JP6730652B2 - 電子レンジ用容器 - Google Patents
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Description
(1)本発明の第1の観点に係る電子レンジ用包装体は、内容物を密封状態で保存するための電子レンジ用包装体であって、フィルム状の蓋材と、前記蓋材によって密封される電子レンジ用容器と、を備え、前記電子レンジ用容器は、凹状に形成され内容物を収容可能な容器本体と、前記容器本体の上端の開口に鍔状に形成される環状のフランジ部と、を有し、前記フランジ部が、前記フランジ部の上面の全周に亘って形成され、前記蓋材の裏面に熱融着される熱融着部を有し、前記熱融着部が、平面視において前記開口側から前記フランジ部の外周側に向かって略V字状に開くように形成される蒸気排出部と、平面視において前記蒸気排出部の両脇に連なるように形成されかつ前記外周側から前記開口側に向かって略V字状に開くように形成される一対の開封部と、前記熱融着部のうち前記開封部及び前記蒸気排出部を除いた部分であって前記開口の内周形状と略相似形状の環状の基準線に沿って形成される環状部と、を有し、前記蒸気排出部及び前記一対の開封部は、略M字状をなすとともに、それらの開き角度がいずれも鋭角であり、前記一対の開封部は、一対の傾斜部によって形成され、前記蒸気排出部の前記外周側の一対の端部が、前記フランジ部の幅方向において前記基準線よりも前記外周側に配置され、前記蒸気排出部の両側に配置される前記環状部の端部と前記一対の傾斜部の端部とが、前記開口側に向かって凸となるように屈曲して繋がり、前記環状部が、前記開口から前記フランジ部の幅の50%未満の位置に配置され、前記蒸気排出部の前記一対の端部が、前記開口から前記フランジ部の幅の50%以上の位置に配置され、前記フランジ部の幅は、5〜16mmの範囲であり、前記開口から前記環状部までの距離は、0〜2.4mmの範囲であることを特徴とする。
(8)本発明の第2の観点に係る電子レンジ用包装体は、内容物を密封状態で保存するための電子レンジ用包装体であって、フィルム状の蓋材と、前記蓋材によって密封される電子レンジ用容器と、を備え、前記電子レンジ用容器は、凹状に形成され内容物を収容可能な容器本体と、前記容器本体の上端の開口に鍔状に形成され、基部と前記基部よりも幅の大きな幅広部とを有する環状のフランジ部と、を有し、前記フランジ部が、前記フランジ部の上面の全周に亘って形成され、前記開口を塞ぐフィルム状の蓋材に熱融着される熱融着部を有し、前記熱融着部が、平面視において前記フランジ部の外周側から前記開口側に向かって略V字状に開くように形成される開封部と、平面視において前記開口側から前記フランジ部の外周側に向かって略V字状に開くように形成される蒸気排出部と、前記開封部と蒸気排出部を除いた部分であって前記開口の内周形状と略相似形状の環状の基準線に沿って形成される環状部と、を有し、前記環状部が前記開口から前記フランジ部の幅の50%未満の位置に配置されており、前記フランジ部の前記幅広部には、前記蒸気排出部及び前記蒸気排出部の両側に隣接して配置される一対の前記開封部が形成され、把持部としての前記幅広部において、把持領域が、前記環状部よりも外周側に形成されていることを特徴とする。
(9)本発明の電子レンジ用包装体は、上記(8)の構成において、前記蒸気排出部及び前記蒸気排出部の両側に隣接して配置される一対の前記開封部が、略M字状をなし、変曲点が、平面視において前記環状部と前記略M字状との間に形成されることを特徴とする。
(10)本発明の電子レンジ用包装体は、上記(8)の構成において、前記蒸気排出部及び前記蒸気排出部の両側に隣接して配置される一対の前記開封部が、略M字状をなし、前記蒸気排出部及び前記開封部は、それらの開き角度がいずれも90°未満に設定されていることを特徴とする。
