JP6732783B2 - 耐擦傷性の易洗浄コーティング、その製造方法およびその使用 - Google Patents

耐擦傷性の易洗浄コーティング、その製造方法およびその使用 Download PDF

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Description

本発明の背景
本発明の分野
本発明は、溶液での処理が可能な有機・無機ハイブリッド型のポリマー材料、ならびに例えば表示機器やタッチスクリーン機器や光起電力デバイスといった光エレクトロニクスデバイス構造体における、およびインターフェース間での伝送特性の最適化により恩恵を受けるデバイス全般であって、そうした最適化によってデバイス機能やデバイス性能が向上するものにおける、該ポリマー材料の使用に関する。特に本発明は、光エレクトロニクスデバイス構造体におけるカバー基材と空気との界面での反射防止性が最適化された耐擦傷性の防汚/易洗浄コーティングとしての使用に適した特性を示す材料に関する。本発明はさらに、該材料を様々な光エレクトロニクスデバイスの作製方法に適用する方法、ならびに該材料組成物の合成および重合に関する。
関連技術の説明
従来技術の多くの耐指紋(anti−fingerprint、以下で「AFP」とも略記する)コーティングは、時として易洗浄(easy−to−clean、以下で「E2C」ともいう)コーティングとも呼ばれ、こうしたコーティングでは、フッ素化および/またはシラン化されたハイブリッド型の化合物を使用することで、該コーティングの外表面に撥水性および撥油性の双方の特性が得られる。
こうした表面は典型的には、ガラス上で良好なAFPおよび/またはE2C特性を示すが、拭取った後になおも、視認可能な指紋や指紋以外の人による汚染物質を示すことが多い。これを防ぐために、被覆処理の際にゆず肌状の構造を設けることによって、汚染により生じる反射率の不連続性を妨げる、すなわち透明で構造的に平滑で薄く光沢のあるガラス表面上での指紋の視認性を妨げる、ということが行われる場合がある。このことは特に、比較的厚い有機ポリマーマトリックスが被覆材に使用される場合に該当する。例えばハイブリッド型の材料については、欧州特許出願公開第1555249号明細書(EP 1555249 A1)(Nanogate)では、シリコーンアルコキシドが被覆材の前駆体として使用されている。
市場で販売されている耐指紋コーティングの多くは、その密着性と硬さとを併せ持つ特性、いわばその耐擦傷性が、例えば携帯電話のウィンドウやPCタブレットのガラスウィンドウといった用途などの日常的に使用される部分について期待されるほどには良好でなく、したがって被覆面からAFPおよび/またはE2C効果がすぐに損なわれてしまう。
発明の概要
本発明の一目的は、基材表面用の、防汚/易洗浄性と反射防止性とを併せ持つ、化学的にも機械的にも環境的にも極めて安定した被覆材層を提供することである。
本発明の一目的は、例えば回転塗布法、浸漬塗布法、吹付塗布法、インクジェット塗布法、グラビア塗布法、スリット/スロット塗布法、ロール・ツー・ロール塗布法、滴下塗布法、カーテン塗布法およびロール塗布法のような大気圧下での堆積処理による塗布が可能な液相被覆材を提供することである。
特に、単一の被覆層で防汚・易洗浄性と反射防止性とを併せて持たせる材料を提供することが、本発明の一目的である。
したがって本発明の一目的は、ガラス表面上での、防汚/易洗浄性でかつ反射防止性の単層コーティングとしての使用に適した特性を示す新規な材料組成物を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、これらに限定されるわけではないが、例えばスピンオン(spin−on)塗布法、浸漬塗布法、吹付塗布法、インクジェット塗布法、ロール・ツー・ロール塗布法、グラビア塗布法、フレキソ印刷塗布法、カーテン塗布法、滴下塗布法、ロール塗布法、スクリーン印刷塗布法、押出塗布法およびスリット塗布法といった従来の費用効率の高い液相からの処理を用いて皮膜(および構造体)を製造するのに適した材料組成物を提供することである。
構造化された(テクスチャ形成された)ガラス基材表面上にも光学的に良好な品質の皮膜を製造することができる材料組成物を提供することも、本発明の一目的である。
本発明のもう1つの目的は、中央処理装置(CPU)とディスプレイとを備えたコンピュータ機器または個人用通信機器において、該ディスプレイが、光学素子のアレイと、タッチセンサと、反射防止性でかつ撥油性の硬質コーティングを有するガラスカバーとを備える機器を提供することである。
本発明の一目的は、上に反射防止性でかつ撥油性の硬質コーティングを有するガラス基材において、該コーティングが、骨格中にケイ素、酸素および炭素を有するポリマーであり、該コーティングが、1.22〜1.7の屈折率、6H以上、好ましくは8H以上の鉛筆硬度、65度以上、例えば70度以上の水接触角および20度以上、例えば30度以上の油接触角を有するガラス基材を提供することである。
したがって本材料は、撥水性と撥油性とを併せ持つ。
本発明の一目的は、被覆されたガラスおよび被覆されたポリマーシートの製造方法を提供することである。
本発明の一目的は、タッチ感知スクリーンを備えたコンピュータ機器または個人用通信機器の反射防止性、硬度および撥油性を高める方法を提供することである。
本発明は、ハイブリッド型のシロキサンポリマーを含む材料組成物を提供する。
こうした種の適切な材料は、シランモノマーを加水分解し、該加水分解シランモノマーを縮合重合してカルボシロキサンプレポリマーを形成し、該カルボシロキサンポリマーを、該ポリマーを溶解させうる少なくとも1種の溶媒と混合し、そして必要に応じて少なくとも1種の添加剤と混合して、カルボシロキサンプレポリマー液体組成物を調製することにより製造可能である。
本発明に使用するモノマーとしては例えば、式I:
SiX4−a
によるモノマー、および式II:
SiX4−b II
[式中、
およびRは独立して、水素、直鎖状および分岐状のアルキルおよびシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、(alk)アクリレート、エポキシ、アリル、ビニルおよびアルコキシならびに1〜6個の環を有するアリールからなる群から選択され、
それぞれのXは独立して、加水分解性基または炭化水素基を表し、
aおよびbは、1〜3の整数である]
によるモノマー、および式III:
SiX4−c III
[式中、
は、水素を表すか、または1つもしくは複数の置換基を有してもよいアルキルもしくはシクロアルキルを表すか、またはアルコキシを表し、
それぞれのXは独立して、上記と同一の意味を有する加水分解性基または炭化水素基を表し、かつ
cは、1〜3の整数である]
のモノマー、および式VI:
(RSi−Y−Si(R VI
[式中、
およびRは独立して、水素と、直鎖状または分岐状のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、(alk)アクリレート、エポキシ、アリル、ビニル、アルコキシおよび1〜6個の環を有するアリールからなる群と、から選択され、前記基は、置換されているかまたは非置換であり、かつ
Yは、非置換のおよび置換された2価の脂肪族および芳香族の基、例えばアルキレン、アリーレン、−O−アルキレン−O−、−O−アリーレン−O−、アルキレン−O−アルキレン、アリーレン−O−アリーレン、アルキレン−ZC(=O)Z−アルキレン、アリーレン−ZC(=O)Z−アリーレンおよび−O−アルキレン−Z(=O)Z−アルキレン−O−、−O−アリーレン−Z(=O)Z−アリーレン−O−から選択される連結基であり、ここで、ZおよびZはそれぞれ、直接結合または−O−から選択される]
のモノマーが挙げられる。
こうしたモノマーを単独重合または共重合させることで、対応するシロキサンポリマーが得られる。
必要に応じて、こうしたモノマーを単独重合または共重合させて対応するシロキサンポリマーまたはシロキサンプレポリマーを取得し、これをさらに硬化させて高分子コーティングを得ることができる。
さらに本発明は、
1種または複数種のシランモノマーを加水分解させること、
前記シランモノマーを縮合させかつ重合させて、約1500〜150,000g/モルの分子量を有するシロキサンポリマーを生成させること、および
1種または複数種の溶媒および必要に応じて前記シロキサンポリマー用の添加剤を導入して、シロキサンプレポリマー液体組成物を調製すること
を含むハイブリッド型のシロキサンプレポリマー組成物の製造方法を提供する。
本発明はさらに、
必要に応じて、堆積される皮膜が必要な膜厚となるように、ハイブリッド型のシロキサンプレポリマー組成物材料の固形分を調整し、かつ特定の被覆方法に適した溶媒を選択すること、
必要に応じて、光活性添加剤または熱活性添加剤または触媒を前記組成物に加えること、
前記組成物を基材上に堆積させて、5nm〜30μmの膜厚を有する層を形成すること、
必要に応じて、前記堆積された皮膜を熱処理すること、
必要に応じて、前記堆積された材料層を、UV曝露に供すること、
必要に応じて、現像ステップにおいて、前記層と塩基性現像剤水溶液とを接触させることにより前記皮膜の非露光領域を除去すること、および
必要に応じて、前記露光させた材料を熱処理/硬化させること
を含む、防汚/易洗浄性でかつ反射防止性の硬質被覆層における/としてのハイブリッド型のシロキサンプレポリマー組成物の使用方法を提供する。
本発明は、
被覆すべきガラスを準備すること、
前記ガラスを液相被覆材で被覆すること、
前記ガラス上の前記被覆材を熱硬化および/またはUV硬化させること
を含む、被覆されたガラスの製造方法において、前記被覆されたガラスが、骨格中にケイ素、酸素および炭素を有するポリマーを含み、前記ガラス上のコーティングが、1.22〜1.7の屈折率、6H以上、好ましくは8H以上の鉛筆硬度および30度以上の油接触角を有する方法を提供する。
さらに本発明は、
被覆すべきガラスを準備すること、
前記ガラスを液相被覆材で被覆すること、
前記ガラス上の前記被覆材を焼付けしかつ/またはUV硬化させること
を含む、被覆されたガラスの製造方法であって、上述の方法との組合せが可能である方法において、液相被覆材により堆積すべきコーティングを、
化学式R11 12 SiC13[式中、R11は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、xは、2または3であり、R12は、アルキル基であり、yは、0または1であり、R13は、エポキシ基、アクリレート基、メタクリレート基、(置換された)フェニル基またはイソシアネート基である]を有する第1のモノマーと、
化学式R14a15bSiC(CF)[式中、R14は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、aは、2または3であり、R15は、アルキル基であり、bは、0または1であり、nは、3〜25の整数である]を有する第2のモノマーと、
化学式R16c17dSiCSiR18e19f[式中、R16は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、cは、2または3であり、R17は、アルキル基またはHであり、dは、0または1であり、R18は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、eは、2または3であり、R19は、アルキル基またはHであり、fは、0または1である]を有する第3のモノマーと
を組み合わせることによって形成する方法を提供する。
式R16c17dSiCSiR18e19fは、上記の一般式VIに含まれる化合物の下位式を表す。
本発明は、
ケイ素、酸素および炭素を含む複数種のモノマーを重合して、少なくとも2000の分子量を有するカルボシロキサンポリマーを形成すること、
前記カルボシロキサンポリマーを、液相法で大気圧でガラス基材上に堆積させること、その際、前記ガラス基材上の前記ポリマーを硬化させた後に、前記カルボシロキサンポリマーは、少なくとも6Hの硬度、1.22〜1.46の屈折率および少なくとも30度の油接触角を有するものとする、
さらに、中央処理装置(CPU)、ディスプレイ、タッチセンサ層および筐体を設置して、タッチ感知スクリーンを備えたコンピュータ機器または個人用通信機器を形成すること
を含む、タッチ感知スクリーンを備えたディスプレイ、コンピュータ機器または個人用通信機器の反射防止性、硬度および撥油性を高める方法において、前記反射防止性によって、前記カルボシロキサンポリマー層を有しない同一のガラス基材と比較して、表面反射が15%超減少し、好ましくは20%以上減少する方法を提供する。
本発明は、
筐体と、
中央処理装置(CPU)と、
ディスプレイと
を備えたコンピュータ機器または個人用通信機器において、前記ディスプレイが、
光学素子のアレイと、
タッチセンサと、
反射防止性および撥油性が持続するコーティングを有するガラスカバーと
を備え、前記コーティングが、ケイ素、炭素、酸素およびフッ素を含むポリマーであり、ケイ素の原子%が10〜30原子%であり、炭素の原子%が10〜60原子%であり、酸素の原子%が10〜60原子%であり、かつフッ素の原子%が0.1〜10原子%である機器を提供する。
より具体的には、本発明によるコンピュータ機器は、請求項1の特徴部に記載の特徴を有する。
反射防止性でかつ撥油性の硬質コーティングを有するガラス基材は、請求項10の特徴部に記載の特徴を有する。
タッチ感知スクリーンを備えたディスプレイは、請求項22の特徴部に記載の特徴を有する。
被覆されたガラスの製造方法は、請求項38および43の特徴部に記載の特徴を有する。
タッチ感知スクリーンを備えたコンピュータ機器または個人用通信機器の硬度および撥油性を高める方法は、請求項53の特徴部に記載の特徴を有する。
反射防止性でかつ撥油性のコーティングを有するガラスカバーを有するディスプレイを備えたコンピュータ機器または個人用通信機器は、請求項62の特徴部に記載の特徴を有する。
組成物は、請求項80の特徴部に記載の特徴を有する。
