JP2012090429A - モータ駆動装置 - Google Patents

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謙一 相場
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Abstract

【課題】スイッチング損失を低減させ、効率の向上を図ることのできるモータ駆動装置を提供することを目的とする。
【解決手段】直流電力を交流電力に変換し、該交流電力をモータに供給するインバータと、インバータを制御するインバータ制御装置とを具備し、前記インバータ制御装置は、180度通電制御する180度通電制御部121と、通電休止期間を設け、通電角を180度未満とし、かつ、その通電期間を1パルスの矩形波で制御する矩形波制御部122と、180度通電制御部121および前記矩形波制御部122のいずれかを選択する選択部とを具備するモータ駆動装置を提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は、モータ駆動装置に関するものである。
従来、モータの駆動方法として、180度通電駆動する180度通電駆動方式と通電休止期間を設け通電角を180度未満として間欠通電駆動する間欠通電駆動方式とを併用し、駆動方式の切替時においては、PWMデューティなどを補正することで、モータ回転数の安定化と駆動方式切替え時の信頼性向上を図るようにしたモータの駆動方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−111469号公報
しかしながら、上述した従来のモータの駆動方法では、スイッチング損失が大きく、効率が悪いという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、スイッチング損失を低減させ、効率の向上を図ることのできるモータ駆動装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、直流電力を交流電力に変換し、該交流電力をモータに供給するインバータと、前記インバータを制御するインバータ制御手段とを具備し、前記インバータ制御手段は、180度通電制御する180度通電制御手段と、通電休止期間を設け、通電角を180度未満とし、かつ、その通電期間を1パルスの矩形波で制御する矩形波制御手段と、前記180度通電制御手段および前記矩形波制御手段のいずれかを選択する選択手段とを具備するモータ駆動装置を提供する。
本発明のモータ駆動装置によれば、180度通電制御する180度通電制御手段と、通電休止期間を設け、通電角を180度未満とし、かつ、その通電期間を1パルスの矩形波で制御する矩形波制御手段とを備え、これらを切り換えて使用するので、矩形波制御手段が選択されている期間においては、スイッチングの回数を大幅に低減することができる。この結果、インバータのスイッチング損失を低減でき、効率を向上させることができる。
上記モータ駆動装置において、前記選択手段は、モータ回転数が予め設定された所定の閾値以上となる高速領域において前記180度通電制御手段を選択し、モータ回転数が前記所定の閾値未満となる低速領域において前記矩形波制御手段を選択することとしてもよい。
このように構成することで、特に、高効率が求められる低速領域において、スイッチング回数を大幅に減少させることができる。この結果、低速領域における高効率化を実現することができる。
上記モータ駆動装置において、前記180度通電制御手段は、ベクトル制御で得られた3相電圧指令に基づいて制御し、前記矩形波制御手段は、V/f制御で得られた3相電圧指令に基づいて制御することとしてもよい。
このような構成によれば、ベクトル制御に基づいて決定された3相電圧指令に基づいて180度通電制御が行われ、V/f制御に基づいて決定された3相電圧指令に基づいて、通電角が180度未満の1パルス波形からなる矩形波制御が行われる。
ベクトル制御は入力される電流波形などに乱れが生じると制御が難しくなるという特性を有している。他方、V/f制御は、ベクトル制御に比べて処理が簡易であり、また、入力される電流波形が多少乱れていても制御可能であるという利点を有する。したがって、電流波形が乱れる可能性のある矩形波制御手段とV/f制御とを組み合わせることにより、処理の簡易化および制御の安定化を図ることができる。
本発明は、直流電力を交流電力に変換し、該交流電力をモータに供給するインバータと、前記インバータを制御するインバータ制御手段とを具備し、前記インバータ制御手段は、180度通電制御において、キャリア周波数で制御するPWMモード制御手段と、通電1周期を予め決められた数パルスで制御するパルスモード制御手段と、前記PWMモード制御手段および前記パルスモード制御手段のいずれかを選択する選択手段とを具備するモータ駆動装置を提供する。
本発明のモータ駆動装置によれば、180度通電制御において、キャリア周波数でスイッチングするPWMモード制御手段と、通電1周期を予め決められた数パルスでスイッチングするパルスモード制御手段とを備え、これらを切り換えて使用するので、パルスモード制御手段が選択されている期間においては、スイッチングの回数を大幅に低減することができる。この結果、インバータのスイッチング損失を低減でき、効率を向上させることができる。
上記モータ駆動装置において、前記選択手段は、モータ回転数が予め設定された所定の閾値以上となる高速領域において、前記PWMモード制御手段を選択し、モータ回転数が前記所定の閾値未満となる低速領域において前記パルスモード制御手段を選択することとしてもよい。
このように構成することで、特に、高効率が求められる低速領域において、スイッチング回数を大幅に減少させることができる。この結果、低速領域における高効率化を実現することができる。
上記モータ駆動装置において、前記PWMモード制御手段は、ベクトル制御で得られた3相電圧指令に基づいて制御し、前記パルスモード制御手段は、V/f制御で得られた3相電圧指令に基づいて制御することとしてもよい。
このような構成によれば、ベクトル制御に基づいて決定された3相電圧指令に基づいてPWMモード制御が行われ、V/f制御に基づいて決定された3相電圧指令に基づいて、パルスモード制御が行われる。
ベクトル制御は電流波形などに乱れが生じると制御が難しくなるという特性を有している。V/f制御は、ベクトル制御に比べて処理が簡易であり、また、入力される電流波形が多少乱れていても制御可能であるという利点を有する。したがって、電流波形が乱れる可能性のあるパルスモード制御手段とV/f制御とを組み合わせることにより、処理の簡易化および制御の安定化を図ることができる。
本発明は、上記いずれかのモータ駆動装置により圧縮機モータが駆動される空気調和機を提供する。
本発明のモータ駆動装置によれば、スイッチング損失を低減させ、効率の向上を図ることができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係るモータ駆動装置の概略構成を示した図である。 図1に示したインバータ制御装置の概略構成を示した図である。 図2に示した制御信号生成部の概略構成を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る制御信号生成部で生成される制御信号の一例を示した図である。 本発明の第2の実施形態に係るモータ駆動装置の概略構成を示した図である。 図5に示した第2電圧指令生成部の概略構成を示した図である。 本発明の第3の実施形態に係るモータ駆動装置が備えるインバータ制御装置の概略構成を示した図である。 本発明の第3の実施形態に係る制御信号生成部で生成される制御信号の一例を示した図である。
以下に、本発明に係るモータ駆動装置を空気調和機に使用される圧縮機モータに適用した場合の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、本発明に係るモータ駆動装置は、下記に示す圧縮機モータのみに適用されるものではなく、モータ全般に広く適用することができる。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係るモータ駆動装置1の概略構成を示した図である。図1に示されるように、モータ駆動装置1は、コンバータ2と、インバータ3と、インバータ3を制御するインバータ制御装置4とを主な構成として備えている。また、図1において、符号5は、モータ駆動装置1により駆動される圧縮機モータである。
