JP5931543B2 - モータシステム、モータ制御装置及びモータ制御方法 - Google Patents

モータシステム、モータ制御装置及びモータ制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、モータシステム、モータ制御装置及びモータ制御方法に関し、特に、1パルス制御(矩形波電圧位相駆動)によってモータを制御する技術に関する。
3相モータをインバータによって駆動する3相モータの駆動方法の一つとして、1パルス制御(矩形波電圧位相駆動)が知られている。1パルス制御とは、1周期あたりに半周期のパルス幅を有する単一のパルスを有するような矩形波になるように各相の駆動電圧を生成する駆動方式である。言い換えれば、1パルス制御では、各相の駆動電圧が1周期に1度「オン」され、1周期に1度「オフ」される。ここで、駆動電圧の「オン」とは駆動電圧が「高電位」にプルアップされることを意味し、駆動電圧の「オフ」とは駆動電圧が「低電位」にプルダウンされることを意味する。「高電位」、「低電位」の組み合わせは、例えば、「+VDC/2」、「−VDC/2」であってもよく(3相モータの中性点を接地とする場合)、また、「VDC」、「0」であってもよい。ここで、VDCは、インバータに供給される直流電圧である。
一般に、1パルス制御においては、角度センサによってロータ角度が検出され、検出されたロータ角度から得られる電気角に同期して各相の駆動電圧のオンオフが制御される。例えば、角度センサとしてレゾルバが使用される場合、レゾルバに接続されたレゾルバ−デジタル変換器(R/D変換器)から出力されたA、B、Z相信号がアップダウンカウンタによってカウントしてロータ角度を検出し、検出されたロータ角度に対応する電気角に応じて各相の駆動電圧のオンオフが制御される。
この1パルス制御は、しばしば、PWM(pulse width modulation)制御と組み合わせて使用される。PWM制御において電圧飽和が発生した場合、モータ制御を1パルス制御に切り換えることによって電圧利用率を最大限に高め、モータ出力を増大させることができる。PWM制御と1パルス制御とを切り換えて使用する技術は、例えば、特開平7−227085号公報、及び、特開平6−78558号公報に開示されている。特開平7−227085号公報は、3相全てについて過変調モードの出力電圧が広幅パルスとなる区間において過変調モードと1パルスモードとを3相全てについて同時に切り換える技術を開示している。一方、特開平6−78558号公報は、3相のそれぞれについて個別のタイミングで3パルスモードと1パルスモードとを切り換える技術を開示している。
1パルス制御における一つの問題は、角度センサの誤差に起因して電流オフセットが生じ得ることである。角度センサに誤差があると、各相の駆動電圧の矩形波のデューティ比が1:1からずれることがある。各相の駆動電圧の矩形波のデューティ比が1:1からずれると電流オフセットが生じてしまう。この電流オフセットは、トルク脈動による振動・騒音の増大や、永久磁石の減磁によるトルク低下などの問題を引き起こすため、好ましくない。
この電流オフセットの問題は広く知られており、様々な対策が提案されている。特開2006−74951号公報は、電流センサで検出した電流オフセットに対応した位相補正量を算出し、この位相補正量に基づいて電圧スイッチパターンを切り換える電気角を補正する技術を開示している。また、特開2001−298992号公報は、電流オフセット量に基づいて位相補正量を算出し、その位相補正量だけ、駆動信号の矩形波のパルス幅を広げたり狭めたりする技術を開示している。更に、特開2002−84758号公報は、矩形波が正電圧の時間積分値の絶対値と負電圧の時間積分値の絶対値とが等しくなるように正電圧を取る時間T1と負電圧を取る時間T2が調節される。
しかしながら、発明者の検討によれば、これらの手法は電流オフセットを低減する効果はあるものの改良の余地がある。これらの手法は、事後的な位相の補正によって各相の駆動電圧の矩形波のデューティ比を1:1に近づけるものであり、本質的には角度センサの誤差の影響を免れることはできない。
特開平7−227085号公報 特開平6−78558号公報 特開2006−74951号公報 特開2001−298992号公報 特開2002−84758号公報
したがって、本発明の目的は、1パルス制御(矩形波電圧位相駆動)によってモータ駆動を行う場合における電流オフセットを一層に低減するための技術を提供することにある。
本発明の本質は、各相の各周期に一度、各相の駆動電圧が次にオンされるべきタイミングと次にオフされるべきタイミングを各相の駆動電圧の矩形波のデューティ比が1:1になるように決定し、当該決定したタイミングに各相の駆動電圧をオンする制御又はオフする制御を実行することにある。各相の駆動電圧をオンオフするタイミングを、各相の駆動電圧の矩形波のデューティ比が1:1になるように決定すれば、電流オフセットの問題を本質的に解消できる。
具体的には、本発明の一の観点では、モータシステムが、モータと、モータに複数相の駆動電圧を供給するインバータと、モータのロータの角度であるロータ角度を検出するロータ角度検出手段と、ロータ角度に応答してインバータに複数相の駆動電圧を制御するゲート信号群を生成する演算装置とを具備する。演算装置は、1パルス制御によってゲート信号群を生成可能に構成されている。1パルス制御では、ゲート信号群のうち、複数相の駆動電圧の第1相の駆動電圧に対応する第1相ゲート信号を生成する第1相ゲート信号制御が行われる。第1相ゲート信号制御においては、第1設定タイミングにおいて電気角が所定の第1設定実行範囲にあることを検出すると第1設定時間と第2設定時間とが設定される。更に、第1設定タイミングから第1設定時間が経過したことに応答して第1相の駆動電圧をオンするように第1相ゲート信号を切り換えると共に第1設定タイミングから第2設定時間が経過したことに応答して第1相の駆動電圧をオフするように第1相ゲート信号を切り換える。このとき、第1設定時間と第2設定時間とが、第1相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定される。
一実施形態では、1パルス制御において、更に、ゲート信号群のうち、複数相の駆動電圧の第2相の駆動電圧に対応する第2相ゲート信号を生成する第2相ゲート信号制御が行われる。第1相ゲート信号制御においては、第2設定タイミングにおいて電気角が所定の第2設定実行範囲にあることを検出すると、第3設定時間と第4設定時間とが設定される。更に、第2設定タイミングから第3設定時間が経過したことに応答して第2相の駆動電圧をオンするように第2相ゲート信号を切り換えると共に第2設定タイミングから第4設定時間が経過したことに応答して第2相の駆動電圧をオフするように第2相ゲート信号を切り換える。上記の第3設定時間と第4設定時間とは、180°の位相差に対応する時間差を持つように決定される。加えて、第1設定実行範囲と第2設定実行範囲とが、異なる範囲に設定されている。
好適な一実施形態では、演算装置は、PWM制御によってゲート信号群を生成可能に構成され、1パルス制御とPWM制御の切り換えが、第1相と第2相について個別に行われる。この場合、第1設定実行範囲が、第1相の位相が90°であるような電気角を含むように決定され、第2設定実行範囲が、第2相の位相が90°であるような電気角を含むように決定される。更に、第1相についてのPWM制御と1パルス制御の切り換えが、第1相の位相が90°であるような電気角を含む角度範囲で行われ、第2相についてのPWM制御と1パルス制御の切り換えが、第1相の位相が90°であるような電気角を含む角度範囲で行われる。
1パルス制御とPWM制御の切り換えが、第1相と第2相について個別に行われる場合、PWM制御では、クロック信号のクロックパルスをカウントしてキャリアが生成され、電圧振幅指令値と電圧位相指令値から変調波に対応する比較値が生成され、キャリアと比較値との比較結果に応じて第1相ゲート信号と第2相ゲート信号とが生成され、1パルス制御では、第1設定タイミングから第1設定時間及び第2設定時間が経過したこと、及び、第2設定タイミングからの第3設定時間及び第4設定時間が経過したことを、クロック信号のクロックパルスをカウントすることで検出することが好ましい。
本発明の他の観点では、モータに複数相の駆動電圧を供給するインバータに複数相の駆動電圧を制御するゲート信号群を供給するモータ制御装置が提供される。当該モータ制御装置は、1パルス制御によってゲート信号群を生成する1パルス制御手段を備えている。1パルス制御手段は、ゲート信号群のうち、複数相の駆動電圧の第1相の駆動電圧に対応する第1相ゲート信号を生成する第1相ゲート信号制御を行う。第1相ゲート信号制御においては、第1設定タイミングにおいてモータの電気角が所定の第1設定実行範囲にあることを検出すると第1設定時間と第2設定時間とが設定される。更に、第1設定タイミングから第1設定時間が経過したことに応答して第1相の駆動電圧をオンするように第1相ゲート信号を切り換えると共に第1設定タイミングから第2設定時間が経過したことに応答して第1相の駆動電圧をオフするように第1相ゲート信号を切り換える。このとき、第1設定時間と第2設定時間とが、第1相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定される。
