JP4027721B2 - ブラシレスモータの速度制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシレスモータの速度を制御する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のブラシレスモータの速度制御装置としては、例えば、インバータ洗濯機に使用されるブラシレスモータの速度制御装置がある(特開2000-324873号公報)。このモータの速度制御方法では、前記ブラシレスモータの運転を最大トルクが得られるモード(最大トルクモード)と最大効率が得られるモード(最大効率モード)の2種類に分けている。
【0003】
前記ブラシレスモータの最大トルクモードとは、各回転数においてモータトルクが最大になる位相を前記モータに与える運転であり、最大効率モードとは、各回転数においてモータ効率が最大になる位相を前記モータに与える運転である。
これらの運転モードを該モータの負荷の大きさ等で、切り替えることにより、前記モータを最適な状態に保ちならが運転する。つまり、起動時、又は大きな負荷を検出したときは最大トルクモードを選択して、前記モータ及び該モータが設置されている装置が求められている本来の機能を実現し、負荷が小さいときは最大効率モードを選択して、前記装置の機能実現に必要な消費電力を抑えている。
【0004】
これらのモードは、前記モータの位相制御で実現する。前記最大トルクモードは、トルクを最大にするモータ位相角とモータ速度の関係を制御部に持ち、モータ運転時は、この関係を使って位相制御する。前記最大効率モードは、前記モータ効率を最大にするモータ位相角とモータ速度の関係を制御部に持ち、モータ運転時は、この関係を使って位相制御する。
【0005】
前記2つの運転モードは、測定された負荷の大きさで切り替える方法と、前記モータ起動前に予め定めておいたシーケンスに従って切り替える方法とがある。負荷の大きさはモータ起動時、回転数がゼロから所定の回転数に達するまでの所要時間から判断する。
【0006】
前述以外のブラシレスモータの速度制御の方法としては、例えば、他の公開特許公報である特開昭63-174586号公報及び特開平4-101692号公報に開示されている。前者は、モータ速度と励磁位相の関係及びモータ速度とトルク指令の関係に着目した方法であり、モータ励磁位相とトルク指令をモータ速度によって変化させることを特徴としている。後者は、高速域でモータ電流の位相を同期状態から進角させることを特徴としている。どちらの方法も、制御装置は、速度制御部のほかに電流検出部と電流制御部を備えている前記モータの速度制御技術の改良である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のブラシレスモータの速度制御を最適にする制御装置においては、負荷の大きさを検出する過程が必要であること、負荷の大きさを検出するために前記モータを一旦停止させた後、再起動させ、該モータの速度が、ゼロから所定のモータ速度に達するまでの所要時間を測定しなければならないこと、負荷の大きさがモータ運転中に変化した場合、最適な運転状態からずれてしまうこと、制御装置に電流制御部と電流検出部を備えなけれぱならないことという問題点があった。
【0008】
本発明はかかる点に鑑みなされたもので、その目的は前記問題点を解消し、電流制御部や電流検出部を付加することなく、さらに負荷の検出過程を経なくてもモータを最適な状態で制御できるブラシレスモータの速度制御装置を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、モータの運転中に負荷の大きさが変化した場合でも、該モータを最適な運転状態で制御できるブラシレスモータの速度制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明の構成は、ロータ位置を検出する手段を有するブラシレスモータと、前記モータに印加する駆動電圧を出力するインバータと、前記インバータのそれぞれのゲートを駆動するゲートドライブユニットと、前記モータの前記位置検出手段から出力する位置検出信号と外部から速度指令信号とを入力して、前記ゲートドライブユニットへPWM信号を出力する制御部とを備え、前記速度指令信号に基づいて、前記モータの速度を制御する装置において、次のとおりである。