コンバータ2は、AC電源から供給された交流電圧を直流電圧に変換し、直流電圧をインバータ3に供給する。インバータ3は、例えば、6つのスイッチング素子からなる3相ブリッジ回路を備えており、入力直流電圧からU相、V相、W相からなる3相の駆動電圧を生成し、生成した3相の駆動電圧を圧縮機モータ5に供給する。インバータ3が備えるスイッチング素子のオンオフが、インバータ制御装置4によって制御されることにより、圧縮機モータ5の速度やトルクが制御される。
インバータ3から圧縮機モータ5に流れる3相の電流は電流検出回路6によって検出されインバータ制御装置4に出力される。また、インバータ3の入力直流電圧は、電圧検出回路7によって検出されインバータ制御装置4に出力される。
インバータ制御装置4は、例えば、MPU(Micro Processing Unit)であり、内蔵メモリに記録されている制御用コンピュータプログラムを読み出して実行することにより、モータ負荷に応じて決定されるモータ回転数指令やトルク指令に応じたインバータ3の制御信号を生成し、インバータ3に与える。
図2は、インバータ制御装置4が備える機能を展開して示した機能ブロック図である。図2に示すように、インバータ制御装置4は、電圧指令生成部11、制御信号生成部12、及び選択部13を主な構成として備えている。
電圧指令生成部11は、いわゆるセンサレスベクトル制御を採用しており、電流検出回路6によって計測された電流に基づいて圧縮機モータ5のロータの速度及び位置を推定し、推定したロータ速度が速度指令に一致するような3相電圧指令を求める。
具体的には、電圧指令生成部11は、3相/2相変換部21、速度・位置推定部22、トルク指令演算部23、指令変換部24、電圧指令演算部25、2相/3相変換部26を備えている。これら各部は、システムクロックのクロックサイクル毎に各処理を実行する。
3相/2相変換部21には、電流検出回路6において検出されたU相、V相、W相の各相の電流値がA/D変換されて入力される。
速度・位置推定部22は、3相/2相変換部21で算出されたq軸電流i及びd軸電流iと、1つ前のシステムクロックにおいて求められたq軸電圧指令v 及びd軸電圧指令v とから、現在のロータの推定位置θes及びロータの推定速度ωesを算出する。推定位置θes及び推定速度ωesは、圧縮機モータ5のモータモデルを用いて算出される。
トルク指令演算部23は、回転数指令ωとロータの推定速度(回転数)ωesとの偏差がゼロに近づくようなトルク指令t_cmdを生成する。指令変換部24は、トルク指令t_cmdからq軸電流指令i とd軸電流指令i とを生成する。
電圧指令演算部25は、q軸電流指令i とq軸電流iとの偏差、及びd軸電流指令i とd軸電流iとの偏差がゼロに近づくようなq軸電圧指令v 及びd軸電圧指令v を決定する。
2相/3相変換部26は、決定されたq軸電圧指令v 及びd軸電圧指令v に対して2相/3相変換を行い、U相、V相、W相にそれぞれ対応する3相電圧指令を算出する。算出した3相電圧指令は制御信号生成部12に出力される。
制御信号生成部12は、図3に示すように、180度通電制御する180度通電制御部121と、通電休止期間を設け、通電角を180度未満とし、かつ、その通電期間を1パルスの矩形波とする矩形波制御部122とを備えている。図4(a)に、180度通電制御部121によって生成されるU相上アームの制御信号の一例を、図4(b)、(c)に矩形波制御部122によって生成されるU相上アームの制御信号の一例を示す。図4(b)は通電角が120度の場合、図4(c)は通電角が105度の場合を示している。
180度通電制御部121及び矩形波制御部122には、電圧指令生成部11から入力された3相電圧指令及び電圧検出回路8によって検出された直流電圧の検出値がA/D変換されて入力される。180度通電制御部121及び矩形波制御部122は、これらの入力情報を用いて、電圧指令生成部11から入力された3相電圧指令に応じた3相駆動電圧が圧縮機モータ5に供給されるようなインバータ制御信号を生成する。
選択部13は、モータ回転数が予め設定された所定の閾値以上となる高速領域において、180度通電制御部121を選択する旨の信号を出力し、モータ回転数が前記所定の閾値未満となる低速領域において矩形波制御部122を選択する旨の信号を制御信号生成部12に出力する。所定の閾値は、例えば、30rpsから50rpsの間で設定される。