本発明の更に他の観点では、モータに複数相の駆動電圧を供給するインバータを制御するためのモータ制御方法が提供される。当該モータ制御方法は、モータのロータの角度であるロータ角度を検出するステップと、ロータ角度に応答してインバータに複数相の駆動電圧を制御するゲート信号群を生成するステップとを具備する。ゲート信号群を生成するステップは、1パルス制御によってゲート信号群を生成するステップを含む。1パルス制御では、ゲート信号群のうち、複数相の駆動電圧の第1相の駆動電圧に対応する第1相ゲート信号を生成する第1相ゲート信号制御が行われる。第1相ゲート信号制御においては、第1設定タイミングにおいて電気角が所定の第1設定実行範囲にあることを検出すると第1設定時間と第2設定時間とが設定され、更に、第1設定タイミングから第1設定時間が経過したことに応答して第1相の駆動電圧をオンするように第1相ゲート信号を切り換えると共に第1設定タイミングから第2設定時間が経過したことに応答して第1相の駆動電圧をオフするように第1相ゲート信号を切り換える。このとき、第1設定時間と第2設定時間とが、第1相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定される。
本発明によれば、1パルス制御(矩形波電圧位相駆動)によってモータ駆動を行う場合における電流オフセットを低減することができる。
本発明の一実施形態におけるモータシステムの構成を示すブロック図である。 本実施形態のモータシステムで行われるPWM制御を示すタイミングチャートである。 本実施形態のPWM制御におけるゲート信号の生成を説明するタイミングチャートである。 本実施形態のモータシステムで行われる1パルス制御の例を示すタイミングチャートである。 本実施形態の1パルス制御において行われる制御演算を示すフローチャートである。 本実施形態の1パルス制御におけるゲート信号の生成を説明するタイミングチャートである。 本実施形態のモータシステムで行われる1パルス制御の他の例を示すタイミングチャートである。 本実施形態のモータシステムで行われる1パルス制御の更に他の例を示すタイミングチャートである。 PWM制御と1パルス制御の切り換えを各相の90°の近傍で行うことの優位性を示すタイミングチャートである。
(全体構成)
図1は、本発明の一実施形態におけるモータシステム1の構成を示すブロック図である。モータシステム1は、モータ2と、インバータ3と、レゾルバ4と、R/D(レゾルバ−デジタル)変換器5と、電流センサ6U、6V、6Wと、演算装置7とを備えている。モータ2は、インバータ3から3相交流の駆動電圧を供給されて動作する。本実施形態では、モータ2として3相モータ(例えば、永久磁石モータ)が使用される。レゾルバ4及びR/D変換器5は、モータ2のロータ角度θを検出する装置群である。レゾルバ4は、ロータ角度θに応じて、sinθ、cosθに依存する2つの信号を出力する。R/D変換器5は、その2つの信号からロータ角度θを算出し、ロータ角度θを示すデジタルデータを出力する。電流センサ6U、6V、6Wは、それぞれ、モータ2に供給されるU相電流I、V相電流I、W相電流Iを検出する。なお、U相電流I、V相電流I、W相電流Iの全てが検出される必要は必ずしもない。これらの3つの電流のうちの2つが測定され、残りの1つが演算によって算出されてもよい。
演算装置7は、検出されたU相電流I、V相電流I、W相電流I及びロータ角度θに応答してインバータ3のパワートランジスタのオンオフを制御するゲート信号φ、/φ、φ、/φV,φ、/φを生成する。ここで、ゲート信号φ、/φは、インバータ3のU相アームを制御する信号である。ゲート信号φがアサートされると、インバータ3のU相の正側アームがオンになり、U相駆動電圧Vが「オン」される、即ち、「高電位」になる。一方、ゲート信号/φがアサートされると、インバータ3のU相の負側アームがオンになり、U相駆動電圧Vが「オフ」になる、即ち、「低電位」になる。なお、上述されているように、ある相の駆動電圧の「オン」とは当該駆動電圧が「高電位」にプルアップされることを意味し、ある相の駆動電圧の「オフ」とは当該駆動電圧が「低電位」にプルダウンされることを意味する。「高電位」、「低電位」の組み合わせは、例えば、「+VDC/2」、「−VDC/2」であってもよく(モータ2の中性点を接地とする場合)、また、「VDC」、「0」であってもよい。ここで、VDCは、インバータ3に供給される直流電圧である。また、ゲート信号φ、/φは同時にアサートされてはならず、また、ゲート信号φがアサートされる期間、ゲート信号/φがアサートされる期間との間にデッドタイムが設けられる必要がある。
同様に、ゲート信号φ、/φは、インバータ3のV相アームを制御する信号であり、ゲート信号φ、/φは、インバータ3のW相アームを制御する信号である。ゲート信号φがアサートされると、インバータ3のV相の正側アームがオンになり、V相駆動電圧Vが「オン」になる。一方、ゲート信号/φがアサートされると、インバータ3のV相の負側アームがオンになり、V相駆動電圧Vが「オフ」になる。また、ゲート信号φがアサートされると、インバータ3のW相の正側アームがオンになり、W相駆動電圧Vが「オン」になる。一方、ゲート信号/φがアサートされると、インバータ3のW相の負側アームがオンになり、W相駆動電圧Vが「オフ」になる。
図1では、演算装置7における演算が、概略的に、機能ブロックとして図示されている。演算装置7は、3相−2相変換11と、電流PI制御12と、dq−Vaδ変換13と、インバータ制御演算14とを行う。本実施形態では、3相−2相変換11と、電流PI制御12と、dq−Vaδ変換13と、インバータ制御演算14とは、いずれも、ソフトウェアとして実装されている。この場合、演算装置7としては、例えば、CPU(central processing unit)が使用され得る。なお、演算装置7は、ハードウェアとして実現されてもよく、また、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせとして実現されてもよい。
3相−2相変換11では、R/D変換器5によって算出されたロータ角度θを用いてU相電流I、V相電流I、W相電流Iに対して3相−2相変換が行われ、d軸電流Id及びq軸電流Iqが算出される。電流PI制御12では、d軸電流Idとd軸電流指令値Idとの差分、及び、q軸電流Iqとq軸電流指令値Iqの差分に応答してPI制御が行われ、d軸電圧指令値Vdとq軸電圧指令値Vqとが算出される。dq−Vaδ変換13では、d軸電圧指令値Vdとq軸電圧指令値Vqとが、電圧振幅指令値Vaと電圧位相指令値δに変換される。
インバータ制御演算14では、電圧振幅指令値Vaと電圧位相指令値δとに応答してインバータ3を制御する演算、即ち、ゲート信号φ、/φ、φ、/φV,φ、/φを生成する演算を行う。本実施形態では、インバータ制御演算14として、非同期PWM制御15と1パルス制御16とのいずれかが選択的に行われる。電圧振幅指令値Vaが低い場合には非同期PWM制御15が行われ、電圧飽和が発生すると(例えば、電圧振幅指令値Vaが特定値まで増大すると)、1パルス制御16に切り替えられる。以下、本実施形態における非同期PWM制御15と1パルス制御16について詳細に説明する。
(PWM制御)
非同期PWM制御15では、一般的なPWM制御と同様に、電圧振幅指令値Vaと電圧位相指令値δとに応じて各相(U相、V相、W相)の変調波が生成され、各相の変調波とキャリア(搬送波)との比較結果に応じて各相のゲート信号(φ、/φ、φ、/φV,φ、/φ)が生成される。
図2は、本実施形態における非同期PWM制御15における演算を示すタイミングチャートである。本実施形態では、キャリアの生成は、演算装置7に供給されるクロック信号CLKのクロックパルスをキャリア生成カウンタ15a(図1参照)によってカウントすることで行われる。ここで、本実施形態では、キャリア生成カウンタ15aが演算装置7のソフトウェアとして実装され、キャリアが演算装置7の内部でデジタル値として生成されることに留意されたい。
本実施形態では、キャリアとして、演算装置7の内部でデジタル値として生成されたランプ波が使用される。詳細には、キャリアは、キャリア生成カウンタ15aによってクロック信号CLKのクロックパルスを周期的に0から特定の最大カウント値CMAXまでカウントアップすることで生成される。キャリア生成カウンタ15aのカウント値が最大カウント値CMAXまでカウントアップされると、カウント値が0に戻される。キャリア周期は、クロック信号CLKの周波数と最大カウント値CMAXとで決定されることになる。