(11)本発明の電子レンジ用包装体は、上記(8)の構成において、前記容器本体の開口が略円状又は略長円状をなすことを特徴とする。
(12)本発明の電子レンジ用包装体は、上記(8)の構成において、前記容器本体の開口が略矩形状をなし、前記フランジ部の前記幅広部をコーナー部として形成したことを特徴とする。
(13)本発明の電子レンジ用包装体は、上記(8)の構成において、前記環状部が前記開口の際に配置されていることを特徴とする。
まず、電子レンジ用包装体10の全体構成を図1に基づいて説明する。
図1に示すように、実施形態の電子レンジ用包装体10(以下、「包装体10」と称する)は、内容物11を密封状態で保存するものである。包装体10は、電子レンジ用容器20(以下、「容器20」と称する)と、この容器20の開口22を塞いで容器20を密封するフィルム状の蓋材12と、を備える。
次に、蓋材12の構成を図2に基づいて説明する。
図2に示すように、蓋材12の外形は、容器20の外形に沿って形成される。蓋材12は、単層のフィルム又は多層のフィルムで構成される。このような蓋材12の少なくとも裏面は、容器20の熱融着部40(後述)に熱融着可能な合成樹脂(例えば、ポリエチレンに代表されるポリオレフィン系樹脂など)で構成される。
次に、容器20の構成を図3〜図5に基づいて説明する。
図3(a)に示すように、容器20は、凹状に形成され内容物11を収容可能なトレイ状の容器本体21と、この容器本体21の上端の開口22に鍔状に形成される環状のフランジ部30とを有する。
以上、説明した実施形態の効果について述べる。
本実施形態では、熱融着部40において、蒸気排出部42の外周30a側の一対の端部42bを基準線Lよりも外周30a側に配置した。また、蒸気排出部42の外周30a側の一対の端部42bを一対の傾斜部45を介して環状部43の端部43aに繋げるようにした。これにより、蒸気排出部42の必要な奥行きd1を確保しつつ、容器本体21の開口22に環状部43を近づけて配置することができる。
図5(b)に示すように、この比較例に係る熱融着部100では、蒸気排出部101の一対の端部101aをフランジ部102の幅方向において環状部103と略同じ位置に配置する。すなわち、傾斜部を設けずに、蒸気排出部101の一対の端部101aと環状部103の端部103aとを直接繋げる。このように構成される熱融着部100においては、環状部103は、蒸気排出部101の奥行きd1に相当する分だけ必然的に容器本体105の開口106から離れた位置になる。このため、開口106から環状部103までの距離P3が長くなる。その結果、フランジ部102の上面において内容物が入り込む隙間が広くなる。
続いて、熱融着部の変形例を図6〜図9に基づいて説明する。
図6は、第1変形例に係る熱融着部の説明図であり、図5(a)に対応する図である。図7は、第2変形例に係る熱融着部の説明図であり、図5(a)に対応する図である。図8は、第2変形例に係る熱融着部の使用例を説明する図であり、図9は、第2変形例に係る熱融着部の他の使用例を説明する図である。なお、前述した熱融着部40(図5(a)参照)と共通する要素には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
前述した熱融着部40(図5(a)参照)では、蒸気排出部42の開口22側の端部42aを基準線Lよりもやや開口22側に配置した例を示したが、本発明にいう「蒸気排出部」の開口側の端部の位置は、任意に変更可能である。
前述した熱融着部40(図5(a)参照)では、蒸気排出部42と傾斜部45とを滑らかに繋げた例を示したが、蒸気排出部42と傾斜部45とがなす角部の形態は、任意に変更可能である。
次に、容器の他の構成例を図10に基づいて説明する。図10は、容器の他の構成例を示す平面図である。なお、前述した容器20(図4参照)と共通する要素には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