本発明により、多くの利点が得られる。したがって本発明は、熱硬化性および/または場合により照射硬化性である材料組成物を提供する。この材料組成物は、比較的低い処理温度で硬化可能であり、例えば最高で375℃の温度で硬化可能であって、さらには100℃の温度でも硬化可能である。
皮膜のパターン形成は、これらに限定されるものではないが、リソグラフィによる直接的なパターン形成、従来のリソグラフィによるマスキング、エッチング手法、インプリント法およびエンボス法によって行うことができる。
この材料組成物は、様々な種類のガラスとの使用に適している。こうしたガラスとしては例えば、厚型ガラス、薄型ガラス、さらには化学強化ガラスおよび熱強化ガラスが挙げられる。この材料組成物を、例えば金属製やポリマー材料製の基材、特に熱可塑性皮膜および熱可塑性シートのような、様々な基材上で使用することもできる。
こうした種の被覆組成物は、350℃の温度または好ましくは250℃未満もしくは200℃未満の温度で硬化可能であり、化学強化ガラスの場合にはこうした被覆組成物を備えることが極めて有利である。化学強化ガラスの場合には、ガラスを熱強化した後にコーティングを施す場合と同様の低い温度とすべきであるという要求が課される。
本発明は、防汚・易洗浄性と反射防止性とに加えてさらに、薄型および厚型のガラス基材の表面に対する機械的安定性の向上をも提供する。被覆材の機械的安定性が高いことによって、ガラス基材が外部損傷から保護される。
このコーティングが化学的にも物理的にも均一な性質を示すことによって、防汚・易洗浄性および反射防止性の機械的耐久性ならびに長期安定性が達成され、これが持続する。
本発明は、反射防止性および防汚・易洗浄性の機械的耐久性ならびに長期安定性を示すガラス基材において、該コーティングが、骨格中にケイ素、酸素および炭素を有するポリマーであり、該コーティングが、1.22〜1.55の屈折率、8H以上の鉛筆硬度、70度以上の水接触角および30度以上の油接触角を有するガラス基材を提供する。さらに、具体的にはこのコーティングは、スチールウール(0000型)テーバー摩耗試験の前後に測定して、該試験を5000サイクル行った後に水接触角が65度超のまま保持されるような耐久性を示す。
さらに、具体的にはこのコーティングは、チーズクロス/木綿布帛テーバー摩耗試験を200000サイクル行った後に水接触角が65度超のまま保持されるような耐久性を示す。
本発明はさらに、反射防止性および防汚・易洗浄性の機械的耐久性ならびに長期安定性を示すガラス基材において、該コーティングが、骨格中にケイ素、酸素、炭素およびフッ素を有するポリマーであり、該コーティングが、1.22〜1.5の屈折率、8H以上の鉛筆硬度、90度以上、好ましくは100度以上の水接触角および35度以上、好ましくは45度以上の油接触角を有するガラス基材を提供する。さらに、具体的にはこのコーティングは、スチールウール(0000型)テーバー摩耗試験の前後に測定して、該試験を5000サイクル行った後に水接触角が90度超または好ましくは100度超のまま保持されるような耐久性を示す。さらに、具体的にはこのコーティングは、チーズクロス/木綿布帛テーバー摩耗試験を200000サイクル行った後に水接触角が90度超または好ましくは100度超のまま保持されるような耐久性を示す。
全コーティング厚さにわたって化学的にも物理的に均一なコーティングも提供される。さらに本プレポリマー被覆材溶液によって、5nm〜30μm、より好ましくは20nm〜3μmまたは具体的には50nm〜1μmの(塗膜の)コーティング厚さを得ることができる。
図1は、基材100および材料皮膜110の断面図を示す。 図2は、基材200ならびに材料皮膜205および210の断面図を示す。 図3は、被覆材を堆積させかつ硬化させて片面コーティングを得るための典型的な一連の流れの断面図を示す。 図4aは、基材400ならびに材料皮膜410および420の断面図を示す。 図4bは、基材400ならびに材料皮膜405、410、415および420の断面図を示す。 図5は、被覆材を堆積させかつ硬化させて両面コーティングを得るための典型的な一連の流れの断面図を示す。 図6aは、基材600およびパターン形成された/構造化された材料皮膜610の断面図を示す。 図6bは、基材600およびパターン形成された/構造化された材料皮膜610および620の断面図を示す。 図7は、基材700上に被覆材を堆積させ、パターン形成し、かつ硬化させて、パターン形成された片面コーティング710を得るための典型的な一連の流れの断面図を示す。
実施形態
上記で論じたように、本発明は、有機・無機ハイブリッド型のシロキサンポリマー組成物であって、該組成物を機器の基材表面上の防汚/易洗浄性の反射防止被覆層としての使用に適したものにする特性を示す組成物の、合成および重合に関する。
本発明において、「アルキル」とは典型的には、直鎖状または分岐状のアルキル基であって、1〜10個、好ましくは1〜8個、例えば1〜6個の炭素原子、例えば1〜4個の炭素原子を有するとともに、場合により典型的には1〜5個の置換基を有するものを表す。そうした置換基を、例えばハロゲン、ヒドロキシル、ビニル、エポキシおよびアリルの群から選択することができる。
「アルコキシ」および2価の「アルキレン」基および他の類似の脂肪族基において、アルキル基(またはアルキル部分から誘導される基)は上記と同一の意味を有し、すなわち、同一の炭素原子数(1〜10、好ましくは1〜8または1〜6、さらには1〜4)を表し、かつ前記で説明した置換基を含む。非置換アルキレン基の例としては、エチレン、メチレンおよびプロピレンが挙げられる。
「アリーレン」とは典型的には、1〜3個の芳香環および6〜18個の炭素原子を含む2価の芳香族基を表す。このような基は、フェニレン(例えば1,4−フェニレンおよび1,3−フェニレン)基、ビフェニレン基、ナフチレン基またはアントラセニレン基によって例示される。
アルキレン基およびアリーレン基は場合により例えば、ヒドロキシ基、ハロ基、ビニル基、エポキシ基、アリル基、アルキル基、アリール基およびアラルキル基から選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい。
好ましいアルコキシ基は、1〜4個の炭素原子を含む。その例は、メトキシおよびエトキシである。
「フェニル」という用語には、置換されたフェニル、例えばフェニルトリアルコキシ、特にフェニルトリメトキシ、フェニルトリエトキシおよびパーフルオロフェニルが含まれる。フェニル基および他の芳香族基または脂環式基は、ケイ素原子に直接結合してもよいし、メチレン橋またはエチレン橋を介してケイ素原子に結合してもよい。
新規なポリマー材料について、以下にさらに詳細に論じる。しかし総じて、この反射防止性の防汚/易洗浄コーティングに適した材料は、ケイ素を含有する複数種のモノマーの重合により得られることに留意されたい。典型的には、これらのモノマーのうちの少なくとも1種はケイ素および酸素を含み、その他のモノマーはケイ素および炭素を含む。モノマー中には、メチル基のような低級アルキル基から選択される有機基が少なくとも若干存在する。
一実施形態において、ガラス表面またはプラスチック表面上での所望の特性の組合せを得るための単層コーティングとしての使用に適した特性を示す新規な材料組成物が提供される。
別の実施形態において、比較的低い処理温度、例えば最高で350℃の温度で硬化可能であり、また約70〜100℃の温度であっても硬化可能である材料組成物が提供される。これによって、材料皮膜または材料構造体を、化学強化ガラスおよびプラスチック/ポリマーのように低温で硬化させることが可能になる。
あるいは、もう1つの実施形態において、350℃まで、またさらには800℃までの温度で硬化しうる材料組成物が提供される。これによって、材料皮膜または材料構造体を、ガラスの強化のように高温で硬化させることが可能になる。
特に重要な実施形態において、曲面ガラスもしくは曲面プラスチックまたは屈曲可能な/可とう性の表面上に光学的に良好な品質のコーティングを生じさせる材料組成物が達成され、該コーティングは、こうした屈曲性/可とう性を可能にする機械的特性を示す。
ポリマー組成物は好ましくは、熱硬化性および/または場合により照射硬化性である材料である。皮膜のパターン形成は、これらに限定されるものではないが、リソグラフィによる直接的なパターン形成、従来のリソグラフィによるマスキング、エッチング手法、インプリント法、エンボス法、インクジェット印刷法、3D/4D印刷法により行うことができる。
熱硬化を、従来の炉、IR炉、熱処理炉中で行うことができ、またブロー乾燥などによって行うことができる。硬化には予備硬化段階が含まれることができ、この予備硬化段階では、キャリア溶媒が使用される場合にはこれを、追加の熱硬化または真空乾燥またはブロー乾燥のステップによって少なくとも部分的に除去する。
本実施形態は、異なるガラス種類間での区別はない。こうした異なるガラス種類としては、厚型ガラスおよび薄型ガラス、さらには非強化ガラス、化学強化ガラスおよび熱強化ガラスが挙げられる。総じて、ガラスの厚さは通常は5mm以下であり、特に4mm以下であり、典型的には3.2mm以下であり、いくつかの実施形態においては3mm以下であり、例えば2mm以下であり、またはいくつかの実施形態においては0.8mm以下であり、また0.5mm以下である。
化学強化ガラスの場合には、350℃の温度で、または好ましくは250℃未満の温度で硬化しうる被覆組成物を有することが必要である。ガラスを強化した後にコーティングを施す場合には、熱強化ガラスの場合と同様の低い温度とすべきであるという要求が課される。
もう1つの実施形態において、平滑で均一なコーティング表面を形成して汚染の蓄積を防ぐことのできる材料組成物が得られる。こうしたコーティングの平均表面粗さ(Ra)は、0.5nm〜5.0nmであるべきであり、好ましくは4.0nm未満である。
実施形態にはさらに、硬化後に90°超の、好ましくは100°超の水接触角を有し、さらには表面形態による効果と相まって汚染の蓄積を防止して複合的な効果をうみだす、典型的には平滑で均一なコーティング表面を生じる適用も含まれる。
典型的には、水接触角は、最高で約120度である。
実施形態には、硬化後に20°超の、好ましくは25°超の、特に30°以上の油接触角を有する、典型的には平滑で均一なコーティング表面を生じる適用が含まれる。
典型的には、油接触角は、最高で約80度である。
上記で開示した様々な実施形態の全てを含めて、こうしたコーティングの硬度に関して、本技術は総じて、硬化後に3H〜9H、より好ましくは8H以上の鉛筆硬度を示す被覆層を提供する。
上記のパラメーターは、実施例に関連して以下に説明する規格化された方法により測定される(例25参照)。したがって例えば、カバーの表面上にn−ヘキサデカンの液滴を置いてその接触角を測定することにより、油接触角を求めることができる。
一実施形態において、ガラス基材上に堆積されたシロキサンポリマーは、硬化後に60,000〜120,000g/モルの分子量を有する。
一実施形態において、ガラス基材上に堆積されたシロキサンプレポリマーは、2000〜15000g/モルの分子量を有する。
一実施形態において、基材上に堆積されたシロキサンポリマーは、硬化後に50,000g/モル〜1,000,000g/モル、特に約75,000〜500,000g/モルの分子量を有する。
上記実施形態のいずれとも組み合わせることのできる一実施形態において、被覆層は、約80nm〜1μm、特に約90nm〜600nmの厚さを有する。
総じて本材料組成物は、実質的に非晶質である被覆層を提供する。
本ポリマーは、ビスシラン(bisilane)モノマー(典型的には式VIに合致するモノマー)を含み、このビスランモノマーを、必要に応じて式I〜式IIIのいずれかのモノマーと共重合させる。
ポリマー材料は、式VI(ビスシラン)のポリマーからなるかまたは主にこれから構成されるポリマーと、式I〜式IIIのうちの1種もしくは複数種のポリマーからなるかまたは主にこれから構成されるポリマーと、の混合物を含みうる組成物により形成されることができる。
上記の実施形態の双方において、式VIのモノマーの基のモル%は、ポリマーまたはポリマー組成物の全ポリマーの90〜100モル%である。
したがって一実施形態において、ポリマーまたはポリマー組成物は、式VIのモノマーの基を100モル%含む。
別の実施形態において、この組成物は、式I〜式IIIのモノマーの基を10モル%まで含む。この組成物の少なくとも90モル%は、式VIのモノマーにより形成される。
別の実施形態において、この組成物は、(熱または放射線により開始される皮膜の硬化の際に)「架橋可能な活性基」を有する式のモノマーの基を5%まで含み、かつ(熱または放射線により開始される架橋を生じることができない)式I〜式IIIのモノマーの基を5モル%まで含む。
この組成物の少なくとも90モル%は、式VIのモノマーにより形成される。
「組成物」とは、ホモポリマーまたはコポリマーの双方を示すためだけではなく、ホモポリマーまたはコポリマーに他のポリマーおよび/または他の成分をブレンドまたは配合したものを示すためにも用いられる。
好ましい実施形態によるポリマーまたはポリマー組成物によって、典型的には8H以上の表面硬度と、90°以上の水接触角と、35°以上の油接触角と、の組合せを示すコーティングが生じる。
シロキサンポリマーの前駆体分子は、4官能性、3官能性、2官能性または単官能性の分子であってよい。4官能性分子は4つの加水分解性基を有し、3官能性分子は3つの加水分解性基を有し、2官能性分子は2つの加水分解性基を有し、単官能性分子は1つの加水分解性基を有する。前駆体分子、すなわちシランモノマーは、有機官能基を有することができる。前駆体分子は、ビスシランであってもよい。
特に本技術は、こうした有機・無機ハイブリッド型のシロキサンポリマー組成物を被覆材溶液として使用して、機器の基材表面上の単一の被覆層において防汚/易洗浄性でかつ反射防止性の特性を生じさせる方法を提供する。ポリマー、溶媒または溶媒混合物、必要に応じて添加剤または触媒および必要であれば追加の加工助剤を使用して、液相被覆材溶液が調製される。