一方、各相(U相、V相、W相)の変調波は、上記のように生成されたキャリアと比較されるべき比較値(コンペアマッチ)として生成される。詳細には、U相の変調波は、U相コンペアマッチCMU1、CMU2として生成される。ここで、U相コンペアマッチCMU1とは、U相駆動電圧Vを「オン」にする閾値であり、U相コンペアマッチCMU2とは、U相駆動電圧Vを「オフ」にする閾値である。同様に、V相の変調波は、V相コンペアマッチCMV1、CMV2として生成され、W相の変調波は、W相コンペアマッチCMW1、CMW2として生成される。ここで、V相コンペアマッチCMV1とは、V相駆動電圧Vを「オン」にする閾値であり、V相コンペアマッチCMV2とは、V相駆動電圧Vを「オフ」にする閾値である。また、W相コンペアマッチCMW1とは、W相駆動電圧Vを「オン」にする閾値であり、W相コンペアマッチCMW2とは、W相駆動電圧Vを「オフ」にする閾値である。U相コンペアマッチCMU1、CMU2、V相コンペアマッチCMV1、CMV2、W相コンペアマッチCMW1、CMW2の値は、電圧振幅指令値Vaと電圧位相指令値δとに応じて決定される。
キャリアと各相のコンペアマッチの比較から、各相の駆動電圧のオンオフを制御するスイッチングデータが生成される。詳細には、U相スイッチングデータSは、キャリア生成カウンタ15aのカウント値がCMU1以上、CMU2以下である場合にアサートされ、そうでないときにネゲートされる。同様に、V相スイッチングデータSは、キャリア生成カウンタ15aのカウント値がCMV1以上、CMV2以下である場合にアサートされ、そうでないときにネゲートされる。更に、W相スイッチングデータSは、キャリア生成カウンタ15aのカウント値がCMW1以上、CMW2以下である場合にアサートにされ、そうでないときにネゲートされる。図2には、U相スイッチングデータS、V相スイッチングデータS、W相スイッチングデータSの変化が図示されている。
各相のゲート信号(φ、/φ、φ、/φV,φ、/φ)は、各相のスイッチング信号から生成される。図3は、U相スイッチングデータSとU相のゲート信号φ、/φとの関係を示すタイミングチャートである。正側アームに対応するゲート信号φは、U相スイッチングデータSがアサートされた後、所定のデッドタイムTD1だけ遅れてアサートされ、U相スイッチングデータSがネゲートされると同時にネゲートされる。一方、ゲート信号/φは、U相スイッチングデータSがアサートされると同時にネゲートされ、U相スイッチングデータSがネゲートされた後、所定のデッドタイムTD2だけ遅れてアサートされる。これにより、ゲート信号φがアサートされる期間とゲート信号/φがアサートされる期間との間にデッドタイムが確保される。デッドタイムTD1、TD2は同一であってもよく、異なっていてもよい。V相のゲート信号φ、/φ及びW相のゲート信号φ、/φについても同様に、デッドタイムTD1、TD2を確保しつつV相スイッチングデータS及びW相スイッチングデータSから生成される。
ここで、図2に示された非同期PWM制御15の演算では、キャリアとして(ソフトウェア的にデジタル値として生成された)ランプ波が使用されているが、ランプ波に限定されない。例えば、キャリアとしては三角波を用いてもよい。
(1パルス制御)
1パルス制御16では、各相の各周期に一度、各相の駆動電圧が次にオンされるタイミングと次にオフされるタイミングを決定する演算が行われ、更に、当該決定したタイミングに各相の駆動電圧をオンオフする制御が行われる。各相の駆動電圧のオンオフは、各相のゲート信号(φ、/φ、φ、/φV,φ、/φ)を切り換えることで行われる。
各相の駆動電圧をオンオフする制御においては、クロック信号CLKのクロックパルスをカウントするタイマー16aが使用される。本実施形態では、このタイマー16aは演算装置7のソフトウェアとして実装される。ここで、非同期PWM制御15のキャリアの生成とタイマー16aによる制御との両方に、クロック信号CLKが共通に用いられることに留意されたい。これは、後述されるように、非同期PWM制御15と1パルス制御16との切り替えをスムーズにすることに寄与する。
図4は、本実施形態における1パルス制御16における演算の例を示すタイミングチャートである。図4において、電気角θは、0°から360°まで繰り返し変化しているが、これは、モータ2のロータの回転に対応している。
1パルス制御16では、各相の駆動電圧をオンオフする制御のための制御演算が所定の制御周期で繰り返して行われる。この制御周期は、電気角θと非同期であってよい。
図5は、各制御演算の内容を示すフローチャートである。制御演算では、まず、当該制御演算において、タイマー16aの設定を行うか否かの判定が行われる。この判定では、現時点の電気角θが現時点のロータ角度θ(即ち、最新に算出されたロータ角度θ)から算出され、現時点の電気角θが所定の角度範囲(以下、「設定実行範囲」という)にあるか否かに基づいて行われる(ステップS01)。図4は、当該設定実行範囲が360°の直前の所定の範囲、具体的には、300°から360°の範囲に設定されている場合の演算を図示している。
現時点の電気角θが設定実行範囲にない場合には、そのまま制御演算は終了され、タイマー16aの設定は行われない。
一方、現時点の電気角θが設定実行範囲にある場合、ステップS02のタイマー16aの設定を行うための処理が行われる。以下では、ステップS02のタイマー16aの設定を行うための処理が行われるタイミングを、「設定タイミング」と呼び、また、設定タイミングにおける電気角θを、設定時電気角θと記載する。
具体的には、下記のようにして6つのタイマー設定時間:TU1、TU2、TV1、TV2、TW1、TW2が算出され、算出されたタイマー設定時間がタイマー16aに設定される(ステップS02):
α=360°−δ−θ ・・・(1)
U1=α/ω, ・・・(2a)
U2=(α+180°)/ω, ・・・(2b)
V1=(α+120°)/ω, ・・・(3a)
V2=(α+300°)/ω, ・・・(3b)
W1=(α+240°)/ω, ・・・(4a)
W2=(α+60°)/ω, ・・・(4b)
なお、式(2b)〜(4b)において、カッコ内の角度の値は360°の剰余として算出されることに留意されたい。カッコ内の角度の値が0〜360°の範囲外にあるときには、適宜、360°が加減算されて算出される。
ここで、αは、式(1)で表わされる値であり、図4から理解されるように、次にU相駆動電圧Vを「オン」にすべき電気角と設定時電気角θの差分である。また、δは、上述の電圧位相指令値であり、ωは、現在の電気角速度である。ここで、電圧位相指令値δは、通常、進み位相であるときに正と定義されるから、図4では、電圧位相指令値δが負である(即ち、遅れ位相である)場合を図示していることに留意されたい。
式(2a)、(2b)によって算出されるタイマー設定時間TU1、TU2は、U相に対応する設定時間である。タイマー設定時間TU1は次にU相駆動電圧Vを「オン」するまでの時間を示し、タイマー設定時間TU2は次にU相駆動電圧Vを「オフ」するまでの時間を示している。言い換えれば、タイマー設定時間TU1は、次にU相スイッチングデータSをアサートするまでの時間であり、タイマー設定時間TU2は、次にU相スイッチングデータSをネゲートするまでの時間である。上述のように、U相スイッチングデータSは、U相の駆動電圧のオンオフを制御するためのデータである。
ここで、式(2a)、(2b)によって算出されるタイマー設定時間TU1、TU2が、180°の位相差に対応した時間差を持つように決定されていることに留意されたい。これは、U相駆動電圧Vが、各周期において、180°の区間で「オン」、残りの180°の区間で「オフ」になること、即ち、U相駆動電圧Vのデューティ比が(演算誤差を除いて)1:1になることを意味している。したがって、式(2a)、(2b)によってタイマー設定時間TU1、TU2を決定することで、U相の電流オフセットを低減できる。
同様に、式(3a)、(3b)によって算出されるタイマー設定時間TV1、TV2は、V相に対応する設定時間である。タイマー設定時間TV1は次にV相駆動電圧Vをオンするまでの時間を示しており、タイマー設定時間TV2は次にV相駆動電圧Vをオフするまでの時間を示している。言い換えれば、タイマー設定時間TV1は、次にV相スイッチングデータSをアサートするまでの時間であり、タイマー設定時間TV2は、次にV相スイッチングデータSをネゲートするまでの時間である。タイマー設定時間TU1、TU2と同様に、タイマー設定時間TV1、TV2は、180°の位相差に対応した時間差を持つように決定されている。
