JP6747024B2 - 電子制御装置及びモータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子制御装置及びモータ制御装置に関する。
制御対象の動作を制御するために制御信号を出力する電子制御装置として、例えば、特許文献1に記載のものがある。特許文献1には、モータに駆動電力を供給する2つの制御系統(演算制御装置や駆動回路)を備えるモータ制御装置が開示されている。このモータ制御装置では、2つの制御系統が同期してモータに駆動電力を供給することができるように、一方の制御系統の演算制御装置には、同期信号を送信する同期信号送信部が備えられているとともに、他方の制御系統の演算制御装置には、当該同期信号を受信する同期信号受信部が備えられている。
そして、一方の制御系統の同期信号送信部では、クロックが発生させるパルス(以下、「クロックパルス」)を所定回数検出する毎に、同期信号を他方の制御系統の同期信号受信部に対して送信するようにしている。同期信号を受信した他方の制御系統の同期信号受信部は、これを契機に処理タイミングをリセットする等して、一方の制御系統の処理タイミングと同期できるようにしている。
なお、2つの制御系統の間で、処理タイミングのずれが許容されなくなる時間は、クロックパルスを所定回数発生させる時間で対応付けされている。そして、同期信号送信部が備えられている演算制御装置にて、当該所定回数分のクロックパルスが発生させられる毎に、2つの制御系統の処理タイミングのずれが補正されるようにしている。
国際公開WO2010/061918号公報
モータに駆動電力を供給している間は、駆動回路のスイッチング素子のスイッチの切り替えに伴う通電及び非通電の切り替え等に起因して、クロックパルスを検出する際にノイズが混入する可能性がある。こうしたノイズは、PWM信号に対してパルス幅が小さいエッジ状のパルスであって、特許文献1の各演算制御装置で用いられているクロックパルスと良く似たパルスとして生じうる。この場合、ノイズがクロックパルスとして誤検出されることによって、2つの制御系統の処理タイミングのずれの検出精度が低下してしまう懸念がある。こうした課題は、モータを制御対象にするものに限らず、電子制御によって制御対象を動作させるものであれば同様である。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の制御系統の間における処理タイミングのずれの検出精度の低下を抑制できる電子制御装置及びモータ制御装置を提供することにある。
上記課題を解決する電子制御装置は、制御対象の動作を制御するために制御信号を出力する制御部と、制御部の処理タイミングを生成するタイマ生成部とを有する制御系統として、複数の制御系統が構成されるものである。この電子制御装置において、予め定めた幅を有する信号である同期信号を複数の制御系統毎に生成する同期信号生成部と、複数の制御系統の各同期信号をそれぞれ受信することによって、複数の制御系統の各同期信号を重ね合わせた幅を有する信号である重畳同期信号を生成する重畳同期信号生成部と、各同期信号と重畳同期信号とに基づいて、複数の制御系統の間における処理タイミングのずれである同期状態を検出する同期状態検出部とを備えるようにしている。
上記構成によれば、処理タイミングのずれを検出する際に基準となる重畳同期信号は、複数の制御系統の間における処理タイミングに時間的ずれが生じていれば、少なくとも同期信号よりも大きい幅を有するものである。これにより、複数の制御系統の間における処理タイミングの時間的ずれを連続量として検出することができる。そのため、複数の制御系統の各同期信号に、例えば、エッジ状のパルスのノイズが生じたとしても、重畳同期信号のパルス内であれば、当該重畳同期信号として埋もれるのみで、処理タイミングのずれの検出精度への影響は無視できるようになる。したがって、ノイズが生じたとしても、複数の制御系統の間における処理タイミングのずれの検出精度の低下を抑制することができる。
上記電子制御装置は、同期状態検出部の検出結果に基づいて、複数の制御系統の処理タイミングの進み又は遅れを補正する同期信号補正部をさらに備えていることが望ましい。
上記構成によれば、複数の制御系統の間における処理タイミングの時間的ずれを補正する場合、処理タイミングの時間的ずれの検出精度の低下が抑えられている同期状態検出部の検出結果を用いることができるので、補正についても補正精度の低下が抑えられるようになる。したがって、電子制御装置の信頼性の向上を図ることができる。
ところで、上記構成のように、複数の制御系統の間における処理タイミングのずれを補正する場合、複数の制御系統の何れか一つの制御系統の同期信号を補正の基準としたり、重畳同期信号を補正の基準としたりする等、補正の方法を選択することができる。
ただし、複数の制御系統のなかでも処理タイミングのずれについて公差の大小差があり、ずれの公差の大きい処理タイミングを補正の基準としてしまうと、複数の制御系統の処理タイミングがずれの公差の大きい側に揃えられてしまい、電子制御装置の信頼性の低下を招く可能性がある。
そこで、上記電子制御装置において、同期信号補正部は、同期状態検出部の検出結果に基づいて、重畳同期信号を補正の基準として、複数の制御系統の各同期信号が補正されるようにそれぞれについて処理タイミングの進み又は遅れを補正することが望ましい。