11 内容物
12 蓋材
20 容器(電子レンジ用容器)
20C 容器(電子レンジ用容器)
20D 容器(電子レンジ用容器)
20E 容器(電子レンジ用容器)
21 容器本体
21E 容器本体
22 開口
30 フランジ部
30a 外周
40 熱融着部
40A 熱融着部
40B 熱融着部
40E 熱融着部
41 開封部
41B 開封部
42 蒸気排出部
42a 開口側の端部
42b 外周側の一対の端部
42A 蒸気排出部
42B 蒸気排出部
42E 蒸気排出部
43 環状部
43a 端部
45 傾斜部
45B 傾斜部
45E 傾斜部
46 境界部
53 収容部
55 仕切り壁
L 基準線
W フランジ部の幅
Claims (21)
- フィルム状の蓋材によって密封される電子レンジ用容器であって、
前記電子レンジ用容器は、
凹状に形成され内容物を収容可能な容器本体と、
前記容器本体の上端の開口に鍔状に形成される環状のフランジ部と、を有し、
前記フランジ部が、前記フランジ部の上面の全周に亘って形成され、前記蓋材の裏面に熱融着される熱融着部を有し、
前記熱融着部が、蒸気排出部と、環状部を備え、
前記蒸気排出部は、前記開口側の縁が平面視において前記開口側から前記フランジ部の外周側に向かって開くように形成され、
前記蒸気排出部は、傾斜部を介して前記環状部に繋がり、
前記傾斜部が前記開口側に向かって凸となるように屈曲しているか、又は前記環状部の端部と前記傾斜部の端部とが前記開口側に向かって凸となるように屈曲して繋がり、
前記環状部が、前記開口から前記フランジ部の幅の50%未満の位置に配置され、
前記蒸気排出部の一対の端部が、前記開口から前記フランジ部の幅の50%以上の位置に配置され、
前記フランジ部の幅は、5〜16mmの範囲であり、
前記開口から前記環状部までの距離は、0〜2.4mmの範囲である、電子レンジ用容器。 - 前記環状部が、その全長の80%以上の位置において、前記開口から前記フランジ部の幅の15%未満の位置に配置される、請求項1に記載の電子レンジ用容器。
- フィルム状の蓋材によって密封される電子レンジ用容器であって、
前記電子レンジ用容器は、
凹状に形成され内容物を収容可能な容器本体と、
前記容器本体の上端の開口に鍔状に形成される環状のフランジ部と、を有し、
前記フランジ部が、前記フランジ部の上面の全周に亘って形成され、前記蓋材の裏面に熱融着される熱融着部を有し、
前記熱融着部が、蒸気排出部と、環状部を備え、
前記蒸気排出部は、前記開口側の縁が平面視において前記開口側から前記フランジ部の外周側に向かって開くように形成され、
前記蒸気排出部は、傾斜部を介して前記環状部に繋がり、
前記傾斜部が前記開口側に向かって凸となるように屈曲しているか、又は前記環状部の端部と前記傾斜部の端部とが前記開口側に向かって凸となるように屈曲して繋がり、
前記環状部が、その全長の80%以上の位置において、前記開口から前記フランジ部の幅の15%未満の位置に配置される、電子レンジ用容器。 - 前記環状部は、前記開口の内周形状と略相似形状の環状の基準線に沿って形成される、請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の電子レンジ用容器。
- 前記蒸気排出部は、開き角度が鋭角である、請求項1〜請求項4の何れか1つに記載の電子レンジ用容器。
- 前記蒸気排出部の前記開口側の端部が、前記基準線が通る位置に配置されることを特徴とする請求項4に記載の電子レンジ用容器。
- 前記熱融着部が、開封部を備え、
前記開封部は、平面視において前記蒸気排出部に連なるように形成され且つ前記フランジ部の前記外周側の縁が前記開口側に向かって開くように形成される、請求項1〜請求項6の何れか1つに記載の電子レンジ用容器。 - 前記熱融着部が、一対の前記開封部を備え、