更に、式(4a)、(4b)によって算出されるタイマー設定時間TW1、TW2は、W相に対応する設定時間である。タイマー設定時間TW1は次にW相駆動電圧Vをオンするまでの時間を示しており、タイマー設定時間TW2は次にW相駆動電圧Vをオフするまでの時間を示している。言い換えれば、タイマー設定時間TW1は、次にW相スイッチングデータSをアサートするまでの時間であり、タイマー設定時間TW2は、次にW相スイッチングデータSをネゲートするまでの時間である。タイマー設定時間TU1、TU2、TV1、TV2と同様に、タイマー設定時間TW1、TW2は、180°の位相差に対応した時間差を持つように決定されている。
なお、各相のスイッチングデータ(S、S、S)のアサート及びネゲートの先後、即ち、タイマー設定時間TU1、TU2の長短は、α(=360°−θ−δ)の値によって決定されることに留意されたい。例えば、図4では、U相について、TU1>TU2であり、設定タイミングを基準とするとU相スイッチングデータSのアサートが先に行われ、ネゲートが後に行われる。一方、W相については、TW1<TW2であり、設定タイミングを基準とするとW相スイッチングデータSのネゲートが先に行われ、アサートが後に行われる。
具体的な実装においては、タイマー設定時間TU1、TU2、TV1、TV2、TW1、TW2は、クロック信号CLKのクロックパルスの数として表現されてタイマー16aに設定されてもよい。
タイマー設定時間TU1、TU2、TV1、TV2、TW1、TW2の設定が完了すると、タイマー16aがスタートされ、タイマー16aのタイマー値は、クロック信号CLKに応じてカウントアップされる(ステップS03)。
以上で、各制御周期において行われる制御演算が完了する。
演算装置7においては、タイマー16aがスタートされた後、タイマー16aのタイマー値がタイマー設定時間TU1、TU2、TV1、TV2、TW1、TW2のいずれかに到達するかが監視される。タイマー値がいずれかのタイマー設定時間に到達すると、該タイマー設定時間に対応する駆動電圧をオンする制御、又はオフする制御が行われる。
詳細には、図6に示されているように、タイマー16aのタイマー値がタイマー設定時間TU1に到達すると(即ち、設定タイミングからタイマー設定時間TU1だけ経過すると)、U相スイッチングデータSがアサートされ、更に、ゲート信号/φがネゲートされる。その後、所定のデッドタイムTD1が経過した後に、ゲート信号φがアサートされる。デッドタイムTD1の経過の判定は、クロック信号CLKをカウントすることで行われる。即ち、U相スイッチングデータSのアサートの後(即ち、タイマー16aのタイマー値がタイマー設定時間TU1に到達した後)、デッドタイムTD1に対応する数のクロックパルスをカウントすると、ゲート信号φがアサートされる。
また、タイマー16aのタイマー値がタイマー設定時間TU2に到達すると(即ち、設定タイミングからタイマー設定時間TU2だけ経過すると)、U相スイッチングデータSがネゲートされ、更に、ゲート信号φがネゲートされる。その後、所定のデッドタイムTD2が経過した後に、ゲート信号/φがアサートされる。デッドタイムTD2の経過の判定は、クロック信号CLKをカウントすることで行われる。即ち、U相スイッチングデータSのネゲートの後(即ち、タイマー16aのタイマー値がタイマー設定時間TU2に到達した後)、デッドタイムTD2に対応する数のクロックパルスをカウントすると、ゲート信号/φがアサートされる。
以上の処理により、1パルス制御によるゲート信号φ、/φの制御、即ち、1パルス制御によるU相駆動電圧Vの生成が実現される。
タイマー16aのタイマー値がタイマー設定時間TV1、TV2に到達したときも、同様の処理により、V相スイッチングデータS及びゲート信号φ、/φのアサート、ネゲートの切り換えが行われ、1パルス制御によるV相駆動電圧Vの生成が実現される。更に、タイマー16aのタイマー値がタイマー設定時間TW1、TW2に到達した場合も、同様の処理により、W相スイッチングデータS及びゲート信号φ、/φのアサート、ネゲートの切り換えが行われ、1パルス制御によるW相駆動電圧Vの生成が実現される。
本実施形態の1パルス制御の一つの利点は、各相の駆動電圧の矩形波のデューティ比を(演算誤差を除いた範囲で)1:1にし、電流オフセットを低減できることである。例えば、U相駆動電圧Vについては、タイマー設定時間TU1、TU2が、180°の位相差に対応した時間差を持つように決定され、タイマー16aのタイマー値が、これらのタイマー設定時間TU1、TU2に到達したことに応答して(即ち、設定タイミングからタイマー設定時間TU1、TU2だけ経過したことに応答して)ゲート信号φ、/φが切り替えられる。このため、U相駆動電圧Vのデューティ比をほぼ1:1にすることができる。V相駆動電圧V、W相駆動電圧Vについても、同様に、デューティ比をほぼ1:1にすることができる。
なお、本実施形態の1パルス制御に関し、加速度が大きく電気角θの1周期中でロータの角速度が一定でない時に、1パルス制御が電気角θとの同期が取れなくなるという問題があると考える当業者がいるかもしれない。しかしながら、実際には、1パルス制御は高速域で行われるため、電気角の1周期は十分に短く、加速度の影響は小さい。
また、設定時電気角θに含まれる角度検出誤差の影響で電流オフセットが生じるという問題があると考える当業者がいるかもしれない。しかしながら、実際には、設定時電気角θは、常時、ほぼ同一位相になるため、毎回、同程度の誤差が発生する。この場合、フィードバック制御(本実施形態では電流PI制御)で補償されるから、設定時電気角θに含まれる角度検出誤差の影響は小さい。
加えて、本実施形態の1パルス制御では、簡易な構成の演算装置7でも高分解能でデッドタイムを確保できる。一般的な1パルス制御においては、デッドタイム設定機能がないような簡易な構成のCPUを用いる場合には、レゾルバ−デジタル変換器(R/D変換器)から出力されたA、B相信号のパルスをカウントしてデッドタイムを確保する必要がある。A、B相信号のパルスの周波数は低いため、このような手法ではデッドタイムの分解能が低くなる。一方、本実施形態の1パルス制御では、演算装置7に供給される、(一般的には周波数が高い)クロック信号CLKをカウントしてデッドタイムを確保するため、簡易な構成の演算装置7(CPU)でも、分解能が高いデッドタイムを確保することができる。
図4には、設定実行範囲(即ち、タイマー16aの設定を行う電気角θの角度範囲)が、360°の直前の所定の範囲、具体的には、300°から360°の範囲である場合の動作を示しているが、設定実行範囲は、様々に変更可能である。設定実行範囲が変更される場合、その設定実行範囲に応じてタイマー設定時間TU1、TU2、TV1、TV2、TW1、TW2の算出方法も変更される。
例えば、図7は、設定実行範囲が30°の近傍の範囲、具体的には、0°〜60°(即ち、30°を中心とする前後30°の範囲)である場合の演算を示している。この場合、下記式によってタイマー設定時間TU1、TU2、TV1、TV2、TW1、TW2が算出され、算出されたタイマー設定時間がタイマー16aに設定される:
α=δ+θ ・・・(5)
U1=(360°−α)/ω, ・・・(6a)
U2=(180°−α)/ω, ・・・(6b)
V1=(120°−α)/ω, ・・・(7a)
V2=(300°−α)/ω, ・・・(7b)
W1=(240°−α)/ω, ・・・(8a)
W2=(60°−α)/ω, ・・・(8b)
なお、式(6a)〜(8b)において、カッコ内の角度の値は360°の剰余として算出されることに留意されたい。カッコ内の角度の値が0〜360°の範囲外にあるときには、適宜、360°が加減算されて算出される。
ここで、αは、式(5)で表わされる値であり、図7から理解されるように、直前にU相駆動電圧Vを「オン」にされた電気角と設定時電気角θの差分である。また、δは、上述の電圧位相指令値であり、ωは、現在の電気角速度である。ここで、図7においても、電圧位相指令値δが負である(即ち、遅れ位相である)場合を図示していることに留意されたい。
式(6a)、(6b)によって算出されるタイマー設定時間TU1、TU2が、180°の位相差に対応した時間差を持つように決定されていることに留意されたい。これにより、U相駆動電圧Vのデューティ比が(演算誤差を除いて)1:1になり、電流オフセットを低減することができる。式(7a)、(7b)によって算出されるタイマー設定時間TV1、TV2、及び、式(8a)、(8b)によって算出されるタイマー設定時間TW1、TW2についても同様である。これにより、V相駆動電圧V、W相駆動電圧Vのデューティ比も(演算誤差を除いて)1:1になり、電流オフセットを低減することができる。
図8に図示されているように、U相、V相、W相それぞれのタイマー16aへの設定タイミングを相違させる、即ち、U相、V相、W相それぞれの設定実行範囲を相違させてもよい。図8は、U相、V相、W相それぞれの設定タイミングが各相の駆動電圧の90°の近傍にある場合、即ち、U相、V相、W相それぞれの設定実行範囲が各相の駆動電圧の90°を含むように決定されている場合の演算を図示している。本実施形態では、電気角θがU相駆動電圧Vの位相を基準として定義されるので、U相の設定実行範囲は90°の近傍の範囲、具体的には、60°から120°の範囲に設定される。同様に、V相の設定実行範囲が210°の近傍の範囲、具体的には、180°から240°の範囲に設定され、W相の設定実行範囲が330°の近傍の範囲、具体的には、300°から360°の範囲に設定される。