上記構成によれば、複数の制御系統のなかに処理タイミングのずれについて公差の大小差があったとしても、ずれの公差の大きい処理タイミングが補正の基準とされないことによって、複数の制御系統の処理タイミングがずれの公差の大きい側に揃えられてしまう可能性が低減されるようになる。したがって、電子制御装置の信頼性の低下を抑えることができる。
また、上記電子制御装置において、複数の制御系統は、同期信号生成部、重畳同期信号生成部、同期状態検出部、及び同期信号補正部をそれぞれに有するものであり、同期信号生成部は、自身が属する制御系統の処理タイミングに基づいて、同期信号を生成するものであることが望ましい。
上記構成によれば、複数の制御系統がそれぞれ独立して、他の制御系統に対する処理タイミングのずれを検出したり、処理タイミングのずれを補正したりすることができるようになる。これにより、複数の制御系統の独立化を促進することができ、制御系統の冗長化の観点で有利になる。
また、上記電子制御装置において、複数の制御系統の各同期信号生成部及び各重畳同期信号生成部は、共通信号線によって電気的に接続されるものであることが望ましい。
上記構成によれば、複数の制御系統の各重畳同期信号生成部において、各同期信号生成部によって生成される各同期信号をほぼ一致するタイミングで取得させることができるようになる。これにより、各同期信号の伝達のタイミングのずれが低減され、複数の制御系統のそれぞれにおいて重畳同期信号が生成される場合であっても、複数の制御系統の間における重畳同期信号を高い精度で一致させることができる。したがって、処理タイミングの検出精度とともに、処理タイミングの補正の精度を共に高めることができる。
このような電子制御装置は、モータを制御対象とするモータ制御装置として用いられる場合もある。
上記構成によれば、モータ制御装置は、複数の制御系統を用いてモータの駆動を制御することによって、何れかの制御系統に故障が生じた場合でも、残りの制御系統がモータの駆動の制御を継続できるようにすることができ、モータの制御系統の冗長化を実現することができる。このようにモータの制御系統の冗長化を実現する場合においても、複数の制御系統の間における処理タイミングのずれの検出精度の低下を抑制することができる。
本発明によれば、複数の制御系統の間における処理タイミングのずれの検出精度の低下を抑制することができる。
モータ制御装置についてその電気的構成を示すブロック図。 モータ制御装置についてその第1制御演算部及び第2制御演算部の構成を示すブロック図。 制御系統間の処理タイミングのずれを示す図。 制御系統間のクロックのずれを示す図。 モータ制御装置の各制御演算部についてそれぞれの同期監視部の構成を示すブロック図。 同期信号と重畳同期信号との関係を示す図。 処理タイミングの補正の態様として同期ずれを解消する際の態様を示す図。 処理タイミングの補正の態様としてその他の態様を示す図。 同期状態の検出の態様としてその他の態様を示す図。
以下、電子制御装置及びモータ制御装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態の電子制御装置は、モータ11を制御対象として、当該モータ11の動作を制御するモータ制御装置10である。なお、モータ制御装置10は、モータ11の駆動を制御することによって、例えば、車両の操舵機構にモータトルクを付与し、ユーザーのステアリング操作を補助するパワステ制御等を実行する制御ユニット、所謂、「ECU(Electronic Control Unit)」である。
モータ11は、表面磁石型のブラシレスDCモータである。モータ11は、その中心軸mを中心に回転するロータ12と、ロータ12の外周に配置されるステータ13とを備えている。ロータ12には、その表面に永久磁石が固定されている。永久磁石は、ロータ12の周方向に異なる極性(N極、S極)が交互に並んで配置されている。こうした永久磁石は、モータ11が回転する際に磁界、すなわち界磁を形成する。ステータ13には、3相(U相、V相、W相)の複数のコイル14が円環状に配されている。コイル14は、第1コイル群14Aと第2コイル群14Bとに分類される。第1コイル群14A及び第2コイル群14Bは、それぞれスター結線されたU相、V相、W相のコイル14を有している。モータ11には、モータ11の制御量である電流量を制御することによって、モータ11の駆動を制御するモータ制御装置10が接続されている。
図1に示すように、モータ制御装置10は、モータ11の第1コイル群14Aへの給電を制御する制御系統Aと、モータ11の第2コイル群14Bへの給電を制御する制御系統Bとを備えている。なお、各コイル群14A,14Bは、それぞれの各相のコイルがモータ11の周に沿って系統毎に交互に配置されたり、それぞれの各相のコイルがモータ11の周に沿って纏めて並べて配置されたり、同一ティースにモータ11の径方向に積層されて配置されたりする。
本実施形態では、制御系統A及び制御系統Bを備えることによって、モータ11の駆動に関わる制御系統の冗長化が図られている。例えば、制御系統Aにモータ11への給電等の駆動に関わる制御を継続できない異常が生じる場合には、制御系統Aによるモータ11への給電等の制御が停止され、制御系統Bのみによってモータ11への給電等が制御されるフェールの状態へと移行する。一方、制御系統Bにモータ11への給電等の駆動に関わる制御を継続できない異常が生じる場合には、制御系統Bによるモータ11への給電等の制御が停止され、制御系統Aのみによってモータ11への給電等が制御されるフェールの状態へと移行する。