次に、上記構成を備えるモータ駆動装置1の動作について図1から図3を参照して説明する。
AC電源から供給された交流電力はコンバータ2により直流電力に変換され、インバータ3に供給される。インバータ3では、インバータ制御装置4から供給される制御信号に基づきスイッチング素子がオンオフすることにより、U相、V相、W相の3相の交流駆動電圧が生成され、圧縮機モータ5に供給される。
また、圧縮機モータ5に供給される各相の電流が電流検出回路6により検出されるとともに、インバータ3の入力直流電圧が電圧検出回路7によって検出され、これらの検出値がインバータ制御装置4に送られる。
インバータ制御装置4では、電流検出回路6によって検出された各相の電流値がA/D変換されて、電圧指令生成部11の3相/2相変換部21に入力され、これらの電流と一つ前のクロックサイクルで算出されたロータの推定位置θesに基づいてq軸電流i及びd軸電流iが求められる。求められたq軸電流i及びd軸電流iは、速度・位置推定部22に送られ、これらの情報と一つ前のクロックサイクルにおけるq軸電圧指令v 及びd軸電圧指令v とに基づいて現在のロータの推定位置θes及びロータの推定速度ωesが算出される。
算出されたロータの推定速度ωesと回転数指令ωとの差分はトルク指令演算部23に入力され、この差分がゼロとなるようなトルク指令t_cmdが求められる。指令変換部24において、トルク指令t_cmdはq軸電流指令i とd軸電流指令i とに変換され、電圧指令演算部25において、q軸電流iとq軸電流指令i との差分、及びd軸電流iとd軸電流指令i との差分がゼロとなるようなq軸電圧指令v 及びd軸電圧指令v が決定される。q軸電圧指令v 及びd軸電圧指令v は、2相/3相変換部26において、U相、V相、W相それぞれの3相電圧指令に変換され、制御信号生成部12に出力される。
また、選択部13には、速度・位置推定部22によって算出された推定速度ωesが入力され、予め設定されている所定の閾値と比較される。この結果、推定速度ωesが所定の閾値以上である高速領域である場合には、選択部13から180度通電制御部121を選択する旨の選択信号が制御信号生成部12に出力され、推定速度ωesが所定の閾値未満である低速領域である場合には矩形波制御部122を選択する旨の選択信号が制御信号生成部12に出力される。
制御信号生成部12では、選択部13からの選択信号に基づいて、180度通電制御部121及び矩形波制御部122のいずれか一方が選択され、電圧指令作成部11から入力された3相電圧指令に基づいてインバータ3の制御信号が生成される。この結果、180度通電制御部121が選択された場合には、例えば、インバータ3の出力電圧を3相電圧指令と一致させるようなPWM制御信号(図3(a)参照)が生成され、矩形波制御部122が選択された場合には、インバータ3の出力電圧を3相電圧指令と一致させるようなパルス幅を有する矩形波制御信号(図3(b)、(c)参照)が生成される。
生成されたPWM制御信号または矩形波制御信号はインバータ3に送られ、インバータ内のスイッチング素子がこの制御信号に従ってオンオフすることで、インバータ3から出力される各相の駆動電圧を3相電圧指令に一致させることができる。これにより、圧縮機モータ5の回転数を回転数指令に一致させることができる。
以上、説明してきたように本実施形態に係るモータ制御装置によれば、180度通電制御する180度通電制御部121と、通電休止期間を設け、通電角を180度未満とし、かつ、その通電期間を1パルスの矩形波で制御する矩形波制御部122とを備え、これらを切り換えて使用するので、矩形波制御部122が選択されている期間においては、インバータ3のスイッチング損失を低減でき、効率を向上させることができる。
また、選択部13が低速領域において矩形波制御部122を選択することで、特に高効率が求められる低速領域において、スイッチング回数を大幅に減少させることができ、低速領域における高効率化を実現することができる。
なお、本実施形態において、180度通電制御部121は、電圧飽和時に過変調状態による通電を行うこととしてもよい。このようにすることで、180度通電制御部121が選択される高速領域において更に出力電圧を増加させ,運転範囲を拡大することが可能となる。
