JP6726554B2 - 光重合性組成物及びその硬化物、並びにそれを用いたマイクロレンズ形成剤及びマイクロレンズ - Google Patents

光重合性組成物及びその硬化物、並びにそれを用いたマイクロレンズ形成剤及びマイクロレンズ Download PDF

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Description

本発明は、光重合性組成物に関し、更に詳しくは、液状であり、高色分散な光学素子を形成するのに有用な光重合性組成物、それが硬化された硬化物、更には、かかる光重合性組成物よりなるマイクロレンズ形成剤、コーティング剤、接着剤、及び封止剤等の用途に関するものである。
近年、ディスプレイ、イメージングセンサー、光通信、太陽電池、照明などの光産業の進展とともに、光線透過率などの光学性能に優れた透明樹脂が必要とされている。光産業の中でも、マイクロレンズ形成材料、コーティング剤、封止剤、光学接着剤等の用途においては、高性能な透明樹脂への要望は強く、例えば、ディスプレイに使用される光学部品においては、高輝度化を目的として基材上に微細なマイクロレンズを形成するためのマイクロレンズ形成材料、反射防止や干渉縞防止のためのコート層を形成するコーティング剤などが要望されている。更に、マイクロレンズ形成材料に関しては、近年発展が著しい2P成形やナノインプリントといった微細成形プロセスに適用できる材料への要望が強い。
一方、マイクロレンズ形成剤、コーティング剤、封止剤、及び光学接着剤等の用途においては、光で速硬化する液体材料が幅広く使用されており、特に、光線透過率や耐熱性に優れる多官能(メタ)アクリレート系化合物が汎用されている。
このような中、光学設計の多様化に対応するため、光線透過率や色分散などの光機能と速硬化性の両方を併せ持つ材料が要望されており、特に、硬化物が色分散性に優れ、かつ速硬化性の液状材料が求められている。なお、ここで言う色分散とは、屈折率の波長依存性を意味し、一般的に、アッベ数で表される。色分散性に優れる材料ほど低アッベ数となり、近年はアッベ数23以下の材料が要望されている。
かかる要望に対応する材料として、例えば、硫黄含有ジ(メタ)アクリレート系化合物(例えば、特許文献1、2、3参照。)、ポリチオールを配合した組成物(例えば、特許文献4参照。)、N−ビニルカルバゾールと特定のフルオレン系化合物を含有してなる光学材料(例えば、特許文献5参照。)、フルオレン骨格含有ジ(メタ)アクリレート系組成物(例えば、特許文献6参照。)などが提案されている。
特開昭61−72748号公報 特開平9−157332号公報 特開2001−172253号公報 特開平11−349658号公報 特開2006−232907号公報 特開2014−80572号公報
しかしながら、特許文献1、2、3に開示される化合物は、アッベ数が24程度であり、更なる低減が求められていた。また、高純度化すると結晶化して固体となるため、単独での使用は困難であった。特許文献4の組成物は、アッベ数が30程度であり、熱重合が必要なため硬化が遅く、また、多量のチオール基が存在するため臭気が耐えがたいものとなる。特許文献5の材料は、アッベ数が20以下であるが、室温(25℃)で固体であり、液状化するためには80℃で加温する必要があった。また、硬化物から成分がブリードアウトしやすく、特に、硬化物を加熱した際に、表面に析出物が発生する傾向があった。特許文献6の組成物は、アッベ数が23程度であるが、熱硬化を併用しなければならないため速硬化は困難であった。
一般的に、(メタ)アクリレート系材料は、低アッベ数化するほど室温付近で固体化し、また速硬化することが困難となるため、近年の色分散の高度化の要望には対応するのは困難であった。なお、溶剤希釈による液状化も考えられるが、環境負荷低減の観点から無溶剤化が好ましいうえに、上述した2P成形やナノインプリントといった微細成形プロセスにおいては溶剤を使用できない場合が多い。
そこで、本発明ではこのような背景下において、液状でありかつ速硬化を有するものであり、低アッベ数な硬化物を形成するのに有用な光重合性組成物及びその硬化物、並びにそれを用いたマイクロレンズ形成剤及びマイクロレンズを提供することを目的とするものである。
しかるに、本発明者等はかかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、特定のスルホン骨格を有する多官能(メタ)アクリレート系化合物と特定のカルバゾール系化合物を特定配合量組み合わせることにより、液状でかつ速硬化性を有する光重合性組成物を得ることができ、該光重合性組成物を重合硬化することにより低アッベ数な硬化物を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、下記成分A、成分B、及び成分Cを含有する液状の光重合性組成物であって、成分Aと成分Bの重量比が35:65〜80:20であることを特徴とする光重合性組成物に関するものである。
成分A:下記一般式(1)で示されるビス(メルカプトフェニル)スルホン骨格含有ジ(メタ)アクリレート化合物
Figure 0006726554