制御系統Aは、第1制御演算部21、第1モータ駆動部23、第1電流センサ25、及び発振器27を備えている。また、制御系統Bは、第2制御演算部22、第2モータ駆動部24、第2電流センサ26、及び発振器28を備えている。なお、各モータ駆動部23,24は、複数のMOSFET等のスイッチング素子を有してなる、3相(U相、V相、W相)のインバータ回路である。各モータ駆動部23,24は、直列に接続された2つのFET(field-effect transistor)を1組とする3組のアーム(単相ハーフブリッジ)が、それぞれ直流電源の+端子と−端子との間に並列に接続されてなる。また、各電流センサ25,26は、各モータ駆動部23,24と各相のコイル14との間の給電経路に生じる各相の電流値Iを検出する。
ここで、第1制御演算部21及び第2制御演算部22の機能について説明する。なお、第1制御演算部21と第2制御演算部22とは、同一構成のため、第1制御演算部21について説明し、第2制御演算部22の構成については、第1制御演算部21を構成する各部に付した符号を付してその詳細説明を省略する。
図2に示すように、第1制御演算部21は、マイクロプロセスユニット(MPU)からなり、演算部(CPU)31、クロック発生部32a、タイマ生成部33、三角波生成部34、A/D変換部35、モータ駆動指令生成部36、及び同期監視部37aを有している。本実施形態において、第1制御演算部21及び第2制御演算部22の演算部31及びモータ駆動指令生成部36は制御部の一例である。
クロック発生部32aは、逓倍器であって、水晶素子等からなる発振器27から入力した基本周波数のクロックを所定倍数で逓倍し、演算部(CPU)31及びタイマ生成部33にそれぞれ出力する。
タイマ生成部33は、公知の分周器及びアップダウンカウンタからなり、分周器で分周されたクロックをアップダウンカウンタでアップカウント及びダウンカウントし、そのカウント値を演算部31、三角波生成部34、A/D変換部35、及び同期監視部37aにそれぞれ出力する。
三角波生成部34は、タイマ生成部33から入力したカウント値に基づいて、搬送波としての三角波を生成してモータ駆動指令生成部36に三角波を出力する。
また、三角波生成部34は、生成した三角波に基づいて、A/D変換部35に対して、AD変換実行タイミング信号を出力するとともに、演算部31に対して、処理タイミング信号を出力する。なお、AD変換実行タイミングとは、三角波における山(頂点)と谷(最下点)となる時点で、AD変換を実行するタイミングであり、三角波における山(頂点)と谷(最下点)と同期する。
また、処理タイミングとは、三角波における山(頂点)と谷(最下点)となる時点で、演算部31が各種の演算処理を実行するタイミングであり、三角波における山(頂点)と谷(最下点)と同期する。したがって、処理タイミングは、三角波の山(頂点)と谷(最下点)の期間である。
A/D変換部35は、AD変換実行タイミング信号に基づいて、各種センサ(本実施形態では、電流センサ25及びセンサ40)から入力した検出信号(アナログ信号)をAD変換した後、演算部31に入力する。なお、演算部31は、A/D変換部35から入力した検出信号に基づいて、モータ駆動指令(Duty比)を生成してモータ駆動指令生成部36に出力する。
モータ駆動指令生成部36は、三角波生成部34から入力した三角波と、演算部31から入力したモータ駆動指令(Duty比)に基づいて、処理タイミングで制御信号(PWM信号)を生成して第1モータ駆動部23に出力する。第1モータ駆動部23は、処理タイミングで出力された制御信号(PWM信号)に基づいて、複数のスイッチング素子をオンオフすることによりバッテリなどの直流電源から供給される直流電力を三相交流電力に変換する。
同期監視部37aは、第1制御演算部21及び第2制御演算部22の両演算部31における処理タイミングのずれを監視し、予め定めた許容範囲を超える処理タイミングのずれを補正するための補正信号を生成してタイマ生成部33に出力する。なお、第1制御演算部21の同期監視部37aは、第2制御演算部22の同期監視部37bと共通信号線CLを介して電気的に接続されている。各同期監視部37a,37b(第1制御演算部21及び第2制御演算部22)の間では、両タイマ生成部33から入力したカウント値に基づき生成される後述の各同期信号Spa,Spbが伝達される。各同期信号Spa,Spbについては、後で詳しく説明する。
また、第1制御演算部21及び第2制御演算部22は、モータ11に設けられた回転角センサ40を通じて検出されるロータ12の回転角θ(回転位置)に基づいて、第1モータ駆動部23及び第2モータ駆動部24に対する制御信号をそれぞれ生成する。回転角センサ40としては、例えば、MRセンサやホールセンサが採用される。
このように、第1制御演算部21及び第2制御演算部22は、第1モータ駆動部23及び第2モータ駆動部24の制御を通じて第1コイル群14A(制御系統A)及び第2コイル群14B(制御系統B)への給電を制御することによって、モータ11の駆動を制御する。
本実施形態において、第1制御演算部21及び第2制御演算部22の両演算部31の演算、A/D変換部35のAD変換タイミング、及び両モータ駆動指令生成部36のスイッチタイミング(オンオフタイミング)は、クロックに基づいて生成される処理タイミングで行われる。