また、本実施形態においては、180度通電制御部121と矩形波制御部122とを切り換える場合において、モータのロータ位置に対する電流位相が切り換え前後において等しくなるように制御することとしてもよい。このようにすることで、制御切り換え時における制御の安定性を確保することができる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について、図5、図6を用いて説明する。
本実施形態のモータ駆動装置が第1の実施形態と異なる点は、2つの電圧指令生成部を備えており、モータ回転数に応じて電圧指令生成部を切り換える点である。以下、本実施形態のモータ駆動装置について、第1の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
図5は、本実施形態に係るモータ駆動装置の概略構成を示した図である。図5に示すように、本実施形態に係るモータ駆動装置は、インバータ制御装置4−1が第1電圧指令生成部31と、第2電圧指令生成部32とを備えている。
第1電圧指令生成部31は、上述した第1の実施形態に係る電圧指令生成部11と同様の構成を有しており、ベクトル制御に基づいて3相電圧指令を生成する。
第2電圧指令生成部32は、V/f制御に基づいて3相電圧指令を生成する。第2電圧指令生成部32による電圧指令生成処理については後述する。
選択部13−1は、モータ回転数が予め設定された所定の閾値以上となる高速領域において、第1電圧指令生成部31を選択し、モータ回転数が前記所定の閾値未満となる低速領域において第2電圧指令生成部32を選択する。
これにより、高速領域においては、制御信号生成部12の180度通電制御部121(図3参照)がベクトル制御に基づいて決定された3相電圧指令に基づいてインバータの制御信号を生成し、低速領域においては制御信号生成部12の矩形波制御部122(図3参照)がV/f制御に基づいて決定された3相電圧指令に基づいてインバータ3の制御信号を生成する。
次に、第2電圧指令生成部32により行われるV/f制御に基づく電圧指令生成処理について説明する。
図6に、第2電圧指令生成部32の制御ブロック図を示す。図6に示すように、第2電圧指令生成部32は、3相/2相変換部41、位置指令演算部42、電圧指令演算部43、及び2相/3相変換部44を備えている。第2電圧指令生成部32では、図6に示されている各部による演算が、システムクロックのクロックサイクル毎に行われる。
3相/2相変換部41には、電流検出回路6によって検出されたU相、V相、W相の電流値がA/D変換されて入力され、これら情報と位置指令演算部42から与えられるロータの位置指令θとを用いて3相/2相変換が行われ、γ軸電流iγ及びδ軸電流iδが算出される。算出されたγ軸電流iγは、所定の正の定数であるkωが乗ぜられ、その後、回転数指令ωとの差分が求められ、角周波数指令ω が求められる。すなわち、角周波数指令ω は、以下の(1)式を用いて算出される。
ω =ω−kω×iγ (1)
上記(1)式によれば、γ軸電流iγが増加すると、即ち、モータ出力トルクが増加すると角周波数指令ω は減少し、γ軸電流iγが減少すると、即ち、モータ出力トルクが減少すると角周波数指令ω は増加する。(1)式を使用することにより、モータ出力トルクが増加した場合には、角周波数指令ω を減少させることによって失速が防止され、モータ出力トルクが減少した時には、角周波数指令ω を増加させることによってロータが加速しないように制御される。
角周波数指令ω は、位置指令演算部42及び電圧指令演算部43に出力される。
位置指令演算部42は、以下の(2)式で表わされるように、角周波数指令ω を積分してロータの位置指令θを算出する。
θ=∫ω dt (2)
電圧指令演算部43では、以下の(3)式及び(4)式を用いてγ軸電圧指令vγ 及びδ軸電圧指令vδ を算出する。
γ =Λδ×ω −Vofsγ (3)
δ =−Kδ×iδ (4)
(3)式、(4)式において、Λδは圧縮機モータ5の逆起電圧係数であり、Vofsγはオフセット電圧であり、Kδは正の定数である。(3)式、(4)式は、V/f制御の基本式である。