成分B:下記一般式(2)で示されるエチレン性不飽和基を有するカルバゾール系化合物
Figure 0006726554
成分C:光重合開始剤。
更に、本発明は、かかる光重合性組成物よりなる硬化物、並びにそれを用いたマイクロレンズ形成剤及びマイクロレンズも提供するものである。
本発明の光重合性組成物は、溶剤を含まずとも液状であり、速硬化性に優れたものであり、かかる光重合性組成物が硬化された硬化物は、無色透明かつ色分散性に優れ、加熱しても析出物が無いため、マイクロレンズ形成材料などの光学材料として有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の光重合性組成物は、上記一般式(1)で示されるビス(メルカプトフェニル)スルホン骨格含有ジ(メタ)アクリレート化合物(成分A)、上記一般式(2)で示されるエチレン性不飽和基を有するカルバゾール系化合物(成分B)、及び光重合開始剤(成分C)を含有する液状の光重合性組成物である。
なお、本発明において「液状」とは、常態(25℃、1気圧)で、全成分が透明な液状のみならず相溶・溶解した状態も含む趣旨である。
本発明で使用される成分Aは、上記一般式(1)で示されるビス(メルカプトフェニル)スルホン骨格含有ジ(メタ)アクリレート化合物である。該化合物は分子構造中にスルホン基と芳香環を有し、これらの電子リッチな原子団を隣接させることで、アッベ数を低減することができる。更に、スルホン基とフェニレン基を直接結合させることにより、化合物を構成する原子が同じでも、アッベ数を効果的に低減できる。
本発明において、上記一般式(1)におけるR1及びR2は、それぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、好ましくは速硬化の点で水素原子である。R3及びR4は、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキレン基を表し、好ましくは炭素数2のアルキレン基である。Xは、酸素原子または硫黄原子を表し、好ましくは化合物の安定性の点で酸素原子である。
かかる上記一般式(1)で示されるビス(メルカプトフェニル)スルホン骨格含有ジ(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルオキシメチルチオ〕ジフェニルスルホン、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ〕ジフェニルスルホン、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルオキシプロピルチオ〕ジフェニルスルホン、4−β−(メタ)アクリロイルオキシメチルチオ−4’−〔β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ〕ジフェニルスルホン、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルチオメチルチオ〕ジフェニルスルホン、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルチオエチルチオ〕ジフェニルスルホン、4−β−(メタ)アクリロイルチオメチルチオ−4’−〔β−(メタ)アクリロイルチオエチルチオ〕ジフェニルスルホン、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルチオプロピルチオ〕ジフェニルスルホンなどが挙げられる。
これらの中でも、低アッベ数化の点で、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルオキシメチルチオ〕ジフェニルスルホン、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ〕ジフェニルスルホン、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルチオメチルチオ〕ジフェニルスルホン、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルチオエチルチオ〕ジフェニルスルホンなどの比較的アルキル鎖が短いものが好ましく、より好ましくは、光重合性組成物の液状化の点で、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ〕ジフェニルスルホン、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルチオエチルチオ〕ジフェニルスルホン、特に好ましくは、化合物の安定性の点で、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ〕ジフェニルスルホンである。これらの化合物は単独で用いてもよいし併用してもよい。
本発明で使用される成分Bは、上記一般式(2)で示されるエチレン性不飽和基を有するカルバゾール系化合物である。該化合物は、分子構造中に芳香族系の複素環を有し、アッベ数を低減することができる。