例えば、図3に示すように、制御系統Aにおいて、三角波生成部34が生成した三角波Waの山(頂点)と谷(最下点)のタイミング(処理タイミングの周期)で、A/D変換部35がAD変換したり、モータ駆動指令生成部36がスイッチング素子をオンオフしたりする。なお、これは、制御系統Bにおいても同様である。そして、本実施形態では、第1制御演算部21及び第2制御演算部22の両演算部31は、その処理タイミングの周期は同じであり、同期して演算を行うように構成されている。一方、制御系統A及び制御系統Bでは、各発振器27,28がそれぞれ独立して処理タイミングの周期が同じとなるようにクロックを生成する。
ただし、図4に示すように、各発振器27,28の間で、それぞれの発振子(例えば、水晶素子)にばらつきがある場合、それぞれのクロックが入力される各クロック発生部32a,32bが生成するクロックにずれが生ずる。こうしたクロックのずれは、解消されるものではなく、タイマ生成部33のカウント値、さらには三角波生成部34の三角波へと波及し、最終的に制御系統A及び制御系統Bの間で、処理タイミングの時間的ずれを生じさせる。
すなわち、図3に示すように、制御系統A及び制御系統Bの間における処理タイミングの時間的ずれは、時間経過とともに大きくなり、当該時間的ずれが上記許容範囲を超えてしまう場合、第1制御演算部21及び第2制御演算部22の両演算部31は同期して演算を行うことができなくなる、非同期状態となる。この非同期状態となると、制御系統A及び制御系統Bの間における処理タイミングが時間的にずれることによって、制御系統Aにおけるスイッチタイミングと、制御系統BにおけるAD変換のタイミングとが重なるようになる。これにより、制御系統Aにおけるスイッチのオンオフに関わって生じるノイズが、制御系統BにおけるAD変換の値(データ)に重畳し、このノイズが重畳したデータに基づいて、第2モータ駆動部24が制御されるようになる。この場合、上記フェールの状態へと移行すべき異常が制御系統A及び制御系統Bの何れにも生じていないにもかかわらず、モータ11の駆動を正常に制御できなくなる。そこで、本実施形態では、上記非同期状態となることを事前に防ぐべく、制御系統A及び制御系統Bの間における処理タイミングの時間的ずれである同期状態を検出して、その検出結果に基づいて、同期状態を補正するように、各制御演算部21,22が各同期監視部37a,37bを有するようにしている。
ここで、第1制御演算部21の同期監視部37aと、第2制御演算部22の同期監視部37bの機能について、詳しく説明する。
図5に示すように、同期監視部37aは、同期信号生成部50a、重畳同期信号生成部51a、同期状態検出部52a、及び同期信号補正部53aを有している。同じく同期監視部37bは、同期信号生成部50b、重畳同期信号生成部51b、同期状態検出部52b、及び同期信号補正部53bを有している。
同期監視部37aの同期信号生成部50aは、第1制御演算部21のタイマ生成部33からカウント値が入力されると、そのタイミングで予め定めたパルス幅Ptaを有する信号である制御系統Aの同期信号Spa(例えば、図6中、最上段)を生成して共通信号線CLを介して送信する。なお、同期信号Spaは、同期状態検出部52aにも出力される。以下の説明では、第1制御演算部21のカウント値をカウント値TCaという。
また、同期監視部37bの同期信号生成部50bは、第2制御演算部22のタイマ生成部33からカウント値が入力されると、そのタイミングで予め定めたパルス幅Ptb(本実施形態では、パルス幅Ptaと同一)を有する信号である制御系統Bの同期信号Spb(例えば、図6中、最下段に示す)を生成して共通信号線CLを介して送信する。各パルス幅Pta,Ptbは、制御系統A及び制御系統Bの間における処理タイミングの時間的ずれが上記許容範囲で、各同期信号Spa,Spbが重なるとして経験的求められる幅に設定される。例えば、各パルス幅Pta,Ptbは「1ms」で、上記許容範囲は各パルス幅Pta,Ptbの1割で「0.1ms」等に設定される。なお、同期信号Spbは、同期状態検出部52aにも出力される。以下の説明では、第2制御演算部22のカウント値をカウント値TCbという。
共通信号線CLを介して送信された各同期信号Spa,Spbは、当該共通信号線CLに共に接続されている各同期監視部37a,37bの各重畳同期信号生成部51a,51bにそれぞれ送信される。この場合、共通信号線CLによって接続されている各重畳同期信号生成部51a,51bは、同期信号Spaが送信されてくる場合にこれをほぼ一致するタイミングで受信し、同期信号Spbが送信されてくる場合にこれをほぼ一致するタイミングで受信する。
各同期監視部37a,37bは、各同期信号Spa,Spbを受信すると、各同期信号Spa,Spbの各パルス幅Pta,Ptbを重ね合わせた信号である重畳同期信号Spcを生成し、自身が属する制御系統の各同期状態検出部52a,52bに出力する。重畳同期信号Spcは、各同期信号Spa,Spbの少なくとも何れかが現れている場合に、その時の各同期信号Spa,Spbに応じたパルス幅Ptcを有して現れる信号である。