2相/3相変換44では、決定されたγ軸電圧指令vγ 及びδ軸電圧指令vδ に対して、ロータの位置指令θが用いられて2相/3相変換が行われ、圧縮機モータ5に供給されるべき3相電圧指令が算出される。
このように、本実施形態によれば、高速領域においては、ベクトル制御に基づいて決定された3相電圧指令に基づいて180度通電のPWM制御信号が生成され、このPWM制御信号に基づいてインバータ3が制御され、低速領域においては、V/f制御に基づいて決定された3相電圧指令に基づいて、通電角が180度未満の1パルス波形からなる矩形波制御信号が生成され、この矩形波制御信号に基づいてインバータ3が制御される。
V/f制御は、ベクトル制御に比べて処理が簡易であり、また、入力される電流波形が多少乱れていても制御可能であるという利点を有する。低速領域では、矩形波制御信号を用いたスイッチングが行われるが、スイッチング損失が低減されるという半面、圧縮機モータ5に供給される3相交流駆動電流に乱れが生じる可能性がある。このような場合でも、V/f制御を用いることにより、電流制御等が可能となり、制御の安定性を図ることができる。このように、本実施形態によれば、低速領域においてV/f制御を採用することにより、処理の簡易化、制御の安定性の向上を図ることができる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について、図7、図8を用いて説明する。
本実施形態のモータ駆動装置が第1の実施形態と異なる点は、インバータ制御装置の制御信号生成部が、図7に示すように、PWMモード制御部123とパルスモード制御部124とを備えている点である。以下、本実施形態のモータ駆動装置について、第1の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
本実施形態において、図7に示すように、制御信号生成部12−1は、PWMモード制御部123とパルスモード制御部124とを備えており、選択部13−2は、高速領域においてPWMモード制御部123を選択し、低速領域においてパルスモード制御部124を選択する。
PWMモード制御部123は、180度通電制御において、キャリア周波数でスイッチングするPWM制御信号を生成する。つまり、PWMモード制御部123は、上述した第1の実施形態に係る180度通電制御部121と同様の機能を有する。これに対し、パルスモード制御部124は、通電1周期を予め決められた数パルスでスイッチングするパルス制御信号を生成する。
図8(a)に、PWMモード制御部123により生成されるU相上アームの制御信号の一例を、図8(b)、(c)、(d)に、パルスモード制御部124により生成されるU相上アームの制御信号の一例を示す。図8(b)、(c)は通電1周期を3パルスで構成した場合、図8(d)は通電1周期を5パルスで構成した場合を示している。図8(a)、(b)、(c)、(d)はいずれも、同一の3相電圧指令が入力された場合に生成される制御信号である。
図8では、3パルスモードと5パルスモードを例示しているが、パルス数についてはこの例に限定されず、3パルスから13パルスの範囲で任意に設定することが可能であり、特に、3、5、7、9、11、13パルスモードなど奇数に設定すると好ましい。
パルスモード制御部124において、パルス数及びパルスの立ち上がりタイミングは予め設定されており、設定されたパルス数及びパルスの立ち上がりタイミングに従って、パルス制御信号が生成される。また、各パルス幅は、電圧指令生成部11から入力される3相電圧指令に応じて決定される。
このようなモータ駆動装置によれば、電圧指令生成部11において生成された3相電圧指令が制御信号生成部12−1に入力される。選択部13−2は、モータ回転数が所定の閾値以上である高速領域である場合に、PWMモード制御部123を選択する旨の信号を制御信号生成部12−1に出力し、モータ回転数が所定の閾値未満である低速領域である場合に、パルスモード制御部124を選択する旨の信号を制御信号生成部12−1に出力する。制御信号生成部12−1では、選択部13−2によって選択された制御部によってインバータの制御信号が生成され、インバータへ出力される。