図8の制御が行われる場合、U相、V相、W相のそれぞれに個別のタイマー16aが用意され、図5に図示されている制御演算が、U相、V相、W相について個別に行われる。より詳細には、現時点の電気角θがU相の設定実行範囲にあると判断された場合(ステップS01)、タイマー設定時間TU1、TU2がU相のタイマー16aに設定され(ステップS02)、U相のタイマー16aがスタートされる(ステップS03)。その後、U相のタイマー16aのタイマー値がタイマー設定時間TU1、TU2に到達するかが監視される。U相のタイマー16aのタイマー値がタイマー設定時間TU1に到達すると(即ち、U相の設定タイミングからタイマー設定時間TU1が経過すると)、U相スイッチングデータSがアサートされ、更に、ゲート信号/φのネゲートとゲート信号φのアサートが行われる。ここで、ゲート信号φのアサートは、所定のデッドタイムTD1が経過した後に行われる。また、U相のタイマー16aのタイマー値がタイマー設定時間TU2に到達すると、U相スイッチングデータSがネゲートされ、更に、ゲート信号φのネゲートとゲート信号/φのアサートが行われる。ここで、ゲート信号/φのアサートは、所定のデッドタイムTD2が経過した後に行われる。
同様に、現時点の電気角θがV相の設定実行範囲にあると判断された場合(ステップS01)、タイマー設定時間TV1、TV2がV相のタイマー16aに設定され(ステップS02)、V相のタイマー16aがスタートされる(ステップS03)。その後、V相のタイマー16aのタイマー値がタイマー設定時間TV1、TV2に到達するかが監視される。V相のタイマー16aのタイマー値がタイマー設定時間TV1に到達すると、V相スイッチングデータSがアサートされ、更に、ゲート信号/φのネゲートとゲート信号φのアサートが行われる。ここで、ゲート信号φのアサートは、所定のデッドタイムTD1が経過した後に行われる。また、V相のタイマー16aのタイマー値がタイマー設定時間TV2に到達すると、V相スイッチングデータSがネゲートされ、更に、ゲート信号φのネゲートとゲート信号/φのアサートが行われる。ここで、ゲート信号/φのアサートは、所定のデッドタイムTD2が経過した後に行われる。
更に、現時点の電気角θがW相の設定実行範囲にあると判断された場合(ステップS01)、タイマー設定時間TW1、TW2がW相のタイマー16aに設定され(ステップS02)、W相のタイマー16aがスタートされる(ステップS03)。その後、W相のタイマー16aのタイマー値がタイマー設定時間TW1、TW2に到達するかが監視される。W相のタイマー16aのタイマー値がタイマー設定時間TW1に到達すると、W相スイッチングデータSがアサートされ、更に、ゲート信号/φのネゲートとゲート信号φのアサートが行われる。ここで、ゲート信号φのアサートは、所定のデッドタイムTD1が経過した後に行われる。また、W相のタイマー16aのタイマー値がタイマー設定時間TW2に到達すると、W相スイッチングデータSがネゲートされ、更に、ゲート信号φのネゲートとゲート信号/φのアサートが行われる。ここで、ゲート信号/φのアサートは、所定のデッドタイムTD2が経過した後に行われる。
図8の制御が行われる場合、タイマー設定時間TU1、TU2、TV1、TV2、TW1、TW2は、下記式によって算出される:

U1=(360°−δ−θU0)/ω, ・・・(9a)
U2=(180°−δ−θU0)/ω, ・・・(9b)
V1=(480°−δ−θV0)/ω, ・・・(10a)
V2=(300°−δ−θV0)/ω, ・・・(10b)
W1=(600°−δ−θW0)/ω, ・・・(11a)
W2=(420°−δ−θW0)/ω, ・・・(11b)
なお、式(9a)〜(11b)において、カッコ内の角度の値は360°の剰余として算出されることに留意されたい。カッコ内の角度の値が0〜360°の範囲外にあるときには、適宜、360°が加減算されて算出される。
ここで、δは、上述の電圧位相指令値であり、ωは、現在の電気角速度である。図8においても、電圧位相指令値δが負である(即ち、遅れ位相である)場合を図示していることに留意されたい。
図8に図示されているように、U相、V相、W相それぞれの設定タイミングを各相の90°の近傍に設定する、即ち、U相、V相、W相それぞれの設定実行範囲を、各相の90°を含むように決定することは、PWM制御と1パルス制御の切り換えにおいて有利である。即ち、U相、V相、W相についてのPWM制御と1パルス制御の切り換えを、それぞれ、U相、V相、W相の90°を含む角度範囲で行うと共に、U相、V相、W相それぞれのタイマー16aの設定タイミングを各相の90°の近傍に設定することで、ショックや振動を低減しながらPWM制御と1パルス制御の切り換えを行うことができる。
図9は、U相、V相、W相についてのPWM制御と1パルス制御の切り換えを、U相、V相、W相それぞれの90°近傍のタイミングで行うことの有利性を説明する図である。図9から理解されるように、PWM制御をおこなう場合、U相駆動電圧Vは、U相の90°の近傍において幅広パルスを有しており、V相駆動電圧Vは、V相の90°の近傍において幅広パルスを有しており、W相駆動電圧Vは、W相の90°の近傍において幅広パルスを有している。したがって、U相、V相、W相のそれぞれについてのPWM制御と1パルス制御の間の切り換えを各相の90°の近傍で、具体的には各相の90°を含む所定の角度範囲で行うことで、ショックや振動を低減しながらPWM制御と1パルス制御の切り換えを行うことができる。
PWM制御から1パルス制御への切り換えは、例えば、以下のような手順でおこなってもよい。演算装置7は、PWM制御をおこなっているときに、(例えば電圧振幅指令値Va及び電圧位相指令値δに基づいて)PWM制御から1パルス制御に移行すべきと判断すると、電気角θがU相、V相、W相それぞれの設定実行範囲にあるか否かを判断する。電気角θがU相の設定実行範囲になったことを検知すると、タイマー設定時間TU1、TU2を上記の式(9a)、(9b)に従って算出してU相のタイマー16aに設定する。更に、U相のタイマー16aをスタートさせる。U相のタイマー16aをスタートさせた後は、上述された手順により、U相スイッチングデータS、及び、ゲート信号φ、/φの切り換えを行う。同様に、電気角θがV相の設定実行範囲になったことを検知すると、タイマー設定時間TV1、TV2を上記の式(10a)、(10b)に従って算出してV相のタイマー16aに設定する。更に、V相のタイマー16aをスタートさせる。V相のタイマー16aをスタートさせた後は、上述された手順により、V相スイッチングデータS、及び、ゲート信号φ、/φの切り換えを行う。更に、電気角θがW相の設定実行範囲になったことを検知すると、タイマー設定時間TW1、TW2を上記の式(11a)、(11b)に従って算出してW相のタイマー16aに設定する。更に、W相のタイマー16aをスタートさせる。W相のタイマー16aをスタートさせた後は、上述された手順により、W相スイッチングデータS、及び、ゲート信号φ、/φの切り換えを行う。
また、1パルス制御からPWM制御への切り換えは、例えば、以下のような手順でおこなってもよい。演算装置7は、1パルス制御をおこなっているときに、(例えば電圧振幅指令値Va及び電圧位相指令値δに基づいて)1パルス制御からPWM制御に移行すべきと判断すると、U相、V相、W相それぞれについて、電気角θが各相の90°を含む所定の角度範囲にあるか否かを判断する。この所定の角度範囲は、上述のU相、V相、W相それぞれの設定実行範囲と同一であってもよく、同一でなくてもよい。電気角θがU相の90°を含む所定の角度範囲にあると判断すると、演算装置7は、U相についての制御を1パルス制御からPWM制御に移行する。同様に、電気角θがV相の90°を含む所定の角度範囲にあると判断すると、演算装置7は、V相についての制御を1パルス制御からPWM制御に移行し、電気角θがW相の90°を含む所定の角度範囲にあると判断すると、演算装置7は、W相についての制御を1パルス制御からPWM制御に移行する。