例えば、図6に示すように、各発振器27,28の間で、それぞれの発振子にばらつきがある場合、制御系統A及び制御系統Bの間で、同期信号生成部50aにカウント値TCaが入力されるタイミングと、同期信号生成部50bにカウント値TCbが入力されるタイミングとが時間的(時間軸t)にずれる。これにより、各同期信号Spa,Spbの間においても、立ち上がりのタイミングが時間的(時間軸t)にずれる。この場合、各同期信号Spa,Spbでは、パルス幅が同一であるので、これらの現れているタイミングが時間的(時間軸t)にずれる。そして、各同期信号Spa,Spbの何れかが現れている間、すなわち同期信号Spaの立ち上がりで立ち上がり、同期信号Spbの立ち下がりで立ち下がる重畳同期信号Spcが生成される。この場合の重畳同期信号Spcは、同期信号Spaの立ち上がりから同期信号Spbの立ち下がりまでの間のパルス幅Ptcを有する。
同期監視部37aの同期状態検出部52aは、同期信号生成部50aによって生成された同期信号Spa、及び重畳同期信号生成部51aによって生成された重畳同期信号Spcが入力されると、同期状態として、重畳同期信号Spcを基準とした、当該重畳同期信号の生成の基とした同期信号Spaのずれを検出する。
また、同期監視部37bの同期状態検出部52bは、同期信号生成部50bによって生成された同期信号Spb、及び重畳同期信号生成部51bによって生成された重畳同期信号Spcが入力されると、同期状態として、重畳同期信号Spcを基準とした、当該重畳同期信号の生成の基とした同期信号Spbのずれを検出する。
図6の例の場合、重畳同期信号Spcに対して、立ち上がりのタイミングが一致し、差ΔPtaに相当する時間だけ短いパルス幅を有することから、当該時間だけ立ち下がりのタイミングが早い同期信号Spaが検出される。同じく図6の例の場合、重畳同期信号Spcに対して、差ΔPtbに相当する時間だけ立ち上がりのタイミングが遅く、当該時間だけ短いパルス幅を有することから、立ち下がりのタイミングが一致する同期信号Spbが検出される。
この例の場合、同期監視部37aの同期状態検出部52aは、重畳同期信号Spcと同期信号Spaとのずれから、制御系統Aの処理タイミングが制御系統Bの処理タイミングに対して差ΔPtaに相当する時間だけ進んでいる同期状態であることを検出(判断)する。
一方、同期監視部37bの同期状態検出部52bは、重畳同期信号Spcと同期信号Spbとのずれから、制御系統Bの処理タイミングが制御系統Aの処理タイミングに対して差ΔPtbに相当する時間だけ遅れている同期状態であることを検出(判断)する。
各同期監視部37a,37bは、第1制御演算部21及び第2制御演算部22への外部電源からの給電が開始されるイグニッションオンされた場合、すなわちモータ11を駆動させる準備段階であるモータ制御装置10の起動処理時に、各同期信号Spa,Spb及び重畳同期信号Spcを生成してこれらに基づいて、上記同期状態を検出する。また、各同期監視部37a,37bは、イグニッションオンされた後、モータ11の回転数に応じて、第1制御演算部21及び第2制御演算部22の両演算部31の制御状態が切り替えられる毎に、各同期信号Spa,Spb及び重畳同期信号Spcを生成してこれらに基づいて、上記同期状態を検出する。なお、第1制御演算部21及び第2制御演算部22の両演算部31は、モータ11の回転数に応じて、例えば、定常回転時には高効率駆動の観点でd軸電流を零に制御する一方、当該定常回転時に対して回転数が上昇する高回転時にはさらに回転数を上昇させることができるようにd軸電流を負として弱め界磁制御をする。この場合、定常回転時の制御への切り替えや弱め界磁制御への切り替えのタイミングでは、上記同期状態を検出する。
上記同期状態を検出する場合、各同期状態検出部52a,52bは、パルス幅Ptc(重畳同期信号Spc)に対する各パルス幅Pta,Ptb(各同期信号Spa,Spb)の比であるパルス比が閾値Pth(例えば、上記許容範囲を1割とすれば「1.1」)よりも大きい場合に、上記同期状態の補正の必要有を判断する。このパルス比は、同期状態検出部52aでは「Ptc/Pta」となり、同期状態検出部52bでは「Ptc/Ptb」となる。本実施形態において、上記許容範囲は、パルス比が閾値Pth以下の範囲である。これに対して、閾値Pthよりも大きい範囲は、上記許容範囲を逸脱していて、制御系統A及び制御系統Bの間における処理タイミングのずれが許容されなくなる上記非同期状態に陥る可能性が高い又は上記非同期状態に陥っている旨を示す範囲である。この閾値Pthは、上記非同期状態に陥る可能性が高い又は上記非同期状態に陥っているとして経験的に求められる値に設定される。
そして、同期状態検出部52aは、パルス比が閾値Pthよりも大きい場合(Ptc/Pta>Pth)、上記同期状態を示す情報として、差ΔPtaを同期信号補正部53aに出力する。また、同期状態検出部52bは、パルス比が閾値Pthよりも大きい場合(Ptc/Ptb>Pth)、上記同期状態を示す情報として、差ΔPtbを同期信号補正部53bに出力する。なお、差ΔPta及び差ΔPtbは、正値(+)であれば重畳同期信号Spcに対して時間的に進んでいる同期状態を示し、負値(−)であれば重畳同期信号Spcに対して時間的に遅れている同期状態を示すように構成されていればよい。一方、各同期状態検出部52a,52bは、パルス比が閾値Pth以下の場合、上記同期状態の必要無を判断し、上記同期状態を示す情報を出力しないように構成されている。
