外線、電波通信等)が行われてもよい。
上記実施の形態1では、SA1、SA2の処理が行われると説明したが、これに限られず、例えば、連動中継器130が防災盤52と電気的に接続されていない場合、又は手動閉鎖装置80の非常閉鎖ボタン84を省略する場合には、SA1、SA2のいずれか一方を省略することができる(なお、上記実施の形態2に係るSB1、SB2の処理についても同様とする)。
付記1のシャッターの開閉制御システムは、建物の開閉対象領域の開閉を行うためのシャッターカーテンを、開閉機によって開閉制御するための開閉制御システムであって、前記開閉対象領域の上端部と当該開閉対象領域の下端部との間にある防煙可能位置であって、前記建物で火災が発生した場合における煙の広がりを防ぐことが可能な防煙可能位置に、前記シャッターカーテンの下端部の位置が達するように、当該シャッターカーテンの開閉制御を開始するトリガとなるトリガ信号の入力を受け付ける第1入力手段と、前記開閉機のブレーキを解放させることにより、前記シャッターカーテンを自重降下させるブレーキ解放手段と、前記シャッターカーテンの下端部の位置が前記防煙可能位置に達したか否かを判定する判定手段と、前記シャッターカーテンの開閉制御を行う制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1入力手段によって前記トリガ信号の入力が受け付けられた場合において、前記判定手段によって前記シャッターカーテンの下端部の位置が前記防煙可能位置に達していないと判定されている場合には、当該シャッターカーテンを自重降下させることにより、前記シャッターカーテンの下端部の位置が前記防煙可能位置に達するように、前記ブレーキ解放手段を作動させ、前記第1入力手段によって前記トリガ信号の入力が受け付けられた場合において、前記判定手段によって前記シャッターカーテンの下端部の位置が前記防煙可能位置に達していると判定されている場合には、前記ブレーキ解放手段を作動させない。
付記1に記載のシャッターの開閉制御システムによれば、第1入力手段によってトリガ信号の入力が受け付けられた場合において、判定手段によってシャッターカーテンの下端部の位置が防煙可能位置に達していないと判定されている場合には、シャッターカーテンを自重降下させることにより、シャッターカーテンの下端部の位置が防煙可能位置に達するように、ブレーキ解放手段を作動させ、第1入力手段によってトリガ信号の入力が受け付けられた場合において、判定手段によってシャッターカーテンの下端部の位置が防煙可能位置に達していると判定されている場合には、ブレーキ解放手段を作動させないので、シャッターを通常のシャッターとして機能させることができると共に、シャッターを垂れ壁として機能させることもできる。よって、シャッター及び垂れ壁の両方を設置する場合に比べて設置コストを低減することが可能となると共に、火災時において建物にいる人が避難するための空間を確保することも可能となる。
2 開口部
3 天井
4 配線
10 シャッター収納部
20 ガイドレール
30 シャッターカーテン
31 スラット
32 座板
40 開閉機
50 火災報知システム
51 火災感知器
52 防災盤
60 開閉制御システム
70 自動閉鎖装置
80 手動閉鎖装置
81 上昇ボタン
82 下降ボタン
83 停止ボタン
84 非常閉鎖ボタン
85 復旧ボタン
90 第1検知部
100 第2検知部
101 第3検知部
110 座板スイッチ
120 コードリール
130 連動中継器
131 入力部
132 出力部
133 電源部
134 制御部
134a 判定部
135 記憶部
Hs 防煙可能位置
H1 第1昇降範囲
H2 降下範囲
H3 第2昇降範囲
Claims (4)
- 建物の開閉対象領域の開閉を行うためのシャッターカーテンを、開閉機によって開閉制御するための開閉制御システムであって、
前記開閉対象領域の上端部と当該開閉対象領域の下端部との間にある防煙可能位置であって、前記建物で火災が発生した場合における煙の広がりを防ぐことが可能な防煙可能位置に、前記シャッターカーテンの下端部の位置が達するように、当該シャッターカーテンの開閉制御を開始するトリガとなるトリガ信号の入力を受け付ける第1入力手段と、
前記開閉機のブレーキを解放させることにより、前記シャッターカーテンを自重降下させるブレーキ解放手段と、
前記シャッターカーテンの下端部の位置が前記防煙可能位置に達したか否かを判定する判定手段と、
前記シャッターカーテンの開閉制御を行う制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記第1入力手段によって前記トリガ信号の入力が受け付けられた場合において、前記判定手段によって前記シャッターカーテンの下端部の位置が前記防煙可能位置に達していないと判定されている場合には、当該シャッターカーテンを自重降下させることにより、前記シャッターカーテンの下端部の位置が前記防煙可能位置に達するように、前記ブレーキ解放手段を作動させ、
前記第1入力手段によって前記トリガ信号の入力が受け付けられた場合において、前記判定手段によって前記シャッターカーテンの下端部の位置が前記防煙可能位置に達していると判定されている場合には、前記ブレーキ解放手段を作動させない、
シャッターの開閉制御システム。 - 前記シャッターカーテンを電動駆動で巻上げ又は巻出しすることを指示するための指示信号の入力を、操作手段から受け付ける第2入力手段を備え、
前記制御手段は、
前記第1入力手段によって前記トリガ信号の入力が受け付けられた場合において、前記第2入力手段によって前記指示信号の入力が受け付けられた場合であっても、電動駆動による当該シャッターカーテンの巻上げ又は巻出しを行わない、
請求項1に記載のシャッターの開閉制御システム。 - 前記シャッターカーテンを電動駆動で巻上げ又は巻出しすることを指示するための指示信号の入力を、操作手段から受け付ける第2入力手段を備え、
前記制御手段は、
前記第1入力手段によって前記トリガ信号の入力が受け付けられた場合において、前記判定手段によって前記シャッターカーテンの下端部の位置が前記防煙可能位置に達していると判定されている場合に、前記第2入力手段によって前記指示信号の入力が受け付けられた場合には、当該シャッターカーテンの下端部の位置が前記防煙可能位置以下となる範囲で、電動駆動による当該シャッターカーテンの巻上げ又は巻出しを行う、
請求項1に記載のシャッターの開閉制御システム。 - 前記シャッターカーテンの下端部の位置を前記防煙可能位置に維持することを解除するための復旧信号の入力を受け付ける第3入力手段を備え、
前記制御手段は、
前記第1入力手段によって前記トリガ信号の入力が受け付けられていない場合、又は、前記第3入力手段によって前記復旧信号の入力が受け付けられた場合において前記第2入力手段によって前記指示信号の入力が受け付けられた場合には、電動駆動による前記シャッターカーテンの巻上げ又は巻出しを行う、
請求項2又は3に記載のシャッターの開閉制御システム。
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