以上、説明してきたように、本実施形態に係るモータ駆動装置によれば、180度通電制御において、キャリア周波数でスイッチングするPWM制御信号を生成するPWMモード制御部123と、通電1周期を予め決められた数パルスでスイッチングするパルスモード制御部124とを備え、これらを切り換えて採用するので、パルスモード制御部124が選択されている期間においては、インバータのスイッチング損失を低減でき、効率を向上させることができる。
なお、本実施形態において、PWMモード制御部123は、電圧飽和時に過変調状態による通電を行うこととしてもよい。このようにすることで、PWMモード制御部123が選択される高速領域において更に出力電圧を増加させ,運転範囲を拡大することが可能となる。
また、PWMモード制御部123とパルスモード制御部124とを切り換える場合において、モータのロータ位置に対する電流位相が切り換え前後において等しくなるように制御することが好ましい。このようにすることで、制御切り換え時における制御の安定性を確保することができる。
また、本実施形態において、上記第2の実施形態で説明したように、PWMモード制御部123が選択される高速領域においては、ベクトル制御に基づいて決定された3相電圧指令に基づいて制御信号を生成し、パルスモード制御部124が選択される低速領域においては、V/f制御に基づいて決定された3相電圧指令に基づいて制御信号を生成することとしてもよい。このようにすることで、上述した第2の実施形態と同様の効果を奏することができる。
1 モータ駆動装置
3 インバータ
4,4−1 インバータ制御装置
5 圧縮機モータ
11 電圧指令生成部
12,12−1 制御信号生成部
13,13−1,13−2 選択部
31 第1電圧指令生成部
32 第2電圧指令生成部
121 180度通電制御部
122 矩形波制御部
123 PWMモード制御部
124 パルスモード制御部

Claims (7)

  1. 直流電力を交流電力に変換し、該交流電力をモータに供給するインバータと、
    前記インバータを制御するインバータ制御手段と
    を具備し、
    前記インバータ制御手段は、
    180度通電制御する180度通電制御手段と、
    通電休止期間を設け、通電角を180度未満とし、かつ、その通電期間を1パルスの矩形波で制御する矩形波制御手段と、
    前記180度通電制御手段および前記矩形波制御手段のいずれかを選択する選択手段と
    を具備するモータ駆動装置。
  2. 前記選択手段は、モータ回転数が予め設定された所定の閾値以上となる高速領域において前記180度通電制御手段を選択し、モータ回転数が前記所定の閾値未満となる低速領域において前記矩形波制御手段を選択する請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記180度通電制御手段は、ベクトル制御で得られた3相電圧指令に基づいて制御し、
    前記矩形波制御手段は、V/f制御で得られた3相電圧指令に基づいて制御する請求項1または請求項2に記載のモータ駆動装置。
  4. 直流電力を交流電力に変換し、該交流電力をモータに供給するインバータと、
    前記インバータを制御するインバータ制御手段と
    を具備し、
    前記インバータ制御手段は、
    180度通電制御において、キャリア周波数で制御するPWMモード制御手段と、
    通電1周期を予め決められた数パルスで制御するパルスモード制御手段と、
    前記PWMモード制御手段および前記パルスモード制御手段のいずれかを選択する選択手段と
    を具備するモータ駆動装置。
  5. 前記選択手段は、モータ回転数が予め設定された所定の閾値以上となる高速領域において、前記PWMモード制御手段を選択し、モータ回転数が前記所定の閾値未満となる低速領域において前記パルスモード制御手段を選択する請求項4に記載のモータ駆動装置。
  6. 前記PWMモード制御手段は、ベクトル制御で得られた3相電圧指令に基づいて制御し、
    前記パルスモード制御手段は、V/f制御で得られた3相電圧指令に基づいて制御する請求項4または請求項5に記載のモータ駆動装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のモータ駆動装置により圧縮機モータが駆動される空気調和機。
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