同期監視部37aの同期信号補正部53aは、同期状態検出部52aによって判断された差ΔPtaが入力されると、当該差ΔPtaに応じた処理タイミングの進み又は遅れを補正するように、補正信号Rvaを生成して第1制御演算部21のタイマ生成部33に出力する。補正信号Rvaは、制御系統Aの処理タイミングを進ませる又は遅らせることを指示するものであり、重畳同期信号Spcを基準としたずれである差ΔPtaが、例えば、解消されるようにそれまでの処理タイミングを進ませる又は遅らせるタイミングで、カウント値TCaを零にリセットすることを指示する。
また、同期監視部37bの同期信号補正部53bは、同期状態検出部52bによって判断された差ΔPtbが入力されると、当該差ΔPtbに応じた処理タイミングの進み又は遅れを補正するように、補正信号Rvbを生成して第2制御演算部22のタイマ生成部33に出力する。補正信号Rvbは、補正信号Rvaと同様、制御系統Bの処理タイミングを進ませる又は遅らせることを指示するものであり、重畳同期信号Spcを基準としたずれである差ΔPtbが、例えば、解消されるようにそれまでの処理タイミングを進ませる又は遅らせるタイミングで、カウント値TCbを零にリセットすることを指示する。
このように、各同期信号補正部53a,53bは、自身が属する制御系統のタイマ生成部33のカウント値のカウントのタイミングを個別にリセットすることによって、互いの制御系統の処理タイミングを補正するように構成されている。
例えば、図6の例の場合に対し、同期信号補正部53aは、上記同期状態の補正として、制御系統A及び制御系統Bの処理タイミングを一致させる補正をする場合、第1制御演算部21のタイマ生成部33のカウント値TCaをこれまでよりも遅らせたタイミングで零にリセットする。この場合、同期信号補正部53bは、第2制御演算部22のタイマ生成部33のカウント値TCbをこれまでよりも進めた(早い)タイミングで零にリセットする。
以上に説明した本実施形態によれば、以下に示す作用及び効果を奏する。
(1)上記同期状態を検出する際に基準となる重畳同期信号Spcは、制御系統A及び制御系統Bの間における処理タイミングに時間的ずれが生じていれば、少なくとも各同期信号Spa,Spbよりも大きい幅を有するものである。これにより、制御系統A及び制御系統Bの間における処理タイミングの時間的ずれを連続量として検出することができる。
具体的に、図6の例の場合、差ΔPtaによって、制御系統Bに対する制御系統Aの処理タイミングの時間的ずれが連続量として検出される。同じく図6の例の場合、差ΔPtbによって、制御系統Aに対する制御系統Bの処理タイミングの時間的ずれが連続量として検出される。
そのため、制御系統A及び制御系統Bの各同期信号Spa,Spbに、例えば、エッジ状(パルス幅Pta,Ptbと比較して短い幅)のパルスのノイズが生じたとしても、重畳同期信号Spcのパルス内であれば、当該重畳同期信号Spcに埋もれ、上記同期状態の検出精度への影響は無視できるようになる。したがって、ノイズが生じたとしても、上記同期状態の検出精度の低下を抑制することができる。
そして、本実施形態のように、制御系統A及び制御系統Bを用いてモータ11の駆動を制御することによっては、何れかの制御系統に故障が生じた場合でも、残りの制御系統がモータ11の駆動の制御を継続することができ、モータ11の制御系統の冗長化を実現することができる。このようにモータ11の制御系統の冗長化を実現する場合においても、制御系統A及び制御系統Bの間における処理タイミングのずれの検出精度の低下を抑制することができる。
(2)上記同期状態の検出結果に基づいては、制御系統A及び制御系統Bの処理タイミングの進み又は遅れが補正されるように構成している。
本実施形態では、上記同期状態の時間的ずれを補正する場合、上記同期状態の時間的ずれの検出精度の低下が抑えられている各同期状態検出部52a,52bの検出結果を用いることができるので、補正についても補正精度の低下が抑えられるようになる。したがって、モータ制御装置10の信頼性の向上を図ることができる。
(3)ところで、本実施形態のように、上記同期状態のずれを補正する場合、制御系統A及び制御系統Bの各同期信号Spa,Spbの何れかを補正の基準としたり、重畳同期信号Spcを補正の基準としたりする等、補正の方法を選択することができる。
ただし、制御系統A及び制御系統Bのなかでも各発振器27,28のずれについて公差の大小差があり、ずれの公差の大きい発振器を補正の基準としてしまうと、制御系統A及び制御系統Bの処理タイミングがずれの公差の大きい側に揃えられてしまい、モータ制御装置10の信頼性の低下を招く可能性がある。
例えば、図7に示すように、図6の例の場合に対し、本実施形態では、重畳同期信号Spcを補正の基準として、上記同期状態のずれに対して制御系統A及び制御系統Bの処理タイミングを一致させる補正をするようにしている。
この場合、同期信号Spaについて、その立ち下がりが、重畳同期信号Spc(同期信号Spb)の立ち下がりを補正の基準とし、この基準に一致するように、これまでよりも立ち上がりのタイミングを遅らせる(図7中、右側にずらす)ように補正することができる。同じく、同期信号Spbについて、その立ち上がりが、重畳同期信号Spc(同期信号Spa)の立ち上がりを補正の基準とし、この基準に一致するように、これまでよりも立ち上がりのタイミングを進ませる(図7中、左側にずらす)ように補正することができる。すなわち、各同期信号Spa,Spb及び重畳同期信号Spcが一致するように、制御系統A及び制御系統Bのそれぞれの処理タイミングが補正される。