ここで、上述の非同期PWM制御15の演算処理と1パルス制御16の演算処理とが、いずれも、基本的にはクロック信号CLKのクロックパルスをカウントして特定値と比較する処理であることに留意されたい。これは、非同期PWM制御15と1パルス制御16とをU相、V相、W相で個別に切り換えてもU相、V相、W相の間で制御の同期を維持することを可能にする点で重要である。従来の一般的なシステムにおいては、PWM制御においてはクロック信号をカウントして搬送波を生成する一方で、1パルス制御においては、レゾルバ−デジタル変換器から送られるパルス波(AB相信号)をカウントしてタイミング制御が行われる。このような制御では、U相、V相、W相で個別に制御を切り換えることは実際上困難である。なぜなら、例えば2つの相(例えば、V相、W相)をPWM制御に維持したまま特定相(例えば、U相)のみをPWM制御から1パルス制御に切り換えようとすると、当該2つの相の制御と当該特定相の制御が同期しなくなってしまうからである。一方、本実施形態では、非同期PWM制御15の演算処理と1パルス制御16の演算処理の両方がクロック信号CLKのクロックパルスをカウントする動作に依拠しているので、非同期PWM制御15と1パルス制御16とをU相、V相、W相で個別に切り換えてもU相、V相、W相の間で制御の同期を維持することができる。
なお、上述では、U相、V相、W相についてのPWM制御と1パルス制御の切り換えを、U相、V相、W相それぞれの90°近傍のタイミングで行うとして説明しているが、U相、V相、W相それぞれの270°近傍のタイミングで行ってもよい。また、一部の相について、PWM制御と1パルス制御の切り換えを90°近傍のタイミングで行い、残りの相については270°近傍のタイミング(より具体的には、各相の270°を含む所定の角度範囲)で行ってもよい。各相の駆動電圧は、90°の近傍のみならず270°の近傍においても幅広パルスを有しているから、そのような範囲でPWM制御と1パルス制御の切り換えを行うことにより、ショックや振動を低減しながら切り換えを行うことができる。
以上には、本発明の実施形態が具体的に記載されているが、本発明は、上記の実施形態に限定されず、様々な変更と共に実施され得る。
1 :モータシステム
2 :モータ
3 :インバータ
4 :レゾルバ
5 :R/D変換器
6U、6V、6W:電流センサ
7 :演算装置
11 :3相−2相変換
12 :電流PI制御
13 :dq−Vaδ変換
14 :インバータ制御演算
15 :非同期PWM制御
15a :キャリア生成カウンタ
16 :1パルス制御
16a :タイマー
θ :ロータ角度
θ :電気角
θ :設定時電気角
φ、/φ:ゲート信号
φ、/φ:ゲート信号
φ、/φ:ゲート信号
CLK :クロック信号
MAX :最大カウント値
CMU1、CMU2:U相コンペアマッチ
CMV1、CMV2:V相コンペアマッチ
CMW1、CMW2:W相コンペアマッチ
:U相駆動電圧
:V相駆動電圧
:W相駆動電圧
:U相電流
:V相電流
:W相電流
Id :d軸電流
Iq :q軸電流
Id :d軸電流指令値
Iq :q軸電流指令値
Vd :d軸電圧指令値
Vq :q軸電圧指令値
Va :電圧振幅指令値
δ :電圧位相指令値
:U相スイッチングデータ
:V相スイッチングデータ
:W相スイッチングデータ
D1、TD2:デッドタイム
U1、TU2:タイマー設定時間
V1、TV2:タイマー設定時間
W1、TW2:タイマー設定時間

Claims (10)

  1. モータと、
    前記モータに3相の駆動電圧を供給するインバータと、
    前記モータのロータの角度であるロータ角度を検出するロータ角度検出手段と、
    前記ロータ角度に応答して前記インバータに前記3相の駆動電圧を制御するゲート信号群を供給する演算装置
    とを具備し、
    前記演算装置は、1パルス制御によって前記ゲート信号群を生成可能に構成されており、
    前記1パルス制御では、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第1相の駆動電圧に対応する第1相ゲート信号を生成する第1相ゲート信号制御と、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第2相の駆動電圧に対応する第2相ゲート信号を生成する第2相ゲート信号制御と、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第3相の駆動電圧に対応する第3相ゲート信号を生成する第3相ゲート信号制御とが行われ、
    前記1パルス制御では、電気角が所定の設定実行範囲にあるか否かを検出し、前記電気角が前記設定実行範囲にあると検出すると、前記第1相の駆動電圧について第1設定時間と第2設定時間とを設定し、前記第2相の駆動電圧について第3設定時間と第4設定時間とを設定し、前記第3相の駆動電圧について第5設定時間と第6設定時間とを設定し、
    前記第1相ゲート信号制御においては、前記電気角が前記設定実行範囲にあると検出された後のタイミングである設定タイミングから前記第1設定時間が経過したことに応答して前記第1相の駆動電圧をオンするように前記第1相ゲート信号を切り換えると共に前記設定タイミングから前記第2設定時間が経過したことに応答して前記第1相の駆動電圧をオフするように前記第1相ゲート信号を切り換え、
    前記第2相ゲート信号制御においては、前記設定タイミングから前記第3設定時間が経過したことに応答して前記第2相の駆動電圧をオンするように前記第2相ゲート信号を切り換えると共に前記設定タイミングから前記第4設定時間が経過したことに応答して前記第2相の駆動電圧をオフするように前記第2相ゲート信号を切り換え、
    前記第3相ゲート信号制御においては、前記設定タイミングから前記第5設定時間が経過したことに応答して前記第3相の駆動電圧をオンするように前記第3相ゲート信号を切り換えると共に前記設定タイミングから前記第6設定時間が経過したことに応答して前記第3相の駆動電圧をオフするように前記第3相ゲート信号を切り換え、
    前記第1設定時間と前記第2設定時間とが、前記第1相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定され、
    前記第3設定時間と前記第4設定時間とが、前記第2相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定され、
    前記第5設定時間と前記第6設定時間とが、前記第3相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定される
    モータシステム。
  2. モータと、
    前記モータに3相の駆動電圧を供給するインバータと、
    前記モータのロータの角度であるロータ角度を検出するロータ角度検出手段と、
    前記ロータ角度に応答して前記インバータに前記3相の駆動電圧を制御するゲート信号群を供給する演算装置
    とを具備し、
    前記演算装置は、1パルス制御によって前記ゲート信号群を生成可能に構成されており、
    前記1パルス制御では、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第1相の駆動電圧に対応する第1相ゲート信号を生成する第1相ゲート信号制御と、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第2相の駆動電圧に対応する第2相ゲート信号を生成する第2相ゲート信号制御と、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第3相の駆動電圧に対応する第3相ゲート信号を生成する第3相ゲート信号制御とが行われ、
    前記第1相ゲート信号制御においては、電気角が所定の第1設定実行範囲にあるか否かを検出し、前記電気角が前記第1設定実行範囲にあると検出すると、前記第1相の駆動電圧について第1設定時間と第2設定時間とを設定し、前記電気角が前記第1設定実行範囲にあると検出された後のタイミングである第1設定タイミングから前記第1設定時間が経過したことに応答して前記第1相の駆動電圧をオンするように前記第1相ゲート信号を切り換えると共に前記第1設定タイミングから前記第2設定時間が経過したことに応答して前記第1相の駆動電圧をオフするように前記第1相ゲート信号を切り換え、
    前記第2相ゲート信号制御においては、前記電気角が所定の第2設定実行範囲にあるか否かを検出し、前記電気角が前記第2設定実行範囲にあると検出すると、前記第2相の駆動電圧について第3設定時間と第4設定時間とを設定し、前記電気角が前記第2設定実行範囲にあると検出された後のタイミングである第2設定タイミングから前記第3設定時間が経過したことに応答して前記第2相の駆動電圧をオンするように前記第2相ゲート信号を切り換えると共に前記第2設定タイミングから前記第4設定時間が経過したことに応答して前記第2相の駆動電圧をオフするように前記第2相ゲート信号を切り換え、
    前記第3相ゲート信号制御においては、前記電気角が所定の第3設定実行範囲にあるか否かを検出し、前記電気角が前記第3設定実行範囲にあると検出すると、前記第3相の駆動電圧について第5設定時間と第6設定時間とを設定し、前記電気角が前記第3設定実行範囲にあると検出された後のタイミングである第3設定タイミングから前記第5設定時間が経過したことに応答して前記第3相の駆動電圧をオンするように前記第3相ゲート信号を切り換えると共に前記第3設定タイミングから前記第6設定時間が経過したことに応答して前記第3相の駆動電圧をオフするように前記第3相ゲート信号を切り換え、