本発明において、上記一般式(2)におけるR5は、エチレン性不飽和基を表し、例えば、ビニル基、アリル基、メタリル基、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、ビニルベンジル基等が挙げられるが、中でも低アッベ数化の点でビニル基、アリル基、メタリル基、または(メタ)アクリロイル基が好ましく、特に好ましくは光硬化性の点でメタリル基と(メタ)アクリロイル基、より好ましくは速硬化の点で、メタリル基とアクリロイル基である。R6及びR7は、別々でもよいが、通常、同一置換基であることが多く、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、好ましくは低アッベ数化の点で水素原子である。
かかる一般式(2)で示されるエチレン性不飽和基を有するカルバゾール系化合物としては、例えば、N−ビニルカルバゾール、N−メタリルカルバゾール、N−(メタ)アクリロイルカルバゾール、及びこれらのアルキル付加物が挙げられる。
これらの中でも、低アッベ数化の点で、N−ビニルカルバゾール、N−メタリルカルバゾール、N−(メタ)アクリロイルカルバゾールが好ましく、より好ましくは、速硬化の点で、N−メタリルカルバゾール、N−(メタ)アクリロイルカルバゾール、更に好ましくは、安価な点で、N−メタリルカルバゾールとN−アクリロイルカルバゾールである。なお、メタリル基とは、メチルアリル基とも呼ばれ、化学式は、CH2=C(−CH3)−CH2−である。また、アクリロイル基の化学式は、CH2=CH−C(=O)−である。
成分Aであるビス(メルカプトフェニル)スルホン骨格含有ジ(メタ)アクリレート化合物は、単独では室温付近で固体となるが、成分Bであるカルバゾール系化合物を、組成物全体で20重量%以上混合すると室温付近で液状となる。
本発明における成分Aと成分Bの含有重量比は、(A):(B)=35:65〜80:20である。かかる含有重量比は、好ましくは50:50〜79:21、より好ましくは55:45〜78:22である。成分Bの割合が多すぎると、速硬化が困難となる傾向にあり、少なすぎると、組成物が高粘度化する傾向にある。また、成分Bは、20重量%以上必要であるが、あまり多くなりすぎない方が望ましく、特に成分Aが多い方が好ましい。
本発明で使用される成分Cは、光重合開始剤である。光重合開始剤としては、光の作用によりラジカルを発生するものであればよく、例えば、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピレンフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、カンファーキノン、ジベンゾスベロン、2−エチルアンスラキノン、4’,4”−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、α−アシロキシムエステル、アシルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホシフィンオキシド等が挙げられ、これらの中でも、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホシフィンオキシドが好適に用いられる。かかる光重合開始剤は、単独でも併用してもよい。
光重合開始剤の含有量は、成分Aと成分Bの合計100重量部に対して0.1〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.2〜5重量部、特に好ましくは0.3〜2重量部である。かかる含有量が少なすぎると硬化速度が遅くなる傾向があり、多すぎると硬化物の色相が低下する傾向がある。
更に、上記光重合開始剤の助剤として、例えば、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等が挙げられ、上記光重合開始剤と併用することも可能である。
また、光重合開始剤とともに、熱重合開始剤を併用してもよい。かかる熱重合開始剤としては、例えば、ハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)等のパーオキシエステル、ベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート等のパーオキシカーボネート、パーオキシケタール、ケトンパーオキサイド等の過酸化物が挙げられる。かかる熱重合開始剤は、単独でも複数用いてもよい。
本発明の光重合性組成物は、更に成分Dとして、下記一般式(3)で示されるビス(メルカプトフェニル)スルフィド骨格含有ジ(メタ)アクリレート化合物を含有することが好ましい。
Figure 0006726554
成分Dのビス(メルカプトフェニル)スルフィド骨格含有ジ(メタ)アクリレート化合物は、分子構造中に硫黄原子と芳香環を有し、これらの電子リッチな原子や原子団を隣接させることで、アッベ数を低減することができる。また、成分Dのビス(メルカプトフェニル)スルフィド骨格含有ジ(メタ)アクリレート化合物は、単独では室温付近で固体となるが、成分Aのビス(メルカプトフェニル)スルホン骨格含有ジ(メタ)アクリレート化合物と混合すると、組成物は室温付近で液状化する傾向にある。スルホン骨格とスルフィド骨格を併用した組成物が液状化しやすい理由は明らかではないが、単純な融点降下だけではなく、両者の化学構造に由来したものであると推測される。即ち、類似の化学構造であるため相溶化しやすく、かつ、静電的及び/または立体配置的な効果から、お互いの結晶化を妨げるためと推測される。