一対の前記開封部は、平面視において前記蒸気排出部の両脇に連なるように形成される、請求項7に記載の電子レンジ用容器。 - 前記蒸気排出部及び前記開封部が略M字状をなす、請求項8に記載の電子レンジ用容器。
- 前記フランジ部が、基部と前記基部よりも幅の大きな把持部とを有し、
前記蒸気排出部及び前記蒸気排出部の両脇に形成された一対の前記開封部が、前記把持部に設けられることを特徴とする請求項7〜請求項9の何れか1つに記載の電子レンジ用容器。 - 前記容器本体が、前記内容物を収容する複数の収容部を有し、
前記蒸気排出部が前記複数の収容部のそれぞれに対応して複数設けられ、
隣接する前記収容部の仕切りには、熱融着部が兼用されて設けられることを特徴とする請求項1〜請求項10の何れか1つに記載の電子レンジ用容器。 - 隣接する2つの前記収容部を有し、
前記フランジ部には、一方の収容部側と他方の収容部側のそれぞれに相対向して一対の把持部が形成され、
前記蒸気排出部及び前記開封部が、前記把持部に形成されるとともに前記蒸気排出部の両脇に一対の前記開封部が形成され、
前記環状部の境界部が、2つの前記収容部の開口形状に沿ってくびれたシール形状に形成されることを特徴とする、請求項7〜請求項10の何れか1つを引用する請求項11に記載の電子レンジ用容器。 - フィルム状の蓋材によって密封される電子レンジ用容器であって、
前記電子レンジ用容器は、
凹状に形成され内容物を収容可能な容器本体と、
前記容器本体の上端の開口に鍔状に形成され、基部と前記基部よりも幅の大きな幅広部とを有する環状のフランジ部と、を有し、
前記フランジ部が、前記フランジ部の上面の全周に亘って形成され、前記開口を塞ぐフィルム状の蓋材に熱融着される熱融着部を有し、
前記熱融着部が、開封部と、蒸気排出部と、環状部を備え、
前記開封部は、前記フランジ部の外周側の縁が、平面視において前記フランジ部の外周側から前記開口側に向かって開くように形成され、
前記蒸気排出部は、前記開口側の縁が、平面視において前記開口側から前記フランジ部の外周側に向かって開くように形成され、
前記フランジ部の前記幅広部には、前記蒸気排出部及び前記蒸気排出部の両側に隣接して配置される一対の前記開封部が形成され、
把持部としての前記幅広部において、把持領域が、前記環状部よりも外周側に形成されていることを特徴とする電子レンジ用容器。 - 前記環状部が前記開口から前記フランジ部の幅の50%未満の位置に配置されている、請求項13に記載の電子レンジ用容器。
- 前記蒸気排出部及び前記蒸気排出部の両側に隣接して配置される一対の前記開封部が、略M字状をなし、
変曲点が、平面視において前記環状部と前記略M字状との間に形成されることを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の電子レンジ用容器。 - 前記蒸気排出部及び前記蒸気排出部の両側に隣接して配置される一対の前記開封部が、略M字状をなし、
前記蒸気排出部及び前記開封部は、それらの開き角度がいずれも90°未満に設定されていることを特徴とする請求項13〜請求項15の何れか1つに記載の電子レンジ用容器。 - 前記容器本体の開口が略円状又は略長円状をなすことを特徴とする請求項13〜請求項16の何れか1つに記載の電子レンジ用容器。
- 前記容器本体の開口が略矩形状をなし、前記フランジ部の前記幅広部をコーナー部として形成したことを特徴とする請求項13〜請求項16の何れか1つに記載の電子レンジ用容器。
- 前記環状部が前記開口の際に配置されていることを特徴とする請求項13〜請求項18の何れか1つに記載の電子レンジ用容器。
- 前記蒸気排出部及び前記開封部が略M字状をなす、請求項13〜請求項19の何れか1つに記載の電子レンジ用容器。
- 前記環状部は、前記開口の内周形状と略相似形状の環状の基準線に沿って形成される、請求項13〜請求項20の何れか1つに記載の電子レンジ用容器。
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