    前記第1設定時間と前記第2設定時間とが、前記第1相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定され、
    前記第3設定時間と前記第4設定時間とが、前記第2相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定され、
    前記第5設定時間と前記第6設定時間とが、前記第3相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定され、
    前記第1設定実行範囲と前記第2設定実行範囲と前記第3設定実行範囲とが、異なる範囲に設定されている
    モータシステム。
  3. 請求項2に記載のモータシステムであって、
    前記演算装置は、PWM制御によって前記ゲート信号群を生成可能に構成され、
    前記1パルス制御と前記PWM制御の切り換えが、前記第1相と前記第2相と前記第3相について個別に行われ、
    前記第1設定実行範囲が、前記第1相の位相が90°であるような電気角を含むように決定され、
    前記第2設定実行範囲が、前記第2相の位相が90°であるような電気角を含むように決定され、
    前記第3設定実行範囲が、前記第3相の位相が90°であるような電気角を含むように決定され、
    前記第1相についての前記PWM制御と前記1パルス制御の切り換えが、前記第1相の位相が90°であるような電気角を含む角度範囲で行われ、
    前記第2相についての前記PWM制御と前記1パルス制御の切り換えが、前記第2相の位相が90°であるような電気角を含む角度範囲で行われ、
    前記第3相についての前記PWM制御と前記1パルス制御の切り換えが、前記第3相の位相が90°であるような電気角を含む角度範囲で行われる
    モータシステム。
  4. 請求項3に記載のモータシステムであって、
    前記PWM制御では、クロック信号のクロックパルスをカウントしてキャリアが生成され、電圧振幅指令値と電圧位相指令値から変調波に対応する比較値が生成され、前記キャリアと前記比較値との比較結果に応じて前記第1相ゲート信号と前記第2相ゲート信号と前記第3相ゲート信号とが生成され、
    前記1パルス制御では、前記第1設定タイミングから前記第1設定時間及び前記第2設定時間が経過したこと、前記第2設定タイミングから前記第3設定時間及び前記第4設定時間が経過したこと、及び、前記第3設定タイミングから前記第5設定時間及び前記第6設定時間が経過したことを、前記クロック信号のクロックパルスをカウントすることで検出する
    モータシステム。
  5. モータに3相の駆動電圧を供給するインバータに前記3相の駆動電圧を制御するゲート信号群を供給するモータ制御装置であって、
    1パルス制御によって前記ゲート信号群を生成する1パルス制御手段を備え、
    前記1パルス制御手段は、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第1相の駆動電圧に対応する第1相ゲート信号を生成する第1相ゲート信号制御と、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第2相の駆動電圧に対応する第2相ゲート信号を生成する第2相ゲート信号制御と、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第3相の駆動電圧に対応する第3相ゲート信号を生成する第3相ゲート信号制御とを行い、
    前記1パルス制御では、電気角が所定の設定実行範囲にあるか否かを検出し、前記電気角が前記設定実行範囲にあると検出すると、前記第1相の駆動電圧について第1設定時間と第2設定時間とを設定し、前記第2相の駆動電圧について第3設定時間と第4設定時間とを設定し、前記第3相の駆動電圧について第5設定時間と第6設定時間とを設定し、
    前記第1相ゲート信号制御においては、前記電気角が前記設定実行範囲にあると検出された後のタイミングである設定タイミングから前記第1設定時間が経過したことに応答して前記第1相の駆動電圧をオンするように前記第1相ゲート信号を切り換えると共に前記定タイミングから前記第2設定時間が経過したことに応答して前記第1相の駆動電圧をオフするように前記第1相ゲート信号を切り換え、
    前記第2相ゲート信号制御においては、前記設定タイミングから前記第3設定時間が経過したことに応答して前記第2相の駆動電圧をオンするように前記第2相ゲート信号を切り換えると共に前記設定タイミングから前記第4設定時間が経過したことに応答して前記第2相の駆動電圧をオフするように前記第2相ゲート信号を切り換え、
    前記第3相ゲート信号制御においては、前記設定タイミングから前記第5設定時間が経過したことに応答して前記第3相の駆動電圧をオンするように前記第3相ゲート信号を切り換えると共に前記設定タイミングから前記第6設定時間が経過したことに応答して前記第3相の駆動電圧をオフするように前記第3相ゲート信号を切り換え、
    前記第1設定時間と前記第2設定時間とが、前記第1相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定され、
    前記第3設定時間と前記第4設定時間とが、前記第2相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定され、
    前記第5設定時間と前記第6設定時間とが、前記第3相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定される
    モータ制御装置。
  6. モータに3相の駆動電圧を供給するインバータに前記3相の駆動電圧を制御するゲート信号群を供給するモータ制御装置であって、
    1パルス制御によって前記ゲート信号群を生成する1パルス制御手段を備え、
    前記1パルス制御手段は、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第1相の駆動電圧に対応する第1相ゲート信号を生成する第1相ゲート信号制御と、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第2相の駆動電圧に対応する第2相ゲート信号を生成する第2相ゲート信号制御と、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第3相の駆動電圧に対応する第3相ゲート信号を生成する第3相ゲート信号制御とを行い、
    前記第1相ゲート信号制御においては、電気角が所定の第1設定実行範囲にあるか否かを検出し、前記電気角が前記第1設定実行範囲にあると検出すると、前記第1相の駆動電圧について第1設定時間と第2設定時間とを設定し、前記電気角が前記第1設定実行範囲にあると検出された後のタイミングである第1設定タイミングから前記第1設定時間が経過したことに応答して前記第1相の駆動電圧をオンするように前記第1相ゲート信号を切り換えると共に前記第1設定タイミングから前記第2設定時間が経過したことに応答して前記第1相の駆動電圧をオフするように前記第1相ゲート信号を切り換え、
    前記第2相ゲート信号制御においては、前記電気角が所定の第2設定実行範囲にあるか否かを検出し、前記電気角が前記第2設定実行範囲にあると検出すると、前記第2相の駆動電圧について第3設定時間と第4設定時間とを設定し、前記電気角が前記第2設定実行範囲にあると検出された後のタイミングである第2設定タイミングから前記第3設定時間が経過したことに応答して前記第2相の駆動電圧をオンするように前記第2相ゲート信号を切り換えると共に前記第2設定タイミングから前記第4設定時間が経過したことに応答して前記第2相の駆動電圧をオフするように前記第2相ゲート信号を切り換え、
    前記第3相ゲート信号制御においては、前記電気角が所定の第3設定実行範囲にあるか否かを検出し、前記電気角が前記第3設定実行範囲にあると検出すると、前記第3相の駆動電圧について第5設定時間と第6設定時間とを設定し、前記電気角が前記第3設定実行範囲にあると検出された後のタイミングである第3設定タイミングから前記第5設定時間が経過したことに応答して前記第3相の駆動電圧をオンするように前記第3相ゲート信号を切り換えると共に前記第3設定タイミングから前記第6設定時間が経過したことに応答して前記第3相の駆動電圧をオフするように前記第3相ゲート信号を切り換え、
    前記第1設定時間と前記第2設定時間とが、前記第1相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定され、