この被覆材溶液から、典型的ないずれかの液体施与(塗布)法によって、好ましくは、これらに限定されるわけではないが、スピンオン塗布法、浸漬塗布法、吹付塗布法、インクジェット塗布法、ロール・ツー・ロール塗布法、グラビア塗布法、フレキソ印刷塗布法、カーテン塗布法、滴下塗布法、ロール塗布法、スクリーン印刷塗布法、押出塗布法およびスリット塗布法によって、湿式化学法によるコーティングが生成される。最終硬化処理ステップの後にこのコーティングは、例えば密着性および硬度、すなわち耐擦傷性および耐摩滅性といった優れた機械的被覆特性と、環境上の様々な基本条件に対する優れた耐久性とを併せ持ち、これら2つを併せ持つことで、薄型ガラス上に極めて薄い層として施与が行われる、要求の多い用途での使用が可能となる。
化学的には、本コーティングは、コーティングマトリックス全体にわたって、適度な撥水性と適度な撥油性とをバランスよく均一に示す。
特に指紋の視認性に関して、特に指紋を除去しようと試みた後の指紋の視認性に関しては、コーティングの長期的な効果の観点から、これらの特性のバランスがとれていることが望ましい。コーティングの撥油性が高いほど指紋が目立つようになる。したがって本発明は、良好な耐指紋性の尺度として水/油接触角が高いことが重視される従来技術による解決法とは、本質的に異なる。
さらにこの被覆層は、防汚/易洗浄性に加えて光学的に最適化された反射防止性をも示すように構成された単層の系である。化学組成および反射防止性を調整することにより、コーティングの化学的な均一性と、薄さという物理的特性に加え、ガラスの透明な性質および色再現性が持続し、このことは様々な応用分野において非常に好ましい。このコーティングは化学的にも物理的にも均一な性質を示すため、機械的耐久性が得られ、また効果が長期間持続する。
一実施形態において、本材料は、基材を曲げてもコーティングも該基材も損傷しないような機械的特性を示す曲面/可とう性の薄膜ガラスまたは薄膜プラスチックの表面に適している。こうした特性が、上記の防汚および/または易洗浄性や反射防止性といった被覆特性に加えて提供される。
一実施形態において、632nmで1.5〜1.2、好ましくは1.46〜1.25の屈折率を生じる材料組成物が提供される。
一実施形態において、少なくとも65°の水接触角および少なくとも30°の油接触角を有する材料組成物が提供される。
一実施形態は、被覆されたガラスの製造方法において、被覆すべきガラスを準備し、これを液相被覆材で被覆する方法に関する。次いで、このガラス上の被覆材を熱硬化および/またはUV硬化させる。このガラス上のコーティングは、骨格中にケイ素、酸素および炭素を有するポリマーを含み、かつこのガラス上のコーティングは、1.22〜1.7の屈折率、6H以上の鉛筆硬度および20度以上の油接触角を有する。
特に、油接触角は35度以上であり、場合により鉛筆硬度は7H以上であり、例えば8H以上である。
ガラス上のコーティングは、例えば15〜180nmの厚さで存在し、好ましくは50〜120nmの厚さで存在する。
コーティングまたは光学層はさらに、フッ素を含む。ケイ素の原子%は10〜30原子%、例えば15〜25原子%であり、炭素の原子%は10〜60原子%、例えば30〜40原子%であり、酸素の原子%は10〜60原子%、例えば30〜40原子%であり、フッ素の原子%は0.1〜10原子%、例えば1〜5原子%である。
一実施形態によれば、本発明による方法は、式I:
SiX4−a
および式II:
SiX4−b II
[式中、
およびRは独立して、水素、直鎖状および分岐状のアルキルおよびシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、(alk)アクリレート、エポキシ、アリル、ビニルおよびアルコキシならびに1〜6個の環を有するアリールからなる群から選択され、
それぞれのXは独立して、加水分解性基または炭化水素基を表し、
aおよびbは、1〜3の整数である]
のいずれかまたは双方によるモノマーを加水分解させ、かつ重合することを含む。
さらに、式III:
SiX4−c III
[式中、
は、水素を表すか、またはハロ(例えばフルオロ)のような置換基を1つもしくは複数有してもよいアルキルもしくはシクロアルキルを表すか、またはアルコキシを表し、
それぞれのXは独立して、上記と同一の意味を有する加水分解性基または炭化水素基を表し、かつ
cは、1〜3の整数である]
による少なくとも1種のモノマーを、式Iまたは式IIのモノマーと組み合わせて使用することも、単独で使用することもできる。
上記の式のいずれにおいても、加水分解性基は、特にアルコキシ基である(式IV参照)。
上記で論じたように、本発明は、トリアルコキシシランまたはテトラアルコキシシランを用いたオルガノシロキサンポリマーの製造を提供する。このシランのアルコキシ基は、同一であっても異なっていてもよく、好ましくは、式:
−O−R IV
[式中、
は、1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を有するとともに、場合によりハロゲン、ヒドロキシル、ビニル、エポキシおよびアリルの群から選択される1つまたは2つの置換基を有する、直鎖状または分岐状のアルキル基を表す]
を有する基の群から選択される。
一実施形態において本方法は、少なくとも1種のビスシランモノマーを使用して、
ホモポリマーか、または
例えば式I〜式IIIによる1種以上のモノマーのような他のモノマーとのコポリマーか、または
ホモポリマーもしくはコポリマーを、上述のビスシランモノマーを含まないポリマーとブレンドまたは配合したもの
を製造することを含む。
好ましい実施形態によれば、ビスシランは好ましくは、式VI:
(RSi−Y−Si(R VI
[式中、
およびRは独立して、水素と、直鎖状または分岐状のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、(alk)アクリレート、エポキシ、アリル、ビニル、アルコキシおよび1〜6個の環を有するアリールからなる群と、から選択され、前記基は、置換されているかまたは非置換であり、かつ
Yは、非置換のおよび置換された2価の脂肪族および芳香族の基、例えばアルキレン、アリーレン、−O−アルキレン−O−、−O−アリーレン−O−、アルキレン−O−アルキレン、アリーレン−O−アリーレン、アルキレン−ZC(=O)Z−アルキレン、アリーレン−ZC(=O)Z−アリーレンおよび−O−アルキレン−Z(=O)Z−アルキレン−O−、−O−アリーレン−Z(=O)Z−アリーレン−O−から選択される連結基であり、ここで、ZおよびZはそれぞれ、直接結合または−O−から選択される]
に相応する分子から選択される。
上記の種の組成物であって、式I〜式IIIおよび式VIのモノマーの部分を上記の比で含むポリマーを有するものを、本機器において、ガラス基材上で、またディスプレイにおいて、またさらには本明細書に開示された他の製品および方法において、使用することができる。
他の有用な組成物は、ケイ素、酸素および炭素を含む無機部分を有するとともにさらに、該無機部分に結合した有機基を有する有機部分を含む、有機・無機ハイブリッド型の材料を含み、ここで、該材料は、式VI:
(RSi−Y−Si(R VI
[式中、
およびRは独立して、水素と、直鎖状または分岐状のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、(alk)アクリレート、エポキシ、アリル、ビニル、アルコキシおよび1〜6個の環を有するアリールからなる群と、から選択され、前記基は、置換されているかまたは非置換であり、かつ
Yは、非置換のおよび置換された2価の脂肪族および芳香族の基、例えばアルキレン、アリーレン、−O−アルキレン−O−、−O−アリーレン−O−、アルキレン−O−アルキレン、アリーレン−O−アリーレン、アルキレン−ZC(=O)Z−アルキレン、アリーレン−ZC(=O)Z−アリーレンおよび−O−アルキレン−Z(=O)Z−アルキレン−O−、−O−アリーレン−Z(=O)Z−アリーレン−O−から選択される連結基であり、ここで、ZおよびZはそれぞれ、直接結合または−O−から選択される]
によるモノマーの重合により得られるポリマーを含むかまたは実質的にこうしたポリマーからなる。
式VIのモノマーの基を含むかまたは実質的にこうしたモノマーの基からなるポリマーを含むこの組成物を、本機器において、ガラス基材上で、またディスプレイにおいて、またさらには本明細書に開示された他の製品および方法において、使用することができる。
被覆されたガラスの製造方法であって、例えば上記の種類の被覆されたガラスの製造方法は、一実施形態において、式:
11 12 SiC13 VII
[式中、
11は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、xは、2または3であり、
12は、アルキル基であり、yは、0または1であり、かつ
13は、エポキシ基、アクリレート基、メタクリレート基、フェニル基またはイソシアネート基である]
を有する第1のモノマーと、式:
14a15bSiC(CF) VIII
[式中、
14は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、aは、2または3であり、
15は、アルキル基であり、bは、0または1であり、かつ
nは、3〜25の整数である]
を有する第2のモノマーと、式:
16c17dSiCSiR18e19f IX
[式中、
16は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、cは、2または3であり、
17は、アルキル基またはHであり、dは、0または1であり、
18は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、eは、2または3であり、かつ
19は、アルキル基またはHであり、fは、0または1である]
を有する第3のモノマーと、を組み合わせることにより得られた液相被覆材により堆積されたコーティングを含む。
好ましくは、第1のモノマーは0〜50質量%供給され、第2のモノマーは50質量%超供給され、第3のモノマーは1〜20質量%供給される。
置換基R13は、好ましくはエポキシである。
一実施形態において、第2のモノマーは、式R14a15bSiC(CF)(VII)[式中、R14は、アルコキシ基であり、aは、3であり、かつnは、3〜25の整数である]を有する。
一実施形態において、第2のモノマーは、化学式R14a15bSiC(CF)(VII)[式中、R15は、メチル基であり、nは、上記と同一の意味を有する]を有する。
例えば、R14はメトキシ基またはエトキシ基であってよく、aは3の値をとる。
好ましくは、上記の式VII〜式IXにおいて、nは、3、9、13および17から選択され、特に13または17から選択される。
第2のモノマーは、第1の変形形態および第2の変形形態の双方として提供されることができ、第1の変形形態では、nは3または9であり、第2の変形形態では、nは13、17または25である。
ガラス上の被覆材を焼付けしかつ/またはUV硬化させた後、コーティングの厚さは15〜180nmであり、好ましくはコーティングの厚さは50〜120nmである。ガラス上のコーティングは、1.22〜1.7の屈折率を有する。
一実施形態は、
ケイ素、酸素および炭素を含む複数種のモノマーを重合して、少なくとも2000の分子量を有するカルボシロキサンポリマーを形成するステップ、
前記カルボシロキサンポリマーを、液相法で大気圧でガラス基材上に堆積させるステップ
を含む、タッチ感知スクリーンを備えたディスプレイ、コンピュータ機器または個人用通信機器の硬度および撥油性を高める方法において、
前記ガラス基材上の前記ポリマーを硬化させた後に、前記カルボシロキサンポリマーが、少なくとも6Hの硬度、1.22〜1.46の屈折率および少なくとも20度の油接触角を有する方法を含む。
次いでさらに、中央処理装置(CPU)、ディスプレイ、タッチセンサ層および筐体を設置して、タッチ感知スクリーンを備えたコンピュータ機器または個人用通信機器を形成することが提供され、その際、反射防止性によって、カルボシロキサンポリマー層を有しない同一のガラス基材と比較して、表面反射が15%超減少し、好ましくは20%以上減少する。
一実施形態において、カバー基材の両面に被覆材を堆積させて硬化させる場合には、ガラス基材から反射する太陽光の量は、典型的には少なくとも3%少なく、好ましくは少なくとも3.5%少ない。
本実施形態の一例において、ポリマーはフッ素をさらに含み、ケイ素の原子%は10〜30原子%、例えば15〜25原子%であり、炭素の原子%は10〜60原子%、例えば30〜40原子%であり、酸素の原子%は10〜60原子%、例えば30〜40原子%であり、フッ素の原子%は1〜40原子%、例えば1〜15原子%である。
このポリマーを、ガラス基材の第1の面上および第2の面上の双方に堆積させることができる。
総じて、ガラス基材上のポリマーを硬化させた後に、カルボシロキサンポリマー層は、15〜180nm、例えば50〜120nmの厚さを有する。
上記の前駆体分子を縮合重合させることによって、最終的なシロキサンポリマー組成物が得られる。総じて、3官能性、2官能性および単官能性の分子の場合には、前駆体分子の他の官能基(これは、加水分解性基の数に依存する)は、例えば直鎖状の基、アリール基、環式基、脂肪族基といった有機官能基であることができる。これらの有機基は、例えばアミン基、エポキシ基、アクリロキシ基、アリル基またはビニル基といった反応性官能基を含むこともできる。これらの反応性有機基は場合により、熱または放射線により開始される硬化ステップの間に反応しうる。感熱性および感放射線性の開始剤を使用して、この材料組成物から特定の硬化特性を達成することができる。
特に適切なモノマーは、トリエトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、メチルジエトキシビニルシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェナントレン−9−トリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、ジフェニルシランジオール、1,2−ビス(トリメトキシシリル)メタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタン、グリシジルメタクリレート、ジメチルジメトキシシラン、1−(2−(トリメトキシシリル)エチル)シクロヘキサン−3,4−エポキシド、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリメトキシシラン、トリデカフルオロトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン、ペンタフルオロスチレニルトリメトキシシラン、トリメトキシ(3,3,3−トリフルオロプロピル)シランおよびそれらの混合物の群から選択される。
一実施形態において、式Iのモノマーの基および式IIのモノマーの基および式IIIのモノマーの基のうちの1種または2種または3種と、式VIのモノマーの基と、を、(式Iおよび/または式IIおよび/または式IIIのモノマーを合算したもの):(式VIのモノマー)=60:40〜0.1:100、特に50:50〜0.1:100、例えば約10:90〜0.1:100のモル比で含むポリマー組成物が提供される。
一実施形態において、式VIのモノマーと、式I〜式IIIIによるモノマーのうちの1種、2種または3種のモノマーの合計と、のモル比は、100:50〜99:1である。
例示的なビスシラン(例えば式VIのビスシラン)としては例えば、1,2−ビス(トリメトキシシリル)メタン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)メタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−1−(トリメトキシシリル)メタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−1−(トリエトキシシリル)メタン、1−(トリメトキシメチルシリル)−2−(ジメトキシシリル)エタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−2−(トリメトキシシリル)エタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−2−(トリエトキシシリル)エタン、ビス(ジメトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジエトキシメチルシリル)メタン、1,2−ビス(ジクロロメチルシリル)エタン、1,2−ビス(トリクロロシリル)エタン、1,2−ビス(ジメトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジエトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、4,4’−ビス(トリエトキシシリル)−1,1’−ビフェニル、1,4−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼンおよび1,3−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼンならびにそれらの組合せ物が挙げられる。
一実施形態において、式VIのモノマーを単独重合させるか、または式VIのモノマーの混合物を共重合することにより、ポリマーを得る。
本明細書において、「ポリマー」という用語は、ホモポリマーおよびコポリマーの双方に対して用いられる。
上記に基づいて、そして以下の実施例から明らかとなるように、本技術は、
式I〜式IIIの少なくとも1種または複数種のモノマーを単独重合または共重合させるが、好ましくはこれを、最初に該モノマーを加水分解させ、次いでこれを縮合重合させることにより行い、それによって、式I〜式IIIを有するモノマーの基を含む第1のホモポリマーまたはコポリマーを形成し、
式VIの少なくとも1種のモノマーを単独重合または共重合させるが、好ましくはこれを、最初に該モノマーを加水分解させ、次いでこれを縮合重合させることにより行い、それによって、式VIを有するモノマーの基を含むホモポリマーまたはコポリマーを形成し、そして
このようにして得られた第1のポリマーと第2のポリマーとを混合して、ポリマーブレンドを形成するという一実施形態を含む。
以下の実施例からも明らかとなるように、本技術は、
式I〜式IIIの少なくとも1種のモノマーと、式VIの少なくとも1種のモノマーとを共重合させるが、好ましくはこれを、最初に該モノマーを加水分解させ、次いでこれらを縮合重合させることにより行い、それによって、式I〜式IIIおよび式VIを有するモノマーの基を含むコポリマーを形成するという、他の実施態様を含む。
上記の方法に適用可能であるもう1つの実施態様において、式I〜式IIIおよび式VIの少なくとも1種のモノマー、好ましくは2種以上のモノマーおよびそれらの組合せ物の加水分解および縮合重合または共重合を、
該加水分解を、2未満のpHで行い、
該モノマーを含む有機相を、水または水溶液で洗浄し、次いで
該洗浄した有機相を、アミンのようなアルカリ剤で11超のpHで処理し、最後に
こうして得られた有機相を水で洗浄して、pHを7〜9の範囲に調整する
というようにして行う。
上記の実施形態によって、高分子量のポリマーを得ることができることが判明した。
本明細書において、「ポリマー」という用語は、ホモポリマーおよびコポリマーの双方に対して用いられる。
一実施形態において、このようにして得られるポリマーは、300〜1,500,000g/モル、典型的には約400〜1,000,000g/モルまたは400〜500,000g/モルの範囲の分子量を有することができる。
一実施形態において、得られるポリマーは、約300〜20,000g/モル、典型的には500〜10,000g/モルの分子量を有する。したがってこうしたポリマーはプレポリマーとして有用であり、このプレポリマーを堆積させた後に硬化させることで、約30,000〜500,000g/モルの分子量を有する最終ポリマーを得ることができる。
一実施形態によれば、シロキサン組成物は、溶媒相中にシロキサンポリマーを含み、その際、
部分的に架橋したプレポリマーは、−Si−O−単位を繰返して形成されかつ約2,000〜約20,000g/モルの範囲の分子量を有するシロキサン骨格を有し、このシロキサン骨格は、ヒドロキシル基を、−Si−O−単位の約5〜70%の量で有するとともにさらに、エポキシ基を、この繰返し単位の量から計算して1〜40モル%の量で有し、かつ、
この組成物はさらに、固体物質の質量を基準として0.1〜3%の、少なくとも1種のカチオン性光反応性化合物を含む。
シロキサンポリマーの合成は、2ステップで行われる。第1の合成ステップを以下で加水分解ステップとも呼び、このステップにおいて、前駆体分子を、典型的には水および触媒、例えば塩酸または硝酸または他の無機酸または有機酸または塩基の存在下で加水分解し、第2のステップ、すなわち重合ステップにおいて、合成に選択される前駆体に応じて、縮合重合または他の架橋により材料の分子量を増加させる。加水分解ステップで使用される水は、典型的には7未満、好ましくは6未満、特に5未満のpHを有する。
適切な触媒の存在下で縮合重合を実施することが好ましい場合がある。このステップでは、プレポリマーの分子量を増加させることにより、材料の適切な特性が高められ、また皮膜の堆積および処理が容易になる。
加水分解、縮合反応および架橋反応を含むシロキサンポリマーの合成は、アセトンまたはPGMEAのような不活性溶媒または不活性溶媒混合物を使用して行われることも、アルコールのような「不活性でない溶媒」を使用して行われることもでき、また無溶媒で行われることもできる。使用される溶媒は、最終的なシロキサンポリマー組成物に影響を及ぼす。この反応は、触媒の存在下で、塩基性条件下でも中性条件下でも酸性条件下でも行われることができる。前駆体の加水分解は、水(過剰量の水、化学量論量の水または準化学量論量の水)の存在下で行われることができる。反応中に加熱することができ、また反応中に還流を用いることができる。
本プレポリマーの貯蔵寿命安定性は、典型的には室温で少なくとも3カ月であり、好ましくは室温で6カ月超である。
例えば上記の保存寿命安定性の要求を満たすために、必要であれば予備重合ステップの終了時に典型的にはポリマーの安定化が行われ、これは、ヒドロキシル基のような末端基をブロックしてポリマー鎖の末端をキャップすることにより行われる。適切な試薬は、シリル化合物である。こうしたシリル化合物としては例えば、クロロトリメチルシラン、クロロジメチルビニルシラン、エトキシトリメチルシラン、エトキシジメチルビニルシランおよびメトキシトリメチルシランが挙げられる。
典型的には、さらなる縮合を行う前に材料から過剰量の水を除去し、この段階で、所望であれば別の合成溶媒への溶媒交換を行うことができる。この別の合成溶媒は、シロキサンポリマーの最終処理溶媒またはそうした最終処理溶媒のうちの1つとして作用することができる。さらなる縮合ステップが完了した後に、残りの水およびアルコールおよび他の副生成物を除去することができる。調製ステップ時に1種以上の追加の処理溶媒を加えることで、最終処理溶媒の組合せ物を形成することができる。シロキサンポリマーの最終ろ過を行う前に、熱開始剤、感放射線開始剤、界面活性剤および他の添加剤などの添加剤を加えることができる。組成物の調製後に、このポリマーを用いた処理の準備が整う。
合成に適した溶剤は例えば、アセトン、テトラヒドロフラン(THF)、トルエン、1−プロパノール、2−プロパノール、メタノール、エタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテルPGMEおよびプロピレングリコールプロピルエーテル(PnP)、PNB、IPA、MIBK、グリコールエーテル(オキシトール(Oxitol)、プロキシトール(Proxitol))、酢酸ブチル、酢酸MEKもしくはこれらの溶媒の混合物または他の適切な溶媒である。
合成後に、適切な溶媒または溶媒の組合せ物を用いて材料を希釈することにより、選択された皮膜堆積方法で予め選択された膜厚を生じる固形分および被覆材溶液特性が得られる。調製に適した溶媒は例えば、1−プロパノール、2−プロパノール、エタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル(PNP)、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテルPGMEおよびPNB、IPA、MIBK、グリコールエーテル(オキシトール、プロキシトール)、酢酸ブチル、酢酸MEKもしくはこれらの溶媒の混合物または他の適切な溶媒である。最終的な塗膜厚を、それぞれの機器およびそれぞれの構造体作製法に応じて最適化する必要がある。
場合により、合成後に、開始剤または触媒化合物がシロキサン組成物に加えられる。この開始剤は、重合中に加えた開始剤と類似のものであってもよく、これを使用することで、UV硬化ステップにおいて「活性」の官能基の重合を開始しうる種が生成される。したがって、エポキシ基の場合には、カチオン性開始剤またはアニオン性開始剤を使用することができる。合成された物質中に「活性」の官能基として二重結合を有する基の場合には、ラジカル開始剤を用いることができる。また、「活性」の官能基の架橋を促進するために、(ラジカル、カチオンまたはアニオンの機序により作用する)熱開始剤を使用することもできる。光開始剤の適切な組合せ物の選択は、使用される露光源(波長)にも依存する。
この組成物中の光反応性または熱反応性の化合物の濃度は、シロキサンポリマーの質量から計算して総じて約0.1〜10%であり、好ましくは約0.5〜5%である。
膜厚は、例えば1nm〜10μmの範囲であることができる。米国特許第7,094,709号明細書(US 7,094,709)には様々な薄膜製造方法が記載されており、ここに本明細書の一部を構成するものとして該明細書の内容を援用する。
本発明により製造された皮膜は典型的には、633nmの波長で1.2〜1.9の屈折率を有する。
一実施形態によれば本方法は、ポリマー組成物にマイクロ粒子またはナノ粒子(または同様のナノスケールまたはマイクロスケールのロッド、結晶体、球体、ドット、バッドなど)を混合することをさらに含む。ナノ粒子は特に、光散乱顔料、有機蛍光物質、無機蛍光物質、酸化物、量子ドットまたは金属の群から選択される。上記のドーパントによって、被覆材の機械的、化学的または物理的な特性を向上させることができ、また、層にさらなる機能性をもたせることができる。そのようなマイクロ粒子またはナノ粒子の量は、組成物の1〜50質量%であることができる。
付属の図面に、実施形態を示す。
まず、被覆された基材の断面図を示す図1を参照すると、参照番号は基材100を示し、その上には被覆材層110が配置されていることに留意されたい。
図3は、基材の上に材料層を堆積させる処理の典型的な一連の流れを示す。ステップ1は基材の準備を含み、ステップ2は被覆処理を含み、ステップ3は被覆材を硬化させてその最終形態とすることを含む。
図1および図3中の参照番号100および300が付された基材(および他の図中の対応する基材)は、様々な厚さを有するソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラスもしくは任意の他の種類のガラス基材または任意の他の種類のプラスチックであってよい。基材は、非強化ガラス、熱強化ガラスまたは化学強化ガラスであってよく、種々の表面処理剤の有無にかかわらず研磨、研削、洗浄を含む様々な表面調整を行うことができる。基材表面は、平坦であってもよいし、該基材表面内に表面テクスチャを有することもでき、また該基材表面内の表面テクスチャの有無にかかわらず該基材上に他の層を有することもできる。
図1および図3中の参照番号110および310が付された被覆材層(および他の図中の対応する被覆層)は、湿式化学塗布法を使用して塗布され、好ましくは、これらに限定されるわけではないが、スピンオン塗布法、浸漬塗布法、吹付塗布法、インクジェット塗布法、ロール・ツー・ロール塗布法、グラビア塗布法、フレキソ印刷塗布法、カーテン塗布法、滴下塗布法、ロール塗布法、スクリーン印刷塗布法、押出塗布法およびスリット塗布法によって塗布される。湿式化学塗布ステップの後に、必要に応じて余剰分の溶媒を除去するステップが存在し、これに続いて熱硬化またはUV硬化のいずれかを用いた硬化ステップを行うが、その際、これら2つを組み合わせることもできる。必要に応じて、熱硬化をガラスの熱強化ステップと組み合わせて行うことができる。
図2は、基材200と被覆材層210との間での、任意選択の被覆層または表面処理用薬剤205の使用を示す。
被覆層205は、基材200の表面を活性化させて基材200と被覆材層210との良好な密着性を得るためのプライマー層であってよい。あるいはこの被覆層205は、例えば付加的なガラス腐食保護を提供する(パターン形成されたまたはパターン形成されていない)被覆層であってもよいし、拡散障壁被覆層、導電性被覆層、半導体被覆層であってもよく、またこれらの被覆材積層体全体の光学特性を向上させる役割を担う光学被覆層であってもよい。
別の構成では、被覆層205が、本発明において記載した実際の被覆材層(この場合、基材200と被覆層205との間の付加的な任意選択の被覆層を設けることもできる)であることができ、被覆層210が、付加的な表面処理用薬剤またはプライマーとして機能することができ、また例えば付加的なガラス腐食保護を提供する(パターン形成されたまたはパターン形成されていない)被覆層として機能することもでき、また拡散障壁被覆層、導電性被覆層、半導体被覆層として機能することもできかつ/またはこれらの被覆材積層体全体の光学特性を向上させる役割を担う光学被覆層として機能することもできる。具体的にはこれによって、被覆材層205およびこれらの被覆材積層体全体の水接触角および油接触角をさらに増加させることもできる。
図4aおよび4bは、図1および図2と同様に基材400の断面図を示すが、この場合には、基材の両面に被覆材層410および420が被覆されている。図5は、基材の両面に図3と同様に材料層を堆積させる処理の典型的な一連の流れを示す。必要に応じて、基材500と被覆材層510および520との間で、別の被覆層または表面処理用薬剤505および515を使用することができる。
被覆材層510および520は、同一の被覆材であってもよいし、異なる材料であってもよい。任意選択の被覆材層または表面処理用薬剤505および515は、同一の被覆材であってもよいし、異なる材料であってもよい。複数の被覆層が、互いに異なり、また使用される堆積技術に応じて異なる場合には、各被覆層を堆積させる間にこれらの被覆層を付加的に硬化させることが必要となる場合がある(湿式化学塗布ステップの後に、必要に応じて余剰分の溶媒を除去するステップが存在し、これに続いて熱硬化またはUV硬化のいずれかを用いた硬化ステップを行うが、その際、これら2つを組み合わせることもできる。必要に応じて、熱硬化をガラスの熱強化ステップと組み合わせて行うことができる)。
その下の図6aおよび図6bは、基材600と、該基材600上の被覆材層610(片面)と、場合により被覆材層620(両面)と、の断面図を示す。この材料層を設けるだけでなくさらに、パターン形成処理(パターン形成法として、ナノインプリント法、エンボス法、ロール・ツー・ロール法、グラビア法、フレキソ印刷法、ロール法、インクジェット法、スクリーン印刷法、吹付法およびまたはUVリソグラフィが用いられる)を用いてこの材料皮膜に(ナノスケールまたはマイクロスケールまたはミリメートルスケールの)表面構造体を形成することにより、被覆材層または被覆層に対する光学的、物理的または化学的な付加的特性が生じる。
図7は、基材700の上に材料層710を堆積させかつパターン形成を施す処理の典型的な一連の流れを示す。ステップ1は基材の準備を含み、ステップ2は被覆処理を含み、ステップ3は被覆材のパターン形成処理(これには、熱硬化およびUV硬化またはその双方の組合せが含まれうる)を含み、ステップ4は被覆材を硬化させてその最終形態とすることを含む。堆積技術およびパターン形成技術に応じて、ステップ2とステップ3とを単一のステップとして統合することができる。必要に応じて、層720の裏面にパターン形成を施すことができる。また、材料層710をパターン形成されていない層として上に設け、次いで材料層720の裏面にパターン形成を施すこともでき、またその逆も可能である。
本発明により、皮膜および構造体の製造に適した材料が提供される。これらの層を、ガラス、ケイ素、窒化ケイ素、様々な酸化物被覆層、金属およびプラスチックのような種々の基材表面上に堆積させることができる。
この感熱性および/または感照射性の材料組成物のパターン形成は、これらに限定されるものではないが、リソグラフィによる直接的なパターン形成、従来のリソグラフィによるマスキング、エッチング手法、インプリント法およびエンボス法により行うことができる。
この組成物を使用して、例えば最高で375℃の温度、またさらには100℃の温度およびこれらの限界の範囲内の温度といった比較的低い処理温度で硬化する層を製造することができる。
しかし、この材料組成物から形成される被覆層を、これよりも高い温度、すなわち375℃を上回って400℃に至るまでの、またさらには800℃に至るまでの温度で硬化させることもでき、これによって、この材料皮膜または材料構造体をガラスの強化のような高温で硬化させることが可能となり、さらには、この材料組成物から形成される被覆層を、スパッタリング法、焼成法、熱蒸着法および/またはCVD法のような後続の高温堆積ステップと組み合わせることができる。
この皮膜を堆積させ(必要に応じてパターン形成して)硬化させた後に、この材料皮膜および/または材料構造体は、攻撃的な環境条件に耐えることができるとともに、高い機械的耐久性および化学的安定性を示し、それにより防汚・易洗浄性および反射防止性の長期安定性が達成され、これが持続する。
以下に、上記で論じたシロキサンポリマー被覆組成物の製造、およびコーティングを製造するためのその使用についてのさらなる詳細を説明する多くの非限定的な実施例を用いて、本発明を説明する。
PNP(プロパンジオールモノプロピルエーテル)またはアセトンに代わって使用される、様々な塗布処理に必要な溶媒のバリエーション:PNB(プロパンジオールモノブチルエーテル)、IPA(2−プロパノール)、MTBE(メチル−t−ブチルエーテル)、MIBK(メチルイソブチルケトン)、グリコールエーテル(オキシトール、プロキシトール)、酢酸ブチル、酢酸MEKもしくはこれらの溶媒の混合物または他の適切な溶媒。
以下の実施例では、以下の略語を用いる:
MTEOS メチルトリエトキシシラン、
GPTMS 3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
TEA トリエチルアミン、
MEOS 1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタン、
ClSiMe トリメチルクロロシラン、
TEOS テトラエチルシリケート、
MTMS メチルトリメトキシシラン、
PTMS トリメトキシフェニルシラン、
TMSPM 3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート、
APTES (3−アミノプロピル)トリエトキシシラン、
F−17 (ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリメトキシシラン、
F13 1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトキシシラン。
例1:
アセトン中のMTEOS(18.72g)とGPTMS(80.00g)との混合物に、硝酸(0.1M、28.50g)を加えた。この溶液を、85℃で3時間還流させた。還流後、溶媒をPNPに交換した。TEA(固形分0.5質量%)を加え、この材料を95℃で90分間還流させた。この材料にClSiMe(0.20g)を加え、還流をさらに20分間続けた。溶媒をPNPに交換し、この材料を、0.45μmのフィルターでろ過した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例2:
アセトン中のMEOS(17.16g)とGPTMS(15.00g)との混合物に、硝酸(3M、13.57g)を加えた。この溶液を、室温で約3時間撹拌した。この溶液を水/MTBEで洗浄し、溶媒をPNPに交換した。TEA(固体ポリマー8質量%)を室温で加え、この材料を95℃で70分間還流させた。還流後、この材料を、水/MTBE混合物で数回洗浄した。この洗浄ステップの後、溶媒をPNPに交換した。この材料に、ClSiMe(0.13g、0.001モル)を加え、これを105℃で90分間還流させた。この材料を、0.45μmのフィルターでろ過した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例3:
2−プロパノール中のTEOS(14.12g)とMTMS(10.09g)とGPTMS(3.72g)との混合物に、硝酸(22.66g)を加えた。この溶液を、室温で約3時間撹拌した。この溶液を水/MTBEで洗浄し、溶媒をPNPに交換した。TEA(固体ポリマー8質量%)を室温で加え、この材料を95℃で40分間還流させた。還流後、この材料を、水/MTBE混合物で数回洗浄した。この洗浄ステップの後、溶媒をPNPに交換した。この材料を、0.45μmのフィルターでろ過した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例4:
2−プロパノール中のTEOS(14.12g)とMTMS(10.09g、0.074モル)とAPTMS(3.49g)との混合物に、硝酸(22.66g)を加えた。この溶液を、室温で約3時間撹拌した。この溶液を水/MTBEで洗浄し、溶媒をPNPに交換した。TEA(固体ポリマー8質量%)を加え、この材料を95℃で40分間還流させた。還流後、この材料を、水/MTBE混合物で数回洗浄した。この洗浄ステップの後、溶媒をPNPに交換した。この材料を、0.45μmのフィルターでろ過した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例5:
GPTMS(15.69g)とMEOS(8.96g)とF−13(1.02g)との混合物を、アセトン中の硝酸(3.65g)に加えた。この溶液を、室温で約3時間撹拌した。撹拌後、この溶液を水/MTBEで洗浄し、溶媒をPNPに交換した。TEA(固体ポリマー8質量%)を加え、この材料を95℃で40分間還流させた。還流後、この材料を、水/MTBE混合物で数回洗浄した。この洗浄ステップの後、溶媒をPNPに交換し、この材料を、ClSiMe(0.11g)とともに105℃で90分間還流させた。この材料を、0.45μmのフィルターでろ過した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例6:
GPTMS(14.18g)とMTEOS(88.21g)とPTMS(8.92g)との混合物を、2−プロパノール中の硝酸(64.76g)に加えた。この溶液を、95℃で4時間還流させた。還流後、溶媒をPNPに交換した。TEA(固体ポリマー8質量%)を加え、この材料を95℃で40分間還流させた。還流後、この材料を、水/MTBE混合物で数回洗浄した。この洗浄ステップの後、溶媒をPNPに交換し、この材料を、ClSiMe(0.11g、0.001モル)とともに105℃で90分間還流させた。この材料を、0.45μmのフィルターでろ過した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例7:
GPTMS(23.13g)とF−13(1.02g)との混合物を、アセトン中の硝酸(1.32g)に加えた。この溶液を室温で約1時間撹拌し、次いで95℃で2時間30分還流させた。還流後、この溶液を水/MTBE混合物で洗浄し、溶媒を2−プロパノールに交換した。TEA(固体ポリマー1質量%)を加え、この材料を95℃で90分間還流させた。還流後、この材料を、水/MTBE混合物で数回洗浄した。この洗浄ステップの後、溶媒をPNPに交換した。この材料を、0.45μmのフィルターでろ過した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例8:
TEOS(30.00g)とMTMS(6.54g)との混合物を、2−プロパノール中の硝酸(12.97g)に加えた。この溶液を、95℃で3時間還流させた。還流後、この溶液を水/MTBEで洗浄し、溶媒を2−プロパノールに交換した。TEA(固体ポリマー4質量%)を加え、この材料を95℃で15分間還流させた。還流後、この材料を、水/MTBE混合物で数回洗浄した。この洗浄ステップの後、溶媒をPNPに交換し、この材料をClSiMe(0.51g)とともに105℃で60分間還流させた。この材料を、0.45μmのフィルターでろ過した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例9:
TEOS(40.00g)とMTMS(17.44g)との混合物を、2−プロパノール中の硝酸(20.75g)に加えた。この溶液を、室温で3時間30分間撹拌した。この溶液を水/MTBEで洗浄し、溶媒を2−プロパノールに交換した。TEA(固体ポリマー8質量%)を加え、この材料を95℃で40分間還流させた。還流後、この材料を、水/MTBE混合物で数回洗浄した。この洗浄ステップの後、溶媒をPNPに交換し、この材料をClSiMe(0.10g、0.001モル)とともに105℃で60分間還流させた。この材料を、0.45μmのフィルターでろ過した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例10:
GPTMS(14.00g)とMEOS(7.39g)とF−13(2.32g)との混合物を、アセトン中の硝酸(15.11g)に加えた。この溶液を、室温で約3時間撹拌した。撹拌後、この溶液を水/MTBEで洗浄し、溶媒をPNPに交換した。TEA(固体ポリマー1質量%)を加え、この材料を95℃で40分間還流させた。還流後、この材料を、水/MTBE混合物で数回洗浄した。この洗浄ステップの後、溶媒をPNPに交換した。この材料を、0.45μmのフィルターでろ過した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例11:
GPTMS(11.21g)とMEOS(9.32g)とF−13(2.20g)との混合物を、アセトン中の硝酸(6.52g)に加えた。この溶液を、室温で約3時間撹拌した。撹拌後、この溶液を、水/MTBEで洗浄し、溶媒をPNPに交換した。TEA(固体ポリマー1質量%)を加え、この材料を95℃で40分間還流させた。還流後、この材料を、水/MTBE混合物で数回洗浄した。この洗浄ステップの後、溶媒をPNPに交換した。この材料を、0.45μmのフィルターでろ過した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例12:
GPTMS(15.00g)とMEOS(8.71g)とF−17(1.02g)との混合物を、アセトン中の硝酸(9.33g)に加えた。この溶液を、室温で約3時間撹拌した。撹拌後、この溶液を、水/MTBEで洗浄し、溶媒をPNPに交換した。TEA(固体ポリマー8質量%)を室温で加え、この材料を95℃で40分間還流させた。還流後、この材料を、水/MTBE混合物で数回洗浄した。この洗浄ステップの後、溶媒をPNPに交換し、この材料を、ClSiMe(0.12g、0.001モル)とともに105℃で90分間還流させた。この材料を、0.45μmのフィルターでろ過した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例13:
硝酸(11.71g)を、2−プロパノール中のMEOS(17.00g)とTMSPM(15.61g)との混合物に加えた。この溶液を、室温で約3時間撹拌した。撹拌後、この溶液を、水/MTBEで洗浄し、溶媒を2−プロパノールに交換した。TEA(固体ポリマー8質量%)を加え、この材料を95℃で40分間還流させた。還流後、この材料を、水/MTBE混合物で数回洗浄した。この洗浄ステップの後、溶媒をPNPに交換した。この材料にClSiMe(0.12g)を加え、これを105℃で90分間還流させた。還流後、この材料を室温で60分間撹拌した。この材料を、0.45μmのフィルターでろ過した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例14:
アセトン(6400g)および1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(1600g)を、凝縮器と制御加熱冷却系とを備えた反応器に量り入れた。この反応混合物に滴下漏斗を用いて硝酸(498g)を加え、この溶液を80℃に加熱して45分間還流させた。還流後、溶媒をアセトンからPGME(6000g)に交換した。この材料を、0.45μmのフィルターでろ過した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例15:
アセトン(2417g)、2−プロパノール(805g)、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(787.5g)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(5.25g)、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリメトキシシラン(13.12g)および硝酸(250g)を混合し、この溶液を65℃で60分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテル(2400g)に交換した。エトキシトリメチルシラン(3.28g)を固形分で加え、105℃で30分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテル(100g)に交換した。調製処理を行えるようにこの材料の固形分を調整し、0.1μmのフィルターでろ過して、処理の準備が整った溶液を得た。
例16:
アセトン(3807g)、2−プロパノール(1269g)、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(1200g)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(9g)、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリメトキシシラン(60g)および硝酸(700g)を混合し、この溶液を65Cで120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテル(3600g)に交換した。調製処理を行えるようにこの材料の固形分を調整し、0.1μmのフィルターでろ過して、処理の準備が整った溶液を得た。
例17:
アセトン(30.39g)、2−プロパノール(10.13g)、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(10.0g)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(0.06g)、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン(0.07g)および硝酸(3.08g)を混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテル(45.19g)に交換した。調製処理を行えるようにこの材料の固形分を調整し、0.1μmのフィルターでろ過して、処理の準備が整った溶液を得た。
例18:
アセトン(30.39g)、2−プロパノール(10.13g)、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(10.0g)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(0.06g)、トリデカフルオロトリエトキシシラン(0.14g)および硝酸(3.08g)を混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテル(45g)に交換した。調製処理を行えるようにこの材料の固形分を調整し、0.1μmのフィルターでろ過して、処理の準備が整った溶液を得た。
例19:
アセトン(12g)、2−プロパノール(4g)、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(20g)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(0.15g)、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロプロピル)トリメトキシシラン(1g)および硝酸(7.02g)を混合し、この溶液を90℃で160分間還流させた。還流後、この溶液を冷却し、溶媒をPGMEに交換した。調製処理を行えるようにこの材料の固形分を調整し、0.1μmのフィルターでろ過して、処理の準備が整った溶液を得た。
例20:
アセトン(46.43g)、2−プロパノール(15.48g)、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(15g)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(0.1g)、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリメトキシシラン(0.25g)、ペンタフルオロスチレニルトリメトキシシラン(0.13g)および硝酸(4.62g)を混合し、この溶液を90℃で60分間還流させた。還流後、この溶液を冷却し、溶媒をPGME(74g)に交換した。調製処理を行えるようにこの材料の固形分を調整し、0.1μmのフィルターでろ過して、処理の準備が整った溶液を得た。
例21:
アセトン(63.72g)、2−プロパノール(21.24g)、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(20g)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(0.3g)、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリメトキシシラン(0.34g)、フェニルトリメトキシシラン(0.60g)および硝酸(6.4g)を混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、この溶液を冷却し、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテル(87g)に交換した。調製処理を行えるようにこの材料の固形分を調整し、0.1μmのフィルターでろ過して、処理の準備が整った溶液を得た。
例22:(AO214)
アセトン(31.35g)、2−プロパノール(10.45g)、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(10g)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(0.21g)、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリメトキシシラン(0.17g)、メチルトリメトキシシラン(0.07g)および硝酸(3.16g)を混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、この溶液を冷却し、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテル(46.3g)に交換した。調製処理を行えるようにこの材料の固形分を調整し、0.1μmのフィルターでろ過して、処理の準備が整った溶液を得た。
例23:
アセトン(63.46g)、2−プロパノール(21.16g)、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(40g)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(0.3g)、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリメトキシシラン(2g)および硝酸(24.4g)を混合し、この溶液を95℃で3時間還流させた。還流後、溶液を冷却し、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。調製処理を行えるようにこの材料の固形分を調整し、0.1μmのフィルターでろ過して、処理の準備が整った溶液を得た。
例24:
使用前に、上記で製造した個々の材料にPGMEを加えて希釈し、固形分を4.5〜7%とした。
回転塗布法により、固形分が4.5%である場合には、この材料によって典型的には厚さ100nmの皮膜が得られ、固形分が7%である場合には、厚さ300nmの皮膜が得られた。
使用される堆積技術に応じて、異なる種類の溶媒または溶媒混合物を最終材料調製物中で使用することが好ましい。典型的には、回転塗布を用いる場合には単一の溶媒でうまくいくが、例えば吹付塗布では、例えばPGME(2−メトキシプロパノール)、MEK(メチルエチルケトン)およびEG(エチレングリコール)をPGME:MEK:EG=70:27.5:2.5の比で含むPGME:MEK:EG溶液で希釈して固形分を1.5%とすることによって良好な皮膜形成性能が得られることを本発明者らは見出した。これはほんの一例として挙げたものであり、これは常に、使用される材料の組成および堆積技術に応じて個々の事例で最適化される。
例25:
化学的均一性が高いことにより、本材料によって、優れた耐久性を示す硬質の非晶質コーティングが得られる。
例16の材料を、7%のPGME固体調製物から回転塗布法によりゴリラ(Gorilla)ガラス上に堆積させ、対流炉中で250℃で60分間硬化させた。得られた皮膜の厚さは、315nmであった。
この被覆材を鉛筆硬度について試験したところ、ASTM D3363−00の鉛筆硬度試験による結果は、9Hであった。
同一のコーティングを密着性について試験したところ、ASTM D3359−09クロスハッチ試験機による結果は、5Bであった。
また、このコーティングのヘイズ値をASTM D1003−95規格により試験したところ、結果は0.002%(被覆されたゴリラガラス上でのヘイズ値は0.029%である)であった。これによって、未処理のガラスのヘイズ値さえも改善されたことから、優れた光学的透明性および均一な/平滑な表面コーティング仕上げであることが実証された。
さらに、この単層コーティングの反射防止機能によって、ガラスと空気との界面での反射が、未処理のゴリラガラスよりも17%超減少した。スチールウール摩耗試験およびチーズクロス(木綿布帛)摩耗試験の結果から、市販のコーティングと比較して、反射防止性でかつ防汚/易洗浄性のコーティング特性が優れた耐久性を示すことも実証された。これらの摩耗試験の結果を、表1および表2に示す。
表1
Figure 0006732783
表2
Figure 0006732783
表3
Figure 0006732783
例26:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(100g)、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(0.38g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(2.45g)、アセトン(308g)、2−プロパノール(103g)および硝酸57.7gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。この材料を、0.45μmのフィルターでろ過した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例27:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(25g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(0.82g)、アセトン(75g)、2−プロパノール(25g)および硝酸15gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例28:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(100g)、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(2.2g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(3.41g)、アセトン(306g)、2−プロパノール(103g)および硝酸57.8gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例29:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(100g)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.36g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(2.45g)、アセトン(305g)、2−プロパノール(100g)および硝酸57.7gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。この材料に、プロピレングリコールメチルエーテル(溶媒に由来して70質量%)、メチルエチルケトン(溶媒に由来して27.5質量%)およびエチレングリコール(溶媒に由来して2.5質量%)を配合して、固形分を1.5%とした。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例30:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(100g、99モル%)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(1.63g)、アセトン(303g)、2−プロパノール(100g)および硝酸58gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテル(300g)に交換した。この材料に、プロピレングリコールメチルエーテル(溶媒に由来して70質量%)、メチルエチルケトン(溶媒に由来して27.5質量%)およびエチレングリコール(溶媒に由来して2.5質量%)を配合して、固形分を1.5%とした。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例31:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(100g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(8.45g)、アセトン(300g)、2−プロパノール(100g)および硝酸58.4gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。この材料に、プロピレングリコールメチルエーテル(溶媒に由来して70質量%)、メチルエチルケトン(溶媒に由来して27.5質量%)およびエチレングリコール(溶媒に由来して2.5質量%)を配合して、固形分を1.5%とした。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例32:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(50g)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.36g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(2.5g)、アセトン(150g)、2−プロパノール(50g)および硝酸31.1gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例33:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(25g)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.38g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(2.61g)、アセトン(75g)、2−プロパノール(25g)および硝酸15.9gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例34:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(25g)、オクチルトリメトキシシラン(0.17g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(1.25g)、アセトン(75g)、2−プロパノール(25g)および硝酸15.5gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例35:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(25g)、メチルトリエトキシシラン(0.63g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(1.32g)、アセトン(75g)、2−プロパノール(25g)および硝酸16gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。この材料に、プロピレングリコールメチルエーテル(溶媒に由来して70質量%)、メチルエチルケトン(溶媒に由来して27.5質量%)およびエチレングリコール(溶媒に由来して2.5質量%)を配合して、固形分を1.5%とした。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例36:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(25g)、ジメチルジエトキシシラン(0.69g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(1.32g)、アセトン(75g)、2−プロパノール(25g)および硝酸15.8gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例37:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(25g)、テトラエトキシシラン(0.97g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(1.32g)、アセトン(75g)、2−プロパノール(25g)および硝酸16.2gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例38:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(19g)、メチルトリエトキシシラン(6.86g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(1.83g)、アセトン(75g)、2−プロパノール(25g)および硝酸17.2gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。この材料に、プロピレングリコールメチルエーテル(溶媒に由来して70質量%)、メチルエチルケトン(溶媒に由来して27.5質量%)およびエチレングリコール(溶媒に由来して2.5質量%)を配合して、固形分を1.5%とした。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例39:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(25g)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.18g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリメトキシシラン(1.12g)、アセトン(75g)、2−プロパノール(25g)および硝酸15.6gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例40:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(25g)、フェニルトリメトキシシラン(0.26g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(2.61g)、アセトン(75g)、2−プロパノール(25g)および硝酸15.9gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例41:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(25g)、メチルトリエトキシシラン(0.21g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(2.61g)、アセトン(75g)、2−プロパノール(25g)および硝酸15.9gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。この材料に、プロピレングリコールメチルエーテル(溶媒に由来して70質量%)、メチルエチルケトン(溶媒に由来して27.5質量%)およびエチレングリコール(溶媒に由来して2.5質量%)を配合して、固形分を1.5%とした。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例42:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(25g)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(0.6g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリメトキシシラン(4.1g)、アセトン(75g)、2−プロパノール(25g)および硝酸16.3gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。この材料に、プロピレングリコールメチルエーテル(溶媒に由来して70質量%)、メチルエチルケトン(溶媒に由来して27.5質量%)およびエチレングリコール(溶媒に由来して2.5質量%)を配合して、固形分を1.5%とした。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例43:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(25g)、メチルトリエトキシシラン(1.41g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(2.93g)、アセトン(75g)、2−プロパノール(25g)および硝酸16.9gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例44:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(25g)、メチルトリエトキシシラン(0.22g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(4.05g)、アセトン(75g)、2−プロパノール(25g)および硝酸16.19gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
例45:
1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン(25g)、トリエトキシシリルプロピルエチルカルバメート(0.45g)、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン(2.61g)、アセトン(75g)、2−プロパノール(25g)および硝酸15.9gを混合し、この溶液を95℃で120分間還流させた。還流後、溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルに交換した。この材料に、プロピレングリコールメチルエーテル(溶媒に由来して70質量%)、メチルエチルケトン(溶媒に由来して27.5質量%)およびエチレングリコール(溶媒に由来して2.5質量%)を配合して、固形分を0.75%とした。希釈して調製した後、この材料をコーティングの堆積に使用する準備が整った。
産業上の利用可能性
本材料を、光エレクトロニクスデバイス構造体、例えば表示機器、タッチスクリーン機器および光起電力デバイス(セル、パネルおよびモジュール)、照明器具、建築用ガラスユニットおよび装置において使用することにより、表面に、高い硬度、高い密着性、高い耐擦傷性、高い防汚・洗浄性といった特性を持たせることができる。
具体的な用途は、以下の通りである:典型的には筐体と中央処理機器(CPU)とディスプレイとを備えたコンピュータ機器または個人用通信機器であって、前記ディスプレイが、光学素子のアレイと、タッチセンサと、反射防止性でかつ撥油性のコーティングを有するガラスカバーと、を備えるもの。総じて本発明は、製品が、少なくとも一部分にガラスを含んでおり、該ガラスが、上に反射防止性でかつ撥水性および撥油性のコーティングを有するという用途に関する。
上記の例としては、指紋読取り機器、アラーム機器、セキュリティ機器、テーブル、机、ガラス容器、香料用瓶、飲料用ガラス、ガラス戸、窓ガラス、コンピュータおよび個人用通信機器、例えば携帯電話およびタブレットが挙げられる。
100、200、300、400、500、600、700 基材
110、210、310、410、510、610、710 被覆層(表側)
220、420 被覆層(裏側)
205、405 表面処理用薬剤層(表側)または場合により他の機能性被覆層
215、415 表面処理用薬剤層(裏面)または場合により他の機能性被覆層
引用リスト
特許文献
欧州特許出願公開第1555249号明細書(EP 1555249 A1)
米国特許第7,094,709号明細書(US 7,094,709)

Claims (7)

  1. ディスプレイと中央処理装置(CPU)を備えたコンピュータ機器または個人用通信機器において、前記ディスプレイが、
    光学素子のアレイと、
    タッチセンサと、
    撥油性のコーティングを有するガラスカバーと
    を備え、
    前記コーティングは、骨格中にケイ素、酸素および炭素を有するポリマーであり、前記ポリマーは、フッ素をさらに含み、
    前記コーティングは、
    Figure 0006732783
    [式中、R 11 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、xは、2または3であり、R 12 は、アルキル基であり、yは、0または1であり、R 13 は、エポキシ基、アクリレート基またはメタクリレート基である]の化学式で表される第1のモノマーと、
    Figure 0006732783
    [式中、R 14 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、aは、2または3であり、R 15 は、アルキル基であり、bは、0または1であり、nは、3〜25の整数である]の化学式で表される第2のモノマーと、
    Figure 0006732783
    [式中、R 16 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、cは、2または3であり、R 17 は、アルキル基またはHであり、dは、0または1であり、R 18 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、eは、2または3であり、R 19 は、アルキル基またはHであり、fは、0または1である]の化学式で表される第3のモノマーと、
    を組み合わせることにより得られた液相被覆材の堆積により形成されている、前記機器。
  2. 上に反射防止性でかつ撥油性のコーティングを有するガラス基材において、
    前記コーティングが、骨格中にケイ素、酸素および炭素を有するポリマーであり、
    前記コーティングが、
    Figure 0006732783
    [式中、R 11 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、xは、2または3であり、R 12 は、アルキル基であり、yは、0または1であり、R 13 は、エポキシ基、アクリレート基またはメタクリレート基である]の化学式で表される第1のモノマーと、
    Figure 0006732783
    [式中、R 14 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、aは、2または3であり、R 15 は、アルキル基であり、bは、0または1であり、nは、3〜25の整数である]の化学式で表される第2のモノマーと、
    Figure 0006732783
    [式中、R 16 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、cは、2または3であり、R 17 は、アルキル基またはHであり、dは、0または1であり、R 18 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、eは、2または3であり、R 19 は、アルキル基またはHであり、fは、0または1である]の化学式で表される第3のモノマーと、
    を組み合わせることにより得られた液相被覆材の堆積により形成されている、前記ガラス基材。
  3. 光学素子のアレイと、
    タッチセンサ層と、
    カバーガラスであって、該カバーガラス上に形成された第1の光学層を有するカバーガラスと
    を含む、タッチ感知スクリーンを備えたディスプレイにおいて、
    前記第1の光学層は、骨格中にケイ素、酸素および炭素を有するポリマーを含み、
    前記第1の光学層は、
    Figure 0006732783
    [式中、R 11 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、xは、2または3であり、R 12 は、アルキル基であり、yは、0または1であり、R 13 は、エポキシ基、アクリレート基またはメタクリレート基である]の化学式で表される第1のモノマーと、
    Figure 0006732783
    [式中、R 14 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、aは、2または3であり、R 15 は、アルキル基であり、bは、0または1であり、nは、3〜25の整数である]の化学式で表される第2のモノマーと、
    Figure 0006732783
    [式中、R 16 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、cは、2または3であり、R 17 は、アルキル基またはHであり、dは、0または1であり、R 18 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、eは、2または3であり、R 19 は、アルキル基またはHであり、fは、0または1である]の化学式で表される第3のモノマーと、
    を組み合わせることにより得られた液相被覆材の堆積により形成されている、前記ディスプレイ。
  4. 被覆すべきガラスを準備すること、
    前記ガラスを液相被覆材で被覆すること、
    前記ガラス上の前記被覆材を焼付けかつ/またはUV硬化させること
    を含む、被覆されたガラスの製造方法において、前記液相被覆材により堆積すべきコーティングを、
    Figure 0006732783
    [式中、R11は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、xは、2または3であり、R12は、アルキル基であり、yは、0または1であり、R13は、エポキシ基、アクリレート基またはメタクリレート基である]の化学式で表される第1のモノマーと、
    Figure 0006732783
    [式中、R14は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、aは、2または3であり、R15は、アルキル基であり、bは、0または1であり、nは、3〜25の整数である]の化学式で表される第2のモノマーと、
    Figure 0006732783
    [式中、R16は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、cは、2または3であり、R17は、アルキル基またはHであり、dは、0または1であり、R18は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、eは、2または3であり、R19は、アルキル基またはHであり、fは、0または1である]の化学式で表される第3のモノマーと、
    を組み合わせることによって形成する方法。
  5. タッチ感知スクリーンを備えたコンピュータ機器または個人用通信機器の硬度および撥油性を高める方法であって、
    ケイ素、酸素および炭素を含む複数種のモノマーを重合して、少なくとも2000の分子量を有するカルボシロキサンポリマーを形成すること、
    前記カルボシロキサンポリマーを、液相法で大気圧でガラス基材上に堆積させること らに、CPU、ディスプレイ、タッチセンサ層および筐体を設置して、タッチ感知スクリーンを備えたコンピュータ機器または個人用通信機器を形成すること
    み、
    前記カルボシロキサンポリマーが、
    Figure 0006732783
    [式中、R 11 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、xは、2または3であり、R 12 は、アルキル基であり、yは、0または1であり、R 13 は、エポキシ基、アクリレート基またはメタクリレート基である]の化学式で表される第1のモノマーと、
    Figure 0006732783
    [式中、R 14 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、aは、2または3であり、R 15 は、アルキル基であり、bは、0または1であり、nは、3〜25の整数である]の化学式で表される第2のモノマーと、
    Figure 0006732783
    [式中、R 16 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、cは、2または3であり、R 17 は、アルキル基またはHであり、dは、0または1であり、R 18 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、eは、2または3であり、R 19 は、アルキル基またはHであり、fは、0または1である]の化学式で表される第3のモノマーと、
    を組み合わせることにより形成される、前記方法。
  6. 少なくとも一部分にガラスを含む製品であって、前記ガラス上に反射防止性でかつ撥油性のコーティングを有する製品において、
    前記コーティングが、ケイ素、酸素、炭素およびフッ素を有するポリマーであり、
    前記コーティングが、
    Figure 0006732783
    [式中、R 11 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、xは、2または3であり、R 12 は、アルキル基であり、yは、0または1であり、R 13 は、エポキシ基、アクリレート基またはメタクリレート基である]の化学式で表される第1のモノマーと、
    Figure 0006732783
    [式中、R 14 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、aは、2または3であり、R 15 は、アルキル基であり、bは、0または1であり、nは、3〜25の整数である]の化学式で表される第2のモノマーと、
    Figure 0006732783
    [式中、R 16 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、cは、2または3であり、R 17 は、アルキル基またはHであり、dは、0または1であり、R 18 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、eは、2または3であり、R 19 は、アルキル基またはHであり、fは、0または1である]の化学式で表される第3のモノマーと、
    を組み合わせることにより得られた液相被覆材の堆積により形成されている、前記製品。
  7. 光学素子のアレイと、
    タッチセンサと、
    コーティングを有するガラスカバーと
    を備えたディスプレイにおいて、
    前記コーティングが、ケイ素、炭素、酸素およびフッ素を含むポリマーであり、
    前記コーティングが、
    Figure 0006732783
    [式中、R 11 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、xは、2または3であり、R 12 は、アルキル基であり、yは、0または1であり、R 13 は、エポキシ基、アクリレート基またはメタクリレート基である]の化学式で表される第1のモノマーと、
    Figure 0006732783
    [式中、R 14 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、aは、2または3であり、R 15 は、アルキル基であり、bは、0または1であり、nは、3〜25の整数である]の化学式で表される第2のモノマーと、
    Figure 0006732783
    [式中、R 16 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、cは、2または3であり、R 17 は、アルキル基またはHであり、dは、0または1であり、R 18 は、アルコキシ基、アセトキシ基またはクロロ基であり、eは、2または3であり、R 19 は、アルキル基またはHであり、fは、0または1である]の化学式で表される第3のモノマーと、
    を組み合わせることにより得られた液相被覆材の堆積により形成されている、前記ディスプレイ。
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