本発明において、上記一般式(3)における、R8とR9は水素原子またはメチル基を表し、好ましくは速硬化の点で水素原子である。R10とR11は炭素数1〜3のアルキレン基を表し、好ましくは液状化の点で炭素数2のアルキレン基である。Yは酸素原子または硫黄原子を表し、好ましくは低アッベ数化の点で硫黄原子である。mとnは0または1を表し、好ましくは低アッベ数化の点で0である。
かかる一般式(3)で示されるビス(メルカプトフェニル)スルフィド骨格含有ジ(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルチオ〕ジフェニルスルフィド、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルオキシメチルチオ〕ジフェニルスルフィド、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ〕ジフェニルスルフィド、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルオキシプロピルチオ〕ジフェニルスルフィド、4−β−(メタ)アクリロイルオキシメチルチオ−4’−β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオジフェニルスルフィド、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルチオメチルチオ〕ジフェニルスルフィド、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルチオエチルチオ〕ジフェニルスルフィド、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルチオプロピルチオ〕ジフェニルスルフィド、4−β−(メタ)アクリロイルチオ−4’−β−(メタ)アクリロイルチオメチルチオジフェニルスルフィド、4−β−(メタ)アクリロイルチオ−4’−β−(メタ)アクリロイルチオエチルチオジフェニルスルフィド、4−β−(メタ)アクリロイルチオ−4’−β−(メタ)アクリロイルオキシメチルチオジフェニルスルフィド、4−β−(メタ)アクリロイルチオ−4’−β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオジフェニルスルフィドなどが挙げられる。
これらの中でも、低アッベ数化の点で、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルチオ〕ジフェニルスルフィド、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルオキシメチルチオ〕ジフェニルスルフィド、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ〕ジフェニルスルフィド、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルチオメチルチオ〕ジフェニルスルフィド、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルチオエチルチオ〕ジフェニルスルフィド、4−β−(メタ)アクリロイルチオ−4’−β−(メタ)アクリロイルチオメチルチオジフェニルスルフィド、4−β−(メタ)アクリロイルチオ−4’−β−(メタ)アクリロイルチオエチルチオジフェニルスルフィド、4−β−(メタ)アクリロイルチオ−4’−β−(メタ)アクリロイルオキシメチルチオジフェニルスルフィド、4−β−(メタ)アクリロイルチオ−4’−β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオジフェニルスルフィドが好ましく、より好ましくは、更なる低アッベ数化の点で、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルチオ〕ジフェニルスルフィド、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルチオメチルチオ〕ジフェニルスルフィド、4−β−(メタ)アクリロイルチオ−4’−β−(メタ)アクリロイルチオメチルチオジフェニルスルフィド、特に好ましくは、製造の簡易さの点で、4,4’−ビス〔β−(メタ)アクリロイルチオ〕ジフェニルスルフィドである。これらの化合物は単独で用いてもよいし併用してもよい。
成分Aと成分Dは、共に多官能(メタ)アクリレートであるため速硬化性を有するものである。分子設計上は、いずれの化合物も、より多官能にするほど速硬化が期待できるが、アッベ数が増大するために好ましくなく、本発明では2官能であることが好ましい。また、いずれの化合物も、これらの化合物を構成する炭素鎖をより長鎖にするほど液状化しやすいが、過度に長くなるとアッベ数が増大するため好ましくなく、本発明では上記構造のものが好ましい。