    前記第3設定時間と前記第4設定時間とが、180°の位相差に対応する時間差を持つように決定され、
    前記第5設定時間と前記第6設定時間とが、前記第3相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定され、
    前記第1設定実行範囲と前記第2設定実行範囲と前記第3設定実行範囲とが、異なる範囲に設定されている
    モータ制御装置。
  7. 請求項6に記載のモータ制御装置であって、
    前記モータ制御装置は、更に、PWM制御によって前記ゲート信号群を生成するPWM制御手段を備え、
    前記1パルス制御と前記PWM制御の切り換えが、前記第1相と前記第2相と前記第3相について個別に行われ、
    前記第1設定実行範囲が、前記第1相の位相が90°であるような電気角を含むように決定され、
    前記第2設定実行範囲が、前記第2相の位相が90°であるような電気角を含むように決定され、
    前記第3設定実行範囲が、前記第3相の位相が90°であるような電気角を含むように決定され、
    前記第1相についての前記PWM制御と前記1パルス制御の切り換えが、前記第1相の位相が90°であるような電気角を含む角度範囲で行われ、
    前記第2相についての前記PWM制御と前記1パルス制御の切り換えが、前記第相の位相が90°であるような電気角を含む角度範囲で行われ
    前記第3相についての前記PWM制御と前記1パルス制御の切り換えが、前記第3相の位相が90°であるような電気角を含む角度範囲で行われる
    モータ制御装置。
  8. 請求項7に記載のモータ制御装置であって、
    前記PWM制御では、クロック信号のクロックパルスをカウントしてキャリアが生成され、電圧振幅指令値と電圧位相指令値から変調波に対応する比較値が生成され、前記キャリアと前記比較値との比較結果に応じて前記第1相ゲート信号と前記第2相ゲート信号と前記第3相ゲート信号とが生成され、
    前記1パルス制御では、前記第1設定タイミングから前記第1設定時間及び前記第2設定時間が経過したこと、前記第2設定タイミングから前記第3設定時間及び前記第4設定時間が経過したこと、及び、前記第3設定タイミングから前記第5設定時間及び前記第6設定時間が経過したことを前記クロック信号のクロックパルスをカウントすることで検出する
    モータ制御装置。
  9. モータに3相の駆動電圧を供給するインバータを制御するためのモータ制御方法であって、
    前記モータのロータの角度であるロータ角度を検出するステップと、
    前記ロータ角度に応答して前記インバータに前記3相の駆動電圧を制御するゲート信号群を生成するステップ
    とを具備し、
    前記ゲート信号群を生成するステップは、1パルス制御によって前記ゲート信号群を生成するステップを含み、
    前記1パルス制御では、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第1相の駆動電圧に対応する第1相ゲート信号を生成する第1相ゲート信号制御と、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第2相の駆動電圧に対応する第2相ゲート信号を生成する第2相ゲート信号制御と、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第3相の駆動電圧に対応する第3相ゲート信号を生成する第3相ゲート信号制御とが行われ、
    前記1パルス制御では、電気角が所定の設定実行範囲にあるか否かを検出し、前記電気角が前記設定実行範囲にあると検出すると、前記第1相の駆動電圧について第1設定時間と第2設定時間とを設定し、前記第2相の駆動電圧について第3設定時間と第4設定時間とを設定し、前記第3相の駆動電圧について第5設定時間と第6設定時間とを設定し、
    前記第1相ゲート信号制御においては、前記電気角が前記設定実行範囲にあると検出された後のタイミングである設定タイミングから前記第1設定時間が経過したことに応答して前記第1相の駆動電圧をオンするように前記第1相ゲート信号を切り換えると共に前記定タイミングから前記第2設定時間が経過したことに応答して前記第1相の駆動電圧をオフするように前記第1相ゲート信号を切り換え、
    前記第2相ゲート信号制御においては、前記設定タイミングから前記第3設定時間が経過したことに応答して前記第2相の駆動電圧をオンするように前記第2相ゲート信号を切り換えると共に前記設定タイミングから前記第4設定時間が経過したことに応答して前記第2相の駆動電圧をオフするように前記第2相ゲート信号を切り換え、
    前記第3相ゲート信号制御においては、前記設定タイミングから前記第5設定時間が経過したことに応答して前記第3相の駆動電圧をオンするように前記第3相ゲート信号を切り換えると共に前記設定タイミングから前記第6設定時間が経過したことに応答して前記第3相の駆動電圧をオフするように前記第3相ゲート信号を切り換え、
    前記第1設定時間と前記第2設定時間とが、前記第1相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定され、
    前記第3設定時間と前記第4設定時間とが、前記第2相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定され、
    前記第5設定時間と前記第6設定時間とが、前記第3相の駆動電圧の180°の位相差に対応する時間差を持つように決定される
    モータ制御方法。
  10. モータに3相の駆動電圧を供給するインバータを制御するためのモータ制御方法であって、
    前記モータのロータの角度であるロータ角度を検出するステップと、
    前記ロータ角度に応答して前記インバータに前記3相の駆動電圧を制御するゲート信号群を生成するステップ
    とを具備し、
    前記ゲート信号群を生成するステップは、1パルス制御によって前記ゲート信号群を生成するステップを含み、
    前記1パルス制御では、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第1相の駆動電圧に対応する第1相ゲート信号を生成する第1相ゲート信号制御と、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第2相の駆動電圧に対応する第2相ゲート信号を生成する第2相ゲート信号制御と、前記ゲート信号群のうち、前記3相の駆動電圧の第3相の駆動電圧に対応する第3相ゲート信号を生成する第3相ゲート信号制御とが行われ、
    前記第1相ゲート信号制御においては、電気角が所定の第1設定実行範囲にあるか否かを検出し、前記電気角が前記第1設定実行範囲にあると検出すると、前記第1相の駆動電圧について第1設定時間と第2設定時間とを設定し、前記電気角が前記第1設定実行範囲にあると検出された後のタイミングである第1設定タイミングから前記第1設定時間が経過したことに応答して前記第1相の駆動電圧をオンするように前記第1相ゲート信号を切り換えると共に前記第1設定タイミングから前記第2設定時間が経過したことに応答して前記第1相の駆動電圧をオフするように前記第1相ゲート信号を切り換え、
    前記第2相ゲート信号制御においては、前記電気角が所定の第2設定実行範囲にあるか否かを検出し、前記電気角が前記第2設定実行範囲にあると検出すると、前記第2相の駆動電圧について第3設定時間と第4設定時間とを設定し、前記電気角が前記第2設定実行範囲にあると検出された後のタイミングである第2設定タイミングから前記第3設定時間が経過したことに応答して前記第2相の駆動電圧をオンするように前記第2相ゲート信号を切り換えると共に前記第2設定タイミングから前記第4設定時間が経過したことに応答して前記第2相の駆動電圧をオフするように前記第2相ゲート信号を切り換え、
    前記第3相ゲート信号制御においては、前記電気角が所定の第3設定実行範囲にあるか否かを検出し、前記電気角が前記第3設定実行範囲にあると検出すると、前記第3相の駆動電圧について第5設定時間と第6設定時間とを設定し、前記電気角が前記第3設定実行範囲にあると検出された後のタイミングである第3設定タイミングから前記第5設定時間が経過したことに応答して前記第3相の駆動電圧をオンするように前記第3相ゲート信号を切り換えると共に前記第3設定タイミングから前記第6設定時間が経過したことに応答して前記第3相の駆動電圧をオフするように前記第3相ゲート信号を切り換え、
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    モータ制御方法。
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