JP2010288420A - モータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】1つのモータ制御装置による複数のモータの制御において、各モータの制御間に生じる干渉の影響を軽減させ、各モータのモータ制御性能の低下を抑制するようにするモータ制御装置を提供する。
【解決手段】モータ制御装置10は、各インバータ11,12によりそれぞれ駆動される各モータM11,M12をそれぞれ各別のフィードバック制御に基づき駆動制御する。同制御装置10には、モータ電流を測定するAD変換部24,34と、設定位相のキャリアを生成するキャリア発生部22,32と、インバータを駆動させるスイッチング信号と、スイッチング信号の変化しない時点の信号とを出力するPWM発生部23,33とを有する2つのモータ制御部18,19が備えられる。また各モータ制御部18,19のキャリア波形に位相ずれがある場合、前記各キャリア発生部の少なくとも一方に位相ずれを解消させる位相を設定するキャリア同期部40を備える。
【選択図】図1
【解決手段】モータ制御装置10は、各インバータ11,12によりそれぞれ駆動される各モータM11,M12をそれぞれ各別のフィードバック制御に基づき駆動制御する。同制御装置10には、モータ電流を測定するAD変換部24,34と、設定位相のキャリアを生成するキャリア発生部22,32と、インバータを駆動させるスイッチング信号と、スイッチング信号の変化しない時点の信号とを出力するPWM発生部23,33とを有する2つのモータ制御部18,19が備えられる。また各モータ制御部18,19のキャリア波形に位相ずれがある場合、前記各キャリア発生部の少なくとも一方に位相ずれを解消させる位相を設定するキャリア同期部40を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両用モータなどのモータ制御装置に関する。
周知のように、ハイブリッド車や電気自動車などの車両には多数のモータが備えられ、それらモータにはそれに対応するモータ制御装置がそれぞれ備えられている。従来、モータ制御装置としてプログラムを処理するプロセッサを一つ備えるものが多く用いられているが、近年、複数のプロセッサを備え処理能力の高められたものの実用化が検討されている。
例えば、特許文献1には、複数のプロセッサを有する制御装置の一例が記載されている。特許文献1に記載の制御装置は、複数のプロセッサを有するいわゆるマルチプロセッサシステムとして構成されており、複数のプロセッサにそれぞれ機能毎に分割された演算処理が割り当てられ、それ単一でモータ制御とエンジン制御との2つの制御を行なうように構成されている。具体的には、第1のCPUコア(プロセッサ)にはエンジン制御用プログラムに基づく種々の処理が割り当てられ、第2のCPUコア(プロセッサ)にはモータ制御用プログラムに基づく種々の処理が割り当てられるように構成されている。これにより、単一の制御装置により、そのマルチプロセッサシステムの各プロセッサによりエンジン制御に関する処理とモータ制御に関する処理とが各別に実行され、複数の制御対象に対する各別の制御が実行されるようになっている。
単一のモータ制御装置により複数のモータ制御を行なう場合、各モータの駆動制御に必要とされる各種状態を取得するためのセンサ類が当該モータ制御装置に接続され、例えば、各モータの電流センサからフィードバック制御に用いられる電流値がそれぞれ、モータ制御装置に入力されるようになる。
ところで、モータ駆動のためインバータのスイッチング動作により生成される三相交流電流には、インバータのスイッチング動作に伴うノイズの生じることが不可避である。すなわち、同ノイズは、インバータをスイッチング動作させるためにパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)により生成されたスイッチング信号のオン及びオフの都度、パルス状に生じる。このパルス状のノイズは、モータ制御装置に電流センサを介して電流値として伝達されるのみならず、同ノイズを要因とするノイズをモータ制御装置に生じさせることも少なくない。すなわち、単一のモータ制御装置により複数のモータを制御する場合、スイッチング動作に伴う一つのモータの電流値のノイズが他のモータの制御に影響を及ぼしてその制御性能を低下させるおそれが懸念される。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、1つのモータ制御装置による複数のモータの制御において、各モータの制御間に生じる干渉の影響を軽減させ、各モータのモータ制御性能の低下を抑制するようにするモータ制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、各別のインバータによりそれぞれ駆動される複数のモータをそれぞれ各別のフィードバック制御に基づいて駆動制御するモータ制御装置であって、モータの電流値を設定されたタイミングで測定する変換部と、パスル幅変調に用いられるキャリアを生成するとともに、その波形を設定された位相にするキャリア発生部と、インバータを駆動させるスイッチング信号を、前記モータの電流値のフィードバックされた制御値と前記キャリア発生部のキャリアとに基づいてパスル幅変調により生成するとともに、前記スイッチング信号が変化しないときにタイミング信号を出力するPWM発生部と、を有し、前記変換部のタイミングに前記PWM発生部のタイミング信号を設定するモータ制御部が、少なくとも2つ備えられ、前記2つのモータ制御部のうちの一のモータ制御部のキャリア発生部のキャリア波形と、前記一のモータ制御部と異なる他のモータ制御部のキャリア発生部のキャリア波形との位相を比較し、それらの位相に位相ずれがある場合、前記2つのモータ制御部のキャリア発生部の少なくとも一方に設定されているキャリア波形の位相に、前記位相ずれを解消させる位相を設定するキャリア同期部と、を備えることを要旨とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、各別のインバータによりそれぞれ駆動される複数のモータをそれぞれ各別のフィードバック制御に基づいて駆動制御するモータ制御装置であって、モータの電流値を設定されたタイミングで測定する変換部と、パスル幅変調に用いられるキャリアを生成するとともに、その波形を設定された位相にするキャリア発生部と、インバータを駆動させるスイッチング信号を、前記モータの電流値のフィードバックされた制御値と前記キャリア発生部のキャリアとに基づいてパスル幅変調により生成するとともに、前記スイッチング信号が変化しないときにタイミング信号を出力するPWM発生部と、を有し、前記変換部のタイミングに前記PWM発生部のタイミング信号を設定するモータ制御部が、少なくとも2つ備えられ、前記2つのモータ制御部のうちの一のモータ制御部のキャリア発生部のキャリア波形と、前記一のモータ制御部と異なる他のモータ制御部のキャリア発生部のキャリア波形との位相を比較し、それらの位相に位相ずれがある場合、前記2つのモータ制御部のキャリア発生部の少なくとも一方に設定されているキャリア波形の位相に、前記位相ずれを解消させる位相を設定するキャリア同期部と、を備えることを要旨とする。
このような構成によれば、各別のインバータにより駆動される複数のモータを駆動制御するモータ制御装置において、各インバータに付与するスイッチング信号の生成に用いられるキャリアの波形の位相ずれが解消され、その結果、各キャリアの波形が同期されるようにもなる。ところで、パルス幅変調はキャリア波形の各頂点ではスイッチング信号にスイッチング(変化)は生じなく、また、頂点の近傍においてもスイッチングする確率は低くい。このことから、キャリアの波形が同期された場合、各スイッチング信号の変化しない、もしくは変化する確率の低い時点がいずれも重なり合うようになる。スイッチングしない時点は、モータ電流にスイッチングを要因とするノイズが生じないので、モータ制御装置としてもその時点においてモータの電流値の取得を行なうようにすれば、前記ノイズの混入や前記ノイズを要因とするノイズの発生が軽減されるようになる。特に、モータ制御装置に発生するノイズは、他のモータのフィードバック制御に混入するような場合、当該他のモータの制御性能を低下させるおそれもあるが、そのようなおそれも軽減されるようになる。これにより、複数のプロセッサを備えるなどして、複数のモータを各モータに対応させたフィードバック制御にて各別に駆動制御するモータ制御装置であれ、他のモータの制御などから受ける干渉を抑制して、各別のモータの制御性能を好適に維持することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、前記モータ制御装置には更に、前記2つのモータ制御部のそれぞれの変換部のタイミングに、それぞれのPWM発生部のタイミング信号を設定する際、前記一のモータ制御部のキャリア波形と前記他のモータ制御部のキャリア波形とに位相ずれが検出されると、いずれか一方のモータ制御部のPWM発生部のタイミング信号の出力が他方のモータ制御部のPWM発生部のスイッチング信号のオンまたはオフから所定の期間内にされる場合、当該一方のモータ制御部の変換部のタイミングへのPWM発生部のタイミング信号の設定を前記所定の期間外に行なう測定タイミング生成装置が備えられることを要旨とする。
このような構成によれば、変換部のタイミングにPWM発生部のタイミング信号を設定する際、2つのキャリアの波形が同期できない場合であれ、一方のモータ電流値の取得が他方のスイッチング信号のオンまたはオフから所定の期間内に行なわれないようにする。すなわち、スイッチング信号のオンまたはオフにより他方のモータの電流に生じたノイズが一方のモータのフィードバック制御などに影響を及ぼさないようになる。これによっても、複数のプロセッサを備えるなどして、複数のモータを各モータに対応させたフィードバック制御にて各別に駆動制御するモータ制御装置であれ、他のモータの制御などから受
ける干渉を抑制して、各別のモータの制御性能をより好適に維持することができるようになる。
ける干渉を抑制して、各別のモータの制御性能をより好適に維持することができるようになる。
以下、本発明に係るモータ制御装置の具体化されたモータ制御システムの一実施形態について図に従って説明する。図1は、モータ制御システムの機能の概略構成を示す機能ブロック図であり、図2は、モータ電流を測定するタイミングを示すグラフであり、図3は、モータ電流を測定するタイミングが変更された場合を示すグラフである。
図1に示すように、モータ制御システムには、第1のモータM11と第2のモータM12とをそれ一つで駆動制御するモータ制御装置10が設けられている。モータ制御装置10には、第1のモータM11に駆動電流を供給する第1のインバータ11と、第2のモータM12に駆動電流を供給する第2のインバータ12と、第1のモータM11の電流値を測定する第1の電流センサ13と、第2のモータM12の電流値を測定する第2の電流センサ14とがそれぞれ接続されている。
第1及び第2のインバータ11,12はそれぞれ、入力される直流電流を三相交流電流として出力するものであり、IGBT(Insulated Gate Bipolar
Transister)からなる6つのスイッチング素子が3相ブリッジ接続されることにより構成されている。各スイッチング素子は、その制御端子としてのゲート端子へ対応するスイッチング信号が伝達されることによりそのスイッチング動作がそれぞれ行なわれる。これにより、スイッチング信号を通じての各スイッチング素子のスイッチング動作が所定のタイミングで行なわれることで、U相、V相、W相からなる三相交流電流が出力されるようになっている。
Transister)からなる6つのスイッチング素子が3相ブリッジ接続されることにより構成されている。各スイッチング素子は、その制御端子としてのゲート端子へ対応するスイッチング信号が伝達されることによりそのスイッチング動作がそれぞれ行なわれる。これにより、スイッチング信号を通じての各スイッチング素子のスイッチング動作が所定のタイミングで行なわれることで、U相、V相、W相からなる三相交流電流が出力されるようになっている。
第1及び第2のモータM11,M12はそれぞれ、車両に搭載された走行用モータなどの三相交流モータであって、それぞれ対応する第1又は第2のインバータ11,12に接続されており、そのU相、V相、W相にそれぞれ対応する第1又は第2のインバータ11,12の三相交流電流が供給される。これにより、第1及び第2のモータM11,M12はそれぞれ、対応する第1又は第2のインバータ11,12から供給される三相交流電流に基づいて回転駆動される。
第1及び第2の電流センサ13,14はそれぞれ、例えば、クランプ式の非接触型の電流検出器であって、対応する第1又は第2のモータM11,M12に電気的に接続されるとともに、モータ制御装置10に接続されている。これにより、第1及び第2の電流センサ13,14は、それぞれ対応する第1及び第2のモータM11,M12に供給される三相交流電流を検出するとともに、検出された電流値をアナログの電流値としてモータ制御装置10に出力する。なお、本実施形態では、電流値は、モータ制御装置10にて電流フィードバック制御や回転数検出に用いられる。なお、第1及び第2のモータM11,M1
2に供給される電流には、それぞれ対応する第1及び第2のインバータ11,12のスイッチング動作により生じるノイズが含まれている。このノイズは、スイッチング動作により電流の供給と停止とが切替えられて電流値が大きく変化するスイッチングのオン及びオフのタイミングのときに特に大きく、例えばパルス状に生じる。そのため、第1及び第2の電流センサ13,14により計測される電流値にはそれぞれ、スイッチングによるノイズが周期的に生じる。また、このノイズそのものが第1又は第2の電流センサ13,14からモータ制御装置10に伝達されて、当該ノイズを要因とするノイズをモータ制御装置10の回路等に生じさせることも少なくない。
2に供給される電流には、それぞれ対応する第1及び第2のインバータ11,12のスイッチング動作により生じるノイズが含まれている。このノイズは、スイッチング動作により電流の供給と停止とが切替えられて電流値が大きく変化するスイッチングのオン及びオフのタイミングのときに特に大きく、例えばパルス状に生じる。そのため、第1及び第2の電流センサ13,14により計測される電流値にはそれぞれ、スイッチングによるノイズが周期的に生じる。また、このノイズそのものが第1又は第2の電流センサ13,14からモータ制御装置10に伝達されて、当該ノイズを要因とするノイズをモータ制御装置10の回路等に生じさせることも少なくない。
モータ制御装置10は、それ一つで第1及び第2のモータM11,M12の2つのモータ制御を行なう装置であり、車両に搭載されている、例えば図示しない車両制御装置など当該他の各種制御装置と直接的にもしくは車載ネットワークなどによって接続され、必要な情報を相互に伝達可能に構成されている。
モータ制御装置10は、複数の演算装置としてのプロセッサ(コア)とそれらプロセッサに共有される記憶装置などを有するマルチプロセッサシステムからなるマイクロコンピュータを中心に構成されている。すなわち、モータ制御装置10は、プロセッサとして第1のコア20と第2のコア30とを有し、記憶装置としてROM16とRAM17とを有している。第1及び第2のコア20,30と、ROM16と、RAM17とは相互の情報伝達を可能にするメインバスB1を介して相互接続されており、ROM16及びRAM17が第1及び第2のコア20,30に共用される。
また、モータ制御装置10には、第1のコア20を有する第1のモータ制御部18と、第2のコア30を有する第2のモータ制御部19と、キャリア同期部40と、測定タイミング生成部41とが設けられている。第1のモータ制御部18は、第1のモータM11の駆動制御を電流フィードバックに基づいて実行し、第2のモータ制御部19は、第2のモータM12の駆動制御を電流フィードバックに基づいて実行する。
第1のモータ制御部18には、前記第1のコア20と、同第1のコア20にサブバスB2を介して接続される第1デューティ設定部21と同じく接続される第1キャリア発生部22とが設けられている。また、第1のインバータ11に接続される第1PWM発生部23と、第1の電流センサ13に接続される第1AD変換部24とが設けられている。
第2のモータ制御部19は、本実施形態では、前記第1のモータ制御部18と同様に構成されている。すなわち、第2のモータ制御部19には、前記第2のコア30と、同第2のコア30にサブバスB3を介して接続される第2デューティ設定部31と同じく接続される第2キャリア発生部32とが設けられている。また、第2のインバータ12に接続される第2PWM発生部33と、第2の電流センサ14に接続される第2AD変換部34とが設けられている。
このように、第2のコア30は第1のコア20に対応し、サブバスB3はサブバスB2に対応する。また同様に、第2デューティ設定部31は第1デューティ設定部21に対応し、第2キャリア発生部32は第1キャリア発生部22に対応し、第2PWM発生部33は第1PWM発生部23に対応し、第2AD変換部34は第1AD変換部24に対応する。そこで以下では、第1のモータ制御部18の構成について詳細に説明し、説明の便宜上、第2のモータ制御部19の構成の詳細についてはその重複する説明を省略する。
第1のコア20は、演算装置としてのプロセッサであってROM16やRAM17に保持されたモータ制御用のプログラムに基づいて種々の処理を実行するとともに、その実行結果をメインバスB1やサブバスB2に出力する。具体的には、第1のコア20は、車両
の各種の状況に応じて、その制御対象となる第1のモータM11に与えるトルク指令値を算出する。
の各種の状況に応じて、その制御対象となる第1のモータM11に与えるトルク指令値を算出する。
第2のコア30は、第1のコア20と同様に、その制御対象となる第2のモータM12に与えるトルク指令値を算出する。
第1デューティ設定部21は、第1のインバータ11に出力させる電流に対応する、同第1のインバータ11のスイッチング素子のオン期間とオフ期間との比としてのデューティ比を算出する。第1デューティ設定部21には、第1のコア20と、第1AD変換部24と、第1PWM発生部23とが接続されている。これにより、第1デューティ設定部21には、第1のコア20からトルク指令値が入力され、第1AD変換部24から電流値Im1が入力されて、当該トルク指令値に当該電流値Im1をフィードバックさせる電流フィードバック制御に基づき算出される制御値としての電流指令値に対応するデューティ比Dt1が算出される。算出されたデューティ比Dt1は、第1PWM発生部23に出力される。
第1デューティ設定部21は、第1のインバータ11に出力させる電流に対応する、同第1のインバータ11のスイッチング素子のオン期間とオフ期間との比としてのデューティ比を算出する。第1デューティ設定部21には、第1のコア20と、第1AD変換部24と、第1PWM発生部23とが接続されている。これにより、第1デューティ設定部21には、第1のコア20からトルク指令値が入力され、第1AD変換部24から電流値Im1が入力されて、当該トルク指令値に当該電流値Im1をフィードバックさせる電流フィードバック制御に基づき算出される制御値としての電流指令値に対応するデューティ比Dt1が算出される。算出されたデューティ比Dt1は、第1PWM発生部23に出力される。
第2デューティ設定部31は、第1デューティ設定部21と同様に、第2のコア30のトルク指令値への第2AD変換部の電流値Im2の電流フィードバック制御に基づくデューティ比Dt2を算出する。算出されたデューティ比Dt2は、第2PWM発生部33に出力される。
第1キャリア発生部22は、パスル幅変調にて第1のインバータ11のスイッチング信号SWt1を生成する際に用いられるキャリアCf1を生成する。第1キャリア発生部22には、第1のコア20と、第1PWM発生部23と、キャリア同期部40と、測定タイミング生成部41とが接続されており、第1のコア20からキャリア周波数値が入力される。これにより、第1キャリア発生部22は、入力されたキャリア周波数の周期を有するとともに、任意もしくは設定された位相の波形を有するキャリアCf1を生成し、この生成されたキャリアCf1を第1PWM発生部23に出力する。また、同キャリアCf1と同様のキャリアCa1をキャリア同期部40に出力し、同じく同様のキャリアCb1を測定タイミング生成部41に出力する。なお、本実施形態では、第1キャリア発生部22には位相の設定が可能となっており、設定された位相の波形を有するキャリアが生成されるようになっている。また、第1キャリア発生部22は、予め設定されている、例えば三角波などの波形形状を有するキャリアを生成する。
第2キャリア発生部32は、第1キャリア発生部22と同様に、パスル幅変調にて第2のインバータ12のスイッチング信号SWt2を生成する際に用いられるキャリアCf2を生成し、この生成されたキャリアCf2を第2PWM発生部33に出力する。また、同キャリアCf2と同様のキャリアCa2をキャリア同期部40に出力し、同じく同様のキャリアCb2を測定タイミング生成部41に出力する。
第1PWM発生部23は、第1のインバータ11のスイッチング素子の制御端子に与えるゲートパルス信号としてのスイッチング信号SWt1をパスル幅変調により生成する。第1PWM発生部23には、第1デューティ設定部21と、第1キャリア発生部22と、第1のインバータ11と、測定タイミング生成部41とが接続されている。これにより、第1PWM発生部23には、デューティ比Dt1とキャリアCf1とが入力され、同デューティ比Dt1と同キャリアCf1とに基づいて、第1のインバータ11を駆動させる複数のスイッチング信号SWt1が生成される。生成された各スイッチング信号SWt1は、モータ制御装置10の出力端子から第1のインバータ11の各スイッチング素子の制御端子にそれぞれ伝達される。また、第1PWM発生部23はスイッチング信号SWt1のオン期間及びオフ期間の合間、例えばオン期間及びオフ期間の中間の時点(例えば、図2のタイミング信号ST1の時点)でタイミング信号Lt1を出力する。
第2PWM発生部33は、第1PWM発生部23と同様に、第2のインバータ12のスイッチング素子の制御端子に与えるゲートパルス信号としてのスイッチング信号SWt2をパスル幅変調により生成し、生成された各スイッチング信号SWt2を第2のインバータ12の各スイッチング素子の制御端子にそれぞれ伝達する。また、第2PWM発生部33はスイッチング信号SWt2のオン期間及びオフ期間の合間、例えばオン期間及びオフ期間の中間の時点(例えば、図2のタイミング信号ST2の時点)でタイミング信号Lt2を出力する。
第1AD変換部24は、外部から入力される所定の変換タイミングに基づいてアナログ信号をデジタル信号に変換する。第1AD変換部24には、第1の電流センサ13と、第1デューティ設定部21と、測定タイミング生成部41とが接続されている。第1AD変換部24には、第1の電流センサ13から第1のモータM11の電流値が入力され、測定タイミング生成部41からタイミング信号ST1が入力される。これにより、第1AD変換部24は、変換タイミングとしてタイミング信号ST1が入力された際に、第1の電流センサ13から入力された第1のモータM11のアナログの電流値をデジタルの電流値Im1に変換して第1デューティ設定部21に出力する。なお、一旦算出された電流値Im1は次に変換タイミングが入力されるまで保持される。
第2AD変換部34は、第1AD変換部24と同様に、外部から入力される所定の変換タイミングに基づいてアナログ信号をデジタル信号に変換する。すなわち、第2AD変換部34は、変換タイミングとしてタイミング信号ST2が入力された際に、第2の電流センサ14から入力された第2のモータM12のアナログの電流値をデジタルの電流値Im2に変換して第2デューティ設定部31に出力する。なお、一旦算出された電流値Im2は次に変換タイミングが入力されるまで保持される。
キャリア同期部40は、第1キャリア発生部22と、第2キャリア発生部32とに接続されている。これにより、第1キャリア発生部22からキャリアCa1が入力され、第2キャリア発生部32からキャリアCa2が入力される。キャリア同期部40は、入力されたキャリアCa1の周期とキャリアCa2の周期とが同じであるかどうかを検出して、キャリアCa1の周期とキャリアCa2の周期とが同じである場合、キャリアCa1の波形とキャリアCa2の波形を比較してそれらの位相の位相ずれを検出する。そして位相ずれがあるときには、同位相ずれを解消する位相設定値Cd1,Cd2を算出する。このとき、位相ずれを解消するためには、キャリアCa1の位相のみを変更しても、キャリアCa2の位相のみを変更しても、キャリアCa1の位相とキャリアCa2の位相との両方の位相を変更してもよい。例えば、キャリア同期部40は、位相を変更するキャリアを、負荷の低く電流値の小さい側のモータのキャリアにしたり、2つのモータの負荷が同程度である場合にはそれぞれのキャリアとしてもよい。両方のキャリアの位相を変更する場合、各位相は位相ずれの一部を、例えば位相ずれの半分ずつ変更すればよい。すなわち、測定タイミング生成部41は、変更した位相として、キャリアCf1(Ca1)用の位相設定値Cd1やキャリアCf2(Ca2)用の位相設定値Cd2を算出して、位相設定値Cd1を第1キャリア発生部22に設定し、位相設定値Cd2を第2キャリア発生部32に設定する。これにより、第1キャリア発生部22にて生成されるキャリアCf1の波形の位相が位相設定値Cd1に変更され、第2キャリア発生部32にて生成されるキャリアCf2波形の位相が位相設定値Cd2に変更されて、キャリアCf1の波形の位相とキャリアCf2波形の位相とが同期されるようになる。
測定タイミング生成部41には、第1キャリア発生部22と、第2キャリア発生部32と、第1PWM発生部23と、第2PWM発生部33と、第1AD変換部24と、第2AD変換部34とが接続されている。これにより、第1キャリア発生部22からキャリアC
b1が入力され、第2キャリア発生部32からキャリアCb2が入力される。測定タイミング生成部41は、入力されたキャリアCb1の波形とキャリアCb2の波形とが同期しているかどうかを検出する。図2に示すように、キャリアCb1の波形とキャリアCb2の波形とが同期している場合、測定タイミング生成部41は、第1PWM発生部23のタイミング信号Lt1をタイミング信号ST1として第1AD変換部24に出力し、第2PWM発生部33のタイミング信号Lt2をタイミング信号ST2として第2AD変換部34に出力する。これにより、第1AD変換部24はタイミング信号ST1のタイミングで第1のモータM11の電流値Im1を出力し、第2AD変換部34はタイミング信号ST2のタイミングで第2のモータM12の電流値Im2を出力するようになる。
b1が入力され、第2キャリア発生部32からキャリアCb2が入力される。測定タイミング生成部41は、入力されたキャリアCb1の波形とキャリアCb2の波形とが同期しているかどうかを検出する。図2に示すように、キャリアCb1の波形とキャリアCb2の波形とが同期している場合、測定タイミング生成部41は、第1PWM発生部23のタイミング信号Lt1をタイミング信号ST1として第1AD変換部24に出力し、第2PWM発生部33のタイミング信号Lt2をタイミング信号ST2として第2AD変換部34に出力する。これにより、第1AD変換部24はタイミング信号ST1のタイミングで第1のモータM11の電流値Im1を出力し、第2AD変換部34はタイミング信号ST2のタイミングで第2のモータM12の電流値Im2を出力するようになる。
一方、図3に示すように、キャリアCb1の波形とキャリアCb2の波形とが同期していない場合、測定タイミング生成部41は、第1PWM発生部23のタイミング信号Lt1のタイミングと、第2PWM発生部33のスイッチング信号SWt2のスイッチングのタイミングとを比較する。そして、タイミング信号Lt1のタイミングが前記スイッチングのタイミングから予め定められている所定の近傍期間α1内であるとき、同タイミング信号Lt1を同近傍期間α1以降にずらしたものをタイミング信号ST1として第1AD変換部24に出力する。一方、タイミング信号Lt1のタイミングがスイッチングのタイミングの近傍期間α1内ではないとき、第1PWM発生部23のタイミング信号Lt1をタイミング信号ST1として第1AD変換部24に出力する。
また、測定タイミング生成部41は、第2PWM発生部33のタイミング信号Lt2のタイミングと、第1PWM発生部23のスイッチング信号SWt1のスイッチングのタイミングとを比較する。そして、タイミング信号Lt2のタイミングが前記スイッチングのタイミングから予め定められた所定の近傍期間α2内であるとき、同タイミング信号Lt2を同近傍期間α2以降にずらしたものをタイミング信号ST2として第2AD変換部34に出力する。一方、タイミング信号Lt2のタイミングがスイッチングのタイミングの近傍期間α2内ではないとき、第2PWM発生部33のタイミング信号Lt2をタイミング信号ST2として第2AD変換部34に出力する。なお、各近傍期間α1,α2は、スイッチングにより各モータ電流に生じたパルス状のノイズが小さくなる期間であって、経験や、予めの演算や試験などによって予め設定されてもよいし、測定や計測などにより随時設定されるようにしてもよい。
次に、キャリア同期部40にて実行されるキャリア同期処理について、図4を参照して説明する。図4は、キャリアの波形を同期させる同期処理の工程を示すフローチャートである。
図4に示すように、キャリア同期処理が開始されると、キャリア同期部40は、キャリアCa1の周波数とキャリアCa2の周波数とが同じか否か判断する(図4のステップS10)。キャリアCa1の周波数とキャリアCa2の周波数とが違と判断された場合(図4のステップS10でNO)、キャリアCa1の波形とキャリアCa2の波形とを同期させることはできないので、キャリア同期処理が終了される。一方、キャリアCa1の周波数とキャリアCa2の周波数とが同じ場合(図4のステップS10でYES)、キャリアCa1の波形とキャリアCa2の波形とを同期させることができる。そこで、キャリア同期部40は、キャリアCa1の波形とキャリアCa2の波形とを同期させるように第1キャリア発生部22には位相設定値Cd1を、第2キャリア発生部32には位相設定値Cd2を設定する(図4のステップS2)。そしてキャリア同期処理が終了される。これにより、キャリアCa1の位相、またはキャリアCa2の位相、もしくはキャリアCa1の位相とキャリアCa2の位相が変更されて、例えば図2に示すように、キャリアCa1(Cb1)の位相とキャリアCa2(Cb2)の位相とが同期されるようになる。
次に、測定タイミング生成部41にて実行されるタイミング変更処理について、図5を参照して説明する。図5は、モータの電流値を測定するタイミングを変更するタイミング変更処理の工程を示すフローチャートである。
図5に示すように、タイミング変更処理が開始されると、測定タイミング生成部41は、キャリアCb1の波形とキャリアCb2の波形とが同期しているか否を判断する(図5のステップS20)。キャリアCb1の波形とキャリアCb2の波形とが同期していると判断された場合(図5のステップS20でYES)、測定タイミング生成部41は、タイミング信号Lt1をタイミング信号ST1とし、タイミング信号Lt2をタイミング信号ST2とする(図5のステップS21)。そして、タイミング変更処理が終了される。
一方、キャリアCb1の波形とキャリアCb2の波形とが同期していないと判断された場合(図5のステップS20でNO)、測定タイミング生成部41は、タイミング信号ST1が第2PWM発生部33のスイッチングの影響を受けるか否か判断する(図5のステップS22)。タイミング信号ST1が第2PWM発生部33のスイッチング信号SWt2のスイッチングから近傍期間α1内にある場合には影響を受けると判断され、近傍期間α1内にない場合には影響を受けないと判断される。タイミング信号ST1が第2PWM発生部33のスイッチングの影響を受けると判断された場合(図5のステップS22でYES)、測定タイミング生成部41は、タイミング信号ST1を第2PWM発生部33のスイッチング信号SWt2のスイッチングの近傍期間α1経過後に出力するように変更する(図5のステップS23)。
一方、タイミング信号ST1が第2PWM発生部33のスイッチングの影響を受けないと判断された場合(図5のステップS22でNO)、測定タイミング生成部41は、タイミング信号Lt1をタイミング信号ST1とする(図5のステップS24)。
タイミング信号ST1のタイミングの設定(図5のステップS23及び図5のステップS24)が終了すると、測定タイミング生成部41は、タイミング信号ST2が第1PWM発生部23のスイッチングの影響を受けるか否か判断する(図5のステップS25)。タイミング信号ST2が第1PWM発生部23のスイッチング信号SWt1のスイッチングから近傍期間α2内にある場合には影響を受けると判断され、近傍期間α2内にない場合には影響を受けないと判断される。タイミング信号ST2が第1PWM発生部23のスイッチングの影響を受けると判断された場合(図5のステップS25でYES)、測定タイミング生成部41は、タイミング信号ST2を第1PWM発生部23のスイッチング信号SWt1のスイッチングから近傍期間α2経過後に出力するように変更する(図5のステップS26)。
一方、タイミング信号ST2が第1PWM発生部23のスイッチングの影響を受けないと判断された場合(図5のステップS25でNO)、測定タイミング生成部41は、タイミング信号Lt2をタイミング信号ST2とする(図5のステップS27)。
そして、タイミング信号ST2のタイミングの設定(図5のステップS26及び図5のステップS27)が終了すると、タイミング変更処理が終了される。
すなわち、第1AD変換部24は、第2のモータM12の電流値にノイズが生じていないときに電流値Im1を取得し、第1のモータM11の電流フィードバック制御に第2のモータM12のスイッチングの影響が生じるおそれを小さくしている。同様に、第2AD変換部34は、第1のモータM11の電流値にノイズが生じていないときに電流値Im2を取得し、第2のモータM12の電流フィードバック制御に第1のモータM11のスイッチングのノイズの影響が生じるおそれを小さくしている。
すなわち、第1AD変換部24は、第2のモータM12の電流値にノイズが生じていないときに電流値Im1を取得し、第1のモータM11の電流フィードバック制御に第2のモータM12のスイッチングの影響が生じるおそれを小さくしている。同様に、第2AD変換部34は、第1のモータM11の電流値にノイズが生じていないときに電流値Im2を取得し、第2のモータM12の電流フィードバック制御に第1のモータM11のスイッチングのノイズの影響が生じるおそれを小さくしている。
これにより、複数のプロセッサを有するモータ制御装置10により第1及び第2のモータが制御された場合であれ、各モータ制御間相互の干渉が軽減されて、各モータのモータ制御性能の低下が抑制されるようになる。
以上説明したように、本実施形態のモータ制御装置によれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(1)第1又は第2のインバータ11,12によりそれぞれ駆動される第1及び第2のモータM11,M12を駆動制御するモータ制御装置10において、第1又は第2のインバータ11,12に付与するスイッチング信号SWt1,SWt2の生成に用いられるキャリアの波形の位相ずれが解消されるようになる。その結果、各キャリアの波形が同期されるようにもなる。ところで、パルス幅変調はキャリアCb1,Cb2の波形の各頂点ではスイッチング信号SWt1,SWt2にスイッチング(変化)は生じなく、また、頂点の近傍においてもスイッチングする確率は低くい。このことから、キャリアの波形が同期された場合、各スイッチング信号SWt1,SWt2の変化しない、もしくは変化する確率の低い時点がいずれも重なり合うようになる。スイッチングしない時点は、モータ電流にスイッチングを要因とするノイズが生じないので、モータ制御装置10としてもその時点においてモータの電流値の取得を行なうようにすれば、前記ノイズの混入や前記ノイズを要因とするノイズの発生が軽減されるようになる。特に、モータ制御装置10に発生するノイズは、他のモータのフィードバック制御に混入するような場合、当該他のモータの制御性能を低下させるおそれもあるが、そのようなおそれも軽減されるようになる。これにより、複数のプロセッサを備えるなどして、複数のモータを各モータに対応させたフィードバック制御にて各別に駆動制御するモータ制御装置であれ、他のモータの制御などから受ける干渉を抑制して、各別のモータの制御性能を好適に維持することができるようになる。
(1)第1又は第2のインバータ11,12によりそれぞれ駆動される第1及び第2のモータM11,M12を駆動制御するモータ制御装置10において、第1又は第2のインバータ11,12に付与するスイッチング信号SWt1,SWt2の生成に用いられるキャリアの波形の位相ずれが解消されるようになる。その結果、各キャリアの波形が同期されるようにもなる。ところで、パルス幅変調はキャリアCb1,Cb2の波形の各頂点ではスイッチング信号SWt1,SWt2にスイッチング(変化)は生じなく、また、頂点の近傍においてもスイッチングする確率は低くい。このことから、キャリアの波形が同期された場合、各スイッチング信号SWt1,SWt2の変化しない、もしくは変化する確率の低い時点がいずれも重なり合うようになる。スイッチングしない時点は、モータ電流にスイッチングを要因とするノイズが生じないので、モータ制御装置10としてもその時点においてモータの電流値の取得を行なうようにすれば、前記ノイズの混入や前記ノイズを要因とするノイズの発生が軽減されるようになる。特に、モータ制御装置10に発生するノイズは、他のモータのフィードバック制御に混入するような場合、当該他のモータの制御性能を低下させるおそれもあるが、そのようなおそれも軽減されるようになる。これにより、複数のプロセッサを備えるなどして、複数のモータを各モータに対応させたフィードバック制御にて各別に駆動制御するモータ制御装置であれ、他のモータの制御などから受ける干渉を抑制して、各別のモータの制御性能を好適に維持することができるようになる。
(2)第1及び第2AD変換部24,34のタイミングに第1又は第2PWM発生部23,33のタイミング信号Lt1,Lt2に基づくタイミング信号ST1,ST2をそれぞれ測定タイミング生成部41を介して設定する。これにより、2つのキャリアの波形が同期できない場合であれ、測定タイミング生成部41により、一方のモータ電流値の取得が他方のスイッチング信号のオンまたはオフから近傍期間α1(α2)内に行なわれないようにした。すなわち、スイッチング信号SWt1,SWt2のオンまたはオフにより他方のモータの電流に生じたノイズが一方のモータのフィードバック制御などに影響を及ぼさないようになる。これによっても、複数のプロセッサを備えるなどして、複数のモータを各モータに対応させたフィードバック制御にて各別に駆動制御するモータ制御装置であれ、他のモータの制御などから受ける干渉を抑制して、各別のモータの制御性能をより好適に維持することができるようになる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のような態様にて実施することもできる。
・上記実施形態では、第1のモータ制御部18において、第1のコア20と、第1デューティ設定部21と、第1キャリア発生部22と、第1PWM発生部23と、第1AD変換部24とが各別に設けられる場合について例示した。しかしこれに限らず、第1のモータ制御部を構成する第1のコアと、第1デューティ設定部と、第1キャリア発生部と、第1PWM発生部と、第1AD変換部とは、その全てが一体として構成されても、そのいずれかの複数が一体として構成されてもよい。これによりモータ制御部の構成の自由度が高められる。
・上記実施形態では、第1のモータ制御部18において、第1のコア20と、第1デューティ設定部21と、第1キャリア発生部22と、第1PWM発生部23と、第1AD変換部24とが各別に設けられる場合について例示した。しかしこれに限らず、第1のモータ制御部を構成する第1のコアと、第1デューティ設定部と、第1キャリア発生部と、第1PWM発生部と、第1AD変換部とは、その全てが一体として構成されても、そのいずれかの複数が一体として構成されてもよい。これによりモータ制御部の構成の自由度が高められる。
また、このことは第2のモータ制御部19についても同様である。
・上記実施形態では、モータ制御装置10にキャリア同期部40と測定タイミング生成部41とが設けられる場合について例示したが、これに限らず、モータ制御装置には、キャリア同期部及び測定タイミング生成部のいずれか一方のみが設けられてもよい。これに
よっても、モータ制御装置の構成の自由度を高めるとともに、各別のモータの制御性能を維持することができる。
・上記実施形態では、モータ制御装置10にキャリア同期部40と測定タイミング生成部41とが設けられる場合について例示したが、これに限らず、モータ制御装置には、キャリア同期部及び測定タイミング生成部のいずれか一方のみが設けられてもよい。これに
よっても、モータ制御装置の構成の自由度を高めるとともに、各別のモータの制御性能を維持することができる。
・上記実施形態では、キャリア同期部40と、測定タイミング生成部41とが各別に設けられる場合について例示したが、これに限らず、キャリア同期部と測定タイミング生成部とは一体として構成されていてもよい。これによりモータ制御装置の構成の自由度が高められる。
・上記実施形態では、第1及び第2のモータ制御部18,19と、キャリア同期部40及び測定タイミング生成部41とが各別に設けられている場合について例示した。しかしこれに限らず、キャリア同期部や測定タイミング生成部は、その全部もしくはその一部が第1または第2のモータ制御部に設けられていてもよい。これによりモータ制御装置の構成の自由度が高められる。
・上記実施形態では、スイッチング素子はIGBTである場合について例示したが、これに限らず、スイッチング素子は、いわゆるパワートランジスタ素子であれば、その他の半導体素子であってもよい。
・上記実施形態では、第1及び第2の電流センサ13,14としてクランプ式の非接触型の電流検出器の場合について例示した。しかしこれに限らず、電流センサは、カレントトランス(CT)を用いた他の形式の電流検出器や検出抵抗を用いた接触式の電流検出器でもよい。
・上記実施形態では、モータ制御装置10に第1及び第2の電流センサ13,14からアナログの電流値情報が入力される場合について例示した。しかしこれに限らず、第1及び第2の電流センサからデジタルの電流値情報が入力されてもよい。この場合には、第1及び第2デューティ設定部にてデューティ比の算出を行なう際に用いる電流値を測定タイミング生成部のタイミング信号にてラッチするようにすればよい。これにより、アナログの電流値をデジタルの電流値に変換するためのAD変換器を省くことができるようにもなり、モータ制御装置の構成の自由度が高められるようになる。
・上記実施形態では、モータ電流値から回転数を推定する場合について例示したが、これに限らず、モータの回転数は、エンコーダなどの回転検出装置により測定してもよい。これによれば、モータ制御装置10としての設計自由度が高められる。
・上記実施形態では、モータ制御装置10は車両に搭載される場合について例示した。しかしこれに限らず、モータ制御装置は、スイッチング素子の駆動制御により三相交流電流を出力するインバータであれば、その用途にかかわらず採用することができる。
10…モータ制御装置、11…第1のインバータ、12…第2のインバータ、13…第1の電流センサ、14…第2の電流センサ、16…ROM、17…RAM、18…第1のモータ制御部、19…第2のモータ制御部、20…第1のコア、21…第1デューティ設定部、22…第1キャリア発生部、23…第1PWM発生部、24…第1AD変換部、30…第2のコア、31…第2デューティ設定部、32…第2キャリア発生部、33…第2PWM発生部、34…第2AD変換部、40…キャリア同期部、41…測定タイミング生成部、B1…メインバス、B2,B3…サブバス、M11…第1のモータ、M12…第2のモータ。
Claims (2)
- 各別のインバータによりそれぞれ駆動される複数のモータをそれぞれ各別のフィードバック制御に基づいて駆動制御するモータ制御装置であって、
モータの電流値を設定されたタイミングで測定する変換部と、パスル幅変調に用いられるキャリアを生成するとともに、その波形を設定された位相にするキャリア発生部と、インバータを駆動させるスイッチング信号を、前記モータの電流値のフィードバックされた制御値と前記キャリア発生部のキャリアとに基づいてパスル幅変調により生成するとともに、前記スイッチング信号が変化しないときにタイミング信号を出力するPWM発生部と、を有し、前記変換部のタイミングに前記PWM発生部のタイミング信号を設定するモータ制御部が、少なくとも2つ備えられ、
前記2つのモータ制御部のうちの一のモータ制御部のキャリア発生部のキャリア波形と、前記一のモータ制御部と異なる他のモータ制御部のキャリア発生部のキャリア波形との位相を比較し、それらの位相に位相ずれがある場合、前記2つのモータ制御部のキャリア発生部の少なくとも一方に設定されているキャリア波形の位相に、前記位相ずれを解消させる位相を設定するキャリア同期部と、を備える
ことを特徴とするモータ制御装置。 - 前記モータ制御装置には更に、
前記2つのモータ制御部のそれぞれの変換部のタイミングに、それぞれのPWM発生部のタイミング信号を設定する際、前記一のモータ制御部のキャリア波形と前記他のモータ制御部のキャリア波形とに位相ずれが検出されると、いずれか一方のモータ制御部のPWM発生部のタイミング信号の出力が他方のモータ制御部のPWM発生部のスイッチング信号のオンまたはオフから所定の期間内にされる場合、当該一方のモータ制御部の変換部のタイミングへのPWM発生部のタイミング信号の設定を前記所定の期間外に行なう測定タイミング生成部が備えられる
請求項1に記載のモータ制御装置。
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