これにより、制御系統A及び制御系統Bのなかに各発振器27、28のずれについて公差の大小差があったとしても、ずれの公差の大きい処理タイミングが補正の基準とされないことによって、制御系統A及び制御系統Bの処理タイミングがずれの公差の大きい側に揃えられてしまう可能性が低減されるようになる。したがって、モータ制御装置10の信頼性の低下を抑えることができる。
(4)本実施形態では、上記同期状態のずれを補正する場合、制御系統A及び制御系統Bの処理タイミングを一致させる補正の他、処理タイミングにずれを敢えて残すようにすることもできる。
例えば、図8に示すように、図7の補正に対し、同期信号Spaについて、その立ち下がりが、重畳同期信号Spc(同期信号Spb)の立ち下がりを補正の基準とし、この基準にいくらかのずれである残差ΔPrdaを残して近付くように、これまでよりも立ち上がりのタイミングを遅らせる(図8中、右側にずらす)ように補正することができる。同じく、同期信号Spbについて、その立ち上がりが、重畳同期信号Spc(同期信号Spa)の立ち上がりを補正の基準とし、この基準にいくらかのずれである残差ΔPrdbを残して近付くように、これまでよりも立ち上がりのタイミングを進ませる(図8中、左側にずらす)ように補正することができる。すなわち、各同期信号Spa,Spb及び重畳同期信号Spcが各残差ΔPrda,ΔPrdbを残すように、制御系統A及び制御系統Bのそれぞれの処理タイミングを補正することができる。
このように、上記同期状態の検出において、各同期信号Spa,Spbと、これらによって生成される重畳同期信号Spcを用いることによっては、上記同期状態のずれの補正の方法の多様化の観点で有利になる。
(5)制御系統A及び制御系統Bは、同期信号生成部、重畳同期信号生成部、同期状態検出部、及び同期信号補正部をそれぞれに有するようにしている。
これにより、制御系統A及び制御系統Bがそれぞれ独立して、他の制御系統に対する処理タイミングのずれを検出したり、処理タイミングのずれを補正したりすることができるようになる。これにより、制御系統A及び制御系統Bの独立化を促進することができ、制御系統の冗長化の観点で有利になる。
(6)制御系統A及び制御系統Bの各同期信号生成部50a,50b及び各重畳同期信号生成部51a,51bは、共通信号線CLによって電気的に接続されるようにしている。
そのため、制御系統A及び制御系統Bの各重畳同期信号生成部51a,51bにおいて、各同期信号生成部50a,50bによって生成される各同期信号Spa,Spbをほぼ一致するタイミングで取得させることができるようになる。これにより、各同期信号Spa,Spbの伝達のタイミングのずれが低減され、制御系統A及び制御系統Bのそれぞれにおいて重畳同期信号Spcが生成される場合であっても、制御系統A及び制御系統Bの間における重畳同期信号Spcを高い精度で一致させることができる。したがって、上記同期状態の検出精度とともに、処理タイミングの補正の精度を共に高めることができる。
(7)本実施形態では、上記同期状態を検出する際、重畳同期信号Spcと各同期信号Spa,Spbとの相対比であるパルス比を用いるようにしている。この場合、各同期信号Spa,Spbの各パルス幅Pta,Ptbを変更することによって、上記許容範囲の大きさを変更することができる。
具体的に、図9の上段に示すように、パルス幅Ptaを有する同期信号Spaについて、上記許容範囲を1割とする場合、当該許容範囲によって許容されるずれは許容幅Prmとなる。これに対し、図9の下段に示すように、パルス幅Ptaと比較して小さいパルス幅Pta´を有する同期信号Spa´について、上記許容範囲を1割とする場合、当該許容範囲によって許容されるずれは許容幅Prmと比較して小さい許容幅Prm´となる。なお、同期信号Spbについても同様である。
このように、上記同期状態を検出する際、パルス比を用いる場合、パルス幅を変更することによって、上記許容範囲によって許容されるずれの許容幅も変更することができる。この場合、同期信号のパルス幅を連続的に変更することによって、上記許容範囲によって許容されるずれの許容幅も連続的に変更することができる。これにより、例えば、モータ11の回転数等の駆動の状態や、第1制御演算部21及び第2制御演算部22の両演算部31の制御状態に応じて、上記許容範囲によって許容されるずれの許容幅を変更することができ、モータ11の駆動の制御の最適化を図ることができる。
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・各重畳同期信号生成部51a,51b、各同期状態検出部52a,52b、及び各同期信号補正部53a,53bの機能は、第1制御演算部21及び第2制御演算部22とは異なるASIC(エーシック)等の演算部に持たせるようにしてもよい。この場合には、各同期信号生成部50a,50bの機能についても上記ASIC等の演算部に持たせるようにしてもよい。また、上記ASIC等の演算部は、制御系統A(第1制御演算部21)及び制御系統B(第2制御演算部22)の何れかに属していてもよいし、何れの制御系統にも属していなくてもよい。
・各同期信号Spa,Spbは、それぞれ異なる信号線を介して各重畳同期信号生成部51a,51bに送信されるようにしてもよい。
・同期状態検出部52aでは、同期信号Spaと同様、同期信号Spbについても上記同期状態を検出するようにしてもよい。これは、同期状態検出部52bについても同様である。これにより、上記同期状態の検出について相互監視することができるようになり、モータ制御装置10の信頼性の向上を図ることができる。
・各同期監視部37a,37bは、イグニッションオンされた後、定期的に上記同期状態を検出するように構成されていてもよい。
・上記同期状態を検出する場合、各同期状態検出部52a,52bは、パルス幅Ptcと各パルス幅Pta,Ptbの差と閾値とを比較することによって、上記同期状態の補正の必要有無を判断するようにしてもよい。
・閾値Pthは、パルス比ではなく、パルス幅の数値として設定されていてもよい。この場合、各同期信号Spa,Spbのパルス幅Pta,Ptbは、制御系統A及び制御系統Bの間における処理タイミングの時間的ずれが閾値Pthによって定められる上記許容範囲で、各同期信号Spa,Spbが重なる幅に設定される。
・制御系統A及び制御系統Bの間における処理タイミングを補正する場合、何れかの制御系統の処理タイミングを補正の基準とするようにしてもよい。この場合、状況に応じて、処理タイミングの補正の基準とする制御系統が切り替えられるようにしてもよい。
・各同期監視部37a,37bは、少なくとも上記同期状態を検出する機能を有していればよく、制御系統A及び制御系統Bの間における処理タイミングを補正する機能については有していなくてもよい。この場合であっても、上記同期状態の検出精度の低下が抑制されており、これを用いては、フェールの状態への移行の最適化等を実現することができる。
・各同期信号Spa,Spbは、三角波生成部34が生成する三角波、AD変換実行タイミング信号、及び処理タイミング信号(PWM信号の出力タイミング)の何れかに基づいて、生成されるものであってもよい。
・フェールでは、モータ11の制御が停止された制御系統分を残った制御系統で補うように演算部31がモータ11の駆動を制御するようにしてもよい。
・モータ制御装置10では、複数の制御系統が構成されていればよく、3系統や4系統以上の制御系統が構成されていればよい。
・モータ11は、独立した2つのモータであってもよい。
・上記実施形態は、モータ11を制御対象とするモータ制御装置10の替わりに、発電機等、制御信号によって動作するものを制御対象とする電子制御装置として実現することもできる。
10…モータ制御装置、11…モータ、12…ロータ、13…ステータ、14…コイル、14A…第1コイル群、14B…第2コイル群、21…第1制御演算部、22…第2制御演算部、23…モータ駆動部、24…モータ駆動部、31…演算部、27,28…発振器、32a,32b…クロック発生部、33…タイマ生成部、34…三角波生成部、35…A/D変換部、36…モータ駆動指令部、37a,37b…同期監視部、50a,50b…同期信号生成部、51a,51b…重畳同期信号生成部、52a,52b…同期状態検出部、53a,53b…同期信号補正部、A,B…制御系統、CL…共通信号線、Pta,Ptb,Ptc…パルス幅、Spa,Spb…同期信号、Spc…重畳同期信号、TCa,TCb…カウント値。

Claims (6)

  1. 制御対象の動作を制御するために制御信号を出力する制御部と、前記制御部の処理タイミングを生成するタイマ生成部とを有する制御系統として、複数の制御系統が構成される電子制御装置において、
    予め定めた幅を有する信号である同期信号を複数の制御系統毎に生成する同期信号生成部と、
    前記複数の制御系統の各同期信号をそれぞれ受信することによって、前記複数の制御系統の各同期信号を重ね合わせた幅として、当該各同期信号の少なくとも何れかが現れている間の幅を有する信号である重畳同期信号を生成する重畳同期信号生成部と、
    前記各同期信号と前記重畳同期信号とに基づいて、前記複数の制御系統の間における処理タイミングのずれである同期状態を検出する同期状態検出部と、
    を備えていることを特徴とする電子制御装置。
  2. 前記同期状態検出部の検出結果に基づいて、前記複数の制御系統の処理タイミングの進み又は遅れを補正する同期信号補正部をさらに備えている請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記同期信号補正部は、前記同期状態検出部の検出結果に基づいて、前記重畳同期信号を補正の基準として、前記複数の制御系統の各同期信号が補正されるようにそれぞれについて処理タイミングの進み又は遅れを補正する請求項2に記載の電子制御装置。
  4. 前記複数の制御系統は、前記同期信号生成部、前記重畳同期信号生成部、前記同期状態検出部、及び前記同期信号補正部をそれぞれに有するものであり、
    前記同期信号生成部は、自身が属する制御系統の処理タイミングに基づいて、前記同期信号を生成するものである請求項2又は請求項3に記載の電子制御装置。
  5. 前記複数の制御系統の各同期信号生成部及び各重畳同期信号生成部は、共通信号線によって電気的に接続されるものである請求項4に記載の電子制御装置。
  6. 請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の電子制御装置は、モータを制御対象とするモータ制御装置である。
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