【0011】
前記制御部は、前記位置検出信号から前記モータ速度を算出してモータ速度信号を出力するモータ速度算出手段と、前記速度指令信号と前記モータ速度信号との偏差を入力して、前記モータ駆動電圧の振幅を制御する信号を出力する補償手段と、前記位置検出信号を入力し、前記モータ駆動電圧の位相を制御する信号を出力するモータ励磁位相算出手段と、前記モータ速度信号と前記補償手段から出力される前記モータ駆動電圧振幅制御信号とを入力して、実験的に求めた演算式に与え、その演算から得られた位相補正値を用いて、前記モータ駆動電圧の位相補正信号を出力する位相補正算出手段と、前記位相補正算出手段から出力される前記位相補正信号により、前記モータ励磁位相算出手段から出力される前記モータ駆動電圧位相制御信号が補正された位相制御信号と、前記補償手段から出力される前記モータ駆動電圧振幅制御信号とを入力して、PWM信号を出力するPWM信号発生手段とを備えるブラシレスモータの速度制御装置である。
【0012】
前記制御部の前記位相補正算出手段に、以下のいずれかの信号群を入力し、
a)前記速度指令信号と前記補償手段の出力信号、
b)前記モータ速度信号と前記補償手段の出力信号、
c)前記速度指令信号と前記モータ速度信号及び前記補償手段の出力信号、
d)前記速度指令信号と前記速度偏差信号及び前記補償手段の出力信号、
e)前記モータ速度信号と前記速度偏差信号及び前記補償手段の出力信号
を実験的に求めた単数又は複数の演算式に与え、その演算から得られた位相補正値を用いて、前記モータ位置検出信号から求められるモータ駆動電圧位相を補正する機能を前記制御部に備えるブラシレスモータの速度制御装置である。
【0013】
前記制御部の前記位相補正算出手段に、実験的に求めた位相補正テーブルに対して、以下のいずれかの信号群、すなわち
a)前記速度指令信号と前記補償手段の出力信号、
b)前記モータ速度信号と前記補償手段の出力信号、
c)前記速度指令信号と前記モータ速度信号及び前記補償手段の出力信号、
d)前記速度指令信号と前記速度偏差信号及び前記補償手段の出力信号、
e)前記モータ速度信号と前記速度偏差信号及び前記補償手段の出力信号
から算出されるアドレスを用いてアクセスし、それによって位相補正値を求めて、前記モータ位置検出信号から求められるモータ駆動電圧位相を補正する機能を前記制御部に備えるブラシレスモータの速度制御装置である。
【0014】
本発明は、以上のように構成されているので、ブラシレスモータに対して、電流制御部や電流検出部を付加することなく、さらに負荷の検出過程を経なくても前記モータを最適な状態で速度制御することができる。
同時に、前記モータの運転中に負荷の大きさが変化した場合でも、該モータを最適な運転状態で制御できるため、ブラシレスモータがユーザ側の装置に組み込まれる場合、その適用範囲が広くなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。
図1は、本発明のブラシレスモータの速度制御装置の一実施の形態を示す制御構成ブロック図である。この実施の形態における説明で、前記ブラシレスモータのロータの回転に伴い変化する回転量をモータ位置と呼び、単位時間におけるモータ位置の変化量から求められる値をモータ速度と呼ぶ。
【0016】
図1において、ブラシレスモータの速度制御装置Aは、内部にロータの位置センサ1aが装着されたブラシレスモータ1と、該モータ1を駆動する3相インバータ2と、該3相インバータ2のゲートを駆動するゲートドライブユニット3と、外部からの速度指令信号と、前記ブラシレスモータ1の位置センサ1aからの位置情報としての位置検出信号Pとを入力し、前記ゲートドライブユニット3に制御信号としてのPWM信号を出力する制御部4とから構成される。
【0017】
前記ブラシレスモータ1は、例えば10極で、その外側表面に着磁された永久磁石が固定されたロータと、例えば12スロットのステータとからなる。前記ロータの磁極検出器としての前記位置センサ1aは、例えばホール素子と波形整形回路などからなる、3個のセンサ素子を装着している。これら3個のセンサ素子は互いに120゜の位相差を持つ信号を、前記ロータの回転に伴い出力するように配置されている。
【0018】
前記位置センサ1aの各センサ素子は、二つの状態がとれる一つのデジタル信号を出力する。各センサ素子の信号の状態は、前記ロータが1回転するごとに10回変化する。したがって、前記ロータが1回転すると前記ブラシレスモータ1全体では信号の状態変化が30回発生する。互いのセンサ素子の信号の状態変化が同時に発生することがないように、さらに、前記ロータが一定の速度で回転している場合、その状態変化が均等に発生するように、前記位置センサ1aは配設されている。前記ブラシレスモータ1全体では隣接する状態変化の間隔は、前記ロータの回転角の12゜(機械角)に相当する。これは信号周期の60゜に相当する。前記位置検出信号Pは、前記位置センサ1aの、これらのセンサ素子からのセンサ信号からなっている。
【0019】
前記3相インバータ2は、前記ゲートドライブユニット3からの出力信号に従い、内部の6個の電力用半導体素子が動作し、前記モータ1の各相に駆動電流を供給する。この駆動電流により、前記モータ1のロータにトルクが発生する。
前記ゲートドライブユニット3は、前記制御部4が出力する前記PWM信号に従い、前記3相インバータ2内の6個の電力用素子を確実に動作、駆動させる。
【0020】
前記制御部4は、主にCPU(central processor unit)と回路からなる。前記モータ位置検出信号Pは該CPUに入力される。該CPUは、入力された前記モータ位置検出信号Pの状態が変化するタイミングに合わせて所定の割り込み処理を起動させ、前記モータ1の位置計算、前回の割り込みからの経過時間を計測する。
【0021】
前記制御部4は、モータ速度算出器5,補償器6,モータ励磁位相算出部7、位相補正算出部8及びPWM信号発生部9とからなる。
前記CPUは図示されないタイマを使い制御周期Tsを生成する。該モータ速度算出器5は毎制御周期Tsごとに、前記位置検出信号Pを入力して該モータ位置の差分を求め、フィルタ処理を行い、モータ速度信号ωを算出する。求めた前記モータ速度信号ωには制御周期Ts及びフィルタに起因する遅れが付随する。
【0022】
前記補償器6は、前記モータ速度算出器5から算出されたモータ速度信号ωと、外部からの速度指令信号ωcomとの偏差から前記モータ1に印加する駆動電圧の振幅を制御する信号を生成する。すなわち、前記制御部4は、前記速度指令信号ωcomと前記モータ速度信号ωとの偏差e(=ωcom−ω)を求め、その値を前記補償器6に入力するとともに、前記モータ速度算出器5で求めたモータ速度信号ωをも入力する。前記補償器6は、毎制御周期Tsにおいて、前記モータ1に印加する駆動電圧の振幅を制御するために必要な信号Dを出力する。このモータ駆動電圧は前記モータ1の回転とともに周期的に変化するが、前記信号Dはその駆動電圧の振幅を決める信号である。
【0023】
前記モータ励磁位相算出部7及び前記位相補正算出部8は、前記モータ1に印加する駆動電圧を制御する際の位相を決定する回路である。
該モータ励磁位相算出部7は、図2の構成ブロック図に示すように、さらに基準励磁位相算出部7aと、補間位相算出部7bと、パルス周期算出部7cとからなり、その位相算出過程のタイミングチャートを図4に示す。なお、前記モータ1は特定の回転方向にほぼ一定の速さで回転しているとする。ここで、前記モータ1の位置検出信号Pは、該信号の状態が変化するタイミングを示したパルス列で表わされている。
【0024】
図2の前記基準励磁位相算出部7aは、前記モータ位置検出信号Pの状態変化に伴い発生する割り込み処理で実行される。該基準励磁位相算出部7aは前記モータ位置検出信号Pから励磁位相を算出する。該モータ位置検出信号Pは60°間隔の信号を持っているので、該基準励磁位相算出部7aが出力する基準励磁位相θ0の最小単位電気角は60°になる。
【0025】
前記パルス周期算出部7cは、前記モータ位置検出信号Pの状態変化に伴い発生する割り込み処理で実行される。該パルス周期算出部7cは前記モータ位置検出信号Pの状態変化の周期を出力する。図4の周期Tmがそれに相当する。前記モータ速度信号ωが大きいとき、この周期Tmは小さくなり、該モータ速度信号ωが小さいとき、この周期Tmは大きくなる。前記モータ速度信号ωと前記周期Tmとは反比例の関係にある。
【0026】
前記補間位相算出部7bにおいて、内蔵するCPUは図示されないタイマを使い位相補間周期Tpを生成する。該補間位相算出部7bは位相補間周期Tpごとに実行される。前記補間位相算出部7bに入力されるnは、前記モータ位置検出信号Pが状態変化を起こしてからの経過時間を示す指標であり、該モータ位置検出信号Pの状態が変化したとき0にセットされ、その後、毎Tp時間後、値がプラス1される。図4に、指標nと該補間位相算出部7bから出力される補間位相信号δθの関係を示す。この補間位相信号δθは、前記指標nの値に同期して階段的に大きくなる。各階段の大きさは前記パルス周期算出部7cで求めた前記周期Tmで決まる。
【0027】
前記モータ1が高速で回転している場合は、前記周期Tmは小さい値になり、各階段は大きくなる。また、前記モータ1が低速で回転している場合は、該周期Tmは大きな値になり、各階段は小さくなる。どのような場合でも前記補間位相信号δθの初期値は0であり、それの最大値の絶対値は基準励磁位相信号θ0の最小単位以下である。図4において、指標nは0から5まで変化する。
実際の制御において、前記指標nの値は4〜5程度(3000rpm)に設定される。該指標nの値をこれ以上小さくすると電流波形が乱れ、該指標nを大きくするとCPUの負荷が増える。
【0028】
図4において、前記モータ位置検出信号Pの状態変化の間は、前記指標nにより6つの小さい区間に分割されている。該モータ位置検出信号Pの状態変化は60°ごとに発生するので、前記補間位相信号δθは約10°間隔電気角の変化を示す。
前記モータ励磁位相算出部7は、前記基準励磁位相信号θ0に前記補間位相信号δθを加算してモータ励磁位相信号θとして出力する。該モータ励磁位相信号θは約10°単位電気角の励磁位相情報になる。前記モータ励磁位相信号θは基準励磁位相信号θ0に比べて非常に滑らかに変化する。前記モータ駆動電圧を決定する際、このモータ励磁位相信号θを使うと、該モータ駆動電圧は滑らかに変化する。
【0029】
前記モータ1に高分解能の位置センサ1aが搭載されているモータシステムにおいては、前記モータ位置検出信号Pから励磁位相信号を求めることで連続的に変化するモータ励磁位相信号θが得られる。このようなモータシステムにおいては、前記補間位相信号δθの演算は不要である。
【0030】
前記位相補正算出部8は、毎制御周期Tsごとに前記補償器6からの出力信号Dと、前記モータ速度信号ωとを入力し、位相補正信号θ′を出力する。
【0031】
前記ブラシレスモータ1について、モータ電流はモータ誘起電圧に対して位相差を有し、多くの場合、遅れの位相差を持つ。この位相の遅れは、モータ駆動電圧、モータ速度などモータの運転状態に起因する因子及び制御周期Ts等の演算遅れ、フィルタ処理及び回路の時定数などで、主に回路に起因する因子で決まる。
前記ブラシレスモータ1を効率よく運転しようとする場合、この位相差がゼロになるように位相補正値を与えれば良い。そのためには、位相差の原因となるすべての因子と位相補正値の関係を正確に求めなければならないが、これには複雑な演算が必要であり現実的でない。
【0032】
そこで、前記CPUの負担を極端に大きくすることなく、前記モータ1の定格出力を確保するためには、該モータ1の連続運転を保証する運転条件の中で、最も厳しい条件でモータ効率が最も良くなるように、位相補正値を与える実験式を見つけることである。但し、この場合、出力トルクの最大値、低速の回転むら、該モータ騒音などその他のモータ特性が所定の水準を保つことが必要である。
【0033】
前記補償器6からの出力信号Dと、前記モータ速度信号ωとを入力とした場合、位相補正値θ′を求める実験式を以下に示す。
θ′=(ω/AD)+(D/PD)+offset (AD≠0,PD≠0) (1)
ここで、AD,PD及びoffsetは、実験から求める定数である。右辺第1項は、モータ速度に関する項であり、第2項は補償器6出力に関する項である。最後の項はそのどちらにも独立な定数である。
【0034】
この式(1)から明らかなように、θ′は、ωとDが作る面の上に定義された一つの平面になる。θ′,ω及びDを、それぞれ直交する3次元の各座標軸に対応させれば、前記関係式(1)は、それらの座標軸で作られた空間に張られた一つの平面になる。モータの運転状態を、モータ速度と補償器出力で規定すれば、前記式(1)から任意のモータ運転状態に対する位相補正値θ′が得られる。しかし、前記式(1)が、全ての運転状態に対して最適な位相補正値を与えることはできないので、該式(1)の3つの定数の値は、特定の運転状態に注目して決める。
【0035】
前記モータ1の定格出力時の効率を改善するためには、その運転状態において、モータ電流と誘起電圧の位相差が小さくなるように、これらの定数を決める。高速域のトルク特性を改善するためには、特定のモータ速度以上で所定の負荷トルクが与えられても、モータ電流の位相が誘起電圧のそれに対して遅れないように、そして、その他の運転状態でもモータ電流と誘起電圧の位相差が大きくならないようにこれらの定数を決める。
【0036】
図3に、入力の異なる前記位相補正算出部8を、それぞれ8a,8b及び8cに示す。位相補正算出部8aの入力は、前記信号Dと速度指令信号ωcomである。定常状態において、該ωcomはモータ速度信号ωとほぽ同じ値になるので、前記位相補正算出部8aは、前記位相補正算出部8とほぽ同じ特性を示す。モータ速度信号ωに変動があっても速度指令信号ωcomは変動しないので、安定した位相補正(値)信号θ′を出力する。
【0037】
位相補正算出部8bの入力は、前記信号D,モータ速度信号ω及び速度指令信号ωcomである。該位相補正算出部8bの内部でωcomとωの偏差と、その偏差の時間的変化を求めることにより、前記モータ1が加速過程にあるのか、又は減速過程にあるかが判断できる。この情報から前記式(1)に加速度に関する項を付加することができる。
【0038】
前記モータ1の運転状態をモータ速度ω、補償器出力D及び加速度で細分化することにより、位相補正値θ′をより正確に与えることができる。また、加速時と減速時とで異なった位相補正値θ′を与えることもできる。
【0039】
位相補正算出部8cは、さらに速度偏差eを入力に含んでいる。速度偏差eの項目を前記式(1)に付加することにより、位相補正値θ′をより正確に与えることができる。
【0040】
以上は、前記位相補正値θ′を求めるために、一つの演算式を使った場合である。複数の演算式を使って位相補正値θ′を求めることも可能である。以下に計算式を示す。
θ′=PD(ω′)×D/k+offset(ω′) (PD≠0) (2)
ここで、ω′は離散化されたモータ速度であり、PD(ω′)及びoffset(ω′)は離散化されたモータ速度(ω′)が与えられると、一意的に決まる値である。kは定数である。
【0041】
前記位相補正値θ′は、モータ速度ωが一定であれば、前記補償器6の出力Dに従い変化する。前記式(1)で定数であったPD及びoffsetは、前記式(2)では離散化されたモータ速度ω′において最適な値を持つことができる。前記式(2)により、任意のモータ速度ωにおいて、最適な位相補正値θ′を求めることができる。
【0042】
前記式(2)は、モータ速度ωが決まると演算に必要な係数の値が決まり、前記位相補正値θ′は前記補償器6の出力Dとともに変化する。一方、演算に必要な係数が、離散化された補償器6の出力Dで決まり、前記位相補正値θ′がそれらの係数とモータ速度ωの演算で求められる方法も可能である。
【0043】
前記式(1)の代わりに、位相補正テーブル(以下、単にテーブルと呼ぶ)を使って位相補正値θ′を求めることもできる。この場合、前記位相補正算出部8は、前記式(1)を使った場合よりも、複雑な位相補正値θ′を出力することができる。任意の運転状態(モータ速度ω、補償器出力D)において、モータ速度ωと、補償器出力Dからテーブルをアクセスするアドレスを求め、予め用意してあるテーブルをアクセスし、求まった値を位相補正値θ′として出力する。
【0044】
また、前記位相補正算出部8において、前記テーブルと計算式とを組み合わせた方法で、位相補正値θ′を求めることもできる。例えぱ、速度偏差eから前記テーブルをアクセスするアドレスを求め、予め用意してある補正テーブルをアクセスし、求まった補正値を前記式(1)から求めた位相補正値θ′に加えて位相補正算出部8の出力とする。
【0045】
前記モータ速度ωが一定である場合、負荷が変動すると前記補償器6の出力Dは変化する。該出力Dを前記位相補正算出部8に入力することにより、負荷の変動に追従して位相補正が可能となる。このため、運転中に負荷が変動しても位相を最適に制御できる。前記出力信号Dは制御周期Tsで更新される。この周期Tsは十分短い時間なので、運転前に負荷検出過程を設ける必要はない。また、負荷検出のための特別な運転パターンも必要ない。
前記位相補正算出部8は、何れの方法においても、前記制御部4の内部から得られる信号を入力としているので、電流検出器や電流制御装置を付加する必要はない。
【0046】
前記制御部4は前記信号D,基準励磁位相信号θ0,補間位相信号δθ及び位相補正信号θ′から、下記のdu,dv及びdwを算出する。これらの値は前記モータ1をPWM制御する際の、各相のPWMデューティを決定する。これらの値を求める計算式を以下に示す。
du=D・sin(θ0+δθ+θ′+φ) (3)
dv=D・sin(θ0+δθ+θ′+φ+2π/3) (4)
dw=D・sin(θ0+δθ+θ′+φ+4π/3) (5)
ここで、φは共通な位相成分であり、それに続く定数は位相の差を示す。
【0047】
三角関数の計算は、位相の値から求めたアドレス値と図に示されていないROM内に設けられた正弦波テーブルを使って実施する。正弦波テーブルは、例えば192個の要素からなり、それぞれの要素は、1バイトのデータからなる。
【0048】
前記制御部4は、これら3つの値du,dv及びdwから前記モータ1をPWM制御するために必要な6つの信号を生成し、前記ゲートドライブユニット3を介して、前記3相インバータ2の6個の電力用半導体素子を制御する。なお、該PWMのチョッピング周波数は、一例として約15kHzとする。
【0049】
前記式(3)〜式(5)において、位相は3つの変数と、1つ又は2つの定数からなる。図4のタイミングチャートから明らかなように、位相の更新周期は、概ね位相補間周期Tpと同じである。前記式(3)〜式(5)の処理は、位相の更新周期と同じである。位相補正信号θ′は制御周期Tsで更新される。
【0050】
なお、本発明の技術は、前記実施の形態における技術に限定されるものではなく、同様な機能を果たす他の態様の手段によってもよく、また本発明の技術は前記構成の範囲内において種々の変更、付加が可能である。
【0051】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明のブラシレスモータの速度制御装置によれば、その制御部は、位置検出信号からモータ速度を算出してモータ速度信号を出力するモータ速度算出手段と、速度指令信号と前記モータ速度信号との偏差を入力して、モータ駆動電圧の振幅を制御する信号を出力する補償手段と、前記位置検出信号を入力し、前記モータ駆動電圧の位相を制御する信号を出力するモータ励磁位相算出手段と、前記モータ速度信号と前記補償手段から出力される前記モータ駆動電圧振幅制御信号とを入力して、実験的に求めた演算式に与え、その演算から得られた位相補正値を用いて、前記モータ駆動電圧の位相補正信号を出力する位相補正算出手段と、前記位相補正算出手段から出力される前記位相補正信号により、前記モータ励磁位相算出手段から出力される前記モータ駆動電圧位相制御信号が補正された位相制御信号と、前記補償手段から出力される前記モータ駆動電圧振幅制御信号とを入力して、PWM信号を出力するPWM信号発生手段とを備えるので、電流制御部や電流検出部を付加することなく、さらに負荷の検出過程を経なくても前記モータを最適な状態で、高効率で速度制御できる。同時に、前記モータの運転中に負荷の大きさが変化した場合でも、該モータを最適な運転状態で制御できるため、ブラシレスモータがユーザ側の装置に組み込まれる場合、その適用範囲を広くすることができる。
【0052】
すなわち、本発明は、位相制御の際の、位相補正値を決定するための負荷検出過程が不要になるとともに、負荷検出のため、モータ速度をゼロにする必要がない。また、前記モータ速度と補償器の出力から位相補正値を求めているので、前記モータの運転中に負荷が変動しても、常に最適な位相制御が実現できる。そして、速度偏差から加減速中の位相も制御できるとともに、電流検出器、電流制御装置を追加することなく、前記モータを最適な状態で、高効率で運転できるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブラシレスモータの速度制御装置の一実施の形態を示す制御構成ブロック図である。
【図2】制御部のモータ励磁位相算出部の構成ブロック図である。
【図3】位相補正算出部の構成ブロック図で、入力のそれぞれ異なる3種の位相補正算出部8a,8b,8cを示す構成ブロック図である。
【図4】位相算出過程を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 ブラシレスモータ
1a 位置センサ
2 3相インバータ
3 ゲートドライブユニット
4 制御部
5 モータ速度算出器
6 補償器(駆動電圧振幅制御用)
7 モータ励磁位相算出部(駆動電圧位相制御用)
7a 基準励磁位相算出部
7b 補間位相算出部
7c パルス周期算出部
8 位相補正算出部
9 PWM信号発生部
A ブラシレスモータの速度制御装置
D モータ駆動電圧振幅制御信号
n 指標
P 位置検出信号(位置情報)
Tm 周期(モータ位置情報更新周期)
Tp 位置補間周期
Ts 制御周期
θ モータ励磁位相信号
θ′ 位相補正信号
θ0 基準励磁位相
δθ 補間位相信号
ω モータ速度信号
ωcom 速度指令信号
Claims (3)
- ロータ位置を検出する手段を有するブラシレスモータと、前記モータに印加する駆動電圧を出力するインバータと、前記インバータのそれぞれのゲートを駆動するゲートドライブユニットと、前記モータの前記位置検出手段から出力する位置検出信号と外部から速度指令信号とを入力して、前記ゲートドライブユニットへPWM信号を出力する制御部とを備え、前記速度指令信号に基づいて、前記モータの速度を制御する装置において、
前記制御部は、
前記位置検出信号から前記モータ速度を算出してモータ速度信号を出力するモータ速度算出手段と、
前記速度指令信号と前記モータ速度信号との偏差を入力して、前記モータ駆動電圧の振幅を制御する信号を出力する補償手段と、
前記位置検出信号を入力し、前記モータ駆動電圧の位相を制御する信号を出力するモータ励磁位相算出手段と、
前記モータ速度信号と前記補償手段から出力される前記モータ駆動電圧振幅制御信号とを入力して、実験的に求めた演算式に与え、その演算から得られた位相補正値を用いて、前記モータ駆動電圧の位相補正信号を出力する位相補正算出手段と、
前記位相補正算出手段から出力される前記位相補正信号により、前記モータ励磁位相算出手段から出力される前記モータ駆動電圧位相制御信号が補正された位相制御信号と、前記補償手段から出力される前記モータ駆動電圧振幅制御信号とを入力して、PWM信号を出力するPWM信号発生手段とを備えることを特徴とするブラシレスモータの速度制御装置。 - 前記制御部の前記位相補正算出手段に、以下のいずれかの信号群を入力し、
a)前記速度指令信号と前記補償手段の出力信号、
b)前記モータ速度信号と前記補償手段の出力信号、
c)前記速度指令信号と前記モータ速度信号及び前記補償手段の出力信号、
d)前記速度指令信号と前記速度偏差信号及び前記補償手段の出力信号、
e)前記モータ速度信号と前記速度偏差信号及び前記補償手段の出力信号
を実験的に求めた単数又は複数の演算式に与え、その演算から得られた位相補正値を用いて、前記モータ位置検出信号から求められるモータ駆動電圧位相を補正する機能を前記制御部に備えることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの速度制御装置。 - 前記制御部の前記位相補正算出手段に、実験的に求めた位相補正テーブルに対して、以下のいずれかの信号群、すなわち
a)前記速度指令信号と前記補償手段の出力信号、
b)前記モータ速度信号と前記補償手段の出力信号、
c)前記速度指令信号と前記モータ速度信号及び前記補償手段の出力信号、
d)前記速度指令信号と前記速度偏差信号及び前記補償手段の出力信号、
e)前記モータ速度信号と前記速度偏差信号及び前記補償手段の出力信号
から算出されるアドレスを用いてアクセスし、それによって位相補正値を求めて、前記モータ位置検出信号から求められるモータ駆動電圧位相を補正する機能を前記制御部に備えることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの速度制御装置。
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