本発明において、成分Dのビス(メルカプトフェニル)スルフィド骨格含有ジ(メタ)アクリレート化合物を含有する場合、光重合性組成物の液状化の点から、成分Aと成分Bの合計100重量部に対して、30重量部以下、更には25重量部以下、特には20重量部以下であることが好ましい。かかる含有量が多すぎると、硬化物の光線透過率が低下する傾向にある。なお、成分Dの含有量の下限値は、通常、1重量部である。
本発明においては、低アッベ数化を妨げない範囲で、更に、希釈モノマーを含有してもよい。
かかる希釈モノマーとしては、成分A、成分B及び成分Dを除くものであり、中でも安価な単官能(メタ)アクリレートがより好ましく、例えば、2−(o−フェニルフェノキシ)メチル(メタ)アクリレート、2−(m−フェニルフェノキシ)メチル(メタ)アクリレート、2−(p−フェニルフェノキシ)メチル(メタ)アクリレート、2−(o−フェニルフェノキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(m−フェニルフェノキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(p−フェニルフェノキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(o−フェニルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−(m−フェニルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−(p−フェニルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレートなどのビフェニル系モノマー、2−フェニル−2’−(β−(メタ)アクリロイルオキシメトキシフェニル)プロパン、2−フェニル−2’−(β−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン、2−フェニル−2’−(β−(メタ)アクリロイルオキシプロポキシフェニル)プロパンなどのビスフェノールA系モノマーが挙げられる。これらの中でも、低アッベ数化の点から、ビフェニル系モノマーが好ましく、速硬化性の点から、アクリレートがより好ましく、低粘度の点から、2−(o−フェニルフェノキシ)エチルアクリレートが特に好ましい。かかる希釈モノマーは、単独でも複数用いてもよい。
本発明における、希釈モノマーの配合量は、成分Aと成分Bの合計100重量部に対して30重量部以下が好ましく、より好ましくは1〜20重量部、更に好ましくは2〜10重量部である。希釈モノマーの配合量が多すぎると、アッベ数が増大する傾向にある。
また、本発明の光重合性組成物は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲内で各種添加剤を用いても良い。各種添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、重合禁止剤、界面活性剤、シランカップリング剤、フィラー、染顔料、分散剤、消泡剤、レベリング剤、難燃剤、充填剤、補強剤、艶消し剤、架橋剤などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、光重合性組成物に溶解するものであれば特に限定されず、各種紫外線吸収剤を使用することができる。具体的には、例えば、サリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系、トリアゾール系、ヒドロキシベンゾエート系、シアノアクリレート系などが挙げられる。これらの紫外線吸収剤は単独で用いてもよいし複数を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、光重合性組成物との相溶性の点で、ベンゾフェノン系またはトリアゾール系、具体的には、(2−ヒドロキシ−4−オクチロキシ−フェニル)−フェニル−メタノン、2−ベンゾトリアゾール−2−イル−4−tert−オクチル−フェノール等の紫外線吸収剤が好ましい。紫外線吸収剤の含有割合は、光重合性組成物100重量部に対して、通常、0.001〜1重量%であることが好ましく、特に好ましくは0.01〜0.1重量%である。かかる紫外線吸収剤が少なすぎると硬化物の耐光性が低下する傾向があり、多すぎると速硬化が困難となる傾向がある。
酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−s−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、n−オクタデシル−β−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、2,6−ジ−t−ブチル−4−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、4,4−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、4,4’−ジ−チオビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−トリ−チオビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレンビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、カルシウム(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)モノエチルフォスフォネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス−2[3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチルイソシアネート、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスファイト−ジエチルエステル等の化合物が挙げられ、これらの化合物は、単独または二種以上併用してもよい。これらの中でも、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンが、硬化物の黄変を抑制する点から好ましい。酸化防止剤の含有割合は、光重合性組成物100重量部に対して、通常、0.001〜2重量%であることが好ましく、特に好ましくは0.01〜1重量%である。かかる酸化防止剤が少なすぎると硬化物の耐熱性が低下する傾向があり、多すぎると硬化物を加熱した時の析出物が増加する傾向がある。
連鎖移動剤としては、分子構造中に複数のチオール基を有する化合物が好ましい。複数のチオール基を有する化合物を用いることで、低アッベ数化を妨げることなく、光学歪の無い硬化物を形成することができる。
複数のチオール基を有するメルカプタン化合物としては、例えば、ベンゼンジチオール、キシリレンジチオール、ヘキサンジチオール、トリレントリチオール、ペンタエリスリトールテトラキス(β−チオプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)、トリメチロールプロパントリス(β−チオプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(チオグリコレート)、ジエチレングリコールビス(β−チオプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(チオグリコレート)、トリエチレングリコールビス(β−チオプロピオネート)、トリエチレングリコールビス(チオグリコレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(β−チオプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(チオグリコレート)、トリス[2−(β−チオプロピオニルオキシ)エチル]トリイソシアヌレート、トリス(2−チオグリコニルオキシエチル)トリイソシアヌレート、トリス[2−(β−チオプロピオニルオキシエトキシ)エチル]トリイソシアヌレート、トリス(2−チオグリコニルオキシエトキシエチル)トリイソシアヌレート、トリス[3−(β−チオプロピオニルオキシ)プロピル]トリイソシアヌレート、トリス(3−チオグリコニルオキシプロピル)トリイソシアヌレートなどが挙げられる。これらは単独でも複数用いてもよい。連鎖移動剤の含有割合は、光重合性組成物100重量部に対して、通常、0.1〜10重量%であることが好ましく、特に好ましくは1〜5重量%である。かかる連鎖移動剤が少なすぎると硬化物の光学歪が増大する傾向があり、多すぎると速硬化が困難となる傾向がある。
かくして本発明の光重合性組成物が得られるが、かかる光重合性組成物の粘度は、25℃において12Pa・s以下であることが好ましく、より好ましくは0.1〜11Pa・s、更に好ましくは1〜10Pa・sである。粘度が高すぎると、無溶剤で塗布することが困難となる傾向があり、低すぎると2P成形やナノインプリントなどの微細マイクロレンズ製造プロセスに適用することが困難となる傾向がある。なお、光重合性組成物の25℃における粘度の下限値は、通常、0.001Pa・sである。
また、本発明の光重合性組成物のアッベ数νD1は、21.5以下であることが好ましく、より好ましくは21以下である。かかるアッベ数νD1が高すぎると、硬化物のアッベ数が増大する傾向にある。なお、光重合性組成物のアッベ数の下限値は、通常、10である。
本発明の光重合性組成物は、光硬化されて硬化物が形成されるわけであるが、本発明の光重合性組成物を光硬化する手法は、光照射により重合硬化させるものであれば特に限定されない。光としては、遠紫外線、紫外線、近紫外線、可視光線、赤外線等が利用できるが、硬化速度、照射装置の入手のし易さ等から紫外線が有利である。
紫外線照射により重合硬化させる場合、200〜400nm波長域の光を発する高圧水銀ランプ、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、LEDランプ等を用いて、0.1〜10J/cm2程度の紫外線を照射すればよい。
本発明においては、光照射後に、硬化物を加熱して、重合硬化を完結させることが好ましい。加熱の手法は、特に限定されないが、オーブンや真空乾燥炉を用いる手法や赤外線を照射する手法が挙げられる。これらの中でも、簡便さの点で、オーブンを用いて加熱する手法が好ましい。加熱温度は、通常、80〜150℃である。加熱時間は、通常、0.1〜10時間である。
本発明においては、硬化物のアッベ数νD2が重要であり、好ましくは22以下、より好ましくは15〜21.5、更に好ましくは20〜21である。硬化物のアッベ数νD2が高すぎると、近年の光学設計への適応が困難となる傾向があり、逆に、低すぎると、硬化物が黄色くなる傾向がある。
本発明においては、硬化物の光線透過率が、波長410nmにおいて50%以上であることが好ましい。より好ましくは60%以上、更に好ましくは70%以上である。かかる硬化物の光線透過率が低すぎると、光学素子としての使用が困難となる傾向にある。なお、光線透過率の上限値は通常99%である。
本発明において、硬化物の屈折率nDは、1.6〜1.8であることが好ましく、より好ましくは1.65〜1.7であることが好ましい。硬化物の屈折率が低すぎると、アッベ数νDが増大する傾向にあり、逆に、高すぎると硬化物の光反射率が増大する傾向にある。なお、本発明における屈折率nDは、NaD線を用いて23℃で測定される値である。
本発明の光重合性組成物は、液状で速硬化性を有するものであり、低アッベ数な硬化物を形成することができ、マイクロレンズ形成剤、コーティング剤、接着剤、及び封止剤として好適に使用される。
本発明の光重合性組成物をマイクロレンズ形成剤として使用する場合、マイクロレンズ形成の手法は特に限定されないが、例えば、注型成形や2P成形など公知の手法が用いられる。なお、ここでいうマイクロレンズとは、サイズが数mm以下のものであり、球面レンズ、非球面レンズ、プリズムレンズ、フレネルレンズ、マイクロレンズアレイなどの光を屈折、回折、干渉させるものであれば限定されず、ウェハー、ガラス、樹脂フィルムなどの基材上に形成されたレンズも含むものである。
本発明の光重合性組成物を塗布して使用する場合、本発明の主旨から溶剤希釈は好ましくないが、ハンドリング性の向上を目的に、少量の有機溶剤を添加することも可能である。その場合、有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類等の公知の有機溶剤が挙げられる。
有機溶剤の配合量は、光重合性組成物100重量部に対して、好ましくは20重量部以下、より好ましくは10重量部以下、更に好ましくは5重量部以下である。多すぎると乾燥負荷が増大する傾向がある。
かくして本発明の光重合性組成物は、液状で速硬化性を有するものであり、低アッベ数な硬化物を形成することができ、マイクロレンズ形成剤、コーティング剤、接着剤、封止剤、粘着剤、塗料、インク、コーティングバインダー等として種々の用途に有用である。中でも、マイクロレンズを形成するマイクロレンズ形成剤として好適に使用される。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
なお、例中「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
<測定条件>
(1)粘度(Pa・s)
東機産業社製、粘度計「TVE−25L」を用いて、25℃、回転数0.1rpm(コーンロータ:1°34’×R24)で測定した。
(2)速硬化性
光量1.5J/cm2の紫外線を照射して、光重合性組成物の硬化具合を観察し、下記の基準で評価した。
○・・・硬化したもの
×・・・ゲル状で硬化不充分となったもの
(3)光線透過率(%)
島津製作所社製、島津分光光度計「UV−3150」を用いて410nmの光線透過率(%)を測定した。
(4)アッベ数νD1、アッベ数νD2
カルニュー光学工業社製、カルニューデジタル精密屈折計「KPR−2」を用いて、23℃で測定した。
(5)屈折率nD
アタゴ社製の「アッベ屈折計1T(NaD線)」を用いて23℃で測定した。
(6)析出物
得られた硬化物の表面を目視観察し、下記の基準で評価した。
○・・・析出物が無いもの
×・・・析出物が有るもの
<実施例1>
(光重合性組成物[I−1]の調製)
4,4’−ビス(β−メタクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルスルホン(成分A)76部、N−メタリルカルバゾール(成分B)24部、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャルティケミカルズ社製「IRGACURE 184」)(成分C)0.3部と2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホシフィンオキシド(チバスペシャルティケミカルズ社製「DAROCUR TPO」)0.3部を、200mlの容器に入れ、60℃のウォーターバスを用いて加温しながら1時間撹拌して溶解させ、光重合性組成物[I−1]を得た。得られた光重合性組成物[I−1]の粘度は、25℃において10Pa・sであり、アッベ数νD1は21であった。
(硬化物の作製)
上記光重合性組成物[I−1]を脱泡後、50mm角のガラス板2枚を対向させ、厚さ1mmのポリエチレン板をスペーサーとした成形型に注液し(注液温度25℃)、高圧水銀ランプを用いて、光量1.5J/cm2の紫外線を照射した。次いで、脱型して得られた成形体を、オーブン中で100℃、1時間加熱して、硬化物を得た。得られた硬化物は、表2に示される通り、波長410nmにおける光線透過率は67%であり、アッベ数νD2は21であった。また、硬化物の表面に析出物は観察されなかった。
<実施例2〜5>
表1に示される組成とする以外は、実施例1と同様にして光重合性組成物を得た。得られた光重合性組成物の特性は表1に示される通りである。更に、実施例1と同様にして硬化物を得た。得られた硬化物の特性は表2に示される通りである。
<比較例1>
表1に示される組成とする以外は、実施例1と同様にして光重合性組成物を得た。得られた光重合性組成物は25℃では固体であり、60℃に加温及び脱泡した後、成形型に注液し、速やかに紫外線照射して硬化物を得た。得られた硬化物の特性は表2に示される通りである。
<比較例2>
表1に示される組成とする以外は、実施例1と同様にして光重合性組成物を得た。得られた光重合性組成物の特性は表1に示される通りである。更に、実施例1と同様にして硬化物を作製しようとしたが、25℃では高粘度なため成形型に注液できず、光重合性組成物を60℃に加温及び脱泡した後、成形型に注液し、速やかに紫外線照射して硬化物を得た。得られた硬化物の特性は表2に示される通りである。
<比較例3>
表1に示される組成とする以外は、実施例1と同様にして光重合性組成物を得た。得られた光重合性組成物の特性は表1に示される通りである。更に、実施例1と同様にして硬化物を得た。得られた硬化物の特性は表2に示される通りである。
Figure 0006726554
Figure 0006726554
実施例1〜5の光重合性組成物は、本発明の特定組成であるため、液状でかつ速硬化性に優れたものであり、得られた硬化物は、低アッベ数であり、成分の表面への析出もないことがわかる。なお、実施例品の光重合性組成物をマイクロレンズ成形剤として用いたところ、低アッベ数で、実用性に優れるマイクロレンズが得られた。
一方、比較例1の光重合性組成物は、本発明の特定組成を満足しないものであるため、固体であり、得られた硬化物は、高アッベ数であることがわかる。また、比較例2の光重合性組成物も、本発明の特定組成を満足しないものであるため、高粘度であり、得られた硬化物は、高アッベ数であることがわかる。更に、比較例3の光重合性組成物も、本発明の特定組成を満足しないものであるため、速硬化性に劣り、成分が表面に析出することがわかる。
本発明の光重合性組成物は、マイクロレンズ剤、コーティング剤、封止剤、光学接着剤などに好ましく用いられる。

Claims (11)

  1. 下記成分A、成分B、及び成分Cを含有する液状の光重合性組成物であって、成分Aと成分Bの重量比が35:65〜80:20であることを特徴とする光重合性組成物。
    成分A:下記一般式(1)で示されるビス(メルカプトフェニル)スルホン骨格含有ジ(メタ)アクリレート化合物
    Figure 0006726554
    成分B:下記一般式(2)で示されるエチレン性不飽和基を有するカルバゾール系化合物
    Figure 0006726554
    成分C:光重合開始剤
  2. 上記一般式(2)のR5が、ビニル基、アリル基、メタリル基、または(メタ)アクリロイル基であることを特徴とする請求項1記載の光重合性組成物。
  3. 更に、下記成分Dを含有することを特徴とする請求項1または2記載の光重合性組成物。
    成分D:下記一般式(3)で示されるビス(メルカプトフェニル)スルフィド骨格含有ジ(メタ)アクリレート化合物
    Figure 0006726554
  4. 更に、希釈モノマーを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光重合性組成物。
  5. 光重合性組成物の粘度が、25℃において12Pa・s以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光重合性組成物。
  6. 光重合性組成物のアッベ数νD1が、21.5以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光重合性組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光重合性組成物が硬化されたことを特徴とする硬化物。
  8. アッベ数νD2が、22以下であることを特徴とする請求項7記載の硬化物。
  9. 光線透過率が、波長410nmにおいて50%以上であることを特徴とする請求項7記載の硬化物。
  10. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光重合性組成物よりなることを特徴とするマイクロレンズ形成剤。
  11. 請求項10記載のマイクロレンズ形成剤からなることを特徴とするマイクロレンズ。
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