JP6642111B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータ制御装置に関する。
モータ制御装置は、例えば、特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置が公知である。このモータ制御装置は、電流指令値の演算及びその出力をそれぞれ行う2つのマイコンを備えている。各マイコンは、同一の電流フィートバック演算を実行して電流指令値を演算し、駆動回路を構成する一対のスイッチングアームに出力する。各スイッチングアームは、その電流指令値に応じて独立して作動する。そして、各マイコンは電流指令値と実電流との電流偏差が所定の閾値を超える場合は、システムの異常を判定するようにしている。
このように、制御部(マイコン)を2つにして冗長性を有した制御装置により、モータを制御することが近年行われている。このような制御装置では、2コア演算、ロックステップ、或いはマイコン内での2重演算が行われていて、自己監視機能を有する。
特開2011−20481号公報
上記特許文献1では、2つのマイコンは、各駆動回路を同期して制御することになるが、同期がずれた場合の対処の方法は開示されていない。
本発明の目的は、モータを複数系統のモータ制御部により同期制御する際、複数系統におけるモータ制御部における同期ずれを抑制することができ、モータの同期制御を好適に行うことができるモータ制御装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明のモータ制御装置は、モータに電力を供給する駆動回路部と、前記駆動回路部に出力するモータ指令値を演算する演算部と、前記演算部の演算時間を計時するタイマ部とを備えるモータ制御部を一系統として、複数系統のモータ制御部を備え、各モータ制御部が自身の系統のタイマ部の計時により、系統間を同期させて前記モータを制御するモータ制御装置であって、各系統のモータ制御部における演算部の演算オフ期間が相互に重なっているときに、前記各系統のタイマ部に対してリセット動作を開始させるタイマリセット部を有するものである。
上記構成によれば、タイマリセット部は、各系統のモータ制御部における演算部の演算オフ期間が相互に重なっているときに、各系統のタイマ部に対してリセット動作を開始させる。このことにより、各系統のタイマ部がリセットされた後、計時が開始され、この結果、系統間を同期させて前記モータを制御する。
また、前記タイマリセット部は、前記複数系統のモータ制御部のうち、一つのモータ制御部の演算部であり、該演算部は、演算オフに同期して、残りの全系統のモータ制御部に対して同期トリガ信号を出力し、前記残りの全系統のモータ制御部における演算部は、自身が演算オフ期間にある場合に、入力した前記同期トリガ信号に基づき、自身の系統のタイマ部をリセットするようにしてもよい。
上記構成により、複数系統のモータ制御部のうち、一つのモータ制御部の演算部がタイマリセット部として、演算オフに同期して、残りの全系統のモータ制御部に対して同期トリガ信号を出力する。この同期トリガ信号を入力した残りの全系統のモータ制御部における演算部は、自身が演算オフ期間にある場合に、入力した前記同期トリガ信号に基づき、自身の系統のタイマ部をリセットする。このことにより、各系統のタイマ部はリセットされた後、計時を開始するため、系統間を同期させて前記モータを制御することになる。
また、前記タイマリセット部は、全系統のモータ制御部における演算部が、演算オフ期間にともに入ったときに、全系統のモータ制御部に対して同期トリガ信号を出力し、前記全系統のモータ制御部の演算部は、入力した前記同期トリガ信号に基づいて自身の系統のタイマ部をリセットしてもよい。
上記構成により、タイマリセット部は、全系統のモータ制御部における演算部が、演算オフ期間にともに入ったときに、全系統のモータ制御部に対して同期トリガ信号を出力することにより、全系統のタイマ部はリセットされ、この後、計時を開始するため、系統間を同期させて前記モータを制御することになる。
また、各系統のモータ制御部は、前記演算部がモータ指令値に演算に使用する外部パラメータのアナログ値をデジタル値に変換するA/D変換部を備え、前記駆動回路部は、インバータ回路を含み、前記A/D変換部のAD変換タイミング及び前記インバータ回路のスイッチングタイミングは、前記演算部の演算周期タイミングと同じとしていてもよい。
上記構成により、A/D変換部のAD変換タイミングが、インバータ回路のスイッチングタイミングと同じであるため、インバータ回路のスイッチングによるノイズが、他の系統のAD変換値(データ)に重畳することがなく、正確なモータ制御を行うものとなる。
本発明によれば、モータを複数のモータ制御部により同期制御する際、モータ制御部間の同期ずれを抑制することができ、モータの同期制御を好適に行うことができる。
第1実施形態のモータ制御装置の回路ブロック図。 第1実施形態のモータ制御部の回路ブロック図。 (a)は第1実施形態における演算周期及び同期トリガ出力タイミングの説明図、(b)は第1実施形態の変形例の演算周期及び同期トリガ出力タイミングの説明図。 第2実施形態のモータ制御装置の回路ブロック図。 第2実施形態のモータ制御部の回路ブロック図。 第2実施形態におけるタイマリセットのタイミングチャート。 従来例のモータ制御装置の回路ブロック図。 従来例のモータ制御部の回路ブロック図。 従来例のモータ制御部間のタイマのズレを示す説明図。 従来例の各モータ制御部における、センサが検出した信号のAD変換のタイミングチャートの説明図。
(第1実施形態)
以下、本発明のモータ制御装置を、電動パワーステアリング装置における力の発生源であるモータのモータ制御装置に具体化した第1実施形態を図1〜図3を参照して説明する。
本実施形態では、制御対象であるモータは、たとえば電動パワーステアリング装置における操舵アシスト力の発生源であるモータであるが、制御対象であるモータは、電動パワーステアリング装置のモータに限定するものではない。
<モータの構成>
まず、制御装置の制御対象であるモータの構成を説明する。
図1に示すように、本実施形態では、モータ11は、いわゆるIPMモータ(Interior Permanent Magnet Motor)である。なお、モータは、IPMモータに限定するものではなく、SPMモータ(Surface Permanent Magnet Motor)であってもよい。
モータ11は、図示しないステータとロータ14とを備えている。ロータ14は、内部において円周方向に複数の永久磁石(図示しない)が埋設されており、各永久磁石は、ロータの半径方向に沿って着磁されるとともに、ロータ14の円周方向において互いに隣り合う2つの永久磁石の着磁の向きが互いに反対になるように設けられている。
前記ステータは、図示しないステータコアに巻回された複数のコイル16を有し、コイル16は、第1コイル群16Aと第2コイル群16Bに分類される。第1コイル群16A及び第2コイル群16Bは、それぞれスター結線されたU相、V相、W相のコイル16を含む。
<モータ制御装置の構成>
次に、モータ11の駆動を制御するモータ制御装置20を説明する。
図1に示すように、モータ制御装置20は、第1制御演算部21及び第2制御演算部22、並びに第1モータ駆動部23及び第2モータ駆動部24を備えている。第1モータ駆動部23及び第2モータ駆動部24はそれぞれ駆動回路部に相当する。第1制御演算部21と第2制御演算部22とは、同一構成のため、第1制御演算部21について説明し、第2制御演算部22の構成については、第1制御演算部21(モータ制御部)を構成する各部に付した符号を付してその詳細説明を省略する。第1制御演算部21及び第2制御演算部22は、複数系統のモータ制御部の一例である。
図2に示すように、第1制御演算部21は、マイクロプロセスユニット(MPU)からなり、演算部(CPU)31、クロック発生部32、タイマ生成部33、三角波生成部34、A/D変換部35及びモータ駆動指令生成部36を備えている。
クロック発生部32は、逓倍器であって、水晶素子等からなる発振器30から入力した基本周波数のクロックを所定倍数で逓倍し、演算部(CPU)31及びタイマ生成部33に出力する。
タイマ生成部33は、公知の分周器及びアップダウンカウンタからなり、前記分周器で分周されたクロックを前記アップダウンカウンタでアップカウント及びダウンカウントし、そのカウント値を三角波生成部34、A/D変換部35及び演算部31に出力する。タイマ生成部33は、タイマ部に相当する。
三角波生成部34は、タイマ生成部33から入力したカウント値に基づいて、搬送波としての三角波を生成して、モータ駆動指令生成部36に三角波を出力する。
また、三角波生成部34は、前記生成した三角波に基づいて、A/D変換部35に対して、AD変換実行タイミング信号を出力するとともに、演算部31に対して、演算周期タイミング信号を出力する。なお、AD変換実行タイミングとは、前記三角波における山(頂点)と谷(最下点)となる時点で、AD変換を実行するタイミングであり、前記三角波における山(頂点)と谷(最下点)と同期する。
また、演算周期タイミングとは、前記三角波における山(頂点)と谷(最下点)となる時点で、演算部31が各種の演算を実行するタイミングであり、前記三角波における山(頂点)と谷(最下点)と同期する。従って、演算周期は、三角波の山(頂点)と谷(最下点)の期間である。
A/D変換部35は、前記AD変換実行タイミング信号に基づいて、各種センサ(センサ42)から入力した検出信号(アナログ信号)をAD変換した後、演算部31に入力する。
モータ駆動指令生成部36は、三角波生成部34から入力した三角波と、演算部31から入力したモータ駆動指令(Duty比)に基づいて前記演算周期タイミングで制御信号(PWM信号)を生成して第1モータ駆動部23に出力する。演算部31からのモータ駆動指令は、モータ指令値に相当する。
第1モータ駆動部23は、三相(U相、V相、W相)のインバータ回路を有してなる。前記インバータ回路は、前記演算周期タイミングで出力された制御信号(PWM信号)に基づいて、インバータ回路を構成するMOSFET等のスイッチング素子をオンオフすることによりバッテリなどの直流電源から供給される直流電力を三相交流電力に変換する。第1モータ駆動部23は、直列に接続された2つのFET(field-effect transistor)を1組とする3組のアーム(単相ハーフブリッジ)が、それぞれ直流電源の+端子と−端子との間に並列に接続されてなる。
また、第2モータ駆動部24は、第1モータ駆動部23と同一の構成である。
第1モータ駆動部23及び第2モータ駆動部24の各FETが、第1制御演算部21及び第2制御演算部22により生成される制御信号(PWM信号)に基づきスイッチングすることにより直流電力が三相の交流電力に変換される。
図1に示す第1電流センサ25は、第1モータ駆動部23と第1コイル群16Aにおける各相のコイル16との間の給電経路に生じる各相の電流を検出する。図1に示す第2電流センサ26は、第2モータ駆動部24と第2コイル群16Bにおける各相のコイル16との間の給電経路に生じる各相の電流を検出する。
上述のようにして第1制御演算部21及び第2制御演算部22は、第1モータ駆動部23及び第2モータ駆動部24の制御を通じて第1コイル群16A(系統A)及び第2コイル群16Bへの給電を制御する。また、第2制御演算部22は、第2モータ駆動部24の制御を通じて第2コイル群16B(系統B)への給電を制御する。
また、第1制御演算部21及び第2制御演算部22は、モータ11に設けられた回転角センサ40を通じて検出されるロータ14の回転角θ(回転位置)に基づき第1モータ駆動部23及び第2モータ駆動部24に対する前記制御信号をそれぞれ生成する。回転角センサ40としては、たとえばホールセンサまたはレゾルバなどが採用される。
このようにして第1制御演算部21及び第2制御演算部22は、第1モータ駆動部23及び第2モータ駆動部24の制御を通じて第1コイル群16A及び第2コイル群16Bにそれぞれ電力を供給することによりモータ11を駆動する。
<センサ42について>
モータ11が電動パワーステアリング装置における操舵アシスト力の発生源として使用される場合、第1制御演算部21及び第2制御演算部22は車両に設けられる各種のセンサの検出結果を運転者の要求あるいは走行状態を示す情報として取得し、これら取得される各種の情報に応じてモータ11を制御する。
ここで運転者の要求あるいは走行状態を示す各種センサ(センサ42)としては、たとえば先の回転角センサ40に加えてトルクセンサ及び車速センサが含まれる。トルクセンサはたとえば図示しないステアリングシャフトに設けられて、図示しないステアリングホイールに加えられる操舵トルクTを検出する。車速センサは車両の走行速度である車速Vを検出する。本実施形態の、トルク及び車速は外部パラメータの一例である。前記センサ42にて検出された信号はアナログ値である。第1制御演算部21及び第2制御演算部22はA/D変換部35にてデジタル値に変換された操舵トルクT及び車速Vに基づき、前記演算周期タイミングで目標アシスト力を発生させるためモータ駆動指令(Duty比)を演算する。第1制御演算部21及び第2制御演算部22は、モータ11の回転角θに対応する各相のコイル16に供給すべく、モータ駆動指令生成部36にモータ駆動指令(Duty比)を出力する。
このように、第1制御演算部21及び第2制御演算部22はロータ14の回転角θに基づきステータ(第1コイル群16A及び第2コイル群16B)へ供給する電流の制御を行う。
<実施形態の作用>
上記のように構成されたモータ制御装置20の作用を図3(a)を参照して説明する。
本実施形態では、第1制御演算部21及び第2制御演算部22の両演算部31は、その演算周期は同じであり、同期して演算を行うように、系統A及び系統Bの発振器30と、独立して同じ基本周波数のクロックを生成する。しかし、系統A及び系統Bの発振器30の発振子(例えば、水晶素子)にばらつきがある場合、両者が生成するクロックにはずれが生ずる。
本実施形態では、図3(a)に示すように、演算周期は「演算中期間e+演算未実施期間k」を含む。すなわち、演算周期の中で、演算を行わない演算未実施期間kが必ず設けられている。演算未実施期間kは、演算オフ期間に相当する。そして、本実施形態では、各系統の演算部31の演算周期は、演算中期間eから開始されるようにしている。
第1制御演算部21の演算部31は、この演算オフ期間中のいずれかの時点で、同期トリガ信号を、第2制御演算部22の演算部31に出力する。
本実施形態では、第1制御演算部21の演算部31が演算周期中の中で、演算が終了した時点(すなわち、演算未実施期間kが開始される時点)に、同期トリガ信号を出力し、同期フラグFをリセットする。そして、第1制御演算部21の演算部31は、演算未実施期間kを計時(カウント)した後に、自身の系統Aのタイマ生成部33のアップダウンカウンタのカウント値を0にリセットするとともに同期フラグFをセットする。第1制御演算部21の演算部31は、タイマリセット部に相当する。
一方、第2制御演算部22の演算部31は前記同期トリガ信号を入力した時、演算未実施期間に入っているときは、この同期トリガ信号を入力したときから、あらためて、演算未実施期間kを計時(カウント)した後、系統Bのタイマ生成部33のアップダウンカウンタのカウント値を0にリセット(図2参照)し、次の演算を行う。第2制御演算部22の演算部31は演算未実施期間k経過後に、自身の系統Bのタイマ生成部33をリセットする。
なお、同期トリガを入力した第2制御演算部22の演算部31は、前記同期トリガを入力した時に演算中であれば、これを無視する。
なお、本実施形態では、演算周期の開始時には、第1制御演算部21及び第2制御演算部22のタイマ生成部33のカウンタはアップカウントから開始する。
このようにして、第2制御演算部22の演算部31は、第1制御演算部21のタイマ生成部33と同期してカウントを開始する。
従って、本実施形態では、モータを2つのモータ制御部により同期制御する際、モータ制御部間の同期ずれを抑制することができ、モータの同期制御を好適に行うことができる。
<従来例について>
ここで、従来例を図7〜図10を参照して説明する。
従来例のモータ制御装置のハード構成は、図7及び図8に示すように本実施形態と同様のハード構成を有している。このため、図7及び図8では、従来例のモータ制御装置のハード構成には本実施形態と同一符号が付されている。
従来例においても、第1制御演算部21及び第2制御演算部22における、演算部31の演算、モータ駆動指令生成部36のインバータ回路のスイッチタイミング(オンオフタイミング)、及びA/D変換部35のAD変換タイミングは、前記演算周期タイミングで行われる。
図10には、従来例の系統Aにおいて、第1制御演算部21の三角波生成部34が生成した三角波Waの山(頂点)と谷(最下点)のタイミング(演算周期タイミング)で、第1制御演算部21のA/D変換部35がAD変換することが図示されている。
また、図10には、従来例の系統Bにおいて、第2制御演算部22の三角波生成部34が生成した三角波Waの山(頂点)と谷(最下点)のタイミング(演算周期タイミング)で、第2制御演算部22のA/D変換部35がAD変換することが図示されている。
図10に示すように系統A、系統Bでの各系統内では、モータ駆動指令生成部36のインバータ回路のスイッチタイミングと、AD変換タイミング、並びに演算部31における演算周期タイミングを、同じタイマ生成部33で制御しているため、インバータ回路とAD変換タイミング等が異なることはない。
しかし、系統間では、相互に独立した、発振器30及びタイマ生成部33を使用している。系統A及び系統Bの発振器30の発振子(例えば、水晶素子)にばらつきがある場合、図9に示すように系統Aと系統Bのクロック発生部32が生成するクロックにずれが生じ、そのずれは解消することなく、時間が経過するほど演算ずれ時間が大きくなり、制御のタイミングズレが生ずる。
例えば、系統Aにおけるインバータ回路のスイッチングタイミングと系統BにおけるAD変換の期間が図10に示すように「ズレ」分だけ重なる。すると、系統Aにおけるインバータ回路のスイッチングによるノイズが、系統BのAD変換値(データ)に重畳する。この結果、系統Bの演算部31は、ノイズが重畳したデータに基づいて、第2モータ駆動部24を制御してしまうことにより、正確なモータ制御(本実施形態では、アシスト制御)ができなくなる。
なお、モータ11は、ロータ14を第1コイル群16A及び第2コイル群16Bのそれぞれで回転駆動できるという冗長性を有する。このような冗長性を有するモータは、例えば、自動操舵装置を実現する場合に使用されることが期待されている。なお、自動操舵装置の場合、例えば、系統A、Bのうち、いずれか一方の系統が使用できなくなった場合でも、残った他方の系統により、継続して自動操舵を行うことができることが求められる。
このため、上記のような従来例を自動操舵装置に適用する場合、両系統が正常である場合において、目標の舵角を正確に制御することができなくなる虞がある。
本実施形態では、上記のような従来例の問題はない。
本実施形態では、下記の特徴を有する。
(1)本実施形態のモータ制御装置20は、複数系統、すなわち2系統の第1制御演算部21及び第2制御演算部22(モータ制御部)を有する。系統Aの第1制御演算部21(モータ制御部)は、モータ11に電力を供給する第1モータ駆動部23(駆動回路部)と、第1モータ駆動部23に出力するモータ駆動指令(モータ指令値)を演算する演算部31と、演算部31の演算時間を計時するタイマ生成部33(タイマ部)とを備える。また、系統Bの第2制御演算部22(モータ制御部)は、モータ11に電力を供給する第2モータ駆動部24(駆動回路部)と、第2モータ駆動部24に出力するモータ駆動指令(モータ指令値)を演算する演算部31と、演算部31の演算時間を計時するタイマ生成部33(タイマ部)とを備える。両系統間は、第1制御演算部21、第2制御演算部22が自身の系統のタイマ生成部33(タイマ部)の計時により、同期させてモータ11を制御する。そして、系統Aの演算部31(タイマリセット部)は、各系統における演算部31の演算未実施期間k(演算オフ期間)が相互に重なっているときに、各系統のタイマ生成部33(タイマ部)に対してリセット動作を開始させる。この結果、本実施形態によれば、モータを各系統のモータ制御部により同期制御する際、モータ制御部間の同期ずれを抑制することができ、モータの同期制御を好適に行うことができる。
(2)本実施形態のモータ制御装置20では、第1制御演算部21及び第2制御演算部22(モータ制御部)は、演算部31がモータ駆動指令(モータ指令値)に演算に使用する車速、トルク(外部パラメータ)のアナログ値をデジタル値に変換するA/D変換部35を備えている。また、第1モータ駆動部23及び第2モータ駆動部24(駆動回路部)は、インバータ回路を含む。また、A/D変換部35のAD変換タイミング及びインバータ回路のスイッチングタイミングは、演算部31の演算周期タイミングと同じとしている。上記構成により、A/D変換部のAD変換タイミングが、インバータ回路のスイッチングタイミングと同じであるため、インバータ回路のスイッチングによるノイズが、他の系統のAD変換値(データ)に重畳することがなく、正確なモータ制御を行うことができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図4〜図6を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一構成には、同一符号を付してその詳細説明を省略し、異なる構成について説明する。
第1実施形態では、系統Aの第1制御演算部21が系統Bの第2制御演算部22に同期トリガ信号を出力したが、図4に示すように本実施形態のモータ制御装置20は、第1実施形態のハード構成に加えて同期トリガ生成部50を備えているところが異なっている。同期トリガ生成部50は、タイマリセット部に相当する。
(第2実施形態の作用)
第2実施形態の作用を図6を参照して説明する。
本実施形態においても、両系統の各演算部31の演算周期は同じであり、図6に示すように、演算周期は「演算中期間e+演算未実施期間k」を含み、各系統の演算部31の演算周期は、演算中期間eの開始時点から開始される。
また、両系統の各発振器30は、独立して同じ基本周波数のクロックを生成し、各演算部31は同期して演算を行う。しかし、両系統の各発振器30の発振子(例えば、水晶素子)にばらつきがある場合、両者が生成するクロックにはずれが生ずる。
図6は、上記のようにしてクロックにズレが生じた結果、系統Bの演算部31の演算中期間eが、系統Aの各演算部31の演算中期間eよりも先に終了した場合を示している。図6に示すように、系統Bの演算部31は、演算中期間eが終了した時点(すなわち、演算未実施期間の開始時点)で同期フラグを同期トリガ生成部50に出力する。
また、系統Aの演算部31は、演算中期間eが終了した時点(すなわち、演算未実施期間kの開始時点)で同期フラグを同期トリガ生成部50に出力する。同期トリガ生成部50は、両系統の同期フラグをともに入力した時、同期トリガ信号を、各系統の第1制御演算部21、第2制御演算部22にそれぞれ出力する。この同期トリガ信号が出力されるタイミングは同期トリガ出力タイミングに相当する。
各系統の演算部31は、同期トリガ信号を入力すると、この同期トリガ信号の入力に基づいて、同時に演算未実施期間kを計時(カウント)した後に、自身のタイマ生成部33のアップダウンカウンタのカウント値を0にリセットする。このリセットにより、同期ずれが解消されて両系統の各演算部31における演算周期が同期する。すなわち、モータの同期制御を好適に行うことができる。
なお、同期トリガ生成部50は、同期トリガ信号を出力した時から演算部31の演算周期の期間よりも短い時間で該同期トリガ信号の出力を停止する。また、各系統の演算部31は、同期トリガ信号を入力した時から所定時間t1経過後、リセットする。所定時間t1は、演算未実施期間kよりも短い時間が好ましい。所定時間t1を演算未実施期間kよりも短くする理由は、同期トリガ信号を入力したとき、各演算部31において、演算中期間eが開始されている可能性を避けるためである。
本実施形態では、下記の特徴を有する。
(1)本実施形態のモータ制御装置20では、同期トリガ生成部50をタイマリセット部としている。同期トリガ生成部50は、系統A、Bの演算部31が、演算未実施期間k(演算オフ期間)にともに入ったときに、系統A、Bの第1制御演算部21及び第2制御演算部22(モータ制御部)に対して同期トリガ信号を出力する。そして、系統A、Bの第1制御演算部21及び第2制御演算部22(モータ制御部)の演算部31は、入力した同期トリガ信号に基づいて自身の系統のタイマ生成部33(タイマ部)をリセットする。
上記構成により、系統A、Bの演算部31が、演算未実施期間k(演算オフ期間)にともに入ったときに両系統のタイマ部はリセットされて、計時を開始するため、両系統間を同期させて前記モータを制御することができる。
なお、本発明の実施形態は前記実施形態に限定されるものではなく、下記のように変更しても良い。
・第1実施形態では、第1制御演算部21からの同期トリガの出力タイミングを演算未実施期間kが開始される時点で出力し、演算未実施期間kが経過した時点で第1制御演算部21におけるタイマ生成部33のアップダウンカウントを0にリセットした。
しかし、第2制御演算部22が前記同期トリガの受信タイミング合せでオフセットが必要な場合は、例えば、同期トリガの出力タイミング時から数μs後に、第1制御演算部21におけるタイマ生成部33のアップダウンカウントを、0にリセットしてもよい。
・上記実施形態では、第1制御演算部21の演算部31の演算周期は、演算中期間eから開始されるようにしている。これに代えて、図3(b)に示すように、第1制御演算部21の演算部31の演算周期は、演算未実施期間kから開始するようにしてもよい。
・第1実施形態において、演算周期は、「第1演算未実施期間k1+演算中期間e+第2演算未実施期間k2」の順序を有する期間としてもよい。この場合、系統Aの演算部31は第2演算未実施期間k2が開始された時点を同期トリガ出力タイミングにして、第2演算未実施期間k2経過した時点で、系統Aのタイマ生成部33をリセットする。
一方、系統Bの演算部31は、第2演算未実施期間k2となっているときに、同期トリガを入力すると、既に計時中の第2演算未実施期間の計時をリセットし直してその時点から第2演算未実施期間k2経過した時点で、系統Bのタイマ生成部33をリセットする。なお、第1演算未実施期間k1と第2演算未実施期間k2は同じでもよく、或いは、いずれか一方が長くてもよい。
・第1実施形態では、演算中期間eが終了した時点(すなわち演算未実施期間が開始された時点)を同期トリガ出力タイミングとしたが、演算未実施期間が開始された時点から、演算未実施期間中であって、演算未実施期間に入ってから所定期間経過した時点を同期トリガ出力タイミングとしてもよい。この場合、同期トリガ信号を出力した演算部31は、当該演算未実施期間の終了まで経過した時間t後、当該系統のタイマ生成部33をリセットする。
一方、同期トリガ信号を入力した他の系統の演算部は、演算未実施期間の終了まで経過した時間t後、当該系統のタイマ生成部33をリセットする。
・上記実施形態では、2系統のモータ制御部の場合について説明したが、3系統以上の複数系統のモータ制御部を備えたモータ制御装置においても同様に適用できることは自明である。
11…モータ、14…ロータ、16…コイル、
16A…第1コイル群、16B…第2コイル群、20…モータ制御装置、
21…第1制御演算部(モータ制御部、タイマリセット部)、
22…第2制御演算部(モータ制御部)、
23…第1モータ駆動部(駆動回路部)、
24…第2モータ駆動部(駆動回路部)、
25…第1電流センサ、26…第2電流センサ、
30…発振器、31…演算部、32…クロック発生部、
33…タイマ生成部(タイマ部)、
34…三角波生成部、35…A/D変換部、36…モータ駆動指令生成部、
40…回転角センサ、42…センサ、
50…同期トリガ生成部(タイマリセット部)、
e…演算中期間、k…演算未実施期間(演算オフ期間)、
k1…第1演算未実施期間、k2…第2演算未実施期間(演算オフ期間)。

Claims (4)

  1. モータに電力を供給する駆動回路部と、前記駆動回路部に出力するモータ指令値を演算する演算部と、前記演算部の演算時間を計時するタイマ部とを備えるモータ制御部を一系統として、複数系統のモータ制御部を備え、各モータ制御部が自身の系統のタイマ部の計時により、系統間を同期させて前記モータを制御するモータ制御装置であって、
    各系統のモータ制御部における演算部の演算オフ期間が相互に重なっているときに、前記各系統のタイマ部に対してリセット動作を開始させるタイマリセット部を有するモータ制御装置。
  2. 前記タイマリセット部は、前記複数系統のモータ制御部のうち、一つのモータ制御部の演算部であり、該演算部は、演算オフに同期して、残りの全系統のモータ制御部に対して同期トリガ信号を出力し、前記残りの全系統のモータ制御部における演算部は、自身が演算オフ期間にある場合に、入力した前記同期トリガ信号に基づき、自身の系統のタイマ部をリセットする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記タイマリセット部は、全系統のモータ制御部における演算部が、演算オフ期間にともに入ったときに、全系統のモータ制御部に対して同期トリガ信号を出力し、前記全系統のモータ制御部の演算部は、入力した前記同期トリガ信号に基づいて自身の系統のタイマ部をリセットする請求項1に記載のモータ制御装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載のモータ制御装置において、
    各系統のモータ制御部は、前記演算部がモータ指令値に演算に使用する外部パラメータのアナログ値をデジタル値に変換するA/D変換部を備え、
    前記駆動回路部は、インバータ回路を含み、
    前記A/D変換部のAD変換タイミング及び前記インバータ回路のスイッチングタイミングは、前記演算部の演算周期タイミングと同じとしているモータ